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---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
3,653 | OpenOffice.org Calc | セルとセルを足し算するのは、SUM()関数を使う。引き算はなくて、内容の数値がマイナスなら減算となります。 縦が行で、横を列と呼ぶ。
記録する場所が意味を持つので、上列5列くらいあけておく。横には左端、三行ほどあけておく。 例としてメモ帳を作ると、上列には、日付や、用件、予定、など見出しが並ぶ。
| [
{
"paragraph_id": 0,
"tag": "p",
"text": "セルとセルを足し算するのは、SUM()関数を使う。引き算はなくて、内容の数値がマイナスなら減算となります。 縦が行で、横を列と呼ぶ。",
"title": "カルクの使い方"
},
{
"paragraph_id": 1,
"tag": "p",
"text": "記録する場所が意味を持つので、上列5列くらいあけておく。横には左端、三行ほどあけておく。 例としてメモ帳を作ると、上列には、日付や、用件、予定、など見出しが並ぶ。",
"title": "カルクの使い方"
},
{
"paragraph_id": 2,
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"text": "",
"title": "カルクの使い方"
}
]
| セルの操作
'元に戻す'、'やり直す','繰り返し'の使用
セルの数式と値のクリア
文字列、日付、数値の入力
セルの内容の編集
特定のセルへのジャンプ
選択したセルの挿入/削除
'切り取り'、'コピー'、'貼り付け'、'形式を選択して貼り付け'の使用
検索と置換の使用
セルの書式のクリア
連続データの作成(オートフィル)
ハイパーリンクの作成 | {{pathnav|OpenOffice.org|frame=1}}
[[Image:OpenOffice.org Calc.png|thumb|right|200px|新規画面]]
* [[OpenOffice.org Calc/セルの操作|セルの操作]]
** [[OpenOffice.org Calc/セルの操作#'元に戻す'、'やり直す','繰り返し'の使用|'元に戻す'、'やり直す','繰り返し'の使用]]
** [[OpenOffice.org Calc/セルの操作#セルの数式と値のクリア|セルの数式と値のクリア]]
** [[OpenOffice.org Calc/セルの操作#文字列、日付、数値の入力|文字列、日付、数値の入力]]
** [[OpenOffice.org Calc/セルの操作#セルの内容の編集|セルの内容の編集]]
** [[OpenOffice.org Calc/セルの操作#特定のセルへのジャンプ|特定のセルへのジャンプ]]
** [[OpenOffice.org Calc/セルの操作#選択したセルの挿入/削除|選択したセルの挿入/削除]]
** [[OpenOffice.org Calc/セルの操作#'切り取り'、'コピー'、'貼り付け'、'形式を選択して貼り付け'の使用|'切り取り'、'コピー'、'貼り付け'、'形式を選択して貼り付け'の使用]]
** [[OpenOffice.org Calc/セルの操作#検索と置換の使用|検索と置換の使用]]
** [[OpenOffice.org Calc/セルの操作#セルの書式のクリア|セルの書式のクリア]]
** [[OpenOffice.org Calc/セルの操作#連続データの作成(オートフィル)|連続データの作成(オートフィル)]]
** [[OpenOffice.org Calc/セルの操作#ハイパーリンクの作成|ハイパーリンクの作成]]
==カルクの使い方==
セルとセルを足し算するのは、SUM()関数を使う。引き算はなくて、内容の数値がマイナスなら減算となります。<br>
縦が行で、横を列と呼ぶ。<br>
記録する場所が意味を持つので、上列5列くらいあけておく。横には左端、三行ほどあけておく。<br>
例としてメモ帳を作ると、上列には、日付や、用件、予定、など見出しが並ぶ。<br>
* [[OpenOffice.org Calc/ファイルの操作|ファイルの操作]]
** [[OpenOffice.org Calc/ファイルの操作#'保存'の使用|'保存'の使用]]
** [[OpenOffice.org Calc/ファイルの操作#'名前を付けて保存'の使用|'名前を付けて保存'の使用]]
** [[OpenOffice.org Calc/ファイルの操作#既存のファイルを見つけて開く操作|既存のファイルを見つけて開く操作]]
** [[OpenOffice.org Calc/ファイルの操作#フォルダの作成|フォルダの作成]]
** [[OpenOffice.org Calc/ファイルの操作#テンプレートを使って新規文書を作成する操作|テンプレートを使って新規文書を作成する操作]]
** [[OpenOffice.org Calc/ファイルの操作#表/文書をWebページとして保存する操作|表/文書をWebページとして保存する操作]]
** [[OpenOffice.org Calc/ファイルの操作#文書を電子メールで送信する操作|文書を電子メールで送信する操作]]
** [[OpenOffice.org Calc/ファイルの操作#Officeアシスタントの使用|Officeアシスタントの使用]]
* [[OpenOffice.org Calc/表の書式設定|表の書式設定]]
** [[OpenOffice.org Calc/表の書式設定#フォント書式の適用(フォント名、サイズ、色、スタイル)|フォント書式の適用(フォント名、サイズ、色、スタイル)]]
** [[OpenOffice.org Calc/表の書式設定#数値の形式の適用(通貨、パーセンテージ、日付、コンマ)|数値の形式の適用(通貨、パーセンテージ、日付、コンマ)]]
** [[OpenOffice.org Calc/表の書式設定#行の高さと列幅の変更|行の高さと列幅の変更]]
** [[OpenOffice.org Calc/表の書式設定#セルの内容の配置変更|セルの内容の配置変更]]
** [[OpenOffice.org Calc/表の書式設定#小数点以下の桁数の調整|小数点以下の桁数の調整]]
** [[OpenOffice.org Calc/表の書式設定#'書式のコピー/貼り付け'を使って書式をコピーする操作|'書式のコピー/貼り付け'を使って書式をコピーする操作]]
** [[OpenOffice.org Calc/表の書式設定#オートフォーマットの適用|オートフォーマットの適用]]
** [[OpenOffice.org Calc/表の書式設定#罫線、網掛け、塗りつぶしの適用|罫線、網掛け、塗りつぶしの適用]]
** [[OpenOffice.org Calc/表の書式設定#セルの結合|セルの結合]]
** [[OpenOffice.org Calc/表の書式設定#文字列の方向とインデントの変更|文字列の方向とインデントの変更]]
** [[OpenOffice.org Calc/表の書式設定#スタイルの定義、適用、および削除|スタイルの定義、適用、および削除]]
* [[OpenOffice.org Calc/統計処理|ヒストグラムの作成]]
[[Category:OpenOffice.org]]
[[Category:OpenOffice.org Calc|*]] | null | 2020-11-30T08:14:50Z | [
"テンプレート:Pathnav"
]
| https://ja.wikibooks.org/wiki/OpenOffice.org_Calc |
3,654 | OpenOffice.org Calc/セルの操作 | OpenOffice.org Writer_文字列の操作#'元に戻す'、'やり直す','繰り返し'の使用で説明されている内容がそのまま応用できます。
セル内の数式や値は簡単に消去することが出来ます。内容を消去したいセルを選択した状態でDeleteキーを押します。この時、消去したい内容を選ぶウィンドウが表示されるので、'全て削除'にチェックをつけてOKボタンをクリックすると、セルの内容が削除されます。
また、セルを選択した状態でBackSpaceキーを押すと罫線、文字の位置、背景色などの情報を残したまま、セル内の文字、数値、数式だけを消すことができます。
Calcでは、文字列、日付、数値が区別されます。これらはデータとして異なった扱いを受けるため、見た目が同じでも、データとしての扱いが異なればある操作に対する挙動も変わって来ます。そのため、データを入力するときは、データが正しい形式のデータとして扱われるように入力する必要があります。
文字列は数字以外の文字をセルに入力したときに、セル内のデータが文字列であると見なされます。
数値は、数字を入力したときにセル内のデータが数値であると見なされます。数字は、w:整数以外にw:実数を扱うことが出来ます。
最後に日付ですが、日付は
の形で入力する必要があります。入力し終わると、セルの書式に従って
や
などの形式で表示されます。
一旦セルの内容が確定されると、単純にセルを選択し、書き込みを行なうだけでは、セルの内容を編集することは出来ません。この操作ではセルの内容が上書きされます。セルの内容を編集するときには、編集したいセルをw:ダブルクリックするか、セルを選択した状態でF2キーを押して下さい。
特定のセルへジャンプを行なうには、'ナビゲータ'機能を利用します。'ナビゲータ'機能は、セルや文書中に挿入された画像などの移動を行なう機能です。
'ナビゲータ'を利用するには、'編集'>'ナビゲータ'を選択します。この時、ナビゲータウィンドウが開かれます。ナビゲータウィンドウにはいくつかの機能があります。ここでは、特定のセルへのジャンプだけを扱います。ナビゲータウィンドウには、それぞれ'行'、'列'と書かれた部分があります。ここでそれぞれの値をジャンプ先の値にし、Enterキーを押すことで、選択されたセルに移動することが出来ます。
OpenOffice.org Writer_文字列の操作#'切り取り'、'コピー'、'貼り付け'、'形式を選択して貼り付け'の使用で説明されている内容がそのまま応用できます。
OpenOffice.org Writer_文字列の操作#検索と置換の使用で説明されている内容がそのまま応用できます。
セルに対して設定した文字飾りや背景色などを一律に取り除くことが出来ます。この操作は、書式を取り除きたいセルを選択し、'書式'>'標準の書式設定'を選択することで行ないます。この操作は、複数のセルに対して同時に行なうことが出来ます。
連続データとは、何らかの決まりを持って入力されるデータ群の事です。例えば、月ごとのデータの変化を表にするときに、月のデータを自動的に作成できると便利です。連続データはこの様な情況で威力を発揮します。
連続データを作成するには、'編集'>'連続データ'を用いる方法と、w:オートフィルを用いる方法があります。
'編集'>'連続データ'を用いる方法では、まず最初に、連続データを挿入したい(複数の)セルを選択します。次に、'編集'>'連続データ'>'連続データの作成'を選びます。すると、連続データの内容を定めるウィンドウが開きます。このウィンドウでは、連続データの種類や初期値、増分などを定めることが出来ます。連続データの種類は、ウィンドウ内の'連続データの種類'によって定めることが出来、データの初期値、増分はそれぞれ、'開始値'、'増分値'によって定めることができます。
次に、'オートフィル'を用いる方法について述べます。'オートフィル'を用いるときには、連続データの初期値となるデータを該当するセルに入力します。次に、入力したセルの右下で、カーソルが十字になる部分を見つけ、その部分から連続データを作成したい方向へマウスをw:ドラッグします。すると、ドラッグされたカーソルが横切ったセルの中に、連続データが作成されます。
OpenOffice.org_Writer_ファイルの操作#ハイパーリンクの作成で説明されている内容がそのまま応用できます。 | [
{
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"text": "OpenOffice.org Writer_文字列の操作#'元に戻す'、'やり直す','繰り返し'の使用で説明されている内容がそのまま応用できます。",
"title": ""
},
{
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"tag": "p",
"text": "セル内の数式や値は簡単に消去することが出来ます。内容を消去したいセルを選択した状態でDeleteキーを押します。この時、消去したい内容を選ぶウィンドウが表示されるので、'全て削除'にチェックをつけてOKボタンをクリックすると、セルの内容が削除されます。",
"title": ""
},
{
"paragraph_id": 2,
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"text": "また、セルを選択した状態でBackSpaceキーを押すと罫線、文字の位置、背景色などの情報を残したまま、セル内の文字、数値、数式だけを消すことができます。",
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},
{
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"text": "Calcでは、文字列、日付、数値が区別されます。これらはデータとして異なった扱いを受けるため、見た目が同じでも、データとしての扱いが異なればある操作に対する挙動も変わって来ます。そのため、データを入力するときは、データが正しい形式のデータとして扱われるように入力する必要があります。",
"title": ""
},
{
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"tag": "p",
"text": "文字列は数字以外の文字をセルに入力したときに、セル内のデータが文字列であると見なされます。",
"title": ""
},
{
"paragraph_id": 5,
"tag": "p",
"text": "数値は、数字を入力したときにセル内のデータが数値であると見なされます。数字は、w:整数以外にw:実数を扱うことが出来ます。",
"title": ""
},
{
"paragraph_id": 6,
"tag": "p",
"text": "最後に日付ですが、日付は",
"title": ""
},
{
"paragraph_id": 7,
"tag": "p",
"text": "の形で入力する必要があります。入力し終わると、セルの書式に従って",
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},
{
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"tag": "p",
"text": "や",
"title": ""
},
{
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"tag": "p",
"text": "などの形式で表示されます。",
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},
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"tag": "p",
"text": "一旦セルの内容が確定されると、単純にセルを選択し、書き込みを行なうだけでは、セルの内容を編集することは出来ません。この操作ではセルの内容が上書きされます。セルの内容を編集するときには、編集したいセルをw:ダブルクリックするか、セルを選択した状態でF2キーを押して下さい。",
"title": ""
},
{
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"tag": "p",
"text": "特定のセルへジャンプを行なうには、'ナビゲータ'機能を利用します。'ナビゲータ'機能は、セルや文書中に挿入された画像などの移動を行なう機能です。",
"title": ""
},
{
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"tag": "p",
"text": "'ナビゲータ'を利用するには、'編集'>'ナビゲータ'を選択します。この時、ナビゲータウィンドウが開かれます。ナビゲータウィンドウにはいくつかの機能があります。ここでは、特定のセルへのジャンプだけを扱います。ナビゲータウィンドウには、それぞれ'行'、'列'と書かれた部分があります。ここでそれぞれの値をジャンプ先の値にし、Enterキーを押すことで、選択されたセルに移動することが出来ます。",
"title": ""
},
{
"paragraph_id": 13,
"tag": "p",
"text": "OpenOffice.org Writer_文字列の操作#'切り取り'、'コピー'、'貼り付け'、'形式を選択して貼り付け'の使用で説明されている内容がそのまま応用できます。",
"title": ""
},
{
"paragraph_id": 14,
"tag": "p",
"text": "OpenOffice.org Writer_文字列の操作#検索と置換の使用で説明されている内容がそのまま応用できます。",
"title": ""
},
{
"paragraph_id": 15,
"tag": "p",
"text": "セルに対して設定した文字飾りや背景色などを一律に取り除くことが出来ます。この操作は、書式を取り除きたいセルを選択し、'書式'>'標準の書式設定'を選択することで行ないます。この操作は、複数のセルに対して同時に行なうことが出来ます。",
"title": ""
},
{
"paragraph_id": 16,
"tag": "p",
"text": "連続データとは、何らかの決まりを持って入力されるデータ群の事です。例えば、月ごとのデータの変化を表にするときに、月のデータを自動的に作成できると便利です。連続データはこの様な情況で威力を発揮します。",
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},
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"text": "連続データを作成するには、'編集'>'連続データ'を用いる方法と、w:オートフィルを用いる方法があります。",
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},
{
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"tag": "p",
"text": "'編集'>'連続データ'を用いる方法では、まず最初に、連続データを挿入したい(複数の)セルを選択します。次に、'編集'>'連続データ'>'連続データの作成'を選びます。すると、連続データの内容を定めるウィンドウが開きます。このウィンドウでは、連続データの種類や初期値、増分などを定めることが出来ます。連続データの種類は、ウィンドウ内の'連続データの種類'によって定めることが出来、データの初期値、増分はそれぞれ、'開始値'、'増分値'によって定めることができます。",
"title": ""
},
{
"paragraph_id": 19,
"tag": "p",
"text": "次に、'オートフィル'を用いる方法について述べます。'オートフィル'を用いるときには、連続データの初期値となるデータを該当するセルに入力します。次に、入力したセルの右下で、カーソルが十字になる部分を見つけ、その部分から連続データを作成したい方向へマウスをw:ドラッグします。すると、ドラッグされたカーソルが横切ったセルの中に、連続データが作成されます。",
"title": ""
},
{
"paragraph_id": 20,
"tag": "p",
"text": "OpenOffice.org_Writer_ファイルの操作#ハイパーリンクの作成で説明されている内容がそのまま応用できます。",
"title": ""
}
]
| null | ==='元に戻す'、'やり直す','繰り返し'の使用===
[[OpenOffice.org Writer_文字列の操作#'元に戻す'、'やり直す','繰り返し'の使用]]で説明されている内容がそのまま応用できます。
===セルの数式と値のクリア===
セル内の数式や値は簡単に消去することが出来ます。内容を消去したいセルを選択した状態でDeleteキーを押します。この時、消去したい内容を選ぶウィンドウが表示されるので、'全て削除'にチェックをつけてOKボタンをクリックすると、セルの内容が削除されます。
また、セルを選択した状態でBackSpaceキーを押すと罫線、文字の位置、背景色などの情報を残したまま、セル内の文字、数値、数式だけを消すことができます。
===文字列、日付、数値の入力===
Calcでは、文字列、日付、数値が区別されます。これらはデータとして異なった扱いを受けるため、見た目が同じでも、データとしての扱いが異なればある操作に対する挙動も変わって来ます。そのため、データを入力するときは、データが正しい形式のデータとして扱われるように入力する必要があります。
文字列は数字以外の文字をセルに入力したときに、セル内のデータが文字列であると見なされます。
数値は、数字を入力したときにセル内のデータが数値であると見なされます。数字は、[[w:整数]]以外に[[w:実数]]を扱うことが出来ます。
最後に日付ですが、日付は
年/月/日
の形で入力する必要があります。入力し終わると、セルの書式に従って
Y年M月D日
や
M月D日
などの形式で表示されます。
===セルの内容の編集===
一旦セルの内容が確定されると、単純にセルを選択し、書き込みを行なうだけでは、セルの内容を編集することは出来ません。この操作ではセルの内容が上書きされます。セルの内容を編集するときには、編集したいセルを[[w:ダブルクリック]]するか、セルを選択した状態でF2キーを押して下さい。
===特定のセルへのジャンプ===
特定のセルへジャンプを行なうには、'ナビゲータ'機能を利用します。'ナビゲータ'機能は、セルや文書中に挿入された画像などの移動を行なう機能です。
'ナビゲータ'を利用するには、'編集'>'ナビゲータ'を選択します。この時、ナビゲータウィンドウが開かれます。ナビゲータウィンドウにはいくつかの機能があります。ここでは、特定のセルへのジャンプだけを扱います。ナビゲータウィンドウには、それぞれ'行'、'列'と書かれた部分があります。ここでそれぞれの値をジャンプ先の値にし、Enterキーを押すことで、選択されたセルに移動することが出来ます。
===選択したセルの挿入/削除===
==='切り取り'、'コピー'、'貼り付け'、'形式を選択して貼り付け'の使用===
[[OpenOffice.org Writer_文字列の操作#'切り取り'、'コピー'、'貼り付け'、'形式を選択して貼り付け'の使用]]で説明されている内容がそのまま応用できます。
===検索と置換の使用===
[[OpenOffice.org Writer_文字列の操作#検索と置換の使用]]で説明されている内容がそのまま応用できます。
<!-- 日付の場合の操作?? -->
===セルの書式のクリア===
セルに対して設定した文字飾りや背景色などを一律に取り除くことが出来ます。この操作は、書式を取り除きたいセルを選択し、'書式'>'標準の書式設定'を選択することで行ないます。この操作は、複数のセルに対して同時に行なうことが出来ます。
===連続データの作成(オートフィル)===
連続データとは、何らかの決まりを持って入力されるデータ群の事です。例えば、月ごとのデータの変化を表にするときに、月のデータを自動的に作成できると便利です。連続データはこの様な情況で威力を発揮します。
連続データを作成するには、'編集'>'連続データ'を用いる方法と、[[w:オートフィル]]を用いる方法があります。
'編集'>'連続データ'を用いる方法では、まず最初に、連続データを挿入したい(複数の)セルを選択します。次に、'編集'>'連続データ'>'連続データの作成'を選びます。すると、連続データの内容を定めるウィンドウが開きます。このウィンドウでは、連続データの種類や初期値、増分などを定めることが出来ます。連続データの種類は、ウィンドウ内の'連続データの種類'によって定めることが出来、データの初期値、増分はそれぞれ、'開始値'、'増分値'によって定めることができます。
次に、'オートフィル'を用いる方法について述べます。'オートフィル'を用いるときには、連続データの初期値となるデータを該当するセルに入力します。次に、入力したセルの右下で、カーソルが十字になる部分を見つけ、その部分から連続データを作成したい方向へマウスを[[w:ドラッグ]]します。すると、ドラッグされたカーソルが横切ったセルの中に、連続データが作成されます。
===ハイパーリンクの作成===
[[OpenOffice.org_Writer_ファイルの操作#ハイパーリンクの作成]]で説明されている内容がそのまま応用できます。
[[Category:OpenOffice.org Calc]] | null | 2020-10-27T10:03:09Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/OpenOffice.org_Calc/%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%81%AE%E6%93%8D%E4%BD%9C |
3,655 | OpenOffice.org Calc/ファイルの操作 | OpenOffice.org Writerの操作と同一なので省略。
OpenOffice.org Writerの操作と同一なので省略。
OpenOffice.org Writerの操作と同一なので省略。
OpenOffice.org Writerの操作と同一なので省略。 | [
{
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"tag": "p",
"text": "OpenOffice.org Writerの操作と同一なので省略。",
"title": "ファイルの操作"
},
{
"paragraph_id": 1,
"tag": "p",
"text": "OpenOffice.org Writerの操作と同一なので省略。",
"title": "ファイルの操作"
},
{
"paragraph_id": 2,
"tag": "p",
"text": "OpenOffice.org Writerの操作と同一なので省略。",
"title": "ファイルの操作"
},
{
"paragraph_id": 3,
"tag": "p",
"text": "OpenOffice.org Writerの操作と同一なので省略。",
"title": "ファイルの操作"
}
]
| null | {{pathnav|OpenOffice.org|frame=1}}
==ファイルの操作==
==='保存'の使用===
[[OpenOffice.org Writer]]の操作と同一なので省略。
==='名前を付けて保存'の使用===
<!-- 原文では [名前を付けて保存] の使用 (異なるファイル名、保存先、ファイル形式) -->
[[OpenOffice.org Writer]]の操作と同一なので省略。
===既存のファイルを見つけて開く操作===
<!-- 既存のワークブックを見つけて開く操作 --.
[[OpenOffice.org Writer]]の操作と同一なので省略。
===フォルダの作成===
[[OpenOffice.org Writer]]の操作と同一なので省略。
===テンプレートを使って新規文書を作成する操作===
[[OpenOffice.org Writer]]の操作と同一なので省略。
===表/文書をWebページとして保存する操作===
<!-- 原文では、 ワークシート/ワークブックをWebページとして保存する操作 -->
===文書を電子メールで送信する操作===
<!-- ワークブックを電子メールで送信する操作 -->
[[OpenOffice.org Writer]]の操作と同一なので省略。
===Officeアシスタントの使用===
<!-- Officeアシスタントは特別な操作が必要なときに操作を教えてくれるキャラクターのこと。OpenOfficeでは、特別な名前はあてられていない。 -->
[[OpenOffice.org Writer]]の操作と同一なので省略。
[[Category:OpenOffice.org Calc]] | null | 2020-10-27T10:11:32Z | [
"テンプレート:Pathnav"
]
| https://ja.wikibooks.org/wiki/OpenOffice.org_Calc/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%81%AE%E6%93%8D%E4%BD%9C |
3,656 | OpenOffice.org Calc/表の書式設定 | OpenOffice.org Writerの操作と同一なので省略。
表計算ソフトでは様々なデータを用いることができます。ここで、それぞれのデータの表示方法を変更し、文書の意図をより明確にすることができます。ここでは、データの表示形式をセルごとに変更する方法について述べます。
まず最初に、データを各データ形式で入力します。上では、データの例として、通貨、w:パーセンテージ、日付、コンマがあります。このうち、通貨、コンマは通常の方法で数値を入力すれば、通貨、または数値として認識させることが出来ます。一方、通常の数値とパーセンテージは100倍の関係で結ばれているため、普通の数値をパーセンテージの書式にあらためると、数値が100倍されてしまいます。これをあらためるために、数値の最後に\%をつけることで、最初からセルのデータが通常の数値ではなく、パーセンテージを表わすデータであることが示されます。 また、日付を入力する際には、
の書式で入力する必要があります。これによって、セルの中のデータが日付を表わすデータであることが示されます。
それぞれのデータを入力した後、データがあるセルを選択し、'書式'>'セル'を選びます。この時開くウィンドウ内で、'数'タブを選択すると、'書式'の中にフォーマットの例が現われます。ここで書式を設定して'OK'ボタンをクリックすることで、データの書式がかわります。
行の高さや列の幅は各行や列で1,2, ... などの行名や、A,B,... などの列名が書かれている部分の線をドラッグすることで変更することが出来ます。
セルに書かれたデータの位置をセル内で調整することが出来ます。ここでもツールバーを用いて'中央揃え'、'左揃え'、'右揃え'などの設定を行なうことが出来ます。しかし、この操作はOpenOffice.org Writerの操作と同一なので省略します。
ここでは、'中央揃え'、'左揃え'、'右揃え'などの横方向の操作に加えて、縦方向に位置を調整する方法について述べます。まず、セルを選択し、'書式'>'セル'を選択し、'配置'タブを選択します。ここで、'文章の配置'の'縦に'を変更することでセル内で縦に位置を調整することが出来ます。選択肢として'上揃え'、'中央揃え'、'下揃え'などがあります。
w:小数を扱うときには書式を変更することで、小数点以下の数値をどれだけ残すかを設定することが出来ます。扱うデータに応じて適切な形式を扱うことが重要となります。
小数点の数を変更するときには、数値を扱うセルを選択して、'書式'>'セル'を選択し、ウィンドウの'数'タブを選択します。ここで、'オプション'の'小数点以下の桁'を増減することで小数点以下の数値の数を変更できます。数値を変更した後'OK'ボタンをクリックすると、実際に変更が反映されます。
この操作はOpenOffice.org Writerの操作と同一なので省略。
複数のセルを結合させて、より大きなセルを作ることが出来ます。この機能は、セル内に大きな文字列を入れたい時などに用いられます。
セルを結合させるときには、結合させたい(複数の)セルを選択し、'書式'>'セルの結合'を選びます。
文字列の方向を自由に変化させることが出来ます。また、インデントとは、セルの端をずらして左端以外の位置から文字列を始める機能です。
文字列の方向を変更するには、文字列の向きを変更したいセルを選択し、'書式'>'セル'を選びます。開いたウィンドウの'配置'タブを選び、'文字の方向'で'角度'を変更します。変更が終わったら'OK'ボタンをクリックすると変更が適用されます。
インデントを用いるときも、'書式'>'セル'から'配置'タブを選びます。ここで、'文章の配置'の'横に'から、'左揃え'を選んでから、'インデント'の値を変更します。変更が終わったら'OK'ボタンをクリックすると変更が適用されます。 | [
{
"paragraph_id": 0,
"tag": "p",
"text": "OpenOffice.org Writerの操作と同一なので省略。",
"title": "表の書式設定"
},
{
"paragraph_id": 1,
"tag": "p",
"text": "表計算ソフトでは様々なデータを用いることができます。ここで、それぞれのデータの表示方法を変更し、文書の意図をより明確にすることができます。ここでは、データの表示形式をセルごとに変更する方法について述べます。",
"title": "表の書式設定"
},
{
"paragraph_id": 2,
"tag": "p",
"text": "まず最初に、データを各データ形式で入力します。上では、データの例として、通貨、w:パーセンテージ、日付、コンマがあります。このうち、通貨、コンマは通常の方法で数値を入力すれば、通貨、または数値として認識させることが出来ます。一方、通常の数値とパーセンテージは100倍の関係で結ばれているため、普通の数値をパーセンテージの書式にあらためると、数値が100倍されてしまいます。これをあらためるために、数値の最後に\\%をつけることで、最初からセルのデータが通常の数値ではなく、パーセンテージを表わすデータであることが示されます。 また、日付を入力する際には、",
"title": "表の書式設定"
},
{
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"tag": "p",
"text": "の書式で入力する必要があります。これによって、セルの中のデータが日付を表わすデータであることが示されます。",
"title": "表の書式設定"
},
{
"paragraph_id": 4,
"tag": "p",
"text": "それぞれのデータを入力した後、データがあるセルを選択し、'書式'>'セル'を選びます。この時開くウィンドウ内で、'数'タブを選択すると、'書式'の中にフォーマットの例が現われます。ここで書式を設定して'OK'ボタンをクリックすることで、データの書式がかわります。",
"title": "表の書式設定"
},
{
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"tag": "p",
"text": "行の高さや列の幅は各行や列で1,2, ... などの行名や、A,B,... などの列名が書かれている部分の線をドラッグすることで変更することが出来ます。",
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"text": "セルに書かれたデータの位置をセル内で調整することが出来ます。ここでもツールバーを用いて'中央揃え'、'左揃え'、'右揃え'などの設定を行なうことが出来ます。しかし、この操作はOpenOffice.org Writerの操作と同一なので省略します。",
"title": "表の書式設定"
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| null | {{pathnav|OpenOffice.org Calc|frame=1}}
==表の書式設定==
<!-- 原文では ワークシートの書式設定 -->
===フォント書式の適用(フォント名、サイズ、色、スタイル)===
[[OpenOffice.org Writer]]の操作と同一なので省略。
===数値の形式の適用(通貨、パーセンテージ、日付、コンマ)===
表計算ソフトでは様々なデータを用いることができます。ここで、それぞれのデータの表示方法を変更し、文書の意図をより明確にすることができます。ここでは、データの表示形式をセルごとに変更する方法について述べます。
まず最初に、データを各データ形式で入力します。上では、データの例として、通貨、[[w:パーセンテージ]]、日付、コンマがあります。このうち、通貨、コンマは通常の方法で数値を入力すれば、通貨、または数値として認識させることが出来ます。一方、通常の数値とパーセンテージは100倍の関係で結ばれているため、普通の数値をパーセンテージの書式にあらためると、数値が100倍されてしまいます。これをあらためるために、数値の最後に\%をつけることで、最初からセルのデータが通常の数値ではなく、パーセンテージを表わすデータであることが示されます。 また、日付を入力する際には、
年/月/日
の書式で入力する必要があります。これによって、セルの中のデータが日付を表わすデータであることが示されます。
それぞれのデータを入力した後、データがあるセルを選択し、'書式'>'セル'を選びます。この時開くウィンドウ内で、'数'タブを選択すると、'書式'の中にフォーマットの例が現われます。ここで書式を設定して'OK'ボタンをクリックすることで、データの書式がかわります。
===行の高さと列幅の変更===
行の高さや列の幅は各行や列で1,2, ... などの行名や、A,B,... などの列名が書かれている部分の線をドラッグすることで変更することが出来ます。
===セルの内容の配置変更===
セルに書かれたデータの位置をセル内で調整することが出来ます。ここでもツールバーを用いて'中央揃え'、'左揃え'、'右揃え'などの設定を行なうことが出来ます。しかし、この操作は[[OpenOffice.org Writer]]の操作と同一なので省略します。
ここでは、'中央揃え'、'左揃え'、'右揃え'などの横方向の操作に加えて、縦方向に位置を調整する方法について述べます。まず、セルを選択し、'書式'>'セル'を選択し、'配置'タブを選択します。ここで、'文章の配置'の'縦に'を変更することでセル内で縦に位置を調整することが出来ます。選択肢として'上揃え'、'中央揃え'、'下揃え'などがあります。
===小数点以下の桁数の調整===
[[w:小数]]を扱うときには書式を変更することで、小数点以下の数値をどれだけ残すかを設定することが出来ます。扱うデータに応じて適切な形式を扱うことが重要となります。
小数点の数を変更するときには、数値を扱うセルを選択して、'書式'>'セル'を選択し、ウィンドウの'数'タブを選択します。ここで、'オプション'の'小数点以下の桁'を増減することで小数点以下の数値の数を変更できます。数値を変更した後'OK'ボタンをクリックすると、実際に変更が反映されます。
==='書式のコピー/貼り付け'を使って書式をコピーする操作===
この操作は[[OpenOffice.org Writer]]の操作と同一なので省略。
===オートフォーマットの適用===
===罫線、網掛け、塗りつぶしの適用===
<!-- 網掛けと塗りつぶしの違い? -->
===セルの結合===
複数のセルを結合させて、より大きなセルを作ることが出来ます。この機能は、セル内に大きな文字列を入れたい時などに用いられます。
セルを結合させるときには、結合させたい(複数の)セルを選択し、'書式'>'セルの結合'を選びます。
===文字列の方向とインデントの変更===
文字列の方向を自由に変化させることが出来ます。また、インデントとは、セルの端をずらして左端以外の位置から文字列を始める機能です。
文字列の方向を変更するには、文字列の向きを変更したいセルを選択し、'書式'>'セル'を選びます。開いたウィンドウの'配置'タブを選び、'文字の方向'で'角度'を変更します。変更が終わったら'OK'ボタンをクリックすると変更が適用されます。
インデントを用いるときも、'書式'>'セル'から'配置'タブを選びます。ここで、'文章の配置'の'横に'から、'左揃え'を選んでから、'インデント'の値を変更します。変更が終わったら'OK'ボタンをクリックすると変更が適用されます。
===スタイルの定義、適用、および削除===
[[Category:OpenOffice.org Calc]] | null | 2020-10-27T10:09:47Z | [
"テンプレート:Pathnav"
]
| https://ja.wikibooks.org/wiki/OpenOffice.org_Calc/%E8%A1%A8%E3%81%AE%E6%9B%B8%E5%BC%8F%E8%A8%AD%E5%AE%9A |
3,660 | 将棋の戦法一覧 | 将棋>将棋の戦法
将棋の戦法の一覧です。
<居飛車の戦法>
<振り飛車の戦法>
<その他> | [
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{
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]
| 将棋>将棋の戦法 将棋の戦法の一覧です。 <居飛車の戦法> 3八飛戦法 - 森下システム、4六銀-3七桂戦法など
棒銀
三手角、四手角 浮き飛車 後手番一手損角換わり 急戦早仕掛け
居飛車舟囲い急戦/w:エルモ囲い急戦
棒銀
3八飛戦法 - 対中飛車加藤流、対中飛車山田流二枚銀、鷺宮定跡、対3ニ銀型四間飛車4六銀右戦法
持久戦
左美濃
居飛車穴熊
引き角戦
飯島流引き角
鳥刺し
端角対振り飛車用 <振り飛車の戦法> <その他> | [[将棋]]>将棋の戦法
将棋の戦法の一覧です。
<[[w:居飛車|居飛車]]の戦法>
;[[w:矢倉|矢倉]]
*[[w:3八飛戦法|3八飛戦法]] - [[w:森下システム|森下システム]]、[[w:矢倉3七銀|4六銀-3七桂戦法]]など
*[[w:棒銀|棒銀]]
*三手角、[[w:四手角|四手角]]
;[[w:相掛かり|相掛かり]]
*[[w:浮き飛車|浮き飛車]]
;[[w:角換わり|角換わり]]
*[[w:後手番一手損角換わり|後手番一手損角換わり]]
;対振り飛車
*[[w:急戦|急戦]]早仕掛け
*[[w:居飛車舟囲い急戦|居飛車舟囲い急戦]]/[[w:エルモ囲い]]急戦
**[[w:棒銀#対振り飛車|棒銀]]
**3八飛戦法 - 対中飛車加藤流、[[w:二枚銀|対中飛車山田流二枚銀]]、[[w:鷺宮定跡|鷺宮定跡]]、[[w:4六銀右戦法|対3ニ銀型四間飛車4六銀右戦法]]
*[[w:持久戦|持久戦]]
**[[w:左美濃|左美濃]]
**[[w:居飛車穴熊|居飛車穴熊]]
*[[w:引き角|引き角]]戦
**[[w:飯島流引き角|飯島流引き角]]
**[[w:鳥刺し (将棋)|鳥刺し]]
*[[w:端角|端角]]対振り飛車用
<[[w:振り飛車|振り飛車]]の戦法>
;[[w:角交換振り飛車|角交換振り飛車]]
;[[w:中飛車|中飛車]]
;[[w:三間飛車|三間飛車]]
;[[w:四間飛車|四間飛車]]
;[[w:向かい飛車|向かい飛車]]
;[[w:相振り飛車|相振り飛車]]
;[[w:振り飛車穴熊|振り飛車穴熊]]
<その他>
;[[w:右四間飛車|右四間飛車]]
;[[w:雁木|雁木]]
;[[w:袖飛車|袖飛車]]
;[[w:筋違い角|筋違い角]]
;[[w:B級戦法|B級戦法]]
;[[w:奇襲戦法|奇襲戦法]]
;[[w:嬉野流|嬉野流]]
;[[w:英春流|英春流]]
== 参考文献 ==
*[[w:将棋の戦法一覧|将棋の戦法一覧]]
[[Category:将棋|*]] | null | 2020-12-30T09:18:24Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E5%B0%86%E6%A3%8B%E3%81%AE%E6%88%A6%E6%B3%95%E4%B8%80%E8%A6%A7 |
3,663 | 朱子 | 朱子(しゅし)は儒学者のひとり。本名は朱熹(しゅき)、尊称として朱子とよばれるようになった。 儒教の基本的な体系化をはかった儒教の中興者。
所謂の「新儒教」として有名な朱子学の創始者でもある。 | [
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| 朱子(しゅし)は儒学者のひとり。本名は朱熹(しゅき)、尊称として朱子とよばれるようになった。
儒教の基本的な体系化をはかった儒教の中興者。 所謂の「新儒教」として有名な朱子学の創始者でもある。 | '''朱子'''(しゅし)は[[儒学者]]のひとり。本名は朱熹(しゅき)、尊称として朱子とよばれるようになった。
儒教の基本的な体系化をはかった儒教の中興者。
所謂の「新儒教」として有名な[[朱子学]]の創始者でもある。
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[[category:儒家|しゆし]] | null | 2016-06-04T04:02:02Z | [
"テンプレート:Wikipedia"
]
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E6%9C%B1%E5%AD%90 |
3,665 | ゴータマ・シッダッタ | 「釈迦」の本名である。
当時、カースト制度で教徒を管理したバラモン教圏に王族としてうまれながら、そのおしえへ疑問をいだくようになり、現在のインド北部ガンジス川中流域で仏教を提唱した。
彼のといたおしえは各地へとひろまり、細分化され、さまざまな形へとかわりながらも、現在もつづく世界三大宗教(世界宗教)へとなるにいたった。
仏教のおしえは、各地でこまかくニュアンスのちがうものとなったが、きまって禁欲的であり、己をりっして悟りをひらくことで、永遠の真理をえられるというものであった。 | [
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| 「釈迦」の本名である。 当時、カースト制度で教徒を管理したバラモン教圏に王族としてうまれながら、そのおしえへ疑問をいだくようになり、現在のインド北部ガンジス川中流域で仏教を提唱した。 彼のといたおしえは各地へとひろまり、細分化され、さまざまな形へとかわりながらも、現在もつづく世界三大宗教(世界宗教)へとなるにいたった。 仏教のおしえは、各地でこまかくニュアンスのちがうものとなったが、きまって禁欲的であり、己をりっして悟りをひらくことで、永遠の真理をえられるというものであった。 | 「釈迦」の本名である。
当時、[[カースト制度]]で教徒を管理したバラモン教圏に王族としてうまれながら、そのおしえへ疑問をいだくようになり、現在の[[インド]]北部[[ガンジス川]]中流域で[[仏教]]を提唱した。
彼のといたおしえは各地へとひろまり、細分化され、さまざまな形へとかわりながらも、現在もつづく世界三大宗教([[世界宗教]])へとなるにいたった。
[[仏教]]のおしえは、各地でこまかくニュアンスのちがうものとなったが、きまって禁欲的であり、己をりっして[[悟り]]をひらくことで、永遠の真理をえられるというものであった。
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[[category:インド思想・哲学|こーたましつたつた]] | null | 2016-06-04T04:00:50Z | [
"テンプレート:Wikipedia"
]
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%9E%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%83%E3%83%80%E3%83%83%E3%82%BF |
3,667 | コンメンタール刑事訴訟法 | 法学>刑事法>コンメンタール刑事訴訟法 | [
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| 法学>刑事法>コンメンタール刑事訴訟法 | [[法学]]>[[刑事法]]>[[コンメンタール刑事訴訟法]]
{{Wikipedia|刑事訴訟法}}
== <span id="1">第一編</span> 総則(第1条 - 第188条の7) ==
*[[刑事訴訟法第1条|第1条]](本法の目的)
=== <span id="1-1">第一章</span> 裁判所の管轄(2条 - 19条) ===
*[[刑事訴訟法第2条|第2条]](土地管轄)
*[[刑事訴訟法第3条|第3条]](関連事件の併合管轄1)
*[[刑事訴訟法第4条|第4条]](関連事件の分離移送1)
*[[刑事訴訟法第5条|第5条]](関連事件の審判1)
*[[刑事訴訟法第6条|第6条]](関連事件の併合管轄2)
*[[刑事訴訟法第7条|第7条]](関連事件の分離移送2)
*[[刑事訴訟法第8条|第8条]](関連事件の審判2)
*[[刑事訴訟法第9条|第9条]](関連事件)
*[[刑事訴訟法第10条|第10条]](同一事件と数個の訴訟係属1)
*[[刑事訴訟法第11条|第11条]](同一事件と数個の訴訟係属2)
*[[刑事訴訟法第12条|第12条]](管轄区域外の職務執行)
*[[刑事訴訟法第13条|第13条]](管轄違いと訴訟手続の効力)
*[[刑事訴訟法第14条|第14条]](管轄違いと要急処分)
*[[刑事訴訟法第15条|第15条]](管轄指定1)
*[[刑事訴訟法第16条|第16条]](管轄指定2)
*[[刑事訴訟法第17条|第17条]](管轄違いと訴訟手続の効力)
*[[刑事訴訟法第18条|第18条]](管轄移転2)
*[[刑事訴訟法第19条|第19条]](事件の移送)
==== 関連 ====
*[[w:管轄|管轄]]
*[[w:審判|審判]]
*[[w:移送|移送]]
=== <span id="1-2">第二章</span> 裁判所職員の除斥及び忌避(20条 - 26条) ===
*[[刑事訴訟法第20条|第20条]](除斥の原因)
*[[刑事訴訟法第21条|第21条]](忌避の原因、忌避申立権者)
*[[刑事訴訟法第22条|第22条]](請求・陳述後の忌避申立て)
*[[刑事訴訟法第23条|第23条]](忌避申立てに対する決定)
*[[刑事訴訟法第24条|第24条]](忌避申立てに対する簡易却下手続)
*[[刑事訴訟法第25条|第25条]](即時抗告)
*[[刑事訴訟法第26条|第26条]](裁判所書記官の除斥・忌避)
==== 関連 ====
*[[w:除斥|除斥]]
*[[w:忌避|忌避]]
*[[w:回避|回避]]
=== <span id="1-3">第三章</span> 訴訟能力 (27条 - 29条) ===
*[[刑事訴訟法第27条|第27条]](法人の訴訟行為)
*[[刑事訴訟法第28条|第28条]](意思無能力者)
*[[刑事訴訟法第29条|第29条]](特別代理人)
==== 関連 ====
*[[w:訴訟能力|訴訟能力]]
=== <span id="1-4">第四章</span> 弁護及び補佐 (30条 - 42条) ===
*[[刑事訴訟法第30条|第30条]](弁護人の選任)
*[[刑事訴訟法第31条|第31条]](弁護人の資格、特別弁護人)
*[[刑事訴訟法第31条の2|第31条の2]](弁護士会)
*[[刑事訴訟法第32条|第32条]](選任の効力)
*[[刑事訴訟法第33条|第33条]](主任弁護人)
*[[刑事訴訟法第34条|第34条]](主任弁護人の権限)
*[[刑事訴訟法第35条|第35条]](弁護人の数の制限)
*[[刑事訴訟法第36条|第36条]](国選弁護1)
*[[刑事訴訟法第36条の2|第36条の2]](資力申告書の提出)
*[[刑事訴訟法第36条の3|第36条の3]](私選弁護人選任申出の前置)
*[[刑事訴訟法第37条|第37条]](職権による選任)
*[[刑事訴訟法第37条の2|第37条の2]](被疑者の国選弁護)
*[[刑事訴訟法第37条の3|第37条の3]](選任請求の手続)
*[[刑事訴訟法第37条の4|第37条の4]](職権による選任)
*[[刑事訴訟法第37条の5|第37条の5]](複数の弁護人の選任)
*[[刑事訴訟法第38条|第38条]](国選弁護人の資格・報酬等)
*[[刑事訴訟法第38条の2|第38条の2]](選任の効力の終期)
*[[刑事訴訟法第38条の3|第38条の3]](弁護人の解任)
*[[刑事訴訟法第38条の4|第38条の4]](虚偽の資力申告書提出に対する制裁)
*[[刑事訴訟法第39条|第39条]](接見交通権)
*[[刑事訴訟法第40条|第40条]](弁護人の書類・証拠物の閲覧謄写権)
*[[刑事訴訟法第41条|第41条]](弁護人の独立行為権)
*[[刑事訴訟法第42条|第42条]](補佐人)
==== 関連 ====
*[[w:弁護人|弁護人]]
*[[w:弁護士|弁護士]]
*[[w:国選弁護人|国選弁護人]]
*[[w:接見交通|接見交通]]
*[[w:補佐人|補佐人]]
=== <span id="1-5">第五章</span> 裁判 (43条 - 46条) ===
*[[刑事訴訟法第43条|第43条]](判決・決定・命令)
*[[刑事訴訟法第44条|第44条]](裁判の理由)
*[[刑事訴訟法第45条|第45条]](判事補の権限)
*[[刑事訴訟法第46条|第46条]](裁判書等の謄抄本)
==== 関連 ====
*[[w:判決|判決]]
*[[w:決定|決定]]
*[[w:命令|命令]]
=== <span id="1-6">第六章</span> 書類及び送達 (47条 - 54条) ===
*[[刑事訴訟法第47条|第47条]](訴訟書類の公開禁止)
*[[刑事訴訟法第48条|第48条]](公判調書の作成・整理)
*[[刑事訴訟法第49条|第49条]](被告人の公判調書閲覧権)
*[[刑事訴訟法第50条|第50条]](公判調書未整理の場合の当事者の権利)
*[[刑事訴訟法第51条|第51条]](公判調書の記載に対する異議申立て)
*[[刑事訴訟法第52条|第52条]](公判調書の証明力)
*[[刑事訴訟法第53条|第53条]](訴訟記録の閲覧)
*[[刑事訴訟法第53条の2|第53条の2]](情報公開法の適用除外)
*[[刑事訴訟法第54条|第54条]](送達)
==== 関連 ====
*[[w:公判調書|公判調書]]
*[[w:訴訟記録|訴訟記録]]
*[[w:送達|送達]]
=== <span id="1-7">第七章</span> 期間 (55条・56条) ===
*[[刑事訴訟法第55条|第55条]](期間の計算)
*[[刑事訴訟法第56条|第56条]](法定期間の延長)
==== 関連 ====
*[[w:期間|期間]]
=== <span id="1-8">第八章</span> 被告人の召喚、勾引及び勾留(57条 - 98条) ===
*[[刑事訴訟法第57条|第57条]](召喚)
*[[刑事訴訟法第58条|第58条]](勾引)
*[[刑事訴訟法第59条|第59条]](勾引の効力)
*[[刑事訴訟法第60条|第60条]](勾留)
*[[刑事訴訟法第61条|第61条]](勾留質問)
*[[刑事訴訟法第62条|第62条]](令状)
*[[刑事訴訟法第63条|第63条]](召喚状の方式)
*[[刑事訴訟法第64条|第64条]](拘引状、勾留状の方式)
*[[刑事訴訟法第65条|第65条]](召喚の手順)
*[[刑事訴訟法第66条|第66条]](拘引の嘱託)
*[[刑事訴訟法第67条|第67条]](嘱託勾引の手続き)
*[[刑事訴訟法第68条|第68条]](出頭命令・同行命令と勾引)
*[[刑事訴訟法第69条|第69条]](急速を要する場合)
*[[刑事訴訟法第70条|第70条]](勾引状・勾留状の執行)
*[[刑事訴訟法第71条|第71条]](管轄区域外における執行)
*[[刑事訴訟法第72条|第72条]](被告人の捜査等の嘱託)
*[[刑事訴訟法第73条|第73条]](勾引状・勾留状の執行手続き)
*[[刑事訴訟法第74条|第74条]](護送中の仮留置)
*[[刑事訴訟法第75条|第75条]](勾引された被告人の留置)
*[[刑事訴訟法第76条|第76条]](勾引後の公訴事実・弁護人選任権の告知)
*[[刑事訴訟法第77条|第77条]](勾留時の弁護人選任権等)
*[[刑事訴訟法第78条|第78条]](弁護人選任の申出)
*[[刑事訴訟法第79条|第79条]](勾留と弁護人等への通知)
*[[刑事訴訟法第80条|第80条]](勾留と接見・授受)
*[[刑事訴訟法第81条|第81条]](接見・授受の制限)
*[[刑事訴訟法第82条|第82条]](勾留理由開示の請求)
*[[刑事訴訟法第83条|第83条]](勾留理由開示1)
*[[刑事訴訟法第84条|第84条]](勾留理由開示2)
*[[刑事訴訟法第85条|第85条]](勾留理由開示3)
*[[刑事訴訟法第86条|第86条]](勾留理由開示請求の競合)
*[[刑事訴訟法第87条|第87条]](勾留の取消)
*[[刑事訴訟法第88条|第88条]](保釈の請求)
*[[刑事訴訟法第89条|第89条]](必要的保釈)
*[[刑事訴訟法第90条|第90条]](職権保釈)
*[[刑事訴訟法第91条|第91条]](不当に長い勾留)
*[[刑事訴訟法第92条|第92条]](保釈等と検察官の意見)
*[[刑事訴訟法第93条|第93条]](保釈保証金、保釈の条件)
*[[刑事訴訟法第94条|第94条]](保釈の手続き)
*[[刑事訴訟法第95条|第95条]](勾留の執行停止)
*[[刑事訴訟法第96条|第96条]](保釈、勾留の執行停止の取消)
*[[刑事訴訟法第97条|第97条]](上訴と勾留に関する処分)
*[[刑事訴訟法第98条|第98条]](保釈、勾留の執行停止の取消)
==== 関連 ====
*[[w:召喚|召喚]]
*[[w:勾引|勾引]]
*[[w:留置|留置]]
*[[w:ミランダ原則|ミランダ原則]]
*[[w:勾留|勾留]]
*[[w:保釈|保釈]]
=== <span id="1-9">第九章</span> 押収及び捜索 (99条 - 127条) ===
*[[刑事訴訟法第99条|第99条]](証拠物等の差押え・提出命令)
*[[刑事訴訟法第99条の2|第99条の2]](記録命令付差押え)
*[[刑事訴訟法第100条|第100条]](郵便物等の押収)
*[[刑事訴訟法第101条|第101条]](領置)
*[[刑事訴訟法第102条|第102条]](捜索)
*[[刑事訴訟法第103条|第103条]](押収と公務上の秘密1)
*[[刑事訴訟法第104条|第104条]](押収と公務上の秘密2)
*[[刑事訴訟法第105条|第105条]](押収と業務上の秘密)
*[[刑事訴訟法第106条|第106条]](差押状・捜索状)
*[[刑事訴訟法第107条|第107条]](差押状・捜索状の記載事項)
*[[刑事訴訟法第108条|第108条]](差押状・捜索状の執行)
*[[刑事訴訟法第109条|第109条]](執行の補助)
*[[刑事訴訟法第110条|第110条]](差押状・捜索状の呈示)
*[[刑事訴訟法第110条の2|第110条の2]](電磁的記録に係る記録媒体の差押え執行方法)
*[[刑事訴訟法第111条|第111条]](執行に必要な処分)
*[[刑事訴訟法第111条の2|第111条の2]](協力要請)
*[[刑事訴訟法第112条|第112条]](執行中の出入り禁止)
*[[刑事訴訟法第113条|第113条]](当事者の立会い)
*[[刑事訴訟法第114条|第114条]](責任者の立会い)
*[[刑事訴訟法第115条|第115条]](女子の身体捜索)
*[[刑事訴訟法第116条|第116条]](夜間執行の禁止)
*[[刑事訴訟法第117条|第117条]](夜間執行可能な場所)
*[[刑事訴訟法第118条|第118条]](執行の中止と必要な処置)
*[[刑事訴訟法第119条|第119条]](不存在証明書の交付)
*[[刑事訴訟法第120条|第120条]](押収目録の交付)
*[[刑事訴訟法第121条|第121条]](押収物の保管・廃棄)
*[[刑事訴訟法第122条|第122条]](押収物の売却、代価の保管)
*[[刑事訴訟法第123条|第123条]](押収物の還付・仮還付)
*[[刑事訴訟法第124条|第124条]](押収贓物の被害者還付)
*[[刑事訴訟法第125条|第125条]](受命裁判官・受託裁判官)
*[[刑事訴訟法第126条|第126条]](勾引状・勾留状執行と被告人の捜索1)
*[[刑事訴訟法第127条|第127条]](勾引状・勾留状執行と被告人の捜索2)
==== 関連 ====
*[[w:差押|差押]]
*[[w:押収|押収]]
*[[w:領置|領置]]
*[[w:守秘義務|守秘義務]]
*[[w:令状|令状]]
*[[w:身体検査|身体検査]]
*[[w:受命裁判官]]
*[[w:受託裁判官]]
=== <span id="1-10">第十章</span> 検証 (128条 - 142条) ===
*[[刑事訴訟法第128条|第128条]](検証)
*[[刑事訴訟法第129条|第129条]](検証上必要な処分)
*[[刑事訴訟法第130条|第130条]](夜間の検証)
*[[刑事訴訟法第131条|第131条]](身体検査上の注意)
*[[刑事訴訟法第132条|第132条]](身体検査のための召喚)
*[[刑事訴訟法第133条|第133条]](不出頭者と過料・費用賠償)
*[[刑事訴訟法第134条|第134条]](不出頭罪)
*[[刑事訴訟法第135条|第135条]](不出頭者に対する再召喚・勾引1)
*[[刑事訴訟法第136条|第136条]](不出頭者に対する再召喚・勾引2)
*[[刑事訴訟法第137条|第137条]](身体検査の拒否と過料・費用賠償)
*[[刑事訴訟法第138条|第138条]](身体検査拒否罪)
*[[刑事訴訟法第139条|第139条]](身体検査の直接強制)
*[[刑事訴訟法第140条|第140条]](身体検査の強制についての注意)
*[[刑事訴訟法第141条|第141条]](検証の補助)
*[[刑事訴訟法第142条|第142条]](当事者の立会い等)
==== 関連 ====
*[[w:検証|検証]]
*[[w:身体検査|身体検査]]
=== <span id="1-11">第十一章</span> 証人尋問 (143条 - 164条) ===
*[[刑事訴訟法第143条|第143条]](証人の資格)
*[[刑事訴訟法第143条の2|第143条の2]](証人の召喚)
*[[刑事訴訟法第144条|第144条]](公務上秘密と証人資格)
*[[刑事訴訟法第145条|第145条]](公務上秘密と証人資格2)
*[[刑事訴訟法第146条|第146条]](証言拒絶権1)
*[[刑事訴訟法第147条|第147条]](証言拒否権2)
*[[刑事訴訟法第148条|第148条]](証言拒絶権の例外)
*[[刑事訴訟法第149条|第149条]](証言拒否権3)
*[[刑事訴訟法第150条|第150条]](出頭義務違反と過料・費用賠償)
*[[刑事訴訟法第151条|第151条]](不出頭罪)
*[[刑事訴訟法第152条|第152条]](不出頭証人に対する勾引)
*[[刑事訴訟法第153条|第153条]](勾引に関する準用規定)
*[[刑事訴訟法第153条の2|第153条の2]](証人の留置)
*[[刑事訴訟法第154条|第154条]](宣誓)
*[[刑事訴訟法第155条|第155条]](宣誓無能力)
*[[刑事訴訟法第156条|第156条]](推測事項の供述)
*[[刑事訴訟法第157条|第157条]](当事者の立会権・尋問権)
*[[刑事訴訟法第157条の2|第157条の2]](証人尋問開始前の免責要求)
*[[刑事訴訟法第157条の3|第157条の3]](証人尋問開始後の免責要求)
*[[刑事訴訟法第157条の4|第157条の4]](証人への付き添い)
*[[刑事訴訟法第157条の5|第157条の5]](証人の遮へい)
*[[刑事訴訟法第157条の6|第157条の6]](ビデオリンク方式)
*[[刑事訴訟法第158条|第158条]](裁判所外における証人の尋問)
*[[刑事訴訟法第159条|第159条]](尋問に立ち会わなかった当事者の権利)
*[[刑事訴訟法第160条|第160条]](宣誓・証言の拒絶と過料・費用賠償)
*[[刑事訴訟法第161条|第161条]](宣誓証言拒否罪)
*[[刑事訴訟法第162条|第162条]](同行命令・勾引)
*[[刑事訴訟法第163条|第163条]](受命裁判官・受託裁判官)
*[[刑事訴訟法第164条|第164条]](証人の旅費・日当・宿泊料)
==== 関連 ====
*[[w:証人|証人]]
*[[w:出頭|出頭]]
*[[w:証言拒絶権|証言拒絶権]]
*[[w:宣誓|宣誓]]
=== <span id="1-12">第十二章</span> 鑑定 (165条 - 174条) ===
*[[刑事訴訟法第165条|第165条]](鑑定)
*[[刑事訴訟法第166条|第166条]](宣誓)
*[[刑事訴訟法第167条|第167条]](鑑定留置)
*[[刑事訴訟法第167条の2|第167条の2]](鑑定留置と勾留の執行停止)
*[[刑事訴訟法第168条|第168条]](鑑定上必要な処分)
*[[刑事訴訟法第169条|第169条]](受命裁判官)
*[[刑事訴訟法第170条|第170条]](当事者の立会い)
*[[刑事訴訟法第171条|第171条]](証人尋問に関する規定の準用)
*[[刑事訴訟法第172条|第172条]](裁判官に対する身体検査の請求)
*[[刑事訴訟法第173条|第173条]](鑑定料等請求権)
*[[刑事訴訟法第174条|第174条]](鑑定証人)
==== 関連 ====
*[[w:鑑定|鑑定]]
=== <span id="1-13">第十三章</span> 通訳及び翻訳 (175条 - 178条) ===
*[[刑事訴訟法第175条|第175条]](通訳1)
*[[刑事訴訟法第176条|第176条]](通訳2)
*[[刑事訴訟法第177条|第177条]](翻訳)
*[[刑事訴訟法第178条|第178条]](鑑定に関する規定の準用)
==== 関連 ====
*[[w:通訳|通訳]]
*[[w:翻訳|翻訳]]
=== <span id="1-14">第十四章</span> 証拠保全 (179条・180条) ===
*[[刑事訴訟法第179条|第179条]](証拠保全の請求)
*[[刑事訴訟法第180条|第180条]](書類・証拠物閲覧謄写権)
==== 関連 ====
*[[w:証拠保全|証拠保全]]
=== <span id="1-15">第十五章</span> 訴訟費用 (181条 - 188条) ===
*[[刑事訴訟法第181条|第181条]](被告人の負担)
*[[刑事訴訟法第182条|第182条]](共犯の連帯負担)
*[[刑事訴訟法第183条|第183条]](告訴人等の負担)
*[[刑事訴訟法第184条|第184条]](上訴等を取り下げた者の負担)
*[[刑事訴訟法第185条|第185条]](被告人負担の裁判)
*[[刑事訴訟法第186条|第186条]](第三者負担の裁判)
*[[刑事訴訟法第187条|第187条]](裁判によらないで訴訟手続きが終了する場合)
*[[刑事訴訟法第187条の2|第187条の2]]
*[[刑事訴訟法第188条|第188条]](負担額の算定)
==== 関連 ====
*[[w:訴訟費用|訴訟費用]]
=== <span id="1-16">第十六章</span> 費用の補償 (188条の2 - 188条の7) ===
*[[刑事訴訟法第188条の2|第188条の2]](無罪判決と費用の補償)
*[[刑事訴訟法第188条の3|第188条の3]](費用補償の手続き)
*[[刑事訴訟法第188条の4|第188条の4]](検察官上訴と費用の補償)
*[[刑事訴訟法第188条の5|第188条の5]](上訴費用補償の手続き)
*[[刑事訴訟法第188条の6|第188条の6]](補償の範囲)
*[[刑事訴訟法第188条の7|第188条の7]](勾留理由開示の請求)
==== 関連 ====
*[[w:刑事補償|刑事補償]]
== <span id="2">第二編</span> 第一審(第189条~第350条の14) ==
=== <span id="2-1">第一章</span> 捜査 (第189条~第246条) ===
*[[刑事訴訟法第189条|第189条]](一般司法警察職員の捜査権)
*[[刑事訴訟法第190条|第190条]](特別司法警察職員)
*[[刑事訴訟法第191条|第191条]](検察官・検察事務官の捜査権)
*[[刑事訴訟法第192条|第192条]](捜査に関する協力)
*[[刑事訴訟法第193条|第193条]](検察官の司法警察職員に対する指示・指揮)
*[[刑事訴訟法第194条|第194条]](司法警察職員に対する懲戒罷免の訴追)
*[[刑事訴訟法第195条|第195条]](検察官・検察事務官の管轄区域外における職務執行)
*[[刑事訴訟法第196条|第196条]](捜査の際の注意)
*[[刑事訴訟法第197条|第197条]](任意捜査の原則)
*[[刑事訴訟法第198条|第198条]](被疑者の出頭要求・取調べ)
*[[刑事訴訟法第199条|第199条]](逮捕状による逮捕)
*[[刑事訴訟法第200条|第200条]](逮捕状の方式)
*[[刑事訴訟法第201条|第201条]](逮捕状の呈示)
*[[刑事訴訟法第202条|第202条]](検察官・司法警察員への引致)
*[[刑事訴訟法第203条|第203条]](司法警察員の逮捕手続、検察官送致の時間の制限)
*[[刑事訴訟法第204条|第204条]](検察官の逮捕手続、勾留請求の時間の期限)
*[[刑事訴訟法第205条|第205条]](司法警察員から送致を受けた検察官の手続き、勾留請求の時間の制限)
*[[刑事訴訟法第206条|第206条]](制限時間遵守不能の場合の処置)
*[[刑事訴訟法第207条|第207条]](被疑者の勾留)
*[[刑事訴訟法第208条|第208条]](勾留期間、期間の延長)
*[[刑事訴訟法第208条の2|第208条の2]](勾留期間の再延長)
*[[刑事訴訟法第209条|第209条]](留置・弁護人選任申出)
*[[刑事訴訟法第210条|第210条]](緊急逮捕)
*[[刑事訴訟法第211条|第211条]](通常逮捕の規定の準用)
*[[刑事訴訟法第212条|第212条]](現行犯人・準現行犯人)
*[[刑事訴訟法第213条|第213条]](現行犯逮捕)
*[[刑事訴訟法第214条|第214条]](私人による現行犯逮捕)
*[[刑事訴訟法第215条|第215条]](現行犯人を受け取った司法巡査の手続き)
*[[刑事訴訟法第216条|第216条]](通常逮捕の規定の準用)
*[[刑事訴訟法第217条|第217条]](軽微事件と現行犯逮捕)
*[[刑事訴訟法第218条|第218条]](令状による差押え・捜索・検証)
*[[刑事訴訟法第219条|第219条]](差押さえ等の令状の方式)
*[[刑事訴訟法第220条|第220条]](無令状差押え・捜索・検証)
*[[刑事訴訟法第221条|第221条]](領置)
*[[刑事訴訟法第222条|第222条]](押収等に関する準用規定等)
*[[刑事訴訟法第222条の2|第222条の2]](電気通信の傍受を行う強制処分)
*[[刑事訴訟法第223条|第223条]](第三者の任意出頭・取調べ・鑑定等の嘱託)
*[[刑事訴訟法第224条|第224条]](鑑定措置の請求)
*[[刑事訴訟法第225条|第225条]](鑑定受託者と必要な処分)
*[[刑事訴訟法第226条|第226条]](公判前の証人尋問請求1)
*[[刑事訴訟法第227条|第227条]](公判前の証人尋問請求2)
*[[刑事訴訟法第228条|第228条]](公判前の証人尋問)
*[[刑事訴訟法第229条|第229条]](検視)
*[[刑事訴訟法第230条|第230条]](告訴権者1)
*[[刑事訴訟法第231条|第231条]](告訴権者2)
*[[刑事訴訟法第232条|第232条]](告訴権者3)
*[[刑事訴訟法第233条|第233条]](告訴権者4)
*[[刑事訴訟法第234条|第234条]](告訴権者の指定)
*[[刑事訴訟法第235条|第235条]](親告罪の告訴期間)
*[[刑事訴訟法第236条|第236条]](告訴期間の独立)
*[[刑事訴訟法第237条|第237条]](告訴の取消し)
*[[刑事訴訟法第238条|第238条]](告訴の不可分)
*[[刑事訴訟法第239条|第239条]](告発)
*[[刑事訴訟法第240条|第240条]](告訴の代理)
*[[刑事訴訟法第241条|第241条]](告訴・告発の方式)
*[[刑事訴訟法第242条|第242条]](告訴・告発を受けた司法警察員の手続き)
*[[刑事訴訟法第243条|第243条]](告訴・告発と取消しへの準用)
*[[刑事訴訟法第244条|第244条]](外国代表者等の告訴の特別方式)
*[[刑事訴訟法第245条|第245条]](自首)
*[[刑事訴訟法第246条|第246条]](検察官への事件送致)
==== 関連 ====
*[[w:検察官|検察官]]
*[[w:司法警察職員|司法警察職員]]
*[[w:司法巡査|司法巡査]]
*[[w:逮捕|逮捕]]
*[[w:勾留|勾留]]
*[[w:令状主義|令状主義]]
*[[w:現行犯|現行犯]]
*[[w:差押|差押]]
*[[w:捜索|捜索]]
*[[w:検証|検証]]
*[[w:鑑定|鑑定]]
*[[w:証人尋問|証人尋問]]
*[[w:検視|検視]]
*[[w:自首|自首]]
*[[w:告訴|告訴]]
*[[w:告発|告発]]
*[[w:送検|送検]]
=== <span id="2-2">第二章</span> 公訴 (第247条~第270条) ===
*[[刑事訴訟法第247条|第247条]](国家訴追主義)
*[[刑事訴訟法第248条|第248条]](起訴便宜主義)
*[[刑事訴訟法第249条|第249条]](公訴の効力の人的範囲)
*[[刑事訴訟法第250条|第250条]](公訴時効の期間)
*[[刑事訴訟法第251条|第251条]](時効期間の基準となる刑1)
*[[刑事訴訟法第252条|第252条]](時効期間の基準となる刑2)
*[[刑事訴訟法第253条|第253条]](時効期間の起算点)
*[[刑事訴訟法第254条|第254条]](時効の停止1)
*[[刑事訴訟法第255条|第255条]](時効の停止2)
*[[刑事訴訟法第256条|第256条]](起訴状、訴因、罰条)
*[[刑事訴訟法第257条|第257条]](公訴の取消し)
*[[刑事訴訟法第258条|第258条]](他管送致)
*[[刑事訴訟法第259条|第259条]](被疑者に対する不起訴処分の告知)
*[[刑事訴訟法第260条|第260条]](告訴人等に対する事件処理の通知)
*[[刑事訴訟法第261条|第261条]](告訴人等に対する不起訴理由の告知)
*[[刑事訴訟法第262条|第262条]](準起訴手続き、付審判の請求)
*[[刑事訴訟法第263条|第263条]](付審判請求の取下げ)
*[[刑事訴訟法第264条|第264条]](公訴提起の義務)
*[[刑事訴訟法第265条|第265条]](準起訴手続きの審判)
*[[刑事訴訟法第266条|第266条]](請求に対する決定)
*[[刑事訴訟法第267条|第267条]](公訴提起の擬制)
*[[刑事訴訟法第267条の2|第267条の2]](付審判決定の通知)
*[[刑事訴訟法第268条|第268条]](公判の維持と指定弁護士)
*[[刑事訴訟法第269条|第269条]](請求者に対する費用賠償の決定)
*[[刑事訴訟法第270条|第270条]](書類・証拠物の閲覧謄写)
==== 関連 ====
*[[w:公訴|公訴]]
*[[w:起訴状|起訴状]]
*[[w:訴因|訴因]]
*[[w:告訴状|告訴状]]
*[[w:公訴時効|公訴時効]]
=== <span id="2-3">第三章</span> 公判 ===
==== <span id="2-3-1">第一節</span> 公判準備及び公判手続 (第271条~第316条) ====
*[[刑事訴訟法第271条|第271条]](起訴状謄本の送達・不送達と起訴の失効)
*[[刑事訴訟法第272条|第272条]](弁護人選任権等の告知)
*[[刑事訴訟法第273条|第273条]](公判期日の指定・召集・通知)
*[[刑事訴訟法第274条|第274条]](召喚状送達の擬制)
*[[刑事訴訟法第275条|第275条]](猶予期間)
*[[刑事訴訟法第276条|第276条]](公判期日の変更)
*[[刑事訴訟法第277条|第277条]](不当な期日変更に対する救済)
*[[刑事訴訟法第278条|第278条]](不出頭と診断書の提出)
*[[刑事訴訟法第278条の2|第278条の2]](検察官・弁護人に対する出頭命令)
*[[刑事訴訟法第279条|第279条]](公務所等に対する照会)
*[[刑事訴訟法第280条|第280条]](勾留に関する処分)
*[[刑事訴訟法第281条|第281条]](公判期日外の証人尋問)
*[[刑事訴訟法第281条の2|第281条の2]](被告人の退席)
*[[刑事訴訟法第281条の3|第281条の3]](開示された証拠の管理)
*[[刑事訴訟法第281条の4|第281条の4]](開示された証拠の目的外使用の禁止)
*[[刑事訴訟法第281条の5|第281条の5]](目的外使用の罪)
*[[刑事訴訟法第281条の6|第281条の6]](連日的開廷の確保)
*[[刑事訴訟法第282条|第282条]](公判廷)
*[[刑事訴訟法第283条|第283条]](被告人が法人の場合)
*[[刑事訴訟法第284条|第284条]](軽微事件と出頭)
*[[刑事訴訟法第285条|第285条]](被告人が法人の場合)
*[[刑事訴訟法第286条|第286条]](被告人出頭の原則)
*[[刑事訴訟法第286条の2|第286条の2]](出頭拒否と公判手続き)
*[[刑事訴訟法第287条|第287条]](公判廷における身体の不拘束)
*[[刑事訴訟法第288条|第288条]](被告人の在廷義務・法廷警察権)
*[[刑事訴訟法第289条|第289条]](必要的弁護)
*[[刑事訴訟法第290条|第290条]](任意的国選弁護)
*[[刑事訴訟法第290条の2|第290条の2]](公開の法廷での被害者特定事項の秘匿)
*[[刑事訴訟法第290条の3|第290条の3]](公開の法廷での証人等特定事項の秘匿)
*[[刑事訴訟法第291条|第291条]](冒頭手続き)
*[[刑事訴訟法第291条の2|第291条の2]](簡易公判手続きの決定)
*[[刑事訴訟法第291条の3|第291条の3]](決定の取消し)
*[[刑事訴訟法第292条|第292条]](証拠調べ)
*[[刑事訴訟法第292条の2|第292条の2]](被害者等の意見陳述)
*[[刑事訴訟法第293条|第293条]](最終弁論)
*[[刑事訴訟法第294条|第294条]](訴訟指揮権)
*[[刑事訴訟法第295条|第295条]](尋問・陳述の制限)
*[[刑事訴訟法第296条|第296条]](検察官の冒頭陳述)
*[[刑事訴訟法第297条|第297条]](証拠調べの範囲・順序等の予定とその変更)
*[[刑事訴訟法第298条|第298条]](証拠調べの請求、職権証拠調べ)
*[[刑事訴訟法第299条|第299条]](証拠調べと当事者の権利)
*[[刑事訴訟法第299条の2|第299条の2]](証拠調べと当事者の安全への配慮)
*[[刑事訴訟法第299条の3|第299条の3]](証拠開示の際の被害者特定事項の秘匿要請)
*[[刑事訴訟法第299条の4|第299条の4]](証人等の氏名・住所の開示に係る措置)
*[[刑事訴訟法第299条の5|第299条の5]](裁判所による裁定)
*[[刑事訴訟法第299条の6|第299条の6]](書類・証拠物、公判調書の閲覧等の制限)
*[[刑事訴訟法第299条の7|第299条の7]](弁護人の違反行為に対する処置)
*[[刑事訴訟法第300条|第300条]](証拠調請求の義務)
*[[刑事訴訟法第301条|第301条]](自白の取調べ請求の時期)
*[[刑事訴訟法第301条の2|第301条の2]](取り調べの録音・録画と記録媒体の証拠調べの請求)
*[[刑事訴訟法第302条|第302条]](捜査記録の一部について証拠調べの請求)
*[[刑事訴訟法第303条|第303条]](公判準備の結果と証拠調べの必要)
*[[刑事訴訟法第304条|第304条]](人的証拠の取調べ方式)
*[[刑事訴訟法第304条の2|第304条の2]](被告人の退廷)
*[[刑事訴訟法第305条|第305条]](証拠書類の取調べ方式)
*[[刑事訴訟法第306条|第306条]](証拠物の取調べ方式1)
*[[刑事訴訟法第307条|第307条]](証拠物の取調べ方式2)
*[[刑事訴訟法第307条の2|第307条の2]](簡易公判手続き)
*[[刑事訴訟法第308条|第308条]](証明力を争う権利)
*[[刑事訴訟法第309条|第309条]](証拠調等への異議申立て)
*[[刑事訴訟法第310条|第310条]](証拠調べを終わった証拠の提出)
*[[刑事訴訟法第311条|第311条]](被告人の黙秘権・供述拒否権・被告人質問)
*[[刑事訴訟法第312条|第312条]](起訴状の変更)
*[[刑事訴訟法第313条|第313条]](弁論の分離・併合・再開)
*[[刑事訴訟法第313条の2|第313条の2]](併合事件における弁護人選任の効力)
*[[刑事訴訟法第314条|第314条]](公判手続きの停止)
*[[刑事訴訟法第315条|第315条]](公判手続きの更新1)
*[[刑事訴訟法第315条の2|第315条の2]](公判手続きの更新2)
*[[刑事訴訟法第316条|第316条]](1人の裁判官のした手続きの効力)
===== 関連 =====
*[[w:公判|公判]]
*[[w:冒頭手続|冒頭手続]]
*[[w:簡易公判手続|簡易公判手続]]
*[[w:公判前整理手続|公判前整理手続]]
*[[w:ミランダ原則|ミランダ原則]]
*[[w:訴訟指揮|訴訟指揮]]
*[[w:出頭命令|出頭命令]]
*[[w:弁論|弁論]]
*[[w:冒頭陳述|冒頭陳述]]
*[[w:自白|自白]]
*[[w:黙秘権|黙秘権]]
*[[w:必要的弁護事件|必要的弁護事件]]
*[[w:証拠開示|証拠開示]]
==== <span id="2-3-2">第二節</span> 争点及び証拠の整理手続 ====
===== <span id="2-3-2-1">第一款</span> 公判前整理手続 =====
====== <span id="2-3-2-1-1">第一目</span> 通則(第316条の2~第316条の12) ======
*[[刑事訴訟法第316条の2|第316条の2]](公判前整理手続の決定と方法)
*[[刑事訴訟法第316条の3|第316条の3]](公判前整理手続の目的)
*[[刑事訴訟法第316条の4|第316条の4]](必要的弁護)
*[[刑事訴訟法第316条の5|第316条の5]](公判前整理手続の内容)
*[[刑事訴訟法第316条の6|第316条の6]](公判前整理手続期日の決定と変更)
*[[刑事訴訟法第316条の7|第316条の7]](公判前整理手続の出席者)
*[[刑事訴訟法第316条の8|第316条の8]](弁護人の選任)
*[[刑事訴訟法第316条の9|第316条の9]](被告人の出席)
*[[刑事訴訟法第316条の10|第316条の10]](被告人の意思確認)
*[[刑事訴訟法第316条の11|第316条の11]](受命裁判官)
*[[刑事訴訟法第316条の12|第316条の12]](調書の作成)
====== <span id="2-3-2-1-2">第二目</span> 争点及び証拠の整理(第316条の13~第316条の24) ======
*[[刑事訴訟法第316条の13|第316条の13]](検察官による証明予定事実の提示と証拠調べ請求)
*[[刑事訴訟法第316条の14|第316条の14]](検察官請求証拠の開示、証拠の一覧表の交付)
*[[刑事訴訟法第316条の15|第316条の15]](検察官請求証拠以外の証拠の開示)
*[[刑事訴訟法第316条の16|第316条の16]](検察官請求証拠に対する被告人・弁護人の意見表明)
*[[刑事訴訟法第316条の17|第316条の17]](被告人・弁護人による主張の明示と証拠調べ請求)
*[[刑事訴訟法第316条の18|第316条の18]](被告人・弁護人請求証拠の開示)
*[[刑事訴訟法第316条の19|第316条の19]](被告人・弁護人請求証拠に対する検察官の意見表明)
*[[刑事訴訟法第316条の20|第316条の20]](争点に関連する証拠開示)
*[[刑事訴訟法第316条の21|第316条の21]](検察官による証明予定事実の追加・変更)
*[[刑事訴訟法第316条の22|第316条の22]](被告人・弁護人による主張の追加・変更)
*[[刑事訴訟法第316条の23|第316条の23]](証人等の保護のための配慮)
*[[刑事訴訟法第316条の24|第316条の24]](争点及び証拠の整理結果の確認)
====== <span id="2-3-2-1-3">第三目</span> 証拠開示に関する裁定(第316条の25~第316条の27)======
*[[刑事訴訟法第316条の25|第316条の25]](開示方法等の指定)
*[[刑事訴訟法第316条の26|第316条の26]](開示命令)
*[[刑事訴訟法第316条の27|第316条の27]](証拠及び証拠の標目の開示命令)
===== <span id="2-3-2-2">第二款</span> 期日間整理手続(第316条の28) =====
*[[刑事訴訟法第316条の28|第316条の28]](期日間整理手続の決定と進行)
===== <span id="2-3-2-3">第三款</span> 公判手続の特例(第316条の29~第316条の32) =====
*[[刑事訴訟法第316条の29|第316条の29]](必要的弁護)
*[[刑事訴訟法第316条の30|第316条の30]](被告人・弁護人による冒頭陳述)
*[[刑事訴訟法第316条の31|第316条の31]](整理手続き結果の顕出)
*[[刑事訴訟法第316条の32|第316条の32]](整理手続き終了後の証拠調べ請求の制限)
====== 関連 ======
*[[w:公判前整理手続|公判前整理手続]]
==== <span id="2-3-a">第三節</span> 被害者参加(第316条の33~第316条の39) ====
*[[刑事訴訟法第316条の33|第316条の33]](被告事件の手続きへの被害者参加)
*[[刑事訴訟法第316条の34|第316条の34]](被害者参加人等の公判期日への出席)
*[[刑事訴訟法第316条の35|第316条の35]](被害者参加人等の意見に対する検察官の説明義務)
*[[刑事訴訟法第316条の36|第316条の36]](被害者参加人等による証人尋問)
*[[刑事訴訟法第316条の37|第316条の37]](被害者参加人等による被告人への質問)
*[[刑事訴訟法第316条の38|第316条の38]](被害者参加人等による弁論としての意見陳述)
*[[刑事訴訟法第316条の39|第316条の39]](被害者参加人等への付き添い、遮蔽の措置)
==== <span id="2-3-4">第四節</span> 証拠 (第317条~第328条) ====
*[[刑事訴訟法第317条|第317条]](証拠裁判主義)
*[[刑事訴訟法第318条|第318条]](自由心証主義)
*[[刑事訴訟法第319条|第319条]](自白法則・補強法則)
*[[刑事訴訟法第320条|第320条]](伝聞法則)
*[[刑事訴訟法第321条|第321条]](被告人以外の者の供述書面の証拠能力)
*[[刑事訴訟法第321条の2|第321条の2]](記録媒体の証拠能力)
*[[刑事訴訟法第322条|第322条]](被告人の供述書面の証拠能力)
*[[刑事訴訟法第323条|第323条]](その他の書類の証拠能力)
*[[刑事訴訟法第324条|第324条]](伝聞供述の証拠能力)
*[[刑事訴訟法第325条|第325条]](供述の任意性の調査)
*[[刑事訴訟法第326条|第326条]](当事者の同意と書面・供述の証拠能力)
*[[刑事訴訟法第327条|第327条]](合意書面の証拠能力)
*[[刑事訴訟法第328条|第328条]](証明力を争うための証拠)
===== 関連 =====
*[[w:証拠|証拠]]
*[[w:自由心証主義|自由心証主義]]
*[[w:利益原則|利益原則]]
*[[w:書証|書証]]
*[[w:証人|人証]]
*[[w:違法収集証拠|違法収集証拠]]
*[[w:自白法則|自白法則]]
*[[w:伝聞証拠|伝聞証拠]]
*[[w:証人尋問|証人尋問]]
*[[w:ビデオリンク方式|ビデオリンク方式]]
==== <span id="2-3-5">第五節</span> 公判の裁判 (第329条~第350条) ====
*[[刑事訴訟法第329条|第329条]](管轄違いの判決)
*[[刑事訴訟法第330条|第330条]](管轄違いによる移送)
*[[刑事訴訟法第331条|第331条]](管轄違い言渡しの制限)
*[[刑事訴訟法第332条|第332条]](地方裁判書への移送)
*[[刑事訴訟法第333条|第333条]](刑の言渡し、執行猶予の言渡し)
*[[刑事訴訟法第334条|第334条]](刑の免除の判決)
*[[刑事訴訟法第335条|第335条]](有罪の判決)
*[[刑事訴訟法第336条|第336条]](無罪の判決)
*[[刑事訴訟法第337条|第337条]](免訴の判決)
*[[刑事訴訟法第338条|第338条]](公訴棄却の判決)
*[[刑事訴訟法第339条|第339条]](公訴棄却の決定)
*[[刑事訴訟法第340条|第340条]](公訴取消し後の再起訴)
*[[刑事訴訟法第341条|第341条]](被告人の陳述を聴かない判決)
*[[刑事訴訟法第342条|第342条]](判決の宣告)
*[[刑事訴訟法第343条|第343条]](拘禁刑以上の刑の宣告と保釈等の失効)
*[[刑事訴訟法第344条|第344条]](拘禁刑以上の刑の宣告後の勾留・保釈)
*[[刑事訴訟法第345条|第345条]](勾留状の失効)
*[[刑事訴訟法第346条|第346条]](没収の言渡しの無い押収物)
*[[刑事訴訟法第347条|第347条]](押収物還付の言渡し)
*[[刑事訴訟法第348条|第348条]](仮納付の裁判)
*[[刑事訴訟法第349条|第349条]](刑の執行猶予取消しの請求)
*[[刑事訴訟法第349条の2|第349条の2]](執行猶予取消し請求に対する決定)
*[[刑事訴訟法第350条|第350条]](併合罪中大赦を受けない罪について刑を定める手続き)
===== 関連 =====
*[[w:免訴|免訴]]
=== <span id="2-4">第四章</span> 証拠収集等への協力及び訴追に関する合意 ===
==== <span id="2-4-1">第一節</span> 合意及び協議の手続(第350条の2~第350条の6) ====
*[[刑事訴訟法第350条の2|第350条の2]](合意の内容・対象犯罪)
*[[刑事訴訟法第350条の3|第350条の3]](弁護人の同意・合意内容の書面の作成)
*[[刑事訴訟法第350条の4|第350条の4]](協議の主体)
*[[刑事訴訟法第350条の5|第350条の5]](協議における供述の聴取)
*[[刑事訴訟法第350条の6|第350条の6]](司法警察官との関係)
==== <span id="2-4-2">第二節</span> 公判手続の特例(第350条の7~第350条の9) ====
*[[刑事訴訟法第350条の7|第350条の7]](被告人の事件における合意内容書面等の証拠調べの請求)
*[[刑事訴訟法第350条の8|第350条の8]](他人の事件における合意内容書面等の証拠調べの請求1)
*[[刑事訴訟法第350条の9|第350条の9]](他人の事件における合意内容書面等の証拠調べの請求2)
==== <span id="2-4-3">第三節</span> 合意の終了(第350条の10~第350条の12) ====
*[[刑事訴訟法第350条の10|第350条の10]](合意からの離脱)
*[[刑事訴訟法第350条の11|第350条の11]](合意の失効)
*[[刑事訴訟法第350条の12|第350条の12]](合意失効時の証拠能力の制限)
==== <span id="2-4-4">第四節</span> 合意の履行の確保(第350条の13~第350条の15) ====
*[[刑事訴訟法第350条の13|第350条の13]](合意違反時の控訴棄却等)
*[[刑事訴訟法第350条の14|第350条の14]](合意違反時の証拠能力の制限)
*[[刑事訴訟法第350条の15|第350条の15]](虚偽供述等の処罰)
=== <span id="2-5">第五章</span> 即決裁判手続 ===
==== <span id="2-5-1">第一節</span> 即決裁判手続の申立て(第350条の16・第350条の17) ====
*[[刑事訴訟法第350条の16|第350条の16]](申立の要件と手続き)
*[[刑事訴訟法第350条の17|第350条の17]](同意確認のための公的弁護人の選任)
==== <span id="2-5-2">第二節</span> 公判準備及び公判手続の特例(第350条の18~第350条の25) ====
*[[刑事訴訟法第350条の18|第350条の18]](職権による公的弁護人の選任)
*[[刑事訴訟法第350条の19|第350条の19]](検察官請求証拠の開示)
*[[刑事訴訟法第350条の20|第350条の20]](弁護人に対する同意の確認)
*[[刑事訴訟法第350条の21|第350条の21]](公判期日の指定)
*[[刑事訴訟法第350条の22|第350条の22]](即決裁判手続きによる審判の決定)
*[[刑事訴訟法第350条の23|第350条の23]](必要的弁護)
*[[刑事訴訟法第350条の24|第350条の24]](公判審理の方法)
*[[刑事訴訟法第350条の25|第350条の25]](即決裁判手続きによる審判の決定の取消し)
*[[刑事訴訟法第350条の26|第350条の26]](公訴取消しによる公訴棄却と再起訴)
==== <span id="2-5-3">第三節</span> 証拠の特例(第350条の26) ====
*[[刑事訴訟法第350条の27|第350条の27]](伝聞証拠排斥の適用除外)
==== <span id="2-5-4">第四節</span> 公判の裁判の特例(第350条の27・第350条の28) ====
*[[刑事訴訟法第350条の28|第350条の28]](即決判決の要請)
*[[刑事訴訟法第350条の29|第350条の29]](拘禁刑の言い渡し)
==== 関連 ====
*[[w:即決裁判手続|即決裁判手続]]
== <span id="3">第三編</span> 上訴(第351条~第434条) ==
=== <span id="3-1">第一章</span> 通則 (第351条~第371条) ===
*[[刑事訴訟法第351条|第351条]](上訴権者)
*[[刑事訴訟法第352条|第352条]](検察官・被告人以外の者の抗告権)
*[[刑事訴訟法第353条|第353条]](被告人のための上訴)
*[[刑事訴訟法第354条|第354条]](被告人のための上訴2)
*[[刑事訴訟法第355条|第355条]](被告人のための上訴3)
*[[刑事訴訟法第356条|第356条]](被告人のための上訴4)
*[[刑事訴訟法第357条|第357条]](一部上訴)
*[[刑事訴訟法第358条|第358条]](上訴提起期間)
*[[刑事訴訟法第359条|第359条]](上訴の放棄・取下げ)
*[[刑事訴訟法第360条|第360条]](上訴の放棄・取下げ2)
*[[刑事訴訟法第360条の2|第360条の2]](上訴の放棄の制限)
*[[刑事訴訟法第360条の3|第360条の3]](上訴放棄の方式)
*[[刑事訴訟法第361条|第361条]](上訴の放棄・取下げと再上訴)
*[[刑事訴訟法第362条|第362条]](在監者に関する特則2)
*[[刑事訴訟法第363条|第363条]](上訴権の回復2)
*[[刑事訴訟法第364条|第364条]](上訴権の回復3)
*[[刑事訴訟法第365条|第365条]](上訴権の回復4)
*[[刑事訴訟法第366条|第366条]](在監者に関する特則1)
*[[刑事訴訟法第367条|第367条]](在監者に関する特則2)
*[[刑事訴訟法第368条|第368条]]'''削除'''
*[[刑事訴訟法第369条|第369条]]'''削除'''
*[[刑事訴訟法第370条|第370条]]'''削除'''
*[[刑事訴訟法第371条|第371条]]'''削除'''
=== <span id="3-2">第二章</span> 控訴 (第372条~第404条) ===
*[[刑事訴訟法第372条|第372条]](控訴のできる判決)
*[[刑事訴訟法第373条|第373条]](控訴提起期間)
*[[刑事訴訟法第374条|第374条]](控訴提起の方式)
*[[刑事訴訟法第375条|第375条]](第一審裁判所による控訴棄却の決定)
*[[刑事訴訟法第376条|第376条]](控訴趣意書)
*[[刑事訴訟法第377条|第377条]](絶対的控訴理由1)
*[[刑事訴訟法第378条|第378条]](絶対的控訴理由2)
*[[刑事訴訟法第379条|第379条]](訴訟手続きの法令違反)
*[[刑事訴訟法第380条|第380条]](法令適用の誤り)
*[[刑事訴訟法第381条|第381条]](量刑不当)
*[[刑事訴訟法第382条|第382条]](事実誤認)
*[[刑事訴訟法第382条の2|第382条の2]](量刑不当・事実誤認に関する特則)
*[[刑事訴訟法第383条|第383条]](再審事由等)
*[[刑事訴訟法第384条|第384条]](控訴申立理由の制限)
*[[刑事訴訟法第385条|第385条]](控訴棄却の決定1)
*[[刑事訴訟法第386条|第386条]](控訴棄却の決定2)
*[[刑事訴訟法第387条|第387条]](弁護人の資格)
*[[刑事訴訟法第388条|第388条]](弁論能力)
*[[刑事訴訟法第389条|第389条]](弁論と控訴趣意書)
*[[刑事訴訟法第390条|第390条]](被告人の出頭)
*[[刑事訴訟法第391条|第391条]](弁護人不出頭等と判決)
*[[刑事訴訟法第392条|第392条]](調査の範囲)
*[[刑事訴訟法第393条|第393条]](事実の取調べ)
*[[刑事訴訟法第394条|第394条]](第一審の証拠の証拠能力)
*[[刑事訴訟法第395条|第395条]](控訴棄却1)
*[[刑事訴訟法第396条|第396条]](控訴棄却2)
*[[刑事訴訟法第397条|第397条]](原判決破棄)
*[[刑事訴訟法第398条|第398条]](破棄差戻し)
*[[刑事訴訟法第399条|第399条]](破棄移送・自判)
*[[刑事訴訟法第400条|第400条]](破棄差戻移送・自判)
*[[刑事訴訟法第401条|第401条]](共通破棄)
*[[刑事訴訟法第402条|第402条]](不利益変更の禁止)
*[[刑事訴訟法第403条|第403条]](公訴棄却の決定)
*[[刑事訴訟法第403条の2|第403条の2]](控訴の制限)
*[[刑事訴訟法第404条|第404条]](公判に関する規定の準用)
=== <span id="3-3">第三章</span> 上告 (第405条~第418条) ===
*[[刑事訴訟法第405条|第405条]](上告のできる判決、上告申立理由)
*[[刑事訴訟法第406条|第406条]](上告審として受理できる事件)
*[[刑事訴訟法第407条|第407条]](上告趣意書)
*[[刑事訴訟法第408条|第408条]](弁論を経ない上告棄却の判決)
*[[刑事訴訟法第409条|第409条]](被告人の召喚不要)
*[[刑事訴訟法第410条|第410条]](原判決破棄の判決1)
*[[刑事訴訟法第411条|第411条]](原判決破棄の判決2)
*[[刑事訴訟法第412条|第412条]](破棄移送)
*[[刑事訴訟法第413条|第413条]](破棄差戻し・移送・自判)
*[[刑事訴訟法第413条の2|第413条の2]](上告審における破棄事由の制限)
*[[刑事訴訟法第414条|第414条]](控訴に関する規定の準用)
*[[刑事訴訟法第415条|第415条]](訂正の判決)
*[[刑事訴訟法第416条|第416条]](訂正の判決と弁論)
*[[刑事訴訟法第417条|第417条]](訂正申立の棄却)
*[[刑事訴訟法第418条|第418条]](上告審判決の確定の時期)
=== <span id="3-4">第四章</span> 抗告 (第419条~第434条) ===
*[[刑事訴訟法第419条|第419条]](抗告のできる決定)
*[[刑事訴訟法第420条|第420条]](判決前の決定に対する抗告)
*[[刑事訴訟法第421条|第421条]](通常抗告の時期)
*[[刑事訴訟法第422条|第422条]](即時抗告の提起期間)
*[[刑事訴訟法第423条|第423条]](抗告の手続き)
*[[刑事訴訟法第424条|第424条]](通常抗告と執行停止)
*[[刑事訴訟法第425条|第425条]](即時抗告と執行停止)
*[[刑事訴訟法第426条|第426条]](抗告に対する決定)
*[[刑事訴訟法第427条|第427条]](再抗告の禁止)
*[[刑事訴訟法第428条|第428条]](高裁の決定に対する抗告の禁止、抗告に代わる異議申し立て)
*[[刑事訴訟法第429条|第429条]](準抗告1)
*[[刑事訴訟法第430条|第430条]](準抗告2)
*[[刑事訴訟法第431条|第431条]](準抗告の手続き)
*[[刑事訴訟法第432条|第432条]](抗告に関する規定の準用)
*[[刑事訴訟法第433条|第433条]](特別抗告)
*[[刑事訴訟法第434条|第434条]](抗告に関する規定の準用)
== <span id="4">第四編</span> 再審(第435条 - 第453条) ==
*[[刑事訴訟法第435条|第435条]](再審請求の理由)
*[[刑事訴訟法第436条|第436条]](再審請求の理由2)
*[[刑事訴訟法第437条|第437条]](確定判決に代わる証明)
*[[刑事訴訟法第438条|第438条]](再審請求の管轄)
*[[刑事訴訟法第439条|第439条]](再審請求権者)
*[[刑事訴訟法第440条|第440条]](弁護人の選任)
*[[刑事訴訟法第441条|第441条]](再審請求の時期)
*[[刑事訴訟法第442条|第442条]](再審請求と執行停止)
*[[刑事訴訟法第443条|第443条]](再審請求の取下げ)
*[[刑事訴訟法第444条|第444条]](在監者に関する特則)
*[[刑事訴訟法第445条|第445条]](事実の取調べ)
*[[刑事訴訟法第446条|第446条]](請求棄却の決定1)
*[[刑事訴訟法第447条|第447条]](請求棄却の決定2)
*[[刑事訴訟法第448条|第448条]](再審開始の決定)
*[[刑事訴訟法第449条|第449条]](再審請求の競合)
*[[刑事訴訟法第450条|第450条]](即時抗告)
*[[刑事訴訟法第451条|第451条]](再審の審判)
*[[刑事訴訟法第452条|第452条]](不利益変更の禁止)
*[[刑事訴訟法第453条|第453条]](無罪判決の公示)
== <span id="5">第五編</span> 非常上告(第454条 - 第460条) ==
*[[刑事訴訟法第454条|第454条]](非常上告理由)
*[[刑事訴訟法第455条|第455条]](申立の方式)
*[[刑事訴訟法第456条|第456条]](公判期日における陳述)
*[[刑事訴訟法第457条|第457条]](棄却の判決)
*[[刑事訴訟法第458条|第458条]](破棄の判決)
*[[刑事訴訟法第459条|第459条]](判決の効力)
*[[刑事訴訟法第460条|第460条]](調査の範囲・事実の取調べ)
== <span id="6">第六編</span> 略式手続(第461条 - 第470条) ==
*[[刑事訴訟法第461条|第461条]](略式命令)
*[[刑事訴訟法第461条の2|第461条の2]](略式手続きの説明と異議)
*[[刑事訴訟法第462条|第462条]](略式命令請求の方式)
*[[刑事訴訟法第462条の2|第462条の2]](合意した被告人の事件における合意内容書面等の差出し)
*[[刑事訴訟法第463条|第463条]](通常の審判)
*[[刑事訴訟法第463条の2|第463条の2]](公訴提起の失効)
*[[刑事訴訟法第464条|第464条]](略式命令の方式)
*[[刑事訴訟法第465条|第465条]](正式裁判の請求)
*[[刑事訴訟法第466条|第466条]](正式裁判請求の取下げ)
*[[刑事訴訟法第467条|第467条]](上訴に関する規定の準用)
*[[刑事訴訟法第468条|第468条]](正式裁判請求に対する判断)
*[[刑事訴訟法第469条|第469条]](略式命令の失効)
*[[刑事訴訟法第470条|第470条]](略式命令の効力)
== <span id="7">第七編</span> 裁判の執行(第471条 - 第507条) ==
*[[刑事訴訟法第471条|第471条]](裁判の執行力)
*[[刑事訴訟法第472条|第472条]](執行の指揮)
*[[刑事訴訟法第473条|第473条]](執行指揮の方式)
*[[刑事訴訟法第474条|第474条]](刑の執行の順序)
*[[刑事訴訟法第475条|第475条]](死刑の執行1)
*[[刑事訴訟法第476条|第476条]](死刑の執行2)
*[[刑事訴訟法第477条|第477条]](死刑執行と立会い)
*[[刑事訴訟法第478条|第478条]](執行始末書)
*[[刑事訴訟法第479条|第479条]](死刑執行の停止)
*[[刑事訴訟法第480条|第480条]](自由刑の必要的執行停止)
*[[刑事訴訟法第481条|第481条]](自由刑の執行停止後の措置)
*[[刑事訴訟法第482条|第482条]](自由刑の裁量的執行停止)
*[[刑事訴訟法第483条|第483条]](訴訟費用負担の裁判の執行停止)
*[[刑事訴訟法第484条|第484条]](執行のための呼び出し)
*[[刑事訴訟法第485条|第485条]](収容状の発付)
*[[刑事訴訟法第486条|第486条]](検事長に対する収監請求)
*[[刑事訴訟法第487条|第487条]](収容状の方式)
*[[刑事訴訟法第488条|第488条]](収容状の効力)
*[[刑事訴訟法第489条|第489条]](収容状の執行)
*[[刑事訴訟法第490条|第490条]](財産刑等の執行)
*[[刑事訴訟法第491条|第491条]](相続財産に対する執行)
*[[刑事訴訟法第492条|第492条]](合併後の法人に対する執行)
*[[刑事訴訟法第493条|第493条]](仮納付の執行の調整)
*[[刑事訴訟法第494条|第494条]](仮納付の執行と本刑の執行)
*[[刑事訴訟法第495条|第495条]](未決勾留日数の法定通算)
*[[刑事訴訟法第496条|第496条]](没収物の処分)
*[[刑事訴訟法第497条|第497条]](没収物の交付)
*[[刑事訴訟法第498条|第498条]](偽造・変造部分の表示)
*[[刑事訴訟法第498条の2|第498条の2]](不正に作られた電磁的記録等の処分)
*[[刑事訴訟法第499条|第499条]](還付不能公告)
*[[刑事訴訟法第499条の2|第499条の2]](電磁的記録に係る記録媒体の交付又は複写ができない場合の取扱い)
*[[刑事訴訟法第500条|第500条]](訴訟費用執行免除の申立)
*[[刑事訴訟法第500条の2|第500条の2]](訴訟費用の予納)
*[[刑事訴訟法第500条の3|第500条の3]](訴訟費用の裁判の執行)
*[[刑事訴訟法第500条の4|第500条の4]](予納金の返還)
*[[刑事訴訟法第501条|第501条]](裁判の解釈を求める申立)
*[[刑事訴訟法第502条|第502条]](執行に関する異議の申立)
*[[刑事訴訟法第503条|第503条]](免除等の申立の取下げ)
*[[刑事訴訟法第504条|第504条]](即時抗告)
*[[刑事訴訟法第505条|第505条]](労役場留置の執行)
*[[刑事訴訟法第506条|第506条]](執行費用の負担)
*[[刑事訴訟法第507条|第507条]](公務所等への照会)
== 刑事訴訟法規則 ==
*[[w:刑事訴訟法規則|刑事訴訟法規則]]
== 関連項目 ==
*[[w:刑事訴訟法|刑事訴訟法]]
==外部リンク==
*[http://law.e-gov.go.jp/cgi-bin/idxselect.cgi?IDX_OPT=1&H_NAME=%8c%59%8e%96%91%69%8f%d7%96%40&H_NAME_YOMI=%82%a0&H_NO_GENGO=H&H_NO_YEAR=&H_NO_TYPE=2&H_NO_NO=&H_FILE_NAME=S23HO131&H_RYAKU=1&H_CTG=1&H_YOMI_GUN=1&H_CTG_GUN=1 刑事訴訟法](法令データ提供システム)
[[Category:刑事訴訟法|*こんめんたある]]
[[Category:コンメンタール|けいしそしようほう]] | 2006-06-06T21:19:58Z | 2023-11-19T09:11:37Z | [
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| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%AB%E5%88%91%E4%BA%8B%E8%A8%B4%E8%A8%9F%E6%B3%95 |
3,670 | 美術 | 美術の本です。 | [
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| 芸術 > 美術 美術の本です。 | {{wikiversity|School:美術とデザイン|美術とデザイン}}
* [[芸術]] > 美術
美術の本です。
== 表現 ==
* [[絵画]]
* [[彫刻]]
* [[デザイン]]
* [[工芸]]
== 鑑賞 ==
* [[日本の美術]]
* [[東洋の美術]]
* [[西洋の美術]]
==歴史==
*[[美術史概説]]
*[[世界美術史]]
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== その他 ==
* [[Inkscape]]
* [[GIMP]]
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{{NDC|700|ひしゆつ}}
[[カテゴリ:美術| ]]
[[Category:書庫|ひしゆつ]] | 2006-06-07T10:06:51Z | 2024-03-15T17:16:26Z | [
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| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E7%BE%8E%E8%A1%93 |
3,675 | コンメンタール刑法 | 刑法(日本法)のコンメンタール。
不敬罪規定
(昭和49年5月29日法制審議会総会決定) | [
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"title": "改正刑法草案"
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| 法学>刑事法>刑法>コンメンタール刑法
法学>コンメンタール>コンメンタール刑法 刑法(日本法)のコンメンタール。 | * [[法学]]>[[刑事法]]>[[刑法]]>[[コンメンタール刑法]]
* [[法学]]>[[コンメンタール]]>[[コンメンタール刑法]]
[[刑法]](日本法)のコンメンタール。
== 刑法 ==
=== <span id="1">第1編</span> 総則 ===
==== <span id="1-1">第1章</span> 通則(第1 - 8条) ====
*[[刑法第1条|第1条]](国内犯)
*[[刑法第2条|第2条]](全ての者の国外犯)
*[[刑法第3条|第3条]](国民の国外犯)
*[[刑法第3条の2|第3条の2]](国民以外の者の国外犯)
*[[刑法第4条|第4条]](公務員の国外犯)
*[[刑法第4条の2|第4条の2]](条約による国外犯)
*[[刑法第5条|第5条]](外国判決の効力)
*[[刑法第6条|第6条]](刑の変更)
*[[刑法第7条|第7条]](定義)
*[[刑法第7条の2|第7条の2]](電磁的記録の定義)
*[[刑法第8条|第8条]](他の法令の罪に対する適用)
==== <span id="1-2">第2章</span> 刑(第9 - 21条) ====
*[[刑法第9条|第9条]](刑の種類)
*[[刑法第10条|第10条]](刑の軽重)
*[[刑法第11条|第11条]](死刑)
*[[刑法第12条|第12条]](拘禁刑)- 旧「懲役」
*[[刑法第13条|第13条]] 削除 - 旧「禁錮」
*[[刑法第14条|第14条]](有期拘禁刑の加減の限度)
*[[刑法第15条|第15条]](罰金)
*[[刑法第16条|第16条]](拘留)
*[[刑法第17条|第17条]](科料)
*[[刑法第18条|第18条]](労役場留置)
*[[刑法第19条|第19条]](没収)
*[[刑法第19条の2|第19条の2]](追徴)
*[[刑法第20条|第20条]](没収の制限)
*[[刑法第21条|第21条]](未決勾留日数の本刑算入)
==== <span id="1-3">第3章</span> 期間計算(第22 - 24条) ====
*[[刑法第22条|第22条]](期間の計算)
*[[刑法第23条|第23条]](刑期の計算)
*[[刑法第24条|第24条]](受刑等の初日及び釈放)
==== <span id="1-4">第4章</span> 刑の執行猶予(第25条 - 第27条の7) ====
*[[刑法第25条|第25条]](刑の全部の執行猶予)
*[[刑法第25条の2|第25条の2]](刑の全部の執行猶予中の保護観察)
*[[刑法第26条|第26条]](刑の全部の執行猶予の必要的取消し)
*[[刑法第26条の2|第26条の2]](刑の全部の執行猶予の裁量的取消し)
*[[刑法第26条の3|第26条の3]](刑の全部の執行猶予の取消しの場合における他の刑の執行猶予の取消し)
*[[刑法第27条|第27条]](刑の全部の執行猶予の猶予期間経過の効果)
*[[刑法第27条の2|第27条の2]](刑の一部の執行猶予)
*[[刑法第27条の3|第27条の3]](刑の一部の執行猶予中の保護観察)
*[[刑法第27条の4|第27条の4]](刑の一部の執行猶予の必要的取消し)
*[[刑法第27条の5|第27条の5]](刑の一部の執行猶予の裁量的取消し)
*[[刑法第27条の6|第27条の6]](刑の一部の執行猶予の取消しの場合における他の刑の執行猶予の取消し)
*[[刑法第27条の7|第27条の7]](刑の一部の執行猶予の猶予期間経過の効果)
==== <span id="1-5">第5章</span> 仮釈放(第28条 - 第30条) ====
*[[刑法第28条|第28条]](仮釈放)
*[[刑法第29条|第29条]](仮釈放の取消し)
*[[刑法第30条|第30条]](仮出場)
====<span id="1-6">第6章</span> 刑の時効及び刑の消滅(第31条~第34条の2) ====
*[[刑法第31条|第31条]](刑の時効)
*[[刑法第32条|第32条]](時効の期間)
*[[刑法第33条|第33条]](時効の停止)
*[[刑法第34条|第34条]](時効の中断)
*[[刑法第34条の2|第34条の2]](刑の消滅)
==== <span id="1-7">第7章</span> 犯罪の不成立及び刑の減免(第35条 - 第42条) ====
*[[刑法第35条|第35条]](正当行為)
*[[刑法第36条|第36条]](正当防衛)
*[[刑法第37条|第37条]](緊急避難)
*[[刑法第38条|第38条]](故意)
*[[刑法第39条|第39条]](心神喪失及び心神耗弱)
*第40条 削除(聾者・唖者)
*[[刑法第41条|第41条]](責任年齢)
*[[刑法第42条|第42条]](自首等)
====<span id="1-8">第8章</span> 未遂罪(第43条・第44条) ====
*[[刑法第43条|第43条]](未遂減免)
*[[刑法第44条|第44条]](未遂罪)
==== <span id="1-9">第9章</span> 併合罪(第45条 - 第55条) ====
*[[刑法第45条|第45条]](併合罪)
*[[刑法第46条|第46条]](併科の制限)
*[[刑法第47条|第47条]](有期拘禁刑の加重)
*[[刑法第48条|第48条]](罰金の併科等)
*[[刑法第49条|第49条]](没収の付加)
*[[刑法第50条|第50条]](余罪の処理)
*[[刑法第51条|第51条]](併合罪に係る二個以上の刑の執行)
*[[刑法第52条|第52条]](一部に大赦があった場合の措置)
*[[刑法第53条|第53条]](拘留及び科料の併科)
*[[刑法第54条|第54条]](一個の行為が二個以上の罪名に触れる場合等の処理)
*[[刑法第55条|第55条]] 削除 - [[w:連続犯|連続犯]]についての規定が存在したが、1947年(昭和22年)に削除。
==== <span id="1-10">第10章</span> 累犯(第56条 - 第59条) ====
*[[刑法第56条|第56条]](再犯)
*[[刑法第57条|第57条]](再犯加重)
*第58条 削除
*[[刑法第59条|第59条]](三犯以上の累犯)
==== <span id="1-11">第11章</span> 共犯(第60条 - 第65条) ====
*[[刑法第60条|第60条]](共同正犯)
*[[刑法第61条|第61条]](教唆)
*[[刑法第62条|第62条]](幇助)
*[[刑法第63条|第63条]](従犯減軽)
*[[刑法第64条|第64条]](教唆及び幇助の処罰の制限)
*[[刑法第65条|第65条]](身分犯の共犯)
====<span id="1-12">第12章</span> 酌量減軽(第66条・第67条) ====
*[[刑法第66条|第66条]](酌量減軽)
*[[刑法第67条|第67条]](法律上の加減と酌量減軽)
==== <span id="1-13">第13章</span> 加重減軽の方法(第68条 - 第72条) ====
*[[刑法第68条|第68条]](法律上の減軽の方法)
*[[刑法第69条|第69条]](法律上の減軽と刑の選択)
*[[刑法第70条|第70条]](端数の切捨て)
*[[刑法第71条|第71条]](酌量減軽の方法)
*[[刑法第72条|第72条]](加重減軽の順序)
===<span id="2">第2編</span> 罪===
====<span id="2-1">第1章</span> 削除====
[[w:不敬罪|不敬罪]]規定
==== <span id="2-2">第2章</span> [[w:内乱罪|内乱に関する罪]](第77条 - 第80条) ====
:[[刑法第77条|第77条]](内乱)
:[[刑法第78条|第78条]](予備及び陰謀)
:[[刑法第79条|第79条]](内乱等幇助)
:[[刑法第80条|第80条]](自首による刑の免除)
==== <span id="2-3">第3章</span> [[w:外患罪|外患に関する罪]](第81条 - 第89条) ====
:[[刑法第81条|第81条]](外患誘致)
:[[刑法第82条|第82条]](外患援助)
:第83条 削除(通諜利敵の為の破壊行為)
:第84条 削除(通諜利敵の為の物品供与)
:第85条 削除(スパイ活動)
:第86条 削除(前5条以外の全ての通諜利敵行為)
:[[刑法第87条|第87条]](未遂罪)
:[[刑法第88条|第88条]](予備及び陰謀)
:第89条 削除(戦時同盟国に対する行為)
==== <span id="2-4">第4章</span> [[w:国交に関する罪|国交に関する罪]](第90条 - 第94条) ====
:第90条 削除(外国の元首に対する行為)
:第91条 削除(外国の使節に対する行為)
:[[刑法第92条|第92条]](外国国章損壊等)
:[[刑法第93条|第93条]](私戦予備及び陰謀)
:[[刑法第94条|第94条]](中立命令違反)
==== <span id="2-5">第5章</span> [[w:公務の執行を妨害する罪|公務の執行を妨害する罪]](第95条 - 第96条の6) ====
:[[刑法第95条|第95条]](公務執行妨害及び職務強要)
:[[刑法第96条|第96条]](封印等破棄)
:[[刑法第96条の2|第96条の2]](強制執行妨害目的財産損壊等)
:[[刑法第96条の3|第96条の3]](強制執行行為妨害等)
:[[刑法第96条の4|第96条の4]](強制執行関係売却妨害)
:[[刑法第96条の5|第96条の5]](加重封印等破棄等)
:[[刑法第96条の6|第96条の6]](公契約関係競売等妨害)
==== <span id="2-6">第6章</span> [[w:逃走の罪|逃走の罪]](第97条 - 第102条) ====
:[[刑法第97条|第97条]](逃走)
:[[刑法第98条|第98条]](加重逃走)
:[[刑法第99条|第99条]](被拘禁者奪取)
:[[刑法第100条|第100条]](逃走援助)
:[[刑法第101条|第101条]](看守者等による逃走援助)
:[[刑法第102条|第102条]](未遂罪)
==== <span id="2-7">第7章</span> [[w:犯人蔵匿及び証拠隠滅の罪|犯人蔵匿及び証拠隠滅の罪]](第103条 - 第105条の2) ====
:[[刑法第103条|第103条]](犯人蔵匿等)
:[[刑法第104条|第104条]](証拠隠滅等)
:[[刑法第105条|第105条]](親族による犯罪に関する特例)
:[[刑法第105条の2|第105条の2]](証人等威迫)
====<span id="2-8">第8章</span> [[w:騒乱罪|騒乱の罪]](第106条・第107条)====
:[[刑法第106条|第106条]](騒乱)
:[[刑法第107条|第107条]](多衆不解散)
==== <span id="2-9">第9章</span> [[w:放火及び失火の罪|放火及び失火の罪]](第108条 - 第118条) ====
:[[刑法第108条|第108条]](現住建造物等放火)
:[[刑法第109条|第109条]](非現住建造物等放火)
:[[刑法第110条|第110条]](建造物等以外放火)
:[[刑法第111条|第111条]](延焼)
:[[刑法第112条|第112条]](未遂罪)
:[[刑法第113条|第113条]](予備)
:[[刑法第114条|第114条]](消火妨害)
:[[刑法第115条|第115条]](差押え等に係る自己の物に関する特例)
:[[刑法第116条|第116条]](失火)
:[[刑法第117条|第117条]](激発物破裂)
:[[刑法第117条の2|第117条の2]](業務上失火等)
:[[刑法第118条|第118条]](ガス漏出等及び同致死傷)
==== <span id="2-10">第10章</span> [[w:出水及び水利に関する罪|出水及び水利に関する罪]](第119条 - 第123条) ====
*[[刑法第119条|第119条]](現住建造物等浸害)
*[[刑法第120条|第120条]](非現住建造物等浸害)
*[[刑法第121条|第121条]](水防妨害)
*[[刑法第122条|第122条]](過失建造物等浸害)
*[[刑法第123条|第123条]](水利妨害及び出水危険)
==== <span id="2-11">第11章</span> [[w:往来妨害罪|往来を妨害する罪]](第124条 - 第129条) ====
*[[刑法第124条|第124条]](往来妨害及び同致死傷)
*[[刑法第125条|第125条]](往来危険)
*[[刑法第126条|第126条]](汽車転覆等及び同致死)
*[[刑法第127条|第127条]](往来危険による汽車転覆等)
*[[刑法第128条|第128条]](未遂罪)
*[[刑法第129条|第129条]](過失往来危険)
==== <span id="2-12">第12章</span> [[w:住居侵入罪|住居を侵す罪]](第130条 - 第132条) ====
:[[刑法第130条|第130条]](住居侵入等)
:第131条 削除(皇居等侵入)
:[[刑法第132条|第132条]](未遂罪)
==== <span id="2-13">第13章</span> [[w:秘密を侵す罪|秘密を侵す罪]](第133条 - 第135条) ====
:[[刑法第133条|第133条]](信書開封)
:[[刑法第134条|第134条]](秘密漏示)
:[[刑法第135条|第135条]](親告罪)
==== <span id="2-14">第14章</span> [[w:あへん煙に関する罪|あへん煙に関する罪]](第136条 - 第141条) ====
*[[刑法第136条|第136条]](あへん煙輸入等)
*[[刑法第137条|第137条]](あへん煙吸食器具輸入等)
*[[刑法第138条|第138条]](税関職員によるあへん煙輸入等)
*[[刑法第139条|第139条]](あへん煙吸食及び場所提供)
*[[刑法第140条|第140条]](あへん煙等所持)
*[[刑法第141条|第141条]](未遂罪)
==== <span id="2-15">第15章</span> [[w:飲料水に関する罪|飲料水に関する罪]](第142条 - 第147条) ====
*[[刑法第142条|第142条]](浄水汚染)
*[[刑法第143条|第143条]](水道汚染)
*[[刑法第144条|第144条]](浄水毒物等混入)
*[[刑法第145条|第145条]](浄水汚染等致死傷)
*[[刑法第146条|第146条]](水道毒物等混入及び同致死)
*[[刑法第147条|第147条]](水道損壊及び閉塞)
==== <span id="2-16">第16章</span> [[w:通貨偽造罪|通貨偽造の罪]](第148条 - 第153条) ====
:[[刑法第148条|第148条]](通貨偽造及び行使等)
:[[刑法第149条|第149条]](外国通貨偽造及び行使等)
:[[刑法第150条|第150条]](偽造通貨等収得)
:[[刑法第151条|第151条]](未遂罪)
:[[刑法第152条|第152条]](収得後知情行使等)
:[[刑法第153条|第153条]](通貨偽造等準備)
==== <span id="2-17">第17章</span> [[w:文書偽造罪|文書偽造の罪]](第154条 - 第161条の2) ====
:[[刑法第154条|第154条]](詔書偽造等)
:[[刑法第155条|第155条]](公文書偽造等)
:[[刑法第156条|第156条]](虚偽公文書作成等)
:[[刑法第157条|第157条]](公正証書原本不実記載等)
:[[刑法第158条|第158条]](偽造公文書行使等)
:[[刑法第159条|第159条]](私文書偽造等)
:[[刑法第160条|第160条]](虚偽診断書等作成)
:[[刑法第161条|第161条]](偽造私文書等行使)
:[[刑法第161条の2|第161条の2]](電磁的記録不正作出及び供用)
==== <span id="2-18">第18章</span> [[w:有価証券偽造罪|有価証券偽造の罪]](第162条・第163条) ====
:[[刑法第162条|第162条]](有価証券偽造等)
:[[刑法第163条|第163条]](偽造有価証券行使等)
==== <span id="2-18-2">第18章の2</span> 支払用カード電磁的記録に関する罪(第163条の2 - 第163条の5) ====
:[[刑法第163条の2|第163条の2]](支払用カード電磁的記録不正作出等)
:[[刑法第163条の3|第163条の3]](不正電磁的記録カード所持)
:[[刑法第163条の4|第163条の4]](支払用カード電磁的記録不正作出準備)
:[[刑法第163条の5|第163条の5]](未遂罪)
==== <span id="2-19">第19章</span> [[w:印章偽造の罪|印章偽造の罪]](第164条 - 第168条) ====
:[[刑法第164条|第164条]](御璽偽造及び不正使用等)
:[[刑法第165条|第165条]](公印偽造及び不正使用等)
:[[刑法第166条|第166条]](公記号偽造及び不正使用等)
:[[刑法第167条|第167条]](私印偽造及び不正使用等)
:[[刑法第168条|第168条]](未遂罪)
==== <span id="2-19の2">第19章の2</span> [[w:不正指令電磁的記録に関する罪|不正指令電磁的記録に関する罪]](第168条の2・第168条の3) ====
:[[刑法第168条の2|第168条の2]](不正指令電磁的記録作成等)
:[[刑法第168条の3|第168条の3]](不正指令電磁的記録取得等)
==== <span id="2-20">第20章</span> [[w:偽証の罪|偽証の罪]](第169条 - 第171条) ====
:[[刑法第169条|第169条]](偽証)
:[[刑法第170条|第170条]](自白による刑の減免)
:[[刑法第171条|第171条]](虚偽鑑定等)
====<span id="2-21">第21章</span> [[w:虚偽告訴罪|虚偽告訴の罪]](第172条・第173条)====
:[[刑法第172条|第172条]](虚偽告訴等)
:[[刑法第173条|第173条]](自白による刑の減免)
==== <span id="2-22">第22章</span> [[w:わいせつ、強制性交等及び重婚の罪|わいせつ、不同意性交等及び重婚の罪]](第174条 - 第184条) ====
:[[刑法第174条|第174条]](公然わいせつ)
:[[刑法第175条|第175条]](わいせつ物頒布等)
:[[刑法第176条|第176条]](不同意わいせつ)
:[[刑法第177条|第177条]](不同意性交等)
:[[刑法第178条|第178条]] 削除(準強制わいせつ及び準強制性交等)
:第178条の2 削除(集団強姦等)
:[[刑法第179条|第179条]](監護者わいせつ及び監護者性交等)
:[[刑法第180条|第180条]](未遂罪)
:[[刑法第181条|第181条]](不同意わいせつ等致死傷)
:[[刑法第182条|第182条]](16歳未満の者に対する面会要求等)
:[[刑法第183条|第183条]](淫行勧誘)
:[[刑法第184条|第184条]](重婚)
==== <span id="2-23">第23章</span> [[w:賭博及び富くじに関する罪|賭博及び富くじに関する罪]](第185条 - 第187条) ====
:[[刑法第185条|第185条]](賭博)
:[[刑法第186条|第186条]](常習賭博及び賭博場開張等図利)
:[[刑法第187条|第187条]](富くじ発売等)
==== <span id="2-24">第24章</span> [[w:礼拝所及び墳墓に関する罪|礼拝所及び墳墓に関する罪]](第188条 - 第192条) ====
:[[刑法第188条|第188条]](礼拝所不敬及び説教等妨害)
:[[刑法第189条|第189条]](墳墓発掘)
:[[刑法第190条|第190条]](死体損壊等)
:[[刑法第191条|第191条]](墳墓発掘死体損壊等)
:[[刑法第192条|第192条]](変死者密葬)
==== <span id="2-25">第25章</span> [[w:汚職|汚職の罪]](第193条 - 第198条) ====
:[[刑法第193条|第193条]]([[w:公務員職権濫用罪|公務員職権濫用]])
:[[刑法第194条|第194条]](特別公務員職権濫用)
:[[刑法第195条|第195条]](特別公務員暴行陵虐)
:[[刑法第196条|第196条]](特別公務員職権濫用等致死傷)
:[[刑法第197条|第197条]](収賄、受託収賄及び事前収賄)
:[[刑法第197条の2|第197条の2]](第三者供賄)
:[[刑法第197条の3|第197条の3]](加重収賄及び事後収賄)
:[[刑法第197条の4|第197条の4]](あっせん収賄)
:[[刑法第197条の5|第197条の5]](没収及び追徴)
:[[刑法第198条|第198条]](贈賄)
*[[w:賄賂罪|賄賂罪]]
==== <span id="2-26">第26章</span> [[w:殺人罪|殺人の罪]](第199条 - 第203条) ====
:[[刑法第199条|第199条]](殺人)
:第200条 削除([[w:尊属殺|尊属殺]]重罰規定)
:[[刑法第201条|第201条]](予備)
:[[刑法第202条|第202条]](自殺関与及び同意殺人)
:[[刑法第203条|第203条]](未遂罪)
==== <span id="2-27">第27章</span> [[w:傷害罪|傷害の罪]](第204条 - 第208条の2) ====
:[[刑法第204条|第204条]](傷害)
:[[刑法第205条|第205条]](傷害致死)
:[[刑法第206条|第206条]](現場助勢)
:[[刑法第207条|第207条]](同時傷害の特例)
:[[刑法第208条|第208条]](暴行)
:[[刑法第208条の2|第208条の2]](凶器準備集合及び結集)
:[[刑法第208条の3|第208条の3]]削除
==== <span id="2-28">第28章</span> [[w:過失傷害罪|過失傷害の罪]](第209条 - 第211条) ====
:[[刑法第209条|第209条]](過失傷害)
:[[刑法第210条|第210条]](過失致死)
:[[刑法第211条|第211条]](業務上過失致死傷等)
==== <span id="2-29">第29章</span> [[w:堕胎罪|堕胎の罪]](第212条 - 第216条) ====
:[[刑法第212条|第212条]](堕胎)
:[[刑法第213条|第213条]](同意堕胎及び同致死傷)
:[[刑法第214条|第214条]](業務上堕胎及び同致死傷)
:[[刑法第215条|第215条]](不同意堕胎)
:[[刑法第216条|第216条]](不同意堕胎致死傷)
==== <span id="2-30">第30章</span> [[w:遺棄罪|遺棄の罪]](第217条 - 第219条) ====
:[[刑法第217条|第217条]](遺棄)
:[[刑法第218条|第218条]](保護責任者遺棄等)
:[[刑法第219条|第219条]](遺棄等致死傷)
====<span id="2-31">第31章</span> [[w:逮捕・監禁罪|逮捕及び監禁の罪]](第220条・第221条)====
:[[刑法第220条|第220条]](逮捕及び監禁)
:[[刑法第221条|第221条]](逮捕等致死傷)
==== <span id="2-32">第32章</span> [[w:脅迫罪|脅迫の罪]](第222条・第223条) ====
:[[刑法第222条|第222条]](脅迫)
:[[刑法第223条|第223条]](強要)
==== <span id="2-33">第33章</span> [[w:略取・誘拐罪|略取、誘拐]]及び[[w:人身売買罪|人身売買の罪]](第224条 - 第229条) ====
:[[刑法第224条|第224条]](未成年者略取及び誘拐)
:[[刑法第225条|第225条]](営利目的等略取及び誘拐)
:[[刑法第225条の2|第225条の2]](身の代金目的略取等)
:[[刑法第226条|第226条]](所在国外移送目的略取及び誘拐)
:[[刑法第226条の2|第226条の2]](人身売買)
:[[刑法第226条の3|第226条の3]](被略取者等所在国外移送)
:[[刑法第227条|第227条]](被略取者引渡し等)
:[[刑法第228条|第228条]](未遂罪)
:[[刑法第228条の2|第228条の2]](解放による刑の減軽)
:[[刑法第228条の3|第228条の3]](身の代金目的略取等予備)
:[[刑法第229条|第229条]](親告罪)
==== <span id="2-34">第34章</span> [[w:名誉毀損罪|名誉に対する罪]](第230条 - 第232条) ====
:[[刑法第230条|第230条]](名誉毀損)
:[[刑法第230条の2|第230条の2]](公共の利害に関する場合の特例)
:[[刑法第231条|第231条]](侮辱)
:[[刑法第232条|第232条]](親告罪)
==== <span id="2-35">第35章</span> [[w:信用毀損罪・業務妨害罪|信用及び業務に対する罪]](第233条 - 第234条の2) ====
:[[刑法第233条|第233条]](信用毀損及び業務妨害)
:[[刑法第234条|第234条]](威力業務妨害)
:[[刑法第234条の2|第234条の2]](電子計算機損壊等業務妨害)
====<span id="2-36">第36章</span> [[窃盗罪|窃盗]]及び[[強盗罪|強盗の罪]](第235 - 245条)====
:[[刑法第235条|第235条]](窃盗)
:[[刑法第235条の2|第235条の2]](不動産侵奪)
:[[刑法第236条|第236条]](強盗)
:[[刑法第237条|第237条]](強盗予備)
:[[刑法第238条|第238条]](事後強盗)
:[[刑法第239条|第239条]](昏酔強盗)
:[[刑法第240条|第240条]](強盗致死傷)
:[[刑法第241条|第241条]](強盗・不同意性交等及び同致死)
:[[刑法第242条|第242条]](他人の占有等に係る自己の財物)
:[[刑法第243条|第243条]](未遂罪)
:[[刑法第244条|第244条]](親族間の犯罪に関する特例)
:[[刑法第245条|第245条]](電気)
==== <span id="2-37">第37章</span> [[w:詐欺罪|詐欺]]及び[[w:恐喝罪|恐喝の罪]](第246条 - 第251条) ====
:[[刑法第246条|第246条]](詐欺)
:[[刑法第246条の2|第246条の2]](電子計算機使用詐欺)
:[[刑法第247条|第247条]](背任)
:[[刑法第248条|第248条]](準詐欺)
:[[刑法第249条|第249条]](恐喝)
:[[刑法第250条|第250条]](未遂罪)
:[[刑法第251条|第251条]](準用)
==== <span id="2-38">第38章</span> [[w:横領罪|横領の罪]](第252 - 255条)====
:[[刑法第252条|第252条]](横領)
:[[刑法第253条|第253条]](業務上横領)
:[[刑法第254条|第254条]](遺失物等横領)
:[[刑法第255条|第255条]](準用)
====<span id="2-39">第39章</span> [[w:盗品等に関する罪|盗品等に関する罪]](第256条・第257条)====
:[[刑法第256条|第256条]](盗品譲受け等)
:[[刑法第257条|第257条]](親族等の間の犯罪に関する特例)
==== <span id="2-40">第40章</span> [[w:器物損壊罪|毀棄及び隠匿の罪]](第258 - 264条)====
:[[刑法第258条|第258条]](公用文書等毀棄)
:[[刑法第259条|第259条]](私用文書等毀棄)
:[[刑法第260条|第260条]](建造物等損壊及び同致死傷)
:[[刑法第261条|第261条]](器物損壊等)
:[[刑法第262条|第262条]](自己の物の損壊等)
:[[刑法第262条の2|第262条の2]](境界損壊)
:[[刑法第263条|第263条]](信書隠匿)
:[[刑法第264条|第264条]](親告罪)
== 改正刑法草案 ==
(昭和49年5月29日法制審議会総会決定)
=== 第1編総則 ===
*第1章(刑の適用)
*第2章(犯罪)
*第3章(未遂犯)
*第4章(正犯及び共犯)
*第5章(刑)
*第6章(刑の適用)
*第7章(累犯)
*第8章(競合犯)
*第9章(刑の執行猶予)
*第10章(没収)
*第11章(仮釈放)
*第12章(保護観察)
*第13章(刑の時効)
*第14章(刑の消滅)
*第15章(保安処分)
*第16章(期間)
=== 第2編各則 ===
*第1章(内乱に関する罪)
*第2章(外患に関する罪)
*第3章(国交に関する罪)
*第4章(職務に関する罪)
*第5章(公務妨害の罪)
*第6章(逃走及び蔵匿の罪)
*第7章(偽証及び証拠隠滅の罪)
*第8章(虚告の罪)
*第9章(騒動の罪)
*第10章(爆発物及び危険物に関する罪)
*第11章(放火及び出火の罪)
*第12章(出水及び水利に関する罪)
*第13章(交通妨害罪)
*第14章(船舶及び航空機の強奪及び運航支配の罪)
*第15章(公衆の健康に関する罪)
*第16章(通貨偽造の罪)
*第17章(有価証券偽造の罪)
*第18章(文書偽造の罪)
*第19章(署名押印偽造の罪)
*第20章(礼拝所に関する罪)
*第21章(風俗を害する罪)
*第22章(賭博及び富くじに関する罪)
*第23章(殺人の罪)
*第24章(傷害及び暴行の罪)
*第25章(過失傷害の罪)
*第26章(堕胎の罪)
*第27章(遺棄の罪)
*第28章(逮捕及び監禁の罪)
*第29章(略取及び誘拐の罪)
*第30章(姦淫の罪)
*第31章(脅迫の罪)
*第32章(住居を侵す罪)
*第33章(名誉に対する罪)
*第34章(信用及び業務に対する罪)
*第35章(秘密を侵す罪)
*第36章(堕胎の罪)
*第37章(詐欺の罪)
*第38章(恐喝の罪)
*第39章(横領及び背任の罪)
*第40章(贓物に関する罪)
*第41章(損壊の罪)
== 特別刑法 ==
*[[軽犯罪法]]
*[[自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律]]
==外部リンク==
*[https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=140AC0000000045 刑法(明治40年4月24日法律第45号)]法令データ提供システム
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{{DEFAULTSORT:けいほう こんめんたある}}
[[Category:刑法|*けいほう こんめんたある]]
[[Category:コンメンタール]] | 2006-06-10T10:49:20Z | 2024-02-09T11:08:26Z | [
"テンプレート:Stub"
]
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%AB%E5%88%91%E6%B3%95 |
3,676 | 確率論 | 現代確率論は測度論を土台として定式化されている。 そこで本項では、高等学校で習うような数え上げによるラプラス流の確率論を経て、測度論的確率論へ向かっていく。
まず、確率とはどういうものかを明らかにしておく。 本項では、 確率(probability)とは「考える対象のうち、ある特定の現象が起こる割合」のこととする。 世の中では絶えず様々な現象が生起しているので、 まずは興味をもつ対象・区域を明確に定める必要がある。 数学的に言えば、確率を考えるには集合をまず定めなければいけない、ということである。
各面に自然数 1 , 2 , 3 , 4 , 5 , 6 {\displaystyle 1,2,3,4,5,6} が一回ずつ描かれた立方体、すなわち6面のサイコロを考える。 したがって、ここで考える対象は「6面のサイコロ」ということになる。
一般に任意の集合 Ω {\displaystyle \Omega } の部分集合族にたいして確率を定義することができないことは測度論より知られている。そこで、部分集合族に制限を与える。
ある集合 Ω {\displaystyle \Omega } とその部分集合の族 R {\displaystyle R} が以下の条件を満足する時ブール環(Boolean Ring) と呼ぶ。
ある集合 Ω {\displaystyle \Omega } とその部分集合の族 A {\displaystyle \mathbf {A} } が以下の条件を満足する時ブール代数(Boolean Algebra) と呼ぶ。 | [
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| 現代確率論は測度論を土台として定式化されている。
そこで本項では、高等学校で習うような数え上げによるラプラス流の確率論を経て、測度論的確率論へ向かっていく。 |
現代確率論は[[測度論]]を土台として定式化されている。
そこで本項では、高等学校で習うような数え上げによるラプラス流の確率論を経て、測度論的確率論へ向かっていく。
=='''確率とは'''==
まず、確率とはどういうものかを明らかにしておく。
本項では、
'''確率'''(probability)とは「''考える対象のうち、ある特定の現象が起こる割合''」のこととする。
世の中では絶えず様々な現象が生起しているので、
まずは興味をもつ対象・区域を明確に定める必要がある。
数学的に言えば、確率を考えるには[[集合]]をまず定めなければいけない、ということである。
===例1(サイコロ投げ)===
各面に自然数 <math>1,2,3,4,5,6</math> が一回ずつ描かれた立方体、すなわち6面のサイコロを考える。
したがって、ここで考える対象は「6面のサイコロ」ということになる。
:(1) サイコロを一回投げる場合
=='''確率空間と確率変数'''==
一般に任意の集合<math>\Omega</math>の部分集合族にたいして確率を定義することができないことは[[測度論]]より知られている。そこで、部分集合族に制限を与える。
===集合族についての予備知識===
====ブール環====
ある集合<math>\Omega</math>とその部分集合の族<math>R</math>が以下の条件を満足する時ブール環(Boolean Ring) と呼ぶ。
:(ⅰ) <math>R \ne \phi </math><br>
:(ⅱ) <math> A,B\in R \Rightarrow A\cup B \in R, A-B \in R</math>
====ブール代数====
ある集合<math>\Omega</math>とその部分集合の族<math>\mathbf{A}</math>が以下の条件を満足する時ブール代数(Boolean Algebra) と呼ぶ。
:(ⅰ) <math>\mathbf{A} \ne \phi </math><br>
:(ⅱ) <math> A,B\in \mathbf{A} \Rightarrow A\cup Y \in \mathbf{A}</math>
:(ⅲ) <math> A\in \mathbf{A} \Rightarrow A^c\in \mathbf{A}</math>
[[カテゴリ:確率|ろん]] | null | 2022-11-26T06:55:03Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E7%A2%BA%E7%8E%87%E8%AB%96 |
3,687 | 大学受験生物 | 小学校・中学校・高等学校の学習 > 高等学校の学習 > 大学受験生物 | [
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| 小学校・中学校・高等学校の学習 > 高等学校の学習 > 大学受験生物 | <small> [[小学校・中学校・高等学校の学習]] > [[高等学校の学習]] > 大学受験生物 </small>
== 入試生物に関する情報 ==
#[[大学受験生物 入試生物に関する情報|入試生物に関する情報]]
#[[大学受験生物 勉強法|勉強法]]
#[[大学受験生物 お勧め参考書|お勧め参考書]]
#[[大学受験生物 お勧め問題集|お勧め問題集]]
== センター生物 ==
#[[大学受験生物 顕微鏡・ミクロメーター|顕微鏡・ミクロメーター]]
[[Category:大学入試|せいふつ]]
[[Category:生物学|大せいふつ]] | null | 2012-07-21T02:19:08Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E5%8F%97%E9%A8%93%E7%94%9F%E7%89%A9 |
3,689 | 大学受験生物 入試生物に関する情報 | 昨年度入試からセンター入試は理科3教科受験可能に変更したことによりいままで主要理科三教科:物理、生物、化学を入試に課したくてうずうずしていたたくさんの医大がセンター入試に限り物理、生物、化学を入試に課すことを決定し、実行された。この流れは今後ますます広がり医大以外でも広がる可能性はあるかもしれない。
これらの影響で生物は物理受験者も学ばざるをえない状況となり、いままで文系色でいっぱいだった生物は理系色で一気に塗り替えられる。また、近年のバイオブームもこれを助長している。大学で生物関係の勉強をしたいという生徒は増加傾向にある。関西有名私立、関関同立(関西学院大学、関西大学、同志社大学、立命館大学)のうち18年度入試までに生物関係の学科を設置していたのは関西大学、関西学院大学、立命館大学のみだったが19年度入試よりとうとう同志社大学も力をいれて生物関係の学科を設置するといったことになった。
また、生物は理科4教科のなかでもっとも新しい学問だともいえる。フックが細胞を発見してから生物学は本格的に発展した。そして、20世紀半ばごろようやくDNAの構造が明らかになった。現代的な分子生物学はまだ始まったばかりなのだ。それゆえ教科書の内容もタイムリーな話が豊富で、当然それが入試にも反映される。そこが生物の難しい要因の一つなのだ。
また生物は計算問題が遺伝などを除けばほとんど無い。その代わりとなるのが難易度の高い実験考察問題及び記述論述である。これらは慣れが必要である。実験考察問題はセンターレベルでも高レベルで毎年生物を失敗する志望者を大量に出している悪名高い問題形式である。この辺が特に理系向けなのである。ただ、この実験考察問題はまったく知らない実験がでてきてその実験結果を教科書の知識をつかって説明するという他の教科とは全く違う実験考察問題である。これの解答形式は記述論述で文章作成能力も要求されるのだ。
これから受験生物を勉強する人たちはこれらのことに注意して十分気合をいれ、決して生物を甘く見ることなく勉強して欲しいと思います。 | [
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昨年度入試からセンター入試は理科3教科受験可能に変更したことによりいままで主要理科三教科:物理、生物、化学を入試に課したくてうずうずしていたたくさんの医大がセンター入試に限り物理、生物、化学を入試に課すことを決定し、実行された。この流れは今後ますます広がり医大以外でも広がる可能性はあるかもしれない。
これらの影響で生物は物理受験者も学ばざるをえない状況となり、いままで文系色でいっぱいだった生物は理系色で一気に塗り替えられる。また、近年のバイオブームもこれを助長している。大学で生物関係の勉強をしたいという生徒は増加傾向にある。関西有名私立、関関同立(関西学院大学、関西大学、同志社大学、立命館大学)のうち18年度入試までに生物関係の学科を設置していたのは関西大学、関西学院大学、立命館大学のみだったが19年度入試よりとうとう同志社大学も力をいれて生物関係の学科を設置するといったことになった。
また、生物は理科4教科のなかでもっとも新しい学問だともいえる。フックが細胞を発見してから生物学は本格的に発展した。そして、20世紀半ばごろようやくDNAの構造が明らかになった。現代的な分子生物学はまだ始まったばかりなのだ。それゆえ教科書の内容もタイムリーな話が豊富で、当然それが入試にも反映される。そこが生物の難しい要因の一つなのだ。
また生物は計算問題が遺伝などを除けばほとんど無い。その代わりとなるのが難易度の高い実験考察問題及び記述論述である。これらは慣れが必要である。実験考察問題はセンターレベルでも高レベルで毎年生物を失敗する志望者を大量に出している悪名高い問題形式である。この辺が特に理系向けなのである。ただ、この実験考察問題はまったく知らない実験がでてきてその実験結果を教科書の知識をつかって説明するという他の教科とは全く違う実験考察問題である。これの解答形式は記述論述で文章作成能力も要求されるのだ。
これから受験生物を勉強する人たちはこれらのことに注意して十分気合をいれ、決して生物を甘く見ることなく勉強して欲しいと思います。
[[Category:大学入試|せいふつにかんするしようほう]]
[[Category:生物学|大にゆうしせいふつにかんするしようほう]] | null | 2008-12-24T04:15:58Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E5%8F%97%E9%A8%93%E7%94%9F%E7%89%A9_%E5%85%A5%E8%A9%A6%E7%94%9F%E7%89%A9%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E6%83%85%E5%A0%B1 |
3,691 | 大学受験生物 勉強法 | 基本的に生物は暗記より演習量が試される科目である。それを多くの人は勘違いし、演習より暗記に力を入れてしまうが極論から言えば暗記なんてセンター前の1ヶ月死ぬ気ですればかなりよい効率ででき、すぐに追いつく。しかし、考察問題などの演習量を試されるものは1ヶ月で仕上げるのは99%不可能である。しかも、この考察問題は論理的な考察ができる人なら簡単にコツをつかみとっつきやすいので、その論理的考察力が数学などで備えられなかった人はまずそこから構築しなければならないのだ。(小説よりまだ論説文のほうが点が取りやすいっというひとはおそらくとっつきやすいだろう。しかし、そうでない人はおそらく苦労を強いられる。)ゆえに、原則、生物は覚えるのは後!!先に演習!!暗記は演習の過程で行う!!が大原則である!!
とはいっても、暗記も必要だ。2次で生物がいるならなおさらである。とうてい1ヶ月で全部暗記するのは不可能である。では、どうするか?そもそも、生物が入試でいるような学科を受ける人は生物が好きで勉強している人がほとんどである。そういう人は「生物=勉強」でなく「生物=趣味」ぐらいに思う気持ちで勉強すればよい。そう思うことで生物に関しての暗記力は2倍ぐらいは上がるだろう。趣味のことはすぐ頭に入るが、嫌いなものはなかなか頭には入らない。それと同じだ。これを以後、興味暗記とでもよぼう。興味暗記は授業中に聞いただけで暗記できるときもある。とくに興味のある範囲(遺伝子ネタやクローンに関するネタなどは人気である)はすんなりと頭に入るだろう。だから、実質覚える必要があるのは興味の無い範囲だけとなる。これが興味暗記のすばらしいところだ。
また、生物の勉強で一番大切なのは生物と化学を分けるな!ということだ。生化学として生物も化学も一緒に考えることである。とくに、化学2の有機は生化学がメインとなっていることから化学でも生物選択者が圧倒的に有利となっている。(化学で物理選択者が得することはほとんど無いだろう。なぜなら化学に物理を導入するには量子化学の知識が必要で、これは大学生でも理解しがたい難解なものであるからだ。一方生化学は事実だけおさえるだけなら高校生でも理解できるという観点で導入されたのだろう。)事実、生物科学科入学者に聞くとほとんどの者は高校の化学2はほとんど生物で、その知識はまた生物にも役立つと主張する。すなわち、生物はつねに分子レベルで考えよと言うことである!! | [
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| 基本的に生物は暗記より演習量が試される科目である。それを多くの人は勘違いし、演習より暗記に力を入れてしまうが極論から言えば暗記なんてセンター前の1ヶ月死ぬ気ですればかなりよい効率ででき、すぐに追いつく。しかし、考察問題などの演習量を試されるものは1ヶ月で仕上げるのは99%不可能である。しかも、この考察問題は論理的な考察ができる人なら簡単にコツをつかみとっつきやすいので、その論理的考察力が数学などで備えられなかった人はまずそこから構築しなければならないのだ。(小説よりまだ論説文のほうが点が取りやすいっというひとはおそらくとっつきやすいだろう。しかし、そうでない人はおそらく苦労を強いられる。)ゆえに、原則、生物は覚えるのは後!!先に演習!!暗記は演習の過程で行う!!が大原則である!! とはいっても、暗記も必要だ。2次で生物がいるならなおさらである。とうてい1ヶ月で全部暗記するのは不可能である。では、どうするか?そもそも、生物が入試でいるような学科を受ける人は生物が好きで勉強している人がほとんどである。そういう人は「生物=勉強」でなく「生物=趣味」ぐらいに思う気持ちで勉強すればよい。そう思うことで生物に関しての暗記力は2倍ぐらいは上がるだろう。趣味のことはすぐ頭に入るが、嫌いなものはなかなか頭には入らない。それと同じだ。これを以後、興味暗記とでもよぼう。興味暗記は授業中に聞いただけで暗記できるときもある。とくに興味のある範囲(遺伝子ネタやクローンに関するネタなどは人気である)はすんなりと頭に入るだろう。だから、実質覚える必要があるのは興味の無い範囲だけとなる。これが興味暗記のすばらしいところだ。 また、生物の勉強で一番大切なのは生物と化学を分けるな!ということだ。生化学として生物も化学も一緒に考えることである。とくに、化学2の有機は生化学がメインとなっていることから化学でも生物選択者が圧倒的に有利となっている。(化学で物理選択者が得することはほとんど無いだろう。なぜなら化学に物理を導入するには量子化学の知識が必要で、これは大学生でも理解しがたい難解なものであるからだ。一方生化学は事実だけおさえるだけなら高校生でも理解できるという観点で導入されたのだろう。)事実、生物科学科入学者に聞くとほとんどの者は高校の化学2はほとんど生物で、その知識はまた生物にも役立つと主張する。すなわち、生物はつねに分子レベルで考えよと言うことである!! | 基本的に生物は暗記より演習量が試される科目である。それを多くの人は勘違いし、演習より暗記に力を入れてしまうが極論から言えば暗記なんてセンター前の1ヶ月死ぬ気ですればかなりよい効率ででき、すぐに追いつく。しかし、考察問題などの演習量を試されるものは1ヶ月で仕上げるのは99%不可能である。しかも、この考察問題は論理的な考察ができる人なら簡単にコツをつかみとっつきやすいので、その論理的考察力が数学などで備えられなかった人はまずそこから構築しなければならないのだ。(小説よりまだ論説文のほうが点が取りやすいっというひとはおそらくとっつきやすいだろう。しかし、そうでない人はおそらく苦労を強いられる。)ゆえに、原則、生物は覚えるのは後!!先に演習!!暗記は演習の過程で行う!!が大原則である!!<br><br>
とはいっても、暗記も必要だ。2次で生物がいるならなおさらである。とうてい1ヶ月で全部暗記するのは不可能である。では、どうするか?そもそも、生物が入試でいるような学科を受ける人は生物が好きで勉強している人がほとんどである。そういう人は「生物=勉強」でなく「生物=趣味」ぐらいに思う気持ちで勉強すればよい。そう思うことで生物に関しての暗記力は2倍ぐらいは上がるだろう。趣味のことはすぐ頭に入るが、嫌いなものはなかなか頭には入らない。それと同じだ。これを以後、興味暗記とでもよぼう。興味暗記は授業中に聞いただけで暗記できるときもある。とくに興味のある範囲(遺伝子ネタやクローンに関するネタなどは人気である)はすんなりと頭に入るだろう。だから、実質覚える必要があるのは興味の無い範囲だけとなる。これが興味暗記のすばらしいところだ。<br><Br>
また、生物の勉強で一番大切なのは生物と化学を分けるな!ということだ。生化学として生物も化学も一緒に考えることである。とくに、化学2の有機は生化学がメインとなっていることから化学でも生物選択者が圧倒的に有利となっている。(化学で物理選択者が得することはほとんど無いだろう。なぜなら化学に物理を導入するには量子化学の知識が必要で、これは大学生でも理解しがたい難解なものであるからだ。一方生化学は事実だけおさえるだけなら高校生でも理解できるという観点で導入されたのだろう。)事実、生物科学科入学者に聞くとほとんどの者は高校の化学2はほとんど生物で、その知識はまた生物にも役立つと主張する。すなわち、生物はつねに分子レベルで考えよと言うことである!!
[[Category:大学入試|せいふつかく]]
[[Category:生物学|大せいふつへんきようほう]] | null | 2008-05-31T07:07:52Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E5%8F%97%E9%A8%93%E7%94%9F%E7%89%A9_%E5%8B%89%E5%BC%B7%E6%B3%95 |
3,693 | 時効 (民法) | 法学>民事法>民法>民法総則>時効
諸説あり、代表的なものは以下のとおり。
消滅時効同様、法律で定められた一定の期間、権利者が権利を行使しないことによって権利を失う制度であるが、以下の点で異なる。
時効か除斥期間か - 法文上の表現の違い
取得時効の要件である占有・準占有が失われた場合、時効は中断する。
「(裁判上の)請求」「民事執行」「承認」
明確ではない。
「承認」は、時効の意義2と3と必ずしも適合しない。
裁判上の請求:請求訴訟のみを意味しない。
差押、仮差押、仮処分
中断事由の終了から新たに時効が進行する。
法定中断に関しては、その中断の事由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ、その効力を有する(第158条)。
時効完成を、一定期間経過するまで延期すること。 | [
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"text": "諸説あり、代表的なものは以下のとおり。",
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"text": "取得時効の要件である占有・準占有が失われた場合、時効は中断する。",
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"text": "「(裁判上の)請求」「民事執行」「承認」",
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"tag": "p",
"text": "明確ではない。",
"title": "時効障害"
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"tag": "p",
"text": "「承認」は、時効の意義2と3と必ずしも適合しない。",
"title": "時効障害"
},
{
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"tag": "p",
"text": "裁判上の請求:請求訴訟のみを意味しない。",
"title": "時効障害"
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"tag": "p",
"text": "差押、仮差押、仮処分",
"title": "時効障害"
},
{
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"tag": "p",
"text": "中断事由の終了から新たに時効が進行する。",
"title": "時効障害"
},
{
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"tag": "p",
"text": "法定中断に関しては、その中断の事由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ、その効力を有する(第158条)。",
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"text": "時効完成を、一定期間経過するまで延期すること。",
"title": "時効障害"
}
]
| 法学>民事法>民法>民法総則>時効 | [[法学]]>[[民事法]]>[[民法]]>[[民法総則]]>'''時効'''
{{Wikiversity|時効 (民法)|時効}}
== 総説 ==
=== 時効の観念 ===
{{wikipedia|取得時効 (日本法)}}
{{wikipedia|消滅時効}}
*民事法において「時効」とは、「一定の事実状態が永続する場合に、それが真実の権利関係と一致するか否かにかかわらず、そのまま権利関係として認めようとする制度」をいう。
; 取得時効 : 権利者としての事実状態を根拠として真実の権利者とみなす([[民法第162条|162条]]、[[民法第163条|163条]])。主に物権(特に所有権)において概念され、援用は対世効を有する。
; 消滅時効 : 権利の不行使の事実状態を根拠として権利の消滅を認める([[民法第167条|167条]])。主に債権において概念され、その場合、援用は対人効のみを有する。また、用益物権および抵当権においても不行使によって、その権利は消滅する。
=== 時効制度の存在理由 ===
諸説あり、代表的なものは以下のとおり。
{| class="wikitable"
|+ 学説の比較
|-
! style="width: 10%"|
! style="width: 30%"|実体法説(1)
! style="width: 30%"|実体法説(2)
! style="width: 44%"|訴訟法説
|-
!時効制度の目的
|style="vertical-align:top;"|'''永続した事実状態の尊重'''
:法律関係の安定、取引の安全
|style="vertical-align:top;"|'''権利の上に眠る者は保護しない。'''
:権利はアプリオリに存在するものではなく、主張もないのに政府などが実現させるべきものではない。その権利により利益を得るものが主張して獲得すべきものである
|style="vertical-align:top;"|'''証拠保全の救済'''
:[[#実体法説の結論|実体法説の結論]]は一見すると不正義
::これを治癒する程度の社会的意義の存在があるべきである。
:'''本来、真実の権利者であるが、それを証明することが困難である'''
::→永続した事実関係を正当なものとみなす。
:::= 真実に適する蓋然性が大きい。
:::= 真実の権利義務関係を立証する困難を防ぐ。
:⇒ 時効とは、訴訟法・証拠法上の便法と考えるのが合理的
::法律上の推定(法定証拠:裁判所を拘束)←真実の権利義務関係の認定(立証)の困難さの解決
|-
!rowspan="2" |批判
|style="vertical-align:top;"| 取引安全は基本的に第三者(基本的にその認定において善意、かつ、無過失ないし重過失がないことを要する)を救済する法制度が過半。
|style="vertical-align:top;"| 「権利があるのに行使しない」ではなく「権利の存在を知らない」権利者であっても時効は適用される。
|rowspan="2",style="vertical-align:top;"|
*条文において、「その所有権を取得する([[民法第162条|162条]])」「債権は、(略)時効によって消滅する。([[民法第166条|166条]])」と実体権の得喪との記述となっている。
*:
*起草者は「法律上の推定」であることを否定。
|-
|colspan="2",style="vertical-align:top;"| <span id="実体法説の結論"/>(結論)
:'''真実の権利者は権利を失い、真実の権利者でないものが権利を取得する'''
|
|-
!「援用」の位置付け
|colspan="2",style="vertical-align:top;"| [[#時効の援用があること|援用]]([[民法第145条|145条]]) :「時効の利益を得る」という意思表示
:(批判)
::意思表示を要するとするのは「時効は、実体権の得喪である」という理念と矛盾する。
::「援用」がなされないならば、「裁判上の権利義務関係」と「実体法上の権利義務関係」に矛盾が生ずる。
:::(反論)
::::時効は反倫理的性格を有する外観もあるので、援用するか否かは、当事者の「良心」に委ねている。
|style="vertical-align:top;"|訴訟の攻撃防御方法として、言及するまでもない。
:
:(批判)
::なぜ、あえて145条に規定したのか。
|}
:
:時効制度を統一的に根拠づけるのは難しいし、適当ではない。時効制度の存在理由は各規定に則して考慮すべき('''多元説''':[[w:星野英一|星野]]、通説)。
::例:短期取得時効([[民法第162条|162条]]第2項)-「取引安全の保護」の側面が強い。占有者に善意無過失を求める。
=== 除斥期間 ===
{{wikipedia|除斥期間}}
消滅時効同様、法律で定められた一定の期間、権利者が権利を行使しないことによって権利を失う制度であるが、以下の点で異なる。
#時効の完成猶予の適用がない。
#当事者の援用が問題とならない。
#起算点はそれぞれの規定が起点とする時であって、権利者の主観等に基づく権利を行使することができる時ではない。
#効果は訴求しない。
'''時効か除斥期間か - 法文上の表現の違い'''
;時効
:「時効によって」
:(例)
::*取消権は、追認をすることができる時から5年間行使しないときは、<u>時効によって</u>消滅する。行為の時から20年を経過したときも、同様とする。([[民法第126条|第126条]])
::*債権は、次に掲げる場合には、<u>時効によって</u>消滅する。([[民法第166条|第166条]]第1項本文)
::*地役権は、継続的に行使され、かつ、外形上認識することができるものに限り、<u>時効によって</u>取得することができる。([[民法第283条|第283条]])
::*抵当権は、債務者及び抵当権設定者に対しては、その担保する債権と同時でなければ、<u>時効によって</u>消滅しない。([[民法第296条|第396条]])
::*<u>時効によって</u>消滅した債権がその消滅以前に相殺に適するようになっていた場合には、その債権者は、相殺をすることができる。([[民法第508条|第508条]])
::*不法行為による損害賠償の請求権は、次に掲げる場合には、<u>時効によって</u>消滅する。([[民法第724条|第724条]]本文)
::*親権を行った者とその子との間に財産の管理について生じた債権は、その管理権が消滅した時から5年間これを行使しないときは、<u>時効によって</u>消滅する。([[民法第832条|第832条]]第1項)
::*相続回復の請求権は、相続人又はその法定代理人が相続権を侵害された事実を知った時から5年間行使しないときは、<u>時効によって</u>消滅する。相続開始の時から20年を経過したときも、同様とする。([[民法第884条|第884条]])
::*前項の取消権は、追認をすることができる時から6箇月間行使しないときは、<u>時効によって</u>消滅する。相続の承認又は放棄の時から10年を経過したときも、同様とする。([[民法第919条|第919条]]第3項)
;除斥期間
:特に決まった記述はない。
:「〜年以内に、〜なければならない」「〜年を経過したとき、〜できない」など時限を切って、権利が消滅することをしめす。
:(例)
::*占有保持の訴えは、妨害の存する間又はその消滅した後1年以内に提起しなければならない。([[民法第201条|第201条]]第1項前段)
::*詐害行為取消請求に係る訴えは、債務者が債権者を害することを知って行為をしたことを債権者が知った時から<u>2年を経過したときは、提起することができない</u>。行為の時から10年を経過したときも、同様とする。([[民法第426条|第426条]]前段)
::*売主が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない目的物を買主に引き渡した場合において、買主がその不適合を知った時から1年以内にその旨を売主に通知しないときは、買主は、その不適合を理由として、履行の追完の請求、代金の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない。([[民法第566条|第566条]]前段)
::*買戻しについて期間を定めなかったときは、5年以内に買戻しをしなければならない。([[民法第580条|第580条]]第3項)
::*前項の規定による財産の分与について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、当事者は、家庭裁判所に対して協議に代わる処分を請求することができる。ただし、離婚の時から2年を経過したときは、この限りでない。([[民法第768条|第768条]]第2項)
::*嫡出否認の訴えは、夫が子の出生を知った時から一年以内に提起しなければならない。([[民法第777条|第777条]])
::*子、その直系卑属又はこれらの者の法定代理人は、認知の訴えを提起することができる。ただし、父又は母の死亡の日から3年を経過したときは、この限りでない。([[民法第787条|第787条]])
:
;「〜からXX年を経過したときも、同様とする。」
:*「行為の時から20年を経過したときも、同様とする。([[民法第126条|第126条]]後段)」など
::当該期間中に権利を失う者が何もしないことが前提となるから除斥期間ではないか([[民法第724条|第724条]]に関する[[民法第724条#平成元年12月21日最高裁判決|平成元年12月21日最高裁判決]]の例)。
:: ↓
::*天災等による時効の完成猶予([[民法第161条]])は排除されない。
::*[[民法第724条#平成元年12月21日最高裁判決|平成元年12月21日最高裁判決]]で[[民法第724条#改正経緯|旧・第724条]]後段を除斥期間としたにも関わらず、状況を鑑みて時効の停止(現・時効の完成猶予)を認めた例も見られる([[民法第724条#平成10年06月12日最高裁判決|平成10年06月12日最高裁判決]]、[[民法第724条#平成21年04月28日最高裁判決|平成21年04月28日最高裁判決]])。
::*:→個々の規定の趣旨から、判別するしかない(なお、[[民法第724条|第724条]]については2017年改正により、明確に消滅時効と定められた)。
:
:一応のメルクマール
:*[[請求権]]→時効
:*[[形成権]]→除斥期間
== 時効の一般的要件 ==
=== 一定の事実状態の存続 ===
*'''取得時効'''
*:対象物の支配: '''占有'''([[民法第162条|第162条]])
*#所有の意思をもってする占有 - 自主占有であること。
*#:権限の性質によって客観的に決まる
*#:*自主占有 - 譲受人・略奪者
*#:*他主占有 - 賃借人・管理者
*#:[[民法第186条|第186条]]第1項により推定される。
*#平穏かつ公然と占有
*#:*平穏⇔強暴 … 強奪・強迫
*#:*公然⇔隠秘 … 窃盗
*#:[[民法第186条|第186条]]第1項により第1要件同様に推定される。
*#「他人の物」を占有
*#:所有権の所在が判然としていることを要しない。
*#::例: 二重譲渡された物 - そもそも自己物である可能性もある。
*#:::「自分への譲渡のみが有効であることの主張」と「時効による取得」を同時に主張できる。
*#:他人物には公共物を含む。
*#時効期間の経過
*##第1項 - 20年の経過、占有者の主観によらない。
*##第2項 - 善意・無過失の状態で10年間経過(短期取得時効)→取引安全からの要請
*##:2004年改正(民法現代語化)前は、即時取得([[民法第192条|第192条]])により善意・無過失とされることから、本条は不動産に限られていたが、取得の原因が取引行為とは限らないことから、動産も適用される旨の判例が確立し、同改正により「不動産」が「物」とされ、動産への適用が明定された。
*##*善意 - [[民法第186条|第186条]]第1項により推定される。→「善意ではないこと」の証明責任は時効を否定する側にある。
*##*無過失 - 推定されない。→事項を援用する者に証明責任がある。
*'''消滅時効'''
*:#消滅時効にかかる権利と態様
*:#:権利を行使しないこと
*:#:#債権 - 回収等を行わない。
*:#:#債権及び所有権以外の財産権 - 主に用益物権(地上権・永小作権・地役権等)を想定 - 対象物に対して利用を開始しない。
*:#:#:抵当権
*:#:#:*被担保債権に対する付従性([[民法第396条|第396条]])
*:#:#:*抵当不動産が第三取得者に属する場合について、民法396条の反対解釈から、旧・民法167条2項の適用により抵当権は被担保債務とは独立して20年の消滅時効にかかる(大判昭和15年11月26日)。
*:#起算点と不行使期間([[民法第166条|第166条]])
*:##債権
*:###権利を行使することができる時から10年間行使しない。
*:###:「権利を行使できる時」
*:###:#期限付き - 期限到来の時
*:###:#:停止条件付き - 条件成就の時
*:###:#期限の定めなし - 債権成立の時
*:###債権者が権利を行使することができることを知った時から5年間行使しない。
*:###:主観的要件 - 2017年改正にて追加
*:###:*債権者に権利行使の催告などをすることにより起算点を画することができる。
*:##用益物権等
*:##:権利を行使することができる時から20年間行使しない。
=== 一定の権利であること ===
=== 時効の援用があること ===
:援用([[民法第145条|145条]]) :「時効の利益を得る」という意思表示
::実体権であるならば、援用を要しないはず。
::起草者:良心ある者の意志(will)を尊重
:::*良心アラン者ハ已ムコトヲ得サルニ非サレ因リハ時效ヲ援用スルコトヲ欲セサルヘシ故ニ若シ當事者ニシテ他ノ方法ニ因リテ其權利ヲ伸長スルコトヲ得ルノ望アル間ハ故ラニ時效ヲ援用セサルコト稀ナリトセサルヘシ或ハ時效ヲ援用セン因リハ寧ロ相手方ノ請求ニ應セント欲スル者ナキヲ保セス([[w:梅謙次郎|梅謙次郎]]『民法要義』)
:::時効の他、法律上正当な主張が認められるのであれば、その主張によりたいという意志は尊重すべき。
::'''当事者が援用しない場合の取り扱い'''
:::「実体法上の権利・義務([[民法第162条|第162条]]、[[民法第166条|第166条]])」と「裁判上の取り扱い([[民法第145条|145条]])」に矛盾
:::#攻撃防御方法説(判例)
:::#:時効の完成によって確定的な物権変動が生ずると考える(確定効果説)。したがって、援用は何ら実体法上の効果を持たず、ただ訴訟法上の攻撃防御方法の提出にすぎないとする。
:::#不確定効果説
:::##停止条件説(通説)
:::##:時効の完成によっても確定的な物権変動は生じず、援用によってはじめて物権変動が生じると考える。したがって援用は実体法上の形成権の行使であると捉える。
:::##解除条件説
:::##:時効の完成によっても確定的な物権変動は生じるが、時効利益の放棄を解除条件としてはじめて物権変動が生じると考える。したがって援用は実体法上の形成権の行使であると捉える。
:::#訴訟法説 - 実体法上の権利ではなく、訴訟法上の法定証拠と捉える。
====援用権者====
:[[民法第145条|145条]]にいう「当事者」の範囲。
::援用の法的性質についての確定効果説に立てば、時効の完成によって既に確定的な物権変動が生じているのであるから、訴訟上の攻撃防御方法たる援用は誰でもできることになる(無制限説)
::これに対し、停止条件説に立てば、形成権たる援用の行使権者はおのずと限定される(制限説)。判例は「時効の完成により直接の利益を受ける者」が援用権者であるとする。援用権者の範囲は以下のとおり、判例によって拡大してきた。
::#'''援用が認められる者'''。なお、消滅時効に関しては、2017年改正において、「消滅時効にあっては、保証人、物上保証人、第三取得者その他'''権利の消滅について正当な利益を有する者'''を含む」の文言を追加し、判例法理を取り込んだ。ただし、「権利の消滅について正当な利益を有する者」の判断は今後も裁判所に委ねられる。
::#*'''保証人'''は主債務の消滅時効を援用できる(大判大正4年7月13日民録21-1387)。
::#*抵当権の負担のある不動産を取得した者(第三取得者)は抵当権の被担保債権の時効を援用できるとされる([[民法第145条#第三取得者|最判昭和48年12月14日民集27-11-1586]])。被担保債権が消滅した場合、附従性により抵当権も消滅するから、第三取得者は「時効の完成により直接の利益を受け」るといえるからである。同様の論理により'''[[物上保証人]]'''にも援用権が認められる([[民法第145条#物上保証人|最判昭和42年10月27日民集21-8-2110]])。
::#*抵当不動産の第三取得者([[民法第145条#建物賃借人|最判昭和44年07月15日]])。
::#*詐害行為取消権の受益者が取消しを請求する債権者の債権に対して([[民法第145条#詐害行為受益者|最判平成10年06月22日]])。
::#'''援用が認められない者'''。
::#*後順位抵当権者は先順位抵当権の被担保債権の消滅時効を援用できないとされる([[民法第145条#後順位抵当権者|最判平成11年10月21日民集53-7-1190]])。判例によれば先順位抵当権の消滅により自分の抵当権の順位が繰り上がるとしてもそれは「反射的効果」に過ぎないからである。
::#*取得時効に関する建物賃借人。AがBから賃借している土地上に建物を建て、建物をCに賃貸しているとき、右土地の取得時効が完成したとしても、Cは直接利益を受ける者ではないため、取得時効を援用できない([[民法第145条#建物賃借人|最判昭和44年07月15日]])。
====「援用」の場所 ====
:*「裁判外の援用」と認めるか?
:**不確定効果説 - 認める。
:**訴訟法説 - 論理的には認めるのは困難。
:**確定効果説 - 論理的には認めるのは困難。認めた判例(大判大正8年6月19日)もあり、一貫していない。
====「援用」の撤回 ====
:*確定効果説、訴訟法説 - 可能
:*不確定効果説 - 認めない。援用の根拠を「良心」とする場合、認めることもある。
====「援用」の時期 ====
:*事実審口頭弁論終結まで - 控訴審以降は主張できない。
== 時効の効果 ==
*援用した者のみに生ずる。
*実体法上の得喪が生じる。
*起算日から効力が発生する
*:起算日以降に発生する果実(自然果実、法定果実[地代、利息等])は、時効援用者に帰属する。
===時効完成と対抗の問題===
== 時効障害 ==
:時効の進行中に、事実状態の継続に変動を生じさせる事情が生じ、時効の時間計算に変更を生じさせる事項。「'''時効の更新'''」「'''時効の中断'''」及び「'''時効の完成猶予'''」の3種がある。
:#時効の起算点を変えるもの。
:##'''時効の更新'''
:##:時効において、当事者による積極的な行為により、真の権利の存在が確認されるなどの事情が発生し、それまでの時効期間の経過をまったく無意味にし、時効の起算点をその事情以降に変えるもの。
:##:2017年改正前は、「時効の中断」概念のみであったが、改正前「(消滅)時効の中断」にあたっては、進行した時効期間がリセットされ、ゼロに戻って一から開始するのであるから、ある時点までの状況を有効とし再開することをイメージさせる中断という用語は適切でないなどの意図から時効については、新たに「時効の更新」に改めた。
:##'''時効の中断'''
:##:取得事項において、権利者としての事実状態が途切れ、その時点から、新たな時効計算が開始される。
:##:(例)
:#時効の終期を変えるもの - '''時効の完成猶予'''
======法定障害の存在意義======
明確ではない。
#永続した事実状態の尊重
#:裁判などにより、事実状態が中断する。
#権利の上に眠る者は保護しない。
#:裁判等を起こす事により、自己の権利を行使している。
#証拠保全の救済
#:裁判などにより、法定証拠等強い証拠力が具備される。
「承認」は、時効の意義2と3と必ずしも適合しない。
=== 時効の更新 ===
==== 時効更新の意義 ====
==== 時効更新の要件(時効更新事由)====
=====裁判上の請求等=====
裁判上の請求:請求訴訟のみを意味しない。
*消極的確認訴訟(債権等が存在しないことを確認する訴訟)に対する応訴
*訴訟物でない権利の主張
=====強制執行等=====
差押、仮差押、仮処分
=====承認=====
==== 時効更新の効果 ====
===== 絶対効 =====
更新事由の終了から新たに時効が進行する。
===== 相対効 =====
更新に関しては、更新の事由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ、その効力を有する([[民法第153条|第153条]])。
=== 時効の中断 ===
:取得時効において、事実としての物の支配が途切れることによって、継続した事実状態を主張できなくなること。
==== 時効中断の意義 ====
==== 時効中断の要件 ====
取得時効の要件である占有・準占有が失われた場合、時効は中断する(自然中断([[民法第164条]]))。
*法の趣旨から当然であり、相手方によらず主張できる(対世効を有する)。
======占有を失った後に回復した場合の取り扱い======
==== 時効中断の効果 ====
===== 絶対効 =====
===== 相対効 =====
=== 時効の完成猶予 ===
==== 時効の完成猶予の意義 ====
時効完成を、一定期間経過するまで延期すること。
==== 時効の完成猶予の要件 ====
=====時効更新と共通するもの;裁判上の請求等・強制執行等=====
=====完成猶予独自のもの;時効更新に先立つ手続き=====
======仮差押え等======
======催告======
======協議を行う旨の合意======
=====完成猶予独自のもの;手続き等に猶予を与えるもの=====
======未成年者又は成年被後見人======
======夫婦間の権利======
======相続財産に関するもの======
======天災等======
==== 時効更新の効果 ====
===== 絶対効 =====
===== 相対効 =====
{{stub|law}}
[[category:民法|しこう じこう]] | 2006-07-01T08:09:54Z | 2024-03-21T12:15:30Z | [
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]
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E6%99%82%E5%8A%B9_(%E6%B0%91%E6%B3%95) |
3,773 | 大学受験生物 お勧め参考書 | 生物でお勧めの参考書(問題は無い)を挙げる。
参考書名(種類:著者:出版社)[備考] 【評価】
【評価】意外と詳しく、とくに写真などの資料で視覚的な暗記やノートなどへのまとめなおしを行うのに最適なものが図説。教科書会社などが出版しているが、検定を経る教科書ではないこともあってかなり入試に役立つ。医学部入試にも十分使えるほど、ネタは豊富。しかも700円など教科書並みの良心的な価格設定なのでかなりお得。しかし、詳しすぎてすべて覚えるのはほぼ不可能かも・・・。
【評価】高校生物界唯一の辞書。この本の冒頭にはかなり苦労したなどと著者が語っている。センターしか使わない人も2次まで要る人も十分使える品。価格も1000円で内容を考慮するとかなりお得。とくに、論述対策では正しい語句の定義などを見ることでかなり役に立つ。駿台の講習会では所持者をたくさん見る。全生物受験者必須の所持品といえる。 | [
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"text": "【評価】意外と詳しく、とくに写真などの資料で視覚的な暗記やノートなどへのまとめなおしを行うのに最適なものが図説。教科書会社などが出版しているが、検定を経る教科書ではないこともあってかなり入試に役立つ。医学部入試にも十分使えるほど、ネタは豊富。しかも700円など教科書並みの良心的な価格設定なのでかなりお得。しかし、詳しすぎてすべて覚えるのはほぼ不可能かも・・・。",
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| null | == お勧め参考書 ==
生物でお勧めの参考書(問題は無い)を挙げる。
参考書名(種類:著者:出版社)[備考]<br>
【評価】<br><br>
*―(図説:―:数研、東京書籍など多数)[図説ならほとんどどれでも同じ。それでも良いので一つそろえること!]<br>
【評価】意外と詳しく、とくに写真などの資料で視覚的な暗記やノートなどへのまとめなおしを行うのに最適なものが図説。教科書会社などが出版しているが、検定を経る教科書ではないこともあってかなり入試に役立つ。医学部入試にも十分使えるほど、ネタは豊富。しかも700円など教科書並みの良心的な価格設定なのでかなりお得。しかし、詳しすぎてすべて覚えるのはほぼ不可能かも・・・。<br><br>
*生物用語集(辞書:大森徹など駿台トップ講師多数が共著:駿台文庫)[高校生物界唯一の辞書。他の教科書レベルの語句の書き漏らしがあるようなしょぼい辞書とは違い、書き漏らしは全く無く、かなり詳しく見やすい。オールカラー]<br>
【評価】高校生物界唯一の辞書。この本の冒頭にはかなり苦労したなどと著者が語っている。センターしか使わない人も2次まで要る人も十分使える品。価格も1000円で内容を考慮するとかなりお得。とくに、論述対策では正しい語句の定義などを見ることでかなり役に立つ。駿台の講習会では所持者をたくさん見る。全生物受験者必須の所持品といえる。
[[Category:大学入試|せいふつさんこうしよ]]
[[Category:生物学|大せいふつさんこうしよ]] | null | 2009-02-15T16:54:42Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E5%8F%97%E9%A8%93%E7%94%9F%E7%89%A9_%E3%81%8A%E5%8B%A7%E3%82%81%E5%8F%82%E8%80%83%E6%9B%B8 |
3,774 | 高等学校理科基礎 | 高等学校理科基礎(こうとうがっこうりかきそ)とは、科学史の観点から科学がどのように発展してきたかを観察、実験を通して学ぶ科目である。
※各分野中より1つを選んで履修する。 | [
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"text": "※各分野中より1つを選んで履修する。",
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| 高等学校理科基礎(こうとうがっこうりかきそ)とは、科学史の観点から科学がどのように発展してきたかを観察、実験を通して学ぶ科目である。 高等学校理科基礎化学分野
原子と分子
物質の合成
高等学校理科基礎生物分野
細胞の発見と細胞説
進化とは何か
高等学校理科基礎物理分野
エネルギーとは何か?
電気エネルギーの利用
高等学校理科基礎地学分野
天動説と地動説
プレートテクトニクスとは? ※各分野中より1つを選んで履修する。 | '''高等学校理科基礎'''(こうとうがっこうりかきそ)とは、科学史の観点から科学がどのように発展してきたかを観察、実験を通して学ぶ科目である。
*[[高等学校理科基礎化学分野]]
**原子と分子
**物質の合成
*[[高等学校理科基礎生物分野]]
**細胞の発見と細胞説
**進化とは何か
*[[高等学校理科基礎物理分野]]
**エネルギーとは何か?
**電気エネルギーの利用
*[[高等学校理科基礎地学分野]]
**天動説と地動説
**プレートテクトニクスとは?
※各分野中より1つを選んで履修する。
[[Category:高等学校教育|理りかきそ]]
[[Category:理科教育|高りかきそ]] | null | 2012-12-23T23:16:08Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E9%AB%98%E7%AD%89%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E7%90%86%E7%A7%91%E5%9F%BA%E7%A4%8E |
3,775 | 大学受験生物 お勧め問題集 | まず、問題集を選ぶ以前に問題集に出会わなければならない。ここで、出会い方にはいろいろな方法がある。たとえば、
などがあり、たいていこのどれかだろう。ここでいくつか注意しなければならないことがある。 | [
{
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"text": "まず、問題集を選ぶ以前に問題集に出会わなければならない。ここで、出会い方にはいろいろな方法がある。たとえば、",
"title": "問題集に出会う!"
},
{
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"tag": "p",
"text": "などがあり、たいていこのどれかだろう。ここでいくつか注意しなければならないことがある。",
"title": "問題集に出会う!"
}
]
| null | == 問題集に出会う! ==
まず、問題集を選ぶ以前に問題集に出会わなければならない。ここで、出会い方にはいろいろな方法がある。たとえば、
*学校や塾で買わされる
*学校や予備校、先輩に聞く
*インターネットで参考書の評価を調べる
*書店へいってから決める
*先輩や知り合いから譲り受ける
などがあり、たいていこのどれかだろう。ここでいくつか注意しなければならないことがある。
[[Category:大学入試|せいふつもんたいしゆう]]
[[Category:生物学|大せいふつもんたいしゆう]] | null | 2008-05-31T07:09:18Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E5%8F%97%E9%A8%93%E7%94%9F%E7%89%A9_%E3%81%8A%E5%8B%A7%E3%82%81%E5%95%8F%E9%A1%8C%E9%9B%86 |
3,778 | 讃岐弁 | 本項は讃岐弁(西讃弁)の簡単な解説である。文・アクセント記号・単語・訳の四つからなる例文を単位にして語法を解説していく。「○○の発音と同じ」や「~~であるが讃岐弁で○○という」やこのような文は全て共通語(標準語)を念頭においている。
アクセントを表すのに仮名一音ごとに「高」と「低」を表すH(英語のhighの頭文字)とL(英語のlowの頭文字)を用いる。例えば共通語の「船」ならば「ふ」が高く「ね」で下がるのでHL 、「長い」ならば「な」が低く「が」が高く「い」が低いのでLHLとなる。同様に「持ってきた」はHLLLL 、「雀が飛びました」はLHHH LHHLLである。
方言として讃岐人によく知られているもののみを用いており実際に話されている単語を網羅していない。 | [
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"text": "本項は讃岐弁(西讃弁)の簡単な解説である。文・アクセント記号・単語・訳の四つからなる例文を単位にして語法を解説していく。「○○の発音と同じ」や「~~であるが讃岐弁で○○という」やこのような文は全て共通語(標準語)を念頭においている。",
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"text": "アクセントを表すのに仮名一音ごとに「高」と「低」を表すH(英語のhighの頭文字)とL(英語のlowの頭文字)を用いる。例えば共通語の「船」ならば「ふ」が高く「ね」で下がるのでHL 、「長い」ならば「な」が低く「が」が高く「い」が低いのでLHLとなる。同様に「持ってきた」はHLLLL 、「雀が飛びました」はLHHH LHHLLである。",
"title": "アクセント記号"
},
{
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"tag": "p",
"text": "方言として讃岐人によく知られているもののみを用いており実際に話されている単語を網羅していない。",
"title": "単語"
}
]
| 本項は讃岐弁(西讃弁)の簡単な解説である。文・アクセント記号・単語・訳の四つからなる例文を単位にして語法を解説していく。「○○の発音と同じ」や「~~であるが讃岐弁で○○という」やこのような文は全て共通語(標準語)を念頭においている。 | 本項は讃岐弁(西讃弁)の簡単な解説である。文・アクセント記号・単語・訳の四つからなる例文を単位にして語法を解説していく。「○○の発音と同じ」や「~~であるが讃岐弁で○○という」やこのような文は全て共通語(標準語)を念頭においている。
==アクセント記号==
アクセントを表すのに仮名一音ごとに「高」と「低」を表すH(英語のhighの頭文字)とL(英語のlowの頭文字)を用いる。例えば共通語の「船」ならば「ふ」が高く「ね」で下がるのでHL 、「長い」ならば「な」が低く「が」が高く「い」が低いのでLHLとなる。同様に「持ってきた」はHLLLL 、「雀が飛びました」はLHHH LHHLLである。
==単語==
方言として讃岐人によく知られているもののみを用いており実際に話されている単語を網羅していない。
==目次==
# [[讃岐弁(西讃弁)_1|~じゃ/~や]]
# [[讃岐弁(西讃弁)_2|否定の「ん」]]
# [[讃岐弁(西讃弁)_3|ウ音便]]
# [[讃岐弁(西讃弁)_4|~けん/~きん]]
# [[讃岐弁(西讃弁)_5|~よる/~とる]]
# [[讃岐弁(西讃弁)_6|~げな]]
# [[讃岐弁(西讃弁)_7|~してつか]]
# [[[未定]]]
# [[[未定]]]
# [[[未定]]]
# [[讃岐弁(西讃弁)_単語集|単語集]]
[[カテゴリ:日本語の方言|さぬきへん]]
[[Category:書庫|さぬきへん]] | null | 2022-12-04T01:26:05Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E8%AE%83%E5%B2%90%E5%BC%81 |
3,779 | 讃岐弁(西讃弁) 1 | この項では~じゃと~やを扱う。
「~だ」でなく「~じゃ」という。木は「~じゃ」がつくときは「きー」と伸ばして言うことが多い。
「~や」も使われる。
「よいよ」は「いよいよ」の頭の「い」が脱落したもの。「とても」とか「すごく」のような意味で頻繁に用いられる。
「ほんだら」はそれなら>ほれなら>ほんなら>ほんだらとなったもので「じゃあ」のような意味である。「おっきょい」は「大きい」と同じ。
「~や」に「~う」がつくと「~だろう」と同じように「~やろう」「~じゃろう」となる。「からい」は芥子の味だけでなく塩辛いの意味も含む。「がいな」は強い、きつい、ひどい、といった意味で強調に用いる。
髪と紙はアクセントが異なる。 | [
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| この項では~じゃと~やを扱う。 これは木じゃ
これ:HH 、木:L 、
訳:これは木だ。 「~だ」でなく「~じゃ」という。木は「~じゃ」がつくときは「きー」と伸ばして言うことが多い。 あの人は誰や?高橋さんや(LHHHHHL)。
あの:HH 、人:HL 、誰:LH 、高橋:LHHH
あの人は誰だ?高橋さんだ。 「~や」も使われる。 犬を飼う。飼うんは十匹じゃ。よいよ多いわ。
犬:HH 、飼う:LH 、十:HH 、よいよ:LHH 、 多い:HHL
訳:犬を飼う。飼うのは十匹だ。とても多いよ。 「よいよ」は「いよいよ」の頭の「い」が脱落したもの。「とても」とか「すごく」のような意味で頻繁に用いられる。 この道を右にいって、ほんだら左に曲がって、向こうに見えるおっきょい建物がそうや。
この:HH 、道:HH 、右:HH 、行く:HH 、ほんだら:HLLL 、左:LLL 、 曲がる:HHH 、向こう:HLL 、おっきょい:HLLL 建物:LHLL そう:LH
訳:この道を右にいって、それで左に曲がって、向こうに見える大きな建物がそうだ。 「ほんだら」はそれなら>ほれなら>ほんなら>ほんだらとなったもので「じゃあ」のような意味である。「おっきょい」は「大きい」と同じ。 どうやろう(LHHLL)?味噌汁うまいえ?からい(HLL)、塩ががいなわ。昨日の残りを炊いたやろう?
どう:LH 、味噌汁:LLLL うまい:HLL 、からい:HLL 、塩:HH 、がいな:HLL 、昨日:HLL 残り:LLL 炊く:HH
訳:どうだろうか?味噌汁はうまいかい?塩辛い、塩がきついなー。昨日の残りを沸かしただろう? 「~や」に「~う」がつくと「~だろう」と同じように「~やろう」「~じゃろう」となる。「からい」は芥子の味だけでなく塩辛いの意味も含む。「がいな」は強い、きつい、ひどい、といった意味で強調に用いる。 髪を切った。紙(HL)?紙でない。髪じゃ(HHL)。書く紙か(LHHLL)?頭の髪じゃ。
髪:HH 、切る:LH 、紙:HL 、共通語の神と同じ発音。 書く:LH 、頭:LHH
訳:昨日髪を切った。紙?紙でない。髪だ。書く紙か?頭の髪だ。 髪と紙はアクセントが異なる。 | この項では'''~じゃ'''と'''~や'''を扱う。
*これは木じゃ(HHH LHL)
**これ:HH 、木:L 、
**訳:これは木だ。
「~だ」でなく「~じゃ」という。木は「~じゃ」がつくときは「きー」と伸ばして言うことが多い。
*あの人は誰や?(HHHLL LHL)高橋さんや(LHHHHHL)。
**あの:HH 、人:HL 、誰:LH 、高橋:LHHH
**あの人は誰だ?高橋さんだ。
「~や」も使われる。
*犬を飼う(HHH LH)。飼うんは十匹じゃ(LHHL HHHHL)。よいよ多いわ(LHH HHLL)。
**犬:HH 、飼う:LH 、十:HH 、よいよ:LHH 、 多い:HHL
**訳:犬を飼う。飼うのは十匹だ。とても多いよ。
「よいよ」は「いよいよ」の頭の「い」が脱落したもの。「とても」とか「すごく」のような意味で頻繁に用いられる。
*この道を右にいって(HHHHH HHH HLL)、ほんだら左に曲がって(HHLL LLLL HLLL)、向こうに見えるおっきょい建物がそうや。(HLLL LHH HLLL LHLLL LHL)
**この:HH 、道:HH 、右:HH 、行く:HH 、ほんだら:HLLL 、左:LLL 、 曲がる:HHH 、向こう:HLL 、おっきょい:HLLL 建物:LHLL そう:LH
**訳:この道を右にいって、それで左に曲がって、向こうに見える大きな建物がそうだ。
「ほんだら」はそれなら>ほれなら>ほんなら>ほんだらとなったもので「じゃあ」のような意味である。「おっきょい」は「大きい」と同じ。
*どうやろう(LHHLL)?味噌汁うまいえ(LLLL HLLH)?からい(HLL)、塩ががいなわ(HHH HLLL)。昨日の残りを炊いたやろう?
**どう:LH 、味噌汁:LLLL うまい:HLL 、からい:HLL 、塩:HH 、がいな:HLL 、昨日:HLL 残り:LLL 炊く:HH
**訳:どうだろうか?味噌汁はうまいかい?塩辛い、塩がきついなー。昨日の残りを沸かしただろう?
「~や」に「~う」がつくと「~だろう」と同じように「~やろう」「~じゃろう」となる。「からい」は芥子の味だけでなく塩辛いの意味も含む。「がいな」は強い、きつい、ひどい、といった意味で強調に用いる。
*髪を切った(HLL HHH LLL )。紙(HL)?紙でない(HLL LH)。髪じゃ(HHL)。書く紙か(LHHLL)?頭の髪じゃ(LHHH HHL)。
** 髪:HH 、切る:LH 、紙:HL 、共通語の神と同じ発音。 書く:LH 、頭:LHH
**訳:昨日髪を切った。紙?紙でない。髪だ。書く紙か?頭の髪だ。
髪と紙はアクセントが異なる。
[[カテゴリ:日本語の方言|さぬきへん]] | null | 2022-12-04T01:26:05Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E8%AE%83%E5%B2%90%E5%BC%81(%E8%A5%BF%E8%AE%83%E5%BC%81)_1 |
3,780 | 讃岐弁(西讃弁) 2 | この項では「~ん」を扱う
「~ない」の代わりに「~ん」をつける。
する+んで「せん」になる。する+う は「しょう」になる。これは共通語の「し+よう」でなく「せ+う」である。
「~んで」とすると「~せずに」の意味になる。
「~しなかった」は「~せなんだ」と「~なんだ」をつける。 | [
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| この項では「~ん」を扱う まだこんなー
まだ:LL 来る:LH
訳:まだ来ないね。 「~ない」の代わりに「~ん」をつける。 今日はせんけど明日しょうで。
せん:HL しょう:HL する:HH 明日:LHH
訳:今日はしないけど明日しようよ。 する+んで「せん」になる。する+う は「しょう」になる。これは共通語の「し+よう」でなく「せ+う」である。 店に見にいったけど何も(LHH)買わんできた(HHHHHL)。
店:HH 買わん:HHH 買う:HH 来た:HL
訳:店に見にいったけど何も買わずに(帰って)きた。 「~んで」とすると「~せずに」の意味になる。 こっちに(LLLL)誰か(LHL)来なんだか(HLLLL)?見なんだで(HLLLH)。どこやろう(LHHLL)?
こっち:LLL 来なんだ:HLLL 見なんだ:HLLL
訳:こっちに誰か来なかったか?見なかったよ。どこだろう? 「~しなかった」は「~せなんだ」と「~なんだ」をつける。 | この項では「'''~ん'''」を扱う
*まだこんなー(LL LHHL)
**まだ:LL 来る:LH
**訳:まだ来ないね。
「~ない」の代わりに「~ん」をつける。
*今日はせんけど(LHH HLLL)明日しょうで(LHH HLL)。
**せん:HL しょう:HL する:HH 明日:LHH
**訳:今日はしないけど明日しようよ。
する+んで「せん」になる。する+う は「しょう」になる。これは共通語の「し+よう」でなく「せ+う」である。
*店に見にいったけど(HHH HHHLLLL)何も(LHH)買わんできた(HHHHHL)。
**店:HH 買わん:HHH 買う:HH 来た:HL
**訳:店に見にいったけど何も買わずに(帰って)きた。
「~んで」とすると「~せずに」の意味になる。
*こっちに(LLLL)誰か(LHL)来なんだか(HLLLL)?見なんだで(HLLLH)。どこやろう(LHHLL)?
**こっち:LLL 来なんだ:HLLL 見なんだ:HLLL
**訳:こっちに誰か来なかったか?見なかったよ。どこだろう?
「~しなかった」は「~せなんだ」と「~なんだ」をつける。
[[カテゴリ:日本語の方言|さぬきへん]] | null | 2022-12-04T01:26:05Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E8%AE%83%E5%B2%90%E5%BC%81(%E8%A5%BF%E8%AE%83%E5%BC%81)_2 |
3,781 | 讃岐弁(西讃弁) 7 | この項では、讃岐弁で頼んだり誘ったりする言い方を扱う。
「~してつか」の形で「~してくれ」の意味になる。
「ちとこば」は「少し」の意味。
「~してご」は「~してみなよ」と勧めるときに用いる。
「~しまい」で「~しよう」のような勧誘の意味。「うちんき」は「私の家」。「えらい」は「大変な」。
「何ばり」は「何でも」や「ところかまわず」のような意味。 | [
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"text": "この項では、讃岐弁で頼んだり誘ったりする言い方を扱う。",
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"text": "「~してつか」の形で「~してくれ」の意味になる。",
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"text": "「ちとこば」は「少し」の意味。",
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"text": "「~してご」は「~してみなよ」と勧めるときに用いる。",
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"text": "「~しまい」で「~しよう」のような勧誘の意味。「うちんき」は「私の家」。「えらい」は「大変な」。",
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"text": "「何ばり」は「何でも」や「ところかまわず」のような意味。",
"title": "~まい"
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]
| この項では、讃岐弁で頼んだり誘ったりする言い方を扱う。 | この項では、[[讃岐弁]]で頼んだり誘ったりする言い方を扱う。
==~つか==
*あそこの(LHH)もん(HL)取ってつか(LHHHL)。
** 物:HH 取る:LH
**訳:あそこの物を取ってちょうだいな。
「~してつか」の形で「~してくれ」の意味になる。
*ちとこば(LHHL)聞いてつか(HHHHL)。
** ちとこば:LHHL 聞く:HH
**訳:少しの間聞いてほしいんだが。
「ちとこば」は「少し」の意味。
*これつか(HHHL)。5000円で(LHHLLL)ございます(HHHHL)。
** 5000円:LHHLL
**訳:これください。5000円でございます。
*わしはもう年じゃきん(LHH HL HHLLL)あとはみな(LHL HL)お前が、つか(LHHH HL)。
** わし:LH 年:HH あと:LH 皆:HL
**訳:俺はもう年だからあとは全てお前に頼む。
==~ご==
*それ何のジュースかえ(HH LHH HLLLH)?うまいで(HLLL)。飲んでご(LLLH)。
** 飲む:LH
**訳:それ何のジュースだい?飲んでみろよ、うまいぜ。
「~してご」は「~してみなよ」と勧めるときに用いる。
*聞いてご(HHHH)、海の音(LHLHL)、風の音(HHHHL)がするわい(L HLLL)。
** 海:LH 風:HH 音:HL
**訳:聞いてごらん、海の音、風の音がするよー。
==~まい==
*うちんきの会社に(HLLLL LLLL)移りまいな(HHHLLL)。今のところや(LHL HHHH)えろうて(HLLL)給料も安かろう(HLLLL HHHHL)?
** うちんき:HLLL 、今:LH 、ところ:HHH 、えらい:HLL 安い:HLL
**訳:俺の会社に移籍しろよ。今の勤め先なんて激務で給料も安いだろう?
「~しまい」で「~しよう」のような勧誘の意味。「うちんき」は「私の家」。「えらい」は「大変な」。
* もうええわ(HLLHL)、煮るばー(HHHL)焼くばー(HLHL)何ばりしまい(LHHLHLL)。
** ええ:LH 煮る:HH 、焼く:HL
**訳:もういいよ、煮る焼くなりすきなようにすればいい。
「何ばり」は「何でも」や「ところかまわず」のような意味。
[[カテゴリ:日本語の方言|さぬきへん]] | null | 2022-12-04T01:26:05Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E8%AE%83%E5%B2%90%E5%BC%81(%E8%A5%BF%E8%AE%83%E5%BC%81)_7 |
3,784 | 讃岐弁(西讃弁) 6 | 「~のようだ」は「~げな」となる。
「~らしい」も「~げな」と言う。
「~そうだ」も「~げな」と言う。
「~げに」の形で動詞を修飾することができる。
共通語の「~しながら」は「~しもって」という。
「よう~せん」で不可を表す。「よう」は動詞の近くにおく。 | [
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"text": "「~のようだ」は「~げな」となる。",
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"text": "「~らしい」も「~げな」と言う。",
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"text": "「~そうだ」も「~げな」と言う。",
"title": "~げな"
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"text": "「~げに」の形で動詞を修飾することができる。",
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"text": "共通語の「~しながら」は「~しもって」という。",
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},
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"text": "「よう~せん」で不可を表す。「よう」は動詞の近くにおく。",
"title": "よう~せん"
}
]
| null | ==~げな==
*明日は大雨げな。(LHHH HHHHHL)
**明日:LHH 、大雨:HHHH
**訳:あしたは大雨のようだ。
「~のようだ」は「~げな」となる。
*サイトで見たら(HLLL HLL)来年の九月に(LHHHH HLLL)イベントが(LHHHH)あるげなな(LHHLL)。
** 来年:LHHH 、九月:HLL
**訳:サイトで見ると来年の九月にイベントがあるらしいな。
「~らしい」も「~げな」と言う。
*三丁目の(HHHHH)おばあちゃんが(LHHLLL)のうなったげなわ(HLLLL HLL)。
**ばあちゃん:HLLL 、 のうなる:HLLL
**訳:*三丁目のおばあちゃんが亡くなったそうです。
「~そうだ」も「~げな」と言う。
*友達が(LHHHH)会を(LHH)開くげに(HHHHL)言いよった(HHHHL)。
** 友達:LHHH 開く:HHH 言う:HH
**訳:友達が会を開くとか何とか言っていた。
「~げに」の形で動詞を修飾することができる。
==~もって==
*パンを(HLL)食べもって(LHHHH)あるく(LHH)。
**パン:HL 食べる:LHH 、歩く:LHH
**訳:パンを食べながら歩く。
共通語の「~しながら」は「~しもって」という。
*寝もって待つ(HHHH LH)。
** 寝る:HH 待つ:LH
**訳:うとうとしながら待つ。
* ギターを(HLLL)弾きもって(HHHHH)歌う(HHH)
** 弾く:HH 歌う:HHH
**ギターを弾きながら歌う
*携帯で(HHHHH)電話を(LHHH)しもって(HHHH)車を(HHHH)運転するのは(HHHHHLLL)危ない(HLLL)。
**電話:LHH 、車:HHH 、 危ない:HLLL
**携帯電話を使いながら自動車を運転するのは危ない。
==よう~せん==
*石は(HLL)よう食べんよ(LL LLLL)。
**石:HL 、意思と同じ発音 食べる:LLL
**訳:石は食べられないよ。
「よう~せん」で不可を表す。「よう」は動詞の近くにおく。
*そなんこと(LHHHL)おとろしゅうて(HLLLLL)よう言わんわ(LL HHHL)。
** そなん:LHH こと:HL おとろしい:HHHLL 言う:HH
**訳:そんなこと怖くて言えないよ。
*字がこんもうて(LH HLLLL)よう読まなんだ(LL LHLLL)。
**字:L こんまい:HLLL 読む:LL
**訳:字が小さくて読めなかった。
* 朝えろうてよう起きん。
** 朝:LH えらい:HLL 起きる:LHH
**訳:朝がつらくて起きられない。
[[カテゴリ:日本語の方言|さぬきへん]] | null | 2022-12-04T01:26:05Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E8%AE%83%E5%B2%90%E5%BC%81(%E8%A5%BF%E8%AE%83%E5%BC%81)_6 |
3,792 | 有機化合物の構造・性質 | 高等学校化学 > 有機化合物の構造・性質
19世紀初頭までは有機物とは生命体によって作られる物質であると定義されていた。そして、それ以外の実験によって合成される物質や鉱物として産出する物質は無機物とされていた。しかし、ドイツ人科学者ウェラーが、生命体によって作られる物質の尿素を、無機物であるシアン酸アンモニウムを加熱することで合成できることを発見した。
その時から炭素元素を含む化合物を有機化合物(有機物)、炭素以外の元素から構成される物質を、無機化合物(無機物)と区別するようになった。ただし、炭素を含む化合物のうち一部を無機化合物として扱う。たとえば二酸化炭素などの酸化物、シアン化水素などのシアン化物、炭酸ナトリウムなどの炭酸塩は、炭素を含むが無機化合物として扱う習慣がある。
無機物の例 水 H2O、鉄 Fe、炭酸水素ナトリウム NaHCO3、一酸化炭素 CO、シアン化カリウム KCN
有機化合物の例 ベンゼン C6H6、メタン CH4、酢酸 C2H4O2
ウェラーの尿素の合成 NH4OCN → (NH2)2CO
有機化合物は主に炭素C、水素H、酸素Oや、その他陰性の大きな元素、窒素Nやハロゲンによって構成されているため、分子間の結合は共有結合が多い。そのため、様々な形で結合するので構成する元素の種類が少ないにもかかわらず たくさんの種類の化合物が存在する。
有機化合物を分類する方法には大きく分けて2つの分類法がある。1つは炭素同士の繋がり方によって分類する方法。もう一つは、特有の化学的性質を示す官能基によって、分類する方法である。
この方法では、炭素と水素のみによって構成される分子(炭化水素)を中心に扱う。炭素は、価電子が四つなので単結合や、二重結合、三重結合をする。また、一直線に繋がったり環状に繋がったりする。ここでは、その炭素同士の繋がり方を中心に化合物を分類する。
炭素が、鎖のように繋がっている化合物を鎖式化合物または脂肪族炭化水素(特に炭化水素の場合は鎖式炭化水素)という。また、炭素が環状に繋がっている化合物を環式化合物という。環式化合物のうち、6つの炭素原子が環状をして特別な結合をしているものがあるこれを芳香族化合物(特に炭化水素の場合は芳香族炭化水素)といい環式化合物のうち芳香族化合物以外を脂環式化合物(特に炭化水素の場合を脂環式炭化水素)という。
炭素同士の結合に二重結合または三重結合を含む有機化合物を不飽和化合物(不飽和炭化水素)といい、炭素同士の結合がすべて単結合の化合物を飽和化合物(特に炭化水素の場合を飽和炭化水素)という。
この方法では、ある種類の原子がある一定の形に結合したものを官能基と定義し、その有機化合物にどのような官能基があるかによって分類する方法である。
単結合のみの炭化水素
| [
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"text": "高等学校化学 > 有機化合物の構造・性質",
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"text": "19世紀初頭までは有機物とは生命体によって作られる物質であると定義されていた。そして、それ以外の実験によって合成される物質や鉱物として産出する物質は無機物とされていた。しかし、ドイツ人科学者ウェラーが、生命体によって作られる物質の尿素を、無機物であるシアン酸アンモニウムを加熱することで合成できることを発見した。",
"title": "有機化合物とは"
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"text": "その時から炭素元素を含む化合物を有機化合物(有機物)、炭素以外の元素から構成される物質を、無機化合物(無機物)と区別するようになった。ただし、炭素を含む化合物のうち一部を無機化合物として扱う。たとえば二酸化炭素などの酸化物、シアン化水素などのシアン化物、炭酸ナトリウムなどの炭酸塩は、炭素を含むが無機化合物として扱う習慣がある。",
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"text": "無機物の例 水 H2O、鉄 Fe、炭酸水素ナトリウム NaHCO3、一酸化炭素 CO、シアン化カリウム KCN",
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"text": "有機化合物の例 ベンゼン C6H6、メタン CH4、酢酸 C2H4O2",
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"text": "有機化合物は主に炭素C、水素H、酸素Oや、その他陰性の大きな元素、窒素Nやハロゲンによって構成されているため、分子間の結合は共有結合が多い。そのため、様々な形で結合するので構成する元素の種類が少ないにもかかわらず たくさんの種類の化合物が存在する。",
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"text": "有機化合物を分類する方法には大きく分けて2つの分類法がある。1つは炭素同士の繋がり方によって分類する方法。もう一つは、特有の化学的性質を示す官能基によって、分類する方法である。",
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"text": "この方法では、炭素と水素のみによって構成される分子(炭化水素)を中心に扱う。炭素は、価電子が四つなので単結合や、二重結合、三重結合をする。また、一直線に繋がったり環状に繋がったりする。ここでは、その炭素同士の繋がり方を中心に化合物を分類する。",
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"text": "炭素が、鎖のように繋がっている化合物を鎖式化合物または脂肪族炭化水素(特に炭化水素の場合は鎖式炭化水素)という。また、炭素が環状に繋がっている化合物を環式化合物という。環式化合物のうち、6つの炭素原子が環状をして特別な結合をしているものがあるこれを芳香族化合物(特に炭化水素の場合は芳香族炭化水素)といい環式化合物のうち芳香族化合物以外を脂環式化合物(特に炭化水素の場合を脂環式炭化水素)という。",
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"text": "炭素同士の結合に二重結合または三重結合を含む有機化合物を不飽和化合物(不飽和炭化水素)といい、炭素同士の結合がすべて単結合の化合物を飽和化合物(特に炭化水素の場合を飽和炭化水素)という。",
"title": "有機化合物の分類"
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"text": "この方法では、ある種類の原子がある一定の形に結合したものを官能基と定義し、その有機化合物にどのような官能基があるかによって分類する方法である。",
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"title": "様々な有機化合物"
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| 高等学校化学 > 有機化合物の構造・性質 | <small> [[高等学校化学]] > 有機化合物の構造・性質</small>
== 有機化合物とは ==
=== 有機物と無機物 ===
19世紀初頭までは有機物とは生命体によって作られる物質であると定義されていた。そして、それ以外の実験によって合成される物質や鉱物として産出する物質は無機物とされていた。しかし、ドイツ人科学者ウェラーが、生命体によって作られる物質の尿素を、無機物であるシアン酸アンモニウムを加熱することで合成できることを発見した。
その時から炭素元素を含む化合物を'''有機化合物'''(有機物)、炭素以外の元素から構成される物質を、'''無機化合物'''(無機物)と区別するようになった。ただし、炭素を含む化合物のうち一部を無機化合物として扱う。たとえば二酸化炭素などの酸化物、シアン化水素などのシアン化物、炭酸ナトリウムなどの炭酸塩は、炭素を含むが無機化合物として扱う習慣がある。
無機物の例 水 H<sub>2</sub>O、鉄 Fe、炭酸水素ナトリウム NaHCO<sub>3</sub>、一酸化炭素 CO、シアン化カリウム KCN
有機化合物の例 ベンゼン C<sub>6</sub>H<sub>6</sub>、メタン CH<sub>4</sub>、酢酸 C<sub>2</sub>H<sub>4</sub>O<sub>2</sub>
ウェラーの尿素の合成 NH<sub>4</sub>OCN → (NH<sub>2</sub>)<sub>2</sub>CO
=== 有機化合物の構成 ===
有機化合物は主に炭素C、水素H、酸素Oや、その他陰性の大きな元素、窒素Nやハロゲンによって構成されているため、分子間の結合は共有結合が多い。そのため、様々な形で結合するので構成する元素の種類が少ないにもかかわらず
たくさんの種類の化合物が存在する。
== 有機化合物の分類 ==
有機化合物を分類する方法には大きく分けて2つの分類法がある。1つは炭素同士の繋がり方によって分類する方法。もう一つは、特有の化学的性質を示す官能基によって、分類する方法である。
=== 炭素の繋がり方による分類 ===
この方法では、炭素と水素のみによって構成される分子('''炭化水素''')を中心に扱う。炭素は、価電子が四つなので単結合や、二重結合、三重結合をする。また、一直線に繋がったり環状に繋がったりする。ここでは、その炭素同士の繋がり方を中心に化合物を分類する。
炭素が、鎖のように繋がっている化合物を鎖式化合物または'''脂肪族炭化水素'''(特に炭化水素の場合は'''鎖式炭化水素''')という。また、炭素が環状に繋がっている化合物を'''環式化合物'''という。環式化合物のうち、6つの炭素原子が環状をして特別な結合をしているものがあるこれを'''芳香族化合物'''(特に炭化水素の場合は'''芳香族炭化水素''')といい環式化合物のうち芳香族化合物以外を'''脂環式化合物'''(特に炭化水素の場合を'''脂環式炭化水素''')という。
炭素同士の結合に二重結合または三重結合を含む有機化合物を不飽和化合物('''不飽和炭化水素''')といい、炭素同士の結合がすべて単結合の化合物を飽和化合物(特に炭化水素の場合を'''飽和炭化水素''')という。
=== 官能基による分類 ===
この方法では、ある種類の原子がある一定の形に結合したものを'''官能基'''と定義し、その有機化合物にどのような官能基があるかによって分類する方法である。
== 様々な有機化合物 ==
===炭素の繋がり方によるもの===
[[単結合のみの炭化水素]]
{{stub}}
[[Category:化学|ゆうきかこうふつのこうそうせいしつ]] | null | 2007-01-14T16:18:43Z | [
"テンプレート:Stub"
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| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E6%9C%89%E6%A9%9F%E5%8C%96%E5%90%88%E7%89%A9%E3%81%AE%E6%A7%8B%E9%80%A0%E3%83%BB%E6%80%A7%E8%B3%AA |
3,795 | 高等学校理科基礎地学分野 | ここでは、高等学校理科基礎の地学分野の内容について解説する。
単元
地球は、太陽の周りを公転している。そして、太陽も銀河系の中心部の周りを回っている。このように回転運動は、宇宙ではごく普通に見られる現象である。
天体が1日ごとに繰り返す日周運動は、天球が観測者と天の北極を結んだ軸を縦にして反時計回りに1日に1回転していると考えれば説明が出来る。
太陽の日没の位置と星座の位置に注意して数日間観察してみると星座から東へ東へ移動していることがわかる。1年後、この星座と太陽は同じ位置関係になるため、この運動は1年周期であることが分かる。これを年周運動といい、太陽が1年をかけて天球上を進む道を黄道という。
北斗七星やはくちょう座は日や時刻によって位置は変わるが、形そのものが変化することはない。これらは、「つねなる星」恒星と呼ばれる。一方、月、水星、土星などはお互いどうしの位置関係もどの星座の場所にあるかも日々変わっていく。これらは、「惑う星」惑星と呼ばれる。その軌跡を観測してみると、S字型や輪をつくって進むことがある。この東から西へ動くことを逆行、西から東へ動くことを順行と呼ぶ。順行から逆行に、逆行から順行になるとき動きが止まるように見えることがあるが、これを留という。 | [
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"text": "北斗七星やはくちょう座は日や時刻によって位置は変わるが、形そのものが変化することはない。これらは、「つねなる星」恒星と呼ばれる。一方、月、水星、土星などはお互いどうしの位置関係もどの星座の場所にあるかも日々変わっていく。これらは、「惑う星」惑星と呼ばれる。その軌跡を観測してみると、S字型や輪をつくって進むことがある。この東から西へ動くことを逆行、西から東へ動くことを順行と呼ぶ。順行から逆行に、逆行から順行になるとき動きが止まるように見えることがあるが、これを留という。",
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}
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| ここでは、高等学校理科基礎の地学分野の内容について解説する。 単元 宇宙・地球を探る 天動説と地動説
プレートテクトニクス説の成立 | {{Pathnav|高等学校の学習|[[高等学校理科|理科]]|[[高等学校地学|地学]]|frame=1}}
ここでは、[[高等学校理科基礎]]の地学分野の内容について解説する。
----
'''単元'''
*宇宙・地球を探る
#天動説と地動説
#プレートテクトニクス説の成立
----
==天動説と地動説==
===回転している天体===
[[w:地球|地球]]は、[[w:太陽|太陽]]の周りを[[w:公転|公転]]している。そして、太陽も[[w:銀河系|銀河系]]の中心部の周りを回っている。このように回転運動は、宇宙ではごく普通に見られる現象である。
===天体の1日の動き===
天体が1日ごとに繰り返す'''[[w:日周運動|日周運動]]'''は、天球が観測者と天の北極を結んだ軸を縦にして反時計回りに1日に1回転していると考えれば説明が出来る。
===太陽の1年の動き===
太陽の日没の位置と星座の位置に注意して数日間観察してみると星座から東へ東へ移動していることがわかる。1年後、この星座と太陽は同じ位置関係になるため、この運動は1年周期であることが分かる。これを'''年周運動'''といい、太陽が1年をかけて天球上を進む道を'''黄道'''という。
===惑星の運動===
北斗七星やはくちょう座は日や時刻によって位置は変わるが、形そのものが変化することはない。これらは、「つねなる星」'''恒星'''と呼ばれる。一方、月、水星、土星などはお互いどうしの位置関係もどの星座の場所にあるかも日々変わっていく。これらは、「惑う星」'''惑星'''と呼ばれる。その軌跡を観測してみると、S字型や輪をつくって進むことがある。この東から西へ動くことを'''逆行'''、西から東へ動くことを'''順行'''と呼ぶ。順行から逆行に、逆行から順行になるとき動きが止まるように見えることがあるが、これを'''留'''という。
== プレートテクトニクス説の成立 ==
{{スタブ}}
[[Category:高等学校教育|地りかきそちかくふんや]]
[[Category:理科教育|高りかきそちかくふんや]]
[[Category:地球科学|高りかきそ]] | null | 2017-06-22T02:15:37Z | [
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"テンプレート:スタブ"
]
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E9%AB%98%E7%AD%89%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E7%90%86%E7%A7%91%E5%9F%BA%E7%A4%8E%E5%9C%B0%E5%AD%A6%E5%88%86%E9%87%8E |
3,807 | ドイツ語/表現集 | ドイツ語の表現はドイツ語のフレーズ集である。
ただし、「1」という数自身はeinではなくeinsである。また、zweiとdreiについては、与格-en、属格-erの語尾を持つ場合がある。不定冠詞ein の否定形は kein を用いるが、こちらは複数名詞や不可算名詞にも使用することができる。 | [
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"title": "あいさつ (Grüße)"
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"title": "文 (Sätze)"
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"title": "文 (Sätze)"
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"title": "数 (Zahlen)"
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"text": "ただし、「1」という数自身はeinではなくeinsである。また、zweiとdreiについては、与格-en、属格-erの語尾を持つ場合がある。不定冠詞ein の否定形は kein を用いるが、こちらは複数名詞や不可算名詞にも使用することができる。",
"title": "数 (Zahlen)"
}
]
| ドイツ語の表現はドイツ語のフレーズ集である。 | '''ドイツ語の表現'''は[[ドイツ語]]のフレーズ集である。
==あいさつ (Grüße)==
*Danke! {{IPA|/ˈdaŋkə/}} ありがとう
*Danke schön! {{IPA|/daŋkə ˈʃøːn/}} どうもありがとうございます
*Bitte schön! {{IPA|/bɪtə ˈʃøːn/}} どういたしまして
*Vielen Dank! {{IPA|/ˈfiːlən daŋk/}} どうもありがとうございます
*Entschuldigung! {{IPA|/ɛnt-ˈʃʊldɪɡʊŋ/}} ごめんなさい。すみません。(英 sorry, excuse me)
*Entschuldigen Sie, bitte! {{IPA|/ɛnt-ˈʃʊldɪɡən ziː ˈbɪtə/}} 申し訳ありません
*(Es) tut mir leid {{IPA|/(ɛs) tuːt miːɐ ˈlaɪtə/}} 残念です。ごめんなさい。
*(Es) freut mich, Sie kennen zu lernen. {{IPA|/(ɛs) frɔʏtɪmç ziˑ kɛnənʦuˈlɛrnən/}} お会いできて嬉しいです。
*Guten Morgen! {{IPA|/ɡuːtən ˈmɔrɡən/}} おはようございます
*Guten Tag! {{IPA|/ɡuːtən taːk/}} こんにちは
*Guten Abend! {{IPA|/ɡuːtən ʔaːbənt/}} こんばんは
*Gute Nacht! {{IPA|/ɡuːtə naxt/}} おやすみなさい
*Auf Wiedersehen! {{IPA|/aʊf viːdɐzeːən/}} さようなら
*Auf Wiederschauen! {{IPA|/aʊf viːdɐʃaʊən/}} さようなら
*Auf Wiederhören! {{IPA|/aʊf viːdɐhøːrən/}} さようなら(電話のとき)
*Tschüs! {{IPA|/ʧʏs/}} じゃあね
*Bis morgen! {{IPA|/bɪs ˈmɔrɡən/}} また明日
*Bis dann! {{IPA|/bɪs dan/}} じゃあね
*Schönes Wochenende! {{IPA|/ˈʃøːnəs vɔxənʔɛndə/}} よい週末を!
*Gute Reise! {{IPA|/ɡuːtə raɪzə/}} よいご旅行を!
*Guten Appetit! {{IPA|/ɡuːtən ʔapətiːt/}} めしあがれ!
*Prost (prosit)! {{IPA|/ˈproːst (ˈproːzɪt)/}} 乾杯!
*Frohe Weihnachten! {{IPA|/froːə ˈvaɪnaxtən/}} クリスマスおめでとう!
<span>
==文 (Sätze)==
</span>
*Was ist das? ヴァス イスト ダス これは何ですか?
*Wie heißen Sie? ヴィー ハイセン ズィー (お名前は)何といいますか?
*Ich heiße Yamada. イッヒ ハイセ ヤマダ 私は山田です。
*Ich bin Japaner. イッヒ ビン ヤパーナー 私は日本人(男)です。
*Ich bin Japanerin. イッヒ ビン ヤパーナリン 私は日本人(女)です。
*Wie viel Uhr haben wir? ヴィー フィール ウーア ハーベン ヴィーア 何時ですか?
*Wie spät ist es? ヴィー シュペート イスト エス 何時ですか?
*Die Rechnung bitte! ディー レヒヌンク ビテ 勘定をお願いします。
*Wie bitte? ヴィー ビテ? 何ですって?(聞き返すときに用いる)
*Unser tägliches Brot gib uns heute. ウンザー テークリヒェス ブロート ギープ ウンス ホイテ 我らの日用の糧を我らに今日も与えたまえ。
*Ach so. アハ ゾー あっそう。
*Nanu! ナヌ 何!
*Heute ist der erste, nicht? ホイテ イスト デア エアステ ニヒト? 今日は一日だよね?
<span>
==数 (Zahlen)==
</span>
* 1から12まで固有の語を用いる。
** 以後20~10000までは、10の位を1の位の後に(最後に)唱えるほかは、左の桁から順に唱える。
*** 同様に1万の位は3桁区切りのため、10個の千と数えるので千の位より後に唱える。
* 序数(Ordnungszahlen)を作る時は19までは原則基数(Kardinalzahlen)にtをつけ、20以降はstをつけるが101,112等では1,12の序数を100の後ろに続ける。
* 百万以上は女性名詞として扱われる。(例:eine Million)
* 基数は名詞の前で名詞を形容する時は何も語尾につかず(eins以外)、序数が名詞を形容する時は形容語尾が付く。
ただし、「1」という数自身はeinではなくeinsである。また、zweiとdreiについては、与格-en、属格-erの語尾を持つ場合がある。不定冠詞ein の否定形は kein を用いるが、こちらは複数名詞や不可算名詞にも使用することができる。
* 序数を数字で表す時は数字の後ろに.(ピリオド)を添える(その時例えば3.は形容語尾も含み、dritte、drittenどちらも表せる)。
{|
|数字
|基数
|よみ
|序数
|よみ
|-
|0
|null
|ヌル
|
|
|-
|1
|eins
|アインス
|erst
|エーアスト{{IPA|/é:''r''st/}}
|-
|2
|zwei
|ツヴァイ
|zweit
|ツヴァイト
|-
|3
|drei
|ドライ
|dritt
|ドリット{{IPA|/drít/}}
|-
|4
|vier
|フィーア{{IPA|/fí:''r''/}}
|viert
|フィーアト{{IPA|/fí:''r''t/}}
|-
|5
|fünf
|フュンフ
|fünft
|フュンフト
|-
|6
|sechs
|ゼクス
|sechst
|ゼクスト
|-
|7
|sieben
|ズィーベン
|siebt
|ズィープト
|-
|8
|acht
|アハト{{IPA|/áxt/}}
|acht
|アハト{{IPA|/áxt/}}
|-
|9
|neun
|ノイン
|neunt
|ノイント
|-
|10
|zehn
|ツェーン
|zehnt
|ツェーント
|-
|11
|elf
|エルフ
|elft
|エルフト
|-
|12
|zwölf
|ツヴェルフ
|zwölft
|ツヴェルフト
|-
|13
|dreizehn
|ドライツェーン
|dreizehnt
|ドライツェーント
|-
|14
|vierzehn
|フィアツェーン
|vierzehnt
|フィアツェーント
|-
|15
|fünfzehn
|フュンフツェーン
|fünfzehnt
|フュンフトツェーント
|-
|16
|sechzehn
|ゼヒツェーン
|sechzehnt
|ゼヒツェーント
|-
|17
|siebzehn
|ズィープツェーン
|siebzehnt
|ズィープツェーント
|-
|18
|achtzehn
|アハツェーン
|achtzehnt
|アハツェーント
|-
|19
|neunzehn
|ノインツェーン
|neunzehnt
|ノインツェーント
|-
|20
|zwanzig
|ツヴァンツィヒ
|zwanzigst
|ツヴァンツィヒスト
|-
|21
|einundzwanzig
|アインウントツヴァンツィヒ
|einundzwanzigst
|アインウントツヴァンツィヒスト
|-
|30
|dreißig
|ドライスィヒ
|dreißigst
|ドライスィヒスト
|-
|40
|vierzig
|フィアツィヒ
|vierzigst
|フィアツィヒスト
|-
|50
|fünfzig
|フュンフツィヒ
|fünfzigst
|フュンフツィヒスト
|-
|60
|sechzig
|ゼヒツィヒ
|sechzigst
|ゼヒツィヒスト
|-
|70
|siebzig
|ズィープツィヒ
|siebzigst
|ズィープツィヒスト
|-
|80
|achtzig
|アハツィヒ
|achtzigst
|アハツィヒスト
|-
|90
|neunzig
|ノインツィヒ
|neunzigst
|ノインツィヒスト
|-
|100
|hundert
|フンダルト
|hundertst
|フンダルツト
|-
|101
|hunderteins
|フンダルトアインス
|hunderterst
|フンダルトエーアスト
|-
|246
|zweihundertsechsundvierzig
|ツヴァイフンダートゼクスウントフィアツィヒ
|zweihundertsechsundvierzigst
|ツヴァイフンダートゼクスウントフィアツィヒスト
|-
|1000
|tausend
|タオゼント、タウゼント{{IPA|/táʊzent/}}
|tausendst
|タオゼンツト
|-
|12071
|zwölftausendeinundsiebzig
|ツヴェルフタオゼントアインウントズィープツィヒ
|zwölftausendeinundsiebzigst
|ツヴェルフタオゼントアインウントズィープツィヒスト
|-
|1000000
|eine Million
|-
|1000000000
|eine Milliarde (!)
|}
* [[西暦]]および[[電話]]番号は基本的に2桁ずつまとめて読む。
{|
|1957年
|neunzehnhundertsiebenundfünfzig
|ノインツェーンフンダートズィーベンウントフュンフツィヒ
|-
|2012年
|zweitausendzwölf
|ツヴァイタオゼントツヴェルフ
|-
|}
*π ≈ 3,141 592... drei '''Komma''' eins vier eins fünf neun zwei ...
* € 28.59 achtundzwanzig '''Euro''' neunundfünfzig (アハトウントツヴァンツィヒ オイロ ノインウントフュンフツィヒ)
[[Category:ドイツ語|表]] | null | 2021-12-05T07:24:37Z | [
"テンプレート:IPA"
]
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%84%E8%AA%9E/%E8%A1%A8%E7%8F%BE%E9%9B%86 |
3,810 | 時効 | 時効 - リンクが本ページに転送される場合、転送元の内容に合わせて、転送元のリンクを各々以下の参照ページを転送先として更新してください。 | [
{
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"tag": "p",
"text": "時効 - リンクが本ページに転送される場合、転送元の内容に合わせて、転送元のリンクを各々以下の参照ページを転送先として更新してください。",
"title": ""
}
]
| 時効 - リンクが本ページに転送される場合、転送元の内容に合わせて、転送元のリンクを各々以下の参照ページを転送先として更新してください。 民事法の制度については時効 (民法)参照。
刑事法の制度については
刑の時効に関しては、刑法第31条参照。
訴追の時間的限界については公訴時効参照。 | {{wikipedia|時効}}
{{wikipedia|刑の時効}}
{{wikipedia|公訴時効}}
'''時効''' - リンクが本ページに転送される場合、転送元の内容に合わせて、転送元のリンクを各々以下の参照ページを転送先として更新してください。
*民事法の制度については[[時効 (民法)]]参照。
*刑事法の制度については
*:刑の時効に関しては、[[刑法第31条]]参照。
*:訴追の時間的限界については[[公訴時効]]参照。
[[Category:法学|しこう]] | 2006-07-20T16:53:28Z | 2024-01-04T00:26:52Z | [
"テンプレート:Wikipedia"
]
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E6%99%82%E5%8A%B9 |
3,813 | 取消 | 取消 | [
{
"paragraph_id": 0,
"tag": "p",
"text": "取消",
"title": ""
}
]
| 取消 民法の取消制度については無効と取消
消費者法(消費者契約法等)の取消については、別の項目(項目名未定)において解説する。 | '''取消'''
*[[民法]]の取消制度については[[無効と取消]]
*消費者法([[w:消費者契約法|消費者契約法]]等)の取消については、別の項目(項目名未定)において解説する。
[[Category:民法|とりけし]] | null | 2006-07-20T17:02:27Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E5%8F%96%E6%B6%88 |
3,815 | 小学校社会 | 小学校の社会科では、身のまわりの仕事や産業、日本の国土・政治・歴史、世界の国のかかわりなどについて学習します。これらは社会で生きていくためにとても大切な内容です。
見たい学年を選んでください。
中学受験をすることを考えている小学生や、その保護者の方は、市販の中学受験用参考書などを使って、社会の場合は、おそくても小5の終わり~小6の1学期までに小学校(中学受験)の範囲の学習を終えておきましょう(小6で過去問をたくさん練習する必要があるため)。また、都立受験を考えている方は、あまり歴史の問題は解かなくても良いかと考えられます。 | [
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"text": "小学校の社会科では、身のまわりの仕事や産業、日本の国土・政治・歴史、世界の国のかかわりなどについて学習します。これらは社会で生きていくためにとても大切な内容です。",
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"title": "中学受験社会"
}
]
| 小学校の社会科では、身(み)のまわりの仕事(しごと)や産業(さんぎょう)、日本の国土・政治(せいじ)・歴史(れきし)、世界(せかい)の国のかかわりなどについて学習(がくしゅう)します。これらは社会で生きていくためにとても大切な内容(ないよう)です。 見たい学年を選(えら)んでください。 | {{Pathnav|メインページ|小学校・中学校・高等学校の学習|小学校の学習|frame=1}}{{進捗状況}}
<!-- 編集者へ 小学生が見ることも考えられますので、編集の際には、2020年新学習指導要領の学年別漢字配当表を参考にし、学年に応じた漢字を使う、振り仮名をふるなどの考慮をしていただきますようお願い致します。-->
小学校の社会科では、{{ruby|身|み}}のまわりの{{ruby|仕事|しごと}}や{{ruby|産業|さんぎょう}}、日本の国土・{{ruby|政治|せいじ}}・{{ruby|歴史|れきし}}、{{ruby|世界|せかい}}の国のかかわりなどについて{{ruby|学習|がくしゅう}}します。これらは社会で生きていくためにとても大切な{{ruby|内容|ないよう}}です。
見たい学年を{{ruby|選|えら}}んでください。
== 教科書 ==
* [[小学校社会/3学年|3年生]] {{進捗|75%|2013-12-04}}
* [[小学校社会/4学年|4年生]] {{進捗|75%|2014-02-06}}
** [[小学校社会/私たちの住む都道府県の特ちょう|わたしたちの{{ruby|都道府県|とどうふけん}}の{{Ruby|特|とく}}ちょう]]{{進捗|75%|2014-01-14}}
* [[小学校社会/5学年|5年生]] {{進捗|75%|2014-01-14}}
* [[小学校社会/6学年|6年生]] {{進捗|75%|2014-02-06}}
** [[小学校社会/6学年/政治・国際編|政治と{{Ruby|私|わたし}}たちの{{ruby|暮|く}}らし・世界の中の日本]] {{進捗|75%|2014-04-13}}
** [[小学校社会/6学年/歴史編|日本の歴史]] {{進捗|100%|2022-08-10}}
== {{ruby|練習問題|れんしゅうもんだい}} ==
* {{ruby|練習問題|れんしゅうもんだい}}
** [[小学校社会/練習問題/3学年|3年生]]
** [[小学校社会/練習問題/4学年|4年生]]
** [[小学校社会/練習問題/5学年|5年生]]
** [[小学校社会/練習問題/6学年|6年生]]
== 中学受験社会 ==
* [[中学受験社会]]
中学受験をすることを考えている小学生や、その保護者の方は、市販の中学受験用参考書などを使って、社会の場合は、おそくても小5の終わり~小6の1学期までに小学校(中学受験)の範囲の学習を終えておきましょう(小6で過去問をたくさん練習する必要があるため)。また、都立受験を考えている方は、あまり歴史の問題は解かなくても良いかと考えられます。
[[Category:小学校教育|しやかい]]
[[Category:社会|しようかつこう]] | null | 2022-08-11T07:11:23Z | [
"テンプレート:Pathnav",
"テンプレート:進捗状況",
"テンプレート:進捗",
"テンプレート:Ruby"
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| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E5%B0%8F%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E7%A4%BE%E4%BC%9A |
3,816 | ひらがな・カタカナ | 大学の教科書 自然科学: 数学 - 物理学; 古典力学 量子力学 - 化学; 無機化学 有機化学 - 生物学; 植物学 研究技術 - 地球科学 - 医学; 解剖学 語学: 日本語 英語 エスペラント 朝鮮語 デンマーク語 ドイツ語 フランス語 ラテン語 ルーマニア語 人文科学: 歴史学; 日本史 中国史 世界史 歴史観 - 心理学 - 哲学 - 芸術; 音楽 美術 - 文学; 古典文学 漢詩 社会科学: 法学 - 経済学 - 地理学 - 教育学; 学校教育 教育史 情報技術: 情報工学; MS-DOS/PC DOS UNIX/Linux TeX/LaTeX CGI - プログラミング; BASIC C言語 C++ D言語 HTML Java JavaScript Lisp Mizar Perl PHP Python Ruby Scheme SVG 小・中・高校の教科書 小学: 国語 社会 算数 理科 英語 中学: 国語 社会 数学 理科 英語 高校: 国語 - 地歴 - 公民 - 数学; 公式集 - 理科; 物理 化学 地学 生物 - 外国語 - 情報 解説書・実用書・参考書 趣味: 料理本 - スポーツ - ゲーム 試験: 資格試験 - 入学試験 その他の本: 防災 - 生活と進路 - ウィキペディアの書き方 - ジョーク集
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3,817 | 小学校理科/3学年 | 植物は、根・くき・葉からできています。根は土の中にあり、水やよう分を取りこみます。くきは、根と葉をつないでいます。葉は、太陽の光を取りこみます。
植物によっては、めを出すために光にあてないといけないものや、寒すぎるとめが出ないものもあります。育てる植物を決めたら、種をまく前に、それがどんな植物なのか、そしてどんなことに気をつけて育てないといけないのかを、図かんなどで調べておきましょう。
まず指で土にあなをあけます。あけるあなの深さは、育てる植物によってちがいますので、調べておきましょう。次に、種をあなに入れ、土を少しかぶせます。かぶせた土を強くかためてしまうとめが出てきません。さいごに水をかけます。種まきはこれで終わりですが、めが出るまでの間、水やりなどをわすれないようにしましょう。
光をさえぎるものがなく、日光がよくあたる明るい場所を、日なたといいます。一方、かげなどになっていて、暗い場所を、ひかげ(日かげ)といいます。
日かげでも、その場所の明るさが、朝や夕方くらいの外の明るさならば、植物は育ちます。
たねをまくと、めが出ます。めが大きくなり、葉が開きます。
植物は、日かげよりも日なたにおいたほうが、よく育ちます。
めがでたあとの植物は、根から植物が育つためにひつような水やえいようを取りこみます。
めがでたあとの植物に、水をあげるときは、土の部分に、土が「しめりけ」をおびるくらいの水を、じょうろなどをつかって、かけてください。
葉が4~5まいになったら、花だんやプランターなどにうえかえましょう。ビニルポットがちょうど入るぐらいのあなをほったあと、さかさまにして、ビニルポットをはずします。できるだけ根のまわりの土は落とさないようにしましょう。さいごにあなの中に入れて、土をそっとかけます。
植物は、これからも育っていきます。しばらくするとつぼみができます。つぼみがふくらむと花がさき、花がかれると実ができて、植物はかれます。これが植物の一生ですが、これで終わりではありません。かれた実には種ができています。また次の命へとつながっていくのです。
こん虫は、体が 頭・むね・はらの3つに分かれていて、むねにあしが6本ある虫のなかまです。はねも、むねについています。たとえば、チョウは4まいの、はねをもっています。草を食べるものもいれば、花のみつや木のしる(じゅえき)をすったり、ほかの虫を食べるしゅるいもいます。野原をすみかにするものもいれば、木や土の中(カブトムシのよう虫やアリなど)、水の中(ヤゴなど)にすんでいるものもいます。こん虫には、チョウやカブトムシなど、たまご → よう虫 → さなぎ → せい虫 のじゅんに育つものと、カマキリ・バッタ・セミ・トンボなどさなぎにはならずに たまご → よう虫 → せい虫 と育つものがいます。
カブトムシ・バッタ・トンボ・セミ・チョウなどのはねは、4まいあります。トンボのはねは、4まいです。セミのはねは4まいです。こん虫のはねの数は、しゅるいによってちがいます。はねがないものもあります。
じめんにいるアリも、こん虫です。アリには女王アリ(じょおうアリ)という、アリにははねがありますが、そのほかのはたらきアリには、はねがありません。
クモやダンゴムシなどはこん虫ではありません。クモは足が8本あり、体は「頭」と「むねとはらが合わさったもの」の2つに分かれています。ダンゴムシは足が14本あります。
コオロギもこん虫です。コオロギも脱皮(だっぴ)をします。コオロギはさなぎにはなりません。このように、からなずしも、すべてのこん虫が脱皮(だっぴ)をするとはかぎらないのです。コオロギは7回の脱皮(だっぴ)をします。さいごの7回目の脱皮(だっぴ)がおわると、成虫(せいちゅう)になります。
チョウのように、さなぎになる、こん虫のへんたいのしかたを、「かんぜんへんたい」といいました。 コオロギのように、さなぎにはならないで、せい虫になるへんたいのしかたを、ふかんぜんへんたいといいます。「ふ」がつくので、きをつけてください。
(だっぴ)ふかんぜんへんたいの昆虫は、コオロギのほかにもいます。トンボやバッタやセミも、さなぎにはならないので、ふかんぜんへんたいです。
チョウの育ち方について見ていきましょう。
キャベツの葉に、黄色い小さな、1mmくらいのつぶがついていることがあります。これは、モンシロチョウがうみつけた「たまご」なのです。よう虫は、たまごからかえると、はじめに、からを食べます。よう虫は、何度か皮をぬいで、どんどん大きくなります。糸を体にかけて、かわをぬぎ、さなぎになります。そして、せい虫になるのです。出てきたばかりのせい虫は、羽がのびるまで、じっとしています。
このようにチョウは、たまご→よう虫→さなぎ→せい虫のじゅんに育ちます。
たまごから、かえったばかりのモンシロチョウは、じぶんのたまごをたべます。そのあとの食事のエサは、キャベツの葉をたべます。だから、チョウのたまごは、キャベツの葉に、うみつけられます。チョウは、エサをしばらくたべると、しずかにとまり、皮をぬぎはじめます。こん虫が皮をぬぐことを、だっ皮といいます。だっ皮をするたびに、こん虫は、大きくなっていきます。 モンシロチョウのよう虫は、このように、だっ皮をします。モンシロチョウは、まず4回、だっ皮をします。そのあと、さなぎになります。
モンシロチョウは、はねが4枚です。みぎとひだりに、2まいずつ、あわせて4まいのはねを、モンシロチョウは、もっています。
せい虫になったモンシロチョウのエサは、花のみつです。このように、こん虫は、よう虫と、せい虫とで、エサがかわる場合があります。
※ちゅうい けっして太陽の光をちょくせつ見てはいけません。太陽をちょくせつ見ると、目をいためてしまいます。
かがみで太陽の光(日光)をはねかえすと、日光は、まっすぐ進みます。日光の通り道に、日光をさえぎるものがあると、かげができます。日光が物に当たると、かげは、太陽の反対がわにできます。
太陽は、東の空から南の空を通って、西に動きます。太陽が動くとともに、日光でできるかげも動きます。太陽の光は、まっすぐ進みます。
かげは朝や夕方は長く、昼には短くなります。
太陽の向きで、かげのできる向きがかわるので、かげの向きから、おおよその時こくがわかります。
このような仕組みをりようした時計に、日時計があります。
日なたは、明るくてあたたかく、日かげは、暗くつめたいです。そこで、日なたと日かげの温かさのちがいなどについて学習しましょう。まず、温度計という、温度をはかる道具の使い方をおぼえましょう。
温度計は、えきだめと色のついたえきたいのたまっている部分にふれている土や水、空気などの温度をはかる道具です。温度計はこわれやすいため、あつかう時は、じゅうぶん気をつけましょう。
注意
おんどをはかりはじめたら、えきが、うごかなくなるまで、まちます。えきの先が動かなくなってから、えきの先の目もりを読みましょう。0から何めもりのところに、えきの先があるかを読みます。えきの先と、目の高さを合わせましょう。温度計がななめになっている時は、温度計と直角になるようにして、えきの先の目もりを読みましょう。
温度を記ろくするときは、はかった温度の数のうしろに「°C」 というたんいをつけます。
ゴムには、のびるともとにもどろうとするせいしつがあります。ゴムの力の大きさが変わると、物の動き方の様子は変わります。
風の力をりようして、物を動かすことができます。風の力の大きさが変わると、物の動き方の様子は変わります。
豆電球とかん電池を、どう線やどう線つきソケットを使ってつないでみましょう。
かん電池には +きょく と ーきょくがあります。」
電池にどう線をつなぐと、どう線の わ ができますね。このどう線が、+きょくから、どう線をとおって、ひとまわりして、ーきょくまで電気が流れています。
このような電気がながれる、どう線の輪を 回路といいます。
さて、豆電球とかん電池をつないでみましょう。どのようにすれば明かりがつくでしょうか。
回路が1つの わ になるようにつなぐと、明かりがつきます。
電気は、+きょくから、どう線を通って、ーきょくに流れ、回路の中をめぐっています。
ソケットから出ている2本のどう線のうち1本を、かん電池の+きょくにつなぎます。もう1本のどう線を、かん電池のーきょくにつなぎます。どう線とかん電池は、かん電池ボックスやセロハンテープでくっつけられます。
あかりがつかない場合は、
などが考えられます。
身の回りには電気を通す物とそうではない物があります。電気を通す物を金ぞくといいます。
金ぞくには、鉄や銅やアルミニウムなどがあります。
豆電球とどう線、かん電池を使ってどんな物が電気を通すか調べてみましょう。金ぞくであっても、間にとりょうがぬってあったり紙をはさんだりと、あいだに電気をながせない他のものがあると、電気は通りません。
電気を通すもののれい:1円玉、10円玉、鉄くぎ、ねじ、アルミはく、はさみの切る部分、はり、ゼムクリップ、金ぞくせいのスプーン・フォーク、ほうちょうのはなど ※あぶないので、包丁ではじっけんしないでください。
電気を通さないもののれい:竹ものさし、プラスチックものさし、かがみの表面、ぬの、だんボール、紙、ペットボトル、ペットボトルのふた、消しゴム、はさみの持つ部分、かん※表面のとりょうをはぐと通る。
豆電球とかん電池をりようしたおもちゃを作ってみましょう。
回路をつないだり切ったりすると、豆電球をつけたり消したりすることができます。これをりようするとスイッチが作れます。
身のまわりにあるいろいろなものにじしゃくを近づけ、どのようなものがくっついたか調べてみましょう。
(注意)じしゃくをテレビ・パソコン・キャッシュカードなどに近づけると、こわれてしまうことがあるので、近づけないようにしましょう。
じしゃくは、鉄でできているものを引きつける力があります。たとえばクリップなど、です。また、アルミニウムなどの鉄いがいの金ぞくやプラスチックなど、鉄でできていない物は、じしゃくを引きつけません。また、鉄でできた空きかんなど、間にとりょうなどがぬってあってもじしゃくを引きつけられます。
すなの中には、「砂鉄」とよばれる、じしゃくを引きつけるものがあります。なお、さ鉄を集めるには、ポリエチレンやビニルなどのふくろの中に、じしゃくを入れて、すなに近づけるとよいでしょう。
じしゃくには、「Nきょく」と「Sきょく」があります。じしゃくは、NきょくとSきょくがある はし のほうが、一番よくじしゃくを引きつける力があるのです。じしゃくを2つ用意して、1つのじしゃくを、もう1つのじしゃくに近づけてみましょう。くっついたり、しりぞきあったりします。2つのじしゃくを近づけると、同じきょくどうしだと、しりぞけ合い、ちがうきょくどうしだと、引き合います。
じしゃくにくっついた鉄は、じしゃくになります。じしゃくのNきょくまたはSきょくで、くぎやゼムクリップを、同じ方向に、2~3回こすり、そして、それを、べつのくぎやゼムクリップにくっつけてみましょう。鉄は、じしゃくになります。
[[Image:Compass align.jpg|thumb|{{Ruby|方位じしゃく]]
ぼうのようにほそながい、ふつうのぼうじしゃくを、水にうかばせたはっぽうスチロールの上に、ぼうじしゃくをのせることで、じしゃくのNきょくは、北の方角を指します。
これをりようして、方角を知ることができます。
これをりようしたものが、方位じしゃくです。「方位じしん」ということもあります。
光は、かがみではねかえります。
日なたと日かげでは、地めんの温度としめりぐあいに、大きなちがいがあります。日なたの地めんは、日光によって温められるため、温度が高くなります。日かげの地めんは、日光が当たらないため、温度はあまり高くなりません。
かがみではねかえした日光をかべなどに当てて、温かさを調べてみましょう。こんどは、人ときょうりょくして2まいや3まいのかがみを使って、日光を1か所にあつめてじっけんしてみましょう。かがみの数が多いほど、温かく、明るくなります。
注意
虫めがねで日光を集めることができます。
虫めがねの、とうめいな部分を レンズ といいます。 このレンズで、光をあつめることが出きます。
黒い画用紙(または紙を黒くぬったもの)にそこに虫めがねをななめにしたり、近づけたり遠ざけたりしてあつめた光を当ててみましょう。紙があたたまって、あながあきます。
注意
音を出しているたいこやトライアングルなどのがっきをかんさつしてみましょう。ふるえているのがわかります。物から音が出たりつたわったりすると、物はふるえます。
おもさをはかるときは、はかりなどの道具を使います。
はかりをつかうときは、皿の上に、はかりたい物をのせます。
さらに、その重さのぶんだけ、はかりのはりがうごきます。はりが、指している目もりを読みます。
重さのたんいには、gやkgなどがあります。
1kgは1000gです。
ねんどをいろいろな形にかえたり、小さく分けたりして、その重さをはかってみましょう。ものをいろいろな形にかえたり、小さく分けたりしても、重さは変わりません。
(大人の方へ)重さが変わった場合は、皮膚(指紋)などに油がついていた可能性があります。
かさのことを体せきといいます。
同じ体せきの木、プラスチック、アルミニウム、鉄などの、重さをくらべてみましょう。
木・プラスチック・アルミニウム・鉄の重さは、同じ体せきでは、重いじゅんに 鉄、アルミニウム、プラスチック、木 となっています。同じ体せきでも、ものの重さはちがいます。 | [
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"text": "注意",
"title": "かげと太陽の光"
},
{
"paragraph_id": 41,
"tag": "p",
"text": "おんどをはかりはじめたら、えきが、うごかなくなるまで、まちます。えきの先が動かなくなってから、えきの先の目もりを読みましょう。0から何めもりのところに、えきの先があるかを読みます。えきの先と、目の高さを合わせましょう。温度計がななめになっている時は、温度計と直角になるようにして、えきの先の目もりを読みましょう。",
"title": "かげと太陽の光"
},
{
"paragraph_id": 42,
"tag": "p",
"text": "温度を記ろくするときは、はかった温度の数のうしろに「°C」 というたんいをつけます。",
"title": "かげと太陽の光"
},
{
"paragraph_id": 43,
"tag": "p",
"text": "ゴムには、のびるともとにもどろうとするせいしつがあります。ゴムの力の大きさが変わると、物の動き方の様子は変わります。",
"title": "ゴムのはたらき"
},
{
"paragraph_id": 44,
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"text": "風の力をりようして、物を動かすことができます。風の力の大きさが変わると、物の動き方の様子は変わります。",
"title": "風のはたらき"
},
{
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"text": "",
"title": "風のはたらき"
},
{
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"text": "豆電球とかん電池を、どう線やどう線つきソケットを使ってつないでみましょう。",
"title": "明かりをつけよう"
},
{
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"tag": "p",
"text": "かん電池には +きょく と ーきょくがあります。」",
"title": "明かりをつけよう"
},
{
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"tag": "p",
"text": "電池にどう線をつなぐと、どう線の わ ができますね。このどう線が、+きょくから、どう線をとおって、ひとまわりして、ーきょくまで電気が流れています。",
"title": "明かりをつけよう"
},
{
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"tag": "p",
"text": "このような電気がながれる、どう線の輪を 回路といいます。",
"title": "明かりをつけよう"
},
{
"paragraph_id": 50,
"tag": "p",
"text": "さて、豆電球とかん電池をつないでみましょう。どのようにすれば明かりがつくでしょうか。",
"title": "明かりをつけよう"
},
{
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"tag": "p",
"text": "",
"title": "明かりをつけよう"
},
{
"paragraph_id": 52,
"tag": "p",
"text": "回路が1つの わ になるようにつなぐと、明かりがつきます。",
"title": "明かりをつけよう"
},
{
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"tag": "p",
"text": "電気は、+きょくから、どう線を通って、ーきょくに流れ、回路の中をめぐっています。",
"title": "明かりをつけよう"
},
{
"paragraph_id": 54,
"tag": "p",
"text": "ソケットから出ている2本のどう線のうち1本を、かん電池の+きょくにつなぎます。もう1本のどう線を、かん電池のーきょくにつなぎます。どう線とかん電池は、かん電池ボックスやセロハンテープでくっつけられます。",
"title": "明かりをつけよう"
},
{
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"tag": "p",
"text": "あかりがつかない場合は、",
"title": "明かりをつけよう"
},
{
"paragraph_id": 56,
"tag": "p",
"text": "などが考えられます。",
"title": "明かりをつけよう"
},
{
"paragraph_id": 57,
"tag": "p",
"text": "身の回りには電気を通す物とそうではない物があります。電気を通す物を金ぞくといいます。",
"title": "明かりをつけよう"
},
{
"paragraph_id": 58,
"tag": "p",
"text": "金ぞくには、鉄や銅やアルミニウムなどがあります。",
"title": "明かりをつけよう"
},
{
"paragraph_id": 59,
"tag": "p",
"text": "豆電球とどう線、かん電池を使ってどんな物が電気を通すか調べてみましょう。金ぞくであっても、間にとりょうがぬってあったり紙をはさんだりと、あいだに電気をながせない他のものがあると、電気は通りません。",
"title": "明かりをつけよう"
},
{
"paragraph_id": 60,
"tag": "p",
"text": "電気を通すもののれい:1円玉、10円玉、鉄くぎ、ねじ、アルミはく、はさみの切る部分、はり、ゼムクリップ、金ぞくせいのスプーン・フォーク、ほうちょうのはなど ※あぶないので、包丁ではじっけんしないでください。",
"title": "明かりをつけよう"
},
{
"paragraph_id": 61,
"tag": "p",
"text": "電気を通さないもののれい:竹ものさし、プラスチックものさし、かがみの表面、ぬの、だんボール、紙、ペットボトル、ペットボトルのふた、消しゴム、はさみの持つ部分、かん※表面のとりょうをはぐと通る。",
"title": "明かりをつけよう"
},
{
"paragraph_id": 62,
"tag": "p",
"text": "豆電球とかん電池をりようしたおもちゃを作ってみましょう。",
"title": "明かりをつけよう"
},
{
"paragraph_id": 63,
"tag": "p",
"text": "回路をつないだり切ったりすると、豆電球をつけたり消したりすることができます。これをりようするとスイッチが作れます。",
"title": "明かりをつけよう"
},
{
"paragraph_id": 64,
"tag": "p",
"text": "身のまわりにあるいろいろなものにじしゃくを近づけ、どのようなものがくっついたか調べてみましょう。",
"title": "じしゃくのひみつ"
},
{
"paragraph_id": 65,
"tag": "p",
"text": "(注意)じしゃくをテレビ・パソコン・キャッシュカードなどに近づけると、こわれてしまうことがあるので、近づけないようにしましょう。",
"title": "じしゃくのひみつ"
},
{
"paragraph_id": 66,
"tag": "p",
"text": "じしゃくは、鉄でできているものを引きつける力があります。たとえばクリップなど、です。また、アルミニウムなどの鉄いがいの金ぞくやプラスチックなど、鉄でできていない物は、じしゃくを引きつけません。また、鉄でできた空きかんなど、間にとりょうなどがぬってあってもじしゃくを引きつけられます。",
"title": "じしゃくのひみつ"
},
{
"paragraph_id": 67,
"tag": "p",
"text": "すなの中には、「砂鉄」とよばれる、じしゃくを引きつけるものがあります。なお、さ鉄を集めるには、ポリエチレンやビニルなどのふくろの中に、じしゃくを入れて、すなに近づけるとよいでしょう。",
"title": "じしゃくのひみつ"
},
{
"paragraph_id": 68,
"tag": "p",
"text": "じしゃくには、「Nきょく」と「Sきょく」があります。じしゃくは、NきょくとSきょくがある はし のほうが、一番よくじしゃくを引きつける力があるのです。じしゃくを2つ用意して、1つのじしゃくを、もう1つのじしゃくに近づけてみましょう。くっついたり、しりぞきあったりします。2つのじしゃくを近づけると、同じきょくどうしだと、しりぞけ合い、ちがうきょくどうしだと、引き合います。",
"title": "じしゃくのひみつ"
},
{
"paragraph_id": 69,
"tag": "p",
"text": "じしゃくにくっついた鉄は、じしゃくになります。じしゃくのNきょくまたはSきょくで、くぎやゼムクリップを、同じ方向に、2~3回こすり、そして、それを、べつのくぎやゼムクリップにくっつけてみましょう。鉄は、じしゃくになります。",
"title": "じしゃくのひみつ"
},
{
"paragraph_id": 70,
"tag": "p",
"text": "[[Image:Compass align.jpg|thumb|{{Ruby|方位じしゃく]]",
"title": "じしゃくのひみつ"
},
{
"paragraph_id": 71,
"tag": "p",
"text": "ぼうのようにほそながい、ふつうのぼうじしゃくを、水にうかばせたはっぽうスチロールの上に、ぼうじしゃくをのせることで、じしゃくのNきょくは、北の方角を指します。",
"title": "じしゃくのひみつ"
},
{
"paragraph_id": 72,
"tag": "p",
"text": "これをりようして、方角を知ることができます。",
"title": "じしゃくのひみつ"
},
{
"paragraph_id": 73,
"tag": "p",
"text": "これをりようしたものが、方位じしゃくです。「方位じしん」ということもあります。",
"title": "じしゃくのひみつ"
},
{
"paragraph_id": 74,
"tag": "p",
"text": "",
"title": "じしゃくのひみつ"
},
{
"paragraph_id": 75,
"tag": "p",
"text": "光は、かがみではねかえります。",
"title": "光のせいしつ"
},
{
"paragraph_id": 76,
"tag": "p",
"text": "日なたと日かげでは、地めんの温度としめりぐあいに、大きなちがいがあります。日なたの地めんは、日光によって温められるため、温度が高くなります。日かげの地めんは、日光が当たらないため、温度はあまり高くなりません。",
"title": "光のせいしつ"
},
{
"paragraph_id": 77,
"tag": "p",
"text": "かがみではねかえした日光をかべなどに当てて、温かさを調べてみましょう。こんどは、人ときょうりょくして2まいや3まいのかがみを使って、日光を1か所にあつめてじっけんしてみましょう。かがみの数が多いほど、温かく、明るくなります。",
"title": "光のせいしつ"
},
{
"paragraph_id": 78,
"tag": "p",
"text": "注意",
"title": "光のせいしつ"
},
{
"paragraph_id": 79,
"tag": "p",
"text": "虫めがねで日光を集めることができます。",
"title": "光のせいしつ"
},
{
"paragraph_id": 80,
"tag": "p",
"text": "虫めがねの、とうめいな部分を レンズ といいます。 このレンズで、光をあつめることが出きます。",
"title": "光のせいしつ"
},
{
"paragraph_id": 81,
"tag": "p",
"text": "黒い画用紙(または紙を黒くぬったもの)にそこに虫めがねをななめにしたり、近づけたり遠ざけたりしてあつめた光を当ててみましょう。紙があたたまって、あながあきます。",
"title": "光のせいしつ"
},
{
"paragraph_id": 82,
"tag": "p",
"text": "注意",
"title": "光のせいしつ"
},
{
"paragraph_id": 83,
"tag": "p",
"text": "音を出しているたいこやトライアングルなどのがっきをかんさつしてみましょう。ふるえているのがわかります。物から音が出たりつたわったりすると、物はふるえます。",
"title": "音のせいしつ"
},
{
"paragraph_id": 84,
"tag": "p",
"text": "おもさをはかるときは、はかりなどの道具を使います。",
"title": "ものの重さ"
},
{
"paragraph_id": 85,
"tag": "p",
"text": "はかりをつかうときは、皿の上に、はかりたい物をのせます。",
"title": "ものの重さ"
},
{
"paragraph_id": 86,
"tag": "p",
"text": "さらに、その重さのぶんだけ、はかりのはりがうごきます。はりが、指している目もりを読みます。",
"title": "ものの重さ"
},
{
"paragraph_id": 87,
"tag": "p",
"text": "重さのたんいには、gやkgなどがあります。",
"title": "ものの重さ"
},
{
"paragraph_id": 88,
"tag": "p",
"text": "1kgは1000gです。",
"title": "ものの重さ"
},
{
"paragraph_id": 89,
"tag": "p",
"text": "ねんどをいろいろな形にかえたり、小さく分けたりして、その重さをはかってみましょう。ものをいろいろな形にかえたり、小さく分けたりしても、重さは変わりません。",
"title": "ものの重さ"
},
{
"paragraph_id": 90,
"tag": "p",
"text": "(大人の方へ)重さが変わった場合は、皮膚(指紋)などに油がついていた可能性があります。",
"title": "ものの重さ"
},
{
"paragraph_id": 91,
"tag": "p",
"text": "かさのことを体せきといいます。",
"title": "ものの重さ"
},
{
"paragraph_id": 92,
"tag": "p",
"text": "同じ体せきの木、プラスチック、アルミニウム、鉄などの、重さをくらべてみましょう。",
"title": "ものの重さ"
},
{
"paragraph_id": 93,
"tag": "p",
"text": "木・プラスチック・アルミニウム・鉄の重さは、同じ体せきでは、重いじゅんに 鉄、アルミニウム、プラスチック、木 となっています。同じ体せきでも、ものの重さはちがいます。",
"title": "ものの重さ"
}
]
| null | {{Pathnav|小学校・中学校・高等学校の学習|小学校の学習|小学校理科|frame=1}}
{{clear}}
== 植物のつくり ==
[[Image:Roots_of_a_hydroponically-grown_plant.jpg|right|200px|thumb|植物の根]]
'''{{ruby|植物|しょくぶつ}}'''は、'''{{ruby|根|ね}}'''・'''くき'''・'''{{ruby|葉|は}}'''からできています。根は土の中にあり、水やよう分を{{ruby|取|と}}りこみます。くきは、根と葉をつないでいます。葉は、{{ruby|太陽|たいよう}}の光を取りこみます。
=== いろいろな植物 ===
* アサガオ
<gallery widths="250px" heights="250px">
ファイル:Ipomoea nil Akatsukinoumi1.jpg|アサガオの花
File:The Botanical Magazine, Plate 188 (Volume 6, 1793).png|アサガオの{{ruby|根|ね}}
</gallery>
* ホウセンカ
<gallery widths="250px" heights="250px">
ファイル:Impatiens balsamina0.jpg|ホウセンカの花
</gallery>
* そのほかの植物
<gallery widths="250px" heights="250px">
ファイル:Löwenzahn uhf.JPG|タンポポの花
ファイル:DandelionTatebayashiJapan.JPG|タンポポのわた毛。わた毛の根元には、{{ruby|種|たね}}がついています。わた毛は、タンポポが、風をりようして、{{Ruby|種|たね}}をとばすためのくふうです。
ファイル:Brassica rapa ja02.jpg|アブラナ
ファイル:Sunflower sky backdrop.jpg|ヒマワリの花
ファイル:Sunflower seeds.JPG|ヒマワリの種。ヒマワリの種は、細長いです。
</gallery>
* 木
<gallery widths="250px" heights="250px">
File:USA-Cherry Blossom0.jpg|サクラ。木にも、花がさくものがあります。
ファイル:Ginkgo Tree 08-11-04a.jpg|イチョウ。イチョウは、秋に葉が黄色く色づきます。
ファイル:Ginkgo Tree Ginkgo biloba Leaves Rock 3008px.jpg|イチョウの葉。
</gallery>
== {{ruby|植物|しょくぶつ}}の{{ruby|種|たね}}まき ==
[[File:Seed variety.jpg|right|200px|thumb|いろいろな植物の種]]
{{ruby|植物|しょくぶつ}}によっては、{{ruby|め|・}}を出すために光にあてないといけないものや、{{ruby|寒|さむ}}すぎると{{ruby|め|・}}が出ないものもあります。{{ruby|育|そだ}}てる植物を{{ruby|決|き}}めたら、{{ruby|種|たね}}をまく前に、それがどんな植物なのか、そしてどんなことに気をつけて育てないといけないのかを、図かんなどで{{ruby|調|しら}}べておきましょう。
まず{{ruby|指|ゆび}}で土にあなをあけます。あけるあなの{{ruby|深|ふか}}さは、育てる植物によってちがいますので、調べておきましょう。次に、種をあなに入れ、土を少しかぶせます。かぶせた土を強くかためてしまうと{{ruby|め|・}}が出てきません。さいごに水をかけます。種まきはこれで{{ruby|終|お}}わりですが、{{ruby|め|・}}が出るまでの間、水やりなどをわすれないようにしましょう。
=== 植物が育つようす ===
光をさえぎるものがなく、日光がよくあたる明るい{{ruby|場所|ばしょ}}を、'''日なた'''といいます。一方、かげなどになっていて、{{ruby|暗|くら}}い場所を、'''<span style="font-size: large">ひかげ</span>'''(日かげ)といいます。
日かげでも、その場所の明るさが、朝や夕方くらいの外の明るさならば、植物は育ちます。
たねをまくと、{{ruby|め|・}}が出ます。{{ruby|め|・}}が大きくなり、{{ruby|葉|は}}が{{ruby|開|ひら}}きます。
植物は、日かげよりも日なたにおいたほうが、よく{{Ruby|育|そだ}}ちます。
{{ruby|め|・}}がでたあとの植物は、{{ruby|根|ね}}から植物が育つためにひつような水やえいようを{{ruby|取|と}}りこみます。
{{ruby|め|・}}がでたあとの植物に、水をあげるときは、土の{{ruby|部分|ぶぶん}}に、土が「しめりけ」をおびるくらいの水を、じょうろなどをつかって、かけてください。
葉が4~5まいになったら、花だんやプランターなどにうえかえましょう。ビニルポットがちょうど入るぐらいのあなをほったあと、さかさまにして、ビニルポットをはずします。できるだけ根のまわりの土は{{ruby|落|お}}とさないようにしましょう。さいごにあなの中に入れて、土をそっとかけます。
植物は、これからも育っていきます。しばらくするとつぼみができます。つぼみがふくらむと花がさき、花がかれると{{ruby|実|み}}ができて、植物はかれます。これが植物の一生ですが、これで終わりではありません。かれた実には種ができています。また{{ruby|次|つぎ}}の{{ruby|命|いのち}}へとつながっていくのです。
{{clear}}
== こん虫 ==
こん虫は、体が '''頭'''・'''むね'''・'''はら'''の3つに分かれていて、むねにあしが6本ある虫のなかまです。'''はね'''も、'''むね'''についています。たとえば、チョウは4まいの、'''はね'''をもっています。草を食べるものもいれば、花のみつや木のしる('''じゅえき''')をすったり、ほかの虫を食べるしゅるいもいます。野原をすみかにするものもいれば、木や土の中(カブトムシのよう虫やアリなど)、水の中(ヤゴなど)にすんでいるものもいます。こん虫には、チョウやカブトムシなど、たまご → よう虫 → '''さなぎ''' → せい虫 のじゅんに{{Ruby|育|そだ}}つものと、カマキリ・バッタ・セミ・トンボなどさなぎにはならずに たまご → よう虫 → せい虫 と育つものがいます。
カブトムシ・バッタ・トンボ・セミ・チョウなどのはねは、4まいあります。トンボのはねは、4まいです。セミのはねは4まいです。こん虫のはねの数は、しゅるいによってちがいます。はねがないものもあります。
じめんにいる'''アリ'''も、こん虫です。アリには女王アリ(じょおうアリ)という、アリにははねがありますが、そのほかの'''はたらきアリ'''には、はねがありません。
クモやダンゴムシなどはこん虫ではありません。クモは足が8本あり、体は「頭」と「むねとはらが合わさったもの」の2つに分かれています。ダンゴムシは足が14本あります。
[[File:Grasshopper-head.jpg|thumb|left|こん虫の、かお。]]
[[ファイル:Orthetrum albistylum speciosum 2007.07.05 16.38.31-p7050469.jpg|thumb|center|トンボも、こん虫である。]]
[[ファイル:Kabutomushi-JapaneseBeetle-July2004.jpg|center|200px|thumb|カブトムシも、こん虫です。]]
[[ファイル:Honeybee landing on milkthistle02.jpg|center|thumb|ミツバチも、こん虫です。]]
[[ファイル:Coccinella septempunctata detail.jpg|left|thumb|テントウムシも、こん虫です。]]
{{clear}}
;コオロギ
[[ファイル:Teleogryllus emma Hyogo.jpg|left|200px|thumb|コオロギ]]
コオロギもこん虫です。コオロギも<span style="font-size: large">脱皮</span>(だっぴ)をします。コオロギはさなぎにはなりません。このように、からなずしも、すべてのこん虫が脱皮(だっぴ)をするとはかぎらないのです。コオロギは7回の脱皮(だっぴ)をします。さいごの7回目の脱皮(だっぴ)がおわると、成虫(せいちゅう)になります。
チョウのように、さなぎになる、こん虫のへんたいのしかたを、「かんぜんへんたい」といいました。
コオロギのように、さなぎにはならないで、せい虫になるへんたいのしかたを、'''ふかんぜんへんたい'''といいます。「ふ」がつくので、きをつけてください。
{{clear}}
;セミ
[[File:Neotibicen linnei.jpg|left|200px|thumb|セミ]]
(だっぴ)ふかんぜんへんたいの昆虫は、コオロギのほかにもいます。トンボやバッタやセミも、さなぎにはならないので、ふかんぜんへんたいです。
;チョウ
[[ファイル:Pieris rapae total Richard Bartz.jpg|left|200px|thumb|モンシロチョウ]]
[[ファイル:Cabage blossoms.jpg|right|200px|thumb|キャベツの花]]
チョウの育ち方について見ていきましょう。
キャベツの{{Ruby|葉|は}}に、黄色い小さな、1mmくらいのつぶがついていることがあります。これは、モンシロチョウがうみつけた「たまご」なのです。よう虫は、たまごからかえると、はじめに、からを食べます。よう虫は、{{ruby|何度|なんど}}か皮をぬいで、どんどん大きくなります。糸を体にかけて、かわをぬぎ、さなぎになります。そして、せい虫になるのです。出てきたばかりのせい虫は、羽がのびるまで、じっとしています。
このようにチョウは、'''たまご→よう虫→さなぎ→せい虫'''のじゅんに育ちます。
<gallery widths="200px" heights="200px">
ファイル:Pieris rapae egg.JPG|たまご。
ファイル:Pieris rapae caterpillar from egg.JPG|ふ{{ruby|化|か}}したよう虫。<br>(※ふ化…たまごから生まれること。)
ファイル:ChristianBauer Pieris rapae caterpiller.jpg|よう虫。
ファイル:ChristianBauer Pieris rapae caterpiller2.jpg|さなぎ。
ファイル:ChristianBauer Pieris rapae cocoon.jpg|{{Ruby|羽化|うか}}が間近なさなぎ。せい虫のもようが、すけて見える。(※羽化…さなぎがせい虫になること。)
</gallery>
たまごから、かえったばかりのモンシロチョウは、じぶんのたまごをたべます。そのあとの{{ruby|食事|しょくじ}}のエサは、キャベツの葉をたべます。だから、チョウのたまごは、キャベツの葉に、うみつけられます。チョウは、エサをしばらくたべると、しずかにとまり、{{Ruby|皮|かわ}}をぬぎはじめます。こん虫が皮をぬぐことを、'''だっ{{ruby|皮|ぴ}}'''といいます。だっ皮をするたびに、こん虫は、大きくなっていきます。
モンシロチョウのよう虫は、このように、だっ皮をします。モンシロチョウは、まず4回、だっ皮をします。そのあと、さなぎになります。
モンシロチョウは、はねが4枚です。みぎとひだりに、2まいずつ、あわせて4まいのはねを、モンシロチョウは、もっています。
せい虫になったモンシロチョウのエサは、花の'''みつ'''です。このように、こん虫は、よう虫と、せい虫とで、エサがかわる場合があります。
{{clear}}
== かげと太陽の光 ==
'''<span style="color:Red">※ちゅうい けっして太陽の光をちょくせつ見てはいけません。太陽をちょくせつ見ると、目をいためてしまいます。'''
=== かげのできかた ===
[[Image:Ombre-01.JPG|thumb|left|太陽の日光とかげについて。<br>(※図中の文字はフランス語です。)|230px]]
[[Image:Ombre-02.JPG|thumb|right|{{Ruby|電球|でんきゅう}}の光と、かげ。<br>(※図中の文字はフランス語です。)|250px]]
[[Image:Glasmurmel mit Schatten auf kariertem Grund 2007 02 14.JPG|thumb|right|200px|ボールのうしろの、かげ]]
[[File:太陽の一日の動き.svg|thumb|400px|太陽の1日の動き。]]
かがみで{{Ruby|太陽|たいよう}}の光(日光)をはねかえすと、日光は、まっすぐ進みます。日光の通り道に、日光をさえぎるものがあると、かげができます。日光が物に当たると、かげは、太陽の{{ruby|反対|はんたい}}がわにできます。
太陽は、東の空から南の空を通って、西に{{Ruby|動|うご}}きます。太陽が動くとともに、日光でできるかげも動きます。太陽の光は、まっすぐ{{ruby|進|すす}}みます。
かげは朝や夕方は長く、昼には{{ruby|短|みじか}}くなります。
太陽の向きで、かげのできる{{ruby|向|む}}きがかわるので、かげの向きから、おおよその時こくがわかります。
このような{{ruby|仕組|しく}}みをりようした{{ruby|時計|とけい}}に、日時計があります。
[[Image:Surprise Crossing Granite Sundial by Carmichael.jpg|thumb|left|250px|日時計]]
=== 太陽の光の温度 ===
日なたは、明るくてあたたかく、日かげは、暗くつめたいです。そこで、日なたと日かげの{{ruby|温|あたた}}かさのちがいなどについて学習しましょう。まず、{{ruby|温度|おんど}}計という、温度をはかる{{ruby|道具|どうぐ}}の{{Ruby|使|つか}}い方をおぼえましょう。
[[File:Thermometer CF.svg|thumb|300px|right|左の「℃」とかかれた温度計が日本で使われている温度計です。※右のものは外国で使われている温度計なので、左のほうを見てください。]]
{{Ruby|温度計|おんどけい}}は、'''えきだめ'''と色のついたえきたいのたまっている部分にふれている土や水、空気などの温度をはかる道具です。温度計はこわれやすいため、あつかう時は、じゅうぶん気をつけましょう。
'''{{Ruby|注意|ちゅうい}}'''
* 温度計で土をほったり、かたい物にぶつけたりしない。ふりまわさない。
* つくえなどの上においたままにしない。
* 使わない時や{{Ruby|持|も}}ち{{Ruby|運|はこ}}ぶ時は、ケースに入れる。
=== 目もりの読み方 ===
おんどをはかりはじめたら、えきが、うごかなくなるまで、まちます。えきの先が動かなくなってから、えきの先の目もりを読みましょう。0から何めもりのところに、えきの先があるかを読みます。えきの先と、目の高さを合わせましょう。温度計がななめになっている時は、温度計と直角になるようにして、えきの先の目もりを読みましょう。
温度を記ろくするときは、はかった温度の数のうしろに「{{Ruby|℃|度(ど)}}」 というたんいをつけます。
== ゴムのはたらき ==
ゴムには、のびるともとにもどろうとするせいしつがあります。ゴムの力の大きさが{{Ruby|変|か}}わると、物の動き方の{{Ruby|様子|ようす}}は変わります。
== 風のはたらき ==
風の力をりようして、{{Ruby|物|もの}}を{{Ruby|動|うご}}かすことができます。風の力の大きさが{{Ruby|変|か}}わると、物の動き方の{{Ruby|様子|ようす}}は変わります。
== 明かりをつけよう ==
<gallery widths="200px" heights="200px">
画像:BaterieR6.jpg|かん電池。
</gallery>
'''{{Ruby|豆電球|まめでんきゅう}}'''と'''かん電池'''を、どう線やどう線つきソケットを使ってつないでみましょう。
:※どう線
:電気をとおせる金ぞくの線のことです。もっている人に電気が流れないように、ビニルなどでおおわれています。電池にどう線をつけるときは、ビニルのぶぶんをはがして、つかいます。
:({{Ruby|注意|ちゅうい}})どう線をコンセントにさしこんではいけません。{{Ruby|感電|かんでん}}してしまいます。
;電池
[[File:Schnitt Alkali-Mn-Batterie.jpg|thumb|400px|かん電池の中のしくみ(ドイツ語)。Plus-Polと書かれているばしょがプラスきょくです。<br>ぜったいに電池の中をあけないでください。]]
かん電池には '''{{Ruby|+|プラス}}きょく''' と {{Ruby|ー|マイナス}}きょくがあります。」
;回路
電池にどう線をつなぐと、どう線の わ ができますね。このどう線が、+きょくから、どう線をとおって、ひとまわりして、ーきょくまで電気が流れています。
このような電気がながれる、どう線の輪を '''{{Ruby|回路|かいろ}}'''といいます。
さて、豆電球とかん電池をつないでみましょう。どのようにすれば明かりがつくでしょうか。
* ({{Ruby|注意|ちゅうい}})図のようなつなぎ方を '''ショート{{ruby|回路|かいろ}}''' といいます。かん電池やどう線があつくなってきけんなので、ぜったいにこのようなつなぎ方はしないでください。
[[File:ショート回路の例.png|ショート回路|200px]]
* 明かりがつく回路
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File:電気がつく回路例 1.svg|明かりがつくつなぎ方。
File:電気がつく回路例 2.svg|明かりがつくつなぎ方。
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* 明かりがつかない つなぎ方。
<gallery widths="200px" heights="200px">
File:電気がつかない回路例 1.svg|あかりがつかない、つなぎ方。
</gallery>
回路が1つの わ になるようにつなぐと、明かりがつきます。
電気は、+きょくから、どう線を通って、ーきょくに流れ、回路の中をめぐっています。
ソケットから出ている2本のどう線のうち1本を、かん電池の+きょくにつなぎます。もう1本のどう線を、かん電池のーきょくにつなぎます。どう線とかん電池は、かん電池ボックスやセロハンテープでくっつけられます。
あかりがつかない場合は、
* 回路がおかしい
* ソケットの豆電球がゆるんでいる
* 豆電球がこわれている(中の線が切れている)
* 電池切れ
などが考えられます。
=== 電気を通すものと通さないもの ===
身の回りには'''電気'''を通す{{Ruby|物|もの}}とそうではない物があります。電気を通す物を'''金ぞく'''といいます。
金ぞくには、'''{{Ruby|鉄|てつ}}'''や'''{{Ruby|銅|どう}}'''や'''アルミニウム'''などがあります。
豆電球とどう線、かん電池を使ってどんな物が電気を通すか調べてみましょう。金ぞくであっても、間にとりょうがぬってあったり紙をはさんだりと、あいだに電気をながせない{{Ruby|他|ほか}}のものがあると、電気は通りません。
'''電気を通すもののれい''':1円玉、10円玉、鉄くぎ、ねじ、アルミはく、はさみの切る{{ruby|部分|ぶぶん}}、はり、ゼムクリップ、金ぞくせいのスプーン・フォーク、ほうちょうの{{Ruby|は|・}}など ※あぶないので、包丁ではじっけんしないでください。
'''電気を通さないもののれい''':竹ものさし、プラスチックものさし、かがみの{{ruby|表面|ひょうめん}}、ぬの、だんボール、紙、ペットボトル、ペットボトルのふた、消しゴム、はさみの{{Ruby|持|も}}つ部分、かん※{{ruby|表面|ひょうめん}}のとりょうをはぐと通る。
=== おもちゃを作ろう ===
{{ruby|豆電球|まめでんきゅう}}とかん電池をりようしたおもちゃを作ってみましょう。
;スイッチ
回路をつないだり切ったりすると、豆電球をつけたり{{Ruby|消|け}}したりすることができます。これをりようするとスイッチが作れます。
== じしゃくのひみつ ==
[[File:Bar magnet.jpg|thumb|right|200px|じしゃく]]
{{Ruby|身|み}}のまわりにあるいろいろなものに'''じしゃく'''を近づけ、どのようなものがくっついたか{{ruby|調|しら}}べてみましょう。
('''{{Ruby|注意|ちゅうい}}''')じしゃくをテレビ・パソコン・キャッシュカードなどに近づけると、こわれてしまうことがあるので、近づけないようにしましょう。
じしゃくは、'''{{ruby|鉄|てつ}}'''でできているものを引きつける力があります。たとえばクリップなど、です。また、アルミニウムなどの鉄いがいの金ぞくやプラスチックなど、鉄でできていない物は、じしゃくを引きつけません。また、鉄でできた空きかんなど、間にとりょうなどがぬってあってもじしゃくを引きつけられます。
[[File:Magnet0873.png|thumb|right|220px|さてつ]]
すなの中には、「'''{{Ruby|砂鉄|さてつ}}'''」とよばれる、じしゃくを引きつけるものがあります。なお、さ鉄を{{Ruby|集|あつ}}めるには、ポリエチレンやビニルなどのふくろの中に、じしゃくを入れて、すなに近づけるとよいでしょう。
=== じしゃくのきょく ===
じしゃくには、「'''{{Ruby|N|エヌ}}きょく'''」と「'''{{Ruby|S|エス}}きょく'''」があります。じしゃくは、NきょくとSきょくがある はし のほうが、一番よくじしゃくを引きつける力があるのです。じしゃくを2つ{{Ruby|用意|ようい}}して、1つのじしゃくを、もう1つのじしゃくに近づけてみましょう。くっついたり、しりぞきあったりします。2つのじしゃくを近づけると、'''同じきょくどうしだと、しりぞけ合い、ちがうきょくどうしだと、引き合います'''。
=== 鉄とじしゃく ===
じしゃくにくっついた{{ruby|鉄|てつ}}は、じしゃくになります。じしゃくのNきょくまたはSきょくで、くぎやゼムクリップを、同じ{{Ruby|方向|ほうこう}}に、2~3回こすり、そして、それを、べつのくぎやゼムクリップにくっつけてみましょう。鉄は、じしゃくになります。
=== ほういじしゃく ===
[[Image:Compass align.jpg|thumb|{{Ruby|方位じしゃく]]
ぼうのようにほそながい、ふつうのぼうじしゃくを、水にうかばせたはっぽうスチロールの上に、ぼうじしゃくをのせることで、じしゃくのNきょくは、北の方角を{{Ruby|指|さ}}します。
これをりようして、方角を知ることができます。
これをりようしたものが、'''{{Ruby|方位|ほうい}}じしゃく'''です。「方位じしん」ということもあります。
;ほういじしゃくの{{Ruby|使|つか}}い方
# {{ruby|調|しら}}べたい{{Ruby|方向|ほうこう}}を{{Ruby|向|む}}きます。
# (はりが止まるのを{{Ruby|待|ま}}って)、はりの先の{{Ruby|部分|ぶぶん}}を「北」に合わせます。
# 止まった方角を読み{{Ruby|取|と}}ります。
{{clear}}
== 光のせいしつ ==
=== 光のはねかえり方 ===
[[Image:Mirror.jpg|thumb|left|180px|かがみ]]
光は、'''かがみ'''ではねかえります。
{{clear}}
=== 地めんの温度としめりぐあい ===
日なたと日かげでは、地めんの温度としめりぐあいに、大きなちがいがあります。日なたの地めんは、日光によって温められるため、温度が高くなります。日かげの地めんは、日光が当たらないため、温度はあまり高くなりません。
=== かがみでじっけんしよう ===
かがみではねかえした日光をかべなどに当てて、{{Ruby|温|あたた}}かさを調べてみましょう。こんどは、人ときょうりょくして2まいや3まいのかがみを{{Ruby|使|つか}}って、日光を1か{{ruby|所|しょ}}にあつめてじっけんしてみましょう。かがみの数が多いほど、温かく、明るくなります。
'''{{Ruby|注意|ちゅうい}}'''
* はねかえした日光を、自分や人の顔などに当てないようにしましょう。
=== 虫めがねで日光を集めよう ===
[[ファイル:Magnifying glass.jpg|thumb|虫めがね]]
'''虫めがね'''で日光を集めることができます。
虫めがねの、とうめいな{{Ruby|部分|ぶぶん}}を '''レンズ''' といいます。
このレンズで、光をあつめることが出きます。
;じっけんの方ほう
黒い画用紙(または紙を黒くぬったもの)にそこに虫めがねをななめにしたり、近づけたり遠ざけたりしてあつめた光を当ててみましょう。紙があたたまって、あながあきます。
'''{{Ruby|注意|ちゅうい}}'''
* '''虫めがねをつかって{{ruby|太陽|たいよう}}を見てはいけません。'''
== 音のせいしつ ==
音を出しているたいこやトライアングルなどのがっきをかんさつしてみましょう。ふるえているのがわかります。{{Ruby|物|もの}}から音が出たりつたわったりすると、物はふるえます。
== ものの{{ruby|重|おも}}さ ==
[[File:Weegschaal1.jpg|thumb|right|200px|はかり。]]
おもさをはかるときは、'''はかり'''などの{{Ruby|道具|どうぐ}}を{{ruby|使|つか}}います。
はかりをつかうときは、{{Ruby|皿|さら}}の上に、はかりたい{{Ruby|物|もの}}をのせます。
さらに、その重さのぶんだけ、はかりの'''はり'''がうごきます。はりが、{{Ruby|指|さ}}している目もりを読みます。
{{ruby|重|おも}}さのたんいには、'''{{ruby|g|グラム}}'''や'''{{ruby|kg|キログラム}}'''などがあります。
1kgは1000gです。
;形と重さ
ねんどをいろいろな形にかえたり、小さく分けたりして、その{{ruby|重|おも}}さをはかってみましょう。ものをいろいろな形にかえたり、小さく分けたりしても、重さは変わりません。
(大人の方へ)重さが変わった場合は、皮膚(指紋)などに油がついていた可能性があります。
=== いろいろなものの重さ ===
かさのことを'''体せき'''といいます。
'''同じ体せきの'''木、プラスチック、アルミニウム、{{Ruby|鉄|てつ}}などの、{{Ruby|重|おも}}さをくらべてみましょう。
木・プラスチック・アルミニウム・鉄の重さは、同じ体せきでは、重いじゅんに 鉄、アルミニウム、プラスチック、木 となっています。同じ体せきでも、ものの重さはちがいます。
{{clear}}
[[Category:小学校教育|理3]]
[[Category:理科教育|小3]] | 2006-07-22T09:21:42Z | 2023-10-06T04:42:57Z | [
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| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E5%B0%8F%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E7%90%86%E7%A7%91/3%E5%AD%A6%E5%B9%B4 |
3,818 | OSS開発ツール | OSSOSS(Open Source Software、オープンソースソフトウェア)とは、そのソースコードが一般に公開され、誰でも自由に利用、変更、再配布できるソフトウェアのことを指します。このようなソフトウェアは、オープンソースのライセンスの下で配布されます。
オープンソースソフトウェアの特徴は次の通りです:
OSS開発ツールは、そのソースコードが一般に公開され、誰でも自由に利用、変更、再配布できるツールです。
開発ツールの分類と代表的なOSS開発ツール:
これらのツールは、開発者がソフトウェアを効率的に開発するために欠かせないものであり、OSS開発の推進に大きく貢献しています。 | [
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| OSSOSSとは、そのソースコードが一般に公開され、誰でも自由に利用、変更、再配布できるソフトウェアのことを指します。このようなソフトウェアは、オープンソースのライセンスの下で配布されます。 オープンソースソフトウェアの特徴は次の通りです: OSS開発ツールは、そのソースコードが一般に公開され、誰でも自由に利用、変更、再配布できるツールです。 開発ツールの分類と代表的なOSS開発ツール: /エディタ: プログラムの作成や編集をするためのテキストエディター。代表的なものにViやEmacsがあります。
/コンパイラ: ソースコードをコンピュータが理解できる機械語に変換するためのプログラム。C言語のコンパイラとしてはGCCやClangがよく使われます。
/ツールチェイン: アセンブラ・リンカ・などのコンパイル工程のコンパイラバックエンド。binutils・llvm-*やelfutilsなど。
/GUIツールキット: グラフィカルユーザーインターフェイスを作成するためのライブラリやフレームワーク。代表的なものにQtやGTKがあります。
/デバッグツール: プログラムの実行時にバグを見つけるためのツール。デバッガやプロファイラなどがあります。代表的なものにGDBやValgrindがあります。
/ソースコード管理ツール: プログラムのバージョン管理や共同開発を行うためのツール。GitやSubversionがよく使われます。
/解析・分析ツール: プログラムの解析や分析を行うためのツール。静的解析ツールや動的解析ツールがあり、代表的なものにCoverityやCppcheckがあります。 これらのツールは、開発者がソフトウェアを効率的に開発するために欠かせないものであり、OSS開発の推進に大きく貢献しています。 | <small>{{Pathnav|メインページ|工学|情報技術|プログラミング|frame=1}}</small>
[[w:OSS|OSS]]OSS(Open Source Software、オープンソースソフトウェア)とは、そのソースコードが一般に公開され、誰でも自由に利用、変更、再配布できるソフトウェアのことを指します。このようなソフトウェアは、オープンソースのライセンスの下で配布されます。
オープンソースソフトウェアの特徴は次の通りです:
;自由な利用: ソフトウェアを自由に使用することができます。これには、個人用や商用の利用、学術研究、教育目的などが含まれます。
;自由な変更: ソフトウェアのソースコードにアクセスし、自由に変更することができます。これにより、ユーザーはソフトウェアを自分のニーズや要件に合わせてカスタマイズできます。
;自由な再配布: ソフトウェアを自由に再配布できます。つまり、改変したバージョンや派生物を他の人に提供することができます。
;透明性とコラボレーション: ソフトウェアのソースコードが公開されているため、透明性が確保されます。コミュニティのメンバーや開発者はソースコードを検査し、改善や修正を提案することができます。
OSS開発ツールは、そのソースコードが一般に公開され、誰でも自由に利用、変更、再配布できるツールです。
開発ツールの分類と代表的なOSS開発ツール:
*[[/エディタ]]: プログラムの作成や編集をするためのテキストエディター。代表的なものにViやEmacsがあります。
*[[/コンパイラ]]: ソースコードをコンピュータが理解できる機械語に変換するためのプログラム。C言語のコンパイラとしてはGCCやClangがよく使われます。
*[[/ツールチェイン]]: アセンブラ・リンカ・などのコンパイル工程のコンパイラバックエンド。binutils・llvm-*やelfutilsなど。
*[[/インタープリター]]: インタープリターはプログラムを逐次実行し、行ごとに解釈して実行するソフトウェア。コードを即座に実行するため、コンパイラーより柔軟性があります。主な例にはPythonやRubyがあり、開発者に直感的な開発環境を提供します。
*[[/GUIツールキット]]: グラフィカルユーザーインターフェイスを作成するためのライブラリやフレームワーク。代表的なものにQtやGTKがあります。
*[[/デバッグツール]]: プログラムの実行時にバグを見つけるためのツール。デバッガやプロファイラなどがあります。代表的なものにGDBやValgrindがあります。
*[[/ソースコード管理ツール]]: プログラムのバージョン管理や共同開発を行うためのツール。GitやSubversionがよく使われます。
*[[/解析・分析ツール]]: プログラムの解析や分析を行うためのツール。静的解析ツールや動的解析ツールがあり、代表的なものにCoverityやCppcheckがあります。
これらのツールは、開発者がソフトウェアを効率的に開発するために欠かせないものであり、OSS開発の推進に大きく貢献しています。
{{コラム|OSS開発ツールとライセンス|2=Open Source Software(OSS)は、そのソースコードが一般に公開され、誰でも自由に利用、変更、再配布できるソフトウェアを指します。
以下は、代表的なOSSとそれに採用されているライセンス、およびいくつかの開発ツールの例です。
;Linuxカーネル:
:*ライセンス: GPL (GNU General Public License)
:*説明: コンピュータのオペレーティングシステムで、オープンソースの象徴的なプロジェクト。
;Apache HTTP Server:
:*ライセンス: Apache License
:*説明: 世界中で広く使用されるWebサーバーソフトウェア。
;Git:
:*ライセンス: GPL
:*説明: 分散型バージョン管理システムで、ソースコードの履歴を管理するために使用される。
;Mozilla Firefox:
:*ライセンス: MPL (Mozilla Public License)
:*説明: オープンソースのウェブブラウザ。
;Pythonプログラミング言語:
:*ライセンス: Python Software Foundation License
:*説明: 汎用のプログラミング言語で、シンプルかつ効果的な構文が特徴。
;MySQLデータベース:
:*ライセンス: GPLまたは商用ライセンス
:*説明: 高性能で信頼性の高いリレーショナルデータベース管理システム。
これらはOSSの代表的なプロジェクトや開発ツールの例であり、それぞれ異なるライセンスを採用しています。ライセンスの選択は、プロジェクトの目的やコミュニティの特性に合わせて行われ、プロジェクトの持続可能性や利用者の自由を考慮しています。
}}
{{DEFAULTSORT:OSSかいはつつる}}
[[Category:OSS開発ツール|*]]
[[Category:情報技術]]
{{NDC|007.64}} | 2006-07-23T04:25:49Z | 2024-01-30T01:08:16Z | [
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| https://ja.wikibooks.org/wiki/OSS%E9%96%8B%E7%99%BA%E3%83%84%E3%83%BC%E3%83%AB |
3,819 | OSS開発ツール/GUIツールキット | デスクトップ環境とGUIツールキットの組み合わせは、デスクトップアプリケーションの開発者にとって重要であり、それぞれのツールキットは特有のデザインや機能を提供します。開発者は、プロジェクトの要件やデザインガイドラインに応じて適切な環境とツールキットを選択します。
OSSなデスクトップ環境とそれに対応するGUIツールキットは以下の通りです:
これらのデスクトップ環境とGUIツールキットは、それぞれのプロジェクトに特有の特性やデザイン哲学を持っています。開発者は、プロジェクトの要件や好みに応じて適切な環境とツールキットを選択します。
オープンソースソフトウェア(OSS)における「デスクトップ環境」とは、コンピュータのデスクトップ上でのユーザーインターフェースとその周辺の機能を提供するソフトウェアの集合体を指します。これには、以下の要素が含まれます:
デスクトップ環境は、ユーザーがコンピュータを操作し、アプリケーションを実行するための視覚的で直感的なインターフェースを提供します。多くのOSSデスクトップ環境が利用可能であり、それぞれが異なるデザインや機能を持っています。
GNOMEデスクトップ環境は、使いやすさと洗練されたデザインを特徴とするオープンソースのデスクトップ環境です。以下は、GNOMEデスクトップ環境のクイックツアーです:
GNOMEデスクトップ環境は、多機能で使いやすく、ユーザーフレンドリーなデスクトップ体験を提供します。これらの機能は、ユーザーが作業を効率的に行い、楽しいデスクトップ体験を提供するために設計されています。
KDE Plasmaデスクトップ環境は、豊富な機能とカスタマイズ性を特徴とするオープンソースのデスクトップ環境です。以下は、KDE Plasmaデスクトップ環境のクイックツアーです:
KDE Plasmaデスクトップ環境は、高度なカスタマイズ性と使いやすさを兼ね備えており、ユーザーが自分好みのデスクトップ環境を構築できるように設計されています。これらの機能は、作業を効率的に行い、快適なデスクトップ体験を提供するために設計されています。
XFCEデスクトップ環境は、軽量で高速な動作とシンプルなデザインを特徴とするオープンソースのデスクトップ環境です。以下は、XFCEデスクトップ環境のクイックツアーです:
XFCEデスクトップ環境は、シンプルで直感的な操作性を重視し、軽量でリソース効率の良いデスクトップ体験を提供します。これらの機能は、ユーザーが効率的に作業を行い、ストレスなくデスクトップ環境を利用できるように設計されています。
GUIツールキット(Graphical User Interface Toolkit)は、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を構築するためのソフトウェアライブラリやフレームワークのことを指します。GUIツールキットは、アプリケーション開発者がウィンドウ、ボタン、メニュー、テキスト入力フィールドなどのGUIコンポーネントを作成し、配置し、操作するための手段を提供します。
GUIツールキットには、以下のような特徴があります:
代表的なGUIツールキットには、次のようなものがあります:
GUIツールキットは、アプリケーション開発者が効率的にグラフィカルなユーザーインターフェースを構築し、ユーザーとの対話を可能にするための重要なツールです。
GTK(GIMP Toolkit)は、クロスプラットフォームのウィジェットツールキットであり、主にLinuxやUnix系システムで使用されています。以下は、GTKのクイックツアーです:
GTKは、GNOMEデスクトップ環境の中核となるツールキットとして広く使用されていますが、独立したアプリケーションや他のデスクトップ環境でも利用されています。GTKを使用することで、使いやすく魅力的なグラフィカルなアプリケーションを開発することができます。
以下は、GTKを使用してウィンドウとボタンを含む基本的なアプリケーションのC言語のコード例です。
このコード例では、まずgtk/gtk.hヘッダーファイルをインクルードしてGTKライブラリを使用します。次に、button_clickedという名前のコールバック関数を定義し、ボタンがクリックされたときに呼び出される処理を定義します。
main関数では、GTKを初期化し、ウィンドウとボタンを作成し、それぞれのイベントに対するコールバック関数を設定します。最後に、ウィンドウとボタンを表示してGTKのメインイベントループを開始します。
このコード例は、GTKを使用してシンプルなGUIアプリケーションを作成するための基本的なものです。
Qtは、クロスプラットフォームのGUIアプリケーション開発フレームワークであり、C++をベースにしています。以下は、Qtのクイックツアーです:
Qtは、広範なアプリケーション開発に使用され、特にデスクトップアプリケーション、モバイルアプリケーション、組み込みシステムなどの分野で人気があります。使いやすく強力な開発ツールとして、Qtは多くの開発者によって選ばれています。
以下は、Qtを使用してGUIアプリケーションを作成するための基本的なコード例です。この例では、ウィンドウとボタンが含まれています。
このコード例では、Qtの各種ヘッダーファイルをインクルードし、QApplicationオブジェクトを作成してアプリケーションを初期化します。次に、QWidgetクラスを使用してウィンドウを作成し、QPushButtonクラスを使用してボタンを作成してウィンドウに配置します。最後に、アプリケーションのメインループを開始するためにapp.exec()を呼び出します。
このコード例は、非常にシンプルなGUIアプリケーションを作成するためのものであり、Qtの基本的な機能を示しています。
wxWidgetsは、クロスプラットフォームのGUIアプリケーションを開発するためのC++フレームワークです。以下は、wxWidgetsのクイックツアーです:
wxWidgetsは、C++で開発されており、豊富な機能とクロスプラットフォーム対応性を備えたGUIアプリケーションを開発するための強力なツールキットです。使いやすさと高度なカスタマイズ性を兼ね備えており、多くの開発者によって広く利用されています。
以下は、wxWidgetsを使用してウィンドウとボタンを含む基本的なアプリケーションのC++のコード例です。
このコード例では、wxWidgetsの各ヘッダーファイルをインクルードし、MyAppクラスとMyFrameクラスを定義しています。MyAppクラスでは、アプリケーションの初期化を行い、MyFrameクラスではメインウィンドウを作成し、ボタンのクリックイベントを処理するためのイベントハンドラを定義しています。
アプリケーションのエントリーポイントはwxIMPLEMENT_APP(MyApp);であり、OnInit()関数がアプリケーションの初期化を行います。メインウィンドウはMyFrameクラスのインスタンスとして作成され、ボタンのクリックイベントはOnButtonClicked()関数で処理されます。
これは基本的な例ですが、wxWidgetsを使用してGUIアプリケーションを作成するための一般的なパターンを示しています。
Xt(X Toolkit Intrinsics)イントリンシクスは、X Window System用のツールキットであるXtの内部構造や基本的なメカニズムを提供するライブラリです。Xtイントリンシクスは、Xtの構成要素となる以下の主要な概念や機能を提供します:
Xtイントリンシクスは、Xtツールキットの基盤となる部分であり、Xtベースのアプリケーションの開発やカスタマイズにおいて重要な役割を果たします。これらの概念や機能を理解することで、Xtを使用した効果的なGUIアプリケーションを開発することができます。
以下は、X Toolkit Intrinsics(Xt)を使用して、ウィンドウとボタンを含む基本的なアプリケーションのC言語のコード例です。この例では、Xtを使用してX Window System上で動作するシンプルなGUIアプリケーションを作成します。
このコード例では、Xtのヘッダーファイルをインクルードし、XtAppContext、Widget、XtPointerなどの型を使用してXtアプリケーションを構築します。
main関数では、Xtアプリケーションコンテキストを初期化し、トップレベルウィジェット(ウィンドウ)とボタンを作成します。XtVaCreateManagedWidget関数を使用してボタンを作成し、XtAddCallback関数を使用してボタンのクリックイベントに対するコールバック関数を登録します。
最後に、XtRealizeWidget関数を使用してウィンドウを表示し、XtAppMainLoop関数を呼び出してXtアプリケーションのメインイベントループを開始します。
このコード例は、X Toolkit Intrinsicsを使用して簡単なGUIアプリケーションを作成する手順を示しています。
X Toolkit Intrinsics(Xt)は、X Window Systemの初期のGUIアプリケーション開発において非常に重要な役割を果たしましたが、現在のGUIツールキットの中で主流とは言い難いです。Xtは、Xlib(X Window Systemの低レベルなAPI)の上に構築されたツールキットであり、直接的なX Window Systemのプログラミングを簡素化する目的で設計されています。 しかし、近年のGUIアプリケーション開発においては、Xtよりも高レベルで使いやすいツールキットが主流となっています。例えば、QtやGTKなどのツールキットは、Xtよりも抽象化されたAPIを提供し、クロスプラットフォーム対応や豊富な機能を備えています。また、Web技術を用いたアプリケーション開発も広く行われており、JavaScriptフレームワークやウェブブラウザを用いたGUI開発も一般的です。 そのため、Xtは古典的なX Window Systemアプリケーションの保守や特定の環境下での開発には依然として利用されていますが、現代のGUIアプリケーション開発においては、より洗練されたツールキットがより広く利用されています。
XCB(X C Binding)は、X Window Systemとの低レベルな通信を行うためのライブラリであり、Xlibの代替として開発されました。XCBは、より効率的で拡張性があり、スレッドセーフなAPIを提供します。 ただし、XCB自体はGUIツールキットではなく、X Window Systemとの通信を行うためのライブラリです。そのため、XCBが直接的にGUIツールキットの礎となっているとは言い難いです。GUIツールキットは、XCBを低レベルで利用してX Window Systemとの通信を行う場合がありますが、通常はより高レベルなAPIを提供します。 現代のGUIアプリケーション開発では、XCBよりも高レベルで使いやすいAPIを提供するツールキットが一般的です。例えば、QtやGTKなどのツールキットは、XCBの下に隠れてX Window Systemとの通信を行いますが、開発者にはXCBの詳細を意識する必要はありません。 そのため、XCBはX Window Systemの低レベルな通信を行うための基盤として重要ですが、GUIアプリケーション開発においては、より高レベルなツールキットがより広く利用されています。 | [
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"text": "このコード例では、まずgtk/gtk.hヘッダーファイルをインクルードしてGTKライブラリを使用します。次に、button_clickedという名前のコールバック関数を定義し、ボタンがクリックされたときに呼び出される処理を定義します。",
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"text": "このコード例は、非常にシンプルなGUIアプリケーションを作成するためのものであり、Qtの基本的な機能を示しています。",
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"text": "main関数では、Xtアプリケーションコンテキストを初期化し、トップレベルウィジェット(ウィンドウ)とボタンを作成します。XtVaCreateManagedWidget関数を使用してボタンを作成し、XtAddCallback関数を使用してボタンのクリックイベントに対するコールバック関数を登録します。",
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"text": "最後に、XtRealizeWidget関数を使用してウィンドウを表示し、XtAppMainLoop関数を呼び出してXtアプリケーションのメインイベントループを開始します。",
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"text": "このコード例は、X Toolkit Intrinsicsを使用して簡単なGUIアプリケーションを作成する手順を示しています。",
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"text": "X Toolkit Intrinsics(Xt)は、X Window Systemの初期のGUIアプリケーション開発において非常に重要な役割を果たしましたが、現在のGUIツールキットの中で主流とは言い難いです。Xtは、Xlib(X Window Systemの低レベルなAPI)の上に構築されたツールキットであり、直接的なX Window Systemのプログラミングを簡素化する目的で設計されています。 しかし、近年のGUIアプリケーション開発においては、Xtよりも高レベルで使いやすいツールキットが主流となっています。例えば、QtやGTKなどのツールキットは、Xtよりも抽象化されたAPIを提供し、クロスプラットフォーム対応や豊富な機能を備えています。また、Web技術を用いたアプリケーション開発も広く行われており、JavaScriptフレームワークやウェブブラウザを用いたGUI開発も一般的です。 そのため、Xtは古典的なX Window Systemアプリケーションの保守や特定の環境下での開発には依然として利用されていますが、現代のGUIアプリケーション開発においては、より洗練されたツールキットがより広く利用されています。",
"title": "GUIツールキット"
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"text": "XCB(X C Binding)は、X Window Systemとの低レベルな通信を行うためのライブラリであり、Xlibの代替として開発されました。XCBは、より効率的で拡張性があり、スレッドセーフなAPIを提供します。 ただし、XCB自体はGUIツールキットではなく、X Window Systemとの通信を行うためのライブラリです。そのため、XCBが直接的にGUIツールキットの礎となっているとは言い難いです。GUIツールキットは、XCBを低レベルで利用してX Window Systemとの通信を行う場合がありますが、通常はより高レベルなAPIを提供します。 現代のGUIアプリケーション開発では、XCBよりも高レベルで使いやすいAPIを提供するツールキットが一般的です。例えば、QtやGTKなどのツールキットは、XCBの下に隠れてX Window Systemとの通信を行いますが、開発者にはXCBの詳細を意識する必要はありません。 そのため、XCBはX Window Systemの低レベルな通信を行うための基盤として重要ですが、GUIアプリケーション開発においては、より高レベルなツールキットがより広く利用されています。",
"title": "GUIツールキット"
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| デスクトップ環境とGUIツールキットの組み合わせは、デスクトップアプリケーションの開発者にとって重要であり、それぞれのツールキットは特有のデザインや機能を提供します。開発者は、プロジェクトの要件やデザインガイドラインに応じて適切な環境とツールキットを選択します。 OSSなデスクトップ環境とそれに対応するGUIツールキットは以下の通りです: これらのデスクトップ環境とGUIツールキットは、それぞれのプロジェクトに特有の特性やデザイン哲学を持っています。開発者は、プロジェクトの要件や好みに応じて適切な環境とツールキットを選択します。 | {{Nav}}
デスクトップ環境とGUIツールキットの組み合わせは、デスクトップアプリケーションの開発者にとって重要であり、それぞれのツールキットは特有のデザインや機能を提供します。開発者は、プロジェクトの要件やデザインガイドラインに応じて適切な環境とツールキットを選択します。
OSSなデスクトップ環境とそれに対応するGUIツールキットは以下の通りです:
;GNOMEデスクトップ環境:
:*GUIツールキット:GTK (GIMP Toolkit)
:GNOMEデスクトップ環境は、GNOME Foundationによって開発されています。GNOMEはLinuxデスクトップ環境の一つであり、GTKツールキットを使用して構築されています。
;KDE Plasmaデスクトップ環境:
:*GUIツールキット:Qt
:KDE Plasmaデスクトップ環境は、KDE Communityによって開発されています。KDEアプリケーションやプラズマデスクトップはQtツールキットをベースにしています。
:XFCEデスクトップ環境:
:*GUIツールキット:GTK (GIMP Toolkit)
:XFCEデスクトップ環境は、Xfce Development Teamによって開発されています。XFCEは軽量で高速なLinuxデスクトップ環境であり、GTKツールキットを使用しています。
これらのデスクトップ環境とGUIツールキットは、それぞれのプロジェクトに特有の特性やデザイン哲学を持っています。開発者は、プロジェクトの要件や好みに応じて適切な環境とツールキットを選択します。
== デスクトップ環境 ==
オープンソースソフトウェア(OSS)における「デスクトップ環境」とは、コンピュータのデスクトップ上でのユーザーインターフェースとその周辺の機能を提供するソフトウェアの集合体を指します。これには、以下の要素が含まれます:
;ウィンドウマネージャー:
:*ウィンドウの配置や操作を管理し、デスクトップ上のウィンドウの表示や非表示を制御します。タイトルバー、ボタン、ウィンドウのドラッグ、最大化、最小化、閉じるなどの機能を提供します。
;パネル/タスクバー:
:*デスクトップの上部や下部に表示され、起動中のアプリケーションやウィンドウ、システムトレイアイコンなどの情報を提供します。通常、メニューやランチャー、デスクトップ切り替えなどの機能も含まれます。
;メニューシステム:
:*アプリケーションや設定へのアクセスを提供するメニューインターフェースです。通常、アプリケーションメニュー、システム設定メニュー、ランチャーなどが含まれます。
;デスクトップアイコン:
:*デスクトップ上に表示されるアイコンで、よく使用するファイルやフォルダ、アプリケーションへのショートカットを提供します。
;ファイルマネージャー:
:*ファイルやフォルダの操作、管理、閲覧を行うためのツールです。ファイルの移動、コピー、削除、作成、プレビューなどの機能を提供します。
;テーマやウィンドウマネージャーの設定:
:*外観や操作性をカスタマイズするための設定ツールが含まれます。テーマやアイコンセット、ウィンドウの装飾などを変更できます。
デスクトップ環境は、ユーザーがコンピュータを操作し、アプリケーションを実行するための視覚的で直感的なインターフェースを提供します。多くのOSSデスクトップ環境が利用可能であり、それぞれが異なるデザインや機能を持っています。
=== GNOMEデスクトップ環境 ===
GNOMEデスクトップ環境は、使いやすさと洗練されたデザインを特徴とするオープンソースのデスクトップ環境です。以下は、GNOMEデスクトップ環境のクイックツアーです:
;デザイン哲学:
:*GNOMEは、直感的でシンプルなインターフェースを提供することを重視しています。シンプルなメニューやウィンドウ、洗練されたアニメーションなどが特徴です。
;アクティビティ:
:*GNOMEのメイン画面は「アクティビティ」と呼ばれます。アクティビティには、アプリケーションの起動、ウィンドウの切り替え、デスクトップ間の切り替えなどの機能が含まれています。
;ダッシュボード:
:*アクティビティ画面には、アプリケーションを素早く起動するための「ダッシュボード」があります。ダッシュボードにはよく使われるアプリケーションのアイコンが表示されます。
;アプリケーションメニュー:
:*GNOMEには、アプリケーションメニューがあります。ここからインストールされているすべてのアプリケーションにアクセスできます。
;通知センター:
:*GNOMEは通知センターを提供し、システムの更新、メッセージ、アプリケーションからの通知を一元管理します。
;ウィンドウ管理:
:*GNOMEは、ウィンドウの管理や操作を容易にするための機能を提供します。ウィンドウの移動、最小化、最大化、閉じるなどの操作が直感的に行えます。
GNOMEデスクトップ環境は、多機能で使いやすく、ユーザーフレンドリーなデスクトップ体験を提供します。これらの機能は、ユーザーが作業を効率的に行い、楽しいデスクトップ体験を提供するために設計されています。
=== KDE Plasmaデスクトップ環境 ===
KDE Plasmaデスクトップ環境は、豊富な機能とカスタマイズ性を特徴とするオープンソースのデスクトップ環境です。以下は、KDE Plasmaデスクトップ環境のクイックツアーです:
;ウィジェットとパネル:
:*KDE Plasmaでは、デスクトップにウィジェットやパネルを配置して、自分だけのワークスペースを作成できます。ウィジェットには時計、天気予報、システムモニターなどがあります。
;ランチャーとアプリケーションメニュー:
:*KDE Plasmaには、スタートメニューやランチャーがあり、インストールされたアプリケーションに簡単にアクセスできます。また、お気に入りのアプリケーションをランチャーにピン留めすることもできます。
;アクティビティと仮想デスクトップ:
:*KDE Plasmaでは、複数の仮想デスクトップを使用して作業スペースを整理することができます。アクティビティスイッチャーを使用して、異なるアクティビティやデスクトップ間を簡単に切り替えることができます。
;ウィンドウ管理:
:*KDE Plasmaは、高度なウィンドウ管理機能を提供します。ウィンドウの最小化、最大化、タイル配置などの操作が容易に行えます。また、ウィンドウの角をドラッグしてサイズを変更することもできます。
;タスクマネージャー:
:*KDE Plasmaのタスクマネージャーには、起動中のアプリケーションやウィンドウが表示されます。タスクバーにアイコンをクリックすると、対応するアプリケーションやウィンドウが前面に表示されます。
KDE Plasmaデスクトップ環境は、高度なカスタマイズ性と使いやすさを兼ね備えており、ユーザーが自分好みのデスクトップ環境を構築できるように設計されています。これらの機能は、作業を効率的に行い、快適なデスクトップ体験を提供するために設計されています。
=== XFCEデスクトップ環境 ===
XFCEデスクトップ環境は、軽量で高速な動作とシンプルなデザインを特徴とするオープンソースのデスクトップ環境です。以下は、XFCEデスクトップ環境のクイックツアーです:
;パネルとメニュー:
:*XFCEには、上部や下部にパネルを配置し、アプリケーションメニューやお気に入りのアプリケーション、システムトレイなどの機能を含めることができます。メニューからアプリケーションを簡単に起動できます。
;デスクトップアイコン:
:*XFCEでは、デスクトップ上にアイコンを配置することができます。これにより、よく使用するファイルやフォルダへのアクセスが容易になります。
;ウィンドウ管理:
:*XFCEはシンプルで効率的なウィンドウ管理を提供します。ウィンドウの最小化、最大化、タイル配置などの基本的な操作がサポートされています。
;仮想デスクトップ:
:*XFCEには、複数の仮想デスクトップを使用して作業スペースを整理する機能があります。これにより、複数のアプリケーションやタスクを分けて管理することができます。
;テーマとカスタマイズ:
:*XFCEはテーマやウィンドウマネージャーの設定をカスタマイズすることができます。ユーザーは外観や操作性を自分好みに調整することができます。
XFCEデスクトップ環境は、シンプルで直感的な操作性を重視し、軽量でリソース効率の良いデスクトップ体験を提供します。これらの機能は、ユーザーが効率的に作業を行い、ストレスなくデスクトップ環境を利用できるように設計されています。
== GUIツールキット ==
GUIツールキット(Graphical User Interface Toolkit)は、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を構築するためのソフトウェアライブラリやフレームワークのことを指します。GUIツールキットは、アプリケーション開発者がウィンドウ、ボタン、メニュー、テキスト入力フィールドなどのGUIコンポーネントを作成し、配置し、操作するための手段を提供します。
GUIツールキットには、以下のような特徴があります:
;ウィジェットセット:
:*ボタン、チェックボックス、ラベル、テキストボックスなど、さまざまなGUIコンポーネントが含まれています。
;イベント処理:
:*ユーザーの入力や操作に応じて、イベントを処理し、適切な動作を実行します。
;レイアウト管理:
:*コンポーネントの配置やサイズの調整を行い、アプリケーションのレイアウトを設計します。
;グラフィックス描画:
:*グラフィックス描画や画像処理の機能を提供し、GUIコンポーネントの外観をカスタマイズします。
;クロスプラットフォーム性:
:*複数のプラットフォーム(Windows、macOS、Linuxなど)で動作することができるように設計されています。
代表的なGUIツールキットには、次のようなものがあります:
*Qt:クロスプラットフォームのGUIツールキットであり、C++言語で使用されます。
*GTK (GIMP Toolkit):Linuxデスクトップ環境で広く使用されるGUIツールキットであり、C言語をベースにしています。
*wxWidgets:クロスプラットフォームのGUIツールキットであり、C++言語で使用されます。
GUIツールキットは、アプリケーション開発者が効率的にグラフィカルなユーザーインターフェースを構築し、ユーザーとの対話を可能にするための重要なツールです。
=== GTK ===
GTK(GIMP Toolkit)は、クロスプラットフォームのウィジェットツールキットであり、主にLinuxやUnix系システムで使用されています。以下は、GTKのクイックツアーです:
;ウィジェットセット:
:*GTKには、ボタン、ラベル、テキスト入力フィールド、チェックボックス、ラジオボタン、メニュー、ダイアログなど、さまざまなGUIコンポーネントが含まれています。
;イベント処理:
:*GTKは、ユーザーの入力や操作に応じてイベントを処理し、適切なアクションを実行します。これには、クリックやキー入力などのイベントが含まれます。
;レイアウト管理:
:*GTKは、ボックス、グリッド、固定配置などのレイアウトマネージャーを提供し、コンポーネントの配置やサイズの調整を行います。
;描画とカスタマイズ:
:*GTKは、グラフィックス描画や外観のカスタマイズをサポートします。テーマやスタイルを変更することで、アプリケーションの外観をカスタマイズできます。
;国際化とアクセシビリティ:
:*GTKは、国際化とアクセシビリティを重視しており、複数の言語やテキスト方向に対応し、バリアフリーなユーザーエクスペリエンスを提供します。
;拡張性とカスタマイズ:
:*GTKは、さまざまなプログラミング言語(C、Python、JavaScriptなど)で使用でき、機能の拡張やカスタマイズが可能です。
GTKは、GNOMEデスクトップ環境の中核となるツールキットとして広く使用されていますが、独立したアプリケーションや他のデスクトップ環境でも利用されています。GTKを使用することで、使いやすく魅力的なグラフィカルなアプリケーションを開発することができます。
==== アプリケーションコード例 ====
以下は、GTKを使用してウィンドウとボタンを含む基本的なアプリケーションのC言語のコード例です。
;GtkApp.c:<syntaxhighlight lang=c>
#include <gtk/gtk.h>
// ボタンがクリックされたときのコールバック関数
void button_clicked(GtkWidget *widget, gpointer data) {
g_print("ボタンがクリックされました\n");
}
// メイン関数
int main(int argc, char *argv[]) {
// GTKの初期化
gtk_init(&argc, &argv);
// ウィンドウの作成
GtkWidget *window = gtk_window_new(GTK_WINDOW_TOPLEVEL);
gtk_window_set_title(GTK_WINDOW(window), "GTKアプリケーション");
g_signal_connect(window, "destroy", G_CALLBACK(gtk_main_quit), NULL);
// ボタンの作成
GtkWidget *button = gtk_button_new_with_label("クリックしてください");
g_signal_connect(button, "clicked", G_CALLBACK(button_clicked), NULL);
gtk_container_add(GTK_CONTAINER(window), button);
// ウィンドウとボタンの表示
gtk_widget_show_all(window);
// GTKのメインイベントループを開始
gtk_main();
return 0;
}
</syntaxhighlight>
このコード例では、まず<code>gtk/gtk.h</code>ヘッダーファイルをインクルードしてGTKライブラリを使用します。次に、<code>button_clicked</code>という名前のコールバック関数を定義し、ボタンがクリックされたときに呼び出される処理を定義します。
<code>main</code>関数では、GTKを初期化し、ウィンドウとボタンを作成し、それぞれのイベントに対するコールバック関数を設定します。最後に、ウィンドウとボタンを表示してGTKのメインイベントループを開始します。
このコード例は、GTKを使用してシンプルなGUIアプリケーションを作成するための基本的なものです。
=== Qt ===
Qtは、クロスプラットフォームのGUIアプリケーション開発フレームワークであり、C++をベースにしています。以下は、Qtのクイックツアーです:
;ウィジェットセット:
:*Qtには、ボタン、ラベル、テキストボックス、スライダー、メニューバー、ツリービューなど、豊富なGUIウィジェットが含まれています。
;イベント処理:
:*Qtは、ユーザーの操作に応じてイベントを処理し、対応するアクションを実行します。クリックやキー入力などのイベントが含まれます。
;レイアウト管理:
:*Qtは、グリッド、ボックス、スタックなどのレイアウトマネージャーを提供し、ウィジェットの配置やサイズの調整を行います。
;描画とスタイリング:
:*Qtは、グラフィックス描画や外観のカスタマイズをサポートします。独自のスタイルシートを使用して、アプリケーションの外観をカスタマイズできます。
;データモデルとビュー:
:*Qtには、データモデルとビューを組み合わせた豊富なモデル/ビューアーキテクチャが含まれており、データの表示や操作を容易にします。
;国際化とアクセシビリティ:
:*Qtは、多言語対応やアクセシビリティ機能を提供し、グローバルなユーザーに対して使いやすいアプリケーションを開発することができます。
;マルチプラットフォーム対応:
:*Qtは、Windows、macOS、Linuxなどのさまざまなプラットフォームで動作します。クロスプラットフォームのアプリケーションを効率的に開発できます。
Qtは、広範なアプリケーション開発に使用され、特にデスクトップアプリケーション、モバイルアプリケーション、組み込みシステムなどの分野で人気があります。使いやすく強力な開発ツールとして、Qtは多くの開発者によって選ばれています。
==== アプリケーションコード例 ====
以下は、Qtを使用してGUIアプリケーションを作成するための基本的なコード例です。この例では、ウィンドウとボタンが含まれています。
;QtApp.cpp:<syntaxhighlight lang=c++>
#include <QApplication>
#include <QPushButton>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv); // アプリケーションの初期化
// ウィンドウを作成
QWidget window;
window.resize(250, 150); // ウィンドウのサイズを設定
window.setWindowTitle("Qtアプリケーション"); // ウィンドウのタイトルを設定
// ボタンを作成
QPushButton button("クリックしてください", &window); // ウィンドウにボタンを配置
button.setGeometry(QRect(QPoint(100, 50), QSize(100, 50))); // ボタンの位置とサイズを設定
// ウィンドウを表示
window.show();
// アプリケーションのイベントループを開始
return app.exec();
}
</syntaxhighlight>
このコード例では、Qtの各種ヘッダーファイルをインクルードし、<code>QApplication</code>オブジェクトを作成してアプリケーションを初期化します。次に、<code>QWidget</code>クラスを使用してウィンドウを作成し、<code>QPushButton</code>クラスを使用してボタンを作成してウィンドウに配置します。最後に、アプリケーションのメインループを開始するために<code>app.exec()</code>を呼び出します。
このコード例は、非常にシンプルなGUIアプリケーションを作成するためのものであり、Qtの基本的な機能を示しています。
=== wxWidget ===
wxWidgetsは、クロスプラットフォームのGUIアプリケーションを開発するためのC++フレームワークです。以下は、wxWidgetsのクイックツアーです:
;ウィジェットセット:
:*wxWidgetsには、ボタン、テキスト入力フィールド、ラベル、リストボックス、メニューバーなど、豊富なGUIウィジェットが含まれています。
;イベント処理:
:*wxWidgetsは、ユーザーの操作に応じてイベントを処理し、適切なアクションを実行します。ボタンのクリックやキー入力などのイベントが含まれます。
;レイアウト管理:
:*wxWidgetsは、ボックス、グリッド、サイザーなどのレイアウトマネージャーを提供し、ウィジェットの配置やサイズの調整を行います。
;描画とカスタマイズ:
:*wxWidgetsは、グラフィックス描画や外観のカスタマイズをサポートします。ネイティブな外観やカスタムスキンを使用して、アプリケーションの外観をカスタマイズできます。
;データモデルとビュー:
:*wxWidgetsには、データモデルとビューを組み合わせたMVC(Model-View-Controller)アーキテクチャが含まれており、データの表示や操作を効率的に行えます。
;マルチプラットフォーム対応:
:*wxWidgetsは、Windows、macOS、Linuxなどのさまざまなプラットフォームで動作します。クロスプラットフォームのアプリケーションを効率的に開発できます。
wxWidgetsは、C++で開発されており、豊富な機能とクロスプラットフォーム対応性を備えたGUIアプリケーションを開発するための強力なツールキットです。使いやすさと高度なカスタマイズ性を兼ね備えており、多くの開発者によって広く利用されています。
==== アプリケーションコード例 ====
以下は、wxWidgetsを使用してウィンドウとボタンを含む基本的なアプリケーションのC++のコード例です。
;wxApp.cpp:<syntaxhighlight lang=c++>
#include <wx/wx.h>
// アプリケーションクラスの定義
class MyApp : public wxApp {
public:
virtual bool OnInit(); // 初期化関数のオーバーライド
};
// メインウィンドウクラスの定義
class MyFrame : public wxFrame {
public:
MyFrame(const wxString& title, const wxPoint& pos, const wxSize& size); // コンストラクタ
void OnButtonClicked(wxCommandEvent& event); // ボタンクリック時のイベントハンドラ
private:
wxButton* m_button; // ボタンオブジェクトへのポインタ
};
// アプリケーションの初期化
bool MyApp::OnInit() {
MyFrame* frame = new MyFrame("wxWidgetsアプリケーション", wxPoint(50, 50), wxSize(250, 150));
frame->Show(true);
return true;
}
// メインウィンドウの実装
MyFrame::MyFrame(const wxString& title, const wxPoint& pos, const wxSize& size)
: wxFrame(NULL, wxID_ANY, title, pos, size) {
m_button = new wxButton(this, wxID_ANY, "クリックしてください");
Connect(m_button->GetId(), wxEVT_BUTTON, wxCommandEventHandler(MyFrame::OnButtonClicked));
}
// ボタンクリック時のイベントハンドラ
void MyFrame::OnButtonClicked(wxCommandEvent& event) {
wxMessageBox("ボタンがクリックされました", "メッセージ", wxOK | wxICON_INFORMATION);
}
// アプリケーションのエントリーポイント
wxIMPLEMENT_APP(MyApp);
</syntaxhighlight>
このコード例では、wxWidgetsの各ヘッダーファイルをインクルードし、<code>MyApp</code>クラスと<code>MyFrame</code>クラスを定義しています。<code>MyApp</code>クラスでは、アプリケーションの初期化を行い、<code>MyFrame</code>クラスではメインウィンドウを作成し、ボタンのクリックイベントを処理するためのイベントハンドラを定義しています。
アプリケーションのエントリーポイントは<code>wxIMPLEMENT_APP(MyApp);</code>であり、<code>OnInit()</code>関数がアプリケーションの初期化を行います。メインウィンドウは<code>MyFrame</code>クラスのインスタンスとして作成され、ボタンのクリックイベントは<code>OnButtonClicked()</code>関数で処理されます。
これは基本的な例ですが、wxWidgetsを使用してGUIアプリケーションを作成するための一般的なパターンを示しています。
==== X Toolkit Intrinsics ====
Xt(X Toolkit Intrinsics)イントリンシクスは、X Window System用のツールキットであるXtの内部構造や基本的なメカニズムを提供するライブラリです。Xtイントリンシクスは、Xtの構成要素となる以下の主要な概念や機能を提供します:
;ウィジェット(Widget):
:*ウィジェットは、Xtが扱うGUIコンポーネントの基本単位です。ボタン、ラベル、テキストフィールドなどの各種ウィンドウ部品がウィジェットとして表現されます。
;リソース(Resource):
:*リソースは、ウィジェットの属性や外観を指定するための設定項目です。色、フォント、サイズなどの属性が含まれます。ウィジェットの外観や動作をカスタマイズする際に使用されます。
;イベント処理:
:*Xtイントリンシクスは、X Window Systemからのイベントを処理し、適切なウィジェットにイベントをディスパッチする仕組みを提供します。ユーザーの操作に応じてウィジェットが反応し、アプリケーションの動作を制御します。
;リソースマネージャ(Resource Manager):
:*リソースマネージャは、アプリケーションのリソースを管理する機能を提供します。アプリケーションのリソースは、リソースマネージャを介して取得され、実行時に変更される場合があります。
;レイアウトマネージャ(Layout Manager):
:*レイアウトマネージャは、ウィジェットの配置やサイズ調整を自動化する機能を提供します。ウィンドウ内のウィジェットの配置を柔軟に管理し、ユーザーインターフェースの設計を容易にします。
Xtイントリンシクスは、Xtツールキットの基盤となる部分であり、Xtベースのアプリケーションの開発やカスタマイズにおいて重要な役割を果たします。これらの概念や機能を理解することで、Xtを使用した効果的なGUIアプリケーションを開発することができます。
==== アプリケーションコード例 ====
以下は、X Toolkit Intrinsics(Xt)を使用して、ウィンドウとボタンを含む基本的なアプリケーションのC言語のコード例です。この例では、Xtを使用してX Window System上で動作するシンプルなGUIアプリケーションを作成します。
;XtApp.c:<syntaxhighlight lang=c>
#include <X11/Intrinsic.h>
#include <X11/StringDefs.h>
#include <Xm/PushB.h>
void button_click(Widget w, XtPointer client_data, XtPointer call_data) {
printf("ボタンがクリックされました\n");
}
int main(int argc, char *argv[]) {
XtAppContext app;
Widget topLevel = XtAppInitialize(&app, "MyApp", NULL, 0, &argc, argv, NULL, NULL, 0);
Widget button = XtVaCreateManagedWidget("button", xmPushButtonWidgetClass, topLevel, NULL);
XtAddCallback(button, XmNactivateCallback, button_click, NULL);
XtRealizeWidget(topLevel);
XtAppMainLoop(app);
return 0;
}
</syntaxhighlight>
このコード例では、Xtのヘッダーファイルをインクルードし、XtAppContext、Widget、XtPointerなどの型を使用してXtアプリケーションを構築します。
<code>main</code>関数では、Xtアプリケーションコンテキストを初期化し、トップレベルウィジェット(ウィンドウ)とボタンを作成します。<code>XtVaCreateManagedWidget</code>関数を使用してボタンを作成し、<code>XtAddCallback</code>関数を使用してボタンのクリックイベントに対するコールバック関数を登録します。
最後に、<code>XtRealizeWidget</code>関数を使用してウィンドウを表示し、<code>XtAppMainLoop</code>関数を呼び出してXtアプリケーションのメインイベントループを開始します。
このコード例は、X Toolkit Intrinsicsを使用して簡単なGUIアプリケーションを作成する手順を示しています。
;Xtは現在のツールキットの礎となっていますか?
X Toolkit Intrinsics(Xt)は、X Window Systemの初期のGUIアプリケーション開発において非常に重要な役割を果たしましたが、現在のGUIツールキットの中で主流とは言い難いです。Xtは、Xlib(X Window Systemの低レベルなAPI)の上に構築されたツールキットであり、直接的なX Window Systemのプログラミングを簡素化する目的で設計されています。
しかし、近年のGUIアプリケーション開発においては、Xtよりも高レベルで使いやすいツールキットが主流となっています。例えば、QtやGTKなどのツールキットは、Xtよりも抽象化されたAPIを提供し、クロスプラットフォーム対応や豊富な機能を備えています。また、Web技術を用いたアプリケーション開発も広く行われており、JavaScriptフレームワークやウェブブラウザを用いたGUI開発も一般的です。
そのため、Xtは古典的なX Window Systemアプリケーションの保守や特定の環境下での開発には依然として利用されていますが、現代のGUIアプリケーション開発においては、より洗練されたツールキットがより広く利用されています。
;Xcbは現在のツールキットの礎となっていますか?
XCB(X C Binding)は、X Window Systemとの低レベルな通信を行うためのライブラリであり、Xlibの代替として開発されました。XCBは、より効率的で拡張性があり、スレッドセーフなAPIを提供します。
ただし、XCB自体はGUIツールキットではなく、X Window Systemとの通信を行うためのライブラリです。そのため、XCBが直接的にGUIツールキットの礎となっているとは言い難いです。GUIツールキットは、XCBを低レベルで利用してX Window Systemとの通信を行う場合がありますが、通常はより高レベルなAPIを提供します。
現代のGUIアプリケーション開発では、XCBよりも高レベルで使いやすいAPIを提供するツールキットが一般的です。例えば、QtやGTKなどのツールキットは、XCBの下に隠れてX Window Systemとの通信を行いますが、開発者にはXCBの詳細を意識する必要はありません。
そのため、XCBはX Window Systemの低レベルな通信を行うための基盤として重要ですが、GUIアプリケーション開発においては、より高レベルなツールキットがより広く利用されています。
[[カテゴリ:OSS開発ツール]] | 2006-07-23T04:52:56Z | 2024-01-30T02:01:42Z | []
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3,820 | ゲームデザイン | 多くのプレーヤや開発者にとって、なぜおもしろいゲームとそうでないゲームが登場するのかというのは大きな謎です。
ゲームという遊びの特徴はその遊びが「ルールの構造」の中に起きることです。 ルールが一つ違えばゲームの幅やプレイは変わってしまいます。ゲームのルールが規定する構造が、ゲーム内でのプレイに競争的・物語的・社会的・戦略的な意味を生みます。
プレーヤーがゲーム内で行動すると、それに対してなんらかの結果が返ってきます。サッカーゴールにボールを入れれば得点という形で帰ってくるように。プレーヤーはゲーム内での自身の行動に対して帰ってくる結果に様々な意味を見出していきます。例えば、RPGなら経験値のゲーム内での「意味」や戦闘・マップ・セリフ等の集約としての「物語」等です。
では、どうすればプレーヤーがプレイに対してより意味を見出せるものを作れるのでしょうか? 要素は色々あり必ずしも一つには定められませんが、最も大事なのは独自性でしょう。同じようなゲームばかりでは飽きてしまいます。 | [
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多くのプレーヤや開発者にとって、なぜおもしろいゲームとそうでないゲームが登場するのかというのは大きな謎です。
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[[Category:情報技術|けえむてさいん]] | 2006-07-23T15:48:59Z | 2023-09-26T11:45:42Z | [
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3,825 | 強弱法/強弱記号 | 音の強弱(ダイナミクス/ディナーミク/デュナーミク)を表す記号。
楽譜の中に詰め込まれる情報量は時代を追うごとに多くなっていったが、当初は楽譜に強弱を示す要素までは要求されなかった。J.S.バッハやその同時代の作曲家にとってもまだ、音楽における共通語であったイタリア語によって"forte(大きく)"や"piano(小さく)"と楽譜に注意書きを添えることは大変珍しいことであり、特別の意図がある時のみに限られていた。それは、室内楽から管弦楽において、またチェンバロやオルガンのストップによる対比的効果を欠くことのできないような楽句などに見られた。
強弱の指示の必要性については、再現音楽として作曲そのものの質や楽器制作の質などの向上、そして奏者の演奏技術の向上などによって、音楽そのものや楽譜により細かな指示が要求されるようになったことが挙げられる。実際には、ハイドンやモーツァルトたちの初期の作品には強弱の指示は見られず、18世紀後半になって強弱の記入が常識的な作業として普及し、定着していった。その中で、例えば「」や「」という記号が使用されるようになっていき、ベートーヴェンの世代においては、その初期の作品から強弱の指示が楽譜に見出される。
「」や「」などが記号化しつつあった当時においては、"forte"や"piano"と文字で指示される方式も依然残っており、記号化は徐々に浸透・定着していった。例えば「メッゾ・フォルテ」では、"mezzo forte"、"mezzo "、"mz forte"、"mz "、""などと様々な指示の仕方が楽譜の中に見られた。強弱記号が楽譜の要素の中で重要な位置を獲得するようになった頃においても、最大は、最小はであり、や"のような微妙な指示や、以上や以下が登場するというのはもっと後のことで、それらは楽譜の表現力において大きな進展であった。ベートーヴェンにおける斬新なソナタ形式として名高いピアノ・ソナタ第23番ヘ短調(熱情)作品57第I楽章 の終結においては、強弱の指定においても特別の意気込みが見られる。254小節には"più"、261小節には"più piano"という記入、最後は当時にとっては特別珍しい""が登場する。
ベートーヴェン、シューベルト、モーツァルトたちの時代においても、まだ作曲家たちは試行錯誤を繰り返しており、使用法が厳密でなかったり、後の時代に定着したような使用法とは異なるようなものも多く見出される。例えばフォルテの類が、時には、後のテヌートと同等程度の意図であったり、後のアクセントやスフォルツァンドと同類の意図を込められて使用されてきたことが、当時の自筆譜の研究で明確になっている。それらの使用は、後の時代の強勢とは本質的には違うものの、当時はまだ記譜の概念が大雑把であり、音量によって強勢を副次的に示しただけであり、演奏する者はそれが単純な瞬間的フォルテではなく、音量によって副次的に示された強勢であることを誤解しないように読譜しなくてはならない。またベートーヴェンにおいては、突然のフォルテや突然のピアノを非常に好んだが、"subito "や"subito "などが記号として登場するようになったのはもっと後のことであった。
これらの記号の使用法として、2種の強弱記号を自由に結合させて1つの記号として使用することもできる。例えば、""のような組み合わせであるが、最初の音量の後ただちに次の音量に転じるという指示で、これらは単独の強弱記号の二次的使用と認められ、その種類をあらゆる組み合わせで列挙することは有意義でないため割愛する。一般には大きい音量から小さい音量へと転じる際にこの結合式の強弱記号が作成されるが、小さい音量から突然大きい音量へと転じる指示にこの結合式強弱記号が作成されることは、必要性の面から、非常に稀なものである。しかしながら、記号の組み合わせは様々なものが理論的に可能であり、特にそこに禁止されるべききまりはないが、必要性に則して一定の傾向が見出される。例えば""、""などのように、対比的な強弱指示が組み合わせされる機会は多いものの、対比の少ない組み合わせ、例えば""というのは実際には見かけることはまずない。一般に、明らかな強弱の対比による効果をもたらしたい際に、この結合式の強弱記号が使用される。
尚、演奏の面において、この結合式強弱記号の正しい解釈については長年論議が続いてきた。すなわち、音量を切り換える時間的地点の違いによって、表現上の結果が大きく変化してしまうことが問題になってきた。例えば2分音符に""が付与されていた場合、それがテンポの非常に遅い場面であれば、フォルテの時間が8分音符などの短いものとされ、テンポの非常に速い場面であれば、フォルテの時間が4分音符などの長いものと演奏されるという解釈が提唱されてきたが、どの場合でも明らかに判断がつきやすいものばかりではなく、極論的には、どう処理されるべきかという判断は中立性を持って奏者が自然で効果的な解釈を目指すことに任されている。時には、音を細かく連打している場面にこのような指示が付されていることもあり、その場合には、連打の冒頭1つだけ、連打の冒頭2つまで、連打の冒頭3つまで、連打の冒頭4つまで、などと音量の切り換え箇所の特定は一定していない。尚、古い時代には""や""なども見られたが、それらは指示法の確定されていない時代によく見られたものであり、後の時代においては、""は特定の音符・瞬間のみに置かれる強勢を意味し、音量の示す記号とはされていない。
これら強弱記号は、当初は音楽全体に与える指示であったが、音楽の中に様々な別の動きが氾濫するようになってからは、記号は特定の音群のみに適用されることとなっていった。そのため、例えば大譜表の5線譜と5線譜の間に強弱記号が配されていた場合、古い音楽であれば全体でその音量に従えばよいものの、記号の上の5線と下の5線が異なる動きを採っているような箇所においては、作曲者が「上の5線の下」へ配したつもりの指示であるのか、「下の5線の上」へ配したつもりの指示であるのか、「両方の5線の間」へ配したつもりの指示であるのか、甚だ判断がつきにくい場面も多く存在する。自筆譜の研究においては、そういう解釈について論議が続いている作品の箇所が多く存在し、また出版業界においては、やむを得ず奏者に任せるままに5線と5線の間に強弱記号を配するしかないことも多い。強弱記号がどの5線や音群に付与されたものであるかというこの問題は、総譜の中でも起きる問題であり、また単一の5線の中に複数声部が混在する際にも起きる問題である。
上述の縦軸上の問題に対して、横軸上における強弱記号の問題も音楽研究の場では論議が続いている。記譜に精密さを要求しなかった時代においては特に、明確な形の楽句の始まりに強弱記号が揃えられていないような自筆の指示が多く存在し、楽句が始まった後に指示に従うのか、楽句の最初から指示に従うのかという論議が続けられている。楽句全体の強弱の指示を、短いその楽句の中間地点に配した作曲家もおり、また弱起部分には強弱記号を配さないという配慮が認められる場合もあり、楽譜研究が進むにつれ、記譜が厳密でなかった時代の自筆譜の解読には困難な問題が残っている。これらは、出版譜においても見られる問題で、古い時代の楽譜に対峙する際には、それらが精密な指示を果たした結果でないがために、楽譜上の指示の位置に厳密に従うことは危険とされている。
強弱記号の種類は、当初はごく少なく、多くは相対的な音量を示す程度であったものの、徐々に表現の要求度が高まるにつれて種類が豊富になり、現代に於いては、どちらかというと絶対的な音量を示そうという傾向が強い。その最初の兆候は、印象主義の作曲家たちが楽譜にあらゆる意図を細かく詰め込もうとした様式の中に顕著に見出される。"più "や"più "がドビュッシーや同時代以降の多くの場面に見出されるが、更に"meno "や"meno "までもが現れた。新しい時代においては、作曲家ごとに記号の種類や使用傾向が異なるため、作曲家の様式を理解した上で読譜に臨むことが望まれる。ドビュッシーたちの伝統を更に進めたメシアンは、楽器そのものの表現能力や音域の特性を含めて強弱に厳密に配慮し、ピアノ独奏曲「みどり児イエスに注ぐ20のまなざし」や2台ピアノ曲「アーメンの幻影」においては4つから5つまでの幅で精密に曲中の強弱が指示されている。彼の後のセリー的作品である「音価と強度のモード」においては、7種の強弱記号によるセリーという側面までもが要素の中に組まれており、明らかに強弱記号の絶対性が求められており、彼は後の「カンテヨジャーヤ」や「鳥のカタログ」などでも同様の音量的セリーを導入したが、このような強弱記号の絶対的傾向は、近代・現代の作曲家に多く共通する記譜上の特徴として現れた。
強弱記号の音量的意図を理解する上では、また別の重要な問題が存在する。総譜が複雑化する中で、楽器特性に応じた強弱配慮を延長すると、現代作品においては作曲家の意図が表現できなくなっていった。例えば、金管楽器に付与されると、管弦楽中の弦楽器独奏に付与されるとでは、絶対的な音量にかなり違いが生じる。更に、タムタムにおけるとチェレスタにおける、ピッコロにおけるとコントラバスにおける、サックスにおけるとクラリネットにおけるなどを比較すれば、総譜における強弱記号の問題は、管弦楽法の歴史の中で終着点のないものであった。そんな中で、総譜における強弱記号は長い間、そのままでパート譜に写譜されることを配慮して指示され、作曲家が書く際、指揮者が読解しようとする際には、楽器特有の性能を踏まえられていた。すなわち、同じ音量バランスをもって奏されて欲しい楽器群があっても、楽器の性能に合わせて強弱指示されていたため、それらの楽器群が全く同じ記号が付与されるとは限らないわけである。しかしながら現代作品の総譜においては、音楽の要素の複雑化が進み、楽器特性に配慮した強弱指定をすると、その指示のどこまでが楽器特性に起因するものかが判読できず、そして作曲者の本意を解するには不可能になったため、パート譜にする際の配慮は別領域として、総譜には絶対的な音量を楽器特性を無視して指示する様式が多く採られている。指揮者は絶対的な指示として強弱を理解できることによって、作曲者と指揮者との壁が大幅になくなり、不本意な誤解が解消されるようになった。その場合、パート譜へは総譜とは異なった強弱記号が変換される場合とそうでない場合とがあるが、その両方や従来の総譜からの場合においても、楽団の全奏者はパート譜の強弱指定に局所的に従うのではなく、総譜を的確に解読した上でパート譜上の指示を適切に捉えることが要求される。
管弦楽においては音量の幅があまりにも大きいため、やが5~6つ結合されることもある。それらの早い例としては、チャイコフスキーの交響曲第6番ロ短調「悲愴」(第I楽章160小節)において、ファゴットパートにはが6つも連ねられた指示が見出される。極小音の得意とする大太鼓やティンパニに対しても、同様の極端な強弱指示が後の時代の音楽に見出されるが、作曲家には精密な楽想の処理が要求されることとなる。
20世紀後半に於いては、作曲者のイマジネーションの正確な受信を心がける為に、ソロ楽器ですらフォルテかピアノを九つ書いたりする例も稀ではなくなった。強弱記号のインフレを防ぐ為に、楽譜のインストラクションにあらかじめ「全曲を通じて可能な限り小さく(大きく)」と書いておく例も見かけるようになった。
ごく稀に、"più "や"più "が見出されることもあるが、"più"を添えるのは1つや1つに添えられるのが一般的である。やには、"più","m","meno(稀)"が付与されて、補助記号なしの場合を含めて4段階に程度が増減され得るが、それよりも程度を広げる場合には補助記号にはよらず、やを複数個連ねることによって表現される。古い時代の楽譜こそ、や、やなどは、元の記号の倍数個分の音量を意味するほどの音量差が望まれることが多かったが、それらの種類が更に増えた現代においては、それら各記号ごとの音強幅は倍数的に増えるほどのものを要求されているというよりも、耳で認識できる1段階の違いを表現しているという傾向に推移していった。極論的には、絶対的な音量を定義することは不可能であるが、例えば仮に、più ととの差、menoととの差、これらが等しいと設定しても、ととの差をそれらと等しく表現すべきかという問題が浮上する。しかしながら、音響学によって明らかにされている人間の耳の特性として、強音になればなるほど、弱音になればなるほど、音と音の音量差を認識し辛くなるため、有能な奏者や指揮者たちは耳の特性に応じて、強音になればなるほど、弱音になればなるほど、音量差を大きく設定するという作業を無意識にこなしているとされる。逆に、中音量であればあるほど音量差を認識しやすくなるという人間の耳の特性によって、やの付近では微妙な音量差も敏感に認識され得ることを考えると、やには"più","m","meno(稀)"を付与するのに対し、それよりも両脇は補助記号にはよらず、やを複数個連ねることによって表現されるという方式は、非常に実際的な面を踏まえたものと見なされる。
総じて、強弱記号の判読は一筋縄にはいかないものであり、記譜における広い歴史的理解の基で、時代性を踏まえて楽譜に対峙するだけでなく、作曲家の傾向や様式、そして良きも悪きも癖や配慮の程度も総合的に捉えることが必要不可欠となる。また、音楽家としての感性の鋭さと楽譜に対する学者的中立性を両立させることも強く要求されることが望まれる。それらに欠けるところがもしあれば、演奏が作曲家の意図に沿わない点が発生してしまうことは否定できない。しかしながら、仮に完璧な記譜法がこの世に確立されたとしても、それが万人に意図どおり理解され得るかというと、難しい問題となるだろう。管弦楽法や記譜法について、数々の著作が歴史の中で改良されてきたが、少なくとも現在においてはまだ最高の方法が見つかっているわけではなく、一定以上の領域においては、音楽家としての本能的感性によって理解の助けとせざるを得ないと言える。
俗に「アクセント記号」と称される。
記譜上の記号によって精密な指示を果たさなかった時代においては、アッチェントは主に音量的概念によって満たされていた。そのため、強勢を配したい音符のみにやなどが付与されることによって意図が果たされることが多かった。その場合、直後に対比的な強弱記号が配されることがおおかったが、時間的な早急性を与えるため、などのような結合型の強弱記号によってそれが代用されることとなった。後にの類が登場するが、それには音量的なだけではなく、質感としての強勢も表現されて進化を遂げた。また、場合によってはの類は、の類よりも時間的早急性を有しており、それが作曲家によって意図的に使い分けされていると見なされることもあるが、そこまでの意味を見出せない場合も認められ、時代や作曲家の様式を踏まえて臨機応変に楽譜を解読する必要がある。
古典派音楽においては、強勢についての表現法はまだ試行錯誤が続いており、多種多様な方法が混在していた。それら全てに固有の意味の違いを求めるのは無理なことで、自筆譜の研究分野においては、作曲家ごと、そしてその時代ごとの傾向を体系化する動きが見られるが、全ての作曲家が全ての表記法を熟知していたわけではなく、そしてそれらをどんな場合においても厳密に使い分けていたかというと、そうでもないことが研究されている。
ベートーヴェンの自筆譜研究において世界的権威であった故児島新氏による研究によると、例えば、ベートーヴェンの強勢には数種のものが見出されるという。バロック音楽の楽譜にも見られ、モーツァルトの楽譜にもよく現れるが、俗名「棒アクセント」と呼ばれる「'」による強勢は、単純な強勢を意味するだけでなく、後の時代のスタッカートを意味することもあり、またテヌートを意味することもあった。現在の古楽においては、このことは常識とされているが、古楽に精通しない奏者にとってはまだ誤認が多く、誤った多くの演奏がいまだに重ねられている。
記譜が進化するにつれて、強制は音量だけではなく、むしろ質感(音色的側面)による表現に依存するところが増大することとなった。
日本語において、を「不等号アクセント」と呼び、とは「山型アクセント」と呼ぶことによって、両者を区別しようという配慮もなされている。不等号アクセントは「音が抜ける(減弱していく)ような波形になるアクセント」、山型アクセントは「突き刺すようなアクセント(楔そのものの鋭利性のように)という使い分けが厳密でないながらも試みされていもするが、これらの記号を厳密にその強勢の波形を象形文字として表したものと理解するのは非常に危険であり、現に、それに相応しいだけの歴史的根拠はまだ発見されていない。奏者にとっては、複数の強勢記号すべてに明白な機能の違いを求めたがるものであるが、バロック音楽からロマン派にかけては、まだまだ記譜についての習慣が進化しきっていない状況であり、各地において様々なアイデアが別々に発生し、散逸していたそれら全てが直ちに普及したり取捨選択されたものではなかったため、それらの記号に遭遇した際には、読む側も当時の試行錯誤に則して、ある程度の自由さを持って対峙することが好ましい。何より、理解に苦しんだ場合には、響きそのものから感じられる表現から意図を見出すことが、何よりも要求されることとなる。ただし、どんな場合であっても主観的ではなく、あくまでも中立的な学者的立場が望まれることは言うまでもない。バロック音楽からロマン派にかけての読譜においては、多くの経験と熟考とが必要とされる困難な作業である。 | [
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"text": "強弱記号の種類は、当初はごく少なく、多くは相対的な音量を示す程度であったものの、徐々に表現の要求度が高まるにつれて種類が豊富になり、現代に於いては、どちらかというと絶対的な音量を示そうという傾向が強い。その最初の兆候は、印象主義の作曲家たちが楽譜にあらゆる意図を細かく詰め込もうとした様式の中に顕著に見出される。\"più \"や\"più \"がドビュッシーや同時代以降の多くの場面に見出されるが、更に\"meno \"や\"meno \"までもが現れた。新しい時代においては、作曲家ごとに記号の種類や使用傾向が異なるため、作曲家の様式を理解した上で読譜に臨むことが望まれる。ドビュッシーたちの伝統を更に進めたメシアンは、楽器そのものの表現能力や音域の特性を含めて強弱に厳密に配慮し、ピアノ独奏曲「みどり児イエスに注ぐ20のまなざし」や2台ピアノ曲「アーメンの幻影」においては4つから5つまでの幅で精密に曲中の強弱が指示されている。彼の後のセリー的作品である「音価と強度のモード」においては、7種の強弱記号によるセリーという側面までもが要素の中に組まれており、明らかに強弱記号の絶対性が求められており、彼は後の「カンテヨジャーヤ」や「鳥のカタログ」などでも同様の音量的セリーを導入したが、このような強弱記号の絶対的傾向は、近代・現代の作曲家に多く共通する記譜上の特徴として現れた。",
"title": "強弱記号"
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"text": "強弱記号の音量的意図を理解する上では、また別の重要な問題が存在する。総譜が複雑化する中で、楽器特性に応じた強弱配慮を延長すると、現代作品においては作曲家の意図が表現できなくなっていった。例えば、金管楽器に付与されると、管弦楽中の弦楽器独奏に付与されるとでは、絶対的な音量にかなり違いが生じる。更に、タムタムにおけるとチェレスタにおける、ピッコロにおけるとコントラバスにおける、サックスにおけるとクラリネットにおけるなどを比較すれば、総譜における強弱記号の問題は、管弦楽法の歴史の中で終着点のないものであった。そんな中で、総譜における強弱記号は長い間、そのままでパート譜に写譜されることを配慮して指示され、作曲家が書く際、指揮者が読解しようとする際には、楽器特有の性能を踏まえられていた。すなわち、同じ音量バランスをもって奏されて欲しい楽器群があっても、楽器の性能に合わせて強弱指示されていたため、それらの楽器群が全く同じ記号が付与されるとは限らないわけである。しかしながら現代作品の総譜においては、音楽の要素の複雑化が進み、楽器特性に配慮した強弱指定をすると、その指示のどこまでが楽器特性に起因するものかが判読できず、そして作曲者の本意を解するには不可能になったため、パート譜にする際の配慮は別領域として、総譜には絶対的な音量を楽器特性を無視して指示する様式が多く採られている。指揮者は絶対的な指示として強弱を理解できることによって、作曲者と指揮者との壁が大幅になくなり、不本意な誤解が解消されるようになった。その場合、パート譜へは総譜とは異なった強弱記号が変換される場合とそうでない場合とがあるが、その両方や従来の総譜からの場合においても、楽団の全奏者はパート譜の強弱指定に局所的に従うのではなく、総譜を的確に解読した上でパート譜上の指示を適切に捉えることが要求される。",
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"text": "管弦楽においては音量の幅があまりにも大きいため、やが5~6つ結合されることもある。それらの早い例としては、チャイコフスキーの交響曲第6番ロ短調「悲愴」(第I楽章160小節)において、ファゴットパートにはが6つも連ねられた指示が見出される。極小音の得意とする大太鼓やティンパニに対しても、同様の極端な強弱指示が後の時代の音楽に見出されるが、作曲家には精密な楽想の処理が要求されることとなる。",
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"text": "20世紀後半に於いては、作曲者のイマジネーションの正確な受信を心がける為に、ソロ楽器ですらフォルテかピアノを九つ書いたりする例も稀ではなくなった。強弱記号のインフレを防ぐ為に、楽譜のインストラクションにあらかじめ「全曲を通じて可能な限り小さく(大きく)」と書いておく例も見かけるようになった。",
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"text": "ごく稀に、\"più \"や\"più \"が見出されることもあるが、\"più\"を添えるのは1つや1つに添えられるのが一般的である。やには、\"più\",\"m\",\"meno(稀)\"が付与されて、補助記号なしの場合を含めて4段階に程度が増減され得るが、それよりも程度を広げる場合には補助記号にはよらず、やを複数個連ねることによって表現される。古い時代の楽譜こそ、や、やなどは、元の記号の倍数個分の音量を意味するほどの音量差が望まれることが多かったが、それらの種類が更に増えた現代においては、それら各記号ごとの音強幅は倍数的に増えるほどのものを要求されているというよりも、耳で認識できる1段階の違いを表現しているという傾向に推移していった。極論的には、絶対的な音量を定義することは不可能であるが、例えば仮に、più ととの差、menoととの差、これらが等しいと設定しても、ととの差をそれらと等しく表現すべきかという問題が浮上する。しかしながら、音響学によって明らかにされている人間の耳の特性として、強音になればなるほど、弱音になればなるほど、音と音の音量差を認識し辛くなるため、有能な奏者や指揮者たちは耳の特性に応じて、強音になればなるほど、弱音になればなるほど、音量差を大きく設定するという作業を無意識にこなしているとされる。逆に、中音量であればあるほど音量差を認識しやすくなるという人間の耳の特性によって、やの付近では微妙な音量差も敏感に認識され得ることを考えると、やには\"più\",\"m\",\"meno(稀)\"を付与するのに対し、それよりも両脇は補助記号にはよらず、やを複数個連ねることによって表現されるという方式は、非常に実際的な面を踏まえたものと見なされる。",
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"text": "総じて、強弱記号の判読は一筋縄にはいかないものであり、記譜における広い歴史的理解の基で、時代性を踏まえて楽譜に対峙するだけでなく、作曲家の傾向や様式、そして良きも悪きも癖や配慮の程度も総合的に捉えることが必要不可欠となる。また、音楽家としての感性の鋭さと楽譜に対する学者的中立性を両立させることも強く要求されることが望まれる。それらに欠けるところがもしあれば、演奏が作曲家の意図に沿わない点が発生してしまうことは否定できない。しかしながら、仮に完璧な記譜法がこの世に確立されたとしても、それが万人に意図どおり理解され得るかというと、難しい問題となるだろう。管弦楽法や記譜法について、数々の著作が歴史の中で改良されてきたが、少なくとも現在においてはまだ最高の方法が見つかっているわけではなく、一定以上の領域においては、音楽家としての本能的感性によって理解の助けとせざるを得ないと言える。",
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"text": "俗に「アクセント記号」と称される。",
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"text": "記譜上の記号によって精密な指示を果たさなかった時代においては、アッチェントは主に音量的概念によって満たされていた。そのため、強勢を配したい音符のみにやなどが付与されることによって意図が果たされることが多かった。その場合、直後に対比的な強弱記号が配されることがおおかったが、時間的な早急性を与えるため、などのような結合型の強弱記号によってそれが代用されることとなった。後にの類が登場するが、それには音量的なだけではなく、質感としての強勢も表現されて進化を遂げた。また、場合によってはの類は、の類よりも時間的早急性を有しており、それが作曲家によって意図的に使い分けされていると見なされることもあるが、そこまでの意味を見出せない場合も認められ、時代や作曲家の様式を踏まえて臨機応変に楽譜を解読する必要がある。",
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"text": "古典派音楽においては、強勢についての表現法はまだ試行錯誤が続いており、多種多様な方法が混在していた。それら全てに固有の意味の違いを求めるのは無理なことで、自筆譜の研究分野においては、作曲家ごと、そしてその時代ごとの傾向を体系化する動きが見られるが、全ての作曲家が全ての表記法を熟知していたわけではなく、そしてそれらをどんな場合においても厳密に使い分けていたかというと、そうでもないことが研究されている。",
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"text": "ベートーヴェンの自筆譜研究において世界的権威であった故児島新氏による研究によると、例えば、ベートーヴェンの強勢には数種のものが見出されるという。バロック音楽の楽譜にも見られ、モーツァルトの楽譜にもよく現れるが、俗名「棒アクセント」と呼ばれる「'」による強勢は、単純な強勢を意味するだけでなく、後の時代のスタッカートを意味することもあり、またテヌートを意味することもあった。現在の古楽においては、このことは常識とされているが、古楽に精通しない奏者にとってはまだ誤認が多く、誤った多くの演奏がいまだに重ねられている。",
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"text": "記譜が進化するにつれて、強制は音量だけではなく、むしろ質感(音色的側面)による表現に依存するところが増大することとなった。",
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"text": "日本語において、を「不等号アクセント」と呼び、とは「山型アクセント」と呼ぶことによって、両者を区別しようという配慮もなされている。不等号アクセントは「音が抜ける(減弱していく)ような波形になるアクセント」、山型アクセントは「突き刺すようなアクセント(楔そのものの鋭利性のように)という使い分けが厳密でないながらも試みされていもするが、これらの記号を厳密にその強勢の波形を象形文字として表したものと理解するのは非常に危険であり、現に、それに相応しいだけの歴史的根拠はまだ発見されていない。奏者にとっては、複数の強勢記号すべてに明白な機能の違いを求めたがるものであるが、バロック音楽からロマン派にかけては、まだまだ記譜についての習慣が進化しきっていない状況であり、各地において様々なアイデアが別々に発生し、散逸していたそれら全てが直ちに普及したり取捨選択されたものではなかったため、それらの記号に遭遇した際には、読む側も当時の試行錯誤に則して、ある程度の自由さを持って対峙することが好ましい。何より、理解に苦しんだ場合には、響きそのものから感じられる表現から意図を見出すことが、何よりも要求されることとなる。ただし、どんな場合であっても主観的ではなく、あくまでも中立的な学者的立場が望まれることは言うまでもない。バロック音楽からロマン派にかけての読譜においては、多くの経験と熟考とが必要とされる困難な作業である。",
"title": "強弱記号"
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]
| null | == 強弱記号 ==
[[w:音強|音の強弱]](ダイナミクス/ディナーミク/デュナーミク)を表す記号。
楽譜の中に詰め込まれる情報量は時代を追うごとに多くなっていったが、当初は楽譜に強弱を示す要素までは要求されなかった。[[w:J.S.バッハ|J.S.バッハ]]やその同時代の作曲家にとってもまだ、音楽における共通語であったイタリア語によって"'''''forte'''''(大きく)"や"'''''piano'''''(小さく)"と楽譜に注意書きを添えることは大変珍しいことであり、特別の意図がある時のみに限られていた。それは、室内楽から管弦楽において、また[[w:チェンバロ|チェンバロ]]や[[w:オルガン|オルガン]]の[[w:ストップ|ストップ]]による対比的効果を欠くことのできないような楽句などに見られた。
強弱の指示の必要性については、[[w:再現音楽|再現音楽]]として作曲そのものの質や楽器制作の質などの向上、そして奏者の演奏技術の向上などによって、音楽そのものや楽譜により細かな指示が要求されるようになったことが挙げられる。実際には、[[w:フランツ・ヨーゼフ・ハイドン|ハイドン]]や[[w:モーツァルト|モーツァルト]]たちの初期の作品には強弱の指示は見られず、18世紀後半になって強弱の記入が常識的な作業として普及し、定着していった。その中で、例えば「[[画像:Forte001.png]]」や「[[画像:Piano001.png]]」という記号が使用されるようになっていき、[[w:ベートーヴェン|ベートーヴェン]]の世代においては、その初期の作品から強弱の指示が楽譜に見出される。
「[[画像:Forte001.png]]」や「[[画像:Piano001.png]]」などが記号化しつつあった当時においては、"'''''forte'''''"や"'''''piano'''''"と文字で指示される方式も依然残っており、記号化は徐々に浸透・定着していった。例えば「メッゾ・フォルテ」では、"'''''mezzo forte'''''"、"'''''mezzo''''' [[画像:Forte001.png]]"、"'''''mz forte'''''"、"'''''mz''''' [[画像:Forte001.png]]"、"[[画像:Mezzoforte001.png]]"などと様々な指示の仕方が楽譜の中に見られた。強弱記号が楽譜の要素の中で重要な位置を獲得するようになった頃においても、最大は[[画像:Fortissimo001.png]]、最小は[[画像:Pianissimo001.png]]であり、[[画像:Mezzoforte001.png]]や[[画像:Mezzopiano001.png]]"のような微妙な指示や、[[画像:Fortississimo001.png]]以上や[[画像:Pianississimo001.png]]以下が登場するというのはもっと後のことで、それらは楽譜の表現力において大きな進展であった。ベートーヴェンにおける斬新なソナタ形式として名高い[[w:ピアノソナタ第23番 (ベートーヴェン)|ピアノ・ソナタ第23番ヘ短調(熱情)作品57第Ⅰ楽章]] の終結においては、強弱の指定においても特別の意気込みが見られる。254小節には"'''''più'''''[[画像:Forte001.png]]"、261小節には"'''''più piano'''''"という記入、最後は当時にとっては特別珍しい"[[画像:Pianississimo001.png]]"が登場する。
[[w:ベートーヴェン|ベートーヴェン]]、[[w:シューベルト|シューベルト]]、[[w:モーツァルト|モーツァルト]]たちの時代においても、まだ作曲家たちは試行錯誤を繰り返しており、使用法が厳密でなかったり、後の時代に定着したような使用法とは異なるようなものも多く見出される。例えばフォルテの類が、時には、後の[[w:テヌート|テヌート]]と同等程度の意図であったり、後の[[w:アクセント|アクセント]]や[[w:スフォルツァンド|スフォルツァンド]]と同類の意図を込められて使用されてきたことが、当時の自筆譜の研究で明確になっている。それらの使用は、後の時代の強勢とは本質的には違うものの、当時はまだ記譜の概念が大雑把であり、音量によって強勢を副次的に示しただけであり、演奏する者はそれが単純な瞬間的フォルテではなく、音量によって副次的に示された強勢であることを誤解しないように読譜しなくてはならない。またベートーヴェンにおいては、突然のフォルテや突然のピアノを非常に好んだが、"'''''subito''''' [[画像:Forte001.png]]"や"'''''subito''''' [[画像:Piano001.png]]"などが記号として登場するようになったのはもっと後のことであった。
これらの記号の使用法として、2種の強弱記号を自由に結合させて1つの記号として使用することもできる。例えば、"[[画像:Forte001.png]][[画像:Piano001.png]]"のような組み合わせであるが、最初の音量の後ただちに次の音量に転じるという指示で、これらは単独の強弱記号の二次的使用と認められ、その種類をあらゆる組み合わせで列挙することは有意義でないため割愛する。一般には大きい音量から小さい音量へと転じる際にこの結合式の強弱記号が作成されるが、小さい音量から突然大きい音量へと転じる指示にこの結合式強弱記号が作成されることは、必要性の面から、非常に稀なものである。しかしながら、記号の組み合わせは様々なものが理論的に可能であり、特にそこに禁止されるべききまりはないが、必要性に則して一定の傾向が見出される。例えば"[[画像:Fortissimo001.png]][[画像:Mezzopiano001.png]]"、"[[画像:Forte001.png]][[画像:Pianissimo001.png]]"などのように、対比的な強弱指示が組み合わせされる機会は多いものの、対比の少ない組み合わせ、例えば"[[画像:Mezzoforte001.png]][[画像:Mezzopiano001.png]]"というのは実際には見かけることはまずない。一般に、明らかな強弱の対比による効果をもたらしたい際に、この結合式の強弱記号が使用される。
尚、演奏の面において、この結合式強弱記号の正しい解釈については長年論議が続いてきた。すなわち、音量を切り換える時間的地点の違いによって、表現上の結果が大きく変化してしまうことが問題になってきた。例えば2分音符に"[[画像:Forte001.png]][[画像:Piano001.png]]"が付与されていた場合、それがテンポの非常に遅い場面であれば、フォルテの時間が8分音符などの短いものとされ、テンポの非常に速い場面であれば、フォルテの時間が4分音符などの長いものと演奏されるという解釈が提唱されてきたが、どの場合でも明らかに判断がつきやすいものばかりではなく、極論的には、どう処理されるべきかという判断は中立性を持って奏者が自然で効果的な解釈を目指すことに任されている。時には、音を細かく連打している場面にこのような指示が付されていることもあり、その場合には、連打の冒頭1つだけ、連打の冒頭2つまで、連打の冒頭3つまで、連打の冒頭4つまで、などと音量の切り換え箇所の特定は一定していない。尚、古い時代には"[[画像:Sforzando001.png]][[画像:Piano001.png]]"や"[[画像:Sforzando001.png]][[画像:Forte001.png]][[画像:Piano001.png]]"なども見られたが、それらは指示法の確定されていない時代によく見られたものであり、後の時代においては、"[[画像:Sforzando001.png]]"は特定の音符・瞬間のみに置かれる強勢を意味し、音量の示す記号とはされていない。
これら強弱記号は、当初は音楽全体に与える指示であったが、音楽の中に様々な別の動きが氾濫するようになってからは、記号は特定の音群のみに適用されることとなっていった。そのため、例えば大譜表の5線譜と5線譜の間に強弱記号が配されていた場合、古い音楽であれば全体でその音量に従えばよいものの、記号の上の5線と下の5線が異なる動きを採っているような箇所においては、作曲者が「上の5線の下」へ配したつもりの指示であるのか、「下の5線の上」へ配したつもりの指示であるのか、「両方の5線の間」へ配したつもりの指示であるのか、甚だ判断がつきにくい場面も多く存在する。自筆譜の研究においては、そういう解釈について論議が続いている作品の箇所が多く存在し、また出版業界においては、やむを得ず奏者に任せるままに5線と5線の間に強弱記号を配するしかないことも多い。強弱記号がどの5線や音群に付与されたものであるかというこの問題は、総譜の中でも起きる問題であり、また単一の5線の中に複数声部が混在する際にも起きる問題である。
上述の縦軸上の問題に対して、横軸上における強弱記号の問題も音楽研究の場では論議が続いている。記譜に精密さを要求しなかった時代においては特に、明確な形の楽句の始まりに強弱記号が揃えられていないような自筆の指示が多く存在し、楽句が始まった後に指示に従うのか、楽句の最初から指示に従うのかという論議が続けられている。楽句全体の強弱の指示を、短いその楽句の中間地点に配した作曲家もおり、また弱起部分には強弱記号を配さないという配慮が認められる場合もあり、楽譜研究が進むにつれ、記譜が厳密でなかった時代の自筆譜の解読には困難な問題が残っている。これらは、出版譜においても見られる問題で、古い時代の楽譜に対峙する際には、それらが精密な指示を果たした結果でないがために、楽譜上の指示の位置に厳密に従うことは危険とされている。
強弱記号の種類は、当初はごく少なく、多くは相対的な音量を示す程度であったものの、徐々に表現の要求度が高まるにつれて種類が豊富になり、現代に於いては、どちらかというと絶対的な音量を示そうという傾向が強い。その最初の兆候は、印象主義の作曲家たちが楽譜にあらゆる意図を細かく詰め込もうとした様式の中に顕著に見出される。"'''''più''''' [[画像:Forte001.png]]"や"'''''più''''' [[画像:Piano001.png]]"が[[w:ドビュッシー|ドビュッシー]]や同時代以降の多くの場面に見出されるが、更に"'''''meno''''' [[画像:Forte001.png]]"や"'''''meno''''' [[画像:Piano001.png]]"までもが現れた。新しい時代においては、作曲家ごとに記号の種類や使用傾向が異なるため、作曲家の様式を理解した上で読譜に臨むことが望まれる。[[w:ドビュッシー|ドビュッシー]]たちの伝統を更に進めた[[w:メシアン|メシアン]]は、楽器そのものの表現能力や音域の特性を含めて強弱に厳密に配慮し、ピアノ独奏曲「[[w:みどり児イエスに注ぐ20のまなざし|みどり児イエスに注ぐ20のまなざし]]」や2台ピアノ曲「[[w:アーメンの幻影|アーメンの幻影]]」においては[[画像:Piano001.png]]4つから[[画像:Forte001.png]]5つまでの幅で精密に曲中の強弱が指示されている。彼の後の[[w:セリー|セリー]]的作品である「[[w:音価と強度のモード|音価と強度のモード]]」においては、7種の強弱記号によるセリーという側面までもが要素の中に組まれており、明らかに強弱記号の絶対性が求められており、彼は後の「[[w:カンテヨジャーヤ|カンテヨジャーヤ]]」や「[[w:鳥のカタログ|鳥のカタログ]]」などでも同様の音量的セリーを導入したが、このような強弱記号の絶対的傾向は、近代・現代の作曲家に多く共通する記譜上の特徴として現れた。
強弱記号の音量的意図を理解する上では、また別の重要な問題が存在する。総譜が複雑化する中で、楽器特性に応じた強弱配慮を延長すると、現代作品においては作曲家の意図が表現できなくなっていった。例えば、金管楽器に付与される[[画像:Piano001.png]]と、管弦楽中の弦楽器独奏に付与される[[画像:Piano001.png]]とでは、絶対的な音量にかなり違いが生じる。更に、[[w:タムタム|タムタム]]における[[画像:Fortississimo001.png]]と[[w:チェレスタ|チェレスタ]]における[[画像:Fortississimo001.png]]、[[w:ピッコロ|ピッコロ]]における[[画像:Fortississimo001.png]]と[[w:コントラバス|コントラバス]]における[[画像:Fortississimo001.png]]、[[w:サックス|サックス]]における[[画像:Fortississimo001.png]]と[[w:クラリネット|クラリネット]]における[[画像:Fortississimo001.png]]などを比較すれば、総譜における強弱記号の問題は、管弦楽法の歴史の中で終着点のないものであった。そんな中で、総譜における強弱記号は長い間、そのままでパート譜に写譜されることを配慮して指示され、作曲家が書く際、指揮者が読解しようとする際には、楽器特有の性能を踏まえられていた。すなわち、同じ音量バランスをもって奏されて欲しい楽器群があっても、楽器の性能に合わせて強弱指示されていたため、それらの楽器群が全く同じ記号が付与されるとは限らないわけである。しかしながら現代作品の総譜においては、音楽の要素の複雑化が進み、楽器特性に配慮した強弱指定をすると、その指示のどこまでが楽器特性に起因するものかが判読できず、そして作曲者の本意を解するには不可能になったため、パート譜にする際の配慮は別領域として、総譜には絶対的な音量を楽器特性を無視して指示する様式が多く採られている。指揮者は絶対的な指示として強弱を理解できることによって、作曲者と指揮者との壁が大幅になくなり、不本意な誤解が解消されるようになった。その場合、パート譜へは総譜とは異なった強弱記号が変換される場合とそうでない場合とがあるが、その両方や従来の総譜からの場合においても、楽団の全奏者はパート譜の強弱指定に局所的に従うのではなく、総譜を的確に解読した上でパート譜上の指示を適切に捉えることが要求される。
管弦楽においては音量の幅があまりにも大きいため、[[画像:Piano001.png]]や[[画像:Forte001.png]]が5~6つ結合されることもある。それらの早い例としては、[[w:チャイコフスキー|チャイコフスキー]]の[[w:交響曲第6番 (チャイコフスキー)|交響曲第6番ロ短調「悲愴」]](第Ⅰ楽章160小節)において、[[w:ファゴット|ファゴット]]パートには[[画像:Piano001.png]]が6つも連ねられた指示が見出される。極小音の得意とする[[w:大太鼓|大太鼓]]や[[w:ティンパニ|ティンパニ]]に対しても、同様の極端な強弱指示が後の時代の音楽に見出されるが、作曲家には精密な楽想の処理が要求されることとなる。
20世紀後半に於いては、作曲者のイマジネーションの正確な受信を心がける為に、ソロ楽器ですらフォルテかピアノを九つ書いたりする例も稀ではなくなった。強弱記号のインフレを防ぐ為に、楽譜のインストラクションにあらかじめ「全曲を通じて可能な限り小さく(大きく)」と書いておく例も見かけるようになった。
ごく稀に、"'''''più''''' [[画像:Fortissimo001.png]]"や"'''''più''''' [[画像:Pianissimo001.png]]"が見出されることもあるが、"'''''più'''''"を添えるのは[[画像:Forte001.png]]1つや[[画像:Piano001.png]]1つに添えられるのが一般的である。[[画像:Forte001.png]]や[[画像:Piano001.png]]には、"'''''più'''''","'''''m'''''","'''''meno'''''(稀)"が付与されて、補助記号なしの場合を含めて4段階に程度が増減され得るが、それよりも程度を広げる場合には補助記号にはよらず、[[画像:Forte001.png]]や[[画像:Piano001.png]]を複数個連ねることによって表現される。古い時代の楽譜こそ、[[画像:Fortissimo001.png]]や[[画像:Fortississimo001.png]]、[[画像:Pianissimo001.png]]や[[画像:Pianississimo001.png]]などは、元の記号の倍数個分の音量を意味するほどの音量差が望まれることが多かったが、それらの種類が更に増えた現代においては、それら各記号ごとの音強幅は倍数的に増えるほどのものを要求されているというよりも、耳で認識できる1段階の違いを表現しているという傾向に推移していった。極論的には、絶対的な音量を定義することは不可能であるが、例えば仮に、'''''più''''' [[画像:Forte001.png]]と[[画像:Forte001.png]]との差、'''''meno'''''[[画像:Forte001.png]]と[[画像:Forte001.png]]との差、これらが等しいと設定しても、[[画像:Fortissimo001.png]]と[[画像:Fortississimo001.png]]との差をそれらと等しく表現すべきかという問題が浮上する。しかしながら、音響学によって明らかにされている人間の耳の特性として、強音になればなるほど、弱音になればなるほど、音と音の音量差を認識し辛くなるため、有能な奏者や指揮者たちは耳の特性に応じて、強音になればなるほど、弱音になればなるほど、音量差を大きく設定するという作業を無意識にこなしているとされる。逆に、中音量であればあるほど音量差を認識しやすくなるという人間の耳の特性によって、[[画像:Forte001.png]]や[[画像:Piano001.png]]の付近では微妙な音量差も敏感に認識され得ることを考えると、[[画像:Forte001.png]]や[[画像:Piano001.png]]には"'''''più'''''","'''''m'''''","'''''meno'''''(稀)"を付与するのに対し、それよりも両脇は補助記号にはよらず、[[画像:Forte001.png]]や[[画像:Piano001.png]]を複数個連ねることによって表現されるという方式は、非常に実際的な面を踏まえたものと見なされる。
総じて、強弱記号の判読は一筋縄にはいかないものであり、記譜における広い歴史的理解の基で、時代性を踏まえて楽譜に対峙するだけでなく、作曲家の傾向や様式、そして良きも悪きも癖や配慮の程度も総合的に捉えることが必要不可欠となる。また、音楽家としての感性の鋭さと楽譜に対する学者的中立性を両立させることも強く要求されることが望まれる。それらに欠けるところがもしあれば、演奏が作曲家の意図に沿わない点が発生してしまうことは否定できない。しかしながら、仮に完璧な記譜法がこの世に確立されたとしても、それが万人に意図どおり理解され得るかというと、難しい問題となるだろう。管弦楽法や記譜法について、数々の著作が歴史の中で改良されてきたが、少なくとも現在においてはまだ最高の方法が見つかっているわけではなく、一定以上の領域においては、音楽家としての本能的感性によって理解の助けとせざるを得ないと言える。
=== 一定の強弱を表すもの ===
{| border cellspacing=0 cellpadding=5
|- id=index
| align=center | 記号
表示
| align=center | 読み
| align=center | 絶対的音量
| align=center | 相対的音量(一例)
| align=center | 補足説明
|- id=ffffff
| align=center | [[画像:Fortississimo001.png]][[画像:Fortississimo001.png]]
| Fortissississississimo
フォルティッシシシシシモ
| rowspan=2 |可能な限り大きく
| [[画像:Fortississimo001.png]][[画像:Fortissimo001.png]]より大きく
| [[w:エドガー・ヴァレーズ|エドガー・ヴァレーズ]]に使用が見られる。
|- id=fffff
| align=center | [[画像:Fortississimo001.png]][[画像:Fortissimo001.png]]
| Fortississississimo
フォルティッシシシシモ
| [[画像:Fortississimo001.png]][[画像:Fortississimo001.png]]ほど大きくなく
[[画像:Fortissimo001.png]][[画像:Fortissimo001.png]]より大きく
|
|- id=ffff
| align=center | [[画像:Fortissimo001.png]][[画像:Fortissimo001.png]]
| Fortissississimo
フォルティッシシシモ
| rowspan=2 | きわめて大きく
| [[画像:Fortississimo001.png]][[画像:Fortissimo001.png]]ほど大きくなく
[[画像:Fortississimo001.png]]より大きく
|
|- id=fff
| align=center | [[画像:Fortississimo001.png]]
| Fortississimo
フォルティッシシモ
| [[画像:Fortissimo001.png]][[画像:Fortissimo001.png]]ほど大きくなく
[[画像:Fortissimo001.png]]より大きく
| rowspan=2 |[[w:古典派|古典派]]後期から[[w:ロマン派|ロマン派]]にかけては、[[画像:Fortissimo001.png]]~[[画像:Fortississimo001.png]]が一般に使用される最大の記号であった。
|- id=ff
| align=center | [[画像:Fortissimo001.png]]
| Fortissimo
フォルティッシモ
| かなり大きく
| [[画像:Fortississimo001.png]]ほど大きくなく
''più''[[画像:Forte001.png]]より大きく
|- id=piùf
| align=center | ''più''[[画像:Forte001.png]]
| più forte
ピウ・フォルテ
| より大きく
| [[画像:Fortissimo001.png]]ほど大きくなく
[[画像:Forte001.png]]より大きく
| “più” とはイタリア語 “molto” の優等比較級であり、英語 “more” に相当する。本来、その前の音量よりも大きくさせたい際に用いられた指示であったが、後に、絶対的な理想としてのより大きい音量を指す際に用いられることとなり、新しい音楽においては相対的音量を示すものではなくなった。当然ながら、[[画像:Fortissimo001.png]]より大きくてはいけない。
|- id=f
| align=center | [[画像:Forte001.png]]
| forte
フォルテ
| 大きく
| ''più''[[画像:Forte001.png]]ほど大きくなく
''meno''[[画像:Forte001.png]]より大きく
|
|- id=menof
| align=center | ''meno''[[画像:Forte001.png]]
| meno forte
メノ・フォルテ
| それほど大きくなく
| [[画像:Forte001.png]]ほど大きくなく
[[画像:Mezzoforte001.png]]よりは大きく
| “meno” とはイタリア語 “poco” の比較級であり、英語 “less” に相当する。本来、その前の音量よりも大きくなくさせたい際に用いられた指示であるが、絶対的な理想としての[[画像:Forte001.png]]ほどは大きくない音量を指す際に用いられ、新しい音楽においては相対的音量を示すものではない。ごく稀に使用される。
|- id=mf
| align=center | [[画像:Mezzoforte001.png]]
| mezzo forte
メッゾ・フォルテ
| やや大きく
| ''meno''[[画像:Forte001.png]]ほど大きくなく
''poco''[[画像:Forte001.png]]より大きく
| 本来は[[画像:Forte001.png]]の半分の大きさを意味する指示であったが、後に[[画像:Forte001.png]]ほど大きくない中庸的音量を示す際に使用されることとなった。[[画像:Mezzopiano001.png]]との違いについては論議が残るところであるが、実際的には[[画像:Mezzopiano001.png]]と同じ音量程度であえて区別を付ける必要のある場合とない場合とあり、臨機応変にその必要性を見極めて対処する必要がある。
|- id=pocof
| align=center | ''poco''[[画像:Forte001.png]]
| poco forte
ポーコ・フォルテ
| わずか大きく
| [[画像:Mezzoforte001.png]]ほど大きくなく
''poco''[[画像:Piano001.png]]より大きく
| rowspan=2 |イタリア語 “poco” は、英語 “little” と同様にそのままでは「ほとんど~ない」という意味となる。「わずか」という意味を単純に示す場合には、英語 “a little” と同様に “'''un''' poco” や “'''un''' po'” として使用されるが、音楽上では “poco” だけで「わずか」という意味を示す簡易的使用も見られる。稀に使用される。
|- id=pocop
| align=center | ''poco''[[画像:Piano001.png]]
| poco piano
ポーコ・ピアノ
| わずか小さく
| ''poco''[[画像:Forte001.png]]より小さく
[[画像:Mezzopiano001.png]]ほど小さくなく
|- id=mp
| align=center | [[画像:Mezzopiano001.png]]
| mezzo piano
メッゾ・ピアノ
| やや小さく
| ''poco''[[画像:Piano001.png]]より小さく
''meno''[[画像:Piano001.png]]ほど小さくなく
| 本来は[[画像:Piano001.png]]の半分の小ささを意味する指示であったが、後に[[画像:Piano001.png]]ほど小さくない中庸的音量を示す際に使用されることとなった。[[画像:Mezzoforte001.png]]との違いについては論議が残るところであるが、実際的には[[画像:Mezzoforte001.png]]と同じ音量程度であえて区別を付ける必要のある場合とない場合とあり、臨機応変にその必要性を見極めて対処する必要がある。
|- id=menop
| align=center | ''meno''[[画像:Piano001.png]]
| meno piano
メノ・ピアノ
| それほど小さくなく
| [[画像:Mezzopiano001.png]]より小さく
[[画像:Piano001.png]]ほど小さくなく
| “meno” とはイタリア語 “poco” の比較級であり、英語 “less” に相当する。本来、その前の音量よりも小さくなくさせたい際に用いられた指示であるが、絶対的な理想としての[[画像:Piano001.png]]ほどは小さくない音量を指す際に用いられ、新しい音楽においては相対的音量を示すものではない。稀に使用される。
|- id=p
| align=center | [[画像:Piano001.png]]
| piano
ピアノ
| 小さく
| ''meno''[[画像:Piano001.png]]より小さく
''più''[[画像:Piano001.png]]ほど小さくなく
|
|- id=piùp
| align=center | ''più''[[画像:Piano001.png]]
| più piano
ピウ・ピアノ
| より小さく
| [[画像:Piano001.png]]より小さく
[[画像:Pianissimo001.png]]ほど小さくなく
| “più” とはイタリア語 “molto” の優等比較級であり、英語 “more” に相当する。本来、その前の音量よりも小さくさせたい際に用いられた指示であったが、後に、絶対的な理想としてのより小さい音量を指す際に用いられることとなり、新しい音楽においては相対的音量を示すものではなくなった。当然ながら、[[画像:Pianissimo001.png]]より小さくてはいけない。
|- id=pp
| align=center | [[画像:Pianissimo001.png]]
| Pianissimo
ピアニッシモ
| かなり小さく
| ''più''[[画像:Piano001.png]]より小さく
[[画像:Pianississimo001.png]]ほど小さくなく
| rowspan=2 |[[w:古典派|古典派]]後期から[[w:ロマン派|ロマン派]]にかけては、[[画像:Pianissimo001.png]]~[[画像:Pianississimo001.png]]が一般に使用される最小の記号であった。
|- id=ppp
| align=center | [[画像:Pianississimo001.png]]
| Pianississimo
ピアニッシシモ
| rowspan=2 |きわめて小さく
| [[画像:Pianissimo001.png]]より小さく
[[画像:Pianissimo001.png]][[画像:Pianissimo001.png]]ほど小さくなく
|- id=pppp
| align=center | [[画像:Pianissimo001.png]][[画像:Pianissimo001.png]]
| Pianissississimo
ピアニッシシシモ
| [[画像:Pianississimo001.png]]より小さく
[[画像:Pianississimo001.png]][[画像:Pianissimo001.png]]ほど小さくなく
|
|- id=ppppp
| align=center | [[画像:Pianississimo001.png]][[画像:Pianissimo001.png]]
| Pianississississimo
ピアニッシシシシモ
| rowspan=2 |可能な限り小さく
| [[画像:Pianissimo001.png]][[画像:Pianissimo001.png]]より小さく
[[画像:Pianississimo001.png]][[画像:Pianississimo001.png]]ほど小さくなく
|
|- id=pppppp
| align=center | [[画像:Pianississimo001.png]][[画像:Pianississimo001.png]]
| Pianissississississimo
ピアニッシシシシシモ
| [[画像:Pianississimo001.png]][[画像:Pianissimo001.png]]より小さく
| [[w:チャイコフスキー|チャイコフスキー]]に使用が見られる。
|- id=sotto_voce
| ''sotto voce''
| ソット・ヴォーチェ
| 声量を抑えて
|
| ''mezza voce''との違いにおいて決定的見解はまだ存在していない。
|- id=mezza_voce
| ''mezza voce''
| メッザ・ヴォーチェ
| 半分の声量で
|
| ''sotto voce''との違いにおいて決定的見解はまだ存在していない。「メッツァ」と読むのは誤り。
|- id=echo
| ''echo''
| エコー
| 山びこのように
|
| 音量的・音色的対比を形成させる楽句において、古くから伝統的に使用され、現代作品の楽譜にも見られる。絶対的音量を示すものではなく、明白な相対的効果を狙う際に指示される。
|}
:※[[画像:Fortissimo001.png]]以上や[[画像:Pianissimo001.png]]以下に見られる"-ssi-"の発音について、実際には[si]と発音されるものの、「スィ」と表記すると反復される際に煩わしくなる点もあり、現代日本における外来語をより原語発音に近く表記しようという傾向とは別に、古い時代のより厳密でないカタカナ表記が定着されたまま現在も踏襲されているが、これはこのままが好ましい。
:※ [[画像:Fortississimo001.png]]以上や[[画像:Pianississimo001.png]]以下において、それらの標準的な読みは、世界的な見地においても一定していない。例えば、[[画像:Fortississimo001.png]]/[[画像:Pianississimo001.png]]においては、フォルティッシッシモ/ピアニッシシモ、フォルティッシメント/ピアニッシメント、フォルテ-フォルティッシモ/ピアノ-ピアニッシモ、三重フォルテ/三重ピアノ、などと数種見られる。
:※ 強弱記号は音量を示すだけのものであり、音楽的表現・性格を示すものとはされていない。同じ音量であっても、様々な表情を持った音楽的場面が存在し、強弱記号によって表情を感じるのは主観的な誤解とされる。特に日本語においては、"piano"を「弱い」と訳すことは敬遠される。そこには弱々しさは含んでおらず、純粋に音量のみが指示されているだけである。ここでは"piano"を「小さい」と訳し、表情は排除した。同様に、"forte"を「強く」と訳さず、「大きく」と訳した。
:※ これら記号は、時代や作曲家などによって一定した厳密な使用が果たされてきたものではないため、それらの背景をふくめて対峙する必要性が非常に大きい。
=== 特定の音符や時間だけに付与される強勢を表すもの ===
俗に「'''アクセント記号'''」と称される。
{| border cellspacing=0 cellpadding=4
|- id="fp"
| align=center | [[画像:Fortepiano001.png]]
| colspan=2 | フォルテピアノ
| nowrap | 大きく そして直ちに小さく
| [[画像:Forte001.png|フォルテ]]で演奏してすぐに[[画像:Piano001.png|ピアノ]]に転じる。2種の強弱記号を組み合わせたものでしかなく、本質的にはそのものが強勢を意味していないが、強弱記号の使用法が試行錯誤されていた[[w:古典派音楽|古典派音楽]]の時代において、副次的に強勢とほぼ同じ意図でかなり広く使用された。2種の強弱記号の組み合わせは本来自由にされ得る。保持される音に付与された場合には、強弱の切り換えタイミングの特定に奏者の判断が必要であり、同音を連打しているような走句に付与された場合には、冒頭のいくつ目から強弱を切り換えるかの特定に奏者の判断が必要となる。
|- id="sf"
| align=center| [[画像:Sforzando001.png]]
| colspan=2 rowspan=2 | スフォルツァンド
| rowspan=8 | 付与音のみに強勢をおいて
| rowspan=7 | 発音後に強弱を転じることのできる楽器においては、瞬間的な強勢後、音勢を急激に抑える。
|- id="sfz"
| align=center | [[画像:Sforzando002.png]]
|- id="fz"
| align=center | [[画像:Forzato001.png]]
| colspan=2 | フォルツァート
フォルツァンド
|- id="rf"
| align=center | [[画像:Rinforzato001.png]]
| colspan=2 | リンフォルツァート
リンフォルツァンド
|- id="accento"
| align=center id=accento |
| 玉や桁の上下に付与できる
| rowspan=4 |アッチェント(アクセント)
|- id="^"
| align=center | [[画像:Accento003.png]]
| 玉や桁の上に付与する場合の記号
|- id="v"
| align=center |
[[画像:Accento004.png]]
| 玉や桁の下に付与する場合の記号
|-
| align=center | [[画像:Accento005.png]]
| 玉や桁の上下に付与できる
| 発音後に強弱を転じることのできる楽器においては、弱音から立ち上げ、早急に強勢を置き、元の強弱やそれよりも小さい状態に抑える。
|}
記譜上の記号によって精密な指示を果たさなかった時代においては、アッチェントは主に音量的概念によって満たされていた。そのため、強勢を配したい音符のみに[[画像:Forte001.png]]や[[画像:Fortissimo001.png]]などが付与されることによって意図が果たされることが多かった。その場合、直後に対比的な強弱記号が配されることがおおかったが、時間的な早急性を与えるため、[[画像:Fortepiano001.png]]などのような結合型の強弱記号によってそれが代用されることとなった。後に[[画像:Sforzando001.png]]の類が登場するが、それには音量的なだけではなく、質感としての強勢も表現されて進化を遂げた。また、場合によっては[[画像:Sforzando001.png]]の類は、[[画像:Fortepiano001.png]]の類よりも時間的早急性を有しており、それが作曲家によって意図的に使い分けされていると見なされることもあるが、そこまでの意味を見出せない場合も認められ、時代や作曲家の様式を踏まえて臨機応変に楽譜を解読する必要がある。
[[w:古典派音楽|古典派音楽]]においては、強勢についての表現法はまだ試行錯誤が続いており、多種多様な方法が混在していた。それら全てに固有の意味の違いを求めるのは無理なことで、自筆譜の研究分野においては、作曲家ごと、そしてその時代ごとの傾向を体系化する動きが見られるが、全ての作曲家が全ての表記法を熟知していたわけではなく、そしてそれらをどんな場合においても厳密に使い分けていたかというと、そうでもないことが研究されている。
ベートーヴェンの自筆譜研究において世界的権威であった故児島新氏による研究によると、例えば、ベートーヴェンの強勢には数種のものが見出されるという。バロック音楽の楽譜にも見られ、モーツァルトの楽譜にもよく現れるが、俗名「棒アクセント」と呼ばれる「'」による強勢は、単純な強勢を意味するだけでなく、後の時代のスタッカートを意味することもあり、またテヌートを意味することもあった。現在の古楽においては、このことは常識とされているが、古楽に精通しない奏者にとってはまだ誤認が多く、誤った多くの演奏がいまだに重ねられている。
記譜が進化するにつれて、強制は音量だけではなく、むしろ質感(音色的側面)による表現に依存するところが増大することとなった。
日本語において、を「不等号アクセント」と呼び、[[画像:Accento003.png]]と[[画像:Accento004.png]]は「山型アクセント」と呼ぶことによって、両者を区別しようという配慮もなされている。不等号アクセントは「音が抜ける(減弱していく)ような波形になるアクセント」、山型アクセントは「突き刺すようなアクセント(楔そのものの鋭利性のように)という使い分けが厳密でないながらも試みされていもするが、これらの記号を厳密にその強勢の波形を象形文字として表したものと理解するのは非常に危険であり、現に、それに相応しいだけの歴史的根拠はまだ発見されていない。奏者にとっては、複数の強勢記号すべてに明白な機能の違いを求めたがるものであるが、バロック音楽からロマン派にかけては、まだまだ記譜についての習慣が進化しきっていない状況であり、各地において様々なアイデアが別々に発生し、散逸していたそれら全てが直ちに普及したり取捨選択されたものではなかったため、それらの記号に遭遇した際には、読む側も当時の試行錯誤に則して、ある程度の自由さを持って対峙することが好ましい。何より、理解に苦しんだ場合には、響きそのものから感じられる表現から意図を見出すことが、何よりも要求されることとなる。ただし、どんな場合であっても主観的ではなく、あくまでも中立的な学者的立場が望まれることは言うまでもない。バロック音楽からロマン派にかけての読譜においては、多くの経験と熟考とが必要とされる困難な作業である。
=== 強弱の変化を表すもの ===
{| border cellspacing=0 cellpadding=4>
|- id="cresc."
| ''crescendo'' || ''cresc.''
| rowspan=2 | クレッシェンド
| nowrap rowspan=2 | だんだん強く(成長しながら)
| rowspan=5 | [[画像:Crescendo001.png|クレッシェンドの松葉]]と[[画像:Diminuendo001.png|ディミヌエンドの松葉]]は俗に松葉、hair pinなどと呼ばれる。一般に文字を用いる場合よりも短いものに使う。また、''cresc.''と書かれたあとで[[画像:Crescendo001.png|クレッシェンドの松葉]]とある場合には、その部分でさらに一段とクレッシェンドする、という意味に捉えるのが一般的である。
|- id="crescendo"
<td align=center colspan=2>
[[画像:Crescendo001.png]]
|- id="decresc."
| ''decrescendo'' || ''decresc.''
| nowrap | デクレッシェンド
| nowrap rowspan=3 | だんだん弱く(減退しながら)
|- id="dim."
| ''diminuendo'' || ''dim.''
| ディミヌエンド
|- id="diminuendo"
| align=center colspan=2 | [[画像:Diminuendo001.png]] ||<br/>
|}
== 参考文献 ==
「伊和中辞典」(小学館)
「標準音楽辞典」(音楽之友社)
「現代音楽の記譜」(全音楽譜出版社)
「管弦楽法」(音楽之友社)
「ニューグローブ世界音楽大辞典」(英語版)
[[Category:音楽|きようしやくきこう]] | null | 2015-11-04T11:43:54Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E5%BC%B7%E5%BC%B1%E6%B3%95/%E5%BC%B7%E5%BC%B1%E8%A8%98%E5%8F%B7 |
3,836 | フランス語/動詞 | 以下に挙げる動詞は全て『~すること』を表す不定形である。フランス語ではこの形を原型とし、辞書にもこの形で載っている。 | [
{
"paragraph_id": 0,
"tag": "p",
"text": "以下に挙げる動詞は全て『~すること』を表す不定形である。フランス語ではこの形を原型とし、辞書にもこの形で載っている。",
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}
]
| 以下に挙げる動詞は全て『~すること』を表す不定形である。フランス語ではこの形を原型とし、辞書にもこの形で載っている。 | 以下に挙げる動詞は全て『~すること』を表す不定形である。フランス語ではこの形を原型とし、辞書にもこの形で載っている。
{| border="2" cellpadding="4" cellspacing="0" style="margin-left:0.7em;margin-top:0.7em;margin-bottom:0.7em;margin-right:0em;background: #f9f9f9;border: 1px #aaa solid; border-collapse: collapse; font-size: 95%;"
! '''日本語'''
! '''フランス語'''
|-
| 行く
| aller
|-
| 呼ぶ
| appeler
|-
| 教える、学ぶ
| apprendre
|-
| 待つ
| attendre
|-
| 持つ
| avoir
|-
| 飲む
| boire
|-
| 分かる
| comprendre
|-
| 知っている(物を)
| connaître
|-
| 聞く
| écouter
|-
| 入る
| entrer
|-
| いる
| être
|-
| 急ぐ
| *se dépêcher
|-
| 寝る
| dormir
|-
| する
| faire
|-
| 撮影する
| filmer
|-
| 遊ぶ
| jouer
|-
| 読む
| lire
|-
| 食べる
| manger
|-
| 死ぬ
| mourir
|-
| 話す
| parler
|-
| より好む
| préférer
|-
| 会う
| rencontrer
|-
| 知っている(事柄を)
| savoir
|-
| 電話する
| téléphoner
|-
| 働く
| travailler
|-
| 生きる
| vivre
|-
| 見る
| voir
|-
|}
[[カテゴリ:フランス語 動詞|とうし]] | null | 2022-12-03T12:26:28Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E8%AA%9E/%E5%8B%95%E8%A9%9E |
3,837 | フランス語/形容詞 | 1.長い言葉:the long word(le long mot)
2.長い車:the long car(la longue voiture)
= 3.表記としては、男性形のときには(m)、女性形の時には(f)、中性形の時には、(c)、
4.この他に、疑問形容詞(que, qui, quoi, etc...)や指示形容詞(ce, cet, cette, etc...)などがある。
5.比較級・最上級では、plus, le plusを用いるが、bonなどの形容詞では異なり、mieux, le mieuxになる。
(凡例: No. 日本語 : 英語 : 仏語)
1.寒い、冷たい:cold : froid
2.熱い、暑い:hot : chaud, épicé
3.近い、近くに:near : proche
4.悲しい:sad : triste
5.忙しい:busy : occupé, chargé, très fréquenté
6.よい、おいしい、上手な:good : bon(m), bonne(f)
7.悪い、:bad : mauvais
8.若い:young : jeune
9.年とった、~歳の、古い:old : vieux(m), vieille(f)
10.新しい:new : nouveau(m), nouvelle(f), or neuf(m), neuve(f)
11.やわらかい:soft : doux(m), douce(f), or mou(m), molle(f), or fin(to hair)
12.やさしい、簡単な:easy : facile
13.右の、正しい:right : bon(m), bonne(f), or correctement, or juste, or bien, or droit(right)
14.(距離、時間が)長い、長さの~の:long : long(m), longue(f)
15.背の高い、高い、身長[高さ]が~の:tall : grand, haut
16.短い、背の低い:short : court, petit
17.大きい:big : grand, gros(m), grosse(f)
18.大きい、広い:large : grand, gros(m), grosse(f)
19.小さい、(面積が)せまい:small : petit
20.高い、高さが~ある:high : haut, élevé
21.低い:low : bas(m), basse(f)
22.すてきな、よい、親切な:nice : gentil(m), gentille(f), joli, bon(m), bonne(f)
23.すばらしい、晴れた、健康な、元気な:fine : excellent
24.あまい:sweet : sucré, gentil(m), gentille(f), mignon(m), mignonne(f)
25.空腹の:hungry : faim
26.きれいな、かわいらしい、かなり:pretty : joli, plutôt
27.かわいい:cute : mignon
28.美しい、すばらしい:beautiful : beau
29.お気に入りの:favorite : favori, favorite
(凡例: No. 日本語 : 英語 : 仏語)
1.閉じた:closed : fermé
2.開いた:open : ouvert
3.涼しい、冷たい、冷静な:cool : frais(m), fraîche(f)
4.暖かい、温暖な:warm : chaud, chaleureux(m), chaleureuse(f)
5.等しい、平等の:equal : égal
6.同じ:same : même
7.異なった、いろいろな:different : différent
8.弱い:weak : faible
9.強い:strong : fort
10.遅い:late : tard, en retard
11.密接した:close : près
12.遠い:far : loin
13.安全な、無事な:safe : sans danger
14.危険な:dangerous : dangereux(m), dangereuse(f)
15.貧しい、かわいそうな、へたな:poor : pauvre, médiocre
16.金持ちの、豊かな:rich : riche
17.速い、素早い:quick : rapide
18.遅い、のろい:slow : lent, lentement
19.いつもの、普通の:usual : habituel(m), habituelle(f)
20.普通でない、めずらしい:unusual : insolite, rare
21.自由な、ひまな、無料の:free : gratuit, libre
22.難しい、かたい、熱心な:hard : dur, difficile
23.難しい:difficult : difficile
24.単純な、簡単な:simple : simple, simplet(m), simplette(f)
25.悪い、間違った、故障して:wrong : faux(m), fausse(f), mal
26.元気で、よい:well : bien, enfin
27.病気の:sick, ill : malade
28.重い、大量の:heavy : lourd, chargé
29.幅が広い、幅が~の:wide : large
30.深い、深さが~の:deep : profond, épais(m), épaisse(f)
31.すばらしい、すてきな、不思議な:wonderful : formidable
32.偉大な、すばらしい:great : génial, grand
33.美しい、すてきな:lovely : charmant
34.死んでいる、枯れた:dead : mort
35.元気の良い:lively : animé
36.いっぱいの、満腹の:full : plein, complet(m), complète(f)
37.かわいた:dry : sec(m), sèche(f)
38.晴れた、はっきりした、明らかな:clear : clair
39.風の強い:windy : venteux(m), venteuse(f)
40.暗い、濃い、黒っぽい:dark : sombre, foncé, noir
41.おかしい、滑稽な:funny : bizarre
42.公共の:public : public(m), publique(f)
43.重要な、大切な:important : important
44.自分自身の:own : propre
45.静かな:quiet : silencieux(m), silencieuse(f), tranquille
46.本物の、実在する:real : vrai, véritable
47.奇妙な、見知らぬ:strange : bizarre
48.特別の、特殊な:special : spécial
49.疲れた、飽きた:tired : fatigué
50.眠い、眠そうな:sleepy : sommeil
51.高価な:expensive : cher, chère
52.安い:cheap : bon marché
53.おもしろい、興味のある:interesting : intéressant
54.(人が)興奮した:excited : excité
55.人を興奮させるようなハラハラした:exciting : passionnant | [
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| null |
==形容詞の用法==
===形容詞の性について===
1.長い言葉:the long word(le long mot)
2.長い車:the long car(la longue voiture)
=
3.表記としては、男性形のときには(m)、女性形の時には(f)、中性形の時には、(c)、
4.この他に、疑問形容詞(que, qui, quoi, etc...)や指示形容詞(ce, cet, cette, etc...)などがある。
5.比較級・最上級では、plus, le plusを用いるが、bonなどの形容詞では異なり、mieux, le mieuxになる。
==入門編 29語==
(凡例: No. 日本語 : 英語 : 仏語)
1.寒い、冷たい:cold : froid
2.熱い、暑い:hot : chaud, épicé
3.近い、近くに:near : proche
4.悲しい:sad : triste
5.忙しい:busy : occupé, chargé, très fréquenté
6.よい、おいしい、上手な:good : bon(m), bonne(f)
7.悪い、:bad : mauvais
8.若い:young : jeune
9.年とった、~歳の、古い:old : vieux(m), vieille(f)
10.新しい:new : nouveau(m), nouvelle(f), or neuf(m), neuve(f)
11.やわらかい:soft : doux(m), douce(f), or mou(m), molle(f), or fin(to hair)
12.やさしい、簡単な:easy : facile
13.右の、正しい:right : bon(m), bonne(f), or correctement, or juste, or bien, or droit(right)
14.(距離、時間が)長い、長さの~の:long : long(m), longue(f)
15.背の高い、高い、身長[高さ]が~の:tall : grand, haut
16.短い、背の低い:short : court, petit
17.大きい:big : grand, gros(m), grosse(f)
18.大きい、広い:large : grand, gros(m), grosse(f)
19.小さい、(面積が)せまい:small : petit
20.高い、高さが~ある:high : haut, élevé
21.低い:low : bas(m), basse(f)
22.すてきな、よい、親切な:nice : gentil(m), gentille(f), joli, bon(m), bonne(f)
23.すばらしい、晴れた、健康な、元気な:fine : excellent
24.あまい:sweet : sucré, gentil(m), gentille(f), mignon(m), mignonne(f)
25.空腹の:hungry : faim
26.きれいな、かわいらしい、かなり:pretty : joli, plutôt
27.かわいい:cute : mignon
28.美しい、すばらしい:beautiful : beau
29.お気に入りの:favorite : favori, favorite
==初級編 55語==
(凡例: No. 日本語 : 英語 : 仏語)
1.閉じた:closed : fermé
2.開いた:open : ouvert
3.涼しい、冷たい、冷静な:cool : frais(m), fraîche(f)
4.暖かい、温暖な:warm : chaud, chaleureux(m), chaleureuse(f)
5.等しい、平等の:equal : égal
6.同じ:same : même
7.異なった、いろいろな:different : différent
8.弱い:weak : faible
9.強い:strong : fort
10.遅い:late : tard, en retard
11.密接した:close : près
12.遠い:far : loin
13.安全な、無事な:safe : sans danger
14.危険な:dangerous : dangereux(m), dangereuse(f)
15.貧しい、かわいそうな、へたな:poor : pauvre, médiocre
16.金持ちの、豊かな:rich : riche
17.速い、素早い:quick : rapide
18.遅い、のろい:slow : lent, lentement
19.いつもの、普通の:usual : habituel(m), habituelle(f)
20.普通でない、めずらしい:unusual : insolite, rare
21.自由な、ひまな、無料の:free : gratuit, libre
22.難しい、かたい、熱心な:hard : dur, difficile
23.難しい:difficult : difficile
24.単純な、簡単な:simple : simple, simplet(m), simplette(f)
25.悪い、間違った、故障して:wrong : faux(m), fausse(f), mal
26.元気で、よい:well : bien, enfin
27.病気の:sick, ill : malade
28.重い、大量の:heavy : lourd, chargé
29.幅が広い、幅が~の:wide : large
30.深い、深さが~の:deep : profond, épais(m), épaisse(f)
31.すばらしい、すてきな、不思議な:wonderful : formidable
32.偉大な、すばらしい:great : génial, grand
33.美しい、すてきな:lovely : charmant
34.死んでいる、枯れた:dead : mort
35.元気の良い:lively : animé
36.いっぱいの、満腹の:full : plein, complet(m), complète(f)
37.かわいた:dry : sec(m), sèche(f)
38.晴れた、はっきりした、明らかな:clear : clair
39.風の強い:windy : venteux(m), venteuse(f)
40.暗い、濃い、黒っぽい:dark : sombre, foncé, noir
41.おかしい、滑稽な:funny : bizarre
42.公共の:public : public(m), publique(f)
43.重要な、大切な:important : important
44.自分自身の:own : propre
45.静かな:quiet : silencieux(m), silencieuse(f), tranquille
46.本物の、実在する:real : vrai, véritable
47.奇妙な、見知らぬ:strange : bizarre
48.特別の、特殊な:special : spécial
49.疲れた、飽きた:tired : fatigué
50.眠い、眠そうな:sleepy : sommeil
51.高価な:expensive : cher, chère
52.安い:cheap : bon marché
53.おもしろい、興味のある:interesting : intéressant
54.(人が)興奮した:excited : excité
55.人を興奮させるようなハラハラした:exciting : passionnant
==会話・読解編==
[[カテゴリ:フランス語 形容詞|けいようし]] | null | 2022-12-03T12:28:55Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E8%AA%9E/%E5%BD%A2%E5%AE%B9%E8%A9%9E |
3,844 | 料理本/フレンチトースト | フレンチトースト(英語 French toast)とは、朝食などで食べられるパン料理の一種。
その他、好みに応じてバニラエッセンス、メープルシロップ、生クリーム、シナモン、蜂蜜、粉砂糖などが用いられる。
好みで粉砂糖を振りかけ、メープルシロップ・蜂蜜類を添えて食べる。
フライパンで焼いたベーコンやソーセージなど塩気のあるものを、メープルシロップなど甘いシロップをかけたフレンチトーストに添えるとよく合う。 | [
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| フレンチトーストとは、朝食などで食べられるパン料理の一種。 | {{Wikipedia|フレンチトースト}}
{{Commons|Category:French toast}}
'''フレンチトースト'''([[英語]] French toast)とは、[[朝食]]などで食べられるパン料理の一種。
== 材料(1~2人分) ==
*食パン … 6枚切り3枚
*牛乳 …100cc(好みに応じて)
*生の鶏卵 … 1個
*砂糖 … 大さじ2(好みに応じて)
その他、好みに応じてバニラエッセンス、メープルシロップ、生クリーム、シナモン、蜂蜜、粉砂糖などが用いられる。
== 調理器具 ==
*ステンレスボウル … (鶏卵をまぜる際に使用、他の代用品可)
*フライパン …
*ホイッパー … (鶏卵をまぜる際に使用、他の代用品可)
*ステンレスバット … (家庭にある深めのミート皿で代用可能)
*ターナー(フライ返し) …
== 作り方 ==
# 食パンを好みの大きさに切る。(切ってからのほうが焼きやすい)
# ステンレスボウルに鶏卵を割り入れてホイッパーを使い白身が切れるように混ぜ、牛乳、砂糖を加えてよく混ぜる。
# 卵液をステンレスバットに入れ、食パンを裏・表の表面を軽く浸し、液が染みるまで30分ほど置く。
# フライパン全体を中火で軽く煙が出るまで加熱し、サラダ油を引いたらバターを焦がさないために一旦、弱火に落とししバターを入れて解けたら、弱めの中火で卵液に浸した食パンの表面・裏面それぞれ約1分ほど焼き、ターナーでひっくり返して軽く焼き目が付いたのを確認して皿に移す
== 食べ方 ==
[[画像:Frenchtoast.jpg|right|200px]]
好みで粉砂糖を振りかけ、メープルシロップ・蜂蜜類を添えて食べる。
<!--追加投稿記事・加筆・修正など執筆者求めています・お持ちでしたらコモンズへフレンチトーストの写真アップロードの上、写真添付もお願いします。-->
=== バリエーション ===
フライパンで焼いたベーコンやソーセージなど塩気のあるものを、メープルシロップなど甘いシロップをかけたフレンチトーストに添えるとよく合う。
[[Category:パン|ふれんちとすと]]
[[Category:朝食|ふれんちとすと]]
[[en:Cookbook:French Toast]] | null | 2020-07-25T17:01:04Z | [
"テンプレート:Commons",
"テンプレート:Wikipedia"
]
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E6%96%99%E7%90%86%E6%9C%AC/%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%88%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88 |
3,845 | 小学校理科/4学年 | 季節がちがうとさまざまなちがいがありますね。植物を育てたり、身近なところにいたりあったりする動物や植物を観察したりして、季節の変化と生き物の様子を調べてみましょう。
春では、いろいろ種類の、こん虫が、多くなる。チョウや、テントウムシや、ミツバチなども多いです
夏では、セミの成虫やカブトムシの成虫が、多くなります。
秋では、スズムシの成虫やコオロギの成虫が鳴くようになります。秋には、トンボも多いです。
スズムシは「リーンリーン」となきますが、これは、はねがこすれている音です。
秋になると、ススキに、ほが、なります。 エノコログサにも、ほがなります。エノコログサとは、ネコジャラシのことです。
秋になると、春には多かったテントウムシやミツバチなどは、秋には少なくなります。うごきも、おそいです。 テントウムシなどは、見当たらなくなりますが、死んだわけではなく、落ち葉のかげなどに、ひそんでいることがおおいです。 テントウムシやハチの冬ごしは、成虫のまま、冬をこします。
コオロギや、バッタやカマキリは、秋の間にたまごを、うみます。 コオロギやバッタは、めすが、土の中に、たまごをうみつけます。
カマキリは、めすが、木のえだなどに、たまごをうみつけます。たまごをうみうけたあとに、あわのような物で、たまごをおおいつくします。
野生のコオロギの成虫やバッタの成虫やカマキリの成虫は、冬をこせずに、死にます。
冬をこせない理由は、虫は、人間やイヌやネコなどとはちがって、体温を調節できずに、体がつめたくなってしまうので、多くの虫は冬を生きたままこすのが、むずかしいです。 また、冬は、多くの草がかれるので、虫にとってはエサになる草が、へってしまうのも、冬をこすのがむずかしい理由のひとつです。
冬には、こん虫が、ほとんど見られません。 アゲハやモンシロチョウは、さなぎで、冬をこします。 テントウムシやハチの冬ごしは、成虫のままで、冬をこします。 コオロギやバッタ、カマキリは、たまごで、冬をこします。
カエルは、土の中などで、じっと、カエルの親が、しずかにしています。このように、冬のあいだ、巣(す)などで、じっとしずかにしていることを 冬みん(とうみん、冬眠) と言います。カエルは、冬には、冬みん(とうみん)をしています。 アメリカザリガニは、土の中で、冬みんします。 土の中にいるのは、外よりも、土のなかのほうが、あたたかいからです。
クマも、冬みんします。
季節に関していうと、ほとんどの植物は、春や夏に、育つ植物が多い。冬のあいだは、植物は、せいちょうが止まることが多いです。
昆虫や虫には、植物の葉や、花のみつなど、植物をエサにしているものが多く、これらの葉や花は、春や夏に多いので、昆虫や虫も、春や夏に、多く、ふえます。
まきひげという、ぼうなどがちかくにあると、それにまきつくような、ものがでてくる。
ヘチマは、明るい場所で育ちます。
秋になって、すずしくなると、木は、葉の色がかわる。葉の色は、植物の種類によるが、カエデでは葉が赤くなる。イチョウでは、葉がきいろくなる。
秋になって、まず、葉の色がかわりますが、さらにすずしくなると、多くの種類(しゅるい)の木は、葉をおとします。 秋ごろに植物が葉をおとすことを 落葉(らくよう) という。
だが、じつは、種類によっては、葉をおとさない植物もあります。 マツやスギは、秋になって、すずしくなっても、葉をおとさない。このような葉をおとさない木を じょう緑じゅ(じょうりょくじゅ、常緑樹) という。ヒノキやサザンカも常緑樹である。
いっぽう、カエデやイチョウやサクラは、あきになると、落葉して、葉をおとす。このような葉をおとす木を、落葉じゅ(らくようじゅ、落葉樹)という。
落葉では、その木の、すべての葉をおとします。
電気回路(でんきかいろ)の配線(はいせん)を、図(ず)で説明(せつめい)するときに、毎回、写真のようなそっくりな絵で説明すると、せつめいする作業が、たいへんな手間になるので、記号(きごう)が回路図をかくときに、もちいられます。
電池にはプラス極(プラスきょく)とマイナス極(マイナスきょく)があるが、回路記号では線が長い方がプラス極です。じっさいの電池では、でっぱりのある側(がわ)がプラス極です。回路図で、短いがわは、マイナス極です。 この記号は、おぼえてください。どちらがプラス極(きょく)の側なのかも、おぼえてください。
まちがえて、ぎゃくにおぼえやすいので、注意(ちゅうい)してください。
正しい記号の意味を、もういちど、書きます。電池の回路記号で、ながいほうが、プラス極です。回路記号で、短いがわは、マイナス極です。 かん電池に豆電球とスイッチをつなぐと、あかりをつけたり消したりできます。また、モーターをつなぐと回転させることもできます。豆電球やモーターを使って、かん電池のはたらきを調べよう。 さて、豆電球はかん電池とつなぐとあかりがつきます。モーターはかん電池とつなぐと回転します。 このあかりや回転をもっと明るくしたり、速くしたりできないのでしょうか。
「かん電池をふやせばいい。」、多くの人がそう答えると思います。でも、かん電池を増やしたからといって、かならず豆電球が明るくなったり速くモーターが回ったりするわけではありません。まず、+(プラス)極から-(マイナス)極へともどってくるように、輪になるようにつながなければ電気は流れません。電池をいくつかつなぐ方法のしゅるいを2つしょうかいします。
電気を流れにくくする物体のことを、ていこう(抵抗)といいます。
電池と抵抗だけをつないだ簡単な回路図を、れいに、しめします。
ていこうの記号は、昔(むかし)と今(いま)とでは、じつは、記号がちがいます。小学生は、あたらしいほうの、記号をおぼえてください。あたらしいほうは、はこ型の四角い記号が、あたらしい「ていこう」の記号です。ギザギザしたほうは、昔の「ていこう」の記号です。
ていこうの、直列つなぎと並列つなぎを、図にすると、つぎのようになります。
豆電球(まめでんきゅう)の回路図は、以下のようになります。
○の中に、×を書いた記号ですね。×の、はしは、そとがわの丸に、くっついています。
ばってんの線は、丸から、はみださずに、書いてください。
小学校の3年や4年あたりで、つかうことになるかもしれない部品の、回路図の図記号を書きます。
電流計(でんりゅうけい)や、電圧計(でんあつけい)は、回路にながれている電気のせいしつをはかる道具です。電流計や電圧計は、使い方をまちがえると、こわれます。 学校(がっこう)の授業(じゅぎょう)の計画(けいかく)にもよりますが、学校の理科のじっけんで、もしかしたら、電流計や電圧計を、つかうかもしれません。 電流計や電圧計をつかうときは、学校の先生の指示(しじ)にしたがって、正しいつかいかたで、つかってください。
もし、理科の実験で、電流計(でんりゅうけい)などをつかわないとしても、その理由は、きっと、小学校の児童(じどう)が、電流計をこわさないように心配したからなので、きちんとした理由があってのことです。小学生のかたは、学校では、先生の授業(じゅぎょう)の計画(けいかく)に、したがってください。
電流(でんりゅう) とは、回路がつながっているときの、かん電池とどう線の中での、電気のながれのことです。電気は、プラスきょくから出てきて、どう線を通って、マイナスきょくにもどるのでしたね。電流の単位は アンペア です。アンペアは記号で、「A」とかきます。
電圧(でんあつ )とは、電流をながそうとする、つよさ(強さ)のことです。電圧の単位は ボルト です。ボルトは記号で V と書きます。ふつうの乾電池(かんでんち)の電圧は、だいたい1.5Vくらいです。
月があかるいのは、月が太陽の光に、てらされているからです。月の表面(ひょうめん)のうち、太陽の光をあびている面が、明るく見えるので、地球から、見ることができます。月のうち、太陽にてらされていない、かげになっているほうの面は、地球からは、くらくて、見えません。 つまり、月は太陽の光を 反射(はんしゃ) しています。(※ 反射 ・・・ はねかえすこと。)
太陽のように、その星から光をはっしている星を、 こう星(こうせい、恒星) といいます。いっぽう、月そのものは光を発していないので、月は こう星では、ありません。
地球から見た、月のうごきかたは、太陽と同じように、東の空から南の空を通り、西の空にしずんでいきます。また、月の形には、まるい円のかたちの 満月(まんげつ) と、はんぶんの 半月(はんげつ) と、もっとほそい 三日月(みかづき) や 26日の月 があります。
月は、三日月や満月などいろいろな形に見えますが、動き方は同じで、どの月も東の空から南の高い空を通り、西の空へ動きます。
南の空で、月がもっとも高くなるので、月がもっとも高くなることを南中(なんちゅう)と言います。 南中している月は、文字どおり、南に月があります。
満月を見るには、夕方に東からのぼるのが見え、夜中に南の空を通って、朝に西にしずみます。
三日月は、夜中でないと見えません。三日月は、朝や昼間に東からのぼっているのですが、太陽の光で地球が明るいので、朝や昼間の東からあがったばかりの月は見えません。夜中になると、西の空にしずもうとしている三日月が見えます。
半月には、午前中に見える 下げんの月(かげんのつき) と、午後に見える 上げんの月(じょうげんのつき) があります。
上げんの月は、右がわが明るく見える半月です。下げんの月は、左がわが明るく見える半月です。
上げんの月は昼に、東からのぼり、夕方に南の空を通って、夜中、西にしずみます。 上げんの月は、昼間でも、東の空で しろっぽい上げんの月が見えます。
下げんの月はま夜中に、東からのぼり、朝の6時ごろに南の空を通って、午前の11時ごろに西にしずみます。 下げんの月は、昼の午前11時ごろでも、西の空に、しろっぽい 下げんの月 が見えます。正午には、下げんの月は、しずんでいます。
月が、すべてかけてしまって、みえないときの月を 新月(しんげつ) といいます。
太陽と月の、それぞれの場所によって、地球から見える月の形が、かわって見えます。
月の見える形は、毎日、すこしずつ、かわっていきます。かわる順番(じゅんばん)は、満月から始めたとすると、
と、かわっていきます。 だいたい約30日で、はじめの満月から次の満月までを、くりかえします。
月の表面に見える、黒く見える丸い穴をクレーターと言います。でこぼこした、くぼみがあります。 クレーターが出きた理由は、いん石(いんせき、隕石)が、ぶつかったからだろう、と考えられています。
クレーターとはべつに、月の表面の、黒く見えるあたりを 海(うみ) といいます。「海」と言っても、月の海には、水はありません。
そもそも、月には、水がありません。月には、空気も、ありません。
月の表面には、海がいっぱいあるけど、裏には、ほとんどありません。
月の表面の、白く見える部分を陸(りく)と、言います。
夜空には、月だけでなく星もありますね。昔の人は、その中でもとくに明るい星に注目して、その集まりをいろいろな人や動物、道具に見立てて名前をつけていました。これを 星座(せいざ) といいます。よくうらないで目にする12星座もその一部です。七夕の物語のように星や星座にはいろいろな神話やお話があります。星座は全部で88個です。日本からは、およそ50個の星座を見ることができます。
季節によって、見える星座がかわるばあいがあります。 北極星という北の空にある星と、そのまわりにある北の空の星座は、一年中、みることができます。
南の空や、東や西の空の星座は、季節によってかわります。
地球は、じつは、北極(ほっきょく)と南極(なんきょく)を中心にして、まわっています。このような、北極と南極を中心とした回転を自転(じてん)といいます。
日本は、地球の北がわの北半球(きたはんきゅう)にあるので、日本からは北極の方角にある空が見えます。南極のほうの空は、日本からは地面にかくれて見えません。地球儀(ちきゅうぎ)で、日本と南極とを糸で結んで、まっすぐに糸をのばすと、地球は丸いので、糸も丸くなりますよね。糸は丸くなれても、人間の目でみる方向は、まっすぐにしか見れません。 つまり、日本から見た南の空は、じつは、日本と南極とを結ぶ線の上にある赤道(せきどう)に向かった方角なのです。
いっぽう、南の空にある、春の星座は、いっぱんに秋にはまったく見ることができません。南の空にある、夏の星座は、冬には見られません。南の空にある、秋の星座は、春には見えません。南の空にある、冬の星座は、夏には見えません。
これは、日本が北半球にあるからです。
もし、南半球にある国の人たちが星座を見たら、南半球ではは、南の空にある星座は一年中、おなじになります。 南半球では、北の空の星座が、季節によって、かわります。
この本では、とくにことわらないかぎり、日本がある北半球にある日本から見た星座について書いています。
星座を夜の空に、さがすときは、明るい星を、手がかりにして、さがすと、さがしやすいと思います。
日本から、北の空を見ると、 北斗七星(ほくと しちせい) と カシオペヤ座 が見える。 北斗七星の形は、「ひしゃく」という水をくむための道具のような形をしています。
そして、カシオペヤ座は、5個の星が「W」のような形で、ならんでいる星座です。
ま北の方角に、北極星があります。これは、時間がたっても、うごきません。なので、方角を知るときに、たいせつな星です。
これらの北の空の星は、一年中を通して、日本から、夜に見ることができます。
北極星は北斗七星やカシオペヤ座を利用して探すことができます。 北斗七星の「ひしゃく」の口の2つの星を結んで5倍に伸ばしたところに北極星があります。
なお、北斗七星は、星座ではなく、おおぐま座の一部です。 北極星は、星座ではなく、こぐま座の一部です。こぐま座の、しっぽの先が北極星になっています。 北極星は、一年中、見えるのですから、こぐま座もしっぽの先と、その近くは、一年中、見えるのです。
夜空で星座をさがすのには、 星座早見(せいざ はやみ) という道具がべんりです。また、プラネタリウムや天文台では、ふだん目にすることのできないような星や宇宙の勉強ができます。では、星座について学習しましょう。
7月7日の七夕の日に、南の空に、三角形のような星座が見えますね。この星座は、 夏の大三角(なつのだいさんかく) といいます。こと座のベガ(おりひめ星)、わし座のアルタイル(ひこ星)、はくちょう座のデネブの3つの明るい星をつないでできる星座です。
はくちょう座は、十字のような形をしている星座です。 わし座も、十字のような形の星座です
星は、じつは、時間が立つとともに動きます。
7月7日の午後7時から、さそり座を1時間ごとに観察しましょう。同じ場所で、同じ方位を見て観察することが大切です。観察するときに電信ばしらやたて物などの目じるしがあるとよりわかりやすくなります。午後8時ごろ、東の空に見えるさそり座は、午後10時ごろには南の空を通り、その後、西の空に動きます。星の動きは、太陽の動きと同じです。しかし、気づいたかもしれませんが、時間とともに星は動きますが、そのならび方はかわりません。
月は、自分からは、光を出していません。太陽の光を反射(はんしゃ)しているので、月は明るく見えるだけです。月の温度は、月の光からは、わからないのです。
オリオン座の ベテルギウス と、おおいぬ座の シリウス と、こいぬ座の プロキオン が、 冬の大三角形 です。
ちなみに、ベテルギウスの明るさは0.4等星(れいてんよん とうせい)です。シリウスは -1.5等星(マイナスいちてんご とうせい)です。
私たちのからだの中には 骨(ほね) があります。骨によって、からだをささえています。また、ほねは、かたいので、のうや内ぞうなどをまもる役目(やくめ)もあります。 ほねのあつまりを 骨格(こっかく) といいます。
のうをまもっている、あたまの大きな骨です。 目がはいるためのすきまが、あります。 鼻(はな)が通るためのすきまが、あります。
せなかのまんなかにある、くびのせなかがわから、こしのあたりまでのびている、一本の長いほねです。からだをささえています。 せぼねのある動物(どうぶつ)を セキツイ動物 といいます。わたしたち人間も、セキツイ動物です。
むねのあたりにある、かごのような、ほねです。「心ぞう」(しんぞう、心臓)と、「はい」(肺)を、まもっています。しんぞうとは、けつえき(血液)をおくりだすところです。「はい」とは、口(くち)からすった空気(くうき)を、からだのなかにとりこむ場所(ばしょ)です。
腸(ちょう)などのないぞうを、まもっている。腸(ちょう)とは、食事(しょくじ)でたべた栄養(えいよう)を、からだにとりこむ場所(ばしょ)です。
筋肉(きんにく) は、体(からだ)をうごかすのに、つかわれます。 ほねだけでは、からだは、うごきません。
わたしたちが、うで(腕)を、うごかすときは、きんにくによって、うでのほねをうごかして、そして、腕(うで)が、うごきます。
うでには、まんなかに、ひじがありますね。骨(ほね)と、べつの骨とが、つながっている場所を かんせつ(関節) といいます。「ひじ」も、かんせつです。
かんせつは、ほとんどのかんせつの場合、そのかんせつを中心にして、まわりの骨(ほね)を、うごかすことができます。
かんせつは、ひじのほかにも、あります。てくびもかんせつです。てくびは、まげることができますよね。
ゆびのまげられる場所もかんせつです。
うでのつけねの かた にも、かんせつが、あります。うでは、ひだりのうでと、みぎのうでを、べつべつにうごかせるので、みぎのかたにあるかんせつと、ひだりのかたにあるかんせつは、べつのかんせつです。
くびも、くびのむきをかえることができるので、かんせつです。
せぼねも、おなかをまるめることができるので、せぼねには、かんせつがあります。
あしも、あしのつけのところで、あしをうごかせるので、そこには、かんせつが、あります。あしは、ひだりのあしと、みぎのあしを、べつべつにうごかせるので、みぎのつけねにあるかんせつと、ひだりのつけねにあるかんせつは、べつのかんせつです。
ひざのところでも、あしをまげられるので、ひざには、かんせつがあります。あしにある「ひざ」と、うでにある「ひじ」は、なまえがにていますが、べつのかんせつです。
あしくびや、あしのほねにも、かんせつが、あります。
からだをうごかすしくみは、きんにく(筋肉)が、ほね(骨)を、うごかしているのでしたね。ほね(骨)をうごかすためのきんにく(筋肉)は、きんにくのはじっこが、両方(りょうほう)とも、ほね(骨)についています。このような、ほねをうごかすためのきんにくを こっかくきん(骨格筋) といいます。
こっかくきん(骨格筋)の両はじの、ほねについているぶぶんを けん(腱) といいます。
このこっかくきんが、ちぢんだり、ゆるんで元(もと)の長さにもどることで、ほねをうごかします。 このしくみで、ほねをうごかせるためには、こっかくきんは、両はじが、べつべつのほねに、ついていなければいけません。
うで(腕)の、ひじのところで、うでをまげるためのきん肉と、うでをのばすためのきん肉は、べつべつのきん肉です。
もし、ひとつのきん肉しかなかったら、たとえば、うでを曲げるためのきん肉しかなかったら、うでをのばすためには、うでをおろしたりしなければいけません。また、もしも、うでをのばすためのきん肉がないと、うでをのばしたままのかっこうで、手をあげることができません。 うでをのばすときには、うでを曲げるときにつかったほうのきん肉はゆるんでいます。 うでをのばすためのきん肉がちじむことで、うではのびます。
曲げるためのきん肉と、のばすためのきん肉が、りょうほうともあることで、わたしたちは、すばやく、からだをうごかせます。
たとえば、体育(たいいく)の授業(じゅぎょう)などで、たとえばドッジボールでボールをなげるときに、うでをのばしていますよね。
足の、ひざのところで、あしをまげるためのきん肉も、にたようなしくみになっています。
顔にも筋肉があります。
ウサギやコウモリやハトや魚など、動物の体にも筋肉があります。ニワトリの体にも筋肉があります。
気温(きおん)とは、空気(くうき)の温度(おんど)のことです。気温(きおん)をはかるには、温度計(おんどけい)をつかいます。
じつは、地面(じめん)からの距離(きょり)によって、温度はかわります。だから、気温をはかるときは、高さ(たかさ)をきめるひつようが、あります。高さは、だいたい、高さは1.2m(メートル)から1.5m(メートル)くらいの高さが、気温をはかるときの高さです。
こうやって、高さをきめておかないと、もしも、ほかの人が、はかったときの温度と、くらべることができなくなって、こまります。
いっぱんに、地面にちかい場所は、太陽からの光によって、あたためられているので、地面に近づくほど、温度が高いです。
「1.2m(メートル)から1.5m(メートル)の、30cmの高さのちがいで、気温はちがわないの?」と、思うかもしれませんが、小学生は、気にしないで、大丈夫です。
温度をかえるものは、直しゃ日光(ちょくしゃ にっこう)が、あたっているか、あたっていないかでも、温度は、かわります。なので、気温をはかる場合は、どちらかにきめるひつようがありますね。
理科では、気温をはかるときは、「ひかげ」(日陰)ではかる、つまり、直しゃ日光が当たらない場所ではかる、というふうに決めています。
さらに、おなじ日かげでも、ドアやまど(窓)をしめた部屋(へや)の中のように、そとからの風(かぜ)がふかないところと、ドアや窓をあけた部屋とでは、温度はちがいますよね。風通しの少ない場所では、温度は、変化しやすくなります。いっぽう、風通しのよいところは、まわりの平均的(へいきんてき)な気温に、ちかくなります。
だから、外からの風がふく、風通し(かぜとおし)のよい場所で、気温をはかると、理科では、きめています。
気温のはかりかたを、つぎの文(ぶん)に、まとめます。
です。
そのほか、気温にかぎらず、温度計をつかうときの、はかりかたとして、
気温をはかるばあいに、正しい方法で、はかりやすいように、百葉箱(ひゃくようばこ)を、つかってはかる場合があります。
百葉箱は、つぎのような、しくみになっています。
この空気(くうき)にかんする、じっけんをするときは、おかあさんなどの、おとなのかたに、見てもらってくださいね。ひとりでじっけんしたら、ダメですよ。 むりに、じっけんをしなくても、いいですよ。
つぎの、カッコのなかは、おとなのかたへの、ちゅういがきです。もし、じっけんをしたいばあいは、このちゅういがきをよんでもらってください。
まず、わたしたちの、まわりには、空気(くうき)があります。わたしたちは、鼻(はな)から、空気を、すっています。 目には見えませんが、空気があります。
「空気が、たしかに、せかいには、あるんだ。」ということをたしかめる方法(ほうほう)には、たとえばビニール袋(ぶくろ)に、空気を入れて、ふくろの口を手でふさいで空気を、とじこめてから、水の中に空気が入ったふくろを入れると、ふくろの口のすき間から、空気がもれて、あわがでるかもしれません。
じっけんをやるときは、あまり、ふくろが大きすぎると、くうきをあつめるのが、たいへんになります。うまく大きさを、工夫してくださいね。
あと、くれぐれも、ふくろのなかに入っては、ダメですよ。あぶないですよ。うんがわるいと、空気がすえなくなって、死(し)にますよ。 おなじように、くれぐれも、ふくろの中に、顔や鼻を入れてはダメですよ。うんがわるいと、空気がすえなくなって、死にますよ。
また、コップなどがあれば、コップの口を下に向けて、水に入れれば、空気がとじこめられます。そのまま、水の中でコップを上に向ければ、空気がうかび上がって、おおきな泡(あわ)になって、出てきます。ペットボトルのびんがあれば、それをつかっても、にたようなじっけんができます。
あわがうかびあがることから、どうやら、水のなかでは、空気が、うかびあがるらしいですね。
コップをつかう時は、おとしたら、われて、あぶないので、気をつけてくださいね。もしじっけんをするなら、できれば、プラスチックでできたコップでじっけんをやると、あんぜんだと思います。
風船(ふうせん)を、知ってるでしょうか。ふくらませると丸くなる、あのフーセンのことです。
フーセンがなければ、同じくらいの大きさのビニール袋でもかまいません。
フーセンに空気を入れて、フーセンの口をとじて、水に入れて、手をはなすと、フーセンは水に、うきますよね。
水の入った、ふくろは、どうも、うかぶらしいですね。
プールなどでつかう浮き輪(うきわ)も、おなじしくみです。
フーセンでも、ビニール袋でも、なんでもいいのですが、空気を半分くらい入れて、ふくろの口をしめてみましょう。 ふくろの口をしめるには、ちょうちょ結び(むすび)をするなり、輪ゴム(わゴム)でとめるなり、いろいろと工夫してください。
ふくろに入れる空気は、半分ぐらいまでで、いいですよ。
あんまり空気をいれすぎると、次のじっけんが、わかりづらくなるので、空気は半分くらいにしといてくださいね。
半分に空気をいれたふくろの口をとじて、ふくろを曲げようとしたら、曲げられますよね。
空気がもれていないことを、かくにんしたいなら、ふくろを水の中に入れて、じっけんすれば、いいでしょう。
このように、どうも、空気は、形をかえられるようですね。
空気はちぢめられますが、水はちぢめられません。 水をいれたピストンを押しても、水はちぢみません。
水を熱して、お湯にする。お湯をさらに熱していくと、底から泡(あわ)がでてくる。このあわは、水にとけていた空気が、ふくらんで、出てきたものでる。
この、熱された湯から、あわがたくさん出てくる状態を ふっとう(沸騰) という。
また、湯気(ゆげ)という、白いけむりのようなものが、水面からでてくる。
湯気をよく見ると、水面の近くには、白いものが見えない。だが、この水面の近くにも、目には見えないが、水面から、水から形をかえて見えなくなったものが、空気中に出てきている。このように、熱い湯の表面から、でていく水を水蒸気(すいじょうき)という。
水蒸気は、目には見えない。
湯気は、水蒸気が、水面から、はなれていって、温度が少し下がったので、もとの水の霧(きり)にもどったものである。
沸騰した湯からは、水蒸気が多く出る。水が沸騰する温度は、100°Cである。 液体の水は100°Cまでしか、温度が上がらない。 この理由は、加えた熱が、水を水蒸気にかえるために、使われているからである。
液体が、沸騰するときの温度を ふっ点(ふってん、沸点) と言います。 水の沸点は100°Cです。
水の沸点が100°Cという、きりのいい数字な理由は、じつは、温度の決め方は、水が沸騰しているときを100度として決め、水が氷になるときを0°Cとして決めたからです。
アルコール温度計では、80°Cくらいまでしか、はかれません。もし、アルコール温度計でそれよりも高い温度を図ろうとすると、温度計がこわれます。
これは、アルコールもまた温度が高くなると沸とうし、アルコールの沸点のおよそ80度で沸とうするからです。
100度の温度をはかる時は、べつの温度計をつかいます。
水には、氷(こおり)と水(みず)と水蒸気(すいじょうき)の、三つの状態があります。
水やアルコールのような、目に見えて、形の決まっていなくて、体積はきまっているものを 液体(えきたい) と言います。
空気や、水蒸気のような、目に見えず、形もきまっていなく、体積もきまっていないものを 気体(きたい) と言います。 空気にふくまれている、酸素(さんそ)や二酸化炭素(にさんかたんそ)、も気体です。
氷(こおり)や金属や木などのような、目に見えて、物を 固体(こたい) と言います。
ふっ点でない水からも、じつは、すこしずつ水が気化をして、くうきに水がまじります。これを じょう発(じょうはつ、蒸発) と言います。
雨がふって、バケツの中に水たまりができても、ほおっておけば、水がなくなるのは、蒸発をしたからです。
洗濯物(せんたくもの)が、晴れ(はれ)の日に、ほすと、かわくのも、じょう発です。
汗(あせ)がかわくのも、じょう発です。
蒸発は、水の温度が高いほど、多くの水が蒸発していきます。だから、あたたかい日のほうが、水が蒸発しやすいです。
空気は、あたためられて、温度が上がると、体積がふえる。
水も、あたためられて、温度が上がると、体積が、ほんのすこし増える。
あたためられて、体積がふくらんだ空気は、密度(「みつど」・・・体積あたりの、おもさ)がちいさくなるので、上にのぼります。
熱気球(ねつききゅう)が、空をとぶのは、このしくみを利用しているからです。
おなじように、あたためられた水は、水の中を、うえにのぼります。
お風呂などで、水面にちかい、上のほうの湯があついのは、あたためられた水が、上に登るからです。
部屋の中などの、閉じた場所で、空気が、あたためられて、上に登った場合、元から上にあった空気は、押しのけられて、下に流れます。このような、空気が、じゅんかん(循環)することを 対流(たいりゅう) といいます。
水も、対流をします。あたためられた水は、密度(みつど)がちいさくなるので、うかび上がり、いっぽう、元から上にあったつめたい水は、下がります。
気体(たとえば空気など。)や液体(たとえば水など。)で、対流はおこります。水の中に、温度のちがいがあると、温度が高いところほど、ふくらむので密度(みつど)が小さくなって、浮力(ふりょく)ができるので、水が対流をします。
温度が上がると、ふくらむのは、空気や水だけでは、ありません。ほとんどの物が、温度があがると、じつは、ふくらんでいます。
温度計の赤い液だめも、この現象(げんしょう)を、利用(りよう)しています。いっぱんに、赤い液だめのある、温度計にはアルコールや油が、もちいられています。
温度計では、液の入っているガラス管(ガラスかん)を細く(ほそく)することで、わずかな体積変化でも、赤い線の長さが大きくかわるように工夫しています。
温度を下げると、どうなるのでしょうか。
温度を下げると、体積は減ります。 あたためた物を、元の温度にもどすと、体積も、元の体積にもどります。 元の温度よりも、もっと温度を下げると、ほとんどの物質では、体積は小さくなります。
鉄や銅などの金属(きんぞく)の固体も、温度があがると、じつは、体積が、ふくらんでいます。 金属の、温度変化による体積の変化は、ほんのわずかです。
電線や、鉄道のレールなどは、金属が、つかわれています。これらの物は、季節によって、まわりの温度が変わるので、じつは、体積や長さも、かわっているのです。 鉄道のレールは、夏場に ふくらんでも、こわれないように、冬場は、ほんのすこしだけ、レールとレールのつぎめに、すき間があいています。
物がふくらむことを ぼうちょう(膨張) といいます。熱して(ねっして)、あたたかくすると、ふくらむことから、熱膨張(ねつぼうちょう)と、この現象(げんしょう)を、いうこともあります。
物は、温度があがると、膨張します。
体積が減る(へる)ことを、収縮(しゅうしゅく)と、いいます。
物は、温度が下がると、収縮します。
お仕事で、金属を使った製品(せいひん)をつくっている大人の人たちは、もしも製品の温度が変わって、製品が膨張や収縮をしてもも、製品がこわれないように、工夫して、製品をつくっています。
気体と液体と固体で、体積の変化の割合がいちばん大きいのは、気体です。
つぎに、温度による体積変化の割合が大きいのは液体です。
固体は、温度による体積変化の割合が、もっとも小さいです。
日本では、ふだんは、°Cの単位(たんい)である摂氏温度(せっしおんど)を用いてください。 日本では「温度」といったら、ふつうは、°Cの摂氏温度(せっしおんど)のことです。 日本では、温度の たんい には、°Cの摂氏温度(せっしおんど)をつかうのが、ふつうです。
熱(ねつ)は、外部から手を加えなければ、しぜんと温度の高い所から、温度の低いところへと、熱(ねつ)が移動(いどう)して、つたわっていきます。 その結果(けっか)、温度の高かった場所は、熱を手放していき、だんだんと温度は低くなります。いっぽう、まわりとくらべて温度のひくかった場所は、しだいに温度が高くなる。そして、いつしか、この、ふたつの場所の温度は、同じ温度になります。
雨がふると地面に水たまりができました。しかし、晴れた日にはなくなっていました。これはなぜでしょうか。
これは、水が空気中に出て行ったからです。この水などが空気中に出ていこうとするはたらきを じょう発 といいます。じょう発した水は 水じょう気 となります。また、土に水がしみこむこともありますが、このとき、つぶの大きさによって水のしみこみやすさにはちがいがあります。また、水は高いところから低いところへと流れていきます。 | [
{
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"text": "季節がちがうとさまざまなちがいがありますね。植物を育てたり、身近なところにいたりあったりする動物や植物を観察したりして、季節の変化と生き物の様子を調べてみましょう。",
"title": "季節と動物・植物のようす"
},
{
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"text": "春では、いろいろ種類の、こん虫が、多くなる。チョウや、テントウムシや、ミツバチなども多いです",
"title": "季節と動物・植物のようす"
},
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"text": "夏では、セミの成虫やカブトムシの成虫が、多くなります。",
"title": "季節と動物・植物のようす"
},
{
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"text": "秋では、スズムシの成虫やコオロギの成虫が鳴くようになります。秋には、トンボも多いです。",
"title": "季節と動物・植物のようす"
},
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"text": "スズムシは「リーンリーン」となきますが、これは、はねがこすれている音です。",
"title": "季節と動物・植物のようす"
},
{
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"text": "秋になると、ススキに、ほが、なります。 エノコログサにも、ほがなります。エノコログサとは、ネコジャラシのことです。",
"title": "季節と動物・植物のようす"
},
{
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"text": "秋になると、春には多かったテントウムシやミツバチなどは、秋には少なくなります。うごきも、おそいです。 テントウムシなどは、見当たらなくなりますが、死んだわけではなく、落ち葉のかげなどに、ひそんでいることがおおいです。 テントウムシやハチの冬ごしは、成虫のまま、冬をこします。",
"title": "季節と動物・植物のようす"
},
{
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"text": "コオロギや、バッタやカマキリは、秋の間にたまごを、うみます。 コオロギやバッタは、めすが、土の中に、たまごをうみつけます。",
"title": "季節と動物・植物のようす"
},
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"text": "カマキリは、めすが、木のえだなどに、たまごをうみつけます。たまごをうみうけたあとに、あわのような物で、たまごをおおいつくします。",
"title": "季節と動物・植物のようす"
},
{
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"text": "野生のコオロギの成虫やバッタの成虫やカマキリの成虫は、冬をこせずに、死にます。",
"title": "季節と動物・植物のようす"
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"text": "冬をこせない理由は、虫は、人間やイヌやネコなどとはちがって、体温を調節できずに、体がつめたくなってしまうので、多くの虫は冬を生きたままこすのが、むずかしいです。 また、冬は、多くの草がかれるので、虫にとってはエサになる草が、へってしまうのも、冬をこすのがむずかしい理由のひとつです。",
"title": "季節と動物・植物のようす"
},
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"text": "冬には、こん虫が、ほとんど見られません。 アゲハやモンシロチョウは、さなぎで、冬をこします。 テントウムシやハチの冬ごしは、成虫のままで、冬をこします。 コオロギやバッタ、カマキリは、たまごで、冬をこします。",
"title": "季節と動物・植物のようす"
},
{
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"text": "カエルは、土の中などで、じっと、カエルの親が、しずかにしています。このように、冬のあいだ、巣(す)などで、じっとしずかにしていることを 冬みん(とうみん、冬眠) と言います。カエルは、冬には、冬みん(とうみん)をしています。 アメリカザリガニは、土の中で、冬みんします。 土の中にいるのは、外よりも、土のなかのほうが、あたたかいからです。",
"title": "季節と動物・植物のようす"
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"text": "クマも、冬みんします。",
"title": "季節と動物・植物のようす"
},
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"text": "季節に関していうと、ほとんどの植物は、春や夏に、育つ植物が多い。冬のあいだは、植物は、せいちょうが止まることが多いです。",
"title": "季節と動物・植物のようす"
},
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"text": "昆虫や虫には、植物の葉や、花のみつなど、植物をエサにしているものが多く、これらの葉や花は、春や夏に多いので、昆虫や虫も、春や夏に、多く、ふえます。",
"title": "季節と動物・植物のようす"
},
{
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"text": "",
"title": "季節と動物・植物のようす"
},
{
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"text": "まきひげという、ぼうなどがちかくにあると、それにまきつくような、ものがでてくる。",
"title": "季節と動物・植物のようす"
},
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"text": "ヘチマは、明るい場所で育ちます。",
"title": "季節と動物・植物のようす"
},
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"text": "",
"title": "季節と動物・植物のようす"
},
{
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"tag": "p",
"text": "秋になって、すずしくなると、木は、葉の色がかわる。葉の色は、植物の種類によるが、カエデでは葉が赤くなる。イチョウでは、葉がきいろくなる。",
"title": "季節と動物・植物のようす"
},
{
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"tag": "p",
"text": "秋になって、まず、葉の色がかわりますが、さらにすずしくなると、多くの種類(しゅるい)の木は、葉をおとします。 秋ごろに植物が葉をおとすことを 落葉(らくよう) という。",
"title": "季節と動物・植物のようす"
},
{
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"text": "だが、じつは、種類によっては、葉をおとさない植物もあります。 マツやスギは、秋になって、すずしくなっても、葉をおとさない。このような葉をおとさない木を じょう緑じゅ(じょうりょくじゅ、常緑樹) という。ヒノキやサザンカも常緑樹である。",
"title": "季節と動物・植物のようす"
},
{
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"text": "いっぽう、カエデやイチョウやサクラは、あきになると、落葉して、葉をおとす。このような葉をおとす木を、落葉じゅ(らくようじゅ、落葉樹)という。",
"title": "季節と動物・植物のようす"
},
{
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"text": "落葉では、その木の、すべての葉をおとします。",
"title": "季節と動物・植物のようす"
},
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"text": "",
"title": "季節と動物・植物のようす"
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"title": "季節と動物・植物のようす"
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{
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"text": "",
"title": "電池のはたらき"
},
{
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"tag": "p",
"text": "電気回路(でんきかいろ)の配線(はいせん)を、図(ず)で説明(せつめい)するときに、毎回、写真のようなそっくりな絵で説明すると、せつめいする作業が、たいへんな手間になるので、記号(きごう)が回路図をかくときに、もちいられます。",
"title": "電池のはたらき"
},
{
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"text": "電池にはプラス極(プラスきょく)とマイナス極(マイナスきょく)があるが、回路記号では線が長い方がプラス極です。じっさいの電池では、でっぱりのある側(がわ)がプラス極です。回路図で、短いがわは、マイナス極です。 この記号は、おぼえてください。どちらがプラス極(きょく)の側なのかも、おぼえてください。",
"title": "電池のはたらき"
},
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"text": "まちがえて、ぎゃくにおぼえやすいので、注意(ちゅうい)してください。",
"title": "電池のはたらき"
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{
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"text": "正しい記号の意味を、もういちど、書きます。電池の回路記号で、ながいほうが、プラス極です。回路記号で、短いがわは、マイナス極です。 かん電池に豆電球とスイッチをつなぐと、あかりをつけたり消したりできます。また、モーターをつなぐと回転させることもできます。豆電球やモーターを使って、かん電池のはたらきを調べよう。 さて、豆電球はかん電池とつなぐとあかりがつきます。モーターはかん電池とつなぐと回転します。 このあかりや回転をもっと明るくしたり、速くしたりできないのでしょうか。",
"title": "電池のはたらき"
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"text": "「かん電池をふやせばいい。」、多くの人がそう答えると思います。でも、かん電池を増やしたからといって、かならず豆電球が明るくなったり速くモーターが回ったりするわけではありません。まず、+(プラス)極から-(マイナス)極へともどってくるように、輪になるようにつながなければ電気は流れません。電池をいくつかつなぐ方法のしゅるいを2つしょうかいします。",
"title": "電池のはたらき"
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"text": "",
"title": "電池のはたらき"
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"text": "電気を流れにくくする物体のことを、ていこう(抵抗)といいます。",
"title": "電池のはたらき"
},
{
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"text": "電池と抵抗だけをつないだ簡単な回路図を、れいに、しめします。",
"title": "電池のはたらき"
},
{
"paragraph_id": 36,
"tag": "p",
"text": "ていこうの記号は、昔(むかし)と今(いま)とでは、じつは、記号がちがいます。小学生は、あたらしいほうの、記号をおぼえてください。あたらしいほうは、はこ型の四角い記号が、あたらしい「ていこう」の記号です。ギザギザしたほうは、昔の「ていこう」の記号です。",
"title": "電池のはたらき"
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{
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"text": "ていこうの、直列つなぎと並列つなぎを、図にすると、つぎのようになります。",
"title": "電池のはたらき"
},
{
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"tag": "p",
"text": "豆電球(まめでんきゅう)の回路図は、以下のようになります。",
"title": "電池のはたらき"
},
{
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"text": "○の中に、×を書いた記号ですね。×の、はしは、そとがわの丸に、くっついています。",
"title": "電池のはたらき"
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{
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"text": "ばってんの線は、丸から、はみださずに、書いてください。",
"title": "電池のはたらき"
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"title": "電池のはたらき"
},
{
"paragraph_id": 42,
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"text": "小学校の3年や4年あたりで、つかうことになるかもしれない部品の、回路図の図記号を書きます。",
"title": "電池のはたらき"
},
{
"paragraph_id": 43,
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"text": "電流計(でんりゅうけい)や、電圧計(でんあつけい)は、回路にながれている電気のせいしつをはかる道具です。電流計や電圧計は、使い方をまちがえると、こわれます。 学校(がっこう)の授業(じゅぎょう)の計画(けいかく)にもよりますが、学校の理科のじっけんで、もしかしたら、電流計や電圧計を、つかうかもしれません。 電流計や電圧計をつかうときは、学校の先生の指示(しじ)にしたがって、正しいつかいかたで、つかってください。",
"title": "電池のはたらき"
},
{
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"text": "もし、理科の実験で、電流計(でんりゅうけい)などをつかわないとしても、その理由は、きっと、小学校の児童(じどう)が、電流計をこわさないように心配したからなので、きちんとした理由があってのことです。小学生のかたは、学校では、先生の授業(じゅぎょう)の計画(けいかく)に、したがってください。",
"title": "電池のはたらき"
},
{
"paragraph_id": 45,
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"text": "電流(でんりゅう) とは、回路がつながっているときの、かん電池とどう線の中での、電気のながれのことです。電気は、プラスきょくから出てきて、どう線を通って、マイナスきょくにもどるのでしたね。電流の単位は アンペア です。アンペアは記号で、「A」とかきます。",
"title": "電池のはたらき"
},
{
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"text": "電圧(でんあつ )とは、電流をながそうとする、つよさ(強さ)のことです。電圧の単位は ボルト です。ボルトは記号で V と書きます。ふつうの乾電池(かんでんち)の電圧は、だいたい1.5Vくらいです。",
"title": "電池のはたらき"
},
{
"paragraph_id": 47,
"tag": "p",
"text": "月があかるいのは、月が太陽の光に、てらされているからです。月の表面(ひょうめん)のうち、太陽の光をあびている面が、明るく見えるので、地球から、見ることができます。月のうち、太陽にてらされていない、かげになっているほうの面は、地球からは、くらくて、見えません。 つまり、月は太陽の光を 反射(はんしゃ) しています。(※ 反射 ・・・ はねかえすこと。)",
"title": "月と、太陽と、わく星"
},
{
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"text": "",
"title": "月と、太陽と、わく星"
},
{
"paragraph_id": 49,
"tag": "p",
"text": "太陽のように、その星から光をはっしている星を、 こう星(こうせい、恒星) といいます。いっぽう、月そのものは光を発していないので、月は こう星では、ありません。",
"title": "月と、太陽と、わく星"
},
{
"paragraph_id": 50,
"tag": "p",
"text": "地球から見た、月のうごきかたは、太陽と同じように、東の空から南の空を通り、西の空にしずんでいきます。また、月の形には、まるい円のかたちの 満月(まんげつ) と、はんぶんの 半月(はんげつ) と、もっとほそい 三日月(みかづき) や 26日の月 があります。",
"title": "月と、太陽と、わく星"
},
{
"paragraph_id": 51,
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"text": "月は、三日月や満月などいろいろな形に見えますが、動き方は同じで、どの月も東の空から南の高い空を通り、西の空へ動きます。",
"title": "月と、太陽と、わく星"
},
{
"paragraph_id": 52,
"tag": "p",
"text": "",
"title": "月と、太陽と、わく星"
},
{
"paragraph_id": 53,
"tag": "p",
"text": "南の空で、月がもっとも高くなるので、月がもっとも高くなることを南中(なんちゅう)と言います。 南中している月は、文字どおり、南に月があります。",
"title": "月と、太陽と、わく星"
},
{
"paragraph_id": 54,
"tag": "p",
"text": "満月を見るには、夕方に東からのぼるのが見え、夜中に南の空を通って、朝に西にしずみます。",
"title": "月と、太陽と、わく星"
},
{
"paragraph_id": 55,
"tag": "p",
"text": "三日月は、夜中でないと見えません。三日月は、朝や昼間に東からのぼっているのですが、太陽の光で地球が明るいので、朝や昼間の東からあがったばかりの月は見えません。夜中になると、西の空にしずもうとしている三日月が見えます。",
"title": "月と、太陽と、わく星"
},
{
"paragraph_id": 56,
"tag": "p",
"text": "半月には、午前中に見える 下げんの月(かげんのつき) と、午後に見える 上げんの月(じょうげんのつき) があります。",
"title": "月と、太陽と、わく星"
},
{
"paragraph_id": 57,
"tag": "p",
"text": "上げんの月は、右がわが明るく見える半月です。下げんの月は、左がわが明るく見える半月です。",
"title": "月と、太陽と、わく星"
},
{
"paragraph_id": 58,
"tag": "p",
"text": "上げんの月は昼に、東からのぼり、夕方に南の空を通って、夜中、西にしずみます。 上げんの月は、昼間でも、東の空で しろっぽい上げんの月が見えます。",
"title": "月と、太陽と、わく星"
},
{
"paragraph_id": 59,
"tag": "p",
"text": "",
"title": "月と、太陽と、わく星"
},
{
"paragraph_id": 60,
"tag": "p",
"text": "下げんの月はま夜中に、東からのぼり、朝の6時ごろに南の空を通って、午前の11時ごろに西にしずみます。 下げんの月は、昼の午前11時ごろでも、西の空に、しろっぽい 下げんの月 が見えます。正午には、下げんの月は、しずんでいます。",
"title": "月と、太陽と、わく星"
},
{
"paragraph_id": 61,
"tag": "p",
"text": "月が、すべてかけてしまって、みえないときの月を 新月(しんげつ) といいます。",
"title": "月と、太陽と、わく星"
},
{
"paragraph_id": 62,
"tag": "p",
"text": "太陽と月の、それぞれの場所によって、地球から見える月の形が、かわって見えます。",
"title": "月と、太陽と、わく星"
},
{
"paragraph_id": 63,
"tag": "p",
"text": "月の見える形は、毎日、すこしずつ、かわっていきます。かわる順番(じゅんばん)は、満月から始めたとすると、",
"title": "月と、太陽と、わく星"
},
{
"paragraph_id": 64,
"tag": "p",
"text": "と、かわっていきます。 だいたい約30日で、はじめの満月から次の満月までを、くりかえします。",
"title": "月と、太陽と、わく星"
},
{
"paragraph_id": 65,
"tag": "p",
"text": "月の表面に見える、黒く見える丸い穴をクレーターと言います。でこぼこした、くぼみがあります。 クレーターが出きた理由は、いん石(いんせき、隕石)が、ぶつかったからだろう、と考えられています。",
"title": "月と、太陽と、わく星"
},
{
"paragraph_id": 66,
"tag": "p",
"text": "クレーターとはべつに、月の表面の、黒く見えるあたりを 海(うみ) といいます。「海」と言っても、月の海には、水はありません。",
"title": "月と、太陽と、わく星"
},
{
"paragraph_id": 67,
"tag": "p",
"text": "そもそも、月には、水がありません。月には、空気も、ありません。",
"title": "月と、太陽と、わく星"
},
{
"paragraph_id": 68,
"tag": "p",
"text": "月の表面には、海がいっぱいあるけど、裏には、ほとんどありません。",
"title": "月と、太陽と、わく星"
},
{
"paragraph_id": 69,
"tag": "p",
"text": "月の表面の、白く見える部分を陸(りく)と、言います。",
"title": "月と、太陽と、わく星"
},
{
"paragraph_id": 70,
"tag": "p",
"text": "夜空には、月だけでなく星もありますね。昔の人は、その中でもとくに明るい星に注目して、その集まりをいろいろな人や動物、道具に見立てて名前をつけていました。これを 星座(せいざ) といいます。よくうらないで目にする12星座もその一部です。七夕の物語のように星や星座にはいろいろな神話やお話があります。星座は全部で88個です。日本からは、およそ50個の星座を見ることができます。",
"title": "星座"
},
{
"paragraph_id": 71,
"tag": "p",
"text": "季節によって、見える星座がかわるばあいがあります。 北極星という北の空にある星と、そのまわりにある北の空の星座は、一年中、みることができます。",
"title": "星座"
},
{
"paragraph_id": 72,
"tag": "p",
"text": "南の空や、東や西の空の星座は、季節によってかわります。",
"title": "星座"
},
{
"paragraph_id": 73,
"tag": "p",
"text": "地球は、じつは、北極(ほっきょく)と南極(なんきょく)を中心にして、まわっています。このような、北極と南極を中心とした回転を自転(じてん)といいます。",
"title": "星座"
},
{
"paragraph_id": 74,
"tag": "p",
"text": "日本は、地球の北がわの北半球(きたはんきゅう)にあるので、日本からは北極の方角にある空が見えます。南極のほうの空は、日本からは地面にかくれて見えません。地球儀(ちきゅうぎ)で、日本と南極とを糸で結んで、まっすぐに糸をのばすと、地球は丸いので、糸も丸くなりますよね。糸は丸くなれても、人間の目でみる方向は、まっすぐにしか見れません。 つまり、日本から見た南の空は、じつは、日本と南極とを結ぶ線の上にある赤道(せきどう)に向かった方角なのです。",
"title": "星座"
},
{
"paragraph_id": 75,
"tag": "p",
"text": "いっぽう、南の空にある、春の星座は、いっぱんに秋にはまったく見ることができません。南の空にある、夏の星座は、冬には見られません。南の空にある、秋の星座は、春には見えません。南の空にある、冬の星座は、夏には見えません。",
"title": "星座"
},
{
"paragraph_id": 76,
"tag": "p",
"text": "これは、日本が北半球にあるからです。",
"title": "星座"
},
{
"paragraph_id": 77,
"tag": "p",
"text": "もし、南半球にある国の人たちが星座を見たら、南半球ではは、南の空にある星座は一年中、おなじになります。 南半球では、北の空の星座が、季節によって、かわります。",
"title": "星座"
},
{
"paragraph_id": 78,
"tag": "p",
"text": "この本では、とくにことわらないかぎり、日本がある北半球にある日本から見た星座について書いています。",
"title": "星座"
},
{
"paragraph_id": 79,
"tag": "p",
"text": "星座を夜の空に、さがすときは、明るい星を、手がかりにして、さがすと、さがしやすいと思います。",
"title": "星座"
},
{
"paragraph_id": 80,
"tag": "p",
"text": "日本から、北の空を見ると、 北斗七星(ほくと しちせい) と カシオペヤ座 が見える。 北斗七星の形は、「ひしゃく」という水をくむための道具のような形をしています。",
"title": "星座"
},
{
"paragraph_id": 81,
"tag": "p",
"text": "そして、カシオペヤ座は、5個の星が「W」のような形で、ならんでいる星座です。",
"title": "星座"
},
{
"paragraph_id": 82,
"tag": "p",
"text": "ま北の方角に、北極星があります。これは、時間がたっても、うごきません。なので、方角を知るときに、たいせつな星です。",
"title": "星座"
},
{
"paragraph_id": 83,
"tag": "p",
"text": "これらの北の空の星は、一年中を通して、日本から、夜に見ることができます。",
"title": "星座"
},
{
"paragraph_id": 84,
"tag": "p",
"text": "北極星は北斗七星やカシオペヤ座を利用して探すことができます。 北斗七星の「ひしゃく」の口の2つの星を結んで5倍に伸ばしたところに北極星があります。",
"title": "星座"
},
{
"paragraph_id": 85,
"tag": "p",
"text": "",
"title": "星座"
},
{
"paragraph_id": 86,
"tag": "p",
"text": "なお、北斗七星は、星座ではなく、おおぐま座の一部です。 北極星は、星座ではなく、こぐま座の一部です。こぐま座の、しっぽの先が北極星になっています。 北極星は、一年中、見えるのですから、こぐま座もしっぽの先と、その近くは、一年中、見えるのです。",
"title": "星座"
},
{
"paragraph_id": 87,
"tag": "p",
"text": "",
"title": "星座"
},
{
"paragraph_id": 88,
"tag": "p",
"text": "夜空で星座をさがすのには、 星座早見(せいざ はやみ) という道具がべんりです。また、プラネタリウムや天文台では、ふだん目にすることのできないような星や宇宙の勉強ができます。では、星座について学習しましょう。",
"title": "星座"
},
{
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"tag": "p",
"text": "",
"title": "星座"
},
{
"paragraph_id": 90,
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"text": "7月7日の七夕の日に、南の空に、三角形のような星座が見えますね。この星座は、 夏の大三角(なつのだいさんかく) といいます。こと座のベガ(おりひめ星)、わし座のアルタイル(ひこ星)、はくちょう座のデネブの3つの明るい星をつないでできる星座です。",
"title": "星座"
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{
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"text": "はくちょう座は、十字のような形をしている星座です。 わし座も、十字のような形の星座です",
"title": "星座"
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{
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"text": "",
"title": "星座"
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{
"paragraph_id": 93,
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"text": "星は、じつは、時間が立つとともに動きます。",
"title": "星座"
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"text": "7月7日の午後7時から、さそり座を1時間ごとに観察しましょう。同じ場所で、同じ方位を見て観察することが大切です。観察するときに電信ばしらやたて物などの目じるしがあるとよりわかりやすくなります。午後8時ごろ、東の空に見えるさそり座は、午後10時ごろには南の空を通り、その後、西の空に動きます。星の動きは、太陽の動きと同じです。しかし、気づいたかもしれませんが、時間とともに星は動きますが、そのならび方はかわりません。",
"title": "星座"
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{
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"text": "",
"title": "星座"
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{
"paragraph_id": 96,
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"text": "月は、自分からは、光を出していません。太陽の光を反射(はんしゃ)しているので、月は明るく見えるだけです。月の温度は、月の光からは、わからないのです。",
"title": "星座"
},
{
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"tag": "p",
"text": "オリオン座の ベテルギウス と、おおいぬ座の シリウス と、こいぬ座の プロキオン が、 冬の大三角形 です。",
"title": "星座"
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{
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"tag": "p",
"text": "ちなみに、ベテルギウスの明るさは0.4等星(れいてんよん とうせい)です。シリウスは -1.5等星(マイナスいちてんご とうせい)です。",
"title": "星座"
},
{
"paragraph_id": 99,
"tag": "p",
"text": "私たちのからだの中には 骨(ほね) があります。骨によって、からだをささえています。また、ほねは、かたいので、のうや内ぞうなどをまもる役目(やくめ)もあります。 ほねのあつまりを 骨格(こっかく) といいます。",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
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"tag": "p",
"text": "のうをまもっている、あたまの大きな骨です。 目がはいるためのすきまが、あります。 鼻(はな)が通るためのすきまが、あります。",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
"paragraph_id": 101,
"tag": "p",
"text": "せなかのまんなかにある、くびのせなかがわから、こしのあたりまでのびている、一本の長いほねです。からだをささえています。 せぼねのある動物(どうぶつ)を セキツイ動物 といいます。わたしたち人間も、セキツイ動物です。",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
"paragraph_id": 102,
"tag": "p",
"text": "むねのあたりにある、かごのような、ほねです。「心ぞう」(しんぞう、心臓)と、「はい」(肺)を、まもっています。しんぞうとは、けつえき(血液)をおくりだすところです。「はい」とは、口(くち)からすった空気(くうき)を、からだのなかにとりこむ場所(ばしょ)です。",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
"paragraph_id": 103,
"tag": "p",
"text": "",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
"paragraph_id": 104,
"tag": "p",
"text": "腸(ちょう)などのないぞうを、まもっている。腸(ちょう)とは、食事(しょくじ)でたべた栄養(えいよう)を、からだにとりこむ場所(ばしょ)です。",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
"paragraph_id": 105,
"tag": "p",
"text": "筋肉(きんにく) は、体(からだ)をうごかすのに、つかわれます。 ほねだけでは、からだは、うごきません。",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
"paragraph_id": 106,
"tag": "p",
"text": "わたしたちが、うで(腕)を、うごかすときは、きんにくによって、うでのほねをうごかして、そして、腕(うで)が、うごきます。",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
"paragraph_id": 107,
"tag": "p",
"text": "うでには、まんなかに、ひじがありますね。骨(ほね)と、べつの骨とが、つながっている場所を かんせつ(関節) といいます。「ひじ」も、かんせつです。",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
"paragraph_id": 108,
"tag": "p",
"text": "かんせつは、ほとんどのかんせつの場合、そのかんせつを中心にして、まわりの骨(ほね)を、うごかすことができます。",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
"paragraph_id": 109,
"tag": "p",
"text": "かんせつは、ひじのほかにも、あります。てくびもかんせつです。てくびは、まげることができますよね。",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
"paragraph_id": 110,
"tag": "p",
"text": "ゆびのまげられる場所もかんせつです。",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
"paragraph_id": 111,
"tag": "p",
"text": "うでのつけねの かた にも、かんせつが、あります。うでは、ひだりのうでと、みぎのうでを、べつべつにうごかせるので、みぎのかたにあるかんせつと、ひだりのかたにあるかんせつは、べつのかんせつです。",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
"paragraph_id": 112,
"tag": "p",
"text": "くびも、くびのむきをかえることができるので、かんせつです。",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
"paragraph_id": 113,
"tag": "p",
"text": "せぼねも、おなかをまるめることができるので、せぼねには、かんせつがあります。",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
"paragraph_id": 114,
"tag": "p",
"text": "あしも、あしのつけのところで、あしをうごかせるので、そこには、かんせつが、あります。あしは、ひだりのあしと、みぎのあしを、べつべつにうごかせるので、みぎのつけねにあるかんせつと、ひだりのつけねにあるかんせつは、べつのかんせつです。",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
"paragraph_id": 115,
"tag": "p",
"text": "",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
"paragraph_id": 116,
"tag": "p",
"text": "ひざのところでも、あしをまげられるので、ひざには、かんせつがあります。あしにある「ひざ」と、うでにある「ひじ」は、なまえがにていますが、べつのかんせつです。",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
"paragraph_id": 117,
"tag": "p",
"text": "あしくびや、あしのほねにも、かんせつが、あります。",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
"paragraph_id": 118,
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"text": "",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
"paragraph_id": 119,
"tag": "p",
"text": "からだをうごかすしくみは、きんにく(筋肉)が、ほね(骨)を、うごかしているのでしたね。ほね(骨)をうごかすためのきんにく(筋肉)は、きんにくのはじっこが、両方(りょうほう)とも、ほね(骨)についています。このような、ほねをうごかすためのきんにくを こっかくきん(骨格筋) といいます。",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
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"text": "こっかくきん(骨格筋)の両はじの、ほねについているぶぶんを けん(腱) といいます。",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
"paragraph_id": 121,
"tag": "p",
"text": "このこっかくきんが、ちぢんだり、ゆるんで元(もと)の長さにもどることで、ほねをうごかします。 このしくみで、ほねをうごかせるためには、こっかくきんは、両はじが、べつべつのほねに、ついていなければいけません。",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
"paragraph_id": 122,
"tag": "p",
"text": "うで(腕)の、ひじのところで、うでをまげるためのきん肉と、うでをのばすためのきん肉は、べつべつのきん肉です。",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
"paragraph_id": 123,
"tag": "p",
"text": "もし、ひとつのきん肉しかなかったら、たとえば、うでを曲げるためのきん肉しかなかったら、うでをのばすためには、うでをおろしたりしなければいけません。また、もしも、うでをのばすためのきん肉がないと、うでをのばしたままのかっこうで、手をあげることができません。 うでをのばすときには、うでを曲げるときにつかったほうのきん肉はゆるんでいます。 うでをのばすためのきん肉がちじむことで、うではのびます。",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
"paragraph_id": 124,
"tag": "p",
"text": "曲げるためのきん肉と、のばすためのきん肉が、りょうほうともあることで、わたしたちは、すばやく、からだをうごかせます。",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
"paragraph_id": 125,
"tag": "p",
"text": "たとえば、体育(たいいく)の授業(じゅぎょう)などで、たとえばドッジボールでボールをなげるときに、うでをのばしていますよね。",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
"paragraph_id": 126,
"tag": "p",
"text": "足の、ひざのところで、あしをまげるためのきん肉も、にたようなしくみになっています。",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
"paragraph_id": 127,
"tag": "p",
"text": "顔にも筋肉があります。",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
"paragraph_id": 128,
"tag": "p",
"text": "ウサギやコウモリやハトや魚など、動物の体にも筋肉があります。ニワトリの体にも筋肉があります。",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
"paragraph_id": 129,
"tag": "p",
"text": "",
"title": "骨(ほね)と、筋肉(きんにく)"
},
{
"paragraph_id": 130,
"tag": "p",
"text": "気温(きおん)とは、空気(くうき)の温度(おんど)のことです。気温(きおん)をはかるには、温度計(おんどけい)をつかいます。",
"title": "気温"
},
{
"paragraph_id": 131,
"tag": "p",
"text": "じつは、地面(じめん)からの距離(きょり)によって、温度はかわります。だから、気温をはかるときは、高さ(たかさ)をきめるひつようが、あります。高さは、だいたい、高さは1.2m(メートル)から1.5m(メートル)くらいの高さが、気温をはかるときの高さです。",
"title": "気温"
},
{
"paragraph_id": 132,
"tag": "p",
"text": "こうやって、高さをきめておかないと、もしも、ほかの人が、はかったときの温度と、くらべることができなくなって、こまります。",
"title": "気温"
},
{
"paragraph_id": 133,
"tag": "p",
"text": "いっぱんに、地面にちかい場所は、太陽からの光によって、あたためられているので、地面に近づくほど、温度が高いです。",
"title": "気温"
},
{
"paragraph_id": 134,
"tag": "p",
"text": "「1.2m(メートル)から1.5m(メートル)の、30cmの高さのちがいで、気温はちがわないの?」と、思うかもしれませんが、小学生は、気にしないで、大丈夫です。",
"title": "気温"
},
{
"paragraph_id": 135,
"tag": "p",
"text": "",
"title": "気温"
},
{
"paragraph_id": 136,
"tag": "p",
"text": "温度をかえるものは、直しゃ日光(ちょくしゃ にっこう)が、あたっているか、あたっていないかでも、温度は、かわります。なので、気温をはかる場合は、どちらかにきめるひつようがありますね。",
"title": "気温"
},
{
"paragraph_id": 137,
"tag": "p",
"text": "理科では、気温をはかるときは、「ひかげ」(日陰)ではかる、つまり、直しゃ日光が当たらない場所ではかる、というふうに決めています。",
"title": "気温"
},
{
"paragraph_id": 138,
"tag": "p",
"text": "さらに、おなじ日かげでも、ドアやまど(窓)をしめた部屋(へや)の中のように、そとからの風(かぜ)がふかないところと、ドアや窓をあけた部屋とでは、温度はちがいますよね。風通しの少ない場所では、温度は、変化しやすくなります。いっぽう、風通しのよいところは、まわりの平均的(へいきんてき)な気温に、ちかくなります。",
"title": "気温"
},
{
"paragraph_id": 139,
"tag": "p",
"text": "だから、外からの風がふく、風通し(かぜとおし)のよい場所で、気温をはかると、理科では、きめています。",
"title": "気温"
},
{
"paragraph_id": 140,
"tag": "p",
"text": "気温のはかりかたを、つぎの文(ぶん)に、まとめます。",
"title": "気温"
},
{
"paragraph_id": 141,
"tag": "p",
"text": "です。",
"title": "気温"
},
{
"paragraph_id": 142,
"tag": "p",
"text": "そのほか、気温にかぎらず、温度計をつかうときの、はかりかたとして、",
"title": "気温"
},
{
"paragraph_id": 143,
"tag": "p",
"text": "気温をはかるばあいに、正しい方法で、はかりやすいように、百葉箱(ひゃくようばこ)を、つかってはかる場合があります。",
"title": "気温"
},
{
"paragraph_id": 144,
"tag": "p",
"text": "百葉箱は、つぎのような、しくみになっています。",
"title": "気温"
},
{
"paragraph_id": 145,
"tag": "p",
"text": "",
"title": "気温"
},
{
"paragraph_id": 146,
"tag": "p",
"text": "この空気(くうき)にかんする、じっけんをするときは、おかあさんなどの、おとなのかたに、見てもらってくださいね。ひとりでじっけんしたら、ダメですよ。 むりに、じっけんをしなくても、いいですよ。",
"title": "空気と水の性質(せいしつ)"
},
{
"paragraph_id": 147,
"tag": "p",
"text": "つぎの、カッコのなかは、おとなのかたへの、ちゅういがきです。もし、じっけんをしたいばあいは、このちゅういがきをよんでもらってください。",
"title": "空気と水の性質(せいしつ)"
},
{
"paragraph_id": 148,
"tag": "p",
"text": "まず、わたしたちの、まわりには、空気(くうき)があります。わたしたちは、鼻(はな)から、空気を、すっています。 目には見えませんが、空気があります。",
"title": "空気と水の性質(せいしつ)"
},
{
"paragraph_id": 149,
"tag": "p",
"text": "「空気が、たしかに、せかいには、あるんだ。」ということをたしかめる方法(ほうほう)には、たとえばビニール袋(ぶくろ)に、空気を入れて、ふくろの口を手でふさいで空気を、とじこめてから、水の中に空気が入ったふくろを入れると、ふくろの口のすき間から、空気がもれて、あわがでるかもしれません。",
"title": "空気と水の性質(せいしつ)"
},
{
"paragraph_id": 150,
"tag": "p",
"text": "じっけんをやるときは、あまり、ふくろが大きすぎると、くうきをあつめるのが、たいへんになります。うまく大きさを、工夫してくださいね。",
"title": "空気と水の性質(せいしつ)"
},
{
"paragraph_id": 151,
"tag": "p",
"text": "あと、くれぐれも、ふくろのなかに入っては、ダメですよ。あぶないですよ。うんがわるいと、空気がすえなくなって、死(し)にますよ。 おなじように、くれぐれも、ふくろの中に、顔や鼻を入れてはダメですよ。うんがわるいと、空気がすえなくなって、死にますよ。",
"title": "空気と水の性質(せいしつ)"
},
{
"paragraph_id": 152,
"tag": "p",
"text": "また、コップなどがあれば、コップの口を下に向けて、水に入れれば、空気がとじこめられます。そのまま、水の中でコップを上に向ければ、空気がうかび上がって、おおきな泡(あわ)になって、出てきます。ペットボトルのびんがあれば、それをつかっても、にたようなじっけんができます。",
"title": "空気と水の性質(せいしつ)"
},
{
"paragraph_id": 153,
"tag": "p",
"text": "あわがうかびあがることから、どうやら、水のなかでは、空気が、うかびあがるらしいですね。",
"title": "空気と水の性質(せいしつ)"
},
{
"paragraph_id": 154,
"tag": "p",
"text": "コップをつかう時は、おとしたら、われて、あぶないので、気をつけてくださいね。もしじっけんをするなら、できれば、プラスチックでできたコップでじっけんをやると、あんぜんだと思います。",
"title": "空気と水の性質(せいしつ)"
},
{
"paragraph_id": 155,
"tag": "p",
"text": "風船(ふうせん)を、知ってるでしょうか。ふくらませると丸くなる、あのフーセンのことです。",
"title": "空気と水の性質(せいしつ)"
},
{
"paragraph_id": 156,
"tag": "p",
"text": "フーセンがなければ、同じくらいの大きさのビニール袋でもかまいません。",
"title": "空気と水の性質(せいしつ)"
},
{
"paragraph_id": 157,
"tag": "p",
"text": "フーセンに空気を入れて、フーセンの口をとじて、水に入れて、手をはなすと、フーセンは水に、うきますよね。",
"title": "空気と水の性質(せいしつ)"
},
{
"paragraph_id": 158,
"tag": "p",
"text": "水の入った、ふくろは、どうも、うかぶらしいですね。",
"title": "空気と水の性質(せいしつ)"
},
{
"paragraph_id": 159,
"tag": "p",
"text": "プールなどでつかう浮き輪(うきわ)も、おなじしくみです。",
"title": "空気と水の性質(せいしつ)"
},
{
"paragraph_id": 160,
"tag": "p",
"text": "フーセンでも、ビニール袋でも、なんでもいいのですが、空気を半分くらい入れて、ふくろの口をしめてみましょう。 ふくろの口をしめるには、ちょうちょ結び(むすび)をするなり、輪ゴム(わゴム)でとめるなり、いろいろと工夫してください。",
"title": "空気と水の性質(せいしつ)"
},
{
"paragraph_id": 161,
"tag": "p",
"text": "ふくろに入れる空気は、半分ぐらいまでで、いいですよ。",
"title": "空気と水の性質(せいしつ)"
},
{
"paragraph_id": 162,
"tag": "p",
"text": "あんまり空気をいれすぎると、次のじっけんが、わかりづらくなるので、空気は半分くらいにしといてくださいね。",
"title": "空気と水の性質(せいしつ)"
},
{
"paragraph_id": 163,
"tag": "p",
"text": "半分に空気をいれたふくろの口をとじて、ふくろを曲げようとしたら、曲げられますよね。",
"title": "空気と水の性質(せいしつ)"
},
{
"paragraph_id": 164,
"tag": "p",
"text": "空気がもれていないことを、かくにんしたいなら、ふくろを水の中に入れて、じっけんすれば、いいでしょう。",
"title": "空気と水の性質(せいしつ)"
},
{
"paragraph_id": 165,
"tag": "p",
"text": "このように、どうも、空気は、形をかえられるようですね。",
"title": "空気と水の性質(せいしつ)"
},
{
"paragraph_id": 166,
"tag": "p",
"text": "空気はちぢめられますが、水はちぢめられません。 水をいれたピストンを押しても、水はちぢみません。",
"title": "空気と水の性質(せいしつ)"
},
{
"paragraph_id": 167,
"tag": "p",
"text": "水を熱して、お湯にする。お湯をさらに熱していくと、底から泡(あわ)がでてくる。このあわは、水にとけていた空気が、ふくらんで、出てきたものでる。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 168,
"tag": "p",
"text": "この、熱された湯から、あわがたくさん出てくる状態を ふっとう(沸騰) という。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 169,
"tag": "p",
"text": "また、湯気(ゆげ)という、白いけむりのようなものが、水面からでてくる。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 170,
"tag": "p",
"text": "湯気をよく見ると、水面の近くには、白いものが見えない。だが、この水面の近くにも、目には見えないが、水面から、水から形をかえて見えなくなったものが、空気中に出てきている。このように、熱い湯の表面から、でていく水を水蒸気(すいじょうき)という。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 171,
"tag": "p",
"text": "水蒸気は、目には見えない。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 172,
"tag": "p",
"text": "湯気は、水蒸気が、水面から、はなれていって、温度が少し下がったので、もとの水の霧(きり)にもどったものである。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 173,
"tag": "p",
"text": "沸騰した湯からは、水蒸気が多く出る。水が沸騰する温度は、100°Cである。 液体の水は100°Cまでしか、温度が上がらない。 この理由は、加えた熱が、水を水蒸気にかえるために、使われているからである。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 174,
"tag": "p",
"text": "液体が、沸騰するときの温度を ふっ点(ふってん、沸点) と言います。 水の沸点は100°Cです。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 175,
"tag": "p",
"text": "水の沸点が100°Cという、きりのいい数字な理由は、じつは、温度の決め方は、水が沸騰しているときを100度として決め、水が氷になるときを0°Cとして決めたからです。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 176,
"tag": "p",
"text": "アルコール温度計では、80°Cくらいまでしか、はかれません。もし、アルコール温度計でそれよりも高い温度を図ろうとすると、温度計がこわれます。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 177,
"tag": "p",
"text": "これは、アルコールもまた温度が高くなると沸とうし、アルコールの沸点のおよそ80度で沸とうするからです。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 178,
"tag": "p",
"text": "100度の温度をはかる時は、べつの温度計をつかいます。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 179,
"tag": "p",
"text": "",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 180,
"tag": "p",
"text": "水には、氷(こおり)と水(みず)と水蒸気(すいじょうき)の、三つの状態があります。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 181,
"tag": "p",
"text": "水やアルコールのような、目に見えて、形の決まっていなくて、体積はきまっているものを 液体(えきたい) と言います。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 182,
"tag": "p",
"text": "空気や、水蒸気のような、目に見えず、形もきまっていなく、体積もきまっていないものを 気体(きたい) と言います。 空気にふくまれている、酸素(さんそ)や二酸化炭素(にさんかたんそ)、も気体です。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 183,
"tag": "p",
"text": "氷(こおり)や金属や木などのような、目に見えて、物を 固体(こたい) と言います。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 184,
"tag": "p",
"text": "ふっ点でない水からも、じつは、すこしずつ水が気化をして、くうきに水がまじります。これを じょう発(じょうはつ、蒸発) と言います。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 185,
"tag": "p",
"text": "雨がふって、バケツの中に水たまりができても、ほおっておけば、水がなくなるのは、蒸発をしたからです。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 186,
"tag": "p",
"text": "洗濯物(せんたくもの)が、晴れ(はれ)の日に、ほすと、かわくのも、じょう発です。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 187,
"tag": "p",
"text": "汗(あせ)がかわくのも、じょう発です。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 188,
"tag": "p",
"text": "蒸発は、水の温度が高いほど、多くの水が蒸発していきます。だから、あたたかい日のほうが、水が蒸発しやすいです。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 189,
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"text": "空気は、あたためられて、温度が上がると、体積がふえる。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 190,
"tag": "p",
"text": "水も、あたためられて、温度が上がると、体積が、ほんのすこし増える。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 191,
"tag": "p",
"text": "あたためられて、体積がふくらんだ空気は、密度(「みつど」・・・体積あたりの、おもさ)がちいさくなるので、上にのぼります。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 192,
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"text": "熱気球(ねつききゅう)が、空をとぶのは、このしくみを利用しているからです。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 193,
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"text": "おなじように、あたためられた水は、水の中を、うえにのぼります。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 194,
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"text": "お風呂などで、水面にちかい、上のほうの湯があついのは、あたためられた水が、上に登るからです。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 195,
"tag": "p",
"text": "部屋の中などの、閉じた場所で、空気が、あたためられて、上に登った場合、元から上にあった空気は、押しのけられて、下に流れます。このような、空気が、じゅんかん(循環)することを 対流(たいりゅう) といいます。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
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"tag": "p",
"text": "水も、対流をします。あたためられた水は、密度(みつど)がちいさくなるので、うかび上がり、いっぽう、元から上にあったつめたい水は、下がります。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 197,
"tag": "p",
"text": "気体(たとえば空気など。)や液体(たとえば水など。)で、対流はおこります。水の中に、温度のちがいがあると、温度が高いところほど、ふくらむので密度(みつど)が小さくなって、浮力(ふりょく)ができるので、水が対流をします。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
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"tag": "p",
"text": "温度が上がると、ふくらむのは、空気や水だけでは、ありません。ほとんどの物が、温度があがると、じつは、ふくらんでいます。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 199,
"tag": "p",
"text": "温度計の赤い液だめも、この現象(げんしょう)を、利用(りよう)しています。いっぱんに、赤い液だめのある、温度計にはアルコールや油が、もちいられています。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
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"tag": "p",
"text": "温度計では、液の入っているガラス管(ガラスかん)を細く(ほそく)することで、わずかな体積変化でも、赤い線の長さが大きくかわるように工夫しています。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
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"text": "温度を下げると、どうなるのでしょうか。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 202,
"tag": "p",
"text": "温度を下げると、体積は減ります。 あたためた物を、元の温度にもどすと、体積も、元の体積にもどります。 元の温度よりも、もっと温度を下げると、ほとんどの物質では、体積は小さくなります。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 203,
"tag": "p",
"text": "鉄や銅などの金属(きんぞく)の固体も、温度があがると、じつは、体積が、ふくらんでいます。 金属の、温度変化による体積の変化は、ほんのわずかです。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 204,
"tag": "p",
"text": "電線や、鉄道のレールなどは、金属が、つかわれています。これらの物は、季節によって、まわりの温度が変わるので、じつは、体積や長さも、かわっているのです。 鉄道のレールは、夏場に ふくらんでも、こわれないように、冬場は、ほんのすこしだけ、レールとレールのつぎめに、すき間があいています。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 205,
"tag": "p",
"text": "物がふくらむことを ぼうちょう(膨張) といいます。熱して(ねっして)、あたたかくすると、ふくらむことから、熱膨張(ねつぼうちょう)と、この現象(げんしょう)を、いうこともあります。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
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"tag": "p",
"text": "物は、温度があがると、膨張します。",
"title": "温度と物の変化"
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"tag": "p",
"text": "体積が減る(へる)ことを、収縮(しゅうしゅく)と、いいます。",
"title": "温度と物の変化"
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{
"paragraph_id": 208,
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"text": "物は、温度が下がると、収縮します。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 209,
"tag": "p",
"text": "お仕事で、金属を使った製品(せいひん)をつくっている大人の人たちは、もしも製品の温度が変わって、製品が膨張や収縮をしてもも、製品がこわれないように、工夫して、製品をつくっています。",
"title": "温度と物の変化"
},
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"text": "気体と液体と固体で、体積の変化の割合がいちばん大きいのは、気体です。",
"title": "温度と物の変化"
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"paragraph_id": 211,
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"text": "つぎに、温度による体積変化の割合が大きいのは液体です。",
"title": "温度と物の変化"
},
{
"paragraph_id": 212,
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"text": "固体は、温度による体積変化の割合が、もっとも小さいです。",
"title": "温度と物の変化"
},
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"text": "日本では、ふだんは、°Cの単位(たんい)である摂氏温度(せっしおんど)を用いてください。 日本では「温度」といったら、ふつうは、°Cの摂氏温度(せっしおんど)のことです。 日本では、温度の たんい には、°Cの摂氏温度(せっしおんど)をつかうのが、ふつうです。",
"title": "温度と物の変化"
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"paragraph_id": 214,
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"text": "熱(ねつ)は、外部から手を加えなければ、しぜんと温度の高い所から、温度の低いところへと、熱(ねつ)が移動(いどう)して、つたわっていきます。 その結果(けっか)、温度の高かった場所は、熱を手放していき、だんだんと温度は低くなります。いっぽう、まわりとくらべて温度のひくかった場所は、しだいに温度が高くなる。そして、いつしか、この、ふたつの場所の温度は、同じ温度になります。",
"title": "温度と物の変化"
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"text": "",
"title": "温度と物の変化"
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"text": "雨がふると地面に水たまりができました。しかし、晴れた日にはなくなっていました。これはなぜでしょうか。",
"title": "自然の中の水"
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"text": "これは、水が空気中に出て行ったからです。この水などが空気中に出ていこうとするはたらきを じょう発 といいます。じょう発した水は 水じょう気 となります。また、土に水がしみこむこともありますが、このとき、つぶの大きさによって水のしみこみやすさにはちがいがあります。また、水は高いところから低いところへと流れていきます。",
"title": "自然の中の水"
}
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| null | {{Pathnav|小学校・中学校・高等学校の学習|小学校の学習|小学校理科|frame=1}}
== 季節と動物・植物のようす ==
{{Ruby|季節|きせつ}}がちがうとさまざまなちがいがありますね。植物を育てたり、身近なところにいたりあったりする動物や植物を{{Ruby|観察|かんさつ}}したりして、季節の変化と生き物の様子を調べてみましょう。
春では、いろいろ種類の、こん虫が、多くなる。チョウや、テントウムシや、ミツバチなども多いです
夏では、セミの成虫やカブトムシの成虫が、多くなります。
秋では、スズムシの成虫やコオロギの成虫が鳴くようになります。秋には、トンボも多いです。
スズムシは「リーンリーン」となきますが、これは、はねがこすれている音です。
秋になると、ススキに、ほが、なります。
エノコログサにも、ほがなります。エノコログサとは、ネコジャラシのことです。
秋になると、春には多かったテントウムシやミツバチなどは、秋には少なくなります。うごきも、おそいです。
テントウムシなどは、見当たらなくなりますが、死んだわけではなく、落ち葉のかげなどに、ひそんでいることがおおいです。
テントウムシやハチの冬ごしは、成虫のまま、冬をこします。
コオロギや、バッタやカマキリは、秋の間にたまごを、うみます。
コオロギやバッタは、めすが、土の中に、たまごをうみつけます。
カマキリは、めすが、木のえだなどに、たまごをうみつけます。たまごをうみうけたあとに、あわのような物で、たまごをおおいつくします。
野生のコオロギの成虫やバッタの成虫やカマキリの成虫は、冬をこせずに、死にます。
冬をこせない理由は、虫は、人間やイヌやネコなどとはちがって、体温を調節できずに、体がつめたくなってしまうので、多くの虫は冬を生きたままこすのが、むずかしいです。
また、冬は、多くの草がかれるので、虫にとってはエサになる草が、へってしまうのも、冬をこすのがむずかしい理由のひとつです。
冬には、こん虫が、ほとんど見られません。
アゲハやモンシロチョウは、さなぎで、冬をこします。
テントウムシやハチの冬ごしは、成虫のままで、冬をこします。
コオロギやバッタ、カマキリは、たまごで、冬をこします。
カエルは、土の中などで、じっと、カエルの親が、しずかにしています。このように、冬のあいだ、巣(す)などで、じっとしずかにしていることを <span style="font-size: large">冬みん</span>(とうみん、冬眠) と言います。カエルは、冬には、冬みん(とうみん)をしています。
アメリカザリガニは、土の中で、冬みんします。
土の中にいるのは、外よりも、土のなかのほうが、あたたかいからです。
クマも、冬みんします。
季節に関していうと、ほとんどの植物は、春や夏に、育つ植物が多い。冬のあいだは、植物は、せいちょうが止まることが多いです。
昆虫や虫には、植物の葉や、花のみつなど、植物をエサにしているものが多く、これらの葉や花は、春や夏に多いので、昆虫や虫も、春や夏に、多く、ふえます。
* ヘチマ
まきひげという、ぼうなどがちかくにあると、それにまきつくような、ものがでてくる。
ヘチマは、明るい場所で育ちます。
* 秋の植物
秋になって、すずしくなると、木は、葉の色がかわる。葉の色は、植物の種類によるが、カエデでは葉が赤くなる。イチョウでは、葉がきいろくなる。
秋になって、まず、葉の色がかわりますが、さらにすずしくなると、多くの種類(しゅるい)の木は、葉をおとします。
秋ごろに植物が葉をおとすことを <span style="font-size: large">落葉</span>(らくよう) という。
だが、じつは、種類によっては、葉をおとさない植物もあります。
マツやスギは、秋になって、すずしくなっても、葉をおとさない。このような葉をおとさない木を <span style="font-size: large">じょう緑じゅ</span>(じょうりょくじゅ、常緑樹) という。ヒノキやサザンカも常緑樹である。
いっぽう、カエデやイチョウやサクラは、あきになると、落葉して、葉をおとす。このような葉をおとす木を、<span style="font-size: large">落葉じゅ</span>(らくようじゅ、落葉樹)という。
落葉では、その木の、すべての葉をおとします。
<gallery widths="250px" heights="250px">
File:Red maple leaf.jpg|カエデの紅葉した葉。
ファイル:Ginkgo Tree 08-11-04a.jpg|イチョウ。イチョウは、秋(あき)には、葉(は)が、きいろくなる。黄葉。
ファイル:Ginkgo Tree Ginkgo biloba Leaves Rock 3008px.jpg|イチョウの葉。
</gallery>
== 電池のはたらき ==
=== かん電池と豆電球 ===
=== 回路記号(かいろ きごう) ===
電気回路(でんきかいろ)の配線(はいせん)を、図(ず)で説明(せつめい)するときに、毎回、写真のようなそっくりな絵で説明すると、せつめいする作業が、たいへんな手間になるので、記号(きごう)が回路図をかくときに、もちいられます。
:[[画像:直流電源.png|thumb|かんでんち。<br>ながいがわが、プラスきょくです。<br>みじかいがわが、マイナスきょくです。]]
電池にはプラス極(プラスきょく)とマイナス極(マイナスきょく)があるが、回路記号では線が長い方がプラス極です。じっさいの電池では、でっぱりのある側(がわ)がプラス極です。回路図で、短いがわは、マイナス極です。
この記号は、おぼえてください。どちらがプラス極(きょく)の側なのかも、おぼえてください。
まちがえて、ぎゃくにおぼえやすいので、注意(ちゅうい)してください。
:※ 回路図(かいろず)の、電池(でんち)の記号(きごう)の、みじかい部分が、電池のプラス極のでっぱりに見えて、まちがえてみじかいほうをプラスとおぼえてしまうことがある。これは、まちがいです。
正しい記号の意味を、もういちど、書きます。電池の回路記号で、ながいほうが、プラス極です。回路記号で、短いがわは、マイナス極です。
かん電池に豆電球とスイッチをつなぐと、あかりをつけたり消したりできます。また、モーターをつなぐと回転させることもできます。豆電球やモーターを使って、かん電池のはたらきを調べよう。
さて、豆電球はかん電池とつなぐとあかりがつきます。モーターはかん電池とつなぐと回転します。
このあかりや回転をもっと明るくしたり、速くしたりできないのでしょうか。
「かん電池をふやせばいい。」、多くの人がそう答えると思います。でも、かん電池を増やしたからといって、かならず豆電球が明るくなったり速くモーターが回ったりするわけではありません。まず、+(プラス)極から-(マイナス)極へともどってくるように、輪になるようにつながなければ電気は流れません。電池をいくつかつなぐ方法のしゅるいを2つしょうかいします。
=== 電池のつなぎかた ===
* 直列(ちょくれつ)つなぎ
:かん電池を +- +- ・・・・・・とじゅん番にならべてつなぎます。かん電池をふやすとたくさんの電気が流れますので、豆電球は明るくなります。<br>-+ +-や、+- -+ と、かん電池をつないでも、電気は流れません。かん電池やどう線が熱くなったりもえたりするので!やらないようにしましょう。
:[[画像:直列接続.png|thumb|left|直列つなぎ。<br>右側がプラス極に、つながっている。]]
{{clear}}
* 並列(へいれつ)つなぎ
:かん電池を横にならべて+極どうし、-極どうしをつなぎます。そして、+極をつないだどう線と-極をつないだどう線をモーターや豆電球につなぎます。豆電球の明るさやモーターの速さは変わりませんが、かん電池は長持ちします。
:[[画像:並列接続.png|thumb|left|並列つなぎ<br>右側がプラス極に、つながっている。]]
{{clear}}
::※ 本書で、つぎにおしえる「ていこう」は、小学校では習わないかもしれませんが、ウィキペディアでの、画像の用意のつごうで、豆電球の回路図が見当たらないので、かわりに「ていこう」をもちいた回路図を、しょうかいします。豆電球をもちいた回路図については、市販(しはん)の参考書(さんこうしょ)などを参照(さんしょう)してください。なお、中学校では、「ていこう」を習うはずです。
電気を流れにくくする物体のことを、ていこう(抵抗)といいます。
<gallery>
File:3 Resistors.jpg|ていこう
画像:jun_high_sci_electrical_resistance.svg|ていこうの記号。
</gallery>
電池と抵抗だけをつないだ簡単な回路図を、れいに、しめします。
:[[画像:jun_high_sci_simple_circuit.svg|thumb|left|かいろず]]
{{clear}}
ていこうの記号は、昔(むかし)と今(いま)とでは、じつは、記号がちがいます。小学生は、あたらしいほうの、記号をおぼえてください。あたらしいほうは、はこ型の四角い記号が、あたらしい「ていこう」の記号です。ギザギザしたほうは、昔の「ていこう」の記号です。
<gallery>
ファイル:Resistor_symbol_IEC.svg|・ いま(せいれき2013年)での、ていこうの図記号
ファイル:Resistor_symbol_America.svg|・ むかしの、ていこうの図記号
</gallery>
{{clear}}
ていこうの、直列つなぎと並列つなぎを、図にすると、つぎのようになります。
:(※ 画像では、「ていこう」の記号は古いギザギザのほうになっていますが、これから中学生になる小学生は、新しいハコ形の記号で「ていこう」を書いてください。ウィキペディアの画像の用意の都合で、古いほうのギザギザ記号での紹介になっています。)
<gallery widths="300px" heights="100px">
ファイル:Resistors in series.svg|「ていこう」の直列つなぎ
ファイル:Resistors in parallel.svg|「ていこう」の並列つなぎ
</gallery>
{{clear}}
* まめでんきゅう
豆電球(まめでんきゅう)の回路図は、以下のようになります。
[[画像:Symbol Visual indicator1.svg|100px|thumb|left|まめ電球の、記号(きごう)。]]
○の中に、×を書いた記号ですね。×の、はしは、そとがわの丸に、くっついています。
ばってんの線は、丸から、はみださずに、書いてください。
{{clear}}
* 回路図の図記号
小学校の3年や4年あたりで、つかうことになるかもしれない部品の、回路図の図記号を書きます。
<gallery>
ファイル:電池.svg|電池、長いがわがプラス極)
ファイル:SPST-Switch.svg|スイッチ
File:3wayswitch.svg|3極スイッチ
File:Symbole moteur.png|モータ
File:Wire Junction.svg|接続(せつぞく)している交点(こうてん)。
File:Wire Cross.svg|配線が接続せず、十字に、かさなっているだけの場合。
File:Symbol Visual indicator1.svg|電球
File:Symbole amperemetre.png|電流計(でんりゅうけい)
File:Symbole voltmetre.png|電圧計(でんあつけい)
</gallery>
電流計(でんりゅうけい)や、電圧計(でんあつけい)は、回路にながれている電気のせいしつをはかる道具です。電流計や電圧計は、使い方をまちがえると、こわれます。
学校(がっこう)の授業(じゅぎょう)の計画(けいかく)にもよりますが、学校の理科のじっけんで、もしかしたら、電流計や電圧計を、つかうかもしれません。
電流計や電圧計をつかうときは、学校の先生の指示(しじ)にしたがって、正しいつかいかたで、つかってください。
もし、理科の実験で、電流計(でんりゅうけい)などをつかわないとしても、その理由は、きっと、小学校の児童(じどう)が、電流計をこわさないように心配したからなので、きちんとした理由があってのことです。小学生のかたは、学校では、先生の授業(じゅぎょう)の計画(けいかく)に、したがってください。
<span style="font-size: large">電流</span>(でんりゅう) とは、回路がつながっているときの、かん電池とどう線の中での、電気のながれのことです。電気は、プラスきょくから出てきて、どう線を通って、マイナスきょくにもどるのでしたね。電流の単位は <span style="font-size: large">アンペア</span> です。アンペアは記号で、「A」とかきます。
<span style="font-size: large">電圧</span>(でんあつ )とは、電流をながそうとする、つよさ(強さ)のことです。電圧の単位は <span style="font-size: large">ボルト</span> です。ボルトは記号で <span style="font-size: large">V</span> と書きます。ふつうの乾電池(かんでんち)の電圧は、だいたい1.5Vくらいです。
{{clear}}
== 月と、太陽と、わく星 ==
[[File:Mountain Moonset.jpg|thumb|月。]]
[[File:月の見え方.png|thumb|400px|月の見え方]]
月があかるいのは、月が太陽の光に、てらされているからです。月の表面(ひょうめん)のうち、太陽の光をあびている面が、明るく見えるので、地球から、見ることができます。月のうち、太陽にてらされていない、かげになっているほうの面は、地球からは、くらくて、見えません。
つまり、月は太陽の光を <span style="font-size: large">反射</span>(はんしゃ) しています。(※ 反射 ・・・ はねかえすこと。)
太陽のように、その星から光をはっしている星を、 <span style="font-size: large">こう星</span>(こうせい、恒星) といいます。いっぽう、月そのものは光を発していないので、月は こう星では、ありません。
地球から見た、月のうごきかたは、太陽と同じように、'''東の空から南の空を通り、西の空にしずんでいきます'''。また、月の形には、まるい円のかたちの <span style="font-size: large">'''満月'''</span>(まんげつ) と、はんぶんの <span style="font-size: large">'''半月'''</span>(はんげつ) と、もっとほそい <span style="font-size: large">'''三日月'''</span>(みかづき) や <span style="font-size: large">'''26日の月'''</span> があります。
月は、三日月や満月などいろいろな形に見えますが、動き方は同じで、どの月も東の空から南の高い空を通り、西の空へ動きます。
[[File:月の一日の動き 上弦の月svg.svg|thumb|400px|left|月の1日の動き 上げんの月。午後6時に南中している。月は、東からのぼって、西にしずむ。]]
南の空で、月がもっとも高くなるので、月がもっとも高くなることを<span style="font-size: large">'''南中'''</span>(なんちゅう)と言います。
南中している月は、文字どおり、南に月があります。
満月を見るには、夕方に東からのぼるのが見え、夜中に南の空を通って、朝に西にしずみます。
三日月は、夜中でないと見えません。三日月は、朝や昼間に東からのぼっているのですが、太陽の光で地球が明るいので、朝や昼間の東からあがったばかりの月は見えません。夜中になると、西の空にしずもうとしている三日月が見えます。
半月には、午前中に見える '''下げんの月'''(かげんのつき) と、午後に見える '''上げんの月'''(じょうげんのつき) があります。
上げんの月は、右がわが明るく見える半月です。下げんの月は、左がわが明るく見える半月です。
*上げんの月
上げんの月は昼に、東からのぼり、夕方に南の空を通って、夜中、西にしずみます。
上げんの月は、昼間でも、東の空で しろっぽい上げんの月が見えます。
[[File:月の一日の動き 上弦の月svg.svg|thumb|400px|left|月の1日の動き 上弦の月]]
{{-}}
*下げんの月
下げんの月はま夜中に、東からのぼり、朝の6時ごろに南の空を通って、午前の11時ごろに西にしずみます。
下げんの月は、昼の午前11時ごろでも、西の空に、しろっぽい 下げんの月 が見えます。正午には、下げんの月は、しずんでいます。
[[File:月の一日の動き 下弦の月.svg|thumb|400px|left|下げんの月 の 1日のうごき ]]
{{clear}}
<gallery widths="200px" heights="200px">
Image:ComputerHotline - Lune (by) (9).jpg|三日月。(天体ぼうえんきょうで見たばあい。)
ファイル:HalfMoon.jpg|半月。(天体ぼうえんきょうで見たばあい。)
ファイル:Full moon.png|満月。(天体ぼうえんきょうで見たばあい。)
</gallery>
月が、すべてかけてしまって、みえないときの月を '''新月'''(しんげつ) といいます。
{{clear}}
太陽と月の、それぞれの場所によって、地球から見える月の形が、かわって見えます。
[[Image:Moon phases en.jpg|thumb|center|nofloat|500px|月の見え方。]]
月の見える形は、毎日、すこしずつ、かわっていきます。かわる順番(じゅんばん)は、満月から始めたとすると、
:満月 → 下弦の月 → 26日の月 → 新月 → 上弦の月 → 次の満月
と、かわっていきます。
だいたい約30日で、はじめの満月から次の満月までを、くりかえします。
[[ファイル:Lunar crater Daedalus.jpg|thumb|月のクレーター。]]
月の表面に見える、黒く見える丸い穴を'''クレーター'''と言います。でこぼこした、くぼみがあります。
クレーターが出きた理由は、いん石(いんせき、隕石)が、ぶつかったからだろう、と考えられています。
クレーターとはべつに、月の表面の、黒く見えるあたりを <span style="font-size: large">海</span>(うみ) といいます。「海」と言っても、月の海には、水はありません。
そもそも、月には、水がありません。月には、空気も、ありません。
月の表面には、海がいっぱいあるけど、裏には、ほとんどありません。
月の表面の、白く見える部分を<span style="font-size: large">陸</span>(りく)と、言います。
{{clear}}
== 星座 ==
[[ファイル:Pegasus constellation map.svg|thumb|ペガスス座]]
夜空には、月だけでなく星もありますね。昔の人は、その中でもとくに明るい星に注目して、その集まりをいろいろな人や動物、道具に見立てて名前をつけていました。これを '''星座'''(せいざ) といいます。よくうらないで目にする12星座もその一部です。七夕の物語のように星や星座にはいろいろな神話やお話があります。星座は全部で88個です。日本からは、およそ50個の星座を見ることができます。
:※ 星うらない(ほしうらない)には、科学的な根きょはありません。
季節によって、見える星座がかわるばあいがあります。
北極星という北の空にある星と、そのまわりにある北の空の星座は、一年中、みることができます。
南の空や、東や西の空の星座は、季節によってかわります。
地球は、じつは、'''北極'''(ほっきょく)と'''南極'''(なんきょく)を中心にして、まわっています。このような、北極と南極を中心とした回転を'''自転'''(じてん)といいます。
日本は、地球の北がわの'''北半球'''(きたはんきゅう)にあるので、日本からは北極の方角にある空が見えます。南極のほうの空は、日本からは地面にかくれて見えません。地球儀(ちきゅうぎ)で、日本と南極とを糸で結んで、まっすぐに糸をのばすと、地球は丸いので、糸も丸くなりますよね。糸は丸くなれても、人間の目でみる方向は、まっすぐにしか見れません。
つまり、日本から見た南の空は、じつは、日本と南極とを結ぶ線の上にある赤道(せきどう)に向かった方角なのです。
いっぽう、南の空にある、春の星座は、いっぱんに秋にはまったく見ることができません。南の空にある、夏の星座は、冬には見られません。南の空にある、秋の星座は、春には見えません。南の空にある、冬の星座は、夏には見えません。
これは、日本が北半球にあるからです。
もし、南半球にある国の人たちが星座を見たら、南半球ではは、南の空にある星座は一年中、おなじになります。
南半球では、北の空の星座が、季節によって、かわります。
この本では、とくにことわらないかぎり、日本がある北半球にある日本から見た星座について書いています。
星座を夜の空に、さがすときは、明るい星を、手がかりにして、さがすと、さがしやすいと思います。
=== 北の空の星座 ===
[[ファイル:Ursa Major constellation detail map.PNG|thumb|left|北斗七星(ほくと しちせい)]]
[[ファイル:Cassiopeia constellation map.svg|thumb|カシオペヤ座。「W」のような形をしている5個の星が、カシオペヤ座。]]
日本から、北の空を見ると、 北斗七星(ほくと しちせい) と カシオペヤ座 が見える。
北斗七星の形は、「ひしゃく」という水をくむための道具のような形をしています。
[[Image:ItsukushimaDipperBasin7431.jpg|thumb|200px|left|ひしゃく]]
そして、カシオペヤ座は、5個の星が「W」のような形で、ならんでいる星座です。
ま北の方角に、北極星があります。これは、時間がたっても、うごきません。なので、方角を知るときに、たいせつな星です。
これらの北の空の星は、一年中を通して、日本から、夜に見ることができます。
北極星は北斗七星やカシオペヤ座を利用して探すことができます。
北斗七星の「ひしゃく」の口の2つの星を結んで5倍に伸ばしたところに北極星があります。
なお、北斗七星は、星座ではなく、おおぐま座の一部です。
北極星は、星座ではなく、こぐま座の一部です。こぐま座の、しっぽの先が北極星になっています。
北極星は、一年中、見えるのですから、こぐま座もしっぽの先と、その近くは、一年中、見えるのです。
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=== 星座早見 ===
[[ファイル:planisphere.jpg|thumb|left|星座早見]]
夜空で星座をさがすのには、 星座早見(せいざ はやみ) という道具がべんりです。また、プラネタリウムや天文台では、ふだん目にすることのできないような星や宇宙の勉強ができます。では、星座について学習しましょう。
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=== 夏の大三角 ===
[[File:Summer triangle map.png|thumb|300px|right|夏の大三角。<br>「Cygnus」(キグナス)とあるのが、はくちょう座で、「Deneb」がデネブ。<br>「Aquila」がわし座で、「Altail」がアルタイル。<br>「Lyra」がこと座で、「Vega」がベガ。]]
7月7日の七夕の日に、南の空に、三角形のような星座が見えますね。この星座は、 '''夏の大三角'''(なつのだいさんかく) といいます。こと座のベガ(おりひめ星)、わし座のアルタイル(ひこ星)、はくちょう座のデネブの3つの明るい星をつないでできる星座です。
はくちょう座は、十字のような形をしている星座です。
わし座も、十字のような形の星座です
===星の動き===
星は、じつは、時間が立つとともに動きます。
7月7日の午後7時から、さそり座を1時間ごとに観察しましょう。同じ場所で、同じ方位を見て観察することが大切です。観察するときに電信ばしらやたて物などの目じるしがあるとよりわかりやすくなります。午後8時ごろ、東の空に見えるさそり座は、午後10時ごろには南の空を通り、その後、西の空に動きます。星の動きは、太陽の動きと同じです。しかし、気づいたかもしれませんが、時間とともに星は動きますが、そのならび方はかわりません。
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:※ あぶないので、けっして太陽の温度を、実験(しっけん)では、しらべては いけません。太陽をちょくせつ見ると、目をいためるキケンがあります。太陽を反射させた光や、プリズムで分けた光でも、目をいためるキケンがあります。
月は、自分からは、光を出していません。太陽の光を反射(はんしゃ)しているので、月は明るく見えるだけです。月の温度は、月の光からは、わからないのです。
=== 冬の大三角形 ===
[[ファイル:Wintersky.jpg|thumb|left|350px|赤い線:冬の大三角<br>青い線:冬のダイヤモンド]]
オリオン座の '''ベテルギウス''' と、おおいぬ座の '''シリウス''' と、こいぬ座の '''プロキオン''' が、 '''冬の大三角形''' です。
ちなみに、ベテルギウスの明るさは0.4等星(れいてんよん とうせい)です。シリウスは -1.5等星(マイナスいちてんご とうせい)です。
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=== 太陽 ===
:※注意 太陽を{{ruby|直接|ちょくせつ}}見てはいけません。目をいためます。
:※注意 太陽を直接{{ruby|望遠鏡|ぼうえんきょう}}でのぞいてもいけません。目をいためます。
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== 骨(ほね)と、筋肉(きんにく) ==
[[Image:Human_skeleton_front.svg|thumb|right|400px|人間のほね。<br>英語(えいご)ですが、日本語の翻訳(ほんやく)ができあがるまで、これで代用(だいよう)してください。]]
私たちのからだの中には '''骨'''(ほね) があります。骨によって、からだをささえています。また、ほねは、かたいので、のうや内ぞうなどをまもる役目(やくめ)もあります。
ほねのあつまりを 骨格(こっかく) といいます。
* 頭骨(とうこつ)
のうをまもっている、あたまの大きな骨です。
目がはいるためのすきまが、あります。
鼻(はな)が通るためのすきまが、あります。
<gallery widths="200px" heights="200px">
File:Human skull front bones numbered.svg|前から見た、とう骨。
File:Human skull side bones numbered.svg|横から見た、とう骨。
</gallery>
* 背骨(せぼね)
[[File:Spinal column curvature-jp.svg|thumb|left|200px|せぼね]]
せなかのまんなかにある、くびのせなかがわから、こしのあたりまでのびている、一本の長いほねです。からだをささえています。
せぼねのある動物(どうぶつ)を '''セキツイ動物''' といいます。わたしたち人間も、セキツイ動物です。
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* ろっ骨
[[ファイル:Gray112.png|thumb|left|200px|ろっこつ。(肋骨)]]
むねのあたりにある、かごのような、ほねです。「心ぞう」(しんぞう、心臓)と、「はい」(肺)を、まもっています。しんぞうとは、けつえき(血液)をおくりだすところです。「はい」とは、口(くち)からすった空気(くうき)を、からだのなかにとりこむ場所(ばしょ)です。
* 骨ばん(こつばん)
[[ファイル:Gray242.png|thumb|right|200px|こつばん。(骨盤)]]
腸(ちょう)などのないぞうを、まもっている。腸(ちょう)とは、食事(しょくじ)でたべた栄養(えいよう)を、からだにとりこむ場所(ばしょ)です。
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;きんにく
[[Image:Illu head neck muscle.jpg|thumb|left|350px|あたまの きんにく]]
'''筋肉'''(きんにく) は、体(からだ)をうごかすのに、つかわれます。
ほねだけでは、からだは、うごきません。
わたしたちが、うで(腕)を、うごかすときは、きんにくによって、うでのほねをうごかして、そして、腕(うで)が、うごきます。
;かんせつ
うでには、まんなかに、ひじがありますね。骨(ほね)と、べつの骨とが、つながっている場所を '''かんせつ'''(関節) といいます。「ひじ」も、かんせつです。
かんせつは、ほとんどのかんせつの場合、そのかんせつを中心にして、まわりの骨(ほね)を、うごかすことができます。
かんせつは、ひじのほかにも、あります。てくびもかんせつです。てくびは、まげることができますよね。
* ゆび
ゆびのまげられる場所もかんせつです。
* かた
うでのつけねの '''かた''' にも、かんせつが、あります。<br>うでは、ひだりのうでと、みぎのうでを、べつべつにうごかせるので、みぎのかたにあるかんせつと、ひだりのかたにあるかんせつは、べつのかんせつです。
* くび
くびも、くびのむきをかえることができるので、かんせつです。
* せぼね
せぼねも、おなかをまるめることができるので、せぼねには、かんせつがあります。
* あしのつけね
あしも、あしのつけのところで、あしをうごかせるので、そこには、かんせつが、あります。<br>あしは、ひだりのあしと、みぎのあしを、べつべつにうごかせるので、みぎのつけねにあるかんせつと、ひだりのつけねにあるかんせつは、べつのかんせつです。
* ひざ
ひざのところでも、あしをまげられるので、ひざには、かんせつがあります。<br>あしにある「ひざ」と、うでにある「ひじ」は、なまえがにていますが、べつのかんせつです。
* あしのゆびや、あしくび
あしくびや、あしのほねにも、かんせつが、あります。
からだをうごかすしくみは、きんにく(筋肉)が、ほね(骨)を、うごかしているのでしたね。ほね(骨)をうごかすためのきんにく(筋肉)は、きんにくのはじっこが、両方(りょうほう)とも、ほね(骨)についています。このような、ほねをうごかすためのきんにくを '''こっかくきん'''(骨格筋) といいます。
こっかくきん(骨格筋)の両はじの、ほねについているぶぶんを '''けん'''(腱) といいます。
このこっかくきんが、ちぢんだり、ゆるんで元(もと)の長さにもどることで、ほねをうごかします。
このしくみで、ほねをうごかせるためには、こっかくきんは、両はじが、べつべつのほねに、ついていなければいけません。
{{コラム|くわしい、かんせつの、しくみ|
[[File:Joint white-bone.svg|350px|thumb|left|いっぱんてきな、関節(かんせつ)。
<br>ligament 靱帯(じんたい)
<br>enthesis 腱付着部(けん ふちゃくぶ) ※腱(けん)が、くっついている場所です。
<br>synovial cavity 滑液腔(かつえきくう)
<br>bursa 滑液嚢(かつえきのう)
<br>articular cartilage 関節軟骨(かんせつ なんこつ)
<br>joint capsule 関節包(かんせつほう)
<br>tendon 腱(けん)
<br>epiphyseel bone 骨端(こったん) ※ほねのはじっこのことです
]]
関節(かんせつ)は、2つの骨(ほね)から、なりたちますが、そのうちのいっぽうは、さきがまるいです。もういっぽうは、ほねのさきが、ややくぼんでいます。このようにして、うまく、くみあわさるように、なっています。骨(ほね)の先が丸く出っぱっているほうを関節頭(かんせつとう)といい、くぼんでいるほうの骨を関節窩(かんせつか)といいます。
関節(かんせつ)は、関節頭(かんせつとう)と関節(かんせつ)と関節窩(かんせつか)をつつんでいる'''関節包'''(かんせつほう)を持っています。関節包(かんせつほう)の内がわは'''滑膜'''(かつまく)と呼ばれる膜組織(まくそしき)であり、滑膜から滑液(かつえき)とよばれる液(えき)が分泌(ぶんぴつ)されて、その液が'''関節腔'''(かんせつくう)をみたしています。滑液(かつえき)にはすべるをよくするやくめと、軟骨(なんこつ)に栄養(えいよう)をあたえるやくめがあります。
関節包(かんせつほう)のまわりには、靭帯(じんたい)があって、じょうぶにしています。
}}
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;うでのきん肉
[[ファイル:Biceps (PSF).jpg|thumb|left|250px|「うで」の きん肉<br>うでをまげるときは、BICEPS(バイセプス)が、ちぢんでいる。<br>うでをのばすときは、TRICEPS(トリセプス)が、ちぢんでいる。BICEPSは、日本語では上腕二頭筋(じょうわん にとうきん)といい、うでの力こぶのきん肉のこと。TRICEPSは、日本語では三頭筋(さんとうきん)という。]]
うで(腕)の、ひじのところで、うでをまげるためのきん肉と、うでをのばすためのきん肉は、べつべつのきん肉です。
もし、ひとつのきん肉しかなかったら、たとえば、うでを曲げるためのきん肉しかなかったら、うでをのばすためには、うでをおろしたりしなければいけません。また、もしも、うでをのばすためのきん肉がないと、うでをのばしたままのかっこうで、手をあげることができません。
うでをのばすときには、うでを曲げるときにつかったほうのきん肉はゆるんでいます。
うでをのばすためのきん肉がちじむことで、うではのびます。
曲げるためのきん肉と、のばすためのきん肉が、りょうほうともあることで、わたしたちは、すばやく、からだをうごかせます。
たとえば、体育(たいいく)の授業(じゅぎょう)などで、たとえばドッジボールでボールをなげるときに、うでをのばしていますよね。
足の、ひざのところで、あしをまげるためのきん肉も、にたようなしくみになっています。
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* その他
顔にも筋肉があります。
ウサギやコウモリやハトや魚など、動物の体にも筋肉があります。ニワトリの体にも筋肉があります。
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== 気温 ==
=== 気温の、はかり方 ===
気温(きおん)とは、空気(くうき)の温度(おんど)のことです。気温(きおん)をはかるには、温度計(おんどけい)をつかいます。
じつは、地面(じめん)からの距離(きょり)によって、温度はかわります。だから、気温をはかるときは、高さ(たかさ)をきめるひつようが、あります。高さは、だいたい、高さは1.2m(メートル)から1.5m(メートル)くらいの高さが、気温をはかるときの高さです。
こうやって、高さをきめておかないと、もしも、ほかの人が、はかったときの温度と、くらべることができなくなって、こまります。
いっぱんに、地面にちかい場所は、太陽からの光によって、あたためられているので、地面に近づくほど、温度が高いです。
「1.2m(メートル)から1.5m(メートル)の、30cmの高さのちがいで、気温はちがわないの?」と、思うかもしれませんが、小学生は、気にしないで、大丈夫です。
温度をかえるものは、'''直しゃ日光'''(ちょくしゃ にっこう)が、あたっているか、あたっていないかでも、温度は、かわります。なので、気温をはかる場合は、どちらかにきめるひつようがありますね。
理科では、気温をはかるときは、「ひかげ」(日陰)ではかる、つまり、直しゃ日光が当たらない場所ではかる、というふうに決めています。
さらに、おなじ日かげでも、ドアやまど(窓)をしめた部屋(へや)の中のように、そとからの風(かぜ)がふかないところと、ドアや窓をあけた部屋とでは、温度はちがいますよね。風通しの少ない場所では、温度は、変化しやすくなります。いっぽう、風通しのよいところは、まわりの平均的(へいきんてき)な気温に、ちかくなります。
だから、外からの風がふく、風通し(かぜとおし)のよい場所で、気温をはかると、理科では、きめています。
気温のはかりかたを、つぎの文(ぶん)に、まとめます。
;気温の、はかりかたの、きまり
* 風通し(かぜとおし)の良い場所で、気温を、はかる。
* 地面からの高さは、1.2m(メートル)から1.5mの高さで、気温をはかる。
* 直しゃ日光(ちょくしゃにっこう)の当たらない、日かげで、気温をはかる。
です。
そのほか、気温にかぎらず、温度計をつかうときの、はかりかたとして、
* 温度計に、息(いき)を、ふきかけてはいけません。
* 液だめ(「えきだめ」、・・・温度計の下のほうにある、赤い、ふくらんだ部分です。)、液だめに、さわっては、いけません。液だめに、息をふきかけても、いけません。
=== 百葉箱(ひゃくようばこ) ===
[[File:Stevenson screen in Ikuta Wooded Area.jpg|thumb|300px|百葉箱(ひゃくようばこ)]]
気温をはかるばあいに、正しい方法で、はかりやすいように、'''百葉箱'''('''ひゃくようばこ''')を、つかってはかる場合があります。
百葉箱は、つぎのような、しくみになっています。
* 屋根(やね)が、ついている。 ・・・ 日光(にっこう)をさえぎり、日かげを、つくるために、屋根が、ついています。
* 色は、白い。 ・・・ 日光を、反射(はんしゃ)するためです。
* よろい戸(よろいど)というとびらになっていて、板のすき間が、あいている。 ・・・ すきまは、風通し(かぜとおし)をよくするためです。
* 百葉箱の高さは、中にある温度計の液だめが、1.2mから1.5mになるように、工夫されています。
* なるべく広い場所に作られている。 ・・・ まわりの、たてものなどによる影響(えいきょう)を、なくしたいからです。
* とびらの方角は、北(きた)に向いています。 ・・・ 太陽の直射日光が、入らないようにするための、工夫です。太陽は、東から登って、南で高くなり、西にしずむのでしたね。
* 地面は、ふつうは、草が生えた芝生(しばふ)です。 ・・・ 日光の照り返し(てりかえし)や、地面からの熱(ねつ)の影響(えいきょう)を、少なくするためです。
==空気と水の性質(せいしつ)==
この空気(くうき)にかんする、じっけんをするときは、おかあさんなどの、おとなのかたに、見てもらってくださいね。ひとりでじっけんしたら、ダメですよ。
むりに、じっけんをしなくても、いいですよ。
つぎの、カッコのなかは、おとなのかたへの、ちゅういがきです。もし、じっけんをしたいばあいは、このちゅういがきをよんでもらってください。
:(保護者の方へ・・・本書の記述は、安全には、なるべく配慮していますが、しかし、不慮の事故の可能性などもあります。たとえば、ふくろを使った実験では、もしイタズラをすると、窒息する危険もあります。他にも、コップなどを使った実験では、ガラス製のコップなどは割れる可能性もあります。また、ウィキペディアには免責事項があります。事故が起きても、責任は取りません。ページ末尾の免責事項をお読みください。)
まず、わたしたちの、まわりには、空気(くうき)があります。わたしたちは、鼻(はな)から、空気を、すっています。
目には見えませんが、空気があります。
「空気が、たしかに、せかいには、あるんだ。」ということをたしかめる方法(ほうほう)には、たとえばビニール袋(ぶくろ)に、空気を入れて、ふくろの口を手でふさいで空気を、とじこめてから、水の中に空気が入ったふくろを入れると、ふくろの口のすき間から、空気がもれて、あわがでるかもしれません。
じっけんをやるときは、あまり、ふくろが大きすぎると、くうきをあつめるのが、たいへんになります。うまく大きさを、工夫してくださいね。
あと、くれぐれも、ふくろのなかに入っては、ダメですよ。あぶないですよ。うんがわるいと、空気がすえなくなって、死(し)にますよ。
おなじように、くれぐれも、ふくろの中に、顔や鼻を入れてはダメですよ。うんがわるいと、空気がすえなくなって、死にますよ。
また、コップなどがあれば、コップの口を下に向けて、水に入れれば、空気がとじこめられます。そのまま、水の中でコップを上に向ければ、空気がうかび上がって、おおきな泡(あわ)になって、出てきます。ペットボトルのびんがあれば、それをつかっても、にたようなじっけんができます。
あわがうかびあがることから、どうやら、水のなかでは、空気が、うかびあがるらしいですね。
コップをつかう時は、おとしたら、われて、あぶないので、気をつけてくださいね。もしじっけんをするなら、できれば、プラスチックでできたコップでじっけんをやると、あんぜんだと思います。
風船(ふうせん)を、知ってるでしょうか。ふくらませると丸くなる、あのフーセンのことです。
フーセンがなければ、同じくらいの大きさのビニール袋でもかまいません。
フーセンに空気を入れて、フーセンの口をとじて、水に入れて、手をはなすと、フーセンは水に、うきますよね。
水の入った、ふくろは、どうも、うかぶらしいですね。
プールなどでつかう浮き輪(うきわ)も、おなじしくみです。
フーセンでも、ビニール袋でも、なんでもいいのですが、空気を半分くらい入れて、ふくろの口をしめてみましょう。
ふくろの口をしめるには、ちょうちょ結び(むすび)をするなり、輪ゴム(わゴム)でとめるなり、いろいろと工夫してください。
ふくろに入れる空気は、半分ぐらいまでで、いいですよ。
あんまり空気をいれすぎると、次のじっけんが、わかりづらくなるので、空気は半分くらいにしといてくださいね。
半分に空気をいれたふくろの口をとじて、ふくろを曲げようとしたら、曲げられますよね。
空気がもれていないことを、かくにんしたいなら、ふくろを水の中に入れて、じっけんすれば、いいでしょう。
このように、どうも、空気は、形をかえられるようですね。
空気はちぢめられますが、水はちぢめられません。
水をいれたピストンを押しても、水はちぢみません。
== 温度と物の変化 ==
:※ちゅうい 学校の理科の授業以外では、火などをつかったじっけんは、しないでください。この節(せつ)では、物をあたためるときに、おきる現象(げんしょう)を、あつかいます。
=== 水と温度の関係 ===
[[Image:Kochendes wasser02.jpg|thumb|right|200px|水の、ふっとう。]]
[[ファイル:watervapor_cup.jpg|thumb|200px|ティーカップから立ちのぼる、水蒸気(すいじょうき)をふくむ湯気(ゆげ)]]
水を熱して、お湯にする。お湯をさらに熱していくと、底から泡(あわ)がでてくる。このあわは、水にとけていた空気が、ふくらんで、出てきたものでる。
この、熱された湯から、あわがたくさん出てくる状態を '''ふっとう'''(沸騰) という。
また、'''湯気'''('''ゆげ''')という、白いけむりのようなものが、水面からでてくる。
湯気をよく見ると、水面の近くには、白いものが見えない。だが、この水面の近くにも、目には見えないが、水面から、水から形をかえて見えなくなったものが、空気中に出てきている。このように、熱い湯の表面から、でていく水を'''水蒸気'''('''すいじょうき''')という。
水蒸気は、目には見えない。
湯気は、水蒸気が、水面から、はなれていって、温度が少し下がったので、もとの水の霧(きり)にもどったものである。
沸騰した湯からは、水蒸気が多く出る。水が沸騰する温度は、'''100℃'''である。
液体の水は100℃までしか、温度が上がらない。
この理由は、加えた熱が、水を水蒸気にかえるために、使われているからである。
液体が、沸騰するときの温度を '''ふっ点'''('''ふってん'''、沸点) と言います。
水の沸点は100℃です。
水の沸点が100℃という、きりのいい数字な理由は、じつは、温度の決め方は、水が沸騰しているときを100度として決め、水が氷になるときを0℃として決めたからです。
アルコール温度計では、80℃くらいまでしか、はかれません。もし、アルコール温度計でそれよりも高い温度を図ろうとすると、温度計がこわれます。
これは、アルコールもまた温度が高くなると沸とうし、アルコールの沸点のおよそ80度で沸とうするからです。
100度の温度をはかる時は、べつの温度計をつかいます。
[[File:Phase_change_-_ja.svg|thumb|right|300px|状態の変化を表した図。図中の「プラズマ」については、気にしないでください。また、図では気体から固体への変化が「昇華」(しょうか)と記されていますが、本来は「凝結」(ぎょうけつ)が正しい表現と主張する学者もいます。]]
水には、氷(こおり)と水(みず)と水蒸気(すいじょうき)の、三つの状態があります。
水やアルコールのような、目に見えて、形の決まっていなくて、体積はきまっているものを '''液体'''(えきたい) と言います。
空気や、水蒸気のような、目に見えず、形もきまっていなく、体積もきまっていないものを '''気体'''(きたい) と言います。
空気にふくまれている、酸素(さんそ)や二酸化炭素(にさんかたんそ)、も気体です。
氷(こおり)や金属や木などのような、目に見えて、物を '''固体'''(こたい) と言います。
ふっ点でない水からも、じつは、すこしずつ水が気化をして、くうきに水がまじります。これを '''じょう発'''(じょうはつ、蒸発) と言います。
雨がふって、バケツの中に水たまりができても、ほおっておけば、水がなくなるのは、蒸発をしたからです。
洗濯物(せんたくもの)が、晴れ(はれ)の日に、ほすと、かわくのも、じょう発です。
汗(あせ)がかわくのも、じょう発です。
蒸発は、水の温度が高いほど、多くの水が蒸発していきます。だから、あたたかい日のほうが、水が蒸発しやすいです。
{{コラム|紙鍋は、なぜ燃(も)えないの?|
[[File:Breakfast at Tamahan Ryokan, Kyoto.jpg|300px|thumb|紙鍋(かみなべ)<br />]]
みなさんは、旅館などで、右の写真の右下のような「紙鍋(かみなべ)」を見たことはありますか?<br>
紙を熱していますが、紙は燃えません。なぜでしょう?<br>
紙鍋の紙には、だし(水分)が含まれています。この水分は、熱しても温度は100℃までしか上がりません。<br>
しかし、紙が燃える温度は300℃~450℃くらいで、最大100℃では燃えません。<br>
だから、熱しても紙鍋は、燃(も)えないのです。
}}
[[Image:Hot-air-balloon.jpg|thumb|200px|right|熱気球]]
空気は、あたためられて、温度が上がると、体積がふえる。
水も、あたためられて、温度が上がると、体積が、ほんのすこし増える。
あたためられて、体積がふくらんだ空気は、密度(「みつど」・・・体積あたりの、おもさ)がちいさくなるので、上にのぼります。
熱気球(ねつききゅう)が、空をとぶのは、このしくみを利用しているからです。
おなじように、あたためられた水は、水の中を、うえにのぼります。
お風呂などで、水面にちかい、上のほうの湯があついのは、あたためられた水が、上に登るからです。
部屋の中などの、閉じた場所で、空気が、あたためられて、上に登った場合、元から上にあった空気は、押しのけられて、下に流れます。このような、空気が、じゅんかん(循環)することを '''対流'''(たいりゅう) といいます。
;対流
[[File:ConvectionCells.svg|thumb|right|300px|上と下とで温度差のある場所での、対流の一例。下からあたためた場合に、熱は、対流によって上部へと運ばれ、液体の表面からの蒸発(じょうはつ)などの熱放出(ねつほうしゅつ)によって冷やされる。冷えた液体は下へと、もぐる。]]
水も、対流をします。あたためられた水は、密度(みつど)がちいさくなるので、うかび上がり、いっぽう、元から上にあったつめたい水は、下がります。
気体(たとえば空気など。)や液体(たとえば水など。)で、対流はおこります。水の中に、温度のちがいがあると、温度が高いところほど、ふくらむので密度(みつど)が小さくなって、浮力(ふりょく)ができるので、水が対流をします。
{{clear}}
温度が上がると、ふくらむのは、空気や水だけでは、ありません。ほとんどの物が、温度があがると、じつは、ふくらんでいます。
温度計の赤い液だめも、この現象(げんしょう)を、利用(りよう)しています。いっぱんに、赤い液だめのある、温度計にはアルコールや油が、もちいられています。
温度計では、液の入っているガラス管(ガラスかん)を細く(ほそく)することで、わずかな体積変化でも、赤い線の長さが大きくかわるように工夫しています。
温度を下げると、どうなるのでしょうか。
温度を下げると、体積は減ります。
あたためた物を、元の温度にもどすと、体積も、元の体積にもどります。
元の温度よりも、もっと温度を下げると、ほとんどの物質では、体積は小さくなります。
鉄や銅などの金属(きんぞく)の固体も、温度があがると、じつは、体積が、ふくらんでいます。
金属の、温度変化による体積の変化は、ほんのわずかです。
電線や、鉄道のレールなどは、金属が、つかわれています。これらの物は、季節によって、まわりの温度が変わるので、じつは、体積や長さも、かわっているのです。
鉄道のレールは、夏場に ふくらんでも、こわれないように、冬場は、ほんのすこしだけ、レールとレールのつぎめに、すき間があいています。
物がふくらむことを '''ぼうちょう'''(膨張) といいます。熱して(ねっして)、あたたかくすると、ふくらむことから、熱膨張(ねつぼうちょう)と、この現象(げんしょう)を、いうこともあります。
物は、温度があがると、膨張します。
体積が減る(へる)ことを、収縮(しゅうしゅく)と、いいます。
物は、温度が下がると、収縮します。
お仕事で、金属を使った製品(せいひん)をつくっている大人の人たちは、もしも製品の温度が変わって、製品が膨張や収縮をしてもも、製品がこわれないように、工夫して、製品をつくっています。
気体と液体と固体で、体積の変化の割合がいちばん大きいのは、気体です。
つぎに、温度による体積変化の割合が大きいのは液体です。
固体は、温度による体積変化の割合が、もっとも小さいです。
{{コラム|せっ氏温度|2=
[[ファイル:Clinical thermometer 38.7.JPG|thumb|300px|セルシウス温度計]]
温度の単位として実用上、多く用いられている ℃ 単位の <span style="font-size: large">せっ氏温度</span>(せっしおんど、摂氏温度) を用いる。摂氏温度は セルシウス温度(セルシウスおんど、degree Celsius)とも言う。
℃ の、「C」はセルシウス Celsius の頭文字のCから、とった文字です。
<div style="background-color:#ccf;margin:3em">
この摂氏温度(せっしおんど)では、温度の基準(きじゅん)として、水 と こおり の共存する温度を 0℃ と決めて、また、大気圧のもとで純水が沸騰(ふっとう)するときの温度を 100℃ と決めている。
なので、水のこおる温度が、きりがよく、ほぼ0℃なのは、そもそも水のこおる温度をもとにして、セルシウス温度の 0℃ を決めたからです。
おなじような理屈(りくつ)で、水が沸騰する温度が、きりがよく、ほぼ 100℃ なのは、水の沸点(ふってん)をもとに、セルシウス温度での100℃をきめたからです。
</div>
:;この説明は、{{Ruby|定義|ていぎ}}ではなく{{Ruby|由来|ゆらい}}です。教科書には2019年5月に決まった新しい定義が載っているか、触れられていないかもしれません。
温度計の種類に アルコール温度計 や 水銀温度計 などあるが、これらは物体の温度が上がることによる{{ruby|膨張|ぼうちょう}}する性質を、温度の{{ruby|測定器|そくていき}}として利用した{{ruby|器具|きぐ}}です。
:※注意 水銀は、{{ruby|毒|どく}}であり、とてもキケンなので、家庭での実験では使わないでください。
}}
日本では、ふだんは、℃の単位(たんい)である摂氏温度(せっしおんど)を用いてください。
日本では「温度」といったら、ふつうは、℃の摂氏温度(せっしおんど)のことです。
日本では、温度の たんい には、℃の摂氏温度(せっしおんど)をつかうのが、ふつうです。
=== 熱の、つたわりかた ===
熱(ねつ)は、外部から手を加えなければ、しぜんと温度の高い所から、温度の低いところへと、熱(ねつ)が移動(いどう)して、つたわっていきます。
その結果(けっか)、温度の高かった場所は、熱を手放していき、だんだんと温度は低くなります。いっぽう、まわりとくらべて温度のひくかった場所は、しだいに温度が高くなる。そして、いつしか、この、ふたつの場所の温度は、同じ温度になります。
== 自然の中の水 ==
雨がふると地面に水たまりができました。しかし、晴れた日にはなくなっていました。これはなぜでしょうか。
これは、水が空気中に出て行ったからです。この水などが空気中に出ていこうとするはたらきを '''じょう発''' といいます。じょう発した水は '''水じょう気''' となります。また、土に水がしみこむこともありますが、このとき、つぶの大きさによって水のしみこみやすさにはちがいがあります。また、水は高いところから{{ruby|低|ひく}}いところへと流れていきます。
{{clear}}
[[Category:小学校教育|理4]]
[[Category:理科教育|小4]] | 2006-08-02T06:44:50Z | 2023-10-06T04:41:40Z | [
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]
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E5%B0%8F%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E7%90%86%E7%A7%91/4%E5%AD%A6%E5%B9%B4 |
3,846 | 岐阜大対策 | 本項は、岐阜大学の入学試験対策に関する事項である。
岐阜大学は5学部・8研究科を擁する国立の総合大学である。多くの特色GP・現代GPを獲得するなど国立大学の中でも教育研究水準に定評があり、特に野生動物医学・衛星生態学についてはCOE(卓越した研究拠点)にも採択され世界トップレベルを目指した学術研究および教育を行っている。岐阜大学は2006年現在で最も注目されている地方国立大学であると謳っている(大学案内2006版より)。
岐阜大学の一般入試前期日程では、教育学部、地域科学部、医学部看護学科、工学部についてのセンター試験と個別試験の配点割合がほぼ同じである。このため上記の学部への入学を希望する場合には、まずはセンター試験で得点が狙えるよう対策をして、その上で二次試験に備える必要がある。ただし、医学部医学科については個別試験の配点割合が大きいために十分に二次試験の対策をする必要がある。一方、応用生物科学部についてはセンター試験の配点割合が大きいため、二次試験の対策はしつつも第一にセンター試験の得点がボーダーを確実に上回るよう目指すべきである。
一部の学科では後期日程試験は実施されないが、1科目のみの学科試験あるいは小論文が実施される。医学部医学科・工学部では英語、数学、理科の3教科の試験が実施される。
名古屋大学が医学科以外で後期日程を実施せず、岐阜大学は医学科・工学部で後期日程に募集定員枠を他大学に比べて拡充しているため、受験生の受け皿となる可能性が高い。過去には医学部医学科の後期日程志願者増により、岐阜のホテルが完全満室ということがあったが、医学科が2段階選抜を設けたことによりこの状態は解消された。
推薦入試の通称SSH入試枠は廃止された。 | [
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"text": "岐阜大学の一般入試前期日程では、教育学部、地域科学部、医学部看護学科、工学部についてのセンター試験と個別試験の配点割合がほぼ同じである。このため上記の学部への入学を希望する場合には、まずはセンター試験で得点が狙えるよう対策をして、その上で二次試験に備える必要がある。ただし、医学部医学科については個別試験の配点割合が大きいために十分に二次試験の対策をする必要がある。一方、応用生物科学部についてはセンター試験の配点割合が大きいため、二次試験の対策はしつつも第一にセンター試験の得点がボーダーを確実に上回るよう目指すべきである。",
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"text": "名古屋大学が医学科以外で後期日程を実施せず、岐阜大学は医学科・工学部で後期日程に募集定員枠を他大学に比べて拡充しているため、受験生の受け皿となる可能性が高い。過去には医学部医学科の後期日程志願者増により、岐阜のホテルが完全満室ということがあったが、医学科が2段階選抜を設けたことによりこの状態は解消された。",
"title": "一般入試"
},
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"text": "推薦入試の通称SSH入試枠は廃止された。",
"title": "特別選抜"
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| 日本の大学受験ガイド > 岐阜大対策 本項は、岐阜大学の入学試験対策に関する事項である。 岐阜大学は5学部・8研究科を擁する国立の総合大学である。多くの特色GP・現代GPを獲得するなど国立大学の中でも教育研究水準に定評があり、特に野生動物医学・衛星生態学についてはCOE(卓越した研究拠点)にも採択され世界トップレベルを目指した学術研究および教育を行っている。岐阜大学は2006年現在で最も注目されている地方国立大学であると謳っている(大学案内2006版より)。 | {{wikipedia|岐阜大学}}
*[[日本の大学受験ガイド]] >[[ 岐阜大対策]]
本項は、[[w:岐阜大学|岐阜大学]]の入学試験対策に関する事項である。
岐阜大学は5学部・8研究科を擁する国立の総合大学である。多くの[http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/kaikaku/gp.htm 特色GP・現代GP]を獲得するなど国立大学の中でも教育研究水準に定評があり、特に野生動物医学・衛星生態学についてはCOE(卓越した研究拠点)にも採択され世界トップレベルを目指した学術研究および教育を行っている。岐阜大学は2006年現在で最も注目されている地方国立大学であると謳っている(大学案内2006版より)。<br />
<!-- 詳細な大学紹介は、Wikipediaの役割と考えます。「岐阜大学の特色」の内容は客観的データに補強されており、大変よい記事だとは思いますが、大学を志望する理由とはなりえても、その大学に入るための「知識」とは異なると思われます。本欄はCOが入り組んでいるため、COによらずいったん除去します。DBには残りますのでWikipediaへ転記されることをお勧めします。-->
==一般入試==
=== 前期日程 ===
岐阜大学の一般入試前期日程では、教育学部、地域科学部、医学部看護学科、工学部についてのセンター試験と個別試験の配点割合がほぼ同じである。このため上記の学部への入学を希望する場合には、まずはセンター試験で得点が狙えるよう対策をして、その上で二次試験に備える必要がある。ただし、医学部医学科については個別試験の配点割合が大きいために十分に二次試験の対策をする必要がある。一方、応用生物科学部についてはセンター試験の配点割合が大きいため、二次試験の対策はしつつも第一にセンター試験の得点がボーダーを確実に上回るよう目指すべきである。
=== 後期日程 ===
一部の学科では後期日程試験は実施されないが、1科目のみの学科試験あるいは小論文が実施される。医学部医学科・工学部では英語、数学、理科の3教科の試験が実施される。
名古屋大学が医学科以外で後期日程を実施せず、岐阜大学は医学科・工学部で後期日程に募集定員枠を他大学に比べて拡充しているため、受験生の受け皿となる可能性が高い。過去には医学部医学科の後期日程志願者増により、岐阜のホテルが完全満室ということがあったが、医学科が2段階選抜を設けたことによりこの状態は解消された。
==特別選抜==
=== 推薦入試 ===
推薦入試の通称SSH入試枠は廃止された。
=== 社会人特別入試 ===
=== 帰国子女特別入試 ===
== 外部リンク ==
* [http://www.gifu-u.ac.jp/ 岐阜大学公式サイト]
[[Category:大学入試|きふたいたいさく]] | null | 2019-04-02T13:44:23Z | [
"テンプレート:Wikipedia"
]
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E5%B2%90%E9%98%9C%E5%A4%A7%E5%AF%BE%E7%AD%96 |
3,854 | OSS開発ツール/コンパイラ | OSSの開発に用いられるコンパイラーは、プロジェクトのニーズや開発者の好みによって異なります。
以下に、一般的なコンパイラーとそれぞれの主なユースケースをいくつか挙げます。
これらのコンパイラーは、それぞれ異なる特徴や利点を持ち、プロジェクトの要件や開発者の好みに応じて選択されます。
上記のコマンドは、「hello.c」という名前のC言語のソースコードファイルから、実行ファイル「hello」を生成します。
-o hello「」は、「生成するファイルの名前を hello にせよ」という意味です。
ソースコード自体は、『メモ帳』などテキストエディターで作成します。GNU/Linuxならば vi や emacs などのテキストエディタで記述します。
作成した実行ファイル helloの実行は
のように、実行ファイル名の前に ./ 補い『カレントディレクトリーにある hello を実行せよ』という意味になります。
コマンドのに渡すパラメーターの順序は重要です。
のような順序になります。
なお、
と -o hello の項を先行させるのは問題ありません。 ただし、追加のライブラリー(典型的には libm ⇒ -lm)をリンクする場合ライブラリーの指定位置は重要で、
の様に末尾に付ける必要があります。
GCCのヘルプは
で見ることが出来ます。
GCCには、上記ヘルプで紹介される以外にも様々な機能や引数があります。詳細は、
を参照してください。
gccでよく使われるオプションとして -I, -L, -l, -c, -o などがあります。
Likewise
Likewise
Likewise
Likewise | [
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"text": "OSSの開発に用いられるコンパイラーは、プロジェクトのニーズや開発者の好みによって異なります。",
"title": "コンパイラー"
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"text": "以下に、一般的なコンパイラーとそれぞれの主なユースケースをいくつか挙げます。",
"title": "コンパイラー"
},
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"text": "これらのコンパイラーは、それぞれ異なる特徴や利点を持ち、プロジェクトの要件や開発者の好みに応じて選択されます。",
"title": "コンパイラー"
},
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"text": "上記のコマンドは、「hello.c」という名前のC言語のソースコードファイルから、実行ファイル「hello」を生成します。",
"title": "コンパイラー"
},
{
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"text": "-o hello「」は、「生成するファイルの名前を hello にせよ」という意味です。",
"title": "コンパイラー"
},
{
"paragraph_id": 5,
"tag": "p",
"text": "ソースコード自体は、『メモ帳』などテキストエディターで作成します。GNU/Linuxならば vi や emacs などのテキストエディタで記述します。",
"title": "コンパイラー"
},
{
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"tag": "p",
"text": "作成した実行ファイル helloの実行は",
"title": "コンパイラー"
},
{
"paragraph_id": 7,
"tag": "p",
"text": "のように、実行ファイル名の前に ./ 補い『カレントディレクトリーにある hello を実行せよ』という意味になります。",
"title": "コンパイラー"
},
{
"paragraph_id": 8,
"tag": "p",
"text": "コマンドのに渡すパラメーターの順序は重要です。",
"title": "コンパイラー"
},
{
"paragraph_id": 9,
"tag": "p",
"text": "のような順序になります。",
"title": "コンパイラー"
},
{
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"text": "なお、",
"title": "コンパイラー"
},
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"text": "と -o hello の項を先行させるのは問題ありません。 ただし、追加のライブラリー(典型的には libm ⇒ -lm)をリンクする場合ライブラリーの指定位置は重要で、",
"title": "コンパイラー"
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"text": "の様に末尾に付ける必要があります。",
"title": "コンパイラー"
},
{
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"text": "GCCのヘルプは",
"title": "コンパイラー"
},
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"text": "で見ることが出来ます。",
"title": "コンパイラー"
},
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"text": "GCCには、上記ヘルプで紹介される以外にも様々な機能や引数があります。詳細は、",
"title": "コンパイラー"
},
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"paragraph_id": 16,
"tag": "p",
"text": "を参照してください。",
"title": "コンパイラー"
},
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"text": "",
"title": "コンパイラー"
},
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"text": "gccでよく使われるオプションとして -I, -L, -l, -c, -o などがあります。",
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"text": "Likewise",
"title": "コンパイラー"
}
]
| null | {{Nav}}
==コンパイラー==
OSSの開発に用いられるコンパイラーは、プロジェクトのニーズや開発者の好みによって異なります。
以下に、一般的なコンパイラーとそれぞれの主なユースケースをいくつか挙げます。
;GCC(GNU Compiler Collection):
:*主なユースケース:C、C++、Fortran、Adaなどのプログラミング言語で書かれたプロジェクトや、多言語のプロジェクトで広く使用されています。
:*特徴:広範囲な言語サポート、豊富な最適化オプション、多くのプラットフォームでのサポート。
;Clang:
:*主なユースケース:C、C++、Objective-C、Objective-C++などのプロジェクトや、速度や静的解析などの特定のニーズを持つプロジェクトで使用されます。
:*特徴:高速コンパイル、豊富な警告メッセージ、静的解析ツールの統合、近代的なC++言語機能のサポート。
;*LLVM Compiler Infrastructure:
:*主なユースケース:コンパイラーの開発、静的解析ツール、コード生成など、LLVMをバックエンドとして利用するツールやプロジェクトで使用されます。
:*特徴:モジュール化された設計、柔軟性、多様な最適化手法、複数の言語に対するサポート。
;Rust Compiler:
:*主なユースケース:Rust言語で書かれたプロジェクトで広く使用されています。
:*特徴:メモリ安全性、スレッド安全性、並行性を強調し、安全性とパフォーマンスを両立させることに焦点を当てています。LLVMをバックエンドとして利用しています。
これらのコンパイラーは、それぞれ異なる特徴や利点を持ち、プロジェクトの要件や開発者の好みに応じて選択されます。
{{コラム|GCCとClangの比較|2=GCCとClangは、両方ともC、C++、Objective-Cおよびその他の言語のコンパイラです。両方のコンパイラには、多くの類似点がありますが、いくつかの重要な違いもあります。
以下に、GCCとClangの比較をいくつか挙げてみます。
# 速度: Clangは、コンパイル時間の面でGCCよりも高速です。特に大規模なプロジェクトでは、ClangがGCCよりも効率的であることがあります。
# エラーメッセージ: Clangは、よりわかりやすく、詳細なエラーメッセージを生成します。これは、開発者が問題をより早く修正できるようにするために役立ちます。
# 規格準拠: Clangは、C++11およびC++14の規格により準拠しています。GCCもこれらの規格に準拠していますが、Clangの方がより厳密に遵守しているとされています。
# 機能拡張: GCCは、多くの機能拡張をサポートしており、柔軟性が高く、カスタマイズが可能です。一方、Clangは、機能の追加や改善をより簡単に実現できるように設計されています。
# ライセンス: GCCはGNU General Public License(GPL)でライセンスされており、GCCに変更した場合、変更箇所を開示する必要があります。一方、Clangは、University of Illinois/NCSA Open Source Licenseでライセンスされており、商用ソフトウェアに自由に使用することができます。
以上のように、GCCとClangにはそれぞれ長所があります。どちらを使用するかは、プロジェクトのニーズによって異なります。しかし、両方とも高品質のコンパイラであり、多くの開発者にとって、どちらを選んでも遜色ない結果を得ることができます。}}
=== 使用例 ===
==== C言語 ====
;hello.c:<syntaxhighlight lang=c>
#include <stdio.h>
int main(void) {
printf("Hello, world\n");
}
</syntaxhighlight>
;コンパイル:<syntaxhighlight lang="bash">
$ gcc hello.c -o hello
</syntaxhighlight>
上記のコマンドは、「hello.c」という名前のC言語のソースコードファイルから、実行ファイル「hello」を生成します<ref>プラットホーム独自のルールで、 hello.com や hello.exe のファイル名で実行ファイルが生成されるかもしれません。</ref>。
<code>-o hello</code>「」は、「生成するファイルの名前を hello にせよ」という意味です。
ソースコード自体は、『メモ帳』などテキストエディターで作成します。GNU/Linuxならば vi や emacs などのテキストエディタで記述します。
作成した実行ファイル <code>hello</code>の実行は
:<syntaxhighlight lang="bash">
$ ./hello
</syntaxhighlight>
のように、実行ファイル名の前に ./ 補い『カレントディレクトリーにある hello を実行せよ』という意味になります<ref>MS-DOSのCOMMAND.COMやWindowsのCMD.EXEは、環境変数PATHの内容に関わらず実行ファイル検索パスに . が含まれているので、./ を 補う必要はありませんが、PS(''PowerShell'')の場合は、./ でカレントディレクトリーにある事を明示する必要があります(PATHにカレントディレクトリーを追加することはセキュリティー上避けるべきです)。</ref>。
コマンドのに渡すパラメーターの順序は重要です。
:<syntaxhighlight lang="bash">
$ gcc ソースコード側のファイル名 -o 出力側のファイル名
</syntaxhighlight>
のような順序になります。
なお、
:<syntaxhighlight lang="bash">
$ gcc -o hello hello.c
</syntaxhighlight>
と -o hello の項を先行させるのは問題ありません。
ただし、追加のライブラリー(典型的には libm ⇒ -lm)をリンクする場合ライブラリーの指定位置は重要で、
:<syntaxhighlight lang="bash">
$ gcc -o mathapp mathapp.c -lm
</syntaxhighlight>
の様に末尾に付ける必要があります。
GCCのヘルプは
:<syntaxhighlight lang="bash">
$ gcc --help
</syntaxhighlight>
で見ることが出来ます。
GCCには、上記ヘルプで紹介される以外にも様々な機能や引数があります。詳細は、
:<syntaxhighlight lang="bash">
$ info gcc
</syntaxhighlight>
を参照してください。
<!--
現実の開発ではMakefile で生成ルールを一括管理し、つどコンパイルオプションを気にすることは稀なので、
make(1) の「本」を書くべき。その場合は、POSIXの make(1) をベースにし BSD拡張やGNU拡張は極力廃し言及する場合は固有実装であることを明記すべき。
-->
===== 引数 =====
gccでよく使われるオプションとして -I, -L, -l, -c, -o などがあります。
; -I : インクルードするヘッダーを探すディレクトリーを指定します。
; -L : リンクを行なうライブラリーファイルのディレクトリーを指定します。
; -l : リンクするライブラリーの名前を指定します。静的ライブラリの名前はlibxxx.aとなっているので、ファイルを指定するときには-lxxxの形で指定します(動的ライブラリーがリンクされる場合の規則はコンパイラー・リンカーのマニュアルを参照してください)。
; -c : 実行形式ではなく、オブジェクトファイルを作成する事を指示します。暗黙の実行ファイル名は a.aout ですが -c の暗黙のファイル名は .c を .o に置き換えたもの(例: xyz.c ならば xyz.o)です。
; -o : 出力するファイル名を指定します。
; -O : 最適化を行います。
; -g : デバッグシンボル付きでコードを生成します。
; -S : -o と似ていますが、オブジェクトファイルではなくアセンブリ言語のソースコードを生成します。暗黙のファイル名は .c を .s に置き換えたもの(例: xyz.c ならば xyz.s)です。
==== C++ ====
;hello.cpp:<syntaxhighlight lang=cpp>
#include <iostream>
int main(void) {
std::cout << "Hello, world" << std::endl;
}
</syntaxhighlight>
;コンパイル:<syntaxhighlight lang="bash">
$ g++ hello.cpp -o hello
</syntaxhighlight>
Likewise
==== Fortran ====
===== FORTRAN 77 =====
;hello.f:<syntaxhighlight lang="fortranfixed">
C2345678901234567890
PROGRAM Hello
WRITE(*,*) 'Hello World!'
STOP
END
</syntaxhighlight>
;コンパイル:<syntaxhighlight lang="bash">
$ gfortran hello.f -o hello
</syntaxhighlight>
Likewise
===== Fortran 90 =====
;hello.f90:<syntaxhighlight lang="fortran">
program hello
write(*,*) 'Hello, World!'
end program hello
</syntaxhighlight>
;コンパイル:<syntaxhighlight lang="bash">
$ gfortran hello.f90 -o hello
</syntaxhighlight>
Likewise
==== Ada ====
;hello.adb:<syntaxhighlight lang=ada>
with Ada.Text_IO; use Ada.Text_IO;
procedure Hello is
begin
Put_Line ("Hello WORLD!");
end Hello;
</syntaxhighlight>
;コンパイル:<syntaxhighlight lang=bash>
$ gnatmake hello.adb
$ ./hello
Hello WORLD!
$
</syntaxhighlight>
==== COBOL ====
;hello.cob:<syntaxhighlight lang="cobol">
IDENTIFICATION DIVISION.
PROGRAM-ID. HELLO-WORLD.
PROCEDURE DIVISION.
DISPLAY "Hello, world!".
STOP RUN.
</syntaxhighlight>
;コンパイル:<syntaxhighlight lang="bash">
$ cobc hello.cob -o hello
</syntaxhighlight>
Likewise
=== 脚註 ===
<references />
{{stub}}
[[Category:OSS開発ツール|こんはいら]]
[[カテゴリ:コンパイラ]] | 2006-08-05T05:31:15Z | 2024-02-08T11:23:11Z | [
"テンプレート:Nav",
"テンプレート:コラム",
"テンプレート:Stub"
]
| https://ja.wikibooks.org/wiki/OSS%E9%96%8B%E7%99%BA%E3%83%84%E3%83%BC%E3%83%AB/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%A4%E3%83%A9 |
3,855 | OSS開発ツール/デバッグツール | デバッグツール(Debugging tools)は、ソフトウェア開発のプロセスで使用されるソフトウェアツールであり、主にプログラムのバグや問題を特定し解決するために設計されています。これらのツールは、プログラムの実行中にその動作を観察し、プログラマが問題の原因を特定し修正するのに役立ちます。
デバッグツールには、次のような種類があります:
これらのデバッグツールは、プログラマがソフトウェアの品質を向上させ、問題を特定し解決するのに役立ちます。統合開発環境(IDE)や独立したツールとして提供されることがあり、プログラマが効率的にデバッグ作業を行うことを支援します。
いくつかのオープンソースのデバッガーがあります。その中でもよく知られているものとしては次のようなものがあります:
これらのデバッガーは、ソフトウェア開発において重要な役割を果たし、プログラマがバグを特定し解決するのに役立ちます。また、オープンソースであるため、コミュニティによって継続的に改良されています。
GDB(GNU Debugger)は、GNUプロジェクトの一部として開発されたオープンソースのデバッガーであり、C、C++、Adaなどのプログラミング言語で使用されます。GDBは、多くのUNIX系オペレーティングシステムで利用可能であり、豊富な機能を備えています。以下では、GDBの基本的な使い方を紹介します。
これらは、GDBの基本的なコマンドの一部です。GDBにはさまざまなコマンドやオプションがあり、詳細な操作や機能が提供されています。GDBのマニュアルやオンラインリソースを参照することで、さらに高度なデバッグ手法や機能を学ぶことができます。
プロファイラーは、オープンソースソフトウェア開発において、アプリケーションのパフォーマンスを分析するための重要なツールです。プロファイラーは、アプリケーションの実行中にリソースの使用状況を監視し、どの部分が時間やメモリを消費しているかを特定します。これにより、開発者はアプリケーションのボトルネックを見つけ、パフォーマンスの問題を解決するための最適化を行うことができます。 オープンソースのプロファイラーには、Valgrindやgprofなどがあります。Valgrindは、メモリデバッグやコードの最適化など、さまざまなツールを提供しています。gprofは、プログラムの実行時間を測定し、どの関数が最も多くの時間を消費しているかを報告します。
Valgrindは、オープンソースのメモリデバッグツールであり、プロファイリングやコード最適化などの機能も提供します。主な特徴としては、メモリリーク、メモリの破壊、未初期化のメモリアクセスなど、様々なメモリ関連の問題を特定することができます。また、Valgrindはアプリケーションを実行する際に、仮想的な実行環境を提供し、コードを実行する際にメモリアクセスのパターンを追跡します。これにより、プログラムの実行中に発生したメモリの問題を検出し、デバッグや修正を容易にします。ValgrindはLinuxプラットフォームで広く利用されており、開発者に信頼性の高いメモリ管理を提供します。
GNU gprofは、GNUプロジェクトの一部として提供されるオープンソースのプロファイリングツールです。gprofは、プログラムの実行時間を測定し、どの関数が最も多くの時間を消費しているかを特定します。これにより、プログラマはプログラムのパフォーマンスを理解し、最適化のための改善点を見つけることができます。gprofは、コンパイル時にプログラムに特別なコードを挿入し、プログラムの実行時に関数呼び出しの回数や実行時間を記録します。その後、gprofは収集したデータを解析し、プログラムのプロファイルを生成します。gprofは、Unix系システムで広く利用されており、開発者にプログラムのパフォーマンス解析の手段を提供します。
GNU gprofは、プログラムの実行時間のプロファイリングを行うためのオープンソースのツールです。 以下は、gprofの基本的な使い方の概要です。
これらはgprofの基本的な使い方です。 詳細なオプションや使い方については、gprofのドキュメントやマニュアルを参照することをお勧めします。
トレースツールは、アプリケーションの実行中に発生するイベントや関数呼び出しの履歴を記録し、開発者がプログラムの動作を詳細に分析するのに役立ちます。これにより、特定の問題やエラーの原因を特定し、修正することができます。 Linuxシステムでは、straceやdtraceなどのトレースツールが利用できます。これらのツールは、システムコールやライブラリ呼び出しをトレースし、プログラムがどのように振る舞っているかを観察します。
straceは、オープンソースのトレースツールであり、Linuxシステム上で動作します。straceは、プロセスがシステムコールを行う際の詳細な情報をキャプチャし、その動作をトレースします。これにより、開発者はアプリケーションがどのようなシステムコールを実行しているかを把握し、プログラムの挙動や性能を詳細に分析することができます。また、straceは、プログラムがファイルやネットワークなどのリソースにアクセスする際の挙動を観察し、セキュリティの問題やパフォーマンスのボトルネックを特定するのに役立ちます。straceは、システム管理やデバッグの目的で広く使用されており、オープンソースコミュニティによって積極的にメンテナンスされています。
dtraceは、オープンソースのトレースツールであり、SolarisおよびBSD系オペレーティングシステムで利用可能です。dtraceは、動的トレースフレームワークとして機能し、システムやアプリケーションの実行中に発生するイベントや関数呼び出しの履歴をリアルタイムで収集します。これにより、開発者はアプリケーションの動作を詳細に監視し、パフォーマンスの問題やセキュリティの脆弱性を特定することができます。dtraceは、非常に柔軟で強力なツールであり、スクリプト言語によるスクリプトを使用して、トレースデータの収集や分析をカスタマイズすることができます。dtraceは、システムのトラブルシューティングや性能解析、セキュリティ監視などのさまざまな用途に広く使用されています。
DTraceは、SolarisおよびBSD系オペレーティングシステムで利用可能なデバッグおよびトレースツールです。以下は、DTraceの基本的な使い方の概要です。
これらはDTraceの基本的な使い方の一例です。DTraceは非常に柔軟で強力なツールであり、さまざまなシステムの状態をトレースし、解析するための豊富な機能を提供しています。詳細な使い方やスクリプトの記述方法については、DTraceのドキュメントやチュートリアルを参照することをお勧めします。
ログビューアは、アプリケーションが生成するログファイルを表示し、開発者がログメッセージを解析し、問題の原因を特定するのに役立ちます。ログビューアは、ログメッセージをフィルタリングし、検索する機能を提供し、開発者が必要な情報に素早くアクセスできるようにします。 オープンソースのログビューアには、KibanaやGraylogなどがあります。これらのツールは、ログデータの集約、可視化、分析を行い、開発者がシステムの状態を理解し、問題を特定するのに役立ちます。
Kibanaは、Elasticsearchのデータを視覚化し、分析するためのオープンソースのデータ視覚化ツールです。Kibanaは、ログデータ、メトリクス、アプリケーションのモニタリングデータなど、さまざまな種類のデータをリアルタイムで可視化し、洞察を提供します。Kibanaの主な機能には、ダッシュボードの作成、グラフの作成、データのフィルタリング、ドリルダウン機能などがあります。Kibanaは、ビジュアライゼーションを通じてデータを理解し、ビジネス上の意思決定をサポートするための強力なツールとして広く利用されています。
Graylogは、ログ管理、分析、可視化のためのオープンソースのプラットフォームです。Graylogは、大量のログデータを収集し、検索、分析、可視化するための機能を提供します。また、Graylogは、監査やセキュリティの目的でログデータを保持し、コンプライアンス要件を満たすための機能も提供します。Graylogの主な機能には、ログの収集と処理、フィルタリング、アラート、ダッシュボードの作成などがあります。Graylogは、ログ管理とセキュリティモニタリングのニーズを満たすために設計されており、オープンソースコミュニティによって積極的に開発されています。 | [
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"text": "ログビューアは、アプリケーションが生成するログファイルを表示し、開発者がログメッセージを解析し、問題の原因を特定するのに役立ちます。ログビューアは、ログメッセージをフィルタリングし、検索する機能を提供し、開発者が必要な情報に素早くアクセスできるようにします。 オープンソースのログビューアには、KibanaやGraylogなどがあります。これらのツールは、ログデータの集約、可視化、分析を行い、開発者がシステムの状態を理解し、問題を特定するのに役立ちます。",
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==デバッグツール==
デバッグツール(Debugging tools)は、ソフトウェア開発のプロセスで使用されるソフトウェアツールであり、主にプログラムのバグや問題を特定し解決するために設計されています。これらのツールは、プログラムの実行中にその動作を観察し、プログラマが問題の原因を特定し修正するのに役立ちます。
デバッグツールには、次のような種類があります:
;デバッガー(Debugger):
:デバッガーは、プログラムの実行を制御し、ステップ実行やブレークポイントの設定、変数の値の確認などの機能を提供します。プログラマは、デバッガーを使用してプログラムの実行中にその状態を詳細に調査し、バグの原因を特定します。
;プロファイラー(Profiler):
:プロファイラーは、プログラムの実行中にリソース使用量やパフォーマンスに関する情報を収集し、プログラムのボトルネックや効率性の問題を特定します。これにより、プログラマはプログラムを最適化し、パフォーマンスを向上させることができます。
;トレースツール(Tracing tools):
:トレースツールは、プログラムの実行中に発生するイベントや関数呼び出しの履歴を記録し、プログラムの動作を追跡します。これにより、プログラマはプログラムのフローを理解し、問題の特定に役立ちます。
;ログビューア(Log viewers):
:ログビューアは、プログラムが生成するログファイルを表示し、問題の特定やトラブルシューティングに役立ちます。ログビューアは、ログメッセージをフィルタリングし検索する機能を提供することがあります。
これらのデバッグツールは、プログラマがソフトウェアの品質を向上させ、問題を特定し解決するのに役立ちます。統合開発環境(IDE)や独立したツールとして提供されることがあり、プログラマが効率的にデバッグ作業を行うことを支援します。
=== デバッガー(Debugger) ===
いくつかのオープンソースのデバッガーがあります。その中でもよく知られているものとしては次のようなものがあります:
;GDB (GNU Debugger):
:GDBは、GNUプロジェクトの一部として開発されたオープンソースのデバッガーです。C、C++、Adaなどのプログラミング言語で使用されます。多くのUNIX系オペレーティングシステムで利用可能であり、豊富な機能を備えています。
;LLDB (LLVM Debugger):
:LLDBは、LLVMプロジェクトの一環として開発されたオープンソースのデバッガーです。C、C++、Objective-Cなどの言語をサポートしており、特にmacOSやiOSの開発者によく利用されます。LLVMの一部として提供されており、モダンなデバッガリング機能を提供します。
;Valgrind:
:Valgrindは、メモリデバッグ、プロファイリング、コード最適化などを行うためのオープンソースのツール群です。特にメモリリークやメモリの破壊などの問題を特定するために広く使用されています。
これらのデバッガーは、ソフトウェア開発において重要な役割を果たし、プログラマがバグを特定し解決するのに役立ちます。また、オープンソースであるため、コミュニティによって継続的に改良されています。
====GDB (GNU Debugger)====
GDB(GNU Debugger)は、GNUプロジェクトの一部として開発されたオープンソースのデバッガーであり、C、C++、Adaなどのプログラミング言語で使用されます。GDBは、多くのUNIX系オペレーティングシステムで利用可能であり、豊富な機能を備えています。以下では、GDBの基本的な使い方を紹介します。
===== GDBの基本的な使い方 =====
# プログラムのコンパイル
#:<syntaxhighlight lang=shell>
gcc -g my_program.c -o my_program
</syntaxhighlight>
#: <code>-g</code>オプションを使用して、デバッグ情報が含まれたバイナリを生成します。
# GDBの起動
#:<syntaxhighlight lang=shell>
gdb ./my_program
</syntaxhighlight>
#: デバッグしたいプログラムを引数としてGDBを起動します。
# デバッグセッションの開始
#:<syntaxhighlight lang=gdb>
(gdb) start
</syntaxhighlight>
#: プログラムを開始し、最初の行で停止します。
# ステップ実行
#:<syntaxhighlight lang=shell>
(gdb) next
</syntaxhighlight>
#: 現在の行を実行して次の行に移動します。
#:<syntaxhighlight lang=shell>
</syntaxhighlight>
# ブレークポイントの設定
#:<syntaxhighlight lang=shell>
(gdb) break function_name
</syntaxhighlight>
#: 特定の関数で停止するブレークポイントを設定します。
# 変数の値の表示
#:<syntaxhighlight lang=shell>
(gdb) print variable_name
</syntaxhighlight>
#: 指定した変数の値を表示します。
# スタックトレースの表示
#:<syntaxhighlight lang=shell>
(gdb) backtrace
</syntaxhighlight>
#: 現在のスタックトレースを表示します。
# ウォッチポイントの設定
#:<syntaxhighlight lang=shell>
(gdb) watch variable_name
</syntaxhighlight>
#: 指定した変数が変更されたときに停止するウォッチポイントを設定します。
# デバッグセッションの終了
#:<syntaxhighlight lang=shell>
(gdb) quit
</syntaxhighlight>
#: GDBを終了します。
これらは、GDBの基本的なコマンドの一部です。GDBにはさまざまなコマンドやオプションがあり、詳細な操作や機能が提供されています。GDBのマニュアルやオンラインリソースを参照することで、さらに高度なデバッグ手法や機能を学ぶことができます。
=== プロファイラー(Profiler)===
プロファイラーは、オープンソースソフトウェア開発において、アプリケーションのパフォーマンスを分析するための重要なツールです。プロファイラーは、アプリケーションの実行中にリソースの使用状況を監視し、どの部分が時間やメモリを消費しているかを特定します。これにより、開発者はアプリケーションのボトルネックを見つけ、パフォーマンスの問題を解決するための最適化を行うことができます。
オープンソースのプロファイラーには、Valgrindやgprofなどがあります。Valgrindは、メモリデバッグやコードの最適化など、さまざまなツールを提供しています。gprofは、プログラムの実行時間を測定し、どの関数が最も多くの時間を消費しているかを報告します。
==== Valgrind ====
Valgrindは、オープンソースのメモリデバッグツールであり、プロファイリングやコード最適化などの機能も提供します。主な特徴としては、メモリリーク、メモリの破壊、未初期化のメモリアクセスなど、様々なメモリ関連の問題を特定することができます。また、Valgrindはアプリケーションを実行する際に、仮想的な実行環境を提供し、コードを実行する際にメモリアクセスのパターンを追跡します。これにより、プログラムの実行中に発生したメモリの問題を検出し、デバッグや修正を容易にします。ValgrindはLinuxプラットフォームで広く利用されており、開発者に信頼性の高いメモリ管理を提供します。
==== GNU gprof ====
GNU gprofは、GNUプロジェクトの一部として提供されるオープンソースのプロファイリングツールです。gprofは、プログラムの実行時間を測定し、どの関数が最も多くの時間を消費しているかを特定します。これにより、プログラマはプログラムのパフォーマンスを理解し、最適化のための改善点を見つけることができます。gprofは、コンパイル時にプログラムに特別なコードを挿入し、プログラムの実行時に関数呼び出しの回数や実行時間を記録します。その後、gprofは収集したデータを解析し、プログラムのプロファイルを生成します。gprofは、Unix系システムで広く利用されており、開発者にプログラムのパフォーマンス解析の手段を提供します。
===== gprofの基本的な使い方 =====
GNU gprofは、プログラムの実行時間のプロファイリングを行うためのオープンソースのツールです。
以下は、gprofの基本的な使い方の概要です。
# コンパイル時のフラグの設定
#: プログラムをコンパイルする際に、プロファイリング情報を含めるために<code>-pg</code>フラグを使用します。
#:<syntaxhighlight lang=shell>
gcc g my_program.c -o my_program
</syntaxhighlight>
# プログラムの実行
#: 通常通り、プログラムを実行します。
#:<syntaxhighlight lang=shell>
./my_program
</syntaxhighlight>
# プログラムの終了
#: プログラムが実行を終了すると、<code>gmon.out</code>というファイルが生成されます。
# gprofの実行
#: gprofコマンドを使用して、<code>gmon.out</code>ファイルからプログラムのプロファイル情報を取得します。
#:<syntaxhighlight lang=shell>
gprof my_program
</syntaxhighlight>
#: このコマンドは、関数ごとの実行時間や呼び出し回数などの詳細なプロファイル情報を表示します。
これらはgprofの基本的な使い方です。
詳細なオプションや使い方については、gprofのドキュメントやマニュアルを参照することをお勧めします。
=== トレースツール(Tracing tools)===
トレースツールは、アプリケーションの実行中に発生するイベントや関数呼び出しの履歴を記録し、開発者がプログラムの動作を詳細に分析するのに役立ちます。これにより、特定の問題やエラーの原因を特定し、修正することができます。
Linuxシステムでは、straceやdtraceなどのトレースツールが利用できます。これらのツールは、システムコールやライブラリ呼び出しをトレースし、プログラムがどのように振る舞っているかを観察します。
==== strace ====
straceは、オープンソースのトレースツールであり、Linuxシステム上で動作します。straceは、プロセスがシステムコールを行う際の詳細な情報をキャプチャし、その動作をトレースします。これにより、開発者はアプリケーションがどのようなシステムコールを実行しているかを把握し、プログラムの挙動や性能を詳細に分析することができます。また、straceは、プログラムがファイルやネットワークなどのリソースにアクセスする際の挙動を観察し、セキュリティの問題やパフォーマンスのボトルネックを特定するのに役立ちます。straceは、システム管理やデバッグの目的で広く使用されており、オープンソースコミュニティによって積極的にメンテナンスされています。
==== dtrace ====
dtraceは、オープンソースのトレースツールであり、SolarisおよびBSD系オペレーティングシステムで利用可能です。dtraceは、動的トレースフレームワークとして機能し、システムやアプリケーションの実行中に発生するイベントや関数呼び出しの履歴をリアルタイムで収集します。これにより、開発者はアプリケーションの動作を詳細に監視し、パフォーマンスの問題やセキュリティの脆弱性を特定することができます。dtraceは、非常に柔軟で強力なツールであり、スクリプト言語によるスクリプトを使用して、トレースデータの収集や分析をカスタマイズすることができます。dtraceは、システムのトラブルシューティングや性能解析、セキュリティ監視などのさまざまな用途に広く使用されています。
===== dtraceの基本的な使い方 =====
DTraceは、SolarisおよびBSD系オペレーティングシステムで利用可能なデバッグおよびトレースツールです。以下は、DTraceの基本的な使い方の概要です。
# DTraceのスクリプトの作成
#: DTraceを使用してトレースするためには、DTraceのスクリプトを作成する必要があります。DTraceスクリプトは、プローブと呼ばれる特殊なポイントにフックを設定し、トレース対象のアクションを定義します。
#: 例えば、全てのシステムコールをトレースするスクリプトを作成する場合、以下のような内容のスクリプトを作成します。
#:<syntaxhighlight lang=text>
syscall:::entry
{
printf("%s called\n", probefunc);
}
</syntaxhighlight>
# DTraceのスクリプトの実行
#: 作成したDTraceスクリプトを<code>dtrace</code>コマンドを使用して実行します。
#:<syntaxhighlight lang=shell>
sudo dtrace -s my_script.d
</syntaxhighlight>
#: このコマンドは、指定されたDTraceスクリプトを実行し、トレースデータを収集します。
# トレースデータの解析
#: DTraceが実行されている間、トレースデータはリアルタイムで表示されます。また、DTraceの出力はファイルにリダイレクトすることもできます。
# DTraceの終了
#: トレースを終了するには、<code>Ctrl+C</code>を使用してDTraceプロセスを停止します。
これらはDTraceの基本的な使い方の一例です。DTraceは非常に柔軟で強力なツールであり、さまざまなシステムの状態をトレースし、解析するための豊富な機能を提供しています。詳細な使い方やスクリプトの記述方法については、DTraceのドキュメントやチュートリアルを参照することをお勧めします。
=== ログビューア(Log viewers)===
ログビューアは、アプリケーションが生成するログファイルを表示し、開発者がログメッセージを解析し、問題の原因を特定するのに役立ちます。ログビューアは、ログメッセージをフィルタリングし、検索する機能を提供し、開発者が必要な情報に素早くアクセスできるようにします。
オープンソースのログビューアには、KibanaやGraylogなどがあります。これらのツールは、ログデータの集約、可視化、分析を行い、開発者がシステムの状態を理解し、問題を特定するのに役立ちます。
==== Kibana ====
Kibanaは、Elasticsearchのデータを視覚化し、分析するためのオープンソースのデータ視覚化ツールです。Kibanaは、ログデータ、メトリクス、アプリケーションのモニタリングデータなど、さまざまな種類のデータをリアルタイムで可視化し、洞察を提供します。Kibanaの主な機能には、ダッシュボードの作成、グラフの作成、データのフィルタリング、ドリルダウン機能などがあります。Kibanaは、ビジュアライゼーションを通じてデータを理解し、ビジネス上の意思決定をサポートするための強力なツールとして広く利用されています。
==== Graylog ====
Graylogは、ログ管理、分析、可視化のためのオープンソースのプラットフォームです。Graylogは、大量のログデータを収集し、検索、分析、可視化するための機能を提供します。また、Graylogは、監査やセキュリティの目的でログデータを保持し、コンプライアンス要件を満たすための機能も提供します。Graylogの主な機能には、ログの収集と処理、フィルタリング、アラート、ダッシュボードの作成などがあります。Graylogは、ログ管理とセキュリティモニタリングのニーズを満たすために設計されており、オープンソースコミュニティによって積極的に開発されています。
[[Category:OSS開発ツール|てはつくつうる]] | 2006-08-05T05:35:29Z | 2024-01-30T02:36:15Z | [
"テンプレート:Nav"
]
| https://ja.wikibooks.org/wiki/OSS%E9%96%8B%E7%99%BA%E3%83%84%E3%83%BC%E3%83%AB/%E3%83%87%E3%83%90%E3%83%83%E3%82%B0%E3%83%84%E3%83%BC%E3%83%AB |
3,856 | OSS開発ツール/ソースコード管理ツール | ソースコード管理ツールはソースのバージョンを管理し、各バージョン間のdiff(差分ファイル、differnt のこと)を取ったりlog(ログ)を記録したりという全般的な管理を行なうソフトウェアです。
もし、単に自分1人で使用するだけのアプリケーションのソースコードを保管するだけなら、単に手元の外付けハードディスクやUSBメモリにでも保存しとけば済んでしまいます。しかし集団作業で開発するためには、差分ファイルを作ったりなどの情報共有の効率化のための作業も必要です。もし差分ファイルを作るとなると、けっして単に手元のディスクに保存するだけではダメなので、ソースコード管理ツールが必要になるのです。
いくつかのオープンソース実装がありますが、w:Git、w:CVS、w:Subversionがよく利用されています。また、w:SourceForgeはオープンソース開発者を助けるWebサイトですが、ソースコード管理の機能も持っています。 ソースコード管理ツールの使い方はどれも似通っています。基本的には
となります。ここで、1, 2は頻繁に行なう作業ではなく、ソースの変更を始めるときに1度だけ行なえばよい作業です。
なお、ネット上には無料のソースコード管理サービスもありますが、しかしそれらは一般に無料版ではソース公開が義務づけられています。(有料版になると、ソース非公開に設定できたりする。)
なので、もし企業などで外部非公開のコードにもソース管理ツールを使用したいなら、CVSなどこれらソース管理ツールを自分たちのサーバー(もしくは手元のパソコンなど)で運用する必要があります。
SubversionはCVSより後発で、CVSの悪い部分を改善するという考えの元で開発されました。(svn-book.htmlより)svnには詳しいチュートリアルが附属しており、バイナリと一緒に配付されています。
svnのチェックアウトは
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== ソースコード管理ツール ==
ソースコード管理ツールとは、ソフトウェア開発プロジェクトにおいて、ソースコードや関連する資産を管理するためのツールを指します。これらのツールは、複数の開発者が同時にコードを変更し、複数のバージョンを管理する必要がある場合に特に重要です。以下は、OSSの視点でのソースコード管理ツールの主な機能や役割です。
;バージョン管理: ソースコード管理ツールは、ソフトウェアプロジェクトのすべてのバージョンのソースコードを追跡し、管理します。これにより、過去のバージョンに戻ったり、複数のバージョンを比較したりすることができます。
;バージョン管理の柔軟性: OSSのソースコード管理ツールは、分散型バージョン管理(DVCS)システムを提供する場合があります。これにより、開発者はローカルで作業を行い、後でリモートリポジトリに変更をプッシュすることができます。
;コラボレーションとチームワーク: チームメンバーが同時にコードを変更し、それらの変更を統合するための機能を提供します。コードレビュー、マージ、コンフリクト解決などの機能が含まれます。
;履歴の追跡とログ: 各変更に関する情報(誰が、いつ、何を変更したか)を追跡し、ログとして保存します。これにより、開発者はプロジェクトの進行状況を理解し、変更の履歴を確認できます。
;ブランチとマージ: 開発者は、新機能の開発やバグ修正などの目的で、プロジェクトの異なるバージョンを分岐(ブランチ)することができます。その後、ブランチの変更を統合(マージ)して、プロジェクトのメインラインに統合することができます。
;自動化と拡張性: ソースコード管理ツールは、ビルド、テスト、デプロイなどのタスクを自動化し、プロジェクトの効率性を向上させるための機能を提供することがあります。
これらの機能を持つソースコード管理ツールは、OSSプロジェクトにおいてコラボレーション、品質管理、およびプロジェクトの成功に不可欠な役割を果たします。
=== ソースコード管理ツールの紹介 ===
いくつかの具体的なオープンソースのソースコード管理ツールを紹介します。
;Git:
:Gitは、分散型バージョン管理システムであり、Linuxカーネルの開発から始まり、現在では世界中の多くのプロジェクトで広く使用されています。柔軟性と高速性が特徴であり、ブランチングやマージング、履歴の追跡などの機能を提供します。GitHubやGitLab、Bitbucketなどのホスティングサービスと組み合わせて使用されることが一般的です。
;Subversion (SVN):
:Subversionは、中央集権型のバージョン管理システムであり、ファイルの変更履歴を中央リポジトリで管理します。長い間、OSSプロジェクトで広く使用されてきましたが、最近ではGitの普及により、その利用は減少しています。
:;Apache Subversion (Apache SVN):
::Apache Subversionは、Subversionの一般的な実装であり、Apacheソフトウェア財団によって開発されています。
::Subversionプロジェクトは、開発者コミュニティによって管理されており、多くの機能とプラグインを提供しています。
;Mercurial (Hg):
:Mercurialは、Gitと同様に分散型のバージョン管理システムです。Gitと比較して、よりシンプルで使いやすいインターフェースを提供しています。Mercurialは、Pythonの開発やMozillaプロジェクトなど、いくつかの大規模なOSSプロジェクトで使用されています。
これらのソースコード管理ツールは、OSSプロジェクトにおいてコードの管理、共有、協力のために広く使用されています。それぞれのツールには独自の特徴と利点がありますので、プロジェクトのニーズや開発者の好みに合わせて選択することが重要です。
=== 古典的なソースコード管理ツール ===
;CVS (Concurrent Versions System):
:CVSは、古典的な中央集権型のソースコード管理システムです。CVSは、ファイルレベルでのバージョン管理を提供し、複数の開発者が同時にコードを編集できるようにします。一般的に、CVSは古い技術として見なされ、後継のツール(例えば、SubversionやGit)に取って代わられつつあります。
;RCS (Revision Control System):
:RCSは、個々のファイルのリビジョン管理を行うユーティリティです。RCSはファイルのバージョンを管理し、ユーザーが変更履歴を追跡するための基本的な機能を提供します。RCSは古典的なツールであり、CVSやSubversionなどの後継のツールが広く利用されるようになっています。
;SCCS (Source Code Control System):
:SCCSは、ベル研究所によって開発された初期のソースコード管理システムの1つです。SCCSは、ファイルのバージョン管理と変更履歴の追跡を行います。SCCSは、1970年代後半から1980年代初頭にかけて広く使用されましたが、後により高機能なツールに取って代わられることとなりました。
これらのツールは、過去に広く使用されていましたが、現在ではより現代的で柔軟なソースコード管理システム(Git、Subversionなど)が一般的に使用されています。しかし、これらの古典的なツールは、歴史的な観点から興味深いものであり、ソフトウェア開発の歴史を理解する上で重要な役割を果たしています。
[[Category:OSS開発ツール|そおすこおとかんりつうる]] | 2006-08-05T05:38:45Z | 2024-01-30T02:50:04Z | [
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"テンプレート:Stub"
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| https://ja.wikibooks.org/wiki/OSS%E9%96%8B%E7%99%BA%E3%83%84%E3%83%BC%E3%83%AB/%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%89%E7%AE%A1%E7%90%86%E3%83%84%E3%83%BC%E3%83%AB |
3,857 | OSS開発ツール/解析・分析ツール | 解析・分析ツールは、ソフトウェアのコードや関連するリソースを解析し、情報を収集し、利用可能な形式で提供するツールです。これらのツールは、ソフトウェアの理解、デバッグ、品質管理、および開発プロセスの改善に役立ちます。オープンソースの視点で、いくつかの解析・分析ツールを例に挙げると、以下のようなものがあります。
これらの解析・分析ツールは、ソフトウェア開発プロセスにおいて役立ちます。ソースコードの理解やナビゲーション、ドキュメントの生成など、開発者がソフトウェアプロジェクトを効率的に管理できるよう支援します。
ctagsは、ソースコード内の関数や変数などのシンボルを抽出し、索引ファイルを生成するツールです。これにより、エディタやIDEでのソースコードのナビゲーションや検索が容易になります。以下に、ctagsの基本的な利用方法を示します。
ctagsを使用すると、ソースコードの理解や開発効率を向上させることができます。
cscopeは、C言語や類似の言語で書かれたソースコードの解析ツールであり、関数や変数の定義、参照、呼び出し関係などを検索するためのインタラクティブなインターフェースを提供します。以下に、cscopeの基本的な利用方法を示します。
cscopeを使用すると、ソースコードのナビゲーションや理解が容易になります。関数や変数の定義や参照、呼び出し関係などを素早く検索して、開発効率を向上させることができます。
Clangには多くの解析ツールが含まれています。Clangは、C、C++、Objective-Cなどの言語用のコンパイラフロントエンドとして知られており、これによりソースコードの解析や変換が可能です。以下は、Clangに含まれる一部の解析ツールの例です。
これらのClang解析ツールは、ソフトウェア開発プロセスのさまざまな段階で使用され、コードの品質向上や開発効率の向上に貢献します。 | [
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==解析・分析ツール==
解析・分析ツールは、ソフトウェアのコードや関連するリソースを解析し、情報を収集し、利用可能な形式で提供するツールです。これらのツールは、ソフトウェアの理解、デバッグ、品質管理、および開発プロセスの改善に役立ちます。オープンソースの視点で、いくつかの解析・分析ツールを例に挙げると、以下のようなものがあります。
;ctags:
:ctagsは、ソースコードの静的な解析ツールであり、プログラムのソースコードから関数、変数、クラスなどのシンボルを抽出し、索引ファイルを生成します。この索引ファイルは、エディタやIDEなどのツールで使用され、ソースコードのナビゲーションや検索を容易にします。
;cscope:
:cscopeは、C言語や類似の言語で書かれたソースコードの解析ツールです。cscopeは、関数の定義や参照、変数の定義や参照、グローバルな変数の参照など、さまざまな種類のクエリを実行できます。cscopeは、大規模なプロジェクトのソースコードベースでのナビゲーションや理解に役立ちます。
;GNU Global:
:GNU Globalは、複数のプログラミング言語(C、C++、Java、Pythonなど)で書かれたソースコードのタグ生成ツールです。GNU Globalは、ctagsやcscopeと同様の機能を提供し、大規模なプロジェクトでのソースコードのナビゲーションや検索に役立ちます。
;Doxygen:
:Doxygenは、ソースコードから自動的にドキュメントを生成するツールです。Doxygenは、ソースコード内のコメントやタグを解析し、HTML、PDF、LaTeXなどの形式でドキュメントを生成します。これにより、ソースコードの理解やドキュメントの維持が容易になります。
;Coverity:
:Coverityは、静的解析ツールの中でも特に高度な機能を提供するツールです。コードベース全体を解析し、メモリリーク、バッファオーバーフロー、デッドロックなどの重大なバグを特定します。カバリティは、構文エラーや潜在的な問題を特定するだけでなく、プログラムの複雑なエラーパスも特定します。このツールは、セキュリティや信頼性が重要なアプリケーションの開発に特に有用です。
;Cppcheck:
:Cppcheckは、CおよびC++のコードを対象としたオープンソースの静的解析ツールです。Cppcheckは、構文エラーや一般的なバグ(nullポインタの参照、未初期化の変数など)を検出します。また、リソースリークやパフォーマンスの問題も識別することができます。Cppcheckはシンプルで使いやすく、プロジェクトのビルドプロセスに統合しやすいため、多くの開発者によって広く使用されています。
これらの解析・分析ツールは、ソフトウェア開発プロセスにおいて役立ちます。ソースコードの理解やナビゲーション、ドキュメントの生成など、開発者がソフトウェアプロジェクトを効率的に管理できるよう支援します。
=== ctags ===
ctagsは、ソースコード内の関数や変数などのシンボルを抽出し、索引ファイルを生成するツールです。これにより、エディタやIDEでのソースコードのナビゲーションや検索が容易になります。以下に、ctagsの基本的な利用方法を示します。
# ソースコードのインデックス生成:
#* ctagsを使用してソースコードのインデックスを生成します。たとえば、C言語のソースコードをインデックス化する場合は、次のようにします。
#:<syntaxhighlight lang=shell>
ctags -R .
</syntaxhighlight>
#* <code>-R</code>オプションは、ディレクトリ内のすべてのファイルを再帰的に処理することを指定します。<code>.</code>は、カレントディレクトリを示しますが、適切なディレクトリを指定することができます。
# インデックスファイルの利用:
#* ctagsは、<code>tags</code>という名前の索引ファイルを生成します。このファイルは、ソースコード内のすべてのシンボルのリストを含んでいます。
#* エディタやIDEでこの<code>tags</code>ファイルを使用して、シンボルの定義や参照へのジャンプ、シンボルの検索などを行うことができます。
# エディタやIDEでの利用:
#* エディタやIDEによっては、ctagsのインデックスファイルを自動的に読み込んで、シンボルのナビゲーションや検索を提供することがあります。必要に応じて、エディタやIDEの設定を変更してctagsのインデックスファイルを指定することもできます。
ctagsを使用すると、ソースコードの理解や開発効率を向上させることができます。
=== cscope ===
cscopeは、C言語や類似の言語で書かれたソースコードの解析ツールであり、関数や変数の定義、参照、呼び出し関係などを検索するためのインタラクティブなインターフェースを提供します。以下に、cscopeの基本的な利用方法を示します。
# ソースコードのインデックス生成:
#* cscopeを使用してソースコードのインデックスを生成します。たとえば、C言語のソースコードをインデックス化する場合は、次のようにします。
#:<syntaxhighlight lang=shell>
cscope -Rb
</syntaxhighlight>
#* <code>-R</code>オプションは、ディレクトリ内のすべてのファイルを再帰的に処理することを指定します。<code>-b</code>オプションは、cscope用のデータベースファイルを生成することを指定します。
# cscopeの起動:
#* インデックスが生成されたら、cscopeを起動します。
#:<syntaxhighlight lang=shell>
cscope -d
</syntaxhighlight>
#* <code>-d</code>オプションは、cscope用のデータベースファイルを指定することを指定します。データベースファイルは、<code>cscope.out</code>などの名前で生成されます。
# cscopeの利用:
#* cscopeが起動したら、検索を行うためのいくつかのオプションが表示されます。これには、関数や変数の定義、参照、呼び出し関係などの検索が含まれます。対応する番号を入力して、対応する検索オプションを選択します。
# 結果の表示:
#* cscopeは、検索結果を表示し、該当する行へのジャンプを可能にします。エディタやターミナル上で行うことができます。
cscopeを使用すると、ソースコードのナビゲーションや理解が容易になります。関数や変数の定義や参照、呼び出し関係などを素早く検索して、開発効率を向上させることができます。
=== Clangの解析ツール群 ===
Clangには多くの解析ツールが含まれています。Clangは、C、C++、Objective-Cなどの言語用のコンパイラフロントエンドとして知られており、これによりソースコードの解析や変換が可能です。以下は、Clangに含まれる一部の解析ツールの例です。
;Clang Static Analyzer:
:Clang Static Analyzerは、ソースコードの静的解析ツールであり、バグやメモリリークなどの問題を検出します。コードベース全体を解析し、様々な問題を特定します。多くの場合、自動ビルドシステムと統合され、コンパイル時に自動的に実行されます。
;Clang-Tidy:
:Clang-Tidyは、C++コードを対象とした静的解析ツールであり、コーディング規約の遵守や一般的なバグの検出を行います。コーディングスタイルの違反や潜在的な問題を指摘し、コードの品質を向上させるのに役立ちます。
;Clang Format:
:Clang Formatは、C、C++、Objective-Cなどのソースコードの自動フォーマッタです。設定に基づいてソースコードを整形し、一貫性のあるフォーマットを適用します。これにより、コードの可読性が向上し、コーディングスタイルを維持するのに役立ちます。
;Clang-Mr:
:Clang-Mr(Clang Modularize and Renamer)は、C++コードベースのモジュール化やリネーミングを支援するツールです。コードベース内の依存関係を解析し、モジュール化されたインターフェースを生成することができます。
これらのClang解析ツールは、ソフトウェア開発プロセスのさまざまな段階で使用され、コードの品質向上や開発効率の向上に貢献します。
[[Category:OSS開発ツール|かいせき ふんせきつうる]] | 2006-08-05T05:40:47Z | 2024-01-30T03:11:22Z | [
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| https://ja.wikibooks.org/wiki/OSS%E9%96%8B%E7%99%BA%E3%83%84%E3%83%BC%E3%83%AB/%E8%A7%A3%E6%9E%90%E3%83%BB%E5%88%86%E6%9E%90%E3%83%84%E3%83%BC%E3%83%AB |
3,858 | Linuxシステム管理 | 情報技術 > Linuxシステム管理
Linuxカーネルのインストールは、通常、ソースコードからビルドすることで行います。以下は、基本的な手順です。ただし、注意が必要であり、システムの安定性を損なう可能性があるため、慎重に実施する必要があります。また、以下の手順は一般的なものであり、使用しているLinuxディストリビューションによってはわずかに異なることがあります。
これらの手順は一般的なものであり、実際の状況によっては異なる場合があります。注意深くドキュメントを読み、システムに影響を与えないようにすることが重要です。
Linuxカーネルの新しいバージョンをビルドしてインストールする主なユースケースは、以下のいくつかがあります。
これらのユースケースのいくつかに当てはまる場合、ユーザーはLinuxカーネルをビルドしてインストールすることで、システムの機能性や安定性、セキュリティを向上させることができます。
Linuxカーネルのインストールにおいて、以下はベストプラクティスとされる一般的なガイドラインです。ただし、これらは一般的なものであり、実際の状況や要件によっては異なる場合があります。
これらの手順とベストプラクティスを守ることで、新しいカーネルのインストールプロセスがスムーズかつ安全に行われるでしょう。
Linuxカーネルのインストール中に問題が発生した場合、トラブルシューティングは慎重かつ注意深く行う必要があります。以下は、一般的な問題とその対処法の例です。
トラブルシューティングの際には、ログやエラーメッセージを注意深く確認し、問題を特定するための情報を取得することが重要です。また、変更を加える前にバックアップを取り、慎重に対処するようにしましょう。
TCP/IPは、インターネットで用いられるw:プロトコルです。LinuxはTCP/IPに対応しており、ネットワークデバイスがあればそれらを用いてインターネットに接続することができます。
ネットワークの設定は
を含みます。また、ルータやDNSを利用するときには、これに関する設定も必要になります。
最も単純な例では、2台のコンピュータがハブを用いて接続されます。
ここで、それぞれのコンピュータに対してIPアドレスを与えます。ここでIPアドレスは互いに重複しないように与える必要があります。
実際にIPアドレスを与えるときにはifconfigを利用します。Linuxでのネットワークデバイスは他のデバイスと異なっており、/dev以下にデバイスが現れることはありません。そのため、ネットワークデバイスが認識されているかはifconfigを用いて確かめる必要があります。
接続されている全てのネットワークデバイスを見るためには、
を利用します。ここで、ネットワークデバイスloは常に表示されます。例えば、イーサネットを用いる機器はeth0, eth1のように認識されます。ここで得た名前はIPアドレスの設定で利用します。
この例では一切他のネットワークと接続しないので、IPアドレスはどの値を与えても機器は動作します。 例えば、1台目で
2台目で
としてもネットワークはつながります。ただし、インターネットに接続するときにはアドレスの重複が起こることに注意する必要があります。
現在のLinuxディストリビューションは様々なパッケージ管理ツールを利用しています。パッケージの形式にはw:rpm、w:debなどがあります。ここではrpmの使い方について述べます。
rpmはRed Had Linuxを中心とした多くのディストリビューションで利用されているパッケージソフトです。rpmはパッケージ毎の依存関係を確認しながらインストールやアンインストールを行います。ただし、実際に必要なファイル名を逐一調べているわけではないので、異なるディストリビュータからのrpmを1つのシステムに導入するのは危険です。rpm形式のファイルは.rpmの拡張子を持っています。
rpmはいくつかのオプションを持っており、オプションの種類によって動作が変わります。オプションには
などがあります。
それぞれインストールとアップデートを行います。インストールとアップデートはまだシステムに対応するrpmが導入されていないときには同じ振舞いをします。一方、既に導入されているときにはアップデートでは古い版のrpmを削除してからインストールを行います。
パッケージ名はrpmをインストールしたときのrpmファイルの名称です。これは、後述する-qオプションを用いて調べることができます。
パッケージがシステムにインストールされているかを調べます。
それぞれパッケージの一般的な情報とパッケージに含まれるファイル名を返します。
システムにインストールされている全てのパッケージを返します。
-qオプションをrpmファイルに対して適用します。例えば、-qplオプションでは、rpmファイルに含まれる全てのファイルを書き出します。
Linuxは複数のユーザによって利用されます。そのため、個々のユーザの作業領域や権限を定める作業が必要になります。また、何人かのユーザを1つのグループにいれて、権限を与えることも行われます。ここでは、ユーザやグループの管理についてまとめます。 | [
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"text": "トラブルシューティングの際には、ログやエラーメッセージを注意深く確認し、問題を特定するための情報を取得することが重要です。また、変更を加える前にバックアップを取り、慎重に対処するようにしましょう。",
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"text": "Linuxは複数のユーザによって利用されます。そのため、個々のユーザの作業領域や権限を定める作業が必要になります。また、何人かのユーザを1つのグループにいれて、権限を与えることも行われます。ここでは、ユーザやグループの管理についてまとめます。",
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}
]
| 情報技術 > Linuxシステム管理 | <small>[[情報技術]] > Linuxシステム管理 </small>
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==システム管理概要==
Linuxカーネルのインストールは、通常、ソースコードからビルドすることで行います。以下は、基本的な手順です。ただし、注意が必要であり、システムの安定性を損なう可能性があるため、慎重に実施する必要があります。また、以下の手順は一般的なものであり、使用しているLinuxディストリビューションによってはわずかに異なることがあります。
# 必要なツールのインストール: カーネルをビルドするために必要なツールやパッケージをインストールします。これには、<code>gcc</code>(GNU Compiler Collection)や<code>make</code>が含まれます。
#; UbuntuなどDebian系ディストリビューションの場合:
#:<syntaxhighlight lang=shell>
sudo apt-get update
sudo apt-get install build-essential
</syntaxhighlight>
#;Red Hat系ディストリビューションの場合:
#:<syntaxhighlight lang=shell>
sudo yum groupinstall "Development Tools"
</syntaxhighlight>
# カーネルソースコードの入手: カーネルソースコードを https://www.kernel.org/ から入手します。任意のバージョンを選択し、ダウンロードします。
#: 例えば、カーネルバージョン5.10.1をダウンロードする場合:(以後、カーネルバージョン5.10.1を例にします)
#:<syntaxhighlight lang=shell>
wget https://www.kernel.org/pub/linux/kernel/v5.x/linux-5.10.1.tar.xz
</syntaxhighlight>
# ソースコードの展開: ダウンロードしたアーカイブを展開します。
#:<syntaxhighlight lang=shell>
tar xvBpf linux-5.10.1.tar.xz
</syntaxhighlight>
# ビルド設定: カーネルのビルド設定を行います。
#:<syntaxhighlight lang=shell>
cd linux-5.10.1/ && make menuconfig
</syntaxhighlight>
#: これにより、設定画面が表示されます。必要な設定を行い、保存します。
# ビルド: 設定が終わったら、実際にビルドを開始します。
#:<syntaxhighlight lang=shell>
make
</syntaxhighlight>
# モジュールのインストール: ビルドが完了したら、カーネルモジュールをインストールします。
#:<syntaxhighlight lang=shell>
sudo make modules_install
</syntaxhighlight>
# カーネルのインストール: ビルドが完了したら、新しいカーネルイメージを/bootディレクトリにインストールします。
#:<syntaxhighlight lang=shell>
sudo make install
</syntaxhighlight>
# ブートローダーの設定: インストールしたカーネルをブートローダーに登録します。これはディストリビューションや使用しているブートローダーによって異なります。
#:<syntaxhighlight lang=shell>
make
</syntaxhighlight>
# 再起動: 設定が完了したら、システムを再起動して新しいカーネルを使用します。
これらの手順は一般的なものであり、実際の状況によっては異なる場合があります。注意深くドキュメントを読み、システムに影響を与えないようにすることが重要です。
== ユースケース ==
Linuxカーネルの新しいバージョンをビルドしてインストールする主なユースケースは、以下のいくつかがあります。
;新しい機能の利用: 新しいLinuxカーネルのバージョンには、最新の機能や改善が含まれています。特定の機能やドライバが必要な場合、または最新のセキュリティパッチが適用されていることを確認するために、ユーザーが新しいカーネルをビルドしてインストールすることがあります。
;ハードウェアサポート: 新しいハードウェアがリリースされた場合、それをサポートするためには、最新のカーネルが必要なことがあります。ユーザーが新しいハードウェアをサポートするためには、最新のカーネルをビルドしてインストールする必要があります。
;カスタム構成: デフォルトのディストリビューションの提供するカーネルには、システムの要件に合わない可能性があります。特定のハードウェアや機能をサポートしないカーネルモジュールを無効にしたり、特定のオプションを有効にするなど、カスタム構成を行うためには新しいカーネルをビルドする必要があります。
;カーネルのデバッグ: 開発者やシステム管理者が、カーネルのバグや問題を特定し、修正するためには、デバッグオプションが有効になっている新しいカーネルをビルドして使用することがあります。
;セキュリティ対策: セキュリティの観点から、最新のセキュリティパッチが適用されたカーネルを使用することが重要です。特にセキュリティの脆弱性が報告された場合、ユーザーは最新のバージョンにアップグレードすることが求められることがあります。
これらのユースケースのいくつかに当てはまる場合、ユーザーはLinuxカーネルをビルドしてインストールすることで、システムの機能性や安定性、セキュリティを向上させることができます。
== ベストプラクティス ==
Linuxカーネルのインストールにおいて、以下はベストプラクティスとされる一般的なガイドラインです。ただし、これらは一般的なものであり、実際の状況や要件によっては異なる場合があります。
# 必要なツールのインストール: カーネルのビルドに必要なツールや依存関係をインストールする前に、システムをアップデートし、必要なビルドツール(gcc、makeなど)をインストールしてください。
# 正しいカーネルソースコードの選択: 使用しているディストリビューションに合った正確なカーネルソースコードを選択し、信頼性のあるソースから入手してください。公式なLinuxカーネルのウェブサイトから入手することが一般的です。
# 慎重な設定: <code>make menuconfig</code>や<code>make xconfig</code>などを使用して、ビルド設定を行います。必要なオプションを適切に設定し、不要なオプションを無効にすることで、システムのセキュリティとパフォーマンスを向上させることができます。
# モジュールのサポート: 必要な場合は、必要なモジュールのサポートを有効にしてください。これにより、特定のデバイスや機能が必要なときにモジュールとして追加できます。
# 不要なモジュールの無効化: カーネルに組み込まれている不要なモジュールやドライバを無効にして、不要な機能を削除しましょう。これはセキュリティの向上やリソースの節約に役立ちます。
# デバッグ情報の削減: デバッグオプションを無効にして、余分なデバッグ情報を削減します。これにより、カーネルサイズが小さくなり、パフォーマンスが向上します。
# ドキュメンテーションの確認: カーネルのビルド手順や設定に関する公式ドキュメンテーションを確認し、特定のディストリビューションやバージョンに関する注意事項を確認してください。
# 既存のカーネルのバックアップ: カーネルをインストールする前に、現在の稼働中のカーネルのバックアップを取得しておくことをお勧めします。これにより、新しいカーネルが問題を引き起こした場合でも、元の状態に戻すことができます。
# ブートローダーの設定の確認: カーネルを新しくインストールしたら、ブートローダーの設定を確認して、新しいカーネルが正しく選択され、起動できるようにしてください。
# システムのテスト: インストールが完了したら、システムを再起動して新しいカーネルが正しく動作するかどうかを確認しましょう。重要なデータがある場合は、事前に十分なバックアップを取得しておくことが重要です。
これらの手順とベストプラクティスを守ることで、新しいカーネルのインストールプロセスがスムーズかつ安全に行われるでしょう。
== トラブルシューティング ==
Linuxカーネルのインストール中に問題が発生した場合、トラブルシューティングは慎重かつ注意深く行う必要があります。以下は、一般的な問題とその対処法の例です。
# ビルドエラー:
#* 問題: <code>make</code> コマンドを実行中にエラーが発生する。
#* 対処法: エラーメッセージを確認し、必要なパッケージや依存関係をインストールしてください。また、設定(<code>make menuconfig</code>や<code>make xconfig</code>)で不足している機能やドライバを有効にすることも考えてください。
# モジュールが正しく読み込まれない:
#* 問題: 新しいカーネルを起動した後、必要なモジュールが正しく読み込まれない。
#* 対処法: <code>lsmod</code>コマンドでモジュールがロードされているか確認し、<code>modprobe</code>コマンドを使用して必要なモジュールを手動でロードしてみてください。また、<code>/etc/modules</code>や<code>/etc/modprobe.d/</code>に必要なモジュールの設定が正しいか確認してください。
# 新しいカーネルでブートできない:
#* 問題: 新しいカーネルでブートできないか、パニックが発生する。
#* 対処法: エラーメッセージを確認し、ブートオプションを変更するか、デバッグオプションを有効にして詳細な情報を取得してください。また、設定の変更や既存のカーネルと比較してみてください。必要な場合は、元のカーネルでブートし、問題を解決するための手段を検討してください。
# ブートローダーの設定が正しくない:
#* 問題: カーネルを新しくインストールしたが、ブートローダーが正しく設定されていない。
#* 対処法: ブートローダーの設定ファイル(例:GRUBの<code>/etc/default/grub</code>や<code>/boot/grub/grub.cfg</code>)を確認し、新しいカーネルのエントリが正しいかどうか確認してください。必要に応じて、ブートローダーの再設定を行います。
# デバイスの動作がおかしい:
#* 問題: 特定のデバイスや機能が新しいカーネルで正しく動作しない。
#* 対処法: <code>dmesg</code>や<code>journalctl</code>などのコマンドでシステムログを確認し、エラーメッセージや警告を探します。カーネル設定を見直し、必要なモジュールやオプションが正しく設定されているか確認してください。
トラブルシューティングの際には、ログやエラーメッセージを注意深く確認し、問題を特定するための情報を取得することが重要です。また、変更を加える前にバックアップを取り、慎重に対処するようにしましょう。
==ネットワーク設定==
===TCP/IPネットワークの設定===
TCP/IPは、インターネットで用いられる[[w:プロトコル]]です。LinuxはTCP/IPに対応しており、ネットワークデバイスがあればそれらを用いてインターネットに接続することができます。
ネットワークの設定は
#デバイスの認識
#IPアドレスの設定
を含みます。また、ルータやDNSを利用するときには、これに関する設定も必要になります。
最も単純な例では、2台のコンピュータがハブを用いて接続されます。
*図
ここで、それぞれのコンピュータに対してIPアドレスを与えます。ここでIPアドレスは互いに重複しないように与える必要があります。
実際にIPアドレスを与えるときにはifconfigを利用します。Linuxでのネットワークデバイスは他のデバイスと異なっており、/dev以下にデバイスが現れることはありません。そのため、ネットワークデバイスが認識されているかはifconfigを用いて確かめる必要があります。
接続されている全てのネットワークデバイスを見るためには、
#ifconfig -a
を利用します。ここで、ネットワークデバイスloは常に表示されます。例えば、イーサネットを用いる機器はeth0, eth1のように認識されます。ここで得た名前はIPアドレスの設定で利用します。
この例では一切他のネットワークと接続しないので、IPアドレスはどの値を与えても機器は動作します。
例えば、1台目で
#ifconfig eth0 1.0.0.1
2台目で
#ifconfig eth0 1.0.0.2
としてもネットワークはつながります。ただし、インターネットに接続するときにはアドレスの重複が起こることに注意する必要があります。
===パッケージ管理===
現在のLinuxディストリビューションは様々なパッケージ管理ツールを利用しています。パッケージの形式には[[w:rpm]]、[[w:deb]]などがあります。ここではrpmの使い方について述べます。
rpmはRed Had Linuxを中心とした多くのディストリビューションで利用されているパッケージソフトです。rpmはパッケージ毎の依存関係を確認しながらインストールやアンインストールを行います。ただし、実際に必要なファイル名を逐一調べているわけではないので、異なるディストリビュータからのrpmを1つのシステムに導入するのは危険です。rpm形式のファイルは.rpmの拡張子を持っています。
rpmはいくつかのオプションを持っており、オプションの種類によって動作が変わります。オプションには
:rpmのインストール -i
:rpmのアップデート -U
:rpmのアンインストール -e
:rpmの内容を調べる -q
などがあります。
**例
#rpm -i rpmファイル
#rpm -U rpmファイル
それぞれインストールとアップデートを行います。インストールとアップデートはまだシステムに対応するrpmが導入されていないときには同じ振舞いをします。一方、既に導入されているときにはアップデートでは古い版のrpmを削除してからインストールを行います。
#rpm -e パッケージ名
パッケージ名はrpmをインストールしたときのrpmファイルの名称です。これは、後述する-qオプションを用いて調べることができます。
#rpm -q パッケージ名
パッケージがシステムにインストールされているかを調べます。
#rpm -qi パッケージ名
#rpm -ql パッケージ名
それぞれパッケージの一般的な情報とパッケージに含まれるファイル名を返します。
#rpm -qa
システムにインストールされている全てのパッケージを返します。
#rpm -qp rpmファイル
-qオプションをrpmファイルに対して適用します。例えば、-qplオプションでは、rpmファイルに含まれる全てのファイルを書き出します。
==ユーザ管理==
Linuxは複数のユーザによって利用されます。そのため、個々のユーザの作業領域や権限を定める作業が必要になります。また、何人かのユーザを1つのグループにいれて、権限を与えることも行われます。ここでは、ユーザやグループの管理についてまとめます。
* useradd
* userdel
* usermod
* groupadd
* groupdel
* groupmod
* passwd
{{stub}}
{{DEFAULTSORT:Linuxしすてむかんり}}
[[Category:情報技術]]
{{NDC|007.63}} | 2006-08-05T05:59:08Z | 2024-01-25T04:00:04Z | [
"テンプレート:Stub",
"テンプレート:NDC"
]
| https://ja.wikibooks.org/wiki/Linux%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0%E7%AE%A1%E7%90%86 |
3,868 | 単結合のみの炭化水素 | 高等学校化学 > 有機化合物の構造・性質 > 単結合のみの炭化水素
これから紹介する分子は炭化水素のうち二重結合や三重結合を含まないもので、また、炭素が環状になっていない化合物です。このような化合物を総称してアルカンまたは脂肪族炭化水素と言います。
まずは、例として直鎖アルカンの表を載せます。
このようになります。では先に名前を出してしまいましたが直鎖アルカンとはどのようなものなのでしょう。言葉で説明すると化合物中の炭素原子と結合している炭素原子の数が一つであるアルカンを直鎖アルカンといいます。
では、項目を一つ一つ見ていきましょう。 まず、名前について見てみます。それぞれの名前には共通点があることが分かります。メタン、エタン、プロパン、...語尾がanで、終わっています。この表には載っていませんが炭素の数が増えても同じことが言えます。C100H202はヘクタンという名前です。
次に化学式の項目を見てみましょう炭素原子の数が1個増えるごとに水素原子が2個増えているのがわかります。これを式にするとCnH2n+2と、表すことができます。(このように似たような種類の分子をまとめてあらわす式を一般式といいます。) | [
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| 高等学校化学 > 有機化合物の構造・性質 > 単結合のみの炭化水素 | <small> [[高等学校化学]] > [[有機化合物の構造・性質]] > 単結合のみの炭化水素</small>
==単結合の炭化水素==
これから紹介する分子は炭化水素のうち二重結合や三重結合を含まないもので、また、炭素が環状になっていない化合物です。このような化合物を総称して'''アルカン'''または脂肪族炭化水素と言います。
===直鎖アルカン===
まずは、例として直鎖アルカンの表を載せます。
<table border="1" cellpadding="1">
<caption>直鎖アルカンの表</caption>
<tr><th>名前</th><th>化学式</th><th>異性体の数</th><th>沸点</th><th>融点</th></tr>
<tr><th>メタン</th><td>CH<sub>4</sub></td><td>0</td><td>−162℃</td><td>−183℃</td></tr>
<tr><th>エタン</th><td>C<sub>2</sub>H<sub>6</sub></td><td>0</td><td>−89℃</td><td>−183℃</td></tr>
<tr><th>プロパン</th><td>C<sub>3</sub>H<sub>8</sub></td><td>0</td><td>−42℃</td><td>−188℃</td></tr>
<tr><th>ブタン</th><td>C<sub>4</sub>H<sub>10</sub></td><td>2</td><td>−0.5℃</td><td>−138℃</td></tr>
<tr><th>ペンタン</th><td>C<sub>5</sub>H<sub>12</sub></td><td>3</td><td>36℃</td><td>−130℃</td></tr>
<tr><th>ヘキサン</th><td>C<sub>6</sub>H<sub>14</sub></td><td>5</td><td>69℃</td><td>−95℃</td></tr>
<tr><th>ヘプタン</th><td>C<sub>7</sub>H<sub>16</sub></td><td>9</td><td>98℃</td><td>−91℃</td></tr>
<tr><th>オクタン</th><td>C<sub>8</sub>H<sub>18</sub></td><td>18</td><td>126℃</td><td>−57℃</td></tr>
<tr><th>ノナン</th><td>C<sub>9</sub>H<sub>20</sub></td><td>35</td><td>151℃</td><td>−54℃</td></tr>
<tr><th>デカン</th><td>C<sub>10</sub>H<sub>22</sub></td><td>75</td><td>174℃</td><td>−30℃</td></tr>
</table>
このようになります。では先に名前を出してしまいましたが直鎖アルカンとはどのようなものなのでしょう。言葉で説明すると''化合物中の炭素原子と結合している炭素原子の数が一つである''アルカンを直鎖アルカンといいます。
では、項目を一つ一つ見ていきましょう。
まず、名前について見てみます。それぞれの名前には共通点があることが分かります。メタン、エタン、プロパン、…語尾が'''an'''で、終わっています。この表には載っていませんが炭素の数が増えても同じことが言えます。C<sub>100</sub>H<sub>202</sub>はヘクタンという名前です。
次に化学式の項目を見てみましょう炭素原子の数が1個増えるごとに水素原子が2個増えているのがわかります。これを式にするとC<sub>n</sub>H<sub>2n+2</sub>と、表すことができます。(このように似たような種類の分子をまとめてあらわす式を一般式といいます。)
[[Category:化学|たんけつこうのみのたんかすいそ]] | null | 2010-06-09T14:23:40Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E5%8D%98%E7%B5%90%E5%90%88%E3%81%AE%E3%81%BF%E3%81%AE%E7%82%AD%E5%8C%96%E6%B0%B4%E7%B4%A0 |
3,873 | ルーマニア語 | ルーマニア語 | [
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]
| ルーマニア語 /アルファベット
/基礎語彙
/名詞
/動詞 | [[:w:ルーマニア語|ルーマニア語]]
*[[/アルファベット]]
*[[/基礎語彙]]
*[[/名詞]]
*[[/動詞]]
[[Category:ルーマニア語|*]]
[[カテゴリ:ヨーロッパの言語|るうまにあこ]]
[[en:Romanian]]
[[fi:Romanian kieli]]
[[fr:Enseignement du roumain]]
[[nl:Roemeens]]
[[pl:Rumuński/Okładka]]
[[ro:Română]]
[[uk:Мова людства/Румунська]] | null | 2022-12-21T04:56:56Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%82%A2%E8%AA%9E |
3,874 | ルーマニア語/アルファベット | <ルーマニア語
以下の文字は外来語等を除き通常は用いられない。
子音字母名称の多くは瞬間音、継続音にかかわらず多くは子音 + e.
下降二重母音
上昇二重母音
名詞、動詞等の語形変化時に、語幹最終音節の母音、またはそれに続く子音が変化することがある。多くは屈折によって e, i が現れるときに交代する。
以下は i によって子音が消滅する。 | [
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"text": "上昇二重母音",
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"text": "名詞、動詞等の語形変化時に、語幹最終音節の母音、またはそれに続く子音が変化することがある。多くは屈折によって e, i が現れるときに交代する。",
"title": "音韻交代"
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"text": "以下は i によって子音が消滅する。",
"title": "音韻交代"
}
]
| <ルーマニア語 a: a /a/
ă: ă /ə/
â: â din a /ɨ/ 語中で用いられる
b: be /b/
c: ce
/k/: 通常は /k/. /ke/, /ki/ は che, chi.
/ʧ/: ce, ci では /ʧ/. なお cî は /kɨ/.
d: de /d/
e: e /e/
二重母音 ea, 三重母音 eau の開始部にも用いられる。いずれも音節主音は a. また音節主音を o とする二重母音 eo も存在する。
f: fe
g: ghe
/ɡ/: 通常は /ɡ/. /ɡe/, /ɡi/ は ghe, ghi.
/ʤ/: ge, gi では /ʤ/.
h: ha, haş /h/
i: i /i/
語末で子音に続いた時は、子音の口蓋化を示す。母音として発音されない。
î: î din i /ɨ/
j: je /ʒ/
l: le /l/
m: me /m/
n: ne /n/
o: o /o/
二重母音 oa, 三重母音 oai の開始部にも用いられる。いずれも音節主音は a.
p: pe /p/
r: re /r/
s: se /s/
ş: şe /ʃ/
t: te /t/
ţ: ţe /ʦ/
u: u /u/
v: ve /v/
x: ics
z: ze, zet /z/ 以下の文字は外来語等を除き通常は用いられない。 k: ca
q: chiu
w: dublu ve
y: i grec 子音字母名称の多くは瞬間音、継続音にかかわらず多くは子音 + e. | <[[ルーマニア語]]
:いずれも文字・名称・音素・解説の順。
*a: a /a/
*ă: ă /ə/
*â: â din a /ɨ/ 語中で用いられる
*b: be /b/
*c: ce
*#/k/: 通常は /k/. /ke/, /ki/ は che, chi.
*#/ʧ/: ce, ci では /ʧ/. なお cî は /kɨ/.
*d: de /d/
*e: e /e/
*:*二重母音 ea, 三重母音 eau の開始部にも用いられる。いずれも音節主音は a. また音節主音を o とする二重母音 eo も存在する。
*f: fe
*g: ghe
*#/ɡ/: 通常は /ɡ/. /ɡe/, /ɡi/ は ghe, ghi.
*#/ʤ/: ge, gi では /ʤ/.
*h: ha, haş /h/
*i: i /i/
*:*語末で子音に続いた時は、子音の口蓋化を示す。母音として発音されない。
*î: î din i /ɨ/
*j: je /ʒ/
*l: le /l/
*m: me /m/
*n: ne /n/
*o: o /o/
*:*二重母音 oa, 三重母音 oai の開始部にも用いられる。いずれも音節主音は a.
*p: pe /p/
*r: re /r/
*s: se /s/
*ş: şe /ʃ/
*t: te /t/
*ţ: ţe /ʦ/
*u: u /u/
*v: ve /v/
*x: ics
*z: ze, zet /z/
以下の文字は外来語等を除き通常は用いられない。
*k: ca
*q: chiu
*w: dublu ve
*y: i grec
子音字母名称の多くは瞬間音、継続音にかかわらず多くは子音 + e.
==母音==
下降二重母音
*ai
*ăi
*âi, îi
*ei
*ii
*oi
*ui
*au
*ău
*âu
*eu
*iu
*ou
上昇二重母音
*ia
*iu
*ie
*ua
*uă
*ea
*oa
==音韻交代==
名詞、動詞等の語形変化時に、語幹最終音節の母音、またはそれに続く子音が変化することがある。多くは屈折によって e, i が現れるときに交代する。
*o - oa
*e - ea
*ă - e
:i のみによって変化するもの
*d - z
*t - ţ
*s - ş
*z - j
*st - şt
*str - ştr
以下は i によって子音が消滅する。
*l - ø (名詞・形容詞)
*n - ø (動詞のみ)
:e と i によって変化するもの
*şc - şt
*sc - şt
* c, g は、表記上の変化はないが表す音が変わる。
[[Category:ルーマニア語|あるふあへつと]] | null | 2008-09-08T07:54:37Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%82%A2%E8%AA%9E/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%99%E3%83%83%E3%83%88 |
3,875 | ルーマニア語/名詞 | <ルーマニア語
ここでは名詞とともに、密接に結びつく形容詞についても解説する。
ルーマニア語の名詞は、数(単・複)、性(男・女・中)を区別し、主・対格、与・属格、呼格、の三形に変化する。また、定・不定を区別し、冠詞を語末に接続する。
形容詞の男性形は、通常子音もしくは u におわる。なお中性名詞を修飾するときには単数では男性形、複数では女性形をとる。
通常、形容詞と名詞が定冠詞をとる場合は、前置される方が定冠詞をとる。 例:bunul vin または vinul bun
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"text": "ここでは名詞とともに、密接に結びつく形容詞についても解説する。",
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"text": "ルーマニア語の名詞は、数(単・複)、性(男・女・中)を区別し、主・対格、与・属格、呼格、の三形に変化する。また、定・不定を区別し、冠詞を語末に接続する。",
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"title": "形容詞"
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| <ルーマニア語 ここでは名詞とともに、密接に結びつく形容詞についても解説する。 | <[[ルーマニア語]]
ここでは名詞とともに、密接に結びつく形容詞についても解説する。
==名詞==
ルーマニア語の名詞は、数(単・複)、性(男・女・中)を区別し、主・対格、与・属格、呼格、の三形に変化する。また、定・不定を区別し、冠詞を語末に接続する。
===ラテン語に由来する名詞接尾辞===
{|
|-
! -tās, tātis, 女性
|-
|
|単数
|複数
|-
|主対
| -tate
| -tăţi
|-
|定形
| -tatea
| -tăţile
|-
|属与
| -tăţii
| -tăţilor
|}
:強勢は -táte.
==形容詞==
形容詞の男性形は、通常子音もしくは u におわる。なお中性名詞を修飾するときには単数では男性形、複数では女性形をとる。
通常、形容詞と名詞が定冠詞をとる場合は、前置される方が定冠詞をとる。
例:bunul vin または vinul bun
===ラテン語に由来する形容詞接尾辞===
{|
|-
! -ōsus
|-
|
|単数
|複数
|-
|男性
| -os
| -oşi
|-
|女性
| -oasă
| -oase
|}
:強勢は -ós, -oásă.
{|
|-
! -ivus
|-
|
|単数
|複数
|-
|男性
| -iv
| -ivi
|-
|女性
| -ivă
| -ive
|}
:強勢は -ív.
{|
|-
! -icus
|-
|
|単数
|複数
|-
|男性
| -ic
| -ici
|-
|女性
| -ică
| -ice
|}
:イタリア語のように h が挿入されるということはない。<!--強勢は -ic の一つ前の音節。・・・恐らく他のロマンス語、英語と同じ-->
[[Category:ルーマニア語|めいし]] | null | 2008-09-08T07:56:02Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%82%A2%E8%AA%9E/%E5%90%8D%E8%A9%9E |
3,876 | ルーマニア語/動詞 | ルーマニア語の動詞は、不定詞の形態によって第一~第五変化に分けられる。そのうち第一、第四、第五変化動詞にはそれぞれ二種類の変化形態が存在する。不定詞は通常、英語の to 不定詞のように、a をともなって表される。
第一変化動詞は強勢を持つ語尾 -a におわる。第一変化 B の直説法現在第一人称単数形は -éz でおわる。
第二変化: eá
第三変化: ́-e
第四・第五変化の活用は、イタリア語の -ire 動詞に似る。両者とも活用Aの直現一単は不定形から -í, -î を除いた形となり、子音で終わる。
第四変化: -í, 第四Bの直現一単 -ésc
第五変化: -î́, 第五B直現一単 -ắsc
時制は、単純時制が直説法: 現在・半過去・完了過去・大過去、接続法現在、命令法の 6 形態。直説法未来、条件法は全て複合時制である。 | [
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"text": "ルーマニア語の動詞は、不定詞の形態によって第一~第五変化に分けられる。そのうち第一、第四、第五変化動詞にはそれぞれ二種類の変化形態が存在する。不定詞は通常、英語の to 不定詞のように、a をともなって表される。",
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"text": "第一変化動詞は強勢を持つ語尾 -a におわる。第一変化 B の直説法現在第一人称単数形は -éz でおわる。",
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"text": "第二変化: eá",
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"text": "第三変化: ́-e",
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"text": "第四・第五変化の活用は、イタリア語の -ire 動詞に似る。両者とも活用Aの直現一単は不定形から -í, -î を除いた形となり、子音で終わる。",
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"text": "第四変化: -í, 第四Bの直現一単 -ésc",
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| ルーマニア語の動詞は、不定詞の形態によって第一~第五変化に分けられる。そのうち第一、第四、第五変化動詞にはそれぞれ二種類の変化形態が存在する。不定詞は通常、英語の to 不定詞のように、a をともなって表される。 第一変化動詞は強勢を持つ語尾 -a におわる。第一変化 B の直説法現在第一人称単数形は -éz でおわる。 第二変化: eá 第三変化: ´-e 第四・第五変化の活用は、イタリア語の -ire 動詞に似る。両者とも活用Aの直現一単は不定形から -í, -î を除いた形となり、子音で終わる。 第四変化: -í, 第四Bの直現一単 -ésc 第五変化: -î́, 第五B直現一単 -ắsc 時制は、単純時制が直説法: 現在・半過去・完了過去・大過去、接続法現在、命令法の 6 形態。直説法未来、条件法は全て複合時制である。 ルーマニア語/第一活用動詞
ルーマニア語/第二活用動詞
ルーマニア語/第三活用動詞
ルーマニア語/第四活用動詞
ルーマニア語/重要な不規則動詞の活用 | ルーマニア語の動詞は、不定詞の形態によって第一~第五変化に分けられる。そのうち第一、第四、第五変化動詞にはそれぞれ二種類の変化形態が存在する。不定詞は通常、英語の to 不定詞のように、a をともなって表される。
第一変化動詞は強勢を持つ語尾 -a におわる。第一変化 B の直説法現在第一人称単数形は -éz でおわる。
第二変化: eá
第三変化: ´-e
第四・第五変化の活用は、イタリア語の -ire 動詞に似る。両者とも活用Aの直現一単は不定形から -í, -î を除いた形となり、子音で終わる。
第四変化: -í, 第四Bの直現一単 -ésc
第五変化: -î́, 第五B直現一単 -ắsc
時制は、単純時制が直説法: 現在・半過去・完了過去・大過去、接続法現在、命令法の 6 形態。直説法未来、条件法は全て複合時制である。
*[[ルーマニア語/第一活用動詞]]
*[[ルーマニア語/第二活用動詞]]
*[[ルーマニア語/第三活用動詞]]
*[[ルーマニア語/第四活用動詞]]
*[[ルーマニア語/重要な不規則動詞の活用]]
[[Category:ルーマニア語|とうし]]
[[カテゴリ:動詞]] | null | 2022-12-03T12:38:31Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%82%A2%E8%AA%9E/%E5%8B%95%E8%A9%9E |
3,878 | ルーマニア語/基礎語彙 | 人称代名詞 | [
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]
| 人称代名詞 | 人称代名詞
{|align="center" border="1"
|-
|
|
|colspan="5" align="center"|単数
|colspan="5" align="center"|複数
|-align="center"
|
|
|第一人称
|第二人称親称
|第二人称敬称
|第三人称男性
|第三人称女性
|第一人称
|第二人称親称
|第二人称敬称
|第三人称男性
|第三人称女性
|-align="center"
|colspan="2"|主格
|eu
|tu
|dumneata
|el
|ea
|noi
|voi
|dumneavoastră
|ei
|ele
|-align="center"
|colspan="2"|所有形容詞
|meu, mea,<br>
mei, mele
|tău, ta<br>
tăi, tale
|
|colspan="2"|său, sa<br>
săi, sale
|nostru, noastră<br>
noştri, noastre
|vostru, voastră<br>
voştri, voastre
|
|colspan="2"|
|-align="center"
|rowspan="2"|対格
|強形
|mine
|tine
|
|el
|ea
|noi
|voi
|
|ei
|ele
|-align="center"
|弱形
|mă
|te
|
|îl
|o
|ne
|vă
|
|îi
|le
|-align="center"
|rowspan="2"|与格
|強形
|mie
|ţie
|
|lui
|ei
|nouă
|vouă
|
|colspan="2"|lor
|-align="center"
|弱形
|îmi
|îţi
|
|colspan="2"|îi
|ne
|vă
|
|colspan="2"|le
|}
[[Category:ルーマニア語|きそこい]] | null | 2008-09-08T07:55:48Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%82%A2%E8%AA%9E/%E5%9F%BA%E7%A4%8E%E8%AA%9E%E5%BD%99 |
3,911 | 尾道大対策 | 本項は、尾道大学の入学試験対策に関する事項である。
尾道大学は尾道市立の大学で、経済情報学部と芸術文化学部が設置されている。
推薦入試
(選抜方法)小論文、面接、調査書。小論文では、経済情報学科で学ぶにあたって必要な読解力、文章表現能力、論理性や独創性、経済・社会問題に対する関心度などが総合的に評価される。面接では、志望動機、将来の目標、社会的関心、高校生活、課外活動などについて質問され、資質や学習意欲が評価される。
一般入試(前期入試)
過去問は市販されていない。大学に電話すると、過去一年分のみ取り寄せ可能。科目は英語と数学IAII(Bは範囲外)。
【英語】
英語は、基本的な問題が出題。250~300字程度の中文が2つ、語句並び変え、前置詞などの穴埋め問題が出題される。センター試験の演習を十分にしていれば、特に困らない。センター試験を、ただ単に答えを選ぶだけでなく、「なぜ答えがこのようになるのか?」ということを考えながら解くと、良い2次対策にもなるであろう。なお試験は、記述式である。
【数学】
数学は、IAIIが範囲である。2次関数、確率は必出であるので対策をすること。内容は、教科書の章末問題レベルである。大問で5問ほど出題される。記述式であるが、難しい問題には誘導問題があるので、全く解けないということはないであろう。対策としては、標準的な問題が載った薄い問題集を何度も繰り返しやることをお勧めする。特に必出分野は、十分に対策をしよう。
推薦入試(日本文学科)
(選抜方法)小論文、面接、調査書。小論文では、学ぶにあたって必要な読解力、論理的思考力、ならびに文章表現力などが総合的に評価される。面接では、志望の理由や専門分野に対する興味・関心のありかたとその理解度、および学習意欲の程度などが総合的に評価される。
推薦入試(美術学科)
(選抜方法)実技検査、面接、調査書。実技検査(デッサン)は、空間の中の物の形が、線・面・量などによって明確に描出されているか、かつ感性豊かに空間構成されているかという観点に基づき、潜在的可能性を含めて評価される。 | [
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]
| 日本の大学受験ガイド > 尾道大対策 本項は、尾道大学の入学試験対策に関する事項である。 尾道大学は尾道市立の大学で、経済情報学部と芸術文化学部が設置されている。 | *[[日本の大学受験ガイド]] > [[尾道大対策]]
本項は、[[w:尾道大学|尾道大学]]の入学試験対策に関する事項である。
尾道大学は尾道市立の大学で、経済情報学部と芸術文化学部が設置されている。
== 経済情報学部 ==
'''推薦入試'''
(選抜方法)小論文、面接、調査書。小論文では、経済情報学科で学ぶにあたって必要な読解力、文章表現能力、論理性や独創性、経済・社会問題に対する関心度などが総合的に評価される。面接では、志望動機、将来の目標、社会的関心、高校生活、課外活動などについて質問され、資質や学習意欲が評価される。
'''一般入試(前期入試)'''
過去問は市販されていない。大学に電話すると、過去一年分のみ取り寄せ可能。科目は英語と数学IAII(Bは範囲外)。
'''【英語】'''
英語は、基本的な問題が出題。250~300字程度の中文が2つ、語句並び変え、前置詞などの穴埋め問題が出題される。センター試験の演習を十分にしていれば、特に困らない。センター試験を、ただ単に答えを選ぶだけでなく、「なぜ答えがこのようになるのか?」ということを考えながら解くと、良い2次対策にもなるであろう。なお試験は、記述式である。
'''【数学】'''
数学は、IAIIが範囲である。2次関数、確率は必出であるので対策をすること。内容は、教科書の章末問題レベルである。大問で5問ほど出題される。記述式であるが、難しい問題には誘導問題があるので、全く解けないということはないであろう。対策としては、標準的な問題が載った薄い問題集を何度も繰り返しやることをお勧めする。特に必出分野は、十分に対策をしよう。
== 芸術文化学部 ==
'''推薦入試(日本文学科)'''
(選抜方法)小論文、面接、調査書。小論文では、学ぶにあたって必要な読解力、論理的思考力、ならびに文章表現力などが総合的に評価される。面接では、志望の理由や専門分野に対する興味・関心のありかたとその理解度、および学習意欲の程度などが総合的に評価される。
'''推薦入試(美術学科)'''
(選抜方法)実技検査、面接、調査書。実技検査(デッサン)は、空間の中の物の形が、線・面・量などによって明確に描出されているか、かつ感性豊かに空間構成されているかという観点に基づき、潜在的可能性を含めて評価される。
[[Category:大学入試|おのみちたいたいさく]] | null | 2011-01-22T05:38:24Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E5%B0%BE%E9%81%93%E5%A4%A7%E5%AF%BE%E7%AD%96 |
3,919 | ルーマニア語/第一活用動詞 | 第一活用 A: cânta(歌う)
第一活用 B: lucra(働く) | [
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]
| 第一活用 A: cânta(歌う) 第一活用 B: lucra(働く) | 第一活用 A: cânta(歌う)
<center>
{| style="background:#F0F0F0"
|-
!rowspan="4" |不定法
|-
! colspan="2" | 不定詞
| colspan="5" | a cântá
|-
! colspan="2" | 現在分詞
| colspan="5" | cântấnd
|-
! colspan="2" | 過去分詞
| colspan="5" | cântát
|-
! colspan="2" rowspan="2" style="background:#C0C0C0" | 人称
! colspan="3" style="background:#C0C0C0" | 単数
! colspan="3" style="background:#C0C0C0" | 複数
|-
! style="background:#C0C0C0;width:12.5%" | 第一
! style="background:#C0C0C0;width:12.5%" | 第二
! style="background:#C0C0C0;width:12.5%" | 第三
! style="background:#C0C0C0;width:12.5%" | 第一
! style="background:#C0C0C0;width:12.5%" | 第二
! style="background:#C0C0C0;width:12.5%" | 第三
|-
! style="background:#c0cfe4" rowspan="4" | 直説法
! style="height:3em;background:#c0cfe4" | 現在<br>Prezent
| cânt
| cấnţi
| cấntă
| cântắm
| cântáţi
| cấntă
|-
! style="height:3em;background:#c0cfe4" | 半過去<br>Imperfect
| cântám
| cântái
| cântá
| cântám
| cântáţi
| cântáu
|-
! style="height:3em;background:#c0cfe4" | 単純過去<br>Perfect
| cântái
| cântáşi
| cântắ
| cântárăm
| cântárăţi
| cântáră
|-
! style="height:3em;background:#c0cfe4" | 大過去<br>Mai mult ca perfect
| cântásem
| cântáseşi
| cântáse
| cântáserăm
| cântáserăţi
| cântáseră
|-
! style="background:#c0e4c0" | 接続法
! style="background:#c0e4c0" | 現在
| cânt
| cấnţi
| cấnte
| cântắm
| cântáţi
| cấnte
|-
! colspan="2" rowspan="2" style="height:3em;background:#e4d4c0" | 命令法
|-
|
| cấntă
|
|
| cântáţi
|
|}
</center>
第一活用 B: lucra(働く)
<center>
{| style="background:#F0F0F0"
|-
!rowspan="4" |不定法
|-
! colspan="2" | 不定詞
| colspan="5" | a lucrá
|-
! colspan="2" | 現在分詞
| colspan="5" | lucrấnd
|-
! colspan="2" | 過去分詞
| colspan="5" | lucrát
|-
! colspan="2" rowspan="2" style="background:#C0C0C0" | 人称
! colspan="3" style="background:#C0C0C0" | 単数
! colspan="3" style="background:#C0C0C0" | 複数
|-
! style="background:#C0C0C0;width:12.5%" | 第一
! style="background:#C0C0C0;width:12.5%" | 第二
! style="background:#C0C0C0;width:12.5%" | 第三
! style="background:#C0C0C0;width:12.5%" | 第一
! style="background:#C0C0C0;width:12.5%" | 第二
! style="background:#C0C0C0;width:12.5%" | 第三
|-
! style="background:#c0cfe4" rowspan="4" | 直説法
! style="height:3em;background:#c0cfe4" | 現在
| lucréz
| lucrézi
| lucreáză
| lucrắm
| lucráţi
| lucreáză
|-
! style="height:3em;background:#c0cfe4" | 半過去
| lucrám
| lucrái
| lucrá
| lucrám
| lucráţi
| lucráu
|-
! style="height:3em;background:#c0cfe4" | 単純過去
| lucrái
| lucráşi
| lucrắ
| lucrárăm
| lucrárăţi
| lucráră
|-
! style="height:3em;background:#c0cfe4" | 大過去
| lucrásem
| lucráseşi
| lucráse
| lucráserăm
| lucráserăţi
| lucráseră
|-
! style="background:#c0e4c0" | 接続法
! style="background:#c0e4c0" | 現在
| lucréz
| lucrézi
| lucréze
| lucrắm
| lucráţi
| lucréze
|-
! colspan="2" rowspan="2" style="height:3em;background:#e4d4c0" | 命令法
|-
|
| lucreáză
|
|
| lucráţi
|
|}
</center>
[[Category:ルーマニア語|とうしたいいちかつよう]] | null | 2009-08-02T16:17:10Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%82%A2%E8%AA%9E/%E7%AC%AC%E4%B8%80%E6%B4%BB%E7%94%A8%E5%8B%95%E8%A9%9E |
3,925 | 大学受験ガイド | Wikibooksで書かれている大学受験ガイドは以下の通りです。 | [
{
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"text": "Wikibooksで書かれている大学受験ガイドは以下の通りです。",
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}
]
| 受験ガイド > 大学受験ガイド Wikibooksで書かれている大学受験ガイドは以下の通りです。 日本の大学受験ガイド
外国の大学受験ガイド | *[[受験ガイド]] > '''大学受験ガイド'''
Wikibooksで書かれている大学受験ガイドは以下の通りです。
*[[日本の大学受験ガイド]]
*[[外国の大学受験ガイド]]
== 関連 ==
*[[大学受験参考書]] {{進捗|00%|2013-12-06}}
*[[受験ガイド]] {{進捗|00%|2013-12-06}}
[[Category:入学試験|たいかくしゆけんかいと]] | null | 2022-08-31T03:35:02Z | [
"テンプレート:進捗"
]
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E5%8F%97%E9%A8%93%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%83%89 |
3,926 | 高等学校英語 | 小学校・中学校・高等学校の学習>高等学校の学習>高等学校英語
英語>高等学校英語
ここでは、高校の専門教科「英語」の教科書を収録している。1教科5科目から成る。共通科目については高等学校外国語をご覧いただきたい。 | [
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"text": "ここでは、高校の専門教科「英語」の教科書を収録している。1教科5科目から成る。共通科目については高等学校外国語をご覧いただきたい。",
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| 小学校・中学校・高等学校の学習>高等学校の学習>高等学校英語 英語>高等学校英語 ここでは、高校の専門教科「英語」の教科書を収録している。1教科5科目から成る。共通科目については高等学校外国語をご覧いただきたい。 高等学校英語 総合英語
高等学校英語 英語理解
高等学校英語 英語表現
高等学校英語 異文化理解
高等学校英語 時事英語 | [[小学校・中学校・高等学校の学習]]>[[高等学校の学習]]>高等学校英語
[[英語]]>高等学校英語
----
ここでは、高校の専門教科「[[w:英語 (教科)|英語]]」の教科書を収録している。1教科5科目から成る。共通科目については[[高等学校外国語]]をご覧いただきたい。
*[[高等学校英語 総合英語]]
*[[高等学校英語 英語理解]]
*[[高等学校英語 英語表現]]
*[[高等学校英語 異文化理解]]
*[[高等学校英語 時事英語]]
[[Category:英語|高]]
[[Category:高等学校教育|えいこ]] | null | 2022-02-24T03:49:13Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E9%AB%98%E7%AD%89%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E8%8B%B1%E8%AA%9E |
3,927 | 高等学校情報 | 高校の共通教科・専門教科「情報」の教科書を収録します。
2022年度から施行される学習指導要領では、必修科目が「情報I」に一本化され、さらに発展科目として「情報II」が設定された。
学習方法/高校情報
※ 工業高校の情報技術系科目とは、別科目です。 | [
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"text": "高校の共通教科・専門教科「情報」の教科書を収録します。",
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"text": "学習方法/高校情報",
"title": "普通科目"
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"text": "※ 工業高校の情報技術系科目とは、別科目です。",
"title": "専門科目"
}
]
| 高校の共通教科・専門教科「情報」の教科書を収録します。 | :* [[高等学校の学習]] > 高等学校情報
:* [[情報技術]] > 高等学校情報
----
高校の共通教科・専門教科「[[w:情報 (教科)|情報]]」の教科書を収録します。
== 普通科目 ==
2022年度から施行される学習指導要領では、必修科目が「情報I」に一本化され、さらに発展科目として「情報II」が設定された<ref>{{Cite web
|url=https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2019/05/21/1416331_001.pdf
|title=新学習指導要領のポイント(情報活用能力の育成・ICT活用)
|date=2019/05/21 16:15:21
|accessdate=2021/10/25
}}</ref>。
* [[高等学校情報/社会と情報]] 2単位 {{進捗|25%|2016-06-10}}
* [[高等学校情報/情報の科学]] 2単位 {{進捗|25%|2016-06-10}}
[[学習方法/高校情報]]
{{コラム|高等学校の情報科について|2=現代社会において、情報と情報技術はますます重要になっています。
そのため、高等学校においては、情報科目が設置されています。この科目の目標は、情報及び情報技術を活用するための知識と技能を習得させ、情報に関する科学的な見方や考え方を養うとともに、社会の中で情報及び情報技術が果たしている役割や影響を理解させ、社会の情報化の進展に主体的に対応できる能力と態度を育てることです。
この教科では、「情報活用の実践力」「情報の科学的な理解」「情報社会に参画する態度」の3つの要素があります。これらの要素は相互に関係し合っており、単独で存在するのではありません。また、理系や文系といった分類は行われませんが、科目によっては内容に若干の傾向が見られることがあります。
現在、高等学校においては、情報Iおよび情報IIという科目が設置されています。情報Iは、情報に関する見方・考え方を働かし、情報技術の活用を行い問題の発見や問題の解決を行う学習活動を通して、情報社会に主体的に参画するための資質・能力を育成することを目標としています。情報IIは、情報に関する見方・考え方を働かし、情報技術の活用を行い問題の発見や問題の解決を行う学習活動を通して、情報社会に主体的な参画を行い、その発展に寄与するための資質・能力を育成することを目標としています。
一方、令和3年度入学者までの科目としては、普通教科の「社会と情報」と「情報の科学」があります。社会と情報は、情報が現代社会に及ぼす影響を理解させるとともに、情報機器等を効果的に活用したコミュニケーション能力や情報の創造力・発信力等を養うなど、情報化の進む社会に積極的に参画することができる能力・態度を育てることに重点を置いていました。
}}
== 旧課程 普通科目 ==
* [[高等学校情報A]] 2単位 (令和3年以前課程との対応先は、『社会と情報』および『情報の科学』の一部に吸収)
* [[高等学校情報B]] 2単位 (令和3年以前課程との対応先は、主に『情報の科学』に相当)
* [[高等学校情報C]] 2単位 (令和3年以前課程との対応先は、主に『社会と情報』に相当)
== 専門科目 ==
※ 工業高校の情報技術系科目とは、別科目です。
* [[高等学校情報 情報産業と社会]] 2-4単位
* [[高等学校情報 課題研究]] 2-4単位
* [[高等学校情報 情報の表現と管理]] 2-4単位
* [[高等学校情報 情報と問題解決]] 2-4単位
* [[高等学校情報 情報テクノロジー]] 2-4単位
* [[高等学校情報 アルゴリズムとプログラム]] 2-6単位
* [[高等学校情報 ネットワークシステム]] 2-6単位
* [[高等学校情報 データベース]] 2-6単位
* [[高等学校情報 情報システム実習]] 4-8単位
* [[高等学校情報 情報メディア]] 2-6単位
* [[高等学校情報 情報デザイン]] 2-6単位
* [[高等学校情報 表現メディアの編集と表現]] 2-6単位
* [[高等学校情報 情報コンテンツ実習]] 4-8単位
== 参考資料 ==
*[http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2012/01/26/1282000_11.pdf 高等学校学習指導要領解説 情報編]
== 関連項目 ==
*[[情報処理技術者試験]]
**[[ITパスポート試験]]
**[[情報セキュリティマネジメント試験]]
**[[基本情報技術者試験]]
**[[応用情報技術者試験]]
**[[情報セキュリティスペシャリスト試験]]
*[[情報検定]]([[J検]])
[[Category:高等学校教育|しようほう]]
[[カテゴリ:情報技術]] | 2006-08-19T04:59:30Z | 2023-09-22T01:40:13Z | [
"テンプレート:進捗",
"テンプレート:コラム",
"テンプレート:Cite web"
]
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E9%AB%98%E7%AD%89%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E6%83%85%E5%A0%B1 |
3,938 | 料理本/豆腐 | 料理本>大豆
W:豆腐 | [
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}
]
| 料理本>大豆 W:豆腐 | [[料理本]]>[[料理本/大豆|大豆]]
[[W:豆腐]]
==豆腐料理==
*[[w:味噌田楽]]
**[[w:木の芽田楽]]
*[[/豆腐の味噌漬け]]
*[[/冷奴]]
==豆腐加工品==
*[[w:焼き豆腐]]
*[[w:油揚げ]]
*[[w:厚揚げ]]
*[[w:がんもどき]]
*[[w:高野豆腐]]
[[Category:材料別の料理本|とうふ]] | 2006-08-19T11:08:02Z | 2023-09-26T12:47:38Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E6%96%99%E7%90%86%E6%9C%AC/%E8%B1%86%E8%85%90 |
3,940 | 料理本/魚介類 | w:魚介類
| [
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]
| w:魚介類 w:魚類
w:海水魚
イワシ(wp)
ウミタナゴ(wp)
カジキ(wp)
カツオ(wp)
クロソイ
サケ(wp)
サバ(wp)
タイ(wp)
タラ(wp)
ドンコ(wp)
ニシン(wp)
ブリ(wp)
w:ぶり大根
ハタハタ(wp)
マス(wp)
マトウダイ(wp) w:汽水魚
ハゼ(wp)
w:淡水魚 w:貝類
アサリ(wp)
アワビ(wp)
ホタテ(wp) w:棘皮動物
ウニ(wp) 練り物(wp) | [[w:魚介類]]
*[[w:魚類]]
**[[w:海水魚]]
***[[料理本/イワシ|イワシ]]{{wp|イワシ}}
***[[料理本/ウミタナゴ|ウミタナゴ]]{{wp|ウミタナゴ}}
***[[料理本/カジキ|カジキ]]{{wp|カジキ}}
***[[料理本/カツオ|カツオ]]{{wp|カツオ}}
***[[料理本/クロソイ|クロソイ]]
***[[料理本/サケ|サケ]]{{wp|サケ}}
***[[料理本/サバ|サバ]]{{wp|サバ}}
***[[料理本/タイ|タイ]]{{wp|鯛}}
***[[料理本/タラ|タラ]]{{wp|タラ}}
***[[料理本/ドンコ|ドンコ]]{{wp|ドンコ}}
***[[料理本/ニシン|ニシン]]{{wp|ニシン}}
***[[料理本/ブリ|ブリ]]{{wp|ブリ}}
****[[w:ぶり大根]]
***[[料理本/ハタハタ|ハタハタ]]{{wp|ハタハタ}}
***[[料理本/マス|マス]]{{wp|マス}}
***[[料理本/マトウダイ|マトウダイ]]{{wp|マトウダイ}}
**[[w:汽水魚]]
***[[料理本/ハゼ|ハゼ]]{{wp|ハゼ}}
**[[w:淡水魚]]
*[[w:貝類]]
**[[料理本/アサリ|アサリ]]{{wp|アサリ}}
**[[料理本/アワビ|アワビ]]{{wp|アワビ}}
**[[料理本/ホタテ|ホタテ]]{{wp|ホタテ}}
*[[w:棘皮動物]]
**[[料理本/ウニ|ウニ]]{{wp|ウニ}}
*[[料理本/練り物|練り物]]{{wp|魚肉練り製品}}
[[Category:料理本|きよかいるい]] | null | 2009-01-20T09:46:55Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E6%96%99%E7%90%86%E6%9C%AC/%E9%AD%9A%E4%BB%8B%E9%A1%9E |
3,941 | 料理本/食材 | 食材
食品 | [
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]
| 食材 食品 生鮮食品
料理本/魚介類 加工食品 | [[W:食材|食材]]
[[W:食品|食品]]
*生鮮食品
**[[料理本/魚介類]]
*加工食品
[[Category:材料別の料理本|*]] | 2006-08-19T13:14:02Z | 2023-09-26T12:50:17Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E6%96%99%E7%90%86%E6%9C%AC/%E9%A3%9F%E6%9D%90 |
3,944 | 朝鮮語/学習/挨拶 | 以下に朝鮮語での主な挨拶(인사)を挙げる。 | [
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}
]
| 以下に朝鮮語での主な挨拶(인사)を挙げる。 안녕(annjʌŋ)? - 会う時の挨拶で、発音はアンニョンと似てる。時間帯と関係なく使われ、同じ年齢の人たちがお互いを親しく表現する時に使用される。
안녕하십니까(annjʌŋhashimnikka)? こんにちは(朝から晩まで使える)。
안녕하세요(annjʌŋhasejo)? こんにちは(親しい人に)。
만나뵙게 되어 기쁩니다(mannabwepkedweo kippɯmnida). お会いできてうれしいです。
감사합니다(kamsahamnida). ありがとう。
고마워요(komawʌjo). ありがとう(親しげな言い方)。
처음 뵙겠습니다(ʧʰʌɯm pwep̚ˀkessɯmnida). はじめまして。
미안합니다(mianɦamnida). ごめんなさい。
죄송합니다(ʧwesoŋɦamnida). 申し訳ございません(上より硬い言い方。自分が何か過ちを犯したときに使う)。
안녕히 계세요(annjoŋɦi geseyo). さようなら(去る人が言う)。
안녕히 가세요(annjoŋɦi gaseyo). さようなら(見送る人が言う)。
안녕히 주무십시오(annjoŋɦi ʧumushipʃio). おやすみなさい。
새해 복 많이 받으세요(sɛhɛ bok mani padɯsejo). 明けましておめでとうございます(直訳すると『新年福をたくさん受けてください』となる)。
건배(kʌnbe)! 乾杯!
잘 먹겠습니다(ʧal mokˀkesɯmnida). いただきます。
잘 먹었습니다(ʧal moɡoˀsɯmnida). ごちそうさま。
맛있었습니다(maʃiˀsʌˀsɯmnida). おいしかったです。
당신을 잊지 않습니다(taŋsinɯl iˀʧi ansɯmnida). あなたのことは忘れません。 | 以下に朝鮮語での主な挨拶(인사)を挙げる。
*안녕(annjʌŋ)? - 会う時の挨拶で、発音はアンニョンと似てる。時間帯と関係なく使われ、同じ年齢の人たちがお互いを親しく表現する時に使用される。
*안녕하십니까(annjʌŋhashimnikka)? こんにちは(朝から晩まで使える)。
*안녕하세요(annjʌŋhasejo)? こんにちは(親しい人に)。
*만나뵙게 되어 기쁩니다(mannabwepkedweo kippɯmnida). お会いできてうれしいです。
*감사합니다(kamsahamnida). ありがとう。
*고마워요(komawʌjo). ありがとう(親しげな言い方)。
*처음 뵙겠습니다(ʧʰʌɯm pwep̚ˀkessɯmnida). はじめまして。
*미안합니다(mianɦamnida). ごめんなさい。
*죄송합니다(ʧwesoŋɦamnida). 申し訳ございません(上より硬い言い方。自分が何か過ちを犯したときに使う)。
*안녕히 계세요(annjoŋɦi geseyo). さようなら(去る人が言う)。
*안녕히 가세요(annjoŋɦi gaseyo). さようなら(見送る人が言う)。
*안녕히 주무십시오(annjoŋɦi ʧumushipʃio). おやすみなさい。
*새해 복 많이 받으세요(sɛhɛ bok mani padɯsejo). 明けましておめでとうございます(直訳すると『新年福をたくさん受けてください』となる)。
*건배(kʌnbe)! 乾杯!
*잘 먹겠습니다(ʧal mokˀkesɯmnida). いただきます。
*잘 먹었습니다(ʧal moɡoˀsɯmnida). ごちそうさま。
*맛있었습니다(maʃiˀsʌˀsɯmnida). おいしかったです。
*당신을 잊지 않습니다(taŋsinɯl iˀʧi ansɯmnida). あなたのことは忘れません。
[[Category:朝鮮語|学 あいさつ]] | null | 2020-07-16T20:18:50Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E6%9C%9D%E9%AE%AE%E8%AA%9E/%E5%AD%A6%E7%BF%92/%E6%8C%A8%E6%8B%B6 |
3,946 | エスペラント/文法/動詞 | ここでは基本的な動詞estiを例にして見ていきます。この形はすべての動詞に当てはまり、例外はありません。
以上のほかにも分詞というものがありますが、上の6つが基本的な変化形です。
不定形は英語で言う不定詞の名詞的用法のような用法をします。
例)
ここで注意すべきは、主語が不定詞で、「~にとって、...することは—―—だ。」という文章は、「... estas ——— por ~.」となりますが、「—―—」に当てはまるのは、副詞の形です。
命令形は主語を省略、若しくは主語が「Vi (あなた、あなた達)」であれば、通常の命令文ですが、その他の場合、単純な命令にはなりません。
例)
詳細は、エスペラント/文法/命令文を参照。 | [
{
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"text": "ここでは基本的な動詞estiを例にして見ていきます。この形はすべての動詞に当てはまり、例外はありません。",
"title": "活用"
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{
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"text": "以上のほかにも分詞というものがありますが、上の6つが基本的な変化形です。",
"title": "活用"
},
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"text": "不定形は英語で言う不定詞の名詞的用法のような用法をします。",
"title": "使用法"
},
{
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"text": "例)",
"title": "使用法"
},
{
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"tag": "p",
"text": "ここで注意すべきは、主語が不定詞で、「~にとって、...することは—―—だ。」という文章は、「... estas ——— por ~.」となりますが、「—―—」に当てはまるのは、副詞の形です。",
"title": "使用法"
},
{
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"text": "命令形は主語を省略、若しくは主語が「Vi (あなた、あなた達)」であれば、通常の命令文ですが、その他の場合、単純な命令にはなりません。",
"title": "使用法"
},
{
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"tag": "p",
"text": "例)",
"title": "使用法"
},
{
"paragraph_id": 7,
"tag": "p",
"text": "詳細は、エスペラント/文法/命令文を参照。",
"title": "使用法"
}
]
| null | == 活用 ==
ここでは基本的な動詞[[wikt:esti|esti]]を例にして見ていきます。この形はすべての動詞に当てはまり、例外はありません。
*不定形:est'''[[wikt:-i|i]]''' (辞書形)
*現在形:est'''[[wikt:-as|as]]'''
*過去形:est'''[[wikt:-is|is]]'''
*未来形:est'''[[wikt:-os|os]]'''
*命令形:est'''[[wikt:-u|u]]'''
*仮定形:est'''[[wikt:-us|us]]'''
以上のほかにも[[エスペラント/文法/分詞|分詞]]というものがありますが、上の6つが基本的な変化形です。
== 使用法 ==
=== 不定形 ===
不定形は英語で言う[[中学校英語/文法項目 2学年#不定詞の、名詞的な用法|不定詞の名詞的用法]]のような用法をします。
例)
* [[wikt:lerni|Lerni]] [[wikt:la|la]] [[wikt:ĉinan|ĉinan]] [[wikt:lingvon|lingvon]] [[wikt:estas|estas]] [[wikt:facile|facile]] [[wikt:por|por]] [[wikt:mi|mi]]. - 中国語を学習することは私にとって簡単だ。
* [[wikt:mi|Mi]] [[wikt:volas|volas]] [[wikt:manĝi|manĝi]] [[wikt:panojn|panojn]]. - 私はパンを食べたい。
ここで注意すべきは、主語が不定詞で、「~にとって、…することは—―—だ。」という文章は、「… estas ——— por ~.」となりますが、「—―—」に当てはまるのは、副詞の形です<ref>上の例ではfacile</ref>。
=== 命令形 ===
命令形は主語を省略、若しくは主語が「[[wikt:vi|Vi]] (あなた、あなた達)」であれば、通常の命令文ですが、その他の場合、単純な命令にはなりません。
例)
* [[wikt:skribu|Skribu]]! - 書け!
* [[wikt:ni|Ni]] [[wikt:iru|iru]]! - さあ、行こう! (Let's go!)
* [[wikt:ĉu|Ĉu]] [[wikt:ni|ni]] [[wikt:iru|iru]] [[wikt:al|al]] [[wikt:Usono|Usono]] ? - 一緒にアメリカに行きませんか?
詳細は、[[エスペラント/文法/命令文]]を参照。
== 注釈 ==
{{Reflist}}
[[カテゴリ:エスペラント文法|文法動詞]]
[[カテゴリ:動詞]] | null | 2022-12-03T12:38:43Z | [
"テンプレート:Reflist"
]
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%88/%E6%96%87%E6%B3%95/%E5%8B%95%E8%A9%9E |
3,953 | ギリシア語 | ギリシャ語はギリシャ共和国及びキプロス共和国で話されています。線文字Bの時代から文字を持ち、アッティカ方言を基調とする古典語から現代ギリシャ語までの壮大な歴史を築いてきました。インド・ヨーロッパ語族(印欧語族)に属しますが、その中では同系の仲間を持たない一匹狼です。古典語からの格変化を厳然と維持しており、難解な言語の代名詞としても知られています。 | [
{
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"text": "ギリシャ語はギリシャ共和国及びキプロス共和国で話されています。線文字Bの時代から文字を持ち、アッティカ方言を基調とする古典語から現代ギリシャ語までの壮大な歴史を築いてきました。インド・ヨーロッパ語族(印欧語族)に属しますが、その中では同系の仲間を持たない一匹狼です。古典語からの格変化を厳然と維持しており、難解な言語の代名詞としても知られています。",
"title": ""
}
]
| ギリシャ語はギリシャ共和国及びキプロス共和国で話されています。線文字Bの時代から文字を持ち、アッティカ方言を基調とする古典語から現代ギリシャ語までの壮大な歴史を築いてきました。インド・ヨーロッパ語族(印欧語族)に属しますが、その中では同系の仲間を持たない一匹狼です。古典語からの格変化を厳然と維持しており、難解な言語の代名詞としても知られています。 | [[w:ギリシャ語|ギリシャ語]]はギリシャ共和国及びキプロス共和国で話されています。線文字Bの時代から文字を持ち、アッティカ方言を基調とする古典語から現代ギリシャ語までの壮大な歴史を築いてきました。[[w:インド・ヨーロッパ語族|インド・ヨーロッパ語族]](印欧語族)に属しますが、その中では同系の仲間を持たない一匹狼です。古典語からの格変化を厳然と維持しており、難解な言語の代名詞としても知られています。
== 目次 ==
# [[/基本表現|基本表現]]
# [[/アルファベット|アルファベット]]
# [[/基本単語|基本単語]]
# 文法
## [[/冠詞|冠詞]]
## [[/名詞|名詞]]
## [[/形容詞|形容詞]]
## [[/動詞|動詞]]
# [[/数字|数字]]
[[カテゴリ:ヨーロッパの言語|きりしあこ]]
[[Category:語学の書庫|きりしあこ]]
[[Category:ギリシア語|*]] | 2006-08-22T05:15:51Z | 2023-09-25T04:41:53Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B7%E3%82%A2%E8%AA%9E |
3,955 | ギリシア語/冠詞 | ギリシャ語では以下のような冠詞を用います。名詞の性、数、格によって変化します。 表記/発音(ローマ字) | [
{
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"text": "ギリシャ語では以下のような冠詞を用います。名詞の性、数、格によって変化します。 表記/発音(ローマ字)",
"title": ""
}
]
| ギリシャ語では以下のような冠詞を用います。名詞の性、数、格によって変化します。
表記/発音(ローマ字) | ギリシャ語では以下のような冠詞を用います。名詞の性、数、格によって変化します。
表記/発音(ローマ字)
== 定冠詞 ==
{|
|- align="center"
|
|colspan="3" align="center"|単数
|colspan="3"|複数
|- align="center"
|
|男性
|女性
|中性
|男性
|女性
|中性
|- align="center"
|主格
|'''ο'''/o
|'''η''' /i
|'''το'''/to
|colspan="2"|'''οι'''/i
|'''τα'''/ta
|- align="center"
|属格
|'''του''' / tu
|'''της'''/tis
|'''του'''/tu
|colspan="3"|'''των'''/ton
|- align="center"
|対格
|'''τον'''/ ton
|'''την'''/tin
|'''το'''/to
|'''τους'''/tus
|'''τις'''/tis
|'''τα'''/ta
|}
*単数対格の"'''ν'''"は、現代語では母音、ζ, κ, π, σ, τ, ψ の前以外では脱落します。否定辞 δεν, μην でも同様です。
*呼格の定冠詞はありません。
== 不定冠詞 ==
{|
|- align="center"
|
|男性
|女性
|中性
|- align="center"
|主格
|'''ένας'''/enas
|'''μια'''/mia
|'''ένα'''/ena
|- align="center"
|対格
|'''ένα'''/ena
|'''μια'''/mia
|'''έμα'''/ema
|- align="center"
|属格
|'''ένος'''/enos
|'''μιας'''/mias
|'''ένος'''/enos
|}
*複数形はありません。
[[Category:ギリシア語|かんし]] | null | 2006-12-16T15:42:02Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B7%E3%82%A2%E8%AA%9E/%E5%86%A0%E8%A9%9E |
3,956 | ギリシア語/アルファベット | 二重母音は存在しないが、二字一音、あるいは通常と異なる発音になる母音字の組み合わせがある。αυ, ευ 以外は音素ごとに挙げる。後述するトノスは、二字目に付ける。
現代では強勢のみがある。前置詞、冠詞などを除き、一語中に必ず一つ、トノス(鋭アクセント符号)が強勢音節の主母音上に付される。 | [
{
"paragraph_id": 0,
"tag": "p",
"text": "二重母音は存在しないが、二字一音、あるいは通常と異なる発音になる母音字の組み合わせがある。αυ, ευ 以外は音素ごとに挙げる。後述するトノスは、二字目に付ける。",
"title": "母音"
},
{
"paragraph_id": 1,
"tag": "p",
"text": "現代では強勢のみがある。前置詞、冠詞などを除き、一語中に必ず一つ、トノス(鋭アクセント符号)が強勢音節の主母音上に付される。",
"title": "アクセント"
}
]
| Α α /a/ άλφα
Β β /v/ βήτα
Γ γ /ɣ/ /i/, /e/の前では [ʝ] γάμα
Δ δ /ð/ δέλτα
Ε ε /e/ έψιλον
Ζ ζ /z/ ζήτα
Η η /i/ ήτα
Θ θ /θ/ θήτα
Ι ι /i/; 他の母音の前では /j/ ιώτα, γιώτα
Κ κ /k/; /i/, /e/の前では [c] κάππα
Λ λ /l/ λάμβδα, λάμδα
Μ μ /m/ μι
Ν ν /n/ νι
Ξ ξ /ks/ ξι
Ο ο /o/ όμικρον
Π π /p/ πι
Ρ ρ /r/ ρο
Σ σ, ς /s/, 有声子音の前では /z/ σίγμα; 語末では"ς"と書かれる
Τ τ /t/ ταυ
Υ υ /i/; ύψιλον
Φ φ /f/; φι
Χ χ /x/, 前舌母音の前では /ç/; χι
Ψ ψ /ps/; ψι
Ω ω /o/; ωμέγα | *'''Α α''' /a/ άλφα
*'''Β β''' /v/ βήτα
*'''Γ γ''' /ɣ/ /i/, /e/の前では [ʝ] γάμα
*'''Δ δ''' /ð/ δέλτα
*'''Ε ε''' /e/ έψιλον
*'''Ζ ζ''' /z/ ζήτα
*'''Η η''' /i/ ήτα
*'''Θ θ''' /θ/ θήτα
*'''Ι ι''' /i/; 他の母音の前では /j/ ιώτα, γιώτα
*'''Κ κ''' /k/; /i/, /e/の前では [c] κάππα
*'''Λ λ''' /l/ λάμβδα, λάμδα
*'''Μ μ''' /m/ μι
*'''Ν ν''' /n/ νι
*'''Ξ ξ''' /ks/ ξι
*'''Ο ο''' /o/ όμικρον
*'''Π π''' /p/ πι
*'''Ρ ρ''' /r/ ρο
*'''Σ σ, ς''' /s/, 有声子音の前では /z/ σίγμα; 語末では"ς"と書かれる
*'''Τ τ''' /t/ ταυ
*'''Υ υ''' /i/; ύψιλον
*'''Φ φ''' /f/; φι
*'''Χ χ''' /x/, 前舌母音の前では /ç/; χι
*'''Ψ ψ''' /ps/; ψι
*'''Ω ω''' /o/; ωμέγα
==母音==
二重母音は存在しないが、二字一音、あるいは通常と異なる発音になる母音字の組み合わせがある。αυ, ευ 以外は音素ごとに挙げる。後述するトノスは、二字目に付ける。
*/a/: α
*/e/: ε; αι
*/i/: η, ι, υ; ει, οι, υι. 他の母音の前では γ+これらの母音字で [ʝ] をあらわす。
*/o/: ο, ω
*/u/: ου
*αυ: 無声音の前では /af/, 母音を含む有声音の前では /av/
*ευ: 無声音の前では /ef/, 母音を含む有声音の前では /ev/
==子音==
*'''Γ'''は'''Χ'''の有声音、'''Δ'''は'''Θ'''の有声音である。
*有声閉鎖音 /b/, /d/, /ɡ/ は単独の字母で書き表せず、それぞれ μπ, ντ, γκ と鼻音+無声閉鎖音字で表記する。<!--語中では鼻音を必ず伴う?鼻音+無声閉鎖音の発音は通常なされない?-->
==アクセント==
現代では強勢のみがある。前置詞、冠詞などを除き、一語中に必ず一つ、トノス(鋭アクセント符号)が強勢音節の主母音上に付される。
[[Category:ギリシア語|あるふあへつと]] | null | 2008-05-02T02:33:57Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B7%E3%82%A2%E8%AA%9E/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%99%E3%83%83%E3%83%88 |
3,958 | ギリシア語/名詞 | ギリシャ語の名詞は男性名詞、女性名詞、中性名詞に分かれ、数と格で変化をします。これには幾つかのタイプがあります。もちろん例外もありますので新出単語は辞書で確認するようにしましょう。
| [
{
"paragraph_id": 0,
"tag": "p",
"text": "ギリシャ語の名詞は男性名詞、女性名詞、中性名詞に分かれ、数と格で変化をします。これには幾つかのタイプがあります。もちろん例外もありますので新出単語は辞書で確認するようにしましょう。",
"title": ""
},
{
"paragraph_id": 1,
"tag": "p",
"text": "",
"title": "格変化"
}
]
| ギリシャ語の名詞は男性名詞、女性名詞、中性名詞に分かれ、数と格で変化をします。これには幾つかのタイプがあります。もちろん例外もありますので新出単語は辞書で確認するようにしましょう。 | ギリシャ語の名詞は男性名詞、女性名詞、中性名詞に分かれ、数と格で変化をします。これには幾つかのタイプがあります。もちろん例外もありますので新出単語は辞書で確認するようにしましょう。
== 単語の性の見分け方 ==
*語尾が"'''ς'''"で終わっていれば、ほとんどの場合'''男性名詞'''です。ただ、地名の場合は女性名詞となります(例:Η Πελοπόννησος, ペロポネソス半島)。
*語尾が"'''η''', '''α'''" で終わっていれば、ほとんどの場合'''女性名詞'''です。
*語尾が"'''ι'''", "'''μα'''", "'''ο'''"で終わっていれば、ほとんどの場合'''中性名詞'''です。
==格変化==
=== 語尾が"ς" ===
*例:'''γιατρός'''(男性、医者)
{|
|- align="center"
|
|colspan="3" align="center"|単数
|colspan="12" align="center"|複数
|- align="center"
|主格
|ο γιατρ'''ός'''
|colspan="12"|οι γιατρ'''οί'''
|- align="center"
|属格
|του γιατρ'''ού'''
|colspan="12"|των γιατρ'''ών'''
|- align="center"
|対格
|τον γιατρ'''ό'''
|colspan="12"|τους γιάτρ'''ούς'''
|}
=== 語尾が"η, α" ===
*例:'''ταβέρνα'''(女性、レストラン)
{|
|- align="center"
|
|colspan="3" align="center"|単数
|colspan="12" align="center"|複数
|- align="center"
|主格
|η ταβέρν'''α'''
|colspan="12"|οι ταβέρν'''ες'''
|- align="center"
|属格
|της ταβέρνας
|colspan="12"|των ταβέρν'''ων'''
|- align="center"
|対格
|την ταβέρν'''α'''
|colspan="12"|τις ταβέρν'''ες'''
|}
=== 語尾が"ι" ===
*例:'''σπίτι'''(中性、家)
{|
|- align="center"
|
|colspan="3" align="center"|単数
|colspan="12" align="center"|複数
|- align="center"
|主格
|το σπίτ'''ι'''
|colspan="12"|τα σπιτι'''ά'''
|- align="center"
|属格
|του σπιτι'''ού'''
|colspan="12"|των σπιτι'''ών'''
|- align="center"
|対格
|το σπίτ'''ι'''
|colspan="12"|τα σπιτι'''ά'''
|}
===語尾が"μα"===
*例:'''γράμμα'''(中性、 手紙)
{|
|- align="center"
|
|colspan="3" align="center"|単数
|colspan="12" align="center"|複数
|- align="center"
|主格
|το γράμμα
|colspan="12"|τα γράμμα'''τα'''
|- align="center"
|属格
|του γράμμα'''τος'''
|colspan="12"|των γραμμάτ'''ων'''
|- align="center"
|対格
|το γράμμα
|colspan="12"|τα γράμμα'''τα'''
|}
=== 語尾が"ο" ===
*例:'''μήλο'''(中性、りんご)
{|
|- align="center"
|
|colspan="3" align="center"|単数
|colspan="12" align="center"|複数
|- align="center"
|主格
|το μήλ'''ο'''
|colspan="12"|τα μήλ'''α'''
|- align="center"
|属格
|του μήλ'''ου'''
|colspan="12"|των μήλ'''ων'''
|- align="center"
|対格
|το μήλ'''ο'''
|colspan="12"|τα μήλ'''α'''
|}
[[Category:ギリシア語|めいし]] | null | 2007-11-20T04:40:32Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B7%E3%82%A2%E8%AA%9E/%E5%90%8D%E8%A9%9E |
3,959 | エスペラント/文法/冠詞 | エスペラントには不定冠詞(英語のa,anに相当)はありません。単数、複数共通の定冠詞"La"があるだけです。Laは、英語でいうTheにあたります。 又、海や太陽等、一般に分かるものにも定冠詞を付けます。
しかし、詩などの一部では、laはl'ともなり得ますが、意味上の変化はありません。 | [
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"text": "エスペラントには不定冠詞(英語のa,anに相当)はありません。単数、複数共通の定冠詞\"La\"があるだけです。Laは、英語でいうTheにあたります。 又、海や太陽等、一般に分かるものにも定冠詞を付けます。",
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]
| エスペラントには不定冠詞(英語のa,anに相当)はありません。単数、複数共通の定冠詞"La"があるだけです。Laは、英語でいうTheにあたります。
又、海や太陽等、一般に分かるものにも定冠詞を付けます。 La suno (太陽) しかし、詩などの一部では、laはl'ともなり得ますが、意味上の変化はありません。 de l' espero - 希望の。 (ラ・エスペーロより。) | エスペラントには不定冠詞(英語の''a,an''に相当)はありません。単数、複数共通の定冠詞"'''La'''"があるだけです。Laは、英語でいうTheにあたります。
又、海や太陽等、一般に分かるものにも定冠詞を付けます。
*'''[[wikt:la|La]]''' [[wikt:suno|suno]] (太陽)
しかし、詩などの一部では、'''la'''は'''l''''ともなり得ますが、意味上の変化はありません。
* [[wikt:de#エスペラント|de]] [[wikt:l'|l']] [[wikt:espero|espero]] - 希望の。 ([[w:ラ・エスペーロ|ラ・エスペーロ]]より。)
[[カテゴリ:エスペラント文法|文法冠詞]] | null | 2022-12-02T05:34:23Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%88/%E6%96%87%E6%B3%95/%E5%86%A0%E8%A9%9E |
4,047 | 料理本/広島県の郷土料理 | Main Page > その他の本 > 料理本 > 料理本/日本料理 > 料理本/広島県の郷土料理
料理本/広島県の郷土料理では、広島県およびその周辺の地域でよく食されている料理とその調理方法を紹介します。 | [
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| Main Page > その他の本 > 料理本 > 料理本/日本料理 > 料理本/広島県の郷土料理 料理本/広島県の郷土料理では、広島県およびその周辺の地域でよく食されている料理とその調理方法を紹介します。 | {{Pathnav|Main Page|その他の本|料理本|料理本/日本料理}}
[[{{PAGENAME}}]]では、広島県およびその周辺の地域でよく食されている料理とその調理方法を紹介します。
== 料理 ==
* 広島牡蠣
** 牡蠣鍋など様々に調理できる。
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{{デフォルトソート:郷土広島}}
[[Category:料理本]]
[[カテゴリ:日本料理]] | null | 2019-11-03T15:51:04Z | [
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| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E6%96%99%E7%90%86%E6%9C%AC/%E5%BA%83%E5%B3%B6%E7%9C%8C%E3%81%AE%E9%83%B7%E5%9C%9F%E6%96%99%E7%90%86 |
4,048 | 国際法 | 国際法の教科書です。 | [
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]
| 法学>国際法 国際法の教科書です。 | *[[法学]]>[[国際法]]
[[w:国際法|国際法]]の教科書です。
== 国際法の教科書 ==
*[[国際公法]]
*[[国際私法]]
*[[国際取引法]]
*[[国際民事訴訟法]]
[[Category:法学の書庫|こくさいほう]]
[[カテゴリ:国際法|*]] | null | 2023-02-02T05:49:27Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E6%B3%95 |
4,049 | 国際公法 | 国際公法
法学>国際法>国際公法
国際公法(狭義の国際法)の教科書。 以下では、国際公法を単に国際法と記述する。
| [
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| 国際公法 法学>国際法>国際公法 国際公法(狭義の国際法)の教科書。
以下では、国際公法を単に国際法と記述する。 | '''国際公法'''
[[法学]]>[[国際法]]>[[国際公法]]
国際公法(狭義の国際法)の教科書。
以下では、国際公法を単に'''国際法'''と記述する。
== 目次書 ==
*序説
*国際法の原理
**歴史的発展
**法的性格
**国内法との関係
*法源
**意義
**慣習
**条約
**その他の法源
*条約法
**概念
**手続
**効力
*主体
**個人
**国際機構
**国家
***成立
***承認
***機関
****政府
****外交官
***権利・義務
****主権
****干渉
****平等権
***責任
**国家領域
**海洋・空域・国際化地域
*人権保護
*国際犯罪
*戦争法
**開戦法規
**交戦法規
**中立法規
== 関連法令・条約 ==
*[[w:国連憲章|国連憲章]]
== 事例問題 ==
== 関連項目 ==
*[[w:国際法|国際法]]
*[[w:国際連合|国際連合]]
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[[カテゴリ:国際法|こうほう]] | null | 2023-02-02T05:49:42Z | [
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| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E5%85%AC%E6%B3%95 |
4,055 | 刑法第61条 | (教唆) | [
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]
| 法学>刑事法>刑法>コンメンタール刑法
法学>コンメンタール>コンメンタール刑法 | *[[法学]]>[[刑事法]]>[[刑法]]>[[コンメンタール刑法]]
*[[法学]]>[[コンメンタール]]>[[コンメンタール刑法]]
== 条文 ==
(教唆)
; 第61条
# 人を教唆して犯罪を実行させた者には、正犯の刑を科する。
# 教唆者を教唆した者についても、前項と同様とする。
== 解説 ==
:[[共犯]]のうち、[[教唆犯]]について定めた規定。
:教唆とは、犯行を決意していない者に犯行の決意を生じさせることをいう。
==判例==
*[http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=54334&hanreiKbn=02 窃盗教唆、住居侵入教唆、強盗幇助等](最高裁判決 昭和25年07月11日 )[[刑法第38条]]2項,[[刑法第236条]],[[刑法第235条]]
*;ある住居侵入窃盜を教唆した場合において被教唆者がこれと異る他の被害者に対して住居侵入強盜をしたときの教唆者の罪責 - 『教唆の錯誤』
*:原判決によれば、被告人A(教唆者)はBに対して判示'''甲方に侵入して金品を盜取することを使嗾'''し、以て窃盜を教唆したものであつて、判示'''乙商会に侵入して窃盜をすることを教唆したものでない'''ことは所論の通りであり、しかも、右Bは、C等三名と共謀して判示乙商会に侵入して強盜をしたものである。しかし、<u>'''犯罪の故意ありとなすには、必ずしも犯人が認識した事実と、現に発生した事実とが、具体的に一致(符合)することを要するものではなく、右両者が犯罪の類型(定型)として規定している範囲において一致(符合)することを以て足る'''</u>ものと解すべきものであるから、いやしくも右<u>Bの判示住居侵入強盜の所為が、被告人Aの教唆に基いてなされたものと認められる限り、被告人Aは住居侵入窃盜の範囲において、右Bの強盜の所為について教唆犯としての責任を負うべき</u>は当然であつて、被告人の教唆行爲において指示した犯罪の被害者と、本犯のなした犯罪の被害者とが異る一事を以て、直ちに被告人に本犯の犯罪について何等の責任なきものと速断することを得ないものと云わなければならない。
*[http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=55673&hanreiKbn=02 偽証教唆](最高裁決定 昭和28年10月19日)[[刑法第169条]],[[刑法第104条]],刑訴法第311条1項,刑訴法第146条,刑訴法第154条,刑訴法第155条1項
*;被告人の黙祕権と偽証教唆罪の成否
*:被告人自体に黙祕権があるからといつて、他人に虚偽の陳述をするように教唆したときは、偽証教唆罪が成立する。
*:*「被告人には黙秘権が認められており自己の被告事件について他人を教唆して偽証させた場合は理論上自己の被告事件に関する証憑湮滅行為に外ならないから[[刑法第104条]]の趣旨により偽証教唆罪に問擬すべきではない」との主張に対して。
*[http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=51779&hanreiKbn=02 詐欺、私文書偽造、同行使、横領、証憑偽造教唆](最高裁判例 昭和40年09月16日)[[刑法第104条]]
*;自己の刑事被告事件に関する証憑偽造の教唆犯の成立
*:犯人が他人を教唆して、自己の刑事被告事件に関する証憑を偽造させたときは、[[刑法第104条]]の証憑偽造罪の教唆犯が成立する。
*[http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=33822&hanreiKbn=02 法人税法違反,証拠隠滅教唆被告事件](最高裁判例 平成18年11月21日)[[刑法第104条]]
*;甲の刑事事件に関する具体的な証拠偽造を乙が考案して積極的に甲に提案していたという事情があっても甲が当該証拠偽造を乙に依頼した行為が証拠偽造教唆罪に当たるとされた事例
*:甲の刑事事件に関する具体的な証拠偽造を乙が考案して積極的に甲に提案していたという事情があっても,甲がこれを承諾して提案に係る工作の実行を依頼した行為は,これによって乙がその提案どおりに犯罪を遂行しようという意思を確定させたという判示の事実関係の下では,人に特定の犯罪を実行する決意を生じさせたものとして,教唆に当たる。
----
{{前後
|[[コンメンタール刑法|刑法]]
|[[コンメンタール刑法#1|第1編 総則]]<br>
[[コンメンタール刑法#1-11|第11章 共犯]]<br>
|[[刑法第60条]]<br>(共同正犯)
|[[刑法第62条]]<br>(幇助)
}}
{{stub|law}}
[[Category:刑法|061]] | null | 2022-10-04T02:55:03Z | [
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| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E5%88%91%E6%B3%95%E7%AC%AC61%E6%9D%A1 |
4,057 | フランス語/文法/名詞 | 名詞は、物や事柄、人などを表す言葉です。例えば、「林檎」や「レストラン」、「物語」などのことです。
フランス語の名詞は、全て男性・女性どちらかの性を持っています。「fille(少女)」は女性、「garçon(少年)」は男性など、もともと性を持っている名詞はそのままの性に分類されます。しかし「洋服」、「野菜」など、その他多くの名詞の分類には規則性がなく、見た目から男性名詞か、女性名詞かの区別をすることはできません。 新出の名詞は、次の項で説明される「冠詞」とセットで覚えてしまうようにすると、自然に性も覚えることができます。
● 言語の名前は、原則として全て男性名詞です。
● "e" で終わる国の名前は女性名詞です。
名詞の性は、あくまで名詞自体が持つものであり、フランス語を話そうとする人の性別とは全く関係のないものです。文法上では、冠詞や形容詞、動詞などが、名詞の性に合わせて形を変えます。 辞書を引いた時に、名詞の後に「男」「女」と記してある記号は、この性を示しています。辞書によっては「m」「f」と記してあるものもありますが、これは「masculin(男性の)」と「féminin(女性の)」の意味です。
職業名などの一部の名詞は、語尾に e を付けることで女性名詞に変化するものや、そのままの形で男性名詞としても女性名詞としても使えるものがあります。
名詞自体が性の概念を含んでいるものは、そのままの性に分けられます。
名詞には単数形と、複数形があります。単数形は一つのもの、複数形は二つ以上あるもののことです。多くの名詞は、単数形に -s を付けると複数形になります。ただし、英語などとは違い -s 部分の発音はしません。
語尾が -s, -x, -z で終わっているものは、そのままの形で複数形になります。
単数形が -eu, -au, -eau で終わるものは、語尾に -x を付けて複数形とします。また -al は -aux に変えます。
不規則な変化をする名詞もあります。
| [
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"text": "名詞は、物や事柄、人などを表す言葉です。例えば、「林檎」や「レストラン」、「物語」などのことです。",
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"text": "フランス語の名詞は、全て男性・女性どちらかの性を持っています。「fille(少女)」は女性、「garçon(少年)」は男性など、もともと性を持っている名詞はそのままの性に分類されます。しかし「洋服」、「野菜」など、その他多くの名詞の分類には規則性がなく、見た目から男性名詞か、女性名詞かの区別をすることはできません。 新出の名詞は、次の項で説明される「冠詞」とセットで覚えてしまうようにすると、自然に性も覚えることができます。",
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"text": "● \"e\" で終わる国の名前は女性名詞です。",
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"text": "名詞の性は、あくまで名詞自体が持つものであり、フランス語を話そうとする人の性別とは全く関係のないものです。文法上では、冠詞や形容詞、動詞などが、名詞の性に合わせて形を変えます。 辞書を引いた時に、名詞の後に「男」「女」と記してある記号は、この性を示しています。辞書によっては「m」「f」と記してあるものもありますが、これは「masculin(男性の)」と「féminin(女性の)」の意味です。",
"title": "性"
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"text": "職業名などの一部の名詞は、語尾に e を付けることで女性名詞に変化するものや、そのままの形で男性名詞としても女性名詞としても使えるものがあります。",
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"text": "名詞自体が性の概念を含んでいるものは、そのままの性に分けられます。",
"title": "注意"
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"title": "注意"
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"text": "名詞には単数形と、複数形があります。単数形は一つのもの、複数形は二つ以上あるもののことです。多くの名詞は、単数形に -s を付けると複数形になります。ただし、英語などとは違い -s 部分の発音はしません。",
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"text": "語尾が -s, -x, -z で終わっているものは、そのままの形で複数形になります。",
"title": "単数・複数"
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"text": "単数形が -eu, -au, -eau で終わるものは、語尾に -x を付けて複数形とします。また -al は -aux に変えます。",
"title": "単数・複数"
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{
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"text": "不規則な変化をする名詞もあります。",
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"title": "単数・複数"
}
]
| 名詞は、物や事柄、人などを表す言葉です。例えば、「林檎」や「レストラン」、「物語」などのことです。
| [[w:名詞|名詞]]は、物や事柄、人などを表す言葉です。例えば、「林檎」や「レストラン」、「物語」などのことです。<br>
<br>
==性==
フランス語の名詞は、全て男性・女性どちらかの性を持っています。「fille(少女)」は女性、「garçon(少年)」は男性など、もともと性を持っている名詞はそのままの性に分類されます。しかし「洋服」、「野菜」など、その他多くの名詞の分類には規則性がなく、見た目から男性名詞か、女性名詞かの区別をすることはできません。<br>
新出の名詞は、次の項で説明される「[[../冠詞|冠詞]]」とセットで覚えてしまうようにすると、自然に性も覚えることができます。<br>
<br>
=== 男性名詞 ===
{|cellpadding="4" style="border:solid 1px #555; background-color:#efffff;"
|
*chapeau (帽子)
*chocolat (チョコレート)
*poisson (魚)
*arbre (木) etc.
|}
<br>
● 言語の名前は、原則として全て男性名詞です。<br>
*français (フランス語)<br>
*japonais (日本語)<br>
*anglais (英語)<br>
<br>
=== 女性名詞 ===
{|cellpadding="4" style="border:solid 1px #555; background-color:#ffefff;"
|
*étoile (星)
*gare (駅)
*montre (腕時計)
*chanson (歌) etc.
|}
<br>
● "'''e'''" で終わる国の名前は女性名詞です。
*Allemagne (ドイツ)
*Chine (中国)
*Espagne (スペイン)
*France (フランス)
*Italie (イタリア)
<br>
名詞の性は、あくまで名詞自体が持つものであり、フランス語を話そうとする人の性別とは全く関係のないものです。文法上では、冠詞や形容詞、動詞などが、名詞の性に合わせて形を変えます。<br>
辞書を引いた時に、名詞の後に「男」「女」と記してある記号は、この性を示しています。辞書によっては「m」「f」と記してあるものもありますが、これは「masculin(男性の)」と「féminin(女性の)」の意味です。<br>
<br>
== 注意 ==
=== 両性の名詞 ===
職業名などの一部の名詞は、語尾に '''e''' を付けることで女性名詞に変化するものや、そのままの形で男性名詞としても女性名詞としても使えるものがあります。
*étudiant (男子学生/男性名詞)
*étudiante (女子学生/女性名詞)
*ami (男友達/男性名詞)
*amie (女友達/女性名詞)
<br>
*peintre (画家/男女同形)
*élève (生徒/男女同形)
*pianiste (ピアニスト/男女同形)
<br>
=== 名詞自体が持つ性 ===
名詞自体が性の概念を含んでいるものは、そのままの性に分けられます。
*garçon (少年/男性名詞)
*fille (少女/女性名詞)
*homme (男の人/男性名詞)
*femme (女の人/女性名詞)
<br>
==単数・複数==
名詞には単数形と、複数形があります。単数形は一つのもの、複数形は二つ以上あるもののことです。多くの名詞は、単数形に '''-s''' を付けると複数形になります。ただし、英語などとは違い '''-s''' 部分の発音はしません。
*montre → montres (腕時計)
*livre → livres (本)
*fleur → fleurs (花)
<br>
語尾が '''-s''', '''-x''', '''-z''' で終わっているものは、そのままの形で複数形になります。
*bras → bras (腕)
*noix → noix (クルミ)
*nez → nez (鼻)
<br>
単数形が '''-eu''', '''-au''', '''-eau''' で終わるものは、語尾に '''-x''' を付けて複数形とします。また '''-al''' は '''-aux''' に変えます。
*chapeau → chapeaux (帽子)
*jeu → jeux (ゲーム)
*journal → journaux (新聞)
<br>
不規則な変化をする名詞もあります。
*œil → yeux (目) ※œil は片方だけの目の意味。両目は yeux になります。
<br>
[[カテゴリ:フランス語文法|めいし]]
[[en:French/Grammar/Nouns]] | null | 2022-12-01T17:14:55Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E8%AA%9E/%E6%96%87%E6%B3%95/%E5%90%8D%E8%A9%9E |
4,058 | フランス語/文法/動詞/時制 | 直説法には、次の八つの時制があります:
条件法には現在・過去があります。接続法は以下の通りです:
時称は、動詞・助動詞の活用により表現する。単純時称は・動詞の活用で表現する。複合時称は、助動詞の活用で表現します。例えば複合過去は、
で表します。大過去・前過去・前未来・条件法過去・接続法過去・接続法大過去も同様です。
単純過去・前過去は、過去を、現在とは関係ない昔のこととして語るものです。畏まった文章の中で用いられますが、今日、日常会話では普通使われることはありません。 | [
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"text": "直説法には、次の八つの時制があります:",
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"text": "条件法には現在・過去があります。接続法は以下の通りです:",
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},
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"text": "時称は、動詞・助動詞の活用により表現する。単純時称は・動詞の活用で表現する。複合時称は、助動詞の活用で表現します。例えば複合過去は、",
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"text": "で表します。大過去・前過去・前未来・条件法過去・接続法過去・接続法大過去も同様です。",
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},
{
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"text": "単純過去・前過去は、過去を、現在とは関係ない昔のこととして語るものです。畏まった文章の中で用いられますが、今日、日常会話では普通使われることはありません。",
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}
]
| 直説法には、次の八つの時制があります: 条件法には現在・過去があります。接続法は以下の通りです: 時称は、動詞・助動詞の活用により表現する。単純時称は・動詞の活用で表現する。複合時称は、助動詞の活用で表現します。例えば複合過去は、 助動詞の現在+動詞の過去分詞 で表します。大過去・前過去・前未来・条件法過去・接続法過去・接続法大過去も同様です。 単純過去・前過去は、過去を、現在とは関係ない昔のこととして語るものです。畏まった文章の中で用いられますが、今日、日常会話では普通使われることはありません。 | 直説法には、次の八つの時制があります:
<table border="1" cellpadding="2">
<tr><th>単純時制</th><th>複合時制</th></tr>
<tr><td>現在</td><td>複合過去</td></tr>
<tr><td>半過去</td><td>大過去</td></tr>
<tr><td>単純過去</td><td>前過去</td></tr>
<tr><td>単純未来</td><td>前未来</td></tr>
</table>
条件法には現在・過去があります。接続法は以下の通りです:
<table border="1" cellpadding="2">
<tr><th>単純時制</th><th>複合時制</th></tr>
<tr><td>現在</td><td>過去</td></tr>
<tr><td>半過去</td><td>大過去</td></tr>
</table>
時称は、動詞・助動詞の活用により表現する。単純時称は・動詞の活用で表現する。複合時称は、助動詞の活用で表現します。例えば複合過去は、
*'''助動詞の現在+動詞の過去分詞'''
で表します。大過去・前過去・前未来・条件法過去・接続法過去・接続法大過去も同様です。
単純過去・前過去は、過去を、現在とは関係ない昔のこととして語るものです。畏まった文章の中で用いられますが、今日、日常会話では普通使われることはありません。
[[カテゴリ:フランス語 動詞|とうし しせい]] | null | 2022-12-03T12:26:28Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E8%AA%9E/%E6%96%87%E6%B3%95/%E5%8B%95%E8%A9%9E/%E6%99%82%E5%88%B6 |
4,059 | フランス語/文法/文法用語 | フランス語を学ぶ上で出てくる文法用語の一覧です。 | [
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}
]
| フランス語を学ぶ上で出てくる文法用語の一覧です。 | フランス語を学ぶ上で出てくる文法用語の一覧です。
==文法用語==
*'''属詞''' êtreの後に置かれる名詞・形容詞のことです。英文法の「補語」に当たります。
*'''助動詞''' avoir, êtreの後に動詞の過去分詞が置かれるとき,このavoir, êtreを助動詞と呼びます。
*'''単純時制''': 助動詞を使わない時制。
*'''複合時制''': 助動詞を使う時制。
*'''直接目的補語''': 前置詞を介さずに動詞と結ばれる名詞。「直接目的語」・「直接補語」とも呼ばれます。
*'''間接目的補語''': 前置詞(主に à)を介して動詞と結ばれる名詞。「間接目的語」・「間接補語」とも呼ばれます。
*'''他動詞''': 直接目的補語を取る動詞。
*'''間接他動詞''': 間接目的補語を取る動詞。
*'''自動詞''': 目的補語を取らない動詞。
[[カテゴリ:フランス語文法]] | null | 2022-12-02T08:45:08Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E8%AA%9E/%E6%96%87%E6%B3%95/%E6%96%87%E6%B3%95%E7%94%A8%E8%AA%9E |
4,060 | フランス語/文法/冠詞 | フランス語の文中では、名詞が独りでいることはあまりなく、大抵「何か」と一緒に用いられます。冠詞はそうした「何か」の中でも一般的なものです。 冠詞には『不定冠詞』、『定冠詞』、『部分冠詞』の三種類があり、その名の通り冠のように名詞の前に付きます。それぞれ名詞の性・数に応じて変化します。
不定冠詞(ふていかんし)は英語の「a(an)」にあたる冠詞で、初めて話題に上ったもの、相手がまだ知らないものについて話す時に用いられます。 名詞が男性・単数形の場合には un 、女性・複数形の場合は des というように、名詞に合わせて形を変化させます。
定冠詞(ていかんし)は英語の「the」に相当する冠詞です。これは、既に話題に上ったものや、相手が了解している特定のものについて話す時に用います。 不定冠詞と同じく、名詞に合わせて形を変化させますが、母音で始まる名詞の単数形に付く時には、エリジオンが起こって l' となります。 例:la orange → l'orange オレンジ, la étoile → l'étoile 星
例えば、友人に対して「今朝、犬が歩いていたよ」と話しかけるとします。友人が、それがどの犬であるかを知っている場合には、定冠詞を用いて「le chien」とします。特別に知っている犬ではなく、世界中にたくさんいる犬の中のどれか一匹である場合や、自分は知っているけれど友人は知らない犬である場合は、不定冠詞を使って「un chien」とします。
部分冠詞(ぶぶんかんし)は、英語にはない冠詞で、水やワインなどの数えられないものに付きます。数えることができないため、複数形はありません。母音で始まる名詞の前では、定冠詞と同様にエリジオンが起こります。
※部分冠詞は de + 定冠詞であると捉えることができます。du は de + le が縮約された形です。
部分冠詞を取る名詞は、はっきりと定められている訳ではありません。例えば「パン」は、三種類のどの冠詞をも取り得ます。クリームパンがひとつ、ふたつ・・・と数えれば、不定冠詞や定冠詞を取ることになりますが、ちぎったり、切り分けたりしてしまえば、どこからどこまでが「ひとつ」なのかを数えることは不可能です。 小粒の果実や木の実、米なども同様です。お店で、イチゴを一粒だけ買う人はいないでしょうから、大抵イチゴは部分冠詞を取ります(de la fraise いくらかの苺)。しかし、思い入れのある特定のイチゴについて定冠詞を使う人がいないとも限りません(la fraise その苺)。
前置詞 à, de は、定冠詞と並ぶと、次のように縮約されます。ただし、女性形は縮約されません。
例:café à le lait → café au lait カフェオレ histoire de le Japon → histoire du Japon 日本の歴史
人の名前には、原則として冠詞を付けません。ただし、最初のアルファベットは大文字で書きます。
世界に一つしか存在しないものには、定冠詞をつけます。世界に一つしか無く、特定されるためです。 ただし、形容詞がついた場合は不定冠詞になることもあります(形容詞がつくとある一時的な状態のものになり、世界に一つではなくなるから)。
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"text": "フランス語の文中では、名詞が独りでいることはあまりなく、大抵「何か」と一緒に用いられます。冠詞はそうした「何か」の中でも一般的なものです。 冠詞には『不定冠詞』、『定冠詞』、『部分冠詞』の三種類があり、その名の通り冠のように名詞の前に付きます。それぞれ名詞の性・数に応じて変化します。",
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"text": "部分冠詞を取る名詞は、はっきりと定められている訳ではありません。例えば「パン」は、三種類のどの冠詞をも取り得ます。クリームパンがひとつ、ふたつ・・・と数えれば、不定冠詞や定冠詞を取ることになりますが、ちぎったり、切り分けたりしてしまえば、どこからどこまでが「ひとつ」なのかを数えることは不可能です。 小粒の果実や木の実、米なども同様です。お店で、イチゴを一粒だけ買う人はいないでしょうから、大抵イチゴは部分冠詞を取ります(de la fraise いくらかの苺)。しかし、思い入れのある特定のイチゴについて定冠詞を使う人がいないとも限りません(la fraise その苺)。",
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"text": "世界に一つしか存在しないものには、定冠詞をつけます。世界に一つしか無く、特定されるためです。 ただし、形容詞がついた場合は不定冠詞になることもあります(形容詞がつくとある一時的な状態のものになり、世界に一つではなくなるから)。",
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| フランス語の文中では、名詞が独りでいることはあまりなく、大抵「何か」と一緒に用いられます。冠詞はそうした「何か」の中でも一般的なものです。
冠詞には『不定冠詞』、『定冠詞』、『部分冠詞』の三種類があり、その名の通り冠のように名詞の前に付きます。それぞれ名詞の性・数に応じて変化します。
| フランス語の文中では、名詞が独りでいることはあまりなく、大抵「何か」と一緒に用いられます。冠詞はそうした「何か」の中でも一般的なものです。<br>
冠詞には『不定冠詞』、『定冠詞』、『部分冠詞』の三種類があり、その名の通り冠のように名詞の前に付きます。それぞれ名詞の性・数に応じて変化します。<br>
<br>
==不定冠詞==
不定冠詞(ふていかんし)は英語の「a(an)」にあたる冠詞で、初めて話題に上ったもの、相手がまだ知らないものについて話す時に用いられます。<br>
名詞が男性・単数形の場合には '''un''' 、女性・複数形の場合は '''des''' というように、名詞に合わせて形を変化させます。<br>
<br>
{| border="2" cellpadding="4" cellspacing="0" style="border:1px #aaa solid; border-collapse:collapse; font-size:95%; text-align:center;"
!
! 単数
! 複数
|-
|男性
|un
|des
|-
|女性
|une
|des
|-
|}
<br>
==定冠詞==
定冠詞(ていかんし)は英語の「the」に相当する冠詞です。これは、既に話題に上ったものや、相手が了解している特定のものについて話す時に用います。<br>
不定冠詞と同じく、名詞に合わせて形を変化させますが、母音で始まる名詞の単数形に付く時には、エリジオンが起こって '''l'''' となります。<br>
'''例:<s>la orange</s> → l'orange オレンジ, <s>la étoile</s> → l'étoile 星'''<br>
<br>
{| border="2" cellpadding="4" cellspacing="0" style="border:1px #aaa solid; border-collapse:collapse; font-size:95%; text-align:center;"
!
! 単数
! 複数
! 母音の前(単数)
|-
|男性
|le
|les
|l'
|-
|女性
|la
|les
|l'
|-
|}
<br>
=== 定冠詞と不定冠詞の違い ===
例えば、友人に対して「今朝、'''犬'''が歩いていたよ」と話しかけるとします。友人が、それがどの犬であるかを知っている場合には、定冠詞を用いて「'''le chien'''」とします。特別に知っている犬ではなく、世界中にたくさんいる犬の中のどれか一匹である場合や、自分は知っているけれど友人は知らない犬である場合は、不定冠詞を使って「'''un chien'''」とします。<br>
<br>
==部分冠詞==
部分冠詞(ぶぶんかんし)は、英語にはない冠詞で、水やワインなどの数えられないものに付きます。数えることができないため、複数形はありません。母音で始まる名詞の前では、定冠詞と同様にエリジオンが起こります。<br>
<br>
{| border="2" cellpadding="4" cellspacing="0" style="border:1px #aaa solid; border-collapse:collapse; font-size:95%; text-align:center;"
!
! ―
! 母音の前
|-
|男性
|du
|de l'
|-
|女性
|de la
|de l'
|-
|}
※部分冠詞は de + 定冠詞であると捉えることができます。du は de + le が縮約された形です。<br>
<br>
=== 「数えられない」名詞 ===
部分冠詞を取る名詞は、はっきりと定められている訳ではありません。例えば「パン」は、三種類のどの冠詞をも取り得ます。クリームパンがひとつ、ふたつ・・・と数えれば、不定冠詞や定冠詞を取ることになりますが、ちぎったり、切り分けたりしてしまえば、どこからどこまでが「ひとつ」なのかを数えることは不可能です。<br>
小粒の果実や木の実、米なども同様です。お店で、イチゴを一粒だけ買う人はいないでしょうから、大抵イチゴは部分冠詞を取ります(de la fraise いくらかの苺)。しかし、思い入れのある特定のイチゴについて定冠詞を使う人がいないとも限りません(la fraise その苺)。<br>
<br>
==前置詞と定冠詞の縮約==
前置詞 à, de は、定冠詞と並ぶと、次のように縮約されます。ただし、女性形は縮約されません。<br>
<br>
{| border="2" cellpadding="4" cellspacing="0" style="border:1px #aaa solid; border-collapse:collapse; font-size:95%;"
|à + le → au
|-
|à + les → aux
|-
|de + le → du
|-
|de + les → des
|}
'''例:<s>café à le lait</s> → café au lait カフェオレ'''<br>
'''<s>histoire de le Japon</s> → histoire du Japon 日本の歴史'''<br>
<br>
== いろいろな規則 ==
=== 人名 ===
人の名前には、原則として冠詞を付けません。ただし、最初のアルファベットは大文字で書きます。
*Marie (マリー)
*Paul (ポール)
*Hanako (花子)
*Takeshi (タケシ)
<br>
=== 唯一物 ===
世界に一つしか存在しないものには、定冠詞をつけます。世界に一つしか無く、特定されるためです。
ただし、形容詞がついた場合は不定冠詞になることもあります(形容詞がつくとある一時的な状態のものになり、世界に一つではなくなるから)。
*la lune (月)
*le soleil (太陽)
*un soleil brillant(輝いている太陽)
*le Japon (日本)
*la France (フランス)<br>
<br>
[[カテゴリ:フランス語文法|かんし]]
[[en:French/Grammar/Articles]] | null | 2022-12-01T17:14:55Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E8%AA%9E/%E6%96%87%E6%B3%95/%E5%86%A0%E8%A9%9E |
4,061 | フランス語/文法/動詞 | フランス語の動詞の語尾は、4種類のみです。このうち、-er で終わるものを「第1群規則動詞」、-ir で終わるもの(oirで終わるものは除く)を「第2群規則動詞」と呼びます。規則動詞は、活用が規則的です。
変化表のil (ils) はelle (elles) の場合も同じです。
フランス語の動詞には以下の活用形があります。これらは動詞の語尾変化によって表されますが、それぞれにavoirないしêtreをつけて複合時制を作ることもできます。
動詞活用形の語幹は、その基となる形式により、多くは三群に分けられる。活用した動詞の語形は[語幹・時制・人称語尾]に分けられるが、不規則動詞においても、規則動詞では変化しない語幹部も、多くは三態に変化する。 | [
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"text": "フランス語の動詞の語尾は、4種類のみです。このうち、-er で終わるものを「第1群規則動詞」、-ir で終わるもの(oirで終わるものは除く)を「第2群規則動詞」と呼びます。規則動詞は、活用が規則的です。",
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"text": "フランス語の動詞には以下の活用形があります。これらは動詞の語尾変化によって表されますが、それぞれにavoirないしêtreをつけて複合時制を作ることもできます。",
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"text": "動詞活用形の語幹は、その基となる形式により、多くは三群に分けられる。活用した動詞の語形は[語幹・時制・人称語尾]に分けられるが、不規則動詞においても、規則動詞では変化しない語幹部も、多くは三態に変化する。",
"title": "語幹"
}
]
| フランス語の動詞の語尾は、4種類のみです。このうち、-er で終わるものを「第1群規則動詞」、-ir で終わるもの(oirで終わるものは除く)を「第2群規則動詞」と呼びます。規則動詞は、活用が規則的です。 変化表のil (ils) はelle (elles) の場合も同じです。 | フランス語の動詞の語尾は、4種類のみです。このうち、-er で終わるものを「第1群規則動詞」、-ir で終わるもの(oirで終わるものは除く)を「第2群規則動詞」と呼びます。規則動詞は、活用が規則的です。
変化表のil (ils) はelle (elles) の場合も同じです。
==活用==
{| class="wikitable" style="float:right"
|+ 直説法の違い(内藤,田辺(1966)より引用<ref name=NaitouTanabe66>内藤濯,田辺貞之助共著『実習フランス語文典』1966年、白水社</ref>)
|-
!
! まだ終わらない動作
! すでに終わった動作
|-
! 現在
| 現在:J'écris
| 複合過去:J'ai écrit
|-
! 過去
| 半過去:J'écrivais
| 大過去: J'avais écrit<br />前過去: J'eus écrit<br />単純過去: J'écrivis
|-
! 未来
| 単純未来: J'écrirai
| 前未来: J'aurai écrit
|}
フランス語の動詞には以下の活用形があります。これらは動詞の語尾変化によって表されますが、それぞれに'''avoir'''ないし'''être'''をつけて複合時制を作ることもできます。
=== 直説法 ===
*[[/直説法現在|直説法現在]]
*[[/直説法半過去|直説法半過去]]
*[[/直説法複合過去|直説法複合過去]]
*[[/直説法単純過去|直説法単純過去]]
*[[/直説法単純未来|直説法単純未来]]
=== 条件法 ===
*[[/条件法現在|条件法現在]]
=== 命令法 ===
*[[/命令法現在|命令法現在]]
=== 接続法 ===
*[[/接続法現在|接続法現在]]
*[[/接続法半過去|接続法半過去]]
==語幹==
動詞活用形の語幹は、その基となる形式により、多くは三群に分けられる。活用した動詞の語形は[語幹・時制・人称語尾]に分けられるが、不規則動詞においても、規則動詞では変化しない語幹部も、多くは三態に変化する。
*直説法現在系
*過去分詞系
*不定詞系
==脚注==
<references/>
[[カテゴリ:フランス語 動詞|とうし]]
[[es:Francés/Gramática/El verbo]]
[[en:French/Grammar/Verbs]] | null | 2022-12-03T12:26:28Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E8%AA%9E/%E6%96%87%E6%B3%95/%E5%8B%95%E8%A9%9E |
4,062 | フランス語/文法/形容詞 | 形容詞は、名詞や代名詞を修飾するための品詞です。つまり、「美しい」「華やかな」「白い」「大切な」「天使のような」などです。 形容詞は名詞を形容するもの、後に出てくる副詞は動詞を形容するもの、と覚えてください。 「フランス人は形容詞が好き」と言われますが、フランス語には驚くほど豊富な形容詞があります。どこで使うのかわからないような詳らかな形容詞もあり、辞書を眺めているだけでも面白いですよ。
名詞に付いて形容する場合は、英語と異なり、形容詞は普通、名詞の後ろに置かれます。 以下の例では、太字部分が形容詞です。
ただし、使用頻度の高いいくつかの形容詞には、原則として名詞の前に置くものがあります。
また、位置によって意味が変わる組み合わせもあります。
修飾する名詞の性・数に合わせて、形容詞はその形を変化させます。 普通、男性単数形が基本となり、それに e を付けることで女性形に、 s を付けることで複数形に変化させることができます。
ただし、男性単数形が -e で終わるものは、そのままの形で女性形になります。 また、子音を重ねて女性形とするなど、特殊な変化をする形容詞もあります。
一部の形容詞は、男性第2形と呼ばれる、もうひとつの男性形を持っています。
この第2形は、形容する名詞が母音または無音の h で始まる場合に使われます。つまり、母音字が続いて読みにくくなるのを防ぐためにあるのです。 表の通り、男性第2形は単数形です。名詞が複数なら普通の形容詞複数形を使いましょう。ちなみに、女性第2形というのは存在しません。
| [
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"text": "形容詞は、名詞や代名詞を修飾するための品詞です。つまり、「美しい」「華やかな」「白い」「大切な」「天使のような」などです。 形容詞は名詞を形容するもの、後に出てくる副詞は動詞を形容するもの、と覚えてください。 「フランス人は形容詞が好き」と言われますが、フランス語には驚くほど豊富な形容詞があります。どこで使うのかわからないような詳らかな形容詞もあり、辞書を眺めているだけでも面白いですよ。",
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"text": "名詞に付いて形容する場合は、英語と異なり、形容詞は普通、名詞の後ろに置かれます。 以下の例では、太字部分が形容詞です。",
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"text": "ただし、使用頻度の高いいくつかの形容詞には、原則として名詞の前に置くものがあります。",
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"text": "また、位置によって意味が変わる組み合わせもあります。",
"title": "位置"
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"title": "位置"
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"text": "修飾する名詞の性・数に合わせて、形容詞はその形を変化させます。 普通、男性単数形が基本となり、それに e を付けることで女性形に、 s を付けることで複数形に変化させることができます。",
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"title": "性と数"
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"text": "ただし、男性単数形が -e で終わるものは、そのままの形で女性形になります。 また、子音を重ねて女性形とするなど、特殊な変化をする形容詞もあります。",
"title": "性と数"
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"title": "性と数"
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"title": "性と数"
},
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"text": "一部の形容詞は、男性第2形と呼ばれる、もうひとつの男性形を持っています。",
"title": "男性第2形"
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"title": "男性第2形"
},
{
"paragraph_id": 12,
"tag": "p",
"text": "この第2形は、形容する名詞が母音または無音の h で始まる場合に使われます。つまり、母音字が続いて読みにくくなるのを防ぐためにあるのです。 表の通り、男性第2形は単数形です。名詞が複数なら普通の形容詞複数形を使いましょう。ちなみに、女性第2形というのは存在しません。",
"title": "男性第2形"
},
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"tag": "p",
"text": "",
"title": "男性第2形"
}
]
| 形容詞は、名詞や代名詞を修飾するための品詞です。つまり、「美しい」「華やかな」「白い」「大切な」「天使のような」などです。
形容詞は名詞を形容するもの、後に出てくる副詞は動詞を形容するもの、と覚えてください。
「フランス人は形容詞が好き」と言われますが、フランス語には驚くほど豊富な形容詞があります。どこで使うのかわからないような詳らかな形容詞もあり、辞書を眺めているだけでも面白いですよ。
| 形容詞は、名詞や代名詞を修飾するための品詞です。つまり、「美しい」「華やかな」「白い」「大切な」「天使のような」などです。<br>
形容詞は名詞を形容するもの、後に出てくる副詞は動詞を形容するもの、と覚えてください。<br>
「フランス人は形容詞が好き」と言われますが、フランス語には驚くほど豊富な形容詞があります。どこで使うのかわからないような詳らかな形容詞もあり、辞書を眺めているだけでも面白いですよ。<br>
<br>
==位置==
名詞に付いて形容する場合は、英語と異なり、形容詞は普通、名詞の'''後ろ'''に置かれます。<br>
以下の例では、太字部分が形容詞です。
*la fille '''mignonne''' (かわいい 少女)
*une pomme '''douce''' (甘い リンゴ)
<br>
ただし、使用頻度の高いいくつかの形容詞には、原則として名詞の前に置くものがあります。
*la '''jolie''' fleur (きれいな 花)
*le '''petit''' chat (小さい 猫)
*その他、 '''grand'''(大きい)、'''beau'''(美しい)、'''bon'''(良い)、'''mauvais'''(悪い) など。
<br>
また、位置によって意味が変わる組み合わせもあります。
*homme '''grand''' (背の高い男)
*'''grand''' homme (偉人)<br>
<br>
==性と数==
修飾する名詞の性・数に合わせて、形容詞はその形を変化させます。
普通、'''男性単数形'''が基本となり、それに '''e''' を付けることで女性形に、 '''s''' を付けることで複数形に変化させることができます。<br>
<br>
{| border="2" cellpadding="4" cellspacing="0" style="border:1px #aaa solid; border-collapse:collapse; font-size:95%; text-align:center;"
!きれいな
!単数
!複数
|-
|男性
|joli
|jolis
|-
|女性
|jolie
|jolies
|-
|}
<br>
{| border="2" cellpadding="4" cellspacing="0" style="border:1px #aaa solid; border-collapse:collapse; font-size:95%; text-align:center;"
!小さい
!単数
!複数
|-
|男性
|petit
|petits
|-
|女性
|petite
|petites
|-
|}
<br>
ただし、男性単数形が '''-e''' で終わるものは、そのままの形で女性形になります。<br>
また、子音を重ねて女性形とするなど、特殊な変化をする形容詞もあります。<br>
<br>
{| border="2" cellpadding="4" cellspacing="0" style="border:1px #aaa solid; border-collapse:collapse; font-size:95%; text-align:center;"
!若い
!単数
!複数
|-
|男性
|jeune
|jeunes
|-
|女性
|jeune
|jeunes
|-
|}
<br>
{| border="2" cellpadding="4" cellspacing="0" style="border:1px #aaa solid; border-collapse:collapse; font-size:95%; text-align:center;"
!良い
!単数
!複数
|-
|男性
|bon
|bons
|-
|女性
|bonne
|bonnes
|-
|}
<br>
==男性第2形==
一部の形容詞は、男性第2形と呼ばれる、もうひとつの男性形を持っています。<br>
<br>
{| border="2" cellpadding="5" cellspacing="0" style="border:1px #aaa solid; border-collapse:collapse; font-size:95%; text-align:center;"
!美しい
!単数
!複数
|-
|男性
|beau
|beaux
|-
|男性第2形
|bel
|
|-
|女性
|belle
|belles
|-
|}
<br>
{| border="2" cellpadding="5" cellspacing="0" style="border:1px #aaa solid; border-collapse:collapse; font-size:95%; text-align:center;"
!新しい
!単数
!複数
|-
|男性
|nouveau
|nouveaux
|-
|男性第2形
|nouvel
|
|-
|女性
|nouvelle
|nouvelles
|-
|}
<br>
この第2形は、形容する名詞が母音または無音の h で始まる場合に使われます。つまり、母音字が続いて読みにくくなるのを防ぐためにあるのです。<br>
表の通り、男性第2形は単数形です。名詞が複数なら普通の形容詞複数形を使いましょう。ちなみに、女性第2形というのは存在しません。
<br>
*'''<s>un beau oiseau</s> → un bel oiseau''' (美しい鳥)
*'''<s>un nouveau arbre</s> → un nouvel arbre''' (新しい木)
<br>
[[カテゴリ:フランス語 形容詞|けいようし]]
[[en:French/Grammar/Adjectives]]
[[es:Francés/Gramática/El adjetivo]] | null | 2022-12-03T12:28:55Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E8%AA%9E/%E6%96%87%E6%B3%95/%E5%BD%A2%E5%AE%B9%E8%A9%9E |
4,063 | フランス語/文法/主語人称代名詞 | 代名詞は、名詞の代わりをするもののことです。例えば、「マリコさん」の代わりに「彼女」、「写真」の代わりに「それ」、「新聞を取って」と言う代わりに「あれを取って」などと言いますね。 主語人称代名詞は、主語を表す代名詞の一種です。主語とはつまり、英語で言う「I」や「You」、「私は~」「あなたは~」「この花は~」などのことです。 フランス語の文中では、主語は必要不可欠なものです。日本語では、「新聞を取って」に始まり、「お菓子を食べたい」「レストランに行かない?」など、主語がなくてもほとんどの会話が成立します。しかし、英語でもそうですが、フランス語ではどんな短い文にも主語が必要になります。「君が新聞を取ってくれる?」「私はお菓子を食べたい」「私たちはレストランに行こうか?」となるわけです。
| [
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"text": "代名詞は、名詞の代わりをするもののことです。例えば、「マリコさん」の代わりに「彼女」、「写真」の代わりに「それ」、「新聞を取って」と言う代わりに「あれを取って」などと言いますね。 主語人称代名詞は、主語を表す代名詞の一種です。主語とはつまり、英語で言う「I」や「You」、「私は~」「あなたは~」「この花は~」などのことです。 フランス語の文中では、主語は必要不可欠なものです。日本語では、「新聞を取って」に始まり、「お菓子を食べたい」「レストランに行かない?」など、主語がなくてもほとんどの会話が成立します。しかし、英語でもそうですが、フランス語ではどんな短い文にも主語が必要になります。「君が新聞を取ってくれる?」「私はお菓子を食べたい」「私たちはレストランに行こうか?」となるわけです。",
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"title": ""
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| 代名詞は、名詞の代わりをするもののことです。例えば、「マリコさん」の代わりに「彼女」、「写真」の代わりに「それ」、「新聞を取って」と言う代わりに「あれを取って」などと言いますね。
主語人称代名詞は、主語を表す代名詞の一種です。主語とはつまり、英語で言う「I」や「You」、「私は~」「あなたは~」「この花は~」などのことです。
フランス語の文中では、主語は必要不可欠なものです。日本語では、「新聞を取って」に始まり、「お菓子を食べたい」「レストランに行かない?」など、主語がなくてもほとんどの会話が成立します。しかし、英語でもそうですが、フランス語ではどんな短い文にも主語が必要になります。「君が新聞を取ってくれる?」「私はお菓子を食べたい」「私たちはレストランに行こうか?」となるわけです。 | 代名詞は、'''名詞'''の'''代'''わりをするもののことです。例えば、「マリコさん」の代わりに「彼女」、「写真」の代わりに「それ」、「'''新聞'''を取って」と言う代わりに「'''あれ'''を取って」などと言いますね。<br>
主語人称代名詞は、主語を表す代名詞の一種です。主語とはつまり、英語で言う「I」や「You」、「私'''は'''~」「あなた'''は'''~」「この花'''は'''~」などのことです。<br>
フランス語の文中では、主語は必要不可欠なものです。日本語では、「新聞を取って」に始まり、「お菓子を食べたい」「レストランに行かない?」など、主語がなくてもほとんどの会話が成立します。しかし、英語でもそうですが、フランス語ではどんな短い文にも主語が必要になります。「'''君が'''新聞を取ってくれる?」「'''私は'''お菓子を食べたい」「'''私たちは'''レストランに行こうか?」となるわけです。<br>
<br>
{| border="2" cellpadding="4" cellspacing="0" style="border:1px #aaa solid; border-collapse:collapse; font-size:95%;"
!
!単数
!複数
|-
!1人称
|je (私は)
|nous (私たちは)
|-
!2人称
|tu (君は)
|vous (君たちは,あなたは,あなたたちは)
|-
!3人称/男性
|il (彼は,それは)
|ils (彼らは,それらは)
|-
!3人称/女性
|elle (彼女は,それは)
|elles (彼女たちは,それらは)
|-
|}
<br>
===注意点===
*'''tu''' は家族や友人など、'''親しい相手'''に対して用いる主語で、「君」や「おまえ」に相当します。<br>
*'''vous''' は複数形の「君たち・あなたたち」の他、'''tu''' の代わりに身近でない相手に対する'''単数形'''としても用います。初対面の相手や目上の相手には '''vous''' を使いましょう。<br>
*3人称は、人でも物でもこだわりなく受けることができます。男性形の主語は男性名詞を受け、女性形は女性名詞を受けます。つまり、「マリコさん」にも「花 (la fleur)」「家 (la maison)」にも、全て '''elle''' を使うことができるのです。
*'''elles''' は、女性(女性名詞)のみで構成される集団に対して用います。集団の中に男性(男性名詞)が一人でも含まれている場合は、'''ils''' を用います。<br>
[[カテゴリ:フランス語文法|しゆこにんしようたいめいし]] | null | 2022-12-02T08:45:08Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E8%AA%9E/%E6%96%87%E6%B3%95/%E4%B8%BB%E8%AA%9E%E4%BA%BA%E7%A7%B0%E4%BB%A3%E5%90%8D%E8%A9%9E |
4,064 | フランス語/文法/所有形容詞 | 所有形容詞は名前の通り、形容詞の一種ですが、見た目は冠詞によく似ています。冠詞の項で、名詞はいつも「何か」と一緒に用いられると書きましたが、この所有形容詞も「何か」の一種なのです。 所有する人を表す形容詞、それが所有形容詞です。つまり、「私の」「あなたの」という意味ですね。英語でいう 「my bag (私のバッグ)」 の my がそれです。
所有形容詞は形容詞ですから、名詞に付きます。さて、名詞のどこに付くのでしょうか? 上で、所有形容詞は「何か」の一種であると書きました。冠詞に代わって名詞の前に置かれるのです。
初めて表を見た人は、所有形容詞の量に戸惑いを覚えるかもしれません。しかし、よくよく眺めてみれば、規則性があって意外と単純です。列に沿って、 「モン・マ・メ、トン・タ・テ、ソン・サ・セ...」 と覚えてしまえば、簡単です。
「彼女のバッグ」と言うには、まず横の列から「彼女の」の段を探しましょう。上から三列目ですね。次に、「バッグ」の性と数に合わせて、縦の三列の中からひとつ選びます。 「le sac (バッグ)」 は男性名詞ですから、ひとつのバッグなら 「son sac」、複数あるなら 「ses sacs」 となりますね。お気づきでしょうか、所有形容詞の性と数は、所有者ではなく、被所有物に合わせて変わるのです。 「私のリンゴ」と言いたいなら、「私」が男性か女性かに関わらず、 「ma pomme」 としなければなりません。そして当然ながら、 「ma pomme」 から所有者の性を判断することは無理でしょう。
女性名詞が母音で始まっている場合は、男性形の所有形容詞を使います。これは、女性形を使うと母音が続いて、発音しにくくなるためです。 「ma orange マ・オらンジュ」 と言うよりも、 「mon orange モン・ノらンジュ」 とリエゾンさせた方が、読みやすいですね。
| [
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"title": "使い方"
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"text": "「彼女のバッグ」と言うには、まず横の列から「彼女の」の段を探しましょう。上から三列目ですね。次に、「バッグ」の性と数に合わせて、縦の三列の中からひとつ選びます。 「le sac (バッグ)」 は男性名詞ですから、ひとつのバッグなら 「son sac」、複数あるなら 「ses sacs」 となりますね。お気づきでしょうか、所有形容詞の性と数は、所有者ではなく、被所有物に合わせて変わるのです。 「私のリンゴ」と言いたいなら、「私」が男性か女性かに関わらず、 「ma pomme」 としなければなりません。そして当然ながら、 「ma pomme」 から所有者の性を判断することは無理でしょう。",
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"title": "使い方"
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"text": "",
"title": "使い方"
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]
| 所有形容詞は名前の通り、形容詞の一種ですが、見た目は冠詞によく似ています。冠詞の項で、名詞はいつも「何か」と一緒に用いられると書きましたが、この所有形容詞も「何か」の一種なのです。
所有する人を表す形容詞、それが所有形容詞です。つまり、「私の」「あなたの」という意味ですね。英語でいう 「my bag (私のバッグ)」 の my がそれです。
| 所有形容詞は名前の通り、形容詞の一種ですが、見た目は冠詞によく似ています。[[../冠詞|冠詞]]の項で、名詞はいつも「何か」と一緒に用いられると書きましたが、この所有形容詞も「何か」の一種なのです。<br>
'''所有'''する人を表す'''形容詞'''、それが所有形容詞です。つまり、「私'''の'''」「あなた'''の'''」という意味ですね。英語でいう 「'''my bag''' (私のバッグ)」 の '''my''' がそれです。<br>
<br>
==使い方==
{| border="2" cellpadding="7" cellspacing="0" style="border:1px #aaa solid; border-collapse:collapse; font-size:95%; text-align:center;" align="left"
!
!男性単数形
!女性単数形
!男女複数形
|-
|1人称 単
|mon
|ma
|mes
|-
|2人称 単
|ton
|ta
|tes
|-
|3人称 単
|son
|sa
|ses
|-
|1人称 複
|notre
|notre
|nos
|-
|2人称 複
|votre
|votre
|vos
|-
|3人称 複
|leur
|leur
|leurs
|-
|}
{| border="0" cellpadding="7" cellspacing="0" style="border:3px #fff solid; border-collapse:collapse; font-size:95%;"
!
|-
|私の
|-
|君の
|-
|彼の,彼女の,それの
|-
|私たちの
|-
|あなたの,あなたたちの,君たちの
|-
|彼らの,彼女たちの,それらの
|-
|}
<br>
所有形容詞は形容詞ですから、名詞に付きます。さて、名詞のどこに付くのでしょうか? 上で、所有形容詞は「何か」の一種であると書きました。冠詞に代わって'''名詞の前'''に置かれるのです。
*le père → '''mon''' père (私の父)
*la mère → '''ma''' mère (私の母)
<br>
===表の見方===
初めて表を見た人は、所有形容詞の量に戸惑いを覚えるかもしれません。しかし、よくよく眺めてみれば、規則性があって意外と単純です。列に沿って、 「モン・マ・メ、トン・タ・テ、ソン・サ・セ…」 と覚えてしまえば、簡単です。<br>
<br>
====性と数====
「彼女のバッグ」と言うには、まず横の列から「彼女の」の段を探しましょう。上から三列目ですね。次に、「バッグ」の性と数に合わせて、縦の三列の中からひとつ選びます。 「'''le sac''' (バッグ)」 は男性名詞ですから、ひとつのバッグなら 「'''son sac'''」、複数あるなら 「'''ses sacs'''」 となりますね。お気づきでしょうか、<u>所有形容詞の性と数は、所有者ではなく、'''被所有物'''に合わせて変わるのです。</u> 「私のリンゴ」と言いたいなら、「私」が男性か女性かに関わらず、 「'''ma pomme'''」 としなければなりません。そして当然ながら、 「'''ma pomme'''」 から所有者の性を判断することは無理でしょう。<br>
<br>
*'''fleur''' (花/女性名詞)
*ma fleur 私の花
*votre fleur あなた(たち)の花
*sa fleur 彼(彼女)の花
<br>
*'''oiseau''' (鳥/男性名詞)
*leur oiseau 彼ら(彼女たち)の鳥
*tes oiseaux 君の鳥たち
*nos oiseaux 私たちの鳥たち
<br>
===母音で始まる名詞===
女性名詞が母音で始まっている場合は、男性形の所有形容詞を使います。これは、女性形を使うと母音が続いて、発音しにくくなるためです。 「'''ma orange''' マ・オらンジュ」 と言うよりも、 「'''mon orange''' モン・ノらンジュ」 とリエゾンさせた方が、読みやすいですね。
*'''orange''' (オレンジ/女性名詞) → '''mon orange''' (私のオレンジ)
*'''île''' (島/女性名詞) → '''ton île''' (君の島)
<br>
[[カテゴリ:フランス語 形容詞|しようゆうけいようし]] | null | 2022-12-03T12:28:55Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E8%AA%9E/%E6%96%87%E6%B3%95/%E6%89%80%E6%9C%89%E5%BD%A2%E5%AE%B9%E8%A9%9E |
4,065 | フランス語/文法/人称代名詞強勢形 | 人称代名詞強勢形は、前置詞の後などで用います。
| [
{
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"text": "人称代名詞強勢形は、前置詞の後などで用います。",
"title": ""
},
{
"paragraph_id": 1,
"tag": "p",
"text": "",
"title": ""
}
]
| 人称代名詞強勢形は、前置詞の後などで用います。 例) L'État, c'est moi. 朕は国家なり(ルイ14世の言葉)。 | 人称代名詞強勢形は、前置詞の後などで用います。
<table border="1" cellpadding="2">
<tr><th></th><th>単数</th><th>複数</th></tr>
<tr><th>1人称</th><td>moi</td><td>nous</td></tr>
<tr><th>2人称</th><td>toi</td><td>vous</td></tr>
<tr><th>3人称男性</th><td>lui</td><td>eux</td></tr>
<tr><th>3人称女性</th><td>elle</td><td>elles</td></tr>
</table>
*例) L'État, c'est '''moi'''. 朕は国家なり(ルイ14世の言葉)。
[[カテゴリ:フランス語文法|にんしようたいめいしきようせいけい]] | null | 2022-12-01T17:14:55Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E8%AA%9E/%E6%96%87%E6%B3%95/%E4%BA%BA%E7%A7%B0%E4%BB%A3%E5%90%8D%E8%A9%9E%E5%BC%B7%E5%8B%A2%E5%BD%A2 |
4,066 | フランス語/文法/補語人称代名詞 | 主に『私を~』と訳されますが、例外もあります。
主に『私に~』と訳されますが、例外もあります。 | [
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"tag": "p",
"text": "主に『私を~』と訳されますが、例外もあります。",
"title": "直接補語"
},
{
"paragraph_id": 1,
"tag": "p",
"text": "主に『私に~』と訳されますが、例外もあります。",
"title": "間接補語"
}
]
| null | ==直接補語==
主に『私を~』と訳されますが、例外もあります。
<table border="1" cellpadding="2">
<tr><th></th><th>単数</th><th>複数</th></tr>
<tr><th>1人称</th><td>me</td><td>nous</td></tr>
<tr><th>2人称</th><td>te</td><td>vous</td></tr>
<tr><th>3人称男性</th><td>le</td><td>les</td></tr>
<tr><th>3人称女性</th><td>la</td><td>les</td></tr>
</table>
==間接補語==
主に『私に~』と訳されますが、例外もあります。
<table border="1" cellpadding="2">
<tr><th></th><th>単数</th><th>複数</th></tr>
<tr><th>1人称</th><td>me</td><td>nous</td></tr>
<tr><th>2人称</th><td>te</td><td>vous</td></tr>
<tr><th>3人称</th><td>lui</td><td>leur</td></tr>
</table>
[[カテゴリ:フランス語文法|ほこにんしようたいめいし]] | null | 2022-12-01T17:14:55Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E8%AA%9E/%E6%96%87%E6%B3%95/%E8%A3%9C%E8%AA%9E%E4%BA%BA%E7%A7%B0%E4%BB%A3%E5%90%8D%E8%A9%9E |
4,067 | JavaScript/ビット演算 | JavaScriptには、2進数(ビットパターン)を操作するためのビット演算子が用意されています。これらの演算子は、他の演算子ほど頻繁に使用されるものではないので、必要ない場合はこのセクションを読み飛ばしてもかまわないです。
JavaScriptはビット(二値)演算をサポートしています。
また、次の様な複合代入演算子も用意されている
JavaScriptでビット演算を行ううえで注意すべきことは、ビット演算を行う前にNumber型の値が32ビット整数に強制変換されるということです。 これは、JavaScriptの数値型は倍精度浮動小数点型(64ビットFloat)で、仮数部が53ビットであり、それ以下で最大の2の冪乗が32ビットという理由からです。
コンピューターは、その回路構成を単純にするため通常内部的に2進法を用いているため、2進数で計算できるものはこちらで計算した方が高速に動作するため、通常こちらを利用します。 二進法とは、10進法とは違い2の倍数で桁上げを行う数の表記法です。理解のために、10進法と、2進、での数の表記の対応表、さらに8進法」、16進法の表記を載せます。
2進法は、小さな数でも桁数が多いため、記述を短く簡単に抑えるため通常は16進法を使って記述を行う。 16進法では、9を超える数には順にa,b,c,d,e,fと記号を振ってあり1~15までを一桁で表せます。 16進法を使用する場合には、数字の前に0xを付けて表記します。
過去のJavaScriptの標準仕様で、C言語と同じ 0 を前置する8進法表記が可能であるがECMA-262第3版で削除された。 その後、ECMA-262第6版で 0b (または 0B)を前置する2進法表記とともに 0o (または 0O)を前置する8進法表記で復活した。
補数とは2進法で、負の値を表現するための非常に巧みな方法であるが、アセンブラでのプログラム等非常に低レベルでのプログラミング以外で実際に使用される事は稀です。 簡単のため、この項の解説はあえて省略をします。
ビットシフトとは、2進数のビットをそのまま、右側、または左側にずらすことを言う。空いたビットには0が埋められます。 これは実質、2の倍数の乗算、余算に等しい。ただし、こちらの方が高速に動作します。
JavaScriptではビットシフトを行っても正負の記号は保存されます。 しかし、符号なし右シフト演算子(>>>)を使った場合にはこの結果は異なります。
これは、先頭にある正負の記号を表すビットもシフトさせるためです。
実際には、ビット積とビット和を使用することが多いのでこちらに解説の重点を置く。
論理積を例に挙げます。 論理積の結果を表に表すと次の様になっています。
論理積の演算子は"&"であるから、実際の演算を行うと次の様になります。
同じように、論理和、排他的論理和の計算結果を挙げると次の様になっています。
これらの演算はビットごとに行われるため、通常の四則演算とは違った考え方で結果を捉える必要があります。 例として10進数で7を挙げます、これを2進数に直すと、「111」となります。 同じように2も2進数では「10」と表記されるため、このビット積「7&2」は、ビットごとの計算が行われるため次の様になります。
この性質を利用すればビット積で末尾1ビットを残すことで、奇数、偶数の判別が可能です。 この様にして必要なビットのみを取り出す操作をビットマスクと呼ぶ。
0となった値を1にするにはビット和を利用します。
2進法よりも簡潔な記述を行うため、実際のコードでは次の様に16進法で記述を行う。
この仕掛けを利用すれば、一つの数字データに複数のデータを格納できる事に気づく。 例えば、コンピュータ内部で色を扱う場合の例で、数値型データの中から、32ビットの数値を8ビットごとに区切ってそれぞれ、赤、緑、青、透明度を格納しています。 (これをARGB系と呼んでいます) 取り出す場合には、次の様にコードを記述します。色を一つの数字型にまとめて格納することが出来ます。
実際にはビット演算には他にも数多くのテクニックが存在するが、今回のその解説は省略した。 JavaScriptでのプログラミングでは、スクリプトの評価の方が処理時間をとっているためC言語等の様に高速化手法としては使われないです。 そのため、InternetExplolerでActiveXオブジェクトとのデータのやりとりなど、他の言語環境とのデータのやり取りに使われることもあるが、実際にこれらの演算手法を使う機会は他の言語より少ないです。 基本的には、配列などの他の方法を使うよりこちらの方が鮮やかに記述できる場合に利用すべきです。
テンプレート:NavNav | [
{
"paragraph_id": 0,
"tag": "p",
"text": "JavaScriptには、2進数(ビットパターン)を操作するためのビット演算子が用意されています。これらの演算子は、他の演算子ほど頻繁に使用されるものではないので、必要ない場合はこのセクションを読み飛ばしてもかまわないです。",
"title": "ビット演算"
},
{
"paragraph_id": 1,
"tag": "p",
"text": "JavaScriptはビット(二値)演算をサポートしています。",
"title": "ビット演算"
},
{
"paragraph_id": 2,
"tag": "p",
"text": "また、次の様な複合代入演算子も用意されている",
"title": "ビット演算"
},
{
"paragraph_id": 3,
"tag": "p",
"text": "JavaScriptでビット演算を行ううえで注意すべきことは、ビット演算を行う前にNumber型の値が32ビット整数に強制変換されるということです。 これは、JavaScriptの数値型は倍精度浮動小数点型(64ビットFloat)で、仮数部が53ビットであり、それ以下で最大の2の冪乗が32ビットという理由からです。",
"title": "ビット演算"
},
{
"paragraph_id": 4,
"tag": "p",
"text": "コンピューターは、その回路構成を単純にするため通常内部的に2進法を用いているため、2進数で計算できるものはこちらで計算した方が高速に動作するため、通常こちらを利用します。 二進法とは、10進法とは違い2の倍数で桁上げを行う数の表記法です。理解のために、10進法と、2進、での数の表記の対応表、さらに8進法」、16進法の表記を載せます。",
"title": "ビット演算"
},
{
"paragraph_id": 5,
"tag": "p",
"text": "2進法は、小さな数でも桁数が多いため、記述を短く簡単に抑えるため通常は16進法を使って記述を行う。 16進法では、9を超える数には順にa,b,c,d,e,fと記号を振ってあり1~15までを一桁で表せます。 16進法を使用する場合には、数字の前に0xを付けて表記します。",
"title": "ビット演算"
},
{
"paragraph_id": 6,
"tag": "p",
"text": "過去のJavaScriptの標準仕様で、C言語と同じ 0 を前置する8進法表記が可能であるがECMA-262第3版で削除された。 その後、ECMA-262第6版で 0b (または 0B)を前置する2進法表記とともに 0o (または 0O)を前置する8進法表記で復活した。",
"title": "ビット演算"
},
{
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"tag": "p",
"text": "補数とは2進法で、負の値を表現するための非常に巧みな方法であるが、アセンブラでのプログラム等非常に低レベルでのプログラミング以外で実際に使用される事は稀です。 簡単のため、この項の解説はあえて省略をします。",
"title": "ビット演算"
},
{
"paragraph_id": 8,
"tag": "p",
"text": "ビットシフトとは、2進数のビットをそのまま、右側、または左側にずらすことを言う。空いたビットには0が埋められます。 これは実質、2の倍数の乗算、余算に等しい。ただし、こちらの方が高速に動作します。",
"title": "ビット演算"
},
{
"paragraph_id": 9,
"tag": "p",
"text": "JavaScriptではビットシフトを行っても正負の記号は保存されます。 しかし、符号なし右シフト演算子(>>>)を使った場合にはこの結果は異なります。",
"title": "ビット演算"
},
{
"paragraph_id": 10,
"tag": "p",
"text": "これは、先頭にある正負の記号を表すビットもシフトさせるためです。",
"title": "ビット演算"
},
{
"paragraph_id": 11,
"tag": "p",
"text": "実際には、ビット積とビット和を使用することが多いのでこちらに解説の重点を置く。",
"title": "ビット演算"
},
{
"paragraph_id": 12,
"tag": "p",
"text": "論理積を例に挙げます。 論理積の結果を表に表すと次の様になっています。",
"title": "ビット演算"
},
{
"paragraph_id": 13,
"tag": "p",
"text": "論理積の演算子は\"&\"であるから、実際の演算を行うと次の様になります。",
"title": "ビット演算"
},
{
"paragraph_id": 14,
"tag": "p",
"text": "同じように、論理和、排他的論理和の計算結果を挙げると次の様になっています。",
"title": "ビット演算"
},
{
"paragraph_id": 15,
"tag": "p",
"text": "これらの演算はビットごとに行われるため、通常の四則演算とは違った考え方で結果を捉える必要があります。 例として10進数で7を挙げます、これを2進数に直すと、「111」となります。 同じように2も2進数では「10」と表記されるため、このビット積「7&2」は、ビットごとの計算が行われるため次の様になります。",
"title": "ビット演算"
},
{
"paragraph_id": 16,
"tag": "p",
"text": "この性質を利用すればビット積で末尾1ビットを残すことで、奇数、偶数の判別が可能です。 この様にして必要なビットのみを取り出す操作をビットマスクと呼ぶ。",
"title": "ビット演算"
},
{
"paragraph_id": 17,
"tag": "p",
"text": "0となった値を1にするにはビット和を利用します。",
"title": "ビット演算"
},
{
"paragraph_id": 18,
"tag": "p",
"text": "2進法よりも簡潔な記述を行うため、実際のコードでは次の様に16進法で記述を行う。",
"title": "ビット演算"
},
{
"paragraph_id": 19,
"tag": "p",
"text": "この仕掛けを利用すれば、一つの数字データに複数のデータを格納できる事に気づく。 例えば、コンピュータ内部で色を扱う場合の例で、数値型データの中から、32ビットの数値を8ビットごとに区切ってそれぞれ、赤、緑、青、透明度を格納しています。 (これをARGB系と呼んでいます) 取り出す場合には、次の様にコードを記述します。色を一つの数字型にまとめて格納することが出来ます。",
"title": "ビット演算"
},
{
"paragraph_id": 20,
"tag": "p",
"text": "実際にはビット演算には他にも数多くのテクニックが存在するが、今回のその解説は省略した。 JavaScriptでのプログラミングでは、スクリプトの評価の方が処理時間をとっているためC言語等の様に高速化手法としては使われないです。 そのため、InternetExplolerでActiveXオブジェクトとのデータのやりとりなど、他の言語環境とのデータのやり取りに使われることもあるが、実際にこれらの演算手法を使う機会は他の言語より少ないです。 基本的には、配列などの他の方法を使うよりこちらの方が鮮やかに記述できる場合に利用すべきです。",
"title": "ビット演算"
},
{
"paragraph_id": 21,
"tag": "p",
"text": "テンプレート:NavNav",
"title": "ビット演算"
}
]
| null | {{Nav}}
:<small>[[JavaScript]] > '''ビット演算''' </small>
== ビット演算 ==
{{Wikipedia|ビット演算}}
JavaScriptはビット(二値)演算をサポートしています。
* & ビットごとのAND(論理積)
* | ビットごとのOR(論理和)
* ^ ビットごとの排他的 OR(排他的論理和)
* << 左シフト
* >> 右シフト
* >>> 符号なし右シフト演算子
* ~ 1の補数を得る
また、次の様な複合代入演算子も用意されている
* &= ビットごとのAND演算をして代入
* |= ビットごとのOR演算をして代入
* ^= ビットごとの排他的ORをして代入
* >>= 右シフトして代入
* <<= 左シフトして代入
* >>>= 符号なし右シフト演算子
JavaScriptでビット演算を行ううえで注意すべきことは、ビット演算を行う前にNumber型の値が32ビット整数に強制変換されるということです。
これは、JavaScriptの数値型は倍精度浮動小数点型(64ビットFloat)で、仮数部が53ビットであり、それ以下で最大の2の冪乗が32ビットという理由からです。
;コード例:<syntaxhighlight lang=js>
// AND演算子(&)
console.log(`AND演算子(&):
0b101
& 0b011
-------
0b${(0b101 & 0b011).toString(2).padStart(3, '0')}
`);
// OR演算子(|)
console.log(`OR演算子(|):
0b101
| 0b011
-------
0b${(0b101 | 0b011).toString(2).padStart(3, '0')}
`);
// XOR演算子(^)
console.log(`XOR演算子(^):
0b101
^ 0b011
-------
0b${(0b101 ^ 0b011).toString(2).padStart(3, '0')}
`);
// NOT演算子(~)
console.log(`NOT演算子(~):
~0b101
-------
0b${(~0b101 & 0b111).toString(2).padStart(3, '0')}
`);
// 左シフト演算子(<<)
console.log(`左シフト演算子(<<):
0b101
<< 1
-------
0b${(0b101 << 1).toString(2).padStart(3, '0')}
`);
// 右シフト演算子(>>)
console.log(`右シフト演算子(>>):
0b101
>> 1
-------
0b${(0b101 >> 1).toString(2).padStart(3, '0')}
`);
// ゼロ埋め右シフト演算子(>>>)
console.log(`ゼロ埋め右シフト演算子(>>>):
0b101
>>> 1
-------
0b${(0b101 >>> 1).toString(2).padStart(3, '0')}
`);
</syntaxhighlight>
;実行結果:<syntaxhighlight lang=text>
AND演算子(&):
0b101
& 0b011
-------
0b001
OR演算子(|):
0b101
| 0b011
-------
0b111
XOR演算子(^):
0b101
^ 0b011
-------
0b110
NOT演算子(~):
~0b101
-------
0b010
左シフト演算子(<<):
0b101
<< 1
-------
0b1010
右シフト演算子(>>):
0b101
>> 1
-------
0b010
ゼロ埋め右シフト演算子(>>>):
0b101
>>> 1
-------
0b010
</syntaxhighlight>
==2進法の表記法==
JavaScriptでは、2進数を表す際には数値の前に 0b を付けます。例えば、0b1010 は10進数の10に対応します。
:<syntaxhighlight lang=js>
const binaryNumber = 0b1010; // 2進数の10を表す
console.log(binaryNumber); // 出力: 10
</syntaxhighlight>
===補数===
JavaScriptにおいて、負の整数は2の補数形式で表現されます。例えば、-5はビット反転(NOT演算子)を行い、1を加えた結果として表現されます。
:<syntaxhighlight lang=js>
const negativeNumber = -5;
console.log(negativeNumber.toString(2)); // 出力: "-101"
</syntaxhighlight>
===ビットシフト===
ビットシフト演算子は、ビット列を左または右に移動させます。左シフト演算子 << は数値を左にシフトし、右側にゼロを追加します。右シフト演算子 >> は数値を右にシフトしますが、符号ビットによって値を埋めます。
:<syntaxhighlight lang=js>
const number = 5; // 0b101
const leftShiftedNumber = number << 1; // 0b1010 (10)
const rightShiftedNumber = number >> 1; // 0b10 (2)
console.log(leftShiftedNumber, rightShiftedNumber);
</syntaxhighlight>
===論理演算===
JavaScriptには論理演算子 AND (&)、OR (|)、XOR (^)、NOT (~) があります。これらの演算子は、対応するビットごとの論理演算を実行します。
:<syntaxhighlight lang=js>
const a = 0b1010; // 10
const b = 0b1100; // 12
console.log(a & b); // AND演算: 0b1000 (8)
console.log(a | b); // OR演算: 0b1110 (14)
console.log(a ^ b); // XOR演算: 0b0110 (6)
console.log(~a); // NOT演算: 0b11111111111111111111111111110101 (-11)
</syntaxhighlight>
これらの演算子は、ビットごとの操作を行うため、ビットマスクやビット操作を行う際に役立ちます。
{{コラム|世界最初のコンピューターは二進法でない!?|
世界最初のコンピューターとして現在知られているENIAC(エニアック)は、10進数([[w:3増し符号|3増し符号]])での計算方法を行っています。
しかし、現在の計算機では2進数で計算を行っています。
この変化は実際にかなり早い時期におこっており、1946年のENIACの登場の後に、2進数での設計の方が回路構成が単純になるという論文が登場しており、後継の1951年のEDVAC(エドバック)では既に2進数での計算に移っています。
{{Main|w:ENIAC}}
}}
=== イディオム ===
以下は、ビット演算のイディオムを1つのソースコードにまとめ、コメントで解説した例です。
:<syntaxhighlight lang=js>
/**
* ビットフラグの操作
* @constant {number} FLAG_A - フラグAを表すビットパターン
* @constant {number} FLAG_B - フラグBを表すビットパターン
* @constant {number} FLAG_C - フラグCを表すビットパターン
*/
const FLAG_A = 1 << 0; // 0b0001
const FLAG_B = 1 << 1; // 0b0010
const FLAG_C = 1 << 2; // 0b0100
/**
* ビットがセットされた数をカウントする関数
* @param {number} number - カウントする数
* @returns {number} セットされたビット数
*/
function countSetBits(number) {
let count = 0;
while (number) {
count += number & 1;
number >>= 1;
}
return count;
}
/**
* ビットマスクの使用
* @constant {number} MASK_CLEAR_BIT_3 - ビット3をクリアするマスク
* @constant {number} MASK_SET_BIT_4 - ビット4をセットするマスク
*/
const MASK_CLEAR_BIT_3 = ~(1 << 2); // ビット3をクリアするマスク
const MASK_SET_BIT_4 = 1 << 3; // ビット4をセットするマスク
// ビットフラグの操作
let options = 0;
options |= FLAG_A; // フラグAをセットする
options |= FLAG_B; // フラグBをセットする
console.log("オプション:", options.toString(2)); // オプション: 0b0011
// ビットがセットされた数をカウント
console.log("ビットがセットされた数:", countSetBits(0b101010)); // ビットがセットされた数: 3
// ビットマスクの使用
let data = 0b1101; // 0b1101
data &= MASK_CLEAR_BIT_3; // ビット3をクリアする
data |= MASK_SET_BIT_4; // ビット4をセットする
console.log("ビットマスク適用後のデータ:", data.toString(2)); // ビットマスク適用後のデータ: 0b1111
// ビット反転
const number = 0b1010; // 0b1010
const flippedNumber = ~number; // ビットの反転
console.log("ビット反転:", flippedNumber.toString(2)); // ビット反転: -0b1011
</syntaxhighlight>
このコードは、ビットフラグの操作、ビットカウント、ビットマスクの使用、そしてビット反転という4つのビット演算のイディオムを示しています。それぞれの手法は、ビット演算を行う際に非常に便利であり、効率的なコードを書くための重要なツールとなります。
{{Nav}}
[[Category:JavaScript|ひつとえんさん]] | 2006-08-31T14:21:57Z | 2024-01-31T01:43:21Z | [
"テンプレート:Nav",
"テンプレート:Wikipedia",
"テンプレート:See also",
"テンプレート:コラム",
"テンプレート:NavNav"
]
| https://ja.wikibooks.org/wiki/JavaScript/%E3%83%93%E3%83%83%E3%83%88%E6%BC%94%E7%AE%97 |
4,141 | 金融商品取引法 | 法学>経済法>金融商品取引法
金融商品取引法(旧証券取引法)の教科書。
(用語は改正法施行以前のものであることに注意)
| [
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"text": "法学>経済法>金融商品取引法",
"title": ""
},
{
"paragraph_id": 1,
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"text": "金融商品取引法(旧証券取引法)の教科書。",
"title": ""
},
{
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"tag": "p",
"text": "(用語は改正法施行以前のものであることに注意)",
"title": ""
},
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"tag": "p",
"text": "",
"title": "コンメンタール"
}
]
| 法学>経済法>金融商品取引法 金融商品取引法(旧証券取引法)の教科書。 (用語は改正法施行以前のものであることに注意) | [[法学]]>[[経済法]]>[[金融商品取引法]]
[[w:金融商品取引法|金融商品取引法]](旧証券取引法)の教科書。
(用語は改正法施行以前のものであることに注意)
== 標準教科書 ==
*目的
*改正の歴史
**証券取引法から金融商品取引法へ
*比較法的検討
*有価証券の定義
*発行市場規制
*流通史上規制
**大量保有報告書制度
**公開買付規制制度
*証券会社
*証券取引所
*行為規制(証券犯罪)
*課徴金制度
== コンメンタール ==
*[[コンメンタール金融商品取引法]]
<!--
*第1章 - 総則(第1条 - 第2条)
*第2章 - 企業内容等の開示(第3条 - 第27条)
*第2章の2 - [[w:株式公開買い付け|公開買付け]]に関する開示(第27条の2 - 第27条の22の4)
*第2章の3 - [[w:株券|株券]]等の大量保有の状況に関する開示(第27条の23 - 第27条の30)
*第2章の4 - 開示用電子情報処理組織による手続の特例等(第27条の30の2 - 第27条の30の11)
*第3章 - [[w:証券会社|証券会社等]](第28条 - 第66条)
*第3章の2 - 証券仲介業者(第66条の2 - 第66条の24)
*第4章 - 証券業協会(第67条 - 第79条の19)
*第4章の2 - 投資者保護基金(第79条の20 - 第79条の80)
*第5章 - [[w:証券取引所|証券取引所]](第80条 - 第154条)
*第5章の2 - 外国証券取引所(第155条 - 第156条)
*第5章の3 - 証券取引清算機関等(第156条の2 - 第156条の22)
*第5章の4 - 証券金融会社(第156条の23 - 第156条の37)
*第6章 - 有価証券の取引等に関する規制(第157条 - 第171条)
*第6章の2 -課徴金(第172条 - 第185条の21)
*第7章 - 雑則(第186条 - 第196条の2)
*第8章 - 罰則(第197条 - 第209条)
*第9章 - 犯則事件の調査等(第210条 - 第227条)
*附則
*規則
**[[財務諸表等規則]]
**[[連結財務諸表等規則]]
**[[中間財務諸表等規則]]
**[[中間連結財務諸表等規則]]
-->
== 判例集 ==
*昭和時代
*平成時代
{{stub|law}}
[[Category:法学|きんゆうしようひんとりひきほう]]
[[Category:経済法|きんゆうしようひんとりひきほう]] | null | 2022-10-05T06:33:29Z | [
"テンプレート:Stub"
]
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E9%87%91%E8%9E%8D%E5%95%86%E5%93%81%E5%8F%96%E5%BC%95%E6%B3%95 |
4,142 | 経済法 | 法学 > 経済法
経済法とは、経済活動を規律する法律群のことである。
| [
{
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"text": "法学 > 経済法",
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},
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"text": "経済法とは、経済活動を規律する法律群のことである。",
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},
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"title": ""
}
]
| 法学 > 経済法 経済法とは、経済活動を規律する法律群のことである。 | [[法学]] > [[経済法]]
[[w:経済法|経済法]]とは、経済活動を規律する法律群のことである。
== 経済法の教科書 ==
*[[独占禁止法]]
*[[不正競争防止法]]
*[[金融商品取引法]]
[[Category:法学の書庫|けいさいほう]]
[[category:経済法|*]] | null | 2022-10-05T06:32:33Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E7%B5%8C%E6%B8%88%E6%B3%95 |
4,143 | 不正競争防止法 | 不正競争防止法の教科書。
不正競争防止法(「不競法」などと本ページでは略記)の内容は、多岐に渡り、一例として、いわゆる「産業スパイ」を禁じた条項や営業秘密の保護などを制定していたり、一方では商標法や著作権法などでは取り締まることができない商品表示の模倣を規制したものや、あるいは特許法では取り締まることができないが他社の商品を真似する事を規制した条項など、内容が多岐にわたる。
法律自体は古く、昭和の初期に制定されているが、しかし産業スパイの規制は平成2年に制定されたり、その後の改正では社会のデジタル化に応じた新しい規制が追加されたりするなど、制定当初と比べ、法の性質が比較的大きく変わってきている。
無許可で、有名ブランドなどの商品表示(商品名や企業名など)にあやかった商品名や企業名や店名などをつける事は、違法である(2条1項2号)。(以下、「2号」と呼ぶことにする) そのような商品を販売する事なども違法である。 商標権法と違い登録を要件としない代わりに、不正競争防止法では周知性(1号)や著名性(2号)などを要件としている。
2号の著名性ある表示の保護は、平成5年(1993)の全面改正の際に新設された条項である。
平成の前半、千葉県である飲食店が自店の店名に「スナックシャネル」という名前をつけた。
これがイタリアの有名服飾ブランドのシャネル グループによって訴えられた。
業種や規模の非類似性から、消費者がスナックシャネルとイタリアのシャネルとが混同される可能性は低いだろうが、 しかし最高裁は誤認を引き起こす可能性があるとして、シャネルグループ側の勝訴とした。
商標権の場合は、業種区分などの類似性が議論になる。
しかし不正競争防止法では、業種が類似していなくても対象になる。
この判例の背景として、現代では多くの企業はブランドイメージを重視しており、 たとえ異業種であっても商品名や企業名を真似られる事は、 そのブランドイメージの信用低下につながるおそれのある事などが、 背景として考えられる。
なお、ラブホテルのホテルシャネル事件とは異なる事件である。
日本企業など日本の組織が非公開にしている技術などの情報を外部に漏らすと、営業秘密に関する不正競争行為とみなされ、違法である。2条1項4号~10号に該当する。産業スパイの違法性も、これに該当する。
製造業などの技術ノウハウや設計図に限らず、顧客名簿や従業員名簿や仕入れリストなども営業秘密になりうる。
また、窃取や詐欺などの手法をもちいて技術情報などを取得することも、不正取得とみなされ、それを使用したり開示することは営業秘密に関する不正競争行為であり、違法である。たとえば、自分が直接詐取をしなくとも、たとえば詐取された顧客名簿である事を知りながら取引するなどは違法である。
日本の組織でなく、日本でも活動していない外国企業の営業秘密については、処罰の対象から外れる。一方、日本で事業をしている組織の営業秘密でありさえすれば、侵害された場所が外国であっても処罰の対象になる(21条6項)
なお、営業秘密の侵害ではなく、日本国の裁判所の発する秘密保持命令に違反した場合は、日本の裁判所の命令に違反した事が問題でもあるので、日本の組織の営業秘密であるかどうかを問わない(21条7項)。
営業秘密の成立要件としては、有用性、非公知性、秘密管理性の3つがある(不正競争防止法2条6項)。
営業秘密でない情報でも契約書などにより秘密にする事は法的に可能であるが、その場合の根拠法は不正競争防止法ではなく民法その他の法など別の法が根拠法になる。
模倣品や海賊版の対策として2条1項3号では、他人の商品の形態を模倣した商品の譲渡が禁止されている。
平成5年以前でも、意匠権などを用いて意匠登録をされているものは取り締まりをすることができたが、意匠は早い時期に模倣をすることができてしまうため、意匠登録がされる前は意匠権によっては取り締まることができないなどの事情もあり、保護が不十分であった。このため、平成5年に上記の規定が新設されることになった。
ただし、日本国内において発売から3年が経過した商品については、(常識的な限度はあるだろうが、)ある程度なら形態の模倣をする事が可能である(19条5項イ)。
この理由としては、その3年のうちに先行投資がある程度は回収できる事などが理由と考えられる。もちろん3年以内には投資をあまり回収できなかった商品もありうるが、しかし行政上の都合により一律に期間を設定する必要があるため、よって前述のような政策的な見地により一定の期間を定めたと説明されている。また3年という長さの根拠については、1993年の欧州共同体における同類の規制でも発売後の模倣禁止の期間が3年であったので、国際的ハーモナイゼーション(国際協調や、国際的なすり合わせのような意味)の観点からも日本でも3年が採用された。
商標登録されてない商品名や商号でも、他社がそれを無許可で使用すると、もしその商品名や商号が十分に有名なものの場合、不正競争防止法違反になる場合がある(2条1項1号)。
有名な事例として「勝烈庵」(かつれつあん)事件がある。これは、横浜にある料理屋の「勝烈庵」が、他社に商店名を真似された事件であり、昭和51年の裁判と昭和58年の裁判があるが、昭和58年のほうの裁判では、横浜地方裁判所の判決では横浜を中心とした周辺地域での周知性を根拠にして、裁判所は他店の「かつれつあん」および類似の商店名の使用を差し止めを認めた。 一方、静岡県富士市所在の「かつれつあん」に対する請求については、周知性が否定されたので、請求が棄却された。
商標法による登録商標の保護は日本全国に及ぶが、一方で不正競争防止法による商標の保護は、上述のように、その商標が周知の地域だけに限られる。不正競争防止法による商標の保護は、商標登録されてないものの保護をするのだから、上述のように集知性という相応の基準があるわけである。
原産地を誤認させる表示は、不正競争とされ違法である。原産地に限らず、品質、内容、製造方法、用途について誤認を引きおこすもの(誤認惹起)は違法である(2条1項20号)。つまり、原産地や品質などの誤認惹起行為は違法である。
説明の簡略化のため、本ページでは主に原産地について説明する。
たとえば日本産のワインであるのにフランス産ワインであると誤認させるような表示は違法である 。
原産地表示が明記されていなくても、たとえば日本産製品の包装にイタリア国旗など外国国旗をつけて販売するような事は、外国で製造されたものと誤認させるおそれがあるので違法とみなされた判例がある。 (ヘアピン事件)
ただし別の判例では、ダイヤモンドの場合は加工によって大きく価値が変わるので、産出国ではなくその加工地が原産地となる場合もある。 (昭和53年の原石ベルギーダイヤモンド事件)このように商品価値が大きく付与された地を基準として原産地とする傾向がある。
品質の誤認惹起の判例としては、酒税法上「ビール」でない発泡酒を「ライナービヤー」として販売した事件が、日本では「ビヤ-」とは「ビール」のこととするのが一般的であるとの理由で誤認惹起行為に該当するとして、判例では違法になった(昭和40年のライナービヤー事件)。
これら誤認惹起の訴訟や差し止めが可能な請求権者は、その誤認惹起行為により「営業上の利益」を侵害される者に限定されるので、原則として誤認惹起をする者に対する競争者だけが請求可能である。よって、一般消費者には原則として請求の主体にはならない。
裁判は憲法では公開が原則であるが(日本国憲法82条)、しかし営業秘密に関する裁判は公開すべきではない。
そこで、例外的に、営業秘密に関する裁判については、裁判所はその営業秘密を非公開にして、非公開である裁判官室やその他の非公開の場所で処理を進めること等により、もっぱら裁判官自身だけが閲覧できるようにする事ができる(7条2項など)。この制度のことを「インカメラ手続」または「インカメラ審理手続」などという。
ただし、必要に応じて、裁判者の裁量に応じて当事者や訴訟代理人や民事訴訟法で定められる専門委員(民訴第5条第2節第1款)に情報の一部を開示することができる(不競法7条4項 など)。
このインカメラ手続きに加えて、さらに秘密保持命令(10条)を当事者などに発する事を併用することにより、より一層に営業秘密を保持させる効果がある。秘密保持命令に違反して営業秘密をもらすと、刑事罰の対象になる(21条2項6号)。なお秘密保持命令は、当事者からの申し立てにもとづいて裁判所が発することができ(10条2項)、また決定の通知は決定書による書面で当人に通達しなければならない(10条3項)。
なお、上記の非公開の条文による非公開方法とは全く異なる他の非公開手段として、民事訴訟を利用せずに仲裁を利用するという手段もある。なぜなら、民事訴訟は公開が原則であるが、一方で仲裁の制度には公開の義務が無いので、民事訴訟を起こさずに仲裁でとどめておく方法で「企業秘密」を非公開にできるからである。実際、国際商事紛争では仲裁もよく使われている。ニューヨーク条約という国際商事紛争の仲裁に関する国際条約があるので、実効性も高い。
他人の商品や他社の企業名などと同じドメインまたは類似のドメインを取得することは違法である(19号)。ドメインに関する本号は平成13年改正で導入された。
なお、19号の条文は 「不正の利益を得る目的で、又は他人に損害を加える目的で、他人の特定商品等表示(人の業務に係る氏名、商号、商標、標章その他の商品又は役務を表示するものをいう。)と同一若しくは類似のドメイン名を使用する権利を取得し、若しくは保有し、又はそのドメイン名を使用する行為」とあるが、 これらの目的部分に当たる「不正の利益を得る目的で、又は他人に損害を加える目的」のことを法学用語では図利加害目的と呼んでいる。
DVDのコピーガードをやぶる事などは違法(不競法2条1項17号・18号)。 条文では「技術的制限手段の効果を妨げること」などが違法であるとされる。
DVD等のコピーガードやぶりのほか、衛星放送などのスクランブル放送の不正視聴、購入製品シリアル番号の入力が必要なコンピュータソフトウェアの不正利用などが対象となると考えられている。
例として、ある会社の法人の従業員が不正競争防止法違反を行ったとき、国や行政は必要に応じてその従業員の雇い主である法人(例の場合なら会社)または雇用主である自然人も罰する事ができ、こういった規定のことを「両罰規定」という。
ただし、被害者がその雇用主の法人自身である場合にまで、被害者法人を罰するのは不合理であるので、学説などにより、雇用主地震が被害者である場合は例外と考えられている。
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"text": "不正競争防止法の教科書。",
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"text": "不正競争防止法(「不競法」などと本ページでは略記)の内容は、多岐に渡り、一例として、いわゆる「産業スパイ」を禁じた条項や営業秘密の保護などを制定していたり、一方では商標法や著作権法などでは取り締まることができない商品表示の模倣を規制したものや、あるいは特許法では取り締まることができないが他社の商品を真似する事を規制した条項など、内容が多岐にわたる。",
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"paragraph_id": 3,
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"text": "法律自体は古く、昭和の初期に制定されているが、しかし産業スパイの規制は平成2年に制定されたり、その後の改正では社会のデジタル化に応じた新しい規制が追加されたりするなど、制定当初と比べ、法の性質が比較的大きく変わってきている。",
"title": "概要"
},
{
"paragraph_id": 4,
"tag": "p",
"text": "無許可で、有名ブランドなどの商品表示(商品名や企業名など)にあやかった商品名や企業名や店名などをつける事は、違法である(2条1項2号)。(以下、「2号」と呼ぶことにする) そのような商品を販売する事なども違法である。 商標権法と違い登録を要件としない代わりに、不正競争防止法では周知性(1号)や著名性(2号)などを要件としている。",
"title": "概要"
},
{
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"text": "2号の著名性ある表示の保護は、平成5年(1993)の全面改正の際に新設された条項である。",
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"text": "平成の前半、千葉県である飲食店が自店の店名に「スナックシャネル」という名前をつけた。",
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"text": "これがイタリアの有名服飾ブランドのシャネル グループによって訴えられた。",
"title": "概要"
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"text": "業種や規模の非類似性から、消費者がスナックシャネルとイタリアのシャネルとが混同される可能性は低いだろうが、 しかし最高裁は誤認を引き起こす可能性があるとして、シャネルグループ側の勝訴とした。",
"title": "概要"
},
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"text": "商標権の場合は、業種区分などの類似性が議論になる。",
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"text": "しかし不正競争防止法では、業種が類似していなくても対象になる。",
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"text": "この判例の背景として、現代では多くの企業はブランドイメージを重視しており、 たとえ異業種であっても商品名や企業名を真似られる事は、 そのブランドイメージの信用低下につながるおそれのある事などが、 背景として考えられる。",
"title": "概要"
},
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"text": "なお、ラブホテルのホテルシャネル事件とは異なる事件である。",
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"text": "日本企業など日本の組織が非公開にしている技術などの情報を外部に漏らすと、営業秘密に関する不正競争行為とみなされ、違法である。2条1項4号~10号に該当する。産業スパイの違法性も、これに該当する。",
"title": "概要"
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"text": "製造業などの技術ノウハウや設計図に限らず、顧客名簿や従業員名簿や仕入れリストなども営業秘密になりうる。",
"title": "概要"
},
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"text": "また、窃取や詐欺などの手法をもちいて技術情報などを取得することも、不正取得とみなされ、それを使用したり開示することは営業秘密に関する不正競争行為であり、違法である。たとえば、自分が直接詐取をしなくとも、たとえば詐取された顧客名簿である事を知りながら取引するなどは違法である。",
"title": "概要"
},
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"text": "日本の組織でなく、日本でも活動していない外国企業の営業秘密については、処罰の対象から外れる。一方、日本で事業をしている組織の営業秘密でありさえすれば、侵害された場所が外国であっても処罰の対象になる(21条6項)",
"title": "概要"
},
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"text": "なお、営業秘密の侵害ではなく、日本国の裁判所の発する秘密保持命令に違反した場合は、日本の裁判所の命令に違反した事が問題でもあるので、日本の組織の営業秘密であるかどうかを問わない(21条7項)。",
"title": "概要"
},
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"text": "営業秘密の成立要件としては、有用性、非公知性、秘密管理性の3つがある(不正競争防止法2条6項)。",
"title": "概要"
},
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"text": "営業秘密でない情報でも契約書などにより秘密にする事は法的に可能であるが、その場合の根拠法は不正競争防止法ではなく民法その他の法など別の法が根拠法になる。",
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},
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"text": "模倣品や海賊版の対策として2条1項3号では、他人の商品の形態を模倣した商品の譲渡が禁止されている。",
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"text": "平成5年以前でも、意匠権などを用いて意匠登録をされているものは取り締まりをすることができたが、意匠は早い時期に模倣をすることができてしまうため、意匠登録がされる前は意匠権によっては取り締まることができないなどの事情もあり、保護が不十分であった。このため、平成5年に上記の規定が新設されることになった。",
"title": "概要"
},
{
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"text": "ただし、日本国内において発売から3年が経過した商品については、(常識的な限度はあるだろうが、)ある程度なら形態の模倣をする事が可能である(19条5項イ)。",
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},
{
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"text": "この理由としては、その3年のうちに先行投資がある程度は回収できる事などが理由と考えられる。もちろん3年以内には投資をあまり回収できなかった商品もありうるが、しかし行政上の都合により一律に期間を設定する必要があるため、よって前述のような政策的な見地により一定の期間を定めたと説明されている。また3年という長さの根拠については、1993年の欧州共同体における同類の規制でも発売後の模倣禁止の期間が3年であったので、国際的ハーモナイゼーション(国際協調や、国際的なすり合わせのような意味)の観点からも日本でも3年が採用された。",
"title": "概要"
},
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"text": "",
"title": "概要"
},
{
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"text": "商標登録されてない商品名や商号でも、他社がそれを無許可で使用すると、もしその商品名や商号が十分に有名なものの場合、不正競争防止法違反になる場合がある(2条1項1号)。",
"title": "概要"
},
{
"paragraph_id": 26,
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"text": "有名な事例として「勝烈庵」(かつれつあん)事件がある。これは、横浜にある料理屋の「勝烈庵」が、他社に商店名を真似された事件であり、昭和51年の裁判と昭和58年の裁判があるが、昭和58年のほうの裁判では、横浜地方裁判所の判決では横浜を中心とした周辺地域での周知性を根拠にして、裁判所は他店の「かつれつあん」および類似の商店名の使用を差し止めを認めた。 一方、静岡県富士市所在の「かつれつあん」に対する請求については、周知性が否定されたので、請求が棄却された。",
"title": "概要"
},
{
"paragraph_id": 27,
"tag": "p",
"text": "商標法による登録商標の保護は日本全国に及ぶが、一方で不正競争防止法による商標の保護は、上述のように、その商標が周知の地域だけに限られる。不正競争防止法による商標の保護は、商標登録されてないものの保護をするのだから、上述のように集知性という相応の基準があるわけである。",
"title": "概要"
},
{
"paragraph_id": 28,
"tag": "p",
"text": "原産地を誤認させる表示は、不正競争とされ違法である。原産地に限らず、品質、内容、製造方法、用途について誤認を引きおこすもの(誤認惹起)は違法である(2条1項20号)。つまり、原産地や品質などの誤認惹起行為は違法である。",
"title": "概要"
},
{
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"text": "説明の簡略化のため、本ページでは主に原産地について説明する。",
"title": "概要"
},
{
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"text": "たとえば日本産のワインであるのにフランス産ワインであると誤認させるような表示は違法である 。",
"title": "概要"
},
{
"paragraph_id": 31,
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"text": "原産地表示が明記されていなくても、たとえば日本産製品の包装にイタリア国旗など外国国旗をつけて販売するような事は、外国で製造されたものと誤認させるおそれがあるので違法とみなされた判例がある。 (ヘアピン事件)",
"title": "概要"
},
{
"paragraph_id": 32,
"tag": "p",
"text": "ただし別の判例では、ダイヤモンドの場合は加工によって大きく価値が変わるので、産出国ではなくその加工地が原産地となる場合もある。 (昭和53年の原石ベルギーダイヤモンド事件)このように商品価値が大きく付与された地を基準として原産地とする傾向がある。",
"title": "概要"
},
{
"paragraph_id": 33,
"tag": "p",
"text": "品質の誤認惹起の判例としては、酒税法上「ビール」でない発泡酒を「ライナービヤー」として販売した事件が、日本では「ビヤ-」とは「ビール」のこととするのが一般的であるとの理由で誤認惹起行為に該当するとして、判例では違法になった(昭和40年のライナービヤー事件)。",
"title": "概要"
},
{
"paragraph_id": 34,
"tag": "p",
"text": "これら誤認惹起の訴訟や差し止めが可能な請求権者は、その誤認惹起行為により「営業上の利益」を侵害される者に限定されるので、原則として誤認惹起をする者に対する競争者だけが請求可能である。よって、一般消費者には原則として請求の主体にはならない。",
"title": "概要"
},
{
"paragraph_id": 35,
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"text": "裁判は憲法では公開が原則であるが(日本国憲法82条)、しかし営業秘密に関する裁判は公開すべきではない。",
"title": "雑題"
},
{
"paragraph_id": 36,
"tag": "p",
"text": "そこで、例外的に、営業秘密に関する裁判については、裁判所はその営業秘密を非公開にして、非公開である裁判官室やその他の非公開の場所で処理を進めること等により、もっぱら裁判官自身だけが閲覧できるようにする事ができる(7条2項など)。この制度のことを「インカメラ手続」または「インカメラ審理手続」などという。",
"title": "雑題"
},
{
"paragraph_id": 37,
"tag": "p",
"text": "ただし、必要に応じて、裁判者の裁量に応じて当事者や訴訟代理人や民事訴訟法で定められる専門委員(民訴第5条第2節第1款)に情報の一部を開示することができる(不競法7条4項 など)。",
"title": "雑題"
},
{
"paragraph_id": 38,
"tag": "p",
"text": "このインカメラ手続きに加えて、さらに秘密保持命令(10条)を当事者などに発する事を併用することにより、より一層に営業秘密を保持させる効果がある。秘密保持命令に違反して営業秘密をもらすと、刑事罰の対象になる(21条2項6号)。なお秘密保持命令は、当事者からの申し立てにもとづいて裁判所が発することができ(10条2項)、また決定の通知は決定書による書面で当人に通達しなければならない(10条3項)。",
"title": "雑題"
},
{
"paragraph_id": 39,
"tag": "p",
"text": "なお、上記の非公開の条文による非公開方法とは全く異なる他の非公開手段として、民事訴訟を利用せずに仲裁を利用するという手段もある。なぜなら、民事訴訟は公開が原則であるが、一方で仲裁の制度には公開の義務が無いので、民事訴訟を起こさずに仲裁でとどめておく方法で「企業秘密」を非公開にできるからである。実際、国際商事紛争では仲裁もよく使われている。ニューヨーク条約という国際商事紛争の仲裁に関する国際条約があるので、実効性も高い。",
"title": "雑題"
},
{
"paragraph_id": 40,
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"text": "",
"title": "雑題"
},
{
"paragraph_id": 41,
"tag": "p",
"text": "他人の商品や他社の企業名などと同じドメインまたは類似のドメインを取得することは違法である(19号)。ドメインに関する本号は平成13年改正で導入された。",
"title": "雑題"
},
{
"paragraph_id": 42,
"tag": "p",
"text": "なお、19号の条文は 「不正の利益を得る目的で、又は他人に損害を加える目的で、他人の特定商品等表示(人の業務に係る氏名、商号、商標、標章その他の商品又は役務を表示するものをいう。)と同一若しくは類似のドメイン名を使用する権利を取得し、若しくは保有し、又はそのドメイン名を使用する行為」とあるが、 これらの目的部分に当たる「不正の利益を得る目的で、又は他人に損害を加える目的」のことを法学用語では図利加害目的と呼んでいる。",
"title": "雑題"
},
{
"paragraph_id": 43,
"tag": "p",
"text": "DVDのコピーガードをやぶる事などは違法(不競法2条1項17号・18号)。 条文では「技術的制限手段の効果を妨げること」などが違法であるとされる。",
"title": "雑題"
},
{
"paragraph_id": 44,
"tag": "p",
"text": "DVD等のコピーガードやぶりのほか、衛星放送などのスクランブル放送の不正視聴、購入製品シリアル番号の入力が必要なコンピュータソフトウェアの不正利用などが対象となると考えられている。",
"title": "雑題"
},
{
"paragraph_id": 45,
"tag": "p",
"text": "例として、ある会社の法人の従業員が不正競争防止法違反を行ったとき、国や行政は必要に応じてその従業員の雇い主である法人(例の場合なら会社)または雇用主である自然人も罰する事ができ、こういった規定のことを「両罰規定」という。",
"title": "雑題"
},
{
"paragraph_id": 46,
"tag": "p",
"text": "ただし、被害者がその雇用主の法人自身である場合にまで、被害者法人を罰するのは不合理であるので、学説などにより、雇用主地震が被害者である場合は例外と考えられている。",
"title": "雑題"
},
{
"paragraph_id": 47,
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"text": "",
"title": "雑題"
}
]
| 法学 > 経済法 > 不正競争防止法
法学 > 知的財産権法 > 不正競争防止法 不正競争防止法の教科書。 | * [[法学]] > [[経済法]] > [[不正競争防止法]]
* [[法学]] > [[知的財産権法]] > [[不正競争防止法]]
[[w:不正競争防止法|不正競争防止法]]の教科書。
== 概要 ==
不正競争防止法(「不競法」などと本ページでは略記)の内容は、多岐に渡り、一例として、いわゆる「産業スパイ」を禁じた条項や営業秘密の保護などを制定していたり、一方では商標法や著作権法などでは取り締まることができない商品表示の模倣を規制したものや、あるいは特許法では取り締まることができないが他社の商品を真似する事を規制した条項など、内容が多岐にわたる。
法律自体は古く、昭和の初期に制定されているが、しかし産業スパイの規制は平成2年に制定されたり、その後の改正では社会のデジタル化に応じた新しい規制が追加されたりするなど、制定当初と比べ、法の性質が比較的大きく変わってきている。
=== ブランドの保護 ===
無許可で、有名ブランドなどの商品表示(商品名や企業名など)にあやかった商品名や企業名や店名などをつける事は、違法である(2条1項2号)<ref>大阪弁護士会、P174</ref>。(以下、「2号」と呼ぶことにする)
そのような商品を販売する事なども違法である。
商標権法と違い登録を要件としない代わりに、不正競争防止法では周知性(1号)や著名性(2号)などを要件としている<ref>愛知、P414</ref>。
2号の著名性ある表示の保護は、平成5年(1993)の全面改正の際に新設された条項である<ref>角田、P303</ref>。
;スナックシャネル事件
平成の前半、千葉県である飲食店が自店の店名に「スナックシャネル」という名前をつけた。
これがイタリアの有名服飾ブランドのシャネル グループによって訴えられた。
業種や規模の非類似性<ref>角田、P301</ref>から、消費者がスナックシャネルとイタリアのシャネルとが混同される可能性は低い<ref>愛知、P417</ref>だろうが、
しかし最高裁は誤認を引き起こす可能性があるとして、シャネルグループ側の勝訴とした。
商標権の場合は、業種区分などの類似性が議論になる。
しかし不正競争防止法では、業種が類似していなくても対象になる。
この判例の背景として、現代では多くの企業はブランドイメージを重視しており、
たとえ異業種であっても商品名や企業名を真似られる事は、
そのブランドイメージの信用低下につながるおそれのある事などが、
背景として考えられる<ref>大阪弁護士会、P175</ref>。
なお、ラブホテルのホテルシャネル事件とは異なる事件である<ref>角田、P303</ref>。
=== 営業秘密 ===
日本企業など日本の組織<ref>茶園、P180</ref>が非公開にしている技術などの情報を外部に漏らすと、営業秘密に関する不正競争行為とみなされ、違法である。2条1項4号~10号に該当する。産業スパイの違法性も、これに該当する<ref>茶園、P74</ref>。
製造業などの技術ノウハウや設計図<ref>『逐条解説 不正競争防止法 第2版』、P91</ref>に限らず、顧客名簿や従業員名簿<ref>『逐条解説 不正競争防止法 第2版』、P99、参考文献では派遣企業の管理名簿が例示されている</ref>や仕入れリストなども営業秘密になりうる<ref>愛知、P43</ref>。
また、窃取や詐欺などの手法をもちいて技術情報などを取得することも、不正取得とみなされ、それを使用したり開示することは営業秘密に関する不正競争行為であり、違法である<ref>茶園、P74</ref>。たとえば、自分が直接詐取をしなくとも、たとえば詐取された顧客名簿である事を知りながら取引するなどは違法である<ref>愛知、P439</ref>。
;適用範囲
日本の組織でなく、日本でも活動していない外国企業の営業秘密については、処罰の対象から外れる。一方、日本で事業をしている組織の営業秘密でありさえすれば、侵害された場所が外国であっても処罰の対象になる(21条6項)<ref>茶園、P180</ref><ref>逐条、P288</ref>
なお、営業秘密の侵害ではなく、日本国の裁判所の発する秘密保持命令に違反した場合は、日本の裁判所の命令に違反した事が問題でもあるので、日本の組織の営業秘密であるかどうかを問わない(21条7項)<ref>茶園、P180</ref><ref>逐条、P290</ref>。
;その他
営業秘密の成立要件としては、有用性、非公知性、秘密管理性の3つがある(不正競争防止法2条6項)。
営業秘密でない情報でも契約書などにより秘密にする事は法的に可能であるが、その場合の根拠法は不正競争防止法ではなく民法その他の法など別の法が根拠法になる<ref>逐条、P360</ref>。
=== 模倣品・海賊版など ===
模倣品や海賊版の対策として2条1項3号では、他人の商品の形態を模倣した商品の譲渡が禁止されている。
平成5年以前でも、意匠権などを用いて意匠登録をされているものは取り締まりをすることができたが、意匠は早い時期に模倣をすることができてしまうため、意匠登録がされる前は意匠権によっては取り締まることができないなどの事情もあり、保護が不十分であった。このため、平成5年に上記の規定が新設されることになった。
ただし、日本国内において発売から3年が経過した商品については、(常識的な限度はあるだろうが、)ある程度なら形態の模倣をする事が可能である<ref>茶園、P58</ref><ref>茶園、P234</ref>(19条5項イ)。
この理由としては、その3年のうちに先行投資がある程度は回収できる事などが理由と考えられる。もちろん3年以内には投資をあまり回収できなかった商品もありうるが、しかし行政上の都合により一律に期間を設定する必要があるため、よって前述のような政策的な見地により一定の期間を定めたと説明されている<ref>茶園、P58</ref><ref>茶園、P240</ref>。また3年という長さの根拠については、1993年の欧州共同体における同類の規制でも発売後の模倣禁止の期間が3年であったので、国際的ハーモナイゼーション(国際協調や、国際的なすり合わせのような意味)の観点からも日本でも3年が採用された<ref>逐条、P240</ref>。
=== 商品名などの混同惹起 ===
商標登録されてない商品名や商号でも、他社がそれを無許可で使用すると、もしその商品名や商号が十分に有名なものの場合、不正競争防止法違反になる場合がある(2条1項1号)。
有名な事例として「勝烈庵」(かつれつあん)事件がある。これは、横浜にある料理屋の「勝烈庵」が、他社に商店名を真似された事件であり、昭和51年の裁判と昭和58年の裁判があるが、昭和58年のほうの裁判では、横浜地方裁判所の判決では横浜を中心とした周辺地域での周知性を根拠にして、裁判所は他店の「かつれつあん」および類似の商店名の使用を差し止めを認めた<ref>茶園、P26</ref><ref>逐条、P68</ref><ref>角田、P296</ref>。
一方、静岡県富士市所在の「かつれつあん」に対する請求については、周知性が否定されたので、請求が棄却された<ref>茶園、P27</ref><ref>角田、P296</ref><ref>愛知、P414</ref>。
商標法による登録商標の保護は日本全国に及ぶが、一方で不正競争防止法による商標の保護は、上述のように、その商標が周知の地域だけに限られる<ref>茶園、P26</ref>。不正競争防止法による商標の保護は、商標登録されてないものの保護をするのだから、上述のように集知性という相応の基準があるわけである<ref>逐条、P67</ref>。
=== 原産地などの誤認惹起 ===
原産地を誤認させる表示は、不正競争とされ違法である。原産地に限らず、品質、内容、製造方法、用途について誤認を引きおこすもの(誤認惹起)は違法である(2条1項20号)。つまり、原産地や品質などの誤認惹起行為は違法である。
説明の簡略化のため、本ページでは主に原産地について説明する。
たとえば日本産のワインであるのにフランス産ワインであると誤認させるような表示は違法である<ref>茶園、P118</ref>
<ref>角田、P322</ref>。
原産地表示が明記されていなくても、たとえば日本産製品の包装にイタリア国旗など外国国旗をつけて販売するような事は、外国で製造されたものと誤認させるおそれがあるので違法とみなされた判例がある。
(ヘアピン事件)<ref>角田、P322</ref><ref>逐条、P146</ref>
ただし別の判例では、ダイヤモンドの場合は加工によって大きく価値が変わるので、産出国ではなくその加工地が原産地となる場合もある<ref>逐条、P146</ref><ref>茶園、P118</ref>。
(昭和53年の原石ベルギーダイヤモンド事件)このように商品価値が大きく付与された地を基準として原産地とする傾向がある<ref>逐条、P146</ref><ref>茶園、P118</ref>。
品質の誤認惹起の判例としては、酒税法上「ビール」でない発泡酒を「ライナービヤー」として販売した事件が、日本では「ビヤ-」とは「ビール」のこととするのが一般的であるとの理由で誤認惹起行為に該当するとして、判例では違法になった(昭和40年のライナービヤー事件)<ref>逐条、P149</ref><ref>角田、P322</ref>。
これら誤認惹起の訴訟や差し止めが可能な請求権者は、その誤認惹起行為により「営業上の利益」を侵害される者に限定されるので、原則として誤認惹起をする者に対する競争者だけが請求可能である。よって、一般消費者には原則として請求の主体にはならない。<ref>逐条、P152</ref><ref>茶園、P122</ref><ref>角田、P322</ref>
== 雑題 ==
;裁判公開の例外
裁判は憲法では公開が原則であるが(日本国憲法82条)、しかし営業秘密に関する裁判は公開すべきではない。
そこで、例外的に、営業秘密に関する裁判については、裁判所はその営業秘密を非公開にして、非公開である裁判官室<ref>茶園、P163</ref>やその他の非公開の場所で処理を進めること等により、もっぱら裁判官自身だけが閲覧できるようにする事ができる(7条2項など)。<ref>茶園、P163</ref>この制度のことを「インカメラ手続」<ref>茶園、P163</ref>または「インカメラ審理手続」<ref>逐条、P189</ref>などという。
ただし、必要に応じて、裁判者の裁量に応じて当事者や訴訟代理人や民事訴訟法で定められる専門委員(民訴第5条第2節第1款)<ref>茶園、P163</ref>に情報の一部を開示することができる<ref>逐条、P190</ref>(不競法7条4項 など)。
このインカメラ手続きに加えて、さらに秘密保持命令(10条)を当事者などに発する事を併用することにより、より一層に営業秘密を保持させる効果がある<ref>茶園、P163</ref>。秘密保持命令に違反して営業秘密をもらすと、刑事罰の対象になる(21条2項6号)<ref>茶園、P164</ref><ref>逐条、P197</ref>。なお秘密保持命令は、当事者からの申し立てにもとづいて裁判所が発することができ(10条2項)、また決定の通知は決定書による書面で当人に通達しなければならない(10条3項)<ref>茶園、P164</ref><ref>逐条、P475</ref>。
なお、上記の非公開の条文による非公開方法とは全く異なる他の非公開手段として、民事訴訟を利用せずに仲裁を利用するという手段もある。なぜなら、民事訴訟は公開が原則であるが、一方で仲裁の制度には公開の義務が無いので、民事訴訟を起こさずに仲裁でとどめておく方法で「企業秘密」<ref>三木、P6</ref>を非公開にできるからである<ref>三木浩一『民事訴訟法』、2021年1月15日 第3版 第8刷 発行、P6</ref>。実際、国際商事紛争では仲裁もよく使われている<ref>三木、P6</ref>。ニューヨーク条約という国際商事紛争の仲裁に関する国際条約があるので、実効性も高い。
;ドメイン
他人の商品や他社の企業名などと同じドメインまたは類似のドメインを取得することは違法である(19号)。ドメインに関する本号は平成13年改正で導入された。
なお、19号の条文は
「不正の利益を得る目的で、又は他人に損害を加える目的で、他人の特定商品等表示(人の業務に係る氏名、商号、商標、標章その他の商品又は役務を表示するものをいう。)と同一若しくは類似のドメイン名を使用する権利を取得し、若しくは保有し、又はそのドメイン名を使用する行為」とあるが、
これらの目的部分に当たる「不正の利益を得る目的で、又は他人に損害を加える目的」のことを法学用語では図利加害目的と呼んでいる。<ref>茶園、不正競争防止法、P107</ref><ref>愛知、P446</ref>
;コピーガードやぶり
DVDのコピーガードをやぶる事などは違法(不競法2条1項17号・18号)。<ref>愛知、P444</ref> 条文では「技術的制限手段の効果を妨げること」などが違法であるとされる。
DVD等のコピーガードやぶりのほか、衛星放送<ref>茶園、P10</ref>などのスクランブル放送の不正視聴、購入製品シリアル番号の入力が必要なコンピュータソフトウェアの不正利用などが対象となると考えられている<ref>茶園、P100</ref>。
;両罰規定
例として、ある会社の法人の従業員が不正競争防止法違反を行ったとき、国や行政は必要に応じてその従業員の雇い主である法人(例の場合なら会社)または雇用主である自然人も罰する事ができ、こういった規定のことを「両罰規定」という<ref>逐条、P296</ref><ref>茶園、P172</ref>。
ただし、被害者がその雇用主の法人自身である場合にまで、被害者法人を罰するのは不合理であるので、学説などにより、雇用主地震が被害者である場合は例外と考えられている<ref>逐条、P297</ref>。
=== 主な参考文献 ===
* 茶園成樹 編『不正競争防止法 第2版』、有斐閣、2019年9月15日 第2版 第1刷発行、
* 経済産業省 知的財産政策室 編『逐条解説 不正競争防止法 第2版』、商事法務、2019年7月10日 第2版 第1刷 発行、
* 角田政芳・辰巳直彦『知的財産法 第9版』、有斐閣、2020年4月20日 第9版 第1刷 発行
* 愛知靖之ほか、『知的財産法』有斐閣、2018年4月30日 初版第1刷発行
* 『Q&A 商標・意匠・不正競争防止法 ~大阪の弁護士が解説する知的財産権~』、大阪弁護士会知的財産権委員会 出版プロジェクトチーム、平成28年9月20日 初版第1刷 発行
== 教科書・コンメンタール ==
* [[/序論|序論]](比較法・改正の歴史など)
* 目的(1条)
* 定義(2条)
* 差止関係(3条)
* 損害賠償関係(4条〜9条)
* 秘密保持関係(10条〜13条)
* 信用回復措置(14条)
* 消滅時効(15条)
* 外国国旗・国際機関の標章等の使用禁止(16条・17条)
* 利益供与の禁止(18条)
* 適用除外(19条)
* 経過措置(20条)
* 罰則(21条・22条)
* 刑事訴訟手続の特例(23条〜31条)
* 没収に関する手続等の特例(32条〜34条)
* 保全手続(35条・36条)
* 没収及び追徴の裁判の執行及び保全についての国際共助手続等(37条〜40条)
== 判例集 ==
* 昭和時代
* 平成時代
** [http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=73162 不正競争行為差止](最高裁判例 平成5年12月16日)不正競争防止法1条1項2号(現[[不正競争防止法第2条|2条]]1項1号) - アメックス事件
** [http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=54776 著作権侵害差止等](最高裁判例 平成9年7月17日)民訴法394条(現[[民事訴訟法第312条|312条]]1項),民訴法420条1項8号(現[[民事訴訟法第338条|338条]]1項8号),旧不正競争防止法(昭和9年法律第14号)1条1項1号(現2条1項3号),旧不正競争防止法(昭和9年法律第14号)6条(平成5年法では削除),[[商標法第46条|商標法46条]]1項1号<!--不正競争防止法に関係する判旨に係る参照法条のみ記載--> - ポパイ事件、ポパイ第4事件、ポパイネクタイ事件
** [http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=63054 不正競争行為禁止](最高裁判例 平成10年9月10日)不正競争防止法2条1項1号 - スナックシャネル事件
** [http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=62470 売掛代金請求本訴,損害賠償請求反訴事件](最高裁判例 平成13年6月11日)[[民法第90条|民法90条]],不正競争防止法2条1項1号,不正競争防止法13条1号(現[[不正競争防止法第21条|21条]]2項1号),[[商標法第78条|商標法78条]]
** [http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=52399 移送申立て却下決定に対する抗告審の取消決定に対する許可抗告事件](最高裁決定 平成16年4月8日)[[民事訴訟法第5条|民訴法5条]]9号,[[不正競争防止法第3条|不正競争防止法3条]]1項
** [http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=52429 名称使用差止等請求事件](最高裁判例 平成18年1月20日)不正競争防止法1条,不正競争防止法2条1項1号,2号,[[w:宗教法人法|宗教法人法]]6条<!--不正競争防止法に関係する判旨に係る参照法条のみ記載--> - 天理教事件、[[w:天理教豊文教会#名称使用差止等請求控訴事件|天理教豊文(とよぶみ)教会]]事件
** [https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=88168 不正競争防止法違反被告事件](最高裁判例 平成30年12月3日)不正競争防止法(平成27年法律第54号による改正前のもの)21条1項3号
* 令和時代
** [https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=90062 不正競争防止法違反被告事件](最高裁判例 令和3年3月1日)不正競争防止法(平成27年法律第54号による改正前のもの)2条1項10号,不正競争防止法(平成27年法律第54号による改正前のもの)21条2項4号
** [https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=91187 不正競争防止法違反幇助被告事件](最高裁判例 令和4年5月20日)[[刑法第60条|刑法60条]]、[[不正競争防止法第18条|不正競争防止法18条]]1項、不正競争防止法21条2項7号、[[刑事訴訟法第382条|刑訴法382条]]、[[刑事訴訟法第411条|刑訴法411条]]1号
== 他の知的財産法のリンク ==
* [[著作権法]] {{進捗|00%|2021-09-13}}
* [[商標法]] {{進捗|00%|2021-09-13}}
* [[不正競争防止法]] {{進捗|00%|2021-09-13}}
* [[特許法]] {{進捗|00%|2021-09-13}}
* [[意匠法]] {{進捗|00%|2021-09-13}}
== 出典などの脚注 ==
[[カテゴリ:法学|ふせいきようそうほうしほう]]
[[category:経済法|ふせいきようそうほうしほう]]
[[カテゴリ:不正競争防止法|*]] | 2006-09-01T17:12:47Z | 2023-12-16T12:09:45Z | [
"テンプレート:進捗"
]
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E4%B8%8D%E6%AD%A3%E7%AB%B6%E4%BA%89%E9%98%B2%E6%AD%A2%E6%B3%95 |
4,144 | 労働法 | 労働法の教科書。
| [
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]
| 法学 > 労働法 労働法の教科書。 | *[[法学]] > [[労働法]]
[[w:労働法|労働法]]の教科書。
== 労働法の教科書 ==
*[[労働基準法]]
*[[労働契約法]]
*[[労働組合法]]
*[[労働関係調整法]]
*[[最低賃金法]]
*[[男女雇用機会均等法]]
*[[労働審判法]]
*[[労働安全衛生法]]
*[[労働者派遣法]]
*[[職業安定法]]
[[Category:法学の書庫|ろうとうほう]] | null | 2022-05-09T22:14:59Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E5%8A%B4%E5%83%8D%E6%B3%95 |
4,185 | ドイツ語/はじめに | ドイツ語はインド・ヨーロッパ語族のうち西ゲルマン語系に属し、ドイツ、オーストリア、リヒテンシュタインを中心に、スイス、ベルギー、ルクセンブルク、イタリア、チェコ、フランスのアルザス地域圏の一部や、アメリカ合衆国などで、約1億2千万人に話されている言語です。
かつてはポーランドやチェコなどでも話されていました。ドイツ語の詳しい歴史についてはウィキペディアの歴史の項目をご覧ください。ドイツ語を話す人は決して多くはありませんが、ドイツ語圏は文学、学術、歴史の世界で重要な貢献を果たしてきました。また現在もドイツ・スイス・オーストリアなどのドイツ語圏では、ドイツ語による活発な経済活動や文化活動が行われており、現代社会でも有用な言語です。
ドイツ語は、英語と近いため、似た単語が多く、英語を知っている人には親しみやすい言語です。けれども、英語にはない冠詞や名詞の格変化などがあり、やや最初はとまどうかもしれません。しかしドイツ語の文法はあまり例外がなく、根気よく基本的な表現を習得していくことで、かなりの程度まで上達することが誰にでも可能です。
この教科書では、それぞれのレベルに合わせた学習目標をおいています。 初級では、ドイツ語で自分の意思を伝えること、日常の場面で出会う表現を理解できること、基本的な文法事項を習得することを目標にします。簡単な表現からはじめて、だんだんに複雑な表現を覚えていきます。使われる単語には、基本的な単語に若干ドイツの日常生活でなじみ深い単語を加えてあります。
各課は例文・単語・文法事項・その他の表現・豆知識を含んでいます。短い文章を中心に、実践的な場面で使われる表現を集めています。例文はその課で習得する基本的な表現と単語を含んでいます。例文は必ず一度は音読してください。またできれば例文は暗記してください。例文の後には訳がついていますので、日本語をみてドイツ語をいう練習をするとよいでしょう。例文の後に、その課で学習する単語のうち、重要なものの一覧があります。この単語も音読して、覚えるようにしましょう。
ドイツ語 表紙へ戻る/ ドイツ語 初級へすすむ | [
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"text": "かつてはポーランドやチェコなどでも話されていました。ドイツ語の詳しい歴史についてはウィキペディアの歴史の項目をご覧ください。ドイツ語を話す人は決して多くはありませんが、ドイツ語圏は文学、学術、歴史の世界で重要な貢献を果たしてきました。また現在もドイツ・スイス・オーストリアなどのドイツ語圏では、ドイツ語による活発な経済活動や文化活動が行われており、現代社会でも有用な言語です。",
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"text": "この教科書では、それぞれのレベルに合わせた学習目標をおいています。 初級では、ドイツ語で自分の意思を伝えること、日常の場面で出会う表現を理解できること、基本的な文法事項を習得することを目標にします。簡単な表現からはじめて、だんだんに複雑な表現を覚えていきます。使われる単語には、基本的な単語に若干ドイツの日常生活でなじみ深い単語を加えてあります。",
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"text": "各課は例文・単語・文法事項・その他の表現・豆知識を含んでいます。短い文章を中心に、実践的な場面で使われる表現を集めています。例文はその課で習得する基本的な表現と単語を含んでいます。例文は必ず一度は音読してください。またできれば例文は暗記してください。例文の後には訳がついていますので、日本語をみてドイツ語をいう練習をするとよいでしょう。例文の後に、その課で学習する単語のうち、重要なものの一覧があります。この単語も音読して、覚えるようにしましょう。",
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| ドイツ語はインド・ヨーロッパ語族のうち西ゲルマン語系に属し、ドイツ、オーストリア、リヒテンシュタインを中心に、スイス、ベルギー、ルクセンブルク、イタリア、チェコ、フランスのアルザス地域圏の一部や、アメリカ合衆国などで、約1億2千万人に話されている言語です。 かつてはポーランドやチェコなどでも話されていました。ドイツ語の詳しい歴史についてはウィキペディアの歴史の項目をご覧ください。ドイツ語を話す人は決して多くはありませんが、ドイツ語圏は文学、学術、歴史の世界で重要な貢献を果たしてきました。また現在もドイツ・スイス・オーストリアなどのドイツ語圏では、ドイツ語による活発な経済活動や文化活動が行われており、現代社会でも有用な言語です。 ドイツ語は、英語と近いため、似た単語が多く、英語を知っている人には親しみやすい言語です。けれども、英語にはない冠詞や名詞の格変化などがあり、やや最初はとまどうかもしれません。しかしドイツ語の文法はあまり例外がなく、根気よく基本的な表現を習得していくことで、かなりの程度まで上達することが誰にでも可能です。 この教科書では、それぞれのレベルに合わせた学習目標をおいています。
初級では、ドイツ語で自分の意思を伝えること、日常の場面で出会う表現を理解できること、基本的な文法事項を習得することを目標にします。簡単な表現からはじめて、だんだんに複雑な表現を覚えていきます。使われる単語には、基本的な単語に若干ドイツの日常生活でなじみ深い単語を加えてあります。 各課は例文・単語・文法事項・その他の表現・豆知識を含んでいます。短い文章を中心に、実践的な場面で使われる表現を集めています。例文はその課で習得する基本的な表現と単語を含んでいます。例文は必ず一度は音読してください。またできれば例文は暗記してください。例文の後には訳がついていますので、日本語をみてドイツ語をいう練習をするとよいでしょう。例文の後に、その課で学習する単語のうち、重要なものの一覧があります。この単語も音読して、覚えるようにしましょう。 ドイツ語 表紙へ戻る/
ドイツ語 初級へすすむ | [[File:Legal status of German in Europe.svg|frameless|right]]
ドイツ語はインド・ヨーロッパ語族のうち西ゲルマン語系に属し、[[w:ドイツ|ドイツ]]、[[w:オーストリア|オーストリア]]、[[w:リヒテンシュタイン|リヒテンシュタイン]]を中心に、[[w:スイス|スイス]]、[[w:ベルギー|ベルギー]]、[[w:ルクセンブルグ|ルクセンブルク]]、[[w:イタリア|イタリア]]、[[w:チェコ|チェコ]]、フランスの[[w:アルザス地域圏|アルザス地域圏]]の一部や、[[w:アメリカ合衆国|アメリカ合衆国]]などで、約1億2千万人に話されている言語です。
かつてはポーランドやチェコなどでも話されていました。ドイツ語の詳しい歴史についてはウィキペディアの[[w:ドイツ語#歴史|歴史の項目]]をご覧ください。ドイツ語を話す人は決して多くはありませんが、ドイツ語圏は文学、学術、歴史の世界で重要な貢献を果たしてきました。また現在もドイツ・スイス・オーストリアなどのドイツ語圏では、ドイツ語による活発な経済活動や文化活動が行われており、現代社会でも有用な言語です。
ドイツ語は、英語と近いため、似た単語が多く、英語を知っている人には親しみやすい言語です。けれども、英語にはない冠詞や名詞の格変化などがあり、やや最初はとまどうかもしれません。しかしドイツ語の文法はあまり例外がなく、根気よく基本的な表現を習得していくことで、かなりの程度まで上達することが誰にでも可能です。
この教科書では、それぞれのレベルに合わせた学習目標をおいています。
初級では、ドイツ語で自分の意思を伝えること、日常の場面で出会う表現を理解できること、基本的な文法事項を習得することを目標にします。簡単な表現からはじめて、だんだんに複雑な表現を覚えていきます。使われる単語には、基本的な単語に若干ドイツの日常生活でなじみ深い単語を加えてあります。
各課は例文・単語・文法事項・その他の表現・豆知識を含んでいます。短い文章を中心に、実践的な場面で使われる表現を集めています。例文はその課で習得する基本的な表現と単語を含んでいます。例文は必ず一度は音読してください。またできれば例文は暗記してください。例文の後には訳がついていますので、日本語をみてドイツ語をいう練習をするとよいでしょう。例文の後に、その課で学習する単語のうち、重要なものの一覧があります。この単語も音読して、覚えるようにしましょう。
[[ドイツ語]] 表紙へ戻る/
[[ドイツ語 初級]]へすすむ
[[Category:ドイツ語|はしめに]] | null | 2022-09-18T13:24:17Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%84%E8%AA%9E/%E3%81%AF%E3%81%98%E3%82%81%E3%81%AB |
4,193 | ギリシア語/形容詞 | ギリシャ語の形容詞は、修飾する名詞の性、数、格によって変化します。動詞の変化などと違って例外が少ないので覚えやすいでしょう。 | [
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"text": "ギリシャ語の形容詞は、修飾する名詞の性、数、格によって変化します。動詞の変化などと違って例外が少ないので覚えやすいでしょう。",
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]
| ギリシャ語の形容詞は、修飾する名詞の性、数、格によって変化します。動詞の変化などと違って例外が少ないので覚えやすいでしょう。 | ギリシャ語の形容詞は、修飾する名詞の性、数、格によって変化します。動詞の変化などと違って例外が少ないので覚えやすいでしょう。
=== 男性名詞 ===
*例:'''γιάτρος'''(医者)
{|
|- align="center"
|
|colspan="3" align="center"|単数
|colspan="12" align="center"|複数
|- align="center"
|主格
|ο κάλ'''ος''' γιάτρος
|colspan="12"|οι κάλ'''οι''' γιάτροι
|- align="center"
|属格
|του κάλ'''ου''' γιάτρου
|colspan="12"|των κάλ'''ων''' γιάτρων
|- align="center"
|対格
|τον κάλ'''ο''' γιάτρο
|colspan="12"|τους κάλ'''ους''' γιάτρους
|}
=== 女性名詞===
*例:'''ταβέρνα'''(レストラン)
{|
|- align="center"
|
|colspan="3" align="center"|単数
|colspan="12" align="center"|複数
|- align="center"
|主格
|η κάλ'''η''' ταβέρνα
|colspan="12"|οι κάλ'''ες''' ταβέρνες
|- align="center"
|属格
|της κάλ'''ης''' ταβέρνας
|colspan="12"|των κάλ'''ων''' ταβέρνων
|- align="center"
|対格
|την κάλ'''η''' ταβέρνα
|colspan="12"|τις κάλ'''ες''' ταβέρνες
|}
=== 中性名詞 ===
*例:'''μήλο'''(りんご)
{|
|- align="center"
|
|colspan="3" align="center"|単数
|colspan="12" align="center"|複数
|- align="center"
|主格
|το κάλ'''ο''' μήλο
|colspan="12"|τα κάλ'''α''' μήλα
|- align="center"
|属格
|του κάλ'''ου''' μήλου
|colspan="12"|των κάλ'''ων''' μήλων
|- align="center"
|対格
|το κάλ'''ο''' μήλο
|colspan="12"|τα κάλ'''α''' μήλα
|}
[[Category:ギリシア語|けいようし]] | null | 2006-12-16T15:43:01Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B7%E3%82%A2%E8%AA%9E/%E5%BD%A2%E5%AE%B9%E8%A9%9E |
4,205 | Xプログラミング | メインページ > 工学 > 情報技術 > プログラミング > Xプログラミング
ここでは、Unix上でGUIを扱う基礎となる、X Window Systemを扱います。
X Window System(以下、単に「X」と呼ぶ)はUNIX上でGUIを扱う手段として長く利用されています。現在では、いわゆるUNIXワークステーションだけでなく、一般のデスクトップパソコンでも、Xを利用することができます。 たとえば、Linuxのシステムを使えばもちろんXを利用することができるでしょう。また、UNIXベースであるMac OS Xでも“X11”というサーバを使えば、Aquaインタフェースと並行してXを利用できます。 また、(この解説では基本的に対象外ですが)Windowsであっても“Cygwin/X”などを利用すれば、やはりXを使うことができます。
Xを用いたプログラミングは、「点を打つ」「線を引く」といった単体で利用することが難しい機能を利用するものです。これらの機能だけを使うプログラミングは効率的だとは言い難いため、コンピュータに詳しい開発者であっても直接にXを使うプログラミングを敬遠し、Qt などのツールキットを利用するプログラマーも多くいます。実際、Xを用いたプログラミングを知らなくてもツールキットだけでグラフィカルなプログラムを作成することも可能です。しかし、たとえば次のような理由から X を用いるプログラミングの知識が必要とされる場合があります。
第一に、ツールキットが提供してくれるものだけで全ての用が足りるわけではありません。ツールキットが提供するウィジェットに不足を感じ、GTK+のソースを読んで内容を調べるようなときには、Xの知識がなければ読み進めることが困難です。
第二に、GUIを用いた単純なゲームなどを開発する場合は、ツールキットを用いるよりもxcbの関数を直接用いた方がプログラムは作成しやすく、かつ読みやすくできます。これは、ゲームで使いたいインターフェースは、しばしばウィジェットとして提供されているものとは別物であることが多いからです。ゲームのメニューやキャラクターやアイテムなどの要素をツールキットが提供する一般的な枠組みにを当てはめていくよりも作成者がそれぞれのゲームに適した枠組みを一から書き起こす方が開発は容易です。この場合に開発者は xcb を直接に用いたプログラミングを行うことになります。
前置きが長くなりましたが、ここから実際のX Window Systemプログラミングを行なっていきます。ただし、その前に実際にプログラムを動かす前に、いくつか知っておく必要があることがあります。プログラミングに慣れた人なら、手元にXのソースコードを置いておくことを勧めます。これらを閲覧することでX Window Systemの動作やプログラミング手法になじみやすくなります。X Window Systemは、
からダウンロードすることが出来ます。現在の系列はX11と呼ばれ、その中の最新版はR7.7です。X11系列のR6とR7ではビルドシステムに大きな変化が現われました。R6まではimakeが使われていましたが、R7以降ではGNUのAutotoolsを利用して各々の部分を個別にビルド出来るようになったのです。これは、個々のプログラムの独立性を高める上で大きな前進といえそうですが、ソースを読むという立場からは、全てのソースをひとまとめでダウンロード出来た方が便利です。ここではX11R6.8を利用します。R6系列では最も上のディレクトリはxc/が含まれています。xc/以下ではlib/, include/, program/などのサブディレクトリが含まれています。これらについてはXクライアントのプログラムをする上で何度か触れる機会が出て来ます。
ここまではソースを読む手間を惜しまない人向けです。ここからはXクライアントを作成する人全員が知っておく必要があります。ここでは2点重要な点をあげます。
1点目はXプログラムを動かすには、Xサーバが必要ということです。X Window System Sysyemはサーバクライアント型プログラムです。XサーバはXクライアントからの要求を受け取り、その内容を画面に描画していきます。program/Xserver以下のファイルがXサーバの本体です。Xサーバのプログラム名はXの1文字です。これについてのmanは$man Xで読むことが出来ます。man自体の長さもなかなかのものですが、SEE ALSOの数が非常に多く、読みはじめると相当の時間がかかりそうです。
我々が通常X Window Systemプログラムと呼ぶのはXクライアントのプログラムを指します。そのため、Xクライアントを動かすためには、Xサーバが動いている必要があります。xtermやgdmなどもXクライアントに含まれるため、これらが起動している環境では当然Xサーバも起動しています。一方、通常コンソールで作業しているならXサーバを立ち上げる必要があります。
簡潔にXサーバを立ち上げるには
コマンドを使うのがよいでしょう。このコマンドはXサーバ(X)に加え、最初のXクライアント(デフォルトではxterm)を立ち上げます。xinitからXサーバを起動した場合には、最初のXクライアントを終了した時点でXサーバも停止します。これはXとXクライアントを別々に立ち上げたときの振舞いとは異なっているので、注意が必要です。(xinitコマンドはprogram/xinit/xinit.cで定義されています。)
環境によっては、Xを立ち上げるのにstartxを利用する事を推奨しています。startxは、xinitと似ていますが、より多くのXクライアントを起動しようとします。これらはXプログラミングを行なう上では必要ないので、xinitを利用すればよいでしょう。(startxもprogram/xinit内のstartx.cppで定義されています。cppの拡張子ですがstartx自体はshのシェルスクリプトでc++とは関係がありません。)
2点目として、Xクライアントのコンパイルについて述べます。X Window Systemプログラミングでは通常Cを利用します。w:Gtk+やw:SDLに関していえば、これらはCPlusPlusやw:Pythonなどから利用することができるため、間接的には他の言語を利用してXプログラミングを行なうことは可能です。しかし、Xサーバへの通信を定義しているXlibは、Cのライブラリとして作成されているため、Cを利用するのがよいでしょう。
残念なことに、Xlibの関数を使用するためのヘッダファイルやライブラリをCコンパイラが見つけてくれるとは限りません。Xlib関連のファイルは/usr/以下ではなく/usr/X11R6(環境によってかわります。)以下に置かれています。これを見つけさせるためにコンパイラには次のようなフラグを与える必要があります。コンパイラがccと仮定すると、
が求められるコマンドです。ここで、-lX11は必ずソースファイルより後につけて下さい。(理由はccのmanまたはinfoの-lオプションに関する項にあります。ccは関数をファイル名が置かれた順に探すのです。)他にも-Wallなどをつけておくと引数の順番間違いなどを見つけるのに有用です。
pkg-configコマンドが利用できる環境なら、リンクのオプションを pkg-config x11 --libs で、コンパイルのオプションを pkg-config x11 --cflags で取得できます。
GUIを用いたプログラミングをするために、まずXサーバにGUIを描画したい領域を確保させます。Xサーバ上で確保された長方形の領域はウィンドウと呼ばれます。
最初にプログラム例を示します。このプログラムは2.6系列のLinuxで実行できることを確認していますが、システムによってはXlibの場所などが異なっており、コンパイルできないかも知れません。詳しいXlibの場所については、開発元、またはディストリビュータに聞いてください。
ここでいくつかの関数が用いられているので順に解説して行きます。各々の関数には対応した名前のmanファイルが存在しそれらの説明を読むことができます。
システムによってはMANPATH変数が適切に設定されておらず、manが利用できないかも知れません。ソースコードを持っているなら、doc/man/X11内にXOpenDisplayのmanが存在します(manファイルはgzipで圧縮されたテキストファイルです。そのため、エディタを使えばmanコマンドに頼らずともmanを読むことができます。)。
Xサーバとの通信を行い、クライアントが利用するリソースを手に入れる関数です。これ以降Xサーバとの通信はここで得たDisplay変数を用いて行われます。
引数にNULLを指定すると、現在使用されているXサーバがXサーバとして利用されます。(XOpenDisplayのmanから)
Xクライアントは長方形の領域を取得し、その中で描画を行います。ここで領域のことをWindowと呼び、Windowを取得するための関数がXCreateSimpleWindowです。XCreateWindowという関数ではより詳細な設定ができますが、ここでは使用しません。
引数は順にDisplay*,親ウィンドウ,x座標,y座標,幅,高さ,枠の幅,枠の色, 開いたウィンドウの色となっています。ここで2点についてコメントします。
まず、親ウィンドウという引数に付いてです。ウィンドウには親子関係があり、子ウィンドウは親ウィンドウが指定した範囲より外に描画を行うことができません。ここでは任意の位置にウィンドウを開きたいので、ルートウィンドウを親ウィンドウとして指定します。ルートウィンドウはXサーバが所持しているウィンドウでXサーバが使える全ての座標を占めているウィンドウです。そのため、ルートウィンドウを親ウィンドウとしているウィンドウは、サーバが使い得る全ての座標を利用することができます。
Xサーバが提供するルートウィンドウを利用するにはDefaultRootWindowを利用します。(lib/X11/Xlib.h内で定義されているマクロです。中身はDisplay構造体から対応するウィンドウを取り出しています。)
2点目は色についてです。色は数値によって表されます。Xウィンドウが実際に使える色はハードウェアによって決まっています。筆者の環境ではRGB値がそれぞれ0-255の値を取ることができます。このような環境ではRGBのそれぞれを16進数で指定することが可能です。rgb値をr,g,bとすると、色は次の式で表されます。
例えば白では(r,g,b) = (0xff, 0xff, 0xff)ですが、このときには与える色は
で表されます。例では0を与えていますが、これは、(r,g,b)=(0,0,0)で黒に対応します。
実際に実行すると画面左上に黒のウィンドウが開かれるはずです。ここまでで描画したい領域を押さえる方法を紹介しました。次項では実際に描画を行う方法を紹介します。
前項では領域を押さえる方法を習得しました。次に、領域内に点を打つ方法を紹介します。使える領域内には多くのw:ピクセルがあります。ここで扱うのは個々のピクセルを好みの色で塗りつぶす方法です。どのような絵もピクセルの集合で表されることを考慮すれば、これだけであらゆる絵がかけることが分かります。
逆に点を打つだけでは解決できないことを3点あげます。
1点目として、2Dのアニメーションを行いたいときには、打つべき点が多くあるため、1点ずつ描画を行っていると表示がちらつく問題をあげます。
2点目は静止画でも3Dの描画を行うには、どのピクセルをどの色で塗るかを決めなければなりません。
最後に、一般的なツールキットが提供するようなマウスに対する対応(例えばウィンドウ中のある領域をクリックすると'OK'が選択されるなど)は絵を書くこととは別に行う必要があります。
しかし、点が打てるなら、それを用いて線を引くことができます(斜め線の場合はどのピクセルを塗るかを決定するアルゴリズムが必要になります。w:ブレゼンハムのアルゴリズムを参照してください。)。線が引ければ、それを繰り返すことで長方形も作ることができます。結局点を打つことは全ての描画の基本になることに注意する必要があります。
点を打つには、XDrawPoint関数を使います。XMapWindowを使った後、
を追加します。追加した後にXFlush(dpy);を書かないとXDrawPointがXサーバに届かないので注意が必要です。うまく行くと画面の中心に黒い点が打たれるはずです。
ここでGCについてコメントします。XDrawPointの3つめの引数はGC(Graphics Context)という構造体です。GCとは描画される点や線の性質を定める性質を持っており、点の色などを設定するときにはこの量を設定する必要があります。
GCを利用するには、作ったGCをXサーバに登録する必要があります。GCの登録には
を利用します。(lib/X11/CrGC.c内の関数です。)
この関数は
のプロトタイプを持ちます。3番目と4番目が実際に値を登録する部分です。2番目のDrawableは新しく出て来た変数ですが、これについては後述します。
GCにはいくつかの設定項目がありますが、ここでは点の色を変更します。XDrawPointで用いられるのはGCのforegroundという項目です。
残念なことにこれを設定するには2段階の手順を踏む必要があります。まず、3番目の変数で変更したい値を指定します。次に、4番目の変数に実際に変更する値を与えます。この2つの手順によってforegroundの登録がなされます。
実際のコードは次のようになります。ここでは0xff0000(赤)の前景色を持つGCを登録します。
ここまででGCが登録されました。XGCValuesの詳細はXCreateGCのmanを参照してください。
ここでは変更する項目が1つなのでわからないのですが、3番目の引数であるunsigned longは、複数の要素を指定するためにビット演算を使用します。例えば、foregroundに加えてline_widthを変更したいときには、
を使用します。ビット演算についてはC言語を参照してください。
ここまでで3,4番目の引数に付いて述べて来ました。GCについての説明の最後にDrawableについて説明します。
Drawableは、WindowとPixmapの2つを合わせた名称です。(ちなみに、Pixmapで各ピクセルが1ビットで表されるとき、これをbitmapと呼びます。)(Xlib-C Language Interface http://xjman.dsl.gr.jp/X11R6/X11/ )これらはどちらもXDrawPointなどの描画関数で描画を行うことができるので、2つを同じような仕方で用いられると便利です。
一見するとWindowやPixmapはいくつかの内容を含んだ構造体だと思うかも知れません(実際GtkWindowは関数ポインタをいくつも保持している大きな構造体です。(gtk+/gtk/gtkwindow.c))。しかし、実際にはこれらの変数自体は単純な整数型のtypedefになっています。クライアント側では個々のWindowは番号だけで管理されています(include/X.hを参照。)。ウィンドウの場所や大きさはXサーバの側で保持するのでクライアント側ではこれで十分なわけです。
ここまでで図形を扱う方法を見て来ました。ここで、任意の図形を表示する方法について考察します。既にウィンドウ中の任意のピクセルを、任意の色で塗りつぶす方法を得ました。この方法だけを利用して、好きな図形を書くことができます。例えば、色を書き込んだ整数型の配列を用いて、
として絵を描き、
とすれば正しい図が描けます。
しかし、この方法は手間がかかる上、図に間違いがあったとき訂正するのも困難です。図を描画するためにはできればGUIツールを使いたいところでしょう。ただし、この場合は扱うファイル形式の問題が生じます。仮に絵がかけたとしてもそれをプログラム中で扱う方法が難しいなら、それはやはり使いづらくなってしまいます。
Xに付属のツールとしては、
を利用することができます。(program/bitmap以下のファイル。)bitmapはXでいうビットマップファイルを生成するGUIツールです。ここでいうビットマップファイルについては、Xlib内にそれらを扱う関数(XReadBitmapFileなど)が存在するため、移植性は完璧です。残念ながらビットマップファイルは白と黒の1色ずつしか扱うことができないので、現在のカラーディスプレイで使うには力不足です。
Xlib内ではないもののXとともに配布されているファイル形式としてxpm形式があります。xpm形式はGIMP, w:ImageMagickなどの著名なOSSで作ることができ、手軽に扱えることがメリットです。Xlib内には無いもののXと同時に配布されるため移植性も高いことが期待されます。加えて、xpmファイルから直接X内のデータに変換する関数が付属しているため、非常に簡単に扱えます。
それ以外のw:PNGやw:JPEGを扱う場合には、外部のライブラリを用いることが普通です。w:Gtk+やw:SDL_imageでは、これらのファイルを直接ロードする関数が提供されます。(Gtk+:gdk-pixbuf/io-*を利用, SDL_image:IMG_Loadを利用)この種のファイルを使うのなら、これらのツールを用いたプログラミングを考えた方がよいでしょう。
既にXは、クロスプラットフォームのGUIを提供することを述べました。もちろん、プラットフォーム毎の描画における差異は、ドライバによって吸収する必要があります。描画に関していえば、Xのドライバはprogram/Xserver/hw以下の各項目内で定義されています。顕著な例ではhw/darwin以下ではMac OS X上でXを動かす方法を定めています(w:en:XDarwinを参照)。ここではMac OS Xの描画エンジンであるw:quartzを利用してXサーバの各機能が記述されています。
クロスプラットフォームで描画ができることは大きなメリットです。しかし、コンピュータの操作という観点からは、図の描画だけでなくそれらを入力機器で操作する方法も各プラットフォーム毎に定義する必要があります。Xは実際に各プラットフォーム毎に入力機器を扱う方法を持っています。これらもprogram/Xserver/hw以下で定義されています。特にUnix系のOSについては、program/Xserver/hw/xfree86/os-support以下に記述されています。例えば、2.6系のLinuxでは、マウスはデバイスファイルを通じて使用します。os-support/linux/lnx_mouse.cでは、よく用いられるデバイスファイルである/dev/mouse, /dev/psauxが存在するかを確かめ、それらをopenしてマウスからの入力を読みとっています。
ここでは、Xを用いて入力機器を扱う方法を述べます。これらの入力は、X上でイベントとして扱われます。イベントは、Xサーバ上に用意されているキュー(XNextEventのmanより)で、各クライアントはXサーバからイベントを受け取ることで入力を受け取ります。
適切に設定されたXサーバ上には入力機器から自動的にイベントが集められます。我々はXクライアントにこれを取得するよう仕向ける必要があります。イベントの取得には2段階の手順が必要となります。まず、用いるウィンドウがどのイベントを受け取るかを定めます。2番目に、実際にイベントを受け取ります。
受け取るイベントを定めるには、XSelectInputを用います。
ここでは、event_maskが重要です。この整数は、どのイベントを受け取るかをビット演算で定めます。ビット演算にはinclude/X11/X.hで定義されている値を扱います。例えば、マウスのボタンが押されるイベントを検出したいときには、ButtonPressMaskを利用します。また、キーボードのキーが押されたことを検出するには、KeyPressMaskを利用します。
次に、実際にイベントを受け取る手順を述べます。イベントを受け取るには、XNextEventを利用します。
XNextEventは、XEvent*で指定された構造体にXサーバからのイベントを受け取ります。XNextEventは、Xサーバにイベントが無いときには、イベントが生じるまで待ちます。(XNextEventのmanより)
受け取ったイベントはXEventのtype要素を用いて分類されます。それぞれのイベントに応じて行う行動を記述すれば、イベントに対して対応できます。
ここでは、ButtonPressだけを扱います。
ButtonPress以外のイベントも扱いたいなら、case文を増やしていけば対応できます。XNextEventで使ったevはtype以外にもいくつかの要素を持っています。これを扱うには、対応するイベント構造体へのキャストを利用する必要があります。ButtonPressならevに対して、
(program/xev/xev.cより)とします。これで、eは、evの要素を持つXButtonEvent型の変数となりました。XButtonEventにはx, y, buttonなどの変数があります。(XButtonEventのmanより)これらを利用するには、ButtonPressのcase文下のprintfを、
とすればボタンが押された時のカーソルの座標と押されたボタンの種類がわかります。
イベントについて更に詳しく知りたいときには、
を利用するとよいでしょう。xevは、Xが扱うことができるあらゆるイベントを記述する簡潔なXクライアントです。ソースはprogram/xev/xev.cにあり、イベントの要素を取り出す方法が多く見つかります。
Windows上のフリーウェアでは時計がよく見られます。実際には時計のプログラミングは非常に簡単で、サンプルとしても適切です。ここでは、Xを用いて簡単なデジタル時計を作ります。
まず、CUIベースで定期的に時間を表示するプログラムを利用します。実際にはここまでで時計としての役目は果たしており、Xを利用するのはより見映えをよくするためです。
C言語のライブラリには、time()という関数があります。この関数はコンピュータが保持している現在時刻を返す関数です。この関数を利用して現在の時、分、秒を獲得し、定期的に表示することが当面の目的となります。実際に現在の時刻を獲得するには次のようなプログラムを書くことになります(このプログラムはGNU/Linux上でコンパイルできることを確認していますが、異なったシステム上では関数の使い方が違っているかもしれません。)。
ここでtime()は現在時刻を1970年1月1日00:00:00(UTC)からの経過秒を返します(timeのmanより)。ここで得た値は読みやすくないので、localtime()関数を利用して現在の時刻に変換します。localtimeの返り値はstruct tm* であり、この構造体は秒、分、時間などの情報をintとして持っています。具体的には tm_hour, tm_min, tm_sec などが対応する値です(localtimeのmanより)。
得られた値を定期的に表示するにはwhile(1)などの無限ループを利用します。単純にループをするとw:CPUを専有するので、sleepを利用して時間を取ります。ここでは1秒ごとに結果を表示するので、1秒ずつ休めばよいでしょう。ループは次のようになります。
ここで、sleep(m)はm秒休みます(sleepのmanより)。
ここまででCUIベースで時計を作る方法を述べました。GUIを利用するときでも時刻を取得するまでは同一で、時刻の表示が変わるだけです。ここでは表示する数字をbitmapを使って、ビットマップとして作成する方針を取ります。既に述べたようにbitmapを利用すると最大2色しか色が使えません。そのかわり、ファイルサイズが小さくてすみます。ここではサンプルなのでこれでよいでしょう。
数字を絵で表わすには様々な方法がありますが、ここではw:電卓などで用いられる方法を利用します。例えば、2は
のようになります。これらを保存するには幅3、高さ5のビットマップがあれば十分です。
Xで利用するビットマップを作成するには
を利用すると便利です。bitmapはXに付属のGUIツールです。詳しい使い方はbitmapのmanを参照して下さい。それぞれのファイルにone.xbm, two.xbm, ... などのファイル名をつけます(w:en:xbmは、w:ImageMagickのidentifyを用いてつけたものです。この名前は任意のものにして構いません。)。このときxbmの文字列はone_bits, two_bits, ... などの文字列を定義するファイルになります。
ここで、ビットマップファイルを定義する方法を説明します。bitmapでは、それぞれのピクセルを整数型のビットに対応させ、対応するビットが0か1かで絵を表わします。上の2の例でいえば、第1行は3つのビットが全て埋まっているので111という整数を対応させます。これは16進数では0x7に対応するので第1行は0x7に対応します。更に第2行は100に対応するので値は0x4です。同じ様に値を当てはめると、
の5つの数値が上の図形を表わすことがわかります。実際にbitmapの出力を見ると確かにこれが正しいことがわかります。
Xlibはプログラム中でbitmapを利用するために、いくつかの関数を提供しています。しかし、bitmapはw:モノクロのディスプレイで使うことを想定しているためか、多くの関数はw:色深度が24bitのディスプレイでは使えません。一方、現在のほとんどの家庭用コンピュータは24bit以上の色深度を持っています。
大きい色深度を持っているシステムではbitmapを利用するために
を利用します。fg, bgはそれぞれ前景色(foreground color), 背景色(background color)を指しており、与えたい色を指定します。これらはそれぞれ数字の色と背景の色になるので適当な色を定めて下さい。dataにはビットマップを定義する文字ポインタを与えます。ここでは、one_bits, two_bits, ... などが対応するデータとなります。
ここでは簡単のため、Pixmapの配列を作り、pix[0], ... , pix[9] がそれぞれ0, ..., 9 の数字に対応するとします。
ここまでで10個の数字を定めたPixmapを作成しました。これらをWindow上に表示するには
を利用します。XCopyAreaは2つのDrawable間で絵をコピーする関数です。詳しい使い方はXCopyAreaのmanを参照して下さい。
printf関数で表示を行なうときと違って2桁の数は桁ごとに取得する必要があります。2桁の数の10の位、1の位を取得するには2桁の数を
として、
と
がそれぞれ対応します。例えば秒を表示する時計を作るには、
とすれば正しく数字が表示されるでしょう。
ここまでで基本的な時計の作り方を見ました。時計については全体のデザインや数字の使い方などで様々な工夫がなされています。(w:ベクター、w:窓の杜を参照)好みの時計を探してみるとよいでしょう。 | [
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"text": "メインページ > 工学 > 情報技術 > プログラミング > Xプログラミング",
"title": ""
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"text": "ここでは、Unix上でGUIを扱う基礎となる、X Window Systemを扱います。",
"title": "Xプログラミング"
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"text": "X Window System(以下、単に「X」と呼ぶ)はUNIX上でGUIを扱う手段として長く利用されています。現在では、いわゆるUNIXワークステーションだけでなく、一般のデスクトップパソコンでも、Xを利用することができます。 たとえば、Linuxのシステムを使えばもちろんXを利用することができるでしょう。また、UNIXベースであるMac OS Xでも“X11”というサーバを使えば、Aquaインタフェースと並行してXを利用できます。 また、(この解説では基本的に対象外ですが)Windowsであっても“Cygwin/X”などを利用すれば、やはりXを使うことができます。",
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"text": "Xを用いたプログラミングは、「点を打つ」「線を引く」といった単体で利用することが難しい機能を利用するものです。これらの機能だけを使うプログラミングは効率的だとは言い難いため、コンピュータに詳しい開発者であっても直接にXを使うプログラミングを敬遠し、Qt などのツールキットを利用するプログラマーも多くいます。実際、Xを用いたプログラミングを知らなくてもツールキットだけでグラフィカルなプログラムを作成することも可能です。しかし、たとえば次のような理由から X を用いるプログラミングの知識が必要とされる場合があります。",
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"text": "第一に、ツールキットが提供してくれるものだけで全ての用が足りるわけではありません。ツールキットが提供するウィジェットに不足を感じ、GTK+のソースを読んで内容を調べるようなときには、Xの知識がなければ読み進めることが困難です。",
"title": "Xプログラミング"
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"text": "第二に、GUIを用いた単純なゲームなどを開発する場合は、ツールキットを用いるよりもxcbの関数を直接用いた方がプログラムは作成しやすく、かつ読みやすくできます。これは、ゲームで使いたいインターフェースは、しばしばウィジェットとして提供されているものとは別物であることが多いからです。ゲームのメニューやキャラクターやアイテムなどの要素をツールキットが提供する一般的な枠組みにを当てはめていくよりも作成者がそれぞれのゲームに適した枠組みを一から書き起こす方が開発は容易です。この場合に開発者は xcb を直接に用いたプログラミングを行うことになります。",
"title": "Xプログラミング"
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"text": "前置きが長くなりましたが、ここから実際のX Window Systemプログラミングを行なっていきます。ただし、その前に実際にプログラムを動かす前に、いくつか知っておく必要があることがあります。プログラミングに慣れた人なら、手元にXのソースコードを置いておくことを勧めます。これらを閲覧することでX Window Systemの動作やプログラミング手法になじみやすくなります。X Window Systemは、",
"title": "Xプログラミング"
},
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"text": "からダウンロードすることが出来ます。現在の系列はX11と呼ばれ、その中の最新版はR7.7です。X11系列のR6とR7ではビルドシステムに大きな変化が現われました。R6まではimakeが使われていましたが、R7以降ではGNUのAutotoolsを利用して各々の部分を個別にビルド出来るようになったのです。これは、個々のプログラムの独立性を高める上で大きな前進といえそうですが、ソースを読むという立場からは、全てのソースをひとまとめでダウンロード出来た方が便利です。ここではX11R6.8を利用します。R6系列では最も上のディレクトリはxc/が含まれています。xc/以下ではlib/, include/, program/などのサブディレクトリが含まれています。これらについてはXクライアントのプログラムをする上で何度か触れる機会が出て来ます。",
"title": "Xプログラミング"
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"text": "ここまではソースを読む手間を惜しまない人向けです。ここからはXクライアントを作成する人全員が知っておく必要があります。ここでは2点重要な点をあげます。",
"title": "Xプログラミング"
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"paragraph_id": 9,
"tag": "p",
"text": "1点目はXプログラムを動かすには、Xサーバが必要ということです。X Window System Sysyemはサーバクライアント型プログラムです。XサーバはXクライアントからの要求を受け取り、その内容を画面に描画していきます。program/Xserver以下のファイルがXサーバの本体です。Xサーバのプログラム名はXの1文字です。これについてのmanは$man Xで読むことが出来ます。man自体の長さもなかなかのものですが、SEE ALSOの数が非常に多く、読みはじめると相当の時間がかかりそうです。",
"title": "Xプログラミング"
},
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"text": "我々が通常X Window Systemプログラムと呼ぶのはXクライアントのプログラムを指します。そのため、Xクライアントを動かすためには、Xサーバが動いている必要があります。xtermやgdmなどもXクライアントに含まれるため、これらが起動している環境では当然Xサーバも起動しています。一方、通常コンソールで作業しているならXサーバを立ち上げる必要があります。",
"title": "Xプログラミング"
},
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"text": "簡潔にXサーバを立ち上げるには",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 12,
"tag": "p",
"text": "コマンドを使うのがよいでしょう。このコマンドはXサーバ(X)に加え、最初のXクライアント(デフォルトではxterm)を立ち上げます。xinitからXサーバを起動した場合には、最初のXクライアントを終了した時点でXサーバも停止します。これはXとXクライアントを別々に立ち上げたときの振舞いとは異なっているので、注意が必要です。(xinitコマンドはprogram/xinit/xinit.cで定義されています。)",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 13,
"tag": "p",
"text": "環境によっては、Xを立ち上げるのにstartxを利用する事を推奨しています。startxは、xinitと似ていますが、より多くのXクライアントを起動しようとします。これらはXプログラミングを行なう上では必要ないので、xinitを利用すればよいでしょう。(startxもprogram/xinit内のstartx.cppで定義されています。cppの拡張子ですがstartx自体はshのシェルスクリプトでc++とは関係がありません。)",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 14,
"tag": "p",
"text": "2点目として、Xクライアントのコンパイルについて述べます。X Window Systemプログラミングでは通常Cを利用します。w:Gtk+やw:SDLに関していえば、これらはCPlusPlusやw:Pythonなどから利用することができるため、間接的には他の言語を利用してXプログラミングを行なうことは可能です。しかし、Xサーバへの通信を定義しているXlibは、Cのライブラリとして作成されているため、Cを利用するのがよいでしょう。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 15,
"tag": "p",
"text": "残念なことに、Xlibの関数を使用するためのヘッダファイルやライブラリをCコンパイラが見つけてくれるとは限りません。Xlib関連のファイルは/usr/以下ではなく/usr/X11R6(環境によってかわります。)以下に置かれています。これを見つけさせるためにコンパイラには次のようなフラグを与える必要があります。コンパイラがccと仮定すると、",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 16,
"tag": "p",
"text": "が求められるコマンドです。ここで、-lX11は必ずソースファイルより後につけて下さい。(理由はccのmanまたはinfoの-lオプションに関する項にあります。ccは関数をファイル名が置かれた順に探すのです。)他にも-Wallなどをつけておくと引数の順番間違いなどを見つけるのに有用です。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 17,
"tag": "p",
"text": "pkg-configコマンドが利用できる環境なら、リンクのオプションを pkg-config x11 --libs で、コンパイルのオプションを pkg-config x11 --cflags で取得できます。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 18,
"tag": "p",
"text": "GUIを用いたプログラミングをするために、まずXサーバにGUIを描画したい領域を確保させます。Xサーバ上で確保された長方形の領域はウィンドウと呼ばれます。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 19,
"tag": "p",
"text": "最初にプログラム例を示します。このプログラムは2.6系列のLinuxで実行できることを確認していますが、システムによってはXlibの場所などが異なっており、コンパイルできないかも知れません。詳しいXlibの場所については、開発元、またはディストリビュータに聞いてください。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 20,
"tag": "p",
"text": "ここでいくつかの関数が用いられているので順に解説して行きます。各々の関数には対応した名前のmanファイルが存在しそれらの説明を読むことができます。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 21,
"tag": "p",
"text": "システムによってはMANPATH変数が適切に設定されておらず、manが利用できないかも知れません。ソースコードを持っているなら、doc/man/X11内にXOpenDisplayのmanが存在します(manファイルはgzipで圧縮されたテキストファイルです。そのため、エディタを使えばmanコマンドに頼らずともmanを読むことができます。)。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 22,
"tag": "p",
"text": "Xサーバとの通信を行い、クライアントが利用するリソースを手に入れる関数です。これ以降Xサーバとの通信はここで得たDisplay変数を用いて行われます。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 23,
"tag": "p",
"text": "引数にNULLを指定すると、現在使用されているXサーバがXサーバとして利用されます。(XOpenDisplayのmanから)",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 24,
"tag": "p",
"text": "Xクライアントは長方形の領域を取得し、その中で描画を行います。ここで領域のことをWindowと呼び、Windowを取得するための関数がXCreateSimpleWindowです。XCreateWindowという関数ではより詳細な設定ができますが、ここでは使用しません。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 25,
"tag": "p",
"text": "引数は順にDisplay*,親ウィンドウ,x座標,y座標,幅,高さ,枠の幅,枠の色, 開いたウィンドウの色となっています。ここで2点についてコメントします。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 26,
"tag": "p",
"text": "まず、親ウィンドウという引数に付いてです。ウィンドウには親子関係があり、子ウィンドウは親ウィンドウが指定した範囲より外に描画を行うことができません。ここでは任意の位置にウィンドウを開きたいので、ルートウィンドウを親ウィンドウとして指定します。ルートウィンドウはXサーバが所持しているウィンドウでXサーバが使える全ての座標を占めているウィンドウです。そのため、ルートウィンドウを親ウィンドウとしているウィンドウは、サーバが使い得る全ての座標を利用することができます。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 27,
"tag": "p",
"text": "Xサーバが提供するルートウィンドウを利用するにはDefaultRootWindowを利用します。(lib/X11/Xlib.h内で定義されているマクロです。中身はDisplay構造体から対応するウィンドウを取り出しています。)",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 28,
"tag": "p",
"text": "2点目は色についてです。色は数値によって表されます。Xウィンドウが実際に使える色はハードウェアによって決まっています。筆者の環境ではRGB値がそれぞれ0-255の値を取ることができます。このような環境ではRGBのそれぞれを16進数で指定することが可能です。rgb値をr,g,bとすると、色は次の式で表されます。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 29,
"tag": "p",
"text": "例えば白では(r,g,b) = (0xff, 0xff, 0xff)ですが、このときには与える色は",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 30,
"tag": "p",
"text": "で表されます。例では0を与えていますが、これは、(r,g,b)=(0,0,0)で黒に対応します。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 31,
"tag": "p",
"text": "実際に実行すると画面左上に黒のウィンドウが開かれるはずです。ここまでで描画したい領域を押さえる方法を紹介しました。次項では実際に描画を行う方法を紹介します。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 32,
"tag": "p",
"text": "前項では領域を押さえる方法を習得しました。次に、領域内に点を打つ方法を紹介します。使える領域内には多くのw:ピクセルがあります。ここで扱うのは個々のピクセルを好みの色で塗りつぶす方法です。どのような絵もピクセルの集合で表されることを考慮すれば、これだけであらゆる絵がかけることが分かります。",
"title": "Xプログラミング"
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{
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"text": "逆に点を打つだけでは解決できないことを3点あげます。",
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},
{
"paragraph_id": 34,
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"text": "1点目として、2Dのアニメーションを行いたいときには、打つべき点が多くあるため、1点ずつ描画を行っていると表示がちらつく問題をあげます。",
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{
"paragraph_id": 35,
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"text": "2点目は静止画でも3Dの描画を行うには、どのピクセルをどの色で塗るかを決めなければなりません。",
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{
"paragraph_id": 36,
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"text": "最後に、一般的なツールキットが提供するようなマウスに対する対応(例えばウィンドウ中のある領域をクリックすると'OK'が選択されるなど)は絵を書くこととは別に行う必要があります。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 37,
"tag": "p",
"text": "しかし、点が打てるなら、それを用いて線を引くことができます(斜め線の場合はどのピクセルを塗るかを決定するアルゴリズムが必要になります。w:ブレゼンハムのアルゴリズムを参照してください。)。線が引ければ、それを繰り返すことで長方形も作ることができます。結局点を打つことは全ての描画の基本になることに注意する必要があります。",
"title": "Xプログラミング"
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"text": "点を打つには、XDrawPoint関数を使います。XMapWindowを使った後、",
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"text": "を追加します。追加した後にXFlush(dpy);を書かないとXDrawPointがXサーバに届かないので注意が必要です。うまく行くと画面の中心に黒い点が打たれるはずです。",
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"text": "ここでGCについてコメントします。XDrawPointの3つめの引数はGC(Graphics Context)という構造体です。GCとは描画される点や線の性質を定める性質を持っており、点の色などを設定するときにはこの量を設定する必要があります。",
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"text": "GCを利用するには、作ったGCをXサーバに登録する必要があります。GCの登録には",
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"text": "を利用します。(lib/X11/CrGC.c内の関数です。)",
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"text": "のプロトタイプを持ちます。3番目と4番目が実際に値を登録する部分です。2番目のDrawableは新しく出て来た変数ですが、これについては後述します。",
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"text": "GCにはいくつかの設定項目がありますが、ここでは点の色を変更します。XDrawPointで用いられるのはGCのforegroundという項目です。",
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"text": "残念なことにこれを設定するには2段階の手順を踏む必要があります。まず、3番目の変数で変更したい値を指定します。次に、4番目の変数に実際に変更する値を与えます。この2つの手順によってforegroundの登録がなされます。",
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"text": "実際のコードは次のようになります。ここでは0xff0000(赤)の前景色を持つGCを登録します。",
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"text": "ここまででGCが登録されました。XGCValuesの詳細はXCreateGCのmanを参照してください。",
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"text": "ここでは変更する項目が1つなのでわからないのですが、3番目の引数であるunsigned longは、複数の要素を指定するためにビット演算を使用します。例えば、foregroundに加えてline_widthを変更したいときには、",
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"text": "を使用します。ビット演算についてはC言語を参照してください。",
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"text": "ここまでで3,4番目の引数に付いて述べて来ました。GCについての説明の最後にDrawableについて説明します。",
"title": "Xプログラミング"
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"paragraph_id": 52,
"tag": "p",
"text": "Drawableは、WindowとPixmapの2つを合わせた名称です。(ちなみに、Pixmapで各ピクセルが1ビットで表されるとき、これをbitmapと呼びます。)(Xlib-C Language Interface http://xjman.dsl.gr.jp/X11R6/X11/ )これらはどちらもXDrawPointなどの描画関数で描画を行うことができるので、2つを同じような仕方で用いられると便利です。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 53,
"tag": "p",
"text": "一見するとWindowやPixmapはいくつかの内容を含んだ構造体だと思うかも知れません(実際GtkWindowは関数ポインタをいくつも保持している大きな構造体です。(gtk+/gtk/gtkwindow.c))。しかし、実際にはこれらの変数自体は単純な整数型のtypedefになっています。クライアント側では個々のWindowは番号だけで管理されています(include/X.hを参照。)。ウィンドウの場所や大きさはXサーバの側で保持するのでクライアント側ではこれで十分なわけです。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 54,
"tag": "p",
"text": "ここまでで図形を扱う方法を見て来ました。ここで、任意の図形を表示する方法について考察します。既にウィンドウ中の任意のピクセルを、任意の色で塗りつぶす方法を得ました。この方法だけを利用して、好きな図形を書くことができます。例えば、色を書き込んだ整数型の配列を用いて、",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 55,
"tag": "p",
"text": "として絵を描き、",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 56,
"tag": "p",
"text": "とすれば正しい図が描けます。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 57,
"tag": "p",
"text": "しかし、この方法は手間がかかる上、図に間違いがあったとき訂正するのも困難です。図を描画するためにはできればGUIツールを使いたいところでしょう。ただし、この場合は扱うファイル形式の問題が生じます。仮に絵がかけたとしてもそれをプログラム中で扱う方法が難しいなら、それはやはり使いづらくなってしまいます。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 58,
"tag": "p",
"text": "Xに付属のツールとしては、",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 59,
"tag": "p",
"text": "を利用することができます。(program/bitmap以下のファイル。)bitmapはXでいうビットマップファイルを生成するGUIツールです。ここでいうビットマップファイルについては、Xlib内にそれらを扱う関数(XReadBitmapFileなど)が存在するため、移植性は完璧です。残念ながらビットマップファイルは白と黒の1色ずつしか扱うことができないので、現在のカラーディスプレイで使うには力不足です。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 60,
"tag": "p",
"text": "Xlib内ではないもののXとともに配布されているファイル形式としてxpm形式があります。xpm形式はGIMP, w:ImageMagickなどの著名なOSSで作ることができ、手軽に扱えることがメリットです。Xlib内には無いもののXと同時に配布されるため移植性も高いことが期待されます。加えて、xpmファイルから直接X内のデータに変換する関数が付属しているため、非常に簡単に扱えます。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 61,
"tag": "p",
"text": "それ以外のw:PNGやw:JPEGを扱う場合には、外部のライブラリを用いることが普通です。w:Gtk+やw:SDL_imageでは、これらのファイルを直接ロードする関数が提供されます。(Gtk+:gdk-pixbuf/io-*を利用, SDL_image:IMG_Loadを利用)この種のファイルを使うのなら、これらのツールを用いたプログラミングを考えた方がよいでしょう。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 62,
"tag": "p",
"text": "既にXは、クロスプラットフォームのGUIを提供することを述べました。もちろん、プラットフォーム毎の描画における差異は、ドライバによって吸収する必要があります。描画に関していえば、Xのドライバはprogram/Xserver/hw以下の各項目内で定義されています。顕著な例ではhw/darwin以下ではMac OS X上でXを動かす方法を定めています(w:en:XDarwinを参照)。ここではMac OS Xの描画エンジンであるw:quartzを利用してXサーバの各機能が記述されています。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 63,
"tag": "p",
"text": "クロスプラットフォームで描画ができることは大きなメリットです。しかし、コンピュータの操作という観点からは、図の描画だけでなくそれらを入力機器で操作する方法も各プラットフォーム毎に定義する必要があります。Xは実際に各プラットフォーム毎に入力機器を扱う方法を持っています。これらもprogram/Xserver/hw以下で定義されています。特にUnix系のOSについては、program/Xserver/hw/xfree86/os-support以下に記述されています。例えば、2.6系のLinuxでは、マウスはデバイスファイルを通じて使用します。os-support/linux/lnx_mouse.cでは、よく用いられるデバイスファイルである/dev/mouse, /dev/psauxが存在するかを確かめ、それらをopenしてマウスからの入力を読みとっています。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 64,
"tag": "p",
"text": "ここでは、Xを用いて入力機器を扱う方法を述べます。これらの入力は、X上でイベントとして扱われます。イベントは、Xサーバ上に用意されているキュー(XNextEventのmanより)で、各クライアントはXサーバからイベントを受け取ることで入力を受け取ります。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 65,
"tag": "p",
"text": "適切に設定されたXサーバ上には入力機器から自動的にイベントが集められます。我々はXクライアントにこれを取得するよう仕向ける必要があります。イベントの取得には2段階の手順が必要となります。まず、用いるウィンドウがどのイベントを受け取るかを定めます。2番目に、実際にイベントを受け取ります。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 66,
"tag": "p",
"text": "受け取るイベントを定めるには、XSelectInputを用います。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 67,
"tag": "p",
"text": "ここでは、event_maskが重要です。この整数は、どのイベントを受け取るかをビット演算で定めます。ビット演算にはinclude/X11/X.hで定義されている値を扱います。例えば、マウスのボタンが押されるイベントを検出したいときには、ButtonPressMaskを利用します。また、キーボードのキーが押されたことを検出するには、KeyPressMaskを利用します。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 68,
"tag": "p",
"text": "次に、実際にイベントを受け取る手順を述べます。イベントを受け取るには、XNextEventを利用します。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 69,
"tag": "p",
"text": "XNextEventは、XEvent*で指定された構造体にXサーバからのイベントを受け取ります。XNextEventは、Xサーバにイベントが無いときには、イベントが生じるまで待ちます。(XNextEventのmanより)",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 70,
"tag": "p",
"text": "受け取ったイベントはXEventのtype要素を用いて分類されます。それぞれのイベントに応じて行う行動を記述すれば、イベントに対して対応できます。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 71,
"tag": "p",
"text": "ここでは、ButtonPressだけを扱います。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 72,
"tag": "p",
"text": "ButtonPress以外のイベントも扱いたいなら、case文を増やしていけば対応できます。XNextEventで使ったevはtype以外にもいくつかの要素を持っています。これを扱うには、対応するイベント構造体へのキャストを利用する必要があります。ButtonPressならevに対して、",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 73,
"tag": "p",
"text": "(program/xev/xev.cより)とします。これで、eは、evの要素を持つXButtonEvent型の変数となりました。XButtonEventにはx, y, buttonなどの変数があります。(XButtonEventのmanより)これらを利用するには、ButtonPressのcase文下のprintfを、",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 74,
"tag": "p",
"text": "とすればボタンが押された時のカーソルの座標と押されたボタンの種類がわかります。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 75,
"tag": "p",
"text": "イベントについて更に詳しく知りたいときには、",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 76,
"tag": "p",
"text": "を利用するとよいでしょう。xevは、Xが扱うことができるあらゆるイベントを記述する簡潔なXクライアントです。ソースはprogram/xev/xev.cにあり、イベントの要素を取り出す方法が多く見つかります。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 77,
"tag": "p",
"text": "Windows上のフリーウェアでは時計がよく見られます。実際には時計のプログラミングは非常に簡単で、サンプルとしても適切です。ここでは、Xを用いて簡単なデジタル時計を作ります。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 78,
"tag": "p",
"text": "まず、CUIベースで定期的に時間を表示するプログラムを利用します。実際にはここまでで時計としての役目は果たしており、Xを利用するのはより見映えをよくするためです。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 79,
"tag": "p",
"text": "C言語のライブラリには、time()という関数があります。この関数はコンピュータが保持している現在時刻を返す関数です。この関数を利用して現在の時、分、秒を獲得し、定期的に表示することが当面の目的となります。実際に現在の時刻を獲得するには次のようなプログラムを書くことになります(このプログラムはGNU/Linux上でコンパイルできることを確認していますが、異なったシステム上では関数の使い方が違っているかもしれません。)。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 80,
"tag": "p",
"text": "ここでtime()は現在時刻を1970年1月1日00:00:00(UTC)からの経過秒を返します(timeのmanより)。ここで得た値は読みやすくないので、localtime()関数を利用して現在の時刻に変換します。localtimeの返り値はstruct tm* であり、この構造体は秒、分、時間などの情報をintとして持っています。具体的には tm_hour, tm_min, tm_sec などが対応する値です(localtimeのmanより)。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 81,
"tag": "p",
"text": "得られた値を定期的に表示するにはwhile(1)などの無限ループを利用します。単純にループをするとw:CPUを専有するので、sleepを利用して時間を取ります。ここでは1秒ごとに結果を表示するので、1秒ずつ休めばよいでしょう。ループは次のようになります。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 82,
"tag": "p",
"text": "ここで、sleep(m)はm秒休みます(sleepのmanより)。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 83,
"tag": "p",
"text": "ここまででCUIベースで時計を作る方法を述べました。GUIを利用するときでも時刻を取得するまでは同一で、時刻の表示が変わるだけです。ここでは表示する数字をbitmapを使って、ビットマップとして作成する方針を取ります。既に述べたようにbitmapを利用すると最大2色しか色が使えません。そのかわり、ファイルサイズが小さくてすみます。ここではサンプルなのでこれでよいでしょう。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 84,
"tag": "p",
"text": "数字を絵で表わすには様々な方法がありますが、ここではw:電卓などで用いられる方法を利用します。例えば、2は",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 85,
"tag": "p",
"text": "のようになります。これらを保存するには幅3、高さ5のビットマップがあれば十分です。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 86,
"tag": "p",
"text": "Xで利用するビットマップを作成するには",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 87,
"tag": "p",
"text": "を利用すると便利です。bitmapはXに付属のGUIツールです。詳しい使い方はbitmapのmanを参照して下さい。それぞれのファイルにone.xbm, two.xbm, ... などのファイル名をつけます(w:en:xbmは、w:ImageMagickのidentifyを用いてつけたものです。この名前は任意のものにして構いません。)。このときxbmの文字列はone_bits, two_bits, ... などの文字列を定義するファイルになります。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 88,
"tag": "p",
"text": "ここで、ビットマップファイルを定義する方法を説明します。bitmapでは、それぞれのピクセルを整数型のビットに対応させ、対応するビットが0か1かで絵を表わします。上の2の例でいえば、第1行は3つのビットが全て埋まっているので111という整数を対応させます。これは16進数では0x7に対応するので第1行は0x7に対応します。更に第2行は100に対応するので値は0x4です。同じ様に値を当てはめると、",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 89,
"tag": "p",
"text": "の5つの数値が上の図形を表わすことがわかります。実際にbitmapの出力を見ると確かにこれが正しいことがわかります。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 90,
"tag": "p",
"text": "Xlibはプログラム中でbitmapを利用するために、いくつかの関数を提供しています。しかし、bitmapはw:モノクロのディスプレイで使うことを想定しているためか、多くの関数はw:色深度が24bitのディスプレイでは使えません。一方、現在のほとんどの家庭用コンピュータは24bit以上の色深度を持っています。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 91,
"tag": "p",
"text": "大きい色深度を持っているシステムではbitmapを利用するために",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 92,
"tag": "p",
"text": "を利用します。fg, bgはそれぞれ前景色(foreground color), 背景色(background color)を指しており、与えたい色を指定します。これらはそれぞれ数字の色と背景の色になるので適当な色を定めて下さい。dataにはビットマップを定義する文字ポインタを与えます。ここでは、one_bits, two_bits, ... などが対応するデータとなります。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 93,
"tag": "p",
"text": "ここでは簡単のため、Pixmapの配列を作り、pix[0], ... , pix[9] がそれぞれ0, ..., 9 の数字に対応するとします。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 94,
"tag": "p",
"text": "ここまでで10個の数字を定めたPixmapを作成しました。これらをWindow上に表示するには",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 95,
"tag": "p",
"text": "を利用します。XCopyAreaは2つのDrawable間で絵をコピーする関数です。詳しい使い方はXCopyAreaのmanを参照して下さい。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 96,
"tag": "p",
"text": "printf関数で表示を行なうときと違って2桁の数は桁ごとに取得する必要があります。2桁の数の10の位、1の位を取得するには2桁の数を",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 97,
"tag": "p",
"text": "として、",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 98,
"tag": "p",
"text": "と",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 99,
"tag": "p",
"text": "がそれぞれ対応します。例えば秒を表示する時計を作るには、",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 100,
"tag": "p",
"text": "とすれば正しく数字が表示されるでしょう。",
"title": "Xプログラミング"
},
{
"paragraph_id": 101,
"tag": "p",
"text": "ここまでで基本的な時計の作り方を見ました。時計については全体のデザインや数字の使い方などで様々な工夫がなされています。(w:ベクター、w:窓の杜を参照)好みの時計を探してみるとよいでしょう。",
"title": "Xプログラミング"
}
]
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== Xプログラミング ==
ここでは、Unix上でGUIを扱う基礎となる、[[X Window System]]を扱います。
=== なぜXか ===
X Window System(以下、単に「X」と呼ぶ)はUNIX上でGUIを扱う手段として長く利用されています。現在では、いわゆるUNIXワークステーション<!--令和の言葉に書き換を要する-->だけでなく、一般のデスクトップパソコンでも、Xを利用することができます。
たとえば、Linuxのシステムを使えばもちろんXを利用することができるでしょう。また、UNIXベースであるMac OS Xでも“X11”というサーバを使えば、Aquaインタフェースと並行してXを利用できます。
また、(この解説では基本的に対象外ですが)Windowsであっても“[https://x.cygwin.com/ Cygwin/X]”などを利用すれば、やはりXを使うことができます。
Xを用いたプログラミングは、「点を打つ」「線を引く」といった単体で利用することが難しい機能を利用するものです。これらの機能だけを使うプログラミングは効率的だとは言い難いため、コンピュータに詳しい開発者であっても直接にXを使うプログラミングを敬遠し、Qt などのツールキットを利用するプログラマーも多くいます。実際、Xを用いたプログラミングを知らなくてもツールキットだけでグラフィカルなプログラムを作成することも可能です。しかし、たとえば次のような理由から X を用いるプログラミングの知識が必要とされる場合があります。
第一に、ツールキットが提供してくれるものだけで全ての用が足りるわけではありません。ツールキットが提供するウィジェットに不足を感じ、GTK+のソースを読んで内容を調べるようなときには、Xの知識がなければ読み進めることが困難です。
第二に、GUIを用いた単純なゲームなどを開発する場合は、ツールキットを用いるよりも[[w:xcb|xcb]]の関数を直接用いた方がプログラムは作成しやすく、かつ読みやすくできます。これは、ゲームで使いたいインターフェースは、しばしばウィジェットとして提供されているものとは別物であることが多いからです。ゲームのメニューやキャラクターやアイテムなどの要素をツールキットが提供する一般的な枠組みにを当てはめていくよりも作成者がそれぞれのゲームに適した枠組みを一から書き起こす方が開発は容易です。この場合に開発者は xcb を直接に用いたプログラミングを行うことになります。
=== コンパイルと実行 ===
前置きが長くなりましたが、ここから実際のX Window Systemプログラミングを行なっていきます。ただし、その前に実際にプログラムを動かす前に、いくつか知っておく必要があることがあります。プログラミングに慣れた人なら、手元にXのソースコードを置いておくことを勧めます。これらを閲覧することでX Window Systemの動作やプログラミング手法になじみやすくなります。X Window Systemは、
https://x.org
からダウンロードすることが出来ます。現在の系列はX11と呼ばれ、その中の最新版はR7.7です。X11系列のR6とR7ではビルドシステムに大きな変化が現われました。R6まではimakeが使われていましたが、R7以降ではGNUのAutotoolsを利用して各々の部分を個別にビルド出来るようになったのです。これは、個々のプログラムの独立性を高める上で大きな前進といえそうですが、ソースを読むという立場からは、全てのソースをひとまとめでダウンロード出来た方が便利です。ここではX11R6.8を利用します。R6系列では最も上のディレクトリはxc/が含まれています。xc/以下ではlib/, include/, program/などのサブディレクトリが含まれています。これらについてはXクライアントのプログラムをする上で何度か触れる機会が出て来ます。
ここまではソースを読む手間を惜しまない人向けです。ここからはXクライアントを作成する人全員が知っておく必要があります。ここでは2点重要な点をあげます。
1点目はXプログラムを動かすには、Xサーバが必要ということです。X Window System Sysyemはサーバクライアント型プログラムです。XサーバはXクライアントからの要求を受け取り、その内容を画面に描画していきます。program/Xserver以下のファイルがXサーバの本体です。Xサーバのプログラム名はXの1文字です。これについてのmanは$man Xで読むことが出来ます。man自体の長さもなかなかのものですが、SEE ALSOの数が非常に多く、読みはじめると相当の時間がかかりそうです。
我々が通常X Window Systemプログラムと呼ぶのはXクライアントのプログラムを指します。そのため、Xクライアントを動かすためには、Xサーバが動いている必要があります。xtermやgdmなどもXクライアントに含まれるため、これらが起動している環境では当然Xサーバも起動しています。一方、通常コンソールで作業しているならXサーバを立ち上げる必要があります。
簡潔にXサーバを立ち上げるには
<syntaxhighlight lang="bash">
$ xinit
</syntaxhighlight>
コマンドを使うのがよいでしょう。このコマンドはXサーバ(X)に加え、最初のXクライアント(デフォルトではxterm)を立ち上げます。xinitからXサーバを起動した場合には、最初のXクライアントを終了した時点でXサーバも停止します。これはXとXクライアントを別々に立ち上げたときの振舞いとは異なっているので、注意が必要です。(xinitコマンドはprogram/xinit/xinit.cで定義されています。)
環境によっては、Xを立ち上げるのにstartxを利用する事を推奨しています。startxは、xinitと似ていますが、より多くのXクライアントを起動しようとします。これらはXプログラミングを行なう上では必要ないので、xinitを利用すればよいでしょう。(startxもprogram/xinit内のstartx.cppで定義されています。cppの拡張子ですがstartx自体はshのシェルスクリプトでc++とは関係がありません。)
2点目として、Xクライアントのコンパイルについて述べます。X Window Systemプログラミングでは通常Cを利用します。[[w:Gtk+]]や[[w:SDL]]に関していえば、これらは[[CPlusPlus]]や[[w:Python]]などから利用することができるため、間接的には他の言語を利用してXプログラミングを行なうことは可能です。しかし、Xサーバへの通信を定義しているXlibは、Cのライブラリとして作成されているため、Cを利用するのがよいでしょう。
残念なことに、Xlibの関数を使用するためのヘッダファイルやライブラリをCコンパイラが見つけてくれるとは限りません。Xlib関連のファイルは/usr/以下ではなく/usr/X11R6(環境によってかわります。)以下に置かれています。これを見つけさせるためにコンパイラには次のようなフラグを与える必要があります。コンパイラがccと仮定すると、
<syntaxhighlight lang="bash">
$ cc -L/usr/X11R6/lib -I/usr/X11R6/include ソースファイル -lX11
</syntaxhighlight>
が求められるコマンドです。ここで、-lX11は必ずソースファイルより後につけて下さい。(理由はccのmanまたはinfoの-lオプションに関する項にあります。ccは関数をファイル名が置かれた順に探すのです。)他にも-Wallなどをつけておくと引数の順番間違いなどを見つけるのに有用です。
pkg-configコマンドが利用できる環境なら、リンクのオプションを pkg-config x11 --libs で、コンパイルのオプションを pkg-config x11 --cflags で取得できます。
=== 窓を開く ===
GUIを用いたプログラミングをするために、まずXサーバにGUIを描画したい領域を確保させます。Xサーバ上で確保された長方形の領域はウィンドウと呼ばれます。
最初にプログラム例を示します。このプログラムは2.6系列のLinuxで実行できることを確認していますが、システムによってはXlibの場所などが異なっており、コンパイルできないかも知れません。詳しいXlibの場所については、開発元、またはディストリビュータに聞いてください。
<syntaxhighlight lang="c">
#include <X11/Xlib.h>
int main (){
Display *dpy = XOpenDisplay (NULL);
Window win = XCreateSimpleWindow(dpy, DefaultRootWindow(dpy),0,0,100,100,0,0,0);
XMapWindow(dpy, win);
XFlush(dpy);
while(1);
return 0;
}
</syntaxhighlight>
ここでいくつかの関数が用いられているので順に解説して行きます。各々の関数には対応した名前のmanファイルが存在しそれらの説明を読むことができます。
システムによってはMANPATH変数が適切に設定されておらず、manが利用できないかも知れません。ソースコードを持っているなら、doc/man/X11内にXOpenDisplayのmanが存在します(manファイルはgzipで圧縮されたテキストファイルです。そのため、エディタを使えばmanコマンドに頼らずともmanを読むことができます。)。
:XOpenDisplay
Xサーバとの通信を行い、クライアントが利用するリソースを手に入れる関数です。これ以降Xサーバとの通信はここで得たDisplay変数を用いて行われます。
引数にNULLを指定すると、現在使用されているXサーバがXサーバとして利用されます。(XOpenDisplayのmanから)
:XCreateSimpleWindow
Xクライアントは長方形の領域を取得し、その中で描画を行います。ここで領域のことをWindowと呼び、Windowを取得するための関数がXCreateSimpleWindowです。XCreateWindowという関数ではより詳細な設定ができますが、ここでは使用しません。
引数は順にDisplay*,親ウィンドウ,x座標,y座標,幅,高さ,枠の幅,枠の色, 開いたウィンドウの色となっています。ここで2点についてコメントします。
まず、親ウィンドウという引数に付いてです。ウィンドウには親子関係があり、子ウィンドウは親ウィンドウが指定した範囲より外に描画を行うことができません。ここでは任意の位置にウィンドウを開きたいので、ルートウィンドウを親ウィンドウとして指定します。ルートウィンドウはXサーバが所持しているウィンドウでXサーバが使える全ての座標を占めているウィンドウです。そのため、ルートウィンドウを親ウィンドウとしているウィンドウは、サーバが使い得る全ての座標を利用することができます。
Xサーバが提供するルートウィンドウを利用するにはDefaultRootWindowを利用します。(lib/X11/Xlib.h内で定義されているマクロです。中身はDisplay構造体から対応するウィンドウを取り出しています。)
2点目は色についてです。色は数値によって表されます。Xウィンドウが実際に使える色はハードウェアによって決まっています。筆者の環境ではRGB値がそれぞれ0-255の値を取ることができます。このような環境ではRGBのそれぞれを16進数で指定することが可能です。rgb値をr,g,bとすると、色は次の式で表されます。
色 = r * 0x10000 + g * 0x100 + b
例えば白では(r,g,b) = (0xff, 0xff, 0xff)ですが、このときには与える色は
0xffffff
で表されます。例では0を与えていますが、これは、(r,g,b)=(0,0,0)で黒に対応します。
実際に実行すると画面左上に黒のウィンドウが開かれるはずです。ここまでで描画したい領域を押さえる方法を紹介しました。次項では実際に描画を行う方法を紹介します。
=== 点を打つ ===
前項では領域を押さえる方法を習得しました。次に、領域内に点を打つ方法を紹介します。使える領域内には多くの[[w:ピクセル]]があります。ここで扱うのは個々のピクセルを好みの色で塗りつぶす方法です。どのような絵もピクセルの集合で表されることを考慮すれば、これだけであらゆる絵がかけることが分かります。
逆に点を打つだけでは解決できないことを3点あげます。
1点目として、2Dのアニメーションを行いたいときには、打つべき点が多くあるため、1点ずつ描画を行っていると表示がちらつく問題をあげます。
2点目は静止画でも3Dの描画を行うには、どのピクセルをどの色で塗るかを決めなければなりません。
最後に、一般的なツールキットが提供するようなマウスに対する対応(例えばウィンドウ中のある領域をクリックすると'OK'が選択されるなど)は絵を書くこととは別に行う必要があります。
しかし、点が打てるなら、それを用いて線を引くことができます(斜め線の場合はどのピクセルを塗るかを決定するアルゴリズムが必要になります。[[w:ブレゼンハムのアルゴリズム]]を参照してください。)。線が引ければ、それを繰り返すことで長方形も作ることができます。結局点を打つことは全ての描画の基本になることに注意する必要があります。
点を打つには、XDrawPoint関数を使います。XMapWindowを使った後、
XDrawPoint(dpy, win, DefaultGC(dpy,DefaultScreen(dpy)), 50,50);
を追加します。追加した後にXFlush(dpy);を書かないとXDrawPointがXサーバに届かないので注意が必要です。うまく行くと画面の中心に黒い点が打たれるはずです。
ここでGCについてコメントします。XDrawPointの3つめの引数はGC(Graphics Context)という構造体です。GCとは描画される点や線の性質を定める性質を持っており、点の色などを設定するときにはこの量を設定する必要があります。
GCを利用するには、作ったGCをXサーバに登録する必要があります。GCの登録には
XCreateGC
を利用します。(lib/X11/CrGC.c内の関数です。)
この関数は
<syntaxhighlight lang="c">
XCreateGC(Display*, Drawable, unsigned long, XGCValues *)
</syntaxhighlight>
のプロトタイプを持ちます。3番目と4番目が実際に値を登録する部分です。2番目のDrawableは新しく出て来た変数ですが、これについては後述します。
GCにはいくつかの設定項目がありますが、ここでは点の色を変更します。XDrawPointで用いられるのはGCのforegroundという項目です。
残念なことにこれを設定するには2段階の手順を踏む必要があります。まず、3番目の変数で変更したい値を指定します。次に、4番目の変数に実際に変更する値を与えます。この2つの手順によってforegroundの登録がなされます。
実際のコードは次のようになります。ここでは0xff0000(赤)の前景色を持つGCを登録します。
<syntaxhighlight lang="c">
GC gc;
XGCValues v;
v.foreground = 0xff0000;
gc = XCreateGC (dpy, win, GCForeground, &v);
</syntaxhighlight>
ここまででGCが登録されました。XGCValuesの詳細はXCreateGCのmanを参照してください。
ここでは変更する項目が1つなのでわからないのですが、3番目の引数であるunsigned longは、複数の要素を指定するためにビット演算を使用します。例えば、foregroundに加えてline_widthを変更したいときには、
GCForeground|GCLineWidth
を使用します。ビット演算については[[C言語]]を参照してください。
ここまでで3,4番目の引数に付いて述べて来ました。GCについての説明の最後にDrawableについて説明します。
Drawableは、WindowとPixmapの2つを合わせた名称です。(ちなみに、Pixmapで各ピクセルが1ビットで表されるとき、これをbitmapと呼びます。)(Xlib-C Language Interface http://xjman.dsl.gr.jp/X11R6/X11/ )これらはどちらもXDrawPointなどの描画関数で描画を行うことができるので、2つを同じような仕方で用いられると便利です。
一見するとWindowやPixmapはいくつかの内容を含んだ構造体だと思うかも知れません(実際GtkWindowは関数ポインタをいくつも保持している大きな構造体です。(gtk+/gtk/gtkwindow.c))。しかし、実際にはこれらの変数自体は単純な整数型のtypedefになっています。クライアント側では個々のWindowは番号だけで管理されています(include/X.hを参照。)。ウィンドウの場所や大きさはXサーバの側で保持するのでクライアント側ではこれで十分なわけです。
=== 図形の描画 ===
ここまでで図形を扱う方法を見て来ました。ここで、任意の図形を表示する方法について考察します。既にウィンドウ中の任意のピクセルを、任意の色で塗りつぶす方法を得ました。この方法だけを利用して、好きな図形を書くことができます。例えば、色を書き込んだ整数型の配列を用いて、
int data [WIDTH][HEIGHT]={{0xff,0xcc,0xff, 0xcc, ... }, ... };
として絵を描き、
<syntaxhighlight lang="c">
int i = 0, j = 0;
for (i = 0; i < HEIGHT; i++) {
for (j = 0;j < WIDTH; j++) {
XSetForeground (gc, data[j][i]);
XDrawPoint(dpy, win, j, i);
}
}
</syntaxhighlight>
とすれば正しい図が描けます。
しかし、この方法は手間がかかる上、図に間違いがあったとき訂正するのも困難です。図を描画するためにはできればGUIツールを使いたいところでしょう。ただし、この場合は扱うファイル形式の問題が生じます。仮に絵がかけたとしてもそれをプログラム中で扱う方法が難しいなら、それはやはり使いづらくなってしまいます。
Xに付属のツールとしては、
$bitmap
を利用することができます。(program/bitmap以下のファイル。)bitmapはXでいうビットマップファイルを生成するGUIツールです。ここでいうビットマップファイルについては、Xlib内にそれらを扱う関数(XReadBitmapFileなど)が存在するため、移植性は完璧です。残念ながらビットマップファイルは白と黒の1色ずつしか扱うことができないので、現在のカラーディスプレイで使うには力不足です。
Xlib内ではないもののXとともに配布されているファイル形式として[[w:XPM|xpm]]形式があります。xpm形式は[[GIMP]], [[w:ImageMagick]]などの著名な[[OSS開発ツール|OSS]]で作ることができ、手軽に扱えることがメリットです。Xlib内には無いもののXと同時に配布されるため移植性も高いことが期待されます。加えて、xpmファイルから直接X内のデータに変換する関数が付属しているため、非常に簡単に扱えます。
それ以外の[[w:PNG]]や[[w:JPEG]]を扱う場合には、外部のライブラリを用いることが普通です。[[w:Gtk+]]や[[w:SDL]]_imageでは、これらのファイルを直接ロードする関数が提供されます。(Gtk+:gdk-pixbuf/io-*を利用, SDL_image:IMG_Loadを利用)この種のファイルを使うのなら、これらのツールを用いたプログラミングを考えた方がよいでしょう。
=== イベント管理 ===
既にXは、クロスプラットフォームのGUIを提供することを述べました。もちろん、プラットフォーム毎の描画における差異は、ドライバによって吸収する必要があります。描画に関していえば、Xのドライバはprogram/Xserver/hw以下の各項目内で定義されています。顕著な例ではhw/darwin以下ではMac OS X上でXを動かす方法を定めています([[w:en:XDarwin]]を参照)。ここではMac OS Xの描画エンジンである[[w:quartz]]を利用してXサーバの各機能が記述されています。
クロスプラットフォームで描画ができることは大きなメリットです。しかし、コンピュータの操作という観点からは、図の描画だけでなくそれらを入力機器で操作する方法も各プラットフォーム毎に定義する必要があります。Xは実際に各プラットフォーム毎に入力機器を扱う方法を持っています。これらもprogram/Xserver/hw以下で定義されています。特にUnix系のOSについては、program/Xserver/hw/xfree86/os-support以下に記述されています。例えば、2.6系のLinuxでは、マウスはデバイスファイルを通じて使用します。os-support/linux/lnx_mouse.cでは、よく用いられるデバイスファイルである/dev/mouse, /dev/psauxが存在するかを確かめ、それらをopenしてマウスからの入力を読みとっています。
ここでは、Xを用いて入力機器を扱う方法を述べます。これらの入力は、X上でイベントとして扱われます。イベントは、Xサーバ上に用意されている[[w: キュー (コンピュータ)|キュー]](XNextEventのmanより)で、各クライアントはXサーバからイベントを受け取ることで入力を受け取ります。
適切に設定されたXサーバ上には入力機器から自動的にイベントが集められます。我々はXクライアントにこれを取得するよう仕向ける必要があります。イベントの取得には2段階の手順が必要となります。まず、用いるウィンドウがどのイベントを受け取るかを定めます。2番目に、実際にイベントを受け取ります。
受け取るイベントを定めるには、XSelectInputを用います。
int XSelectInput(Display*, Window, long event_mask)
ここでは、event_maskが重要です。この整数は、どのイベントを受け取るかをビット演算で定めます。ビット演算にはinclude/X11/X.hで定義されている値を扱います。例えば、マウスのボタンが押されるイベントを検出したいときには、ButtonPressMaskを利用します。また、キーボードのキーが押されたことを検出するには、KeyPressMaskを利用します。
XSelectInput(dpy, win, ButtonPressMask|KeyPressMask);
次に、実際にイベントを受け取る手順を述べます。イベントを受け取るには、XNextEventを利用します。
XNextEvent(Display*,XEvent*)
XNextEventは、XEvent*で指定された構造体にXサーバからのイベントを受け取ります。XNextEventは、Xサーバにイベントが無いときには、イベントが生じるまで待ちます。(XNextEventのmanより)
受け取ったイベントはXEventのtype要素を用いて分類されます。それぞれのイベントに応じて行う行動を記述すれば、イベントに対して対応できます。
ここでは、ButtonPressだけを扱います。
<syntaxhighlight lang="c">
XEvent ev;
XNextEvent(dpy, &ev);
switch(ev.type){
case ButtonPress:
printf("ButtonPress event\n");
fflush(STDOUT);
break;
}
</syntaxhighlight>
ButtonPress以外のイベントも扱いたいなら、case文を増やしていけば対応できます。XNextEventで使ったevはtype以外にもいくつかの要素を持っています。これを扱うには、対応するイベント構造体へのキャストを利用する必要があります。ButtonPressならevに対して、
XButtonEvent* e = (XButtonEvent*)&ev;
(program/xev/xev.cより)とします。これで、eは、evの要素を持つXButtonEvent型の変数となりました。XButtonEventにはx, y, buttonなどの変数があります。(XButtonEventのmanより)これらを利用するには、ButtonPressのcase文下のprintfを、
printf("%d, %d, %u", e->x, e->y, e->button);
とすればボタンが押された時のカーソルの座標と押されたボタンの種類がわかります。
イベントについて更に詳しく知りたいときには、
$xev
を利用するとよいでしょう。xevは、Xが扱うことができるあらゆるイベントを記述する簡潔なXクライアントです。ソースはprogram/xev/xev.cにあり、イベントの要素を取り出す方法が多く見つかります。
=== サンプルプログラム:時計 ===
[[Windows入門|Windows]]上のフリーウェアでは時計がよく見られます。実際には時計のプログラミングは非常に簡単で、サンプルとしても適切です。ここでは、Xを用いて簡単なデジタル時計を作ります。
まず、CUIベースで定期的に時間を表示するプログラムを利用します。実際にはここまでで時計としての役目は果たしており、Xを利用するのはより見映えをよくするためです。
C言語のライブラリには、time()という関数があります。この関数はコンピュータが保持している現在時刻を返す関数です。この関数を利用して現在の時、分、秒を獲得し、定期的に表示することが当面の目的となります。実際に現在の時刻を獲得するには次のようなプログラムを書くことになります(このプログラムはGNU/Linux上でコンパイルできることを確認していますが、異なったシステム上では関数の使い方が違っているかもしれません。)。
<syntaxhighlight lang="c">
#include <time.h>
time_t current = time(NULL);
struct tm* t = localtime(¤t);
</syntaxhighlight>
ここでtime()は現在時刻を1970年1月1日00:00:00(UTC)からの経過秒を返します(timeのmanより)。ここで得た値は読みやすくないので、localtime()関数を利用して現在の時刻に変換します。localtimeの返り値はstruct tm* であり、この構造体は秒、分、時間などの情報をintとして持っています。具体的には tm_hour, tm_min, tm_sec などが対応する値です(localtimeのmanより)。
得られた値を定期的に表示するにはwhile(1)などの無限ループを利用します。単純にループをすると[[w:CPU]]を専有するので、sleepを利用して時間を取ります。ここでは1秒ごとに結果を表示するので、1秒ずつ休めばよいでしょう。ループは次のようになります。
<syntaxhighlight lang="c">
#include <unistd.h> /* sleep */
while (1) {
// 時刻の取得;
printf("%d:%d:%d",t->tm_hour.t->tm_min,t->tm_sec);
sleep(1);
}
</syntaxhighlight>
ここで、sleep(m)はm秒休みます(sleepのmanより)。
ここまででCUIベースで時計を作る方法を述べました。GUIを利用するときでも時刻を取得するまでは同一で、時刻の表示が変わるだけです。ここでは表示する数字をbitmapを使って、ビットマップとして作成する方針を取ります。既に述べたようにbitmapを利用すると最大2色しか色が使えません。そのかわり、ファイルサイズが小さくてすみます。ここではサンプルなのでこれでよいでしょう。
数字を絵で表わすには様々な方法がありますが、ここでは[[w:電卓]]などで用いられる方法を利用します。例えば、2は
xxx
x
xxx
x
xxx
のようになります。これらを保存するには幅3、高さ5のビットマップがあれば十分です。
Xで利用するビットマップを作成するには
$bitmap
を利用すると便利です。bitmapはXに付属のGUIツールです。詳しい使い方はbitmapのmanを参照して下さい。それぞれのファイルにone.xbm, two.xbm, ... などのファイル名をつけます([[w:en:xbm]]は、[[w:ImageMagick]]のidentifyを用いてつけたものです。この名前は任意のものにして構いません。)。このときxbmの文字列はone_bits, two_bits, ... などの文字列を定義するファイルになります。
ここで、ビットマップファイルを定義する方法を説明します。bitmapでは、それぞれのピクセルを整数型のビットに対応させ、対応するビットが0か1かで絵を表わします。上の2の例でいえば、第1行は3つのビットが全て埋まっているので111という整数を対応させます。これは16進数では0x7に対応するので第1行は0x7に対応します。更に第2行は100に対応するので値は0x4です。同じ様に値を当てはめると、
0x7, 0x4, 0x7, 0x1, 0x7
の5つの数値が上の図形を表わすことがわかります。実際にbitmapの出力を見ると確かにこれが正しいことがわかります。
Xlibはプログラム中でbitmapを利用するために、いくつかの関数を提供しています。しかし、bitmapは[[w:モノクロ]]のディスプレイで使うことを想定しているためか、多くの関数は[[w:色深度]]が24bitのディスプレイでは使えません。一方、現在のほとんどの家庭用コンピュータは24bit以上の色深度を持っています。
大きい色深度を持っているシステムではbitmapを利用するために
Pixmap XCreatePixmapFromBitmapData(dpy, win, char* data,int width,int height,unsignedlong fg, unsigned long bg, int depth)
を利用します。fg, bgはそれぞれ前景色(foreground color), 背景色(background color)を指しており、与えたい色を指定します。これらはそれぞれ数字の色と背景の色になるので適当な色を定めて下さい。dataにはビットマップを定義する文字ポインタを与えます。ここでは、one_bits, two_bits, ... などが対応するデータとなります。
ここでは簡単のため、Pixmapの配列を作り、pix[0], ... , pix[9] がそれぞれ0, ..., 9 の数字に対応するとします。
ここまでで10個の数字を定めたPixmapを作成しました。これらをWindow上に表示するには
XCopyArea
を利用します。XCopyAreaは2つのDrawable間で絵をコピーする関数です。詳しい使い方はXCopyAreaのmanを参照して下さい。
printf関数で表示を行なうときと違って2桁の数は桁ごとに取得する必要があります。2桁の数の10の位、1の位を取得するには2桁の数を
int d;
として、
d / 10
と
d % 10
がそれぞれ対応します。例えば秒を表示する時計を作るには、
<syntaxhighlight lang="c">
while (1){
XCopyArea(dpy, win, pix[t->tm_sec / 10], ... )
XCopyArea(dpy, win, pix[t->tm_sec % 10], ... ) /*上より3ピクセルだけ右にずらして表示 */
sleep (1);
}
</syntaxhighlight>とすれば正しく数字が表示されるでしょう。
ここまでで基本的な時計の作り方を見ました。時計については全体のデザインや数字の使い方などで様々な工夫がなされています。([[w:ベクター]]、[[w:窓の杜]]を参照)好みの時計を探してみるとよいでしょう。
{{NDC|007.64|Xふろくらみんく}}
[[Category:デスクトップ環境]]
[[en:Guide_to_X11]] | null | 2021-07-21T02:21:24Z | [
"テンプレート:NDC"
]
| https://ja.wikibooks.org/wiki/X%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0 |
4,206 | フランス語/表現集 | ()内の日本語は発音に近い日本語の音を充てた。実際には日本語に無い発音もあるので注意。また、(e)とは、主語が女性の時に綴り上eが付く、と言う意味である。[]内に国際音声記号を示した。
店に入ったら、必ず bonjour という。
商品を受け取ったら、必ず Merci. Au revoir. と言って店を出る。 | [
{
"paragraph_id": 0,
"tag": "p",
"text": "()内の日本語は発音に近い日本語の音を充てた。実際には日本語に無い発音もあるので注意。また、(e)とは、主語が女性の時に綴り上eが付く、と言う意味である。[]内に国際音声記号を示した。",
"title": "表現"
},
{
"paragraph_id": 1,
"tag": "p",
"text": "店に入ったら、必ず bonjour という。",
"title": "表現"
},
{
"paragraph_id": 2,
"tag": "p",
"text": "商品を受け取ったら、必ず Merci. Au revoir. と言って店を出る。",
"title": "表現"
}
]
| null | ==表現==
()内の[[日本語]]は[[w:発音|発音]]に近い日本語の音を充てた。実際には日本語に無い発音もあるので注意。また、(e)とは、主語が女性の時に綴り上eが付く、と言う意味である。[]内に[[国際音声記号]]を示した。
*[[w:パリ|パリ]]地方では、"r" の発音は日本語の「ハ行」に近い発音に聞こえ、場合によってはほぼ発音しない。「パリ Paris」も「パヒ」が日本語に最も近い発音となる。
*パリ地方では、文末に弱く「ア」の母音を入れることがある。
**パリ地方の発音を<>で示す。
===[[w:挨拶|あいさつ]]===
*「Bonjour」 おはよう、こんにちは。<td><span style="font:100% 'Code2000','Arial Unicode MS','Lucida Sans Unicode',sans-serif">[bɔ̃ʒuːʁ]</span> (ボンジュール)<ボンジュー(ハ)></td>
**「Bonjour, Monsieur.」 おはようございます。
:Bonjour の後に Monsieur<ムスィウ> 等の敬称(性・数一致)を付けると丁寧な表現となるため、初対面や目上の方に挨拶をする場合、または、公式の場では「Bonjour を単独で使うことはない」と覚えた方が良い。Bonsoir も同様。
*「Bonsoir」 こんばんは。<td><span style="font:100% 'Code2000','Arial Unicode MS','Lucida Sans Unicode',sans-serif">[bɔ̃swaːʁ]</span> (ボンソワール)<ボンソワ></td>
*「Merci」 ありがとう(ございます)・結構です。<td><span style="font:100% 'Code2000','Arial Unicode MS','Lucida Sans Unicode',sans-serif">[mɛχsi]</span> (メルスィ)<メフスィ></td>
*「Merci beaucoup」 どうもありがとう(ございます)。<td><span style="font:100% 'Code2000','Arial Unicode MS','Lucida Sans Unicode',sans-serif">[mɛχsi boku]</span> (メルスィ・ボク)<メフスィボク></td>
*「Au revoir」 さようなら。<td><span style="font:100% 'Code2000','Arial Unicode MS','Lucida Sans Unicode',sans-serif">[ɔ ʁvwaːʁ]</span> (オ・ルヴォワール)<オヴォワ></td>
:Au revoir もあまり単独では用いない。普通、bonne journée(よい日を)、bonne soirée(よい晩を)、bon voyage<ボンヴォワイヤージュ>(よい旅を)など、さようならを言う相手の幸運を祈るような句を、深い意味もなく後ろに付ける。親しい間柄では、à bientôt(またね)、à demain(また明日)、à la semaine prochaine(また来週)などを後ろに付ける(「また~」にあたる句の場合は単独でも用いる)。
*「Salut」 やあ・こんにちは。(親しい人に対して)<td><span style="font:100% 'Code2000','Arial Unicode MS','Lucida Sans Unicode',sans-serif">[saly]</span> (サリュ)</td>
:salut の後に相手の名前をつけると、親しさがさらに強まる。
*「Comment allez-vous ?」 お元気ですか。<td><span style="font:100% 'Code2000','Arial Unicode MS','Lucida Sans Unicode',sans-serif">[kɔmɑ̃tale vu]</span> (コマンタレヴー?)<コモンタレヴ?></td>
:「Ça va?」<サヴァ?>、「Ça va bien?」<サヴァビアン?>、「Tu vas bien?」<テュヴァビアン?>、「Comment vas-tu?」<コモンヴァテュ?> 元気?(親しい人に対して)
*「Comment vous appelez-vous?」 あなたのお名前はなんですか。<td><span style="font:100% 'Code2000','Arial Unicode MS','Lucida Sans Unicode',sans-serif">[kɔmɑ̃ vu zaple vu]</span> (コマン・ヴー・ザプレ・ヴー?)<コモンヴザプレヴ?></td>
===自己紹介===
*「Enchanté(e)」 はじめまして。<td><span style="font:100% 'Code2000','Arial Unicode MS','Lucida Sans Unicode',sans-serif">[ɑ̃ʃɑ̃te]</span> (アンシャンテ)<オンシャンテ></td>
*「Je m'appelle ~」 私の名前は~です。<td><span style="font:100% 'Code2000','Arial Unicode MS','Lucida Sans Unicode',sans-serif">[ʒ m-apɛl]</span> (ジュ・マペル~)<ジュマペル~></td>
:「Moi, c'est ~」(モワ,セ~)(私は~です)という言い方もある。
*「Je suis japonais」 私は[[w:日本人|日本人]]です。([[w:男|男]])<td><span style="font:100% 'Code2000','Arial Unicode MS','Lucida Sans Unicode',sans-serif">[ʒ sɥi ʒapɔnɛ]</span> (ジュ・スュイ・ジャポネ)<ジュスュイ ジャポネ></td>
*「Je suis japonaise」 私は日本人です。([[w:女|女]])<td><span style="font:100% 'Code2000','Arial Unicode MS','Lucida Sans Unicode',sans-serif">[ʒ sɥi ʒapɔnɛːz]</span> (ジュ・スュイ・ジャポネーズ)<ジュスュイ ジャポネーザ></td>
*「Je suis étudiant(e)」 私は学生です。<td><span style="font:100% 'Code2000','Arial Unicode MS','Lucida Sans Unicode',sans-serif">[ʒ sɥi etydjɑ̃(ːt)]</span> (ジュ・スイ・エテュディアン(ト))<ジュスュイ ゼテュディアン(タ)></td>
*「Je suis français(e)」 私は[[w:フランス|フランス]]人です。<td><span style="font:100% 'Code2000','Arial Unicode MS','Lucida Sans Unicode',sans-serif">[ʒ sɥi fʁɑ̃sɛ(ːz)]</span> (ジュ・スイ・フランセ(ズ))<ジュスュイ フォンセ(ーザ)></td>
*「Je viens du Canada」 私は[[w:カナダ|カナダ]]から来ました。<td><span style="font:100% 'Code2000','Arial Unicode MS','Lucida Sans Unicode',sans-serif">[ʒ vjɛ̃ dy kanada]</span> (ジュ・ヴィヤン・ドュ・カナダ)<ジュヴィヨン ドュキャナダ></td>
:Je suis... は j と s が同化・融合し「シュイ」のように発音されることも多い。
===一般会話===
*"Parlez-vous français?" あなたはフランス語を話せますか?<td><span style="font:100% 'Code2000','Arial Unicode MS','Lucida Sans Unicode',sans-serif">[paʁle vu fʁɑ̃sɛ]</span> (パルレ・ヴー・フランセ?)<パフレヴ フォンセ?></td>
*"Parlez-vous japonais?" あなたは[[w:日本語|日本語]]を話せますか?<td><span style="font:100% 'Code2000','Arial Unicode MS','Lucida Sans Unicode',sans-serif">[paʁle vu ʒapɔnɛ]</span> (パルレ・ヴ・ジャポネ?)<パフレヴ ジャポネ?></td>
*"Êtes-vous déjà allé au Japon?" [[w:日本|日本]]に行ったことはありますか?<td><span style="font:100% 'Code2000','Arial Unicode MS','Lucida Sans Unicode',sans-serif">[ɛt vu deʒa ale o ʒapɔ̃]</span> (エト・ヴ・デジャ・アレ・オ・ジャポン)</td>
*"Aimez-vous les chats?" あなたは[[w:猫|猫]]が好きですか?<td><span style="font:100% 'Code2000','Arial Unicode MS','Lucida Sans Unicode',sans-serif">[ɛme vu le ʃa]</span> (エメ・ヴ・レ・シャ)</td>
*"Le sushi est bon." =[[w:鮨|スシ]]はおいしいです。<td><span style="font:100% 'Code2000','Arial Unicode MS','Lucida Sans Unicode',sans-serif">[l suʃi e bɔ̃]</span></td>
*"Les élèves doivent montrer du respect à leurs professeurs."=児童は先生を尊敬しなければならない。<td><span style="font:100% 'Code2000','Arial Unicode MS','Lucida Sans Unicode',sans-serif">[lezelɛːv dwaːv mɔ̃tʁe dy ʁɛspɛ a lœʁ pʁɔfɛsœːʁ]</span></td>
*"J'ai trouvé l'eau si belle que je m'y suis baigné."=[[w:水|水]]がとてもきれいなので泳いだ。<td><span style="font:100% 'Code2000','Arial Unicode MS','Lucida Sans Unicode',sans-serif">[ʒe tʁuve lo si bɛl kə ʒ mi sɥi bɛɲe]</span></td>
*"Chante cette élégie pour moi!" =[[w:哀歌|哀歌]]を歌ってください。<td><span style="font:100% 'Code2000','Arial Unicode MS','Lucida Sans Unicode',sans-serif">[ʃɑ̃t sɛt eleʒi puʁ mwa]</span></td>
===買物の場面===
店に入ったら、必ず bonjour という。
*"S'il vous plaît!!"<スィルヴプレ> = すみません!!(遠い所にいる店員に声をかけるとき)
*"C'est combien?"<セ・コンビヤン?> = いくらですか?(物の値段をきくとき)
*"Ça, s'il vous plaît."<サ、スィルヴプレ> = これ、お願いします(指で指し示して)
*"Tenez."<トゥネ> (お金を渡すとき)
商品を受け取ったら、必ず Merci. Au revoir. と言って店を出る。
[[Category:フランス語]] | 2006-09-09T06:14:03Z | 2023-09-25T06:03:02Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B9%E8%AA%9E/%E8%A1%A8%E7%8F%BE%E9%9B%86 |
4,213 | 個人的法益に対する罪 | 法学>刑事法>刑法>刑法各論>個人的法益に対する罪
ここでは、個人的法益に対する罪に分類される犯罪について解説する。
(参考文献)江藤隆之「『自由に対する罪』を擁護する」桃山法学 28号(2018)1頁以下 | [
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| 法学>刑事法>刑法>刑法各論>個人的法益に対する罪 ここでは、個人的法益に対する罪に分類される犯罪について解説する。 | [[法学]]>[[刑事法]]>[[刑法]]>[[刑法各論]]>[[個人的法益に対する罪]]
ここでは、個人的法益に対する罪に分類される犯罪について解説する。
== [[生命に対する罪]] ==
=== 人の始期と終期 ===
*[[w:人の始期|人の始期]]
*[[w:人の終期|人の終期]]
=== 殺人罪 ===
*[[w:殺人罪|殺人罪]]
=== 自殺関与罪・同意殺人罪 ===
*[[w:自殺|自殺]]
*[[w:自殺関与罪・同意殺人罪|自殺関与罪・同意殺人罪]]
=== 堕胎罪 ===
*[[w:堕胎罪|堕胎罪]]
=== 遺棄罪 ===
*[[w:遺棄罪|遺棄罪]]
== [[身体に対する罪]] ==
=== 傷害罪 ===
*[[w:傷害罪|傷害罪]]
=== 暴行罪 ===
*[[w:暴行罪|暴行罪]]
=== 凶器準備集合罪 ===
*[[w:凶器準備集合罪|凶器準備集合罪]]
*[[w:凶器準備結集罪|凶器準備結集罪]]
=== 過失傷害及び致死罪 ===
==== 過失傷害・過失致死罪 ====
*[[w:過失傷害罪|過失傷害罪]]
*[[w:過失致死罪|過失致死罪]]
==== 業務上過失致死傷罪 ====
*[[w:業務上過失致死傷罪|業務上過失致死傷罪]]
*[[w:重過失致死傷罪|重過失致死傷罪]]
==== 危険運転致死傷罪 ====
*[[w:危険運転致死傷罪|危険運転致死傷罪]]
== [[自由に対する罪]] ==
*総論:[[w:自由|自由]]の概念
(参考文献)江藤隆之「『自由に対する罪』を擁護する」桃山法学 28号(2018)1頁以下
=== 脅迫罪 ===
*[[w:脅迫罪|脅迫罪]]
=== 強要罪 ===
*[[w:強要罪|強要罪]]
=== 逮捕・監禁罪 ===
*[[w:逮捕・監禁罪|逮捕・監禁罪]]
=== 略取・誘拐罪 ===
*[[w:略取・誘拐罪|略取・誘拐罪]]
=== 住居侵入罪・不退去罪 ===
*[[w:住居侵入罪|住居侵入罪]]
*[[w:不退去罪|不退去罪]]
=== 性的自由に対する罪 ===
==== 強制性交等罪 ====
*[[w:強制性交等罪|強制性交等罪]]
==== 強制わいせつ罪 ====
*[[w:強制わいせつ罪|強制わいせつ罪]]
== [[秘密・名誉に対する罪]] ==
*[[w:名誉|名誉]]
=== [[秘密を侵す罪]] ===
*[[w:秘密を侵す罪|秘密を侵す罪]]
==== 信書開封罪 ====
==== 秘密漏示罪 ====
=== [[名誉に対する罪]] ===
==== [[名誉毀損罪]] ====
*[[w:名誉毀損罪|名誉毀損罪]]
===== [[名誉毀損と表現の自由]] =====
*[[w:表現の自由|表現の自由]]
==== [[侮辱罪]] ====
*[[w:侮辱罪|侮辱罪]]
== [[信用及び業務に対する罪]] ==
=== 信用毀損罪 ===
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==== [[不動産侵奪罪]] ====
*[[w:不動産侵奪罪|不動産侵奪罪]]
==== [[知的財産権侵害罪]] ====
=== [[強盗罪]] ===
*[[w:強盗罪|強盗罪]]
*[[w:強盗致死傷罪|強盗致死傷罪]]
*[[w:事後強盗罪|事後強盗罪]]
*[[w:昏酔強盗罪|昏酔強盗罪]]
*[[w:強盗強姦罪|強盗強姦罪]]
=== [[詐欺罪]] ===
*[[w:詐欺罪|詐欺罪]]
*[[w:準詐欺罪|準詐欺罪]]
=== [[恐喝罪]] ===
*[[w:恐喝罪|恐喝罪]]
=== [[詐欺罪]] ===
*[[w:詐欺罪|詐欺罪]]
=== [[横領罪]] ===
*[[w:横領罪|横領罪]]
==== [[業務上横領罪]] ====
*[[w:業務上横領罪|業務上横領罪]]
=== [[背任罪]] ===
*[[w:背任罪|背任罪]]
==== [[特別背任罪]] ====
*[[w:特別背任罪|特別背任罪]]
=== [[盗品等関与罪|盗品等関与罪(贓物罪)]] ===
*[[w:盗品等関与罪|盗品等関与罪]]
=== [[財産毀棄罪]] ===
==== [[文書毀棄罪]] ====
*[[w:文書等毀棄罪|文書等毀棄罪]]
==== [[建造物等損壊罪]] ====
*[[w:建造物等損壊罪|建造物等損壊罪]]
==== [[器物損壊罪]] ====
*[[w:器物損壊罪|器物損壊罪]]
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[[Category:刑法各論|こしんてきほうえき]] | null | 2022-10-25T23:48:47Z | [
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| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E5%80%8B%E4%BA%BA%E7%9A%84%E6%B3%95%E7%9B%8A%E3%81%AB%E5%AF%BE%E3%81%99%E3%82%8B%E7%BD%AA |
4,214 | 社会的法益に対する罪 | 法学>刑事法>刑法>刑法各論>社会的法益に対する罪
ここでは、刑法各論の社会的法益に対する罪について解説する。
騒乱罪 多衆不解散罪
放火及び失火の罪
出水及び水利に関する罪
往来妨害罪
通貨偽造罪
有価証券偽造罪
文書偽造罪
印章偽造罪
薬物犯罪 自己決定権
あへん煙に関する罪
あへん法
麻薬及び向精神薬取締法
覚せい剤取締法
大麻取締法
毒物及び劇物取締法
飲料水に関する罪
わいせつ
公然わいせつ罪
わいせつ物頒布罪
淫行勧誘罪
売春防止法
重婚罪
賭博罪
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墳墓発掘罪
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軽犯罪法 | [
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| 法学>刑事法>刑法>刑法各論>社会的法益に対する罪 ここでは、刑法各論の社会的法益に対する罪について解説する。 | [[法学]]>[[刑事法]]>[[刑法]]>[[刑法各論]]>[[社会的法益に対する罪]]
ここでは、刑法各論の[[w:社会的法益|社会的法益]]に対する罪について解説する。
== 社会・公共の平穏に対する罪 ==
=== 騒乱罪・多衆不解散罪 ===
[[w:騒乱罪|騒乱罪]]
[[w:多衆不解散罪|多衆不解散罪]]
=== 放火及び失火の罪 ===
[[w:放火及び失火の罪|放火及び失火の罪]]
=== 出水・水利妨害罪 ===
[[w:出水及び水利に関する罪|出水及び水利に関する罪]]
=== 往来妨害罪 ===
[[w:往来妨害罪|往来妨害罪]]
== 取引の平穏に対する罪 ==
=== 通貨偽造罪 ===
[[w:通貨偽造罪|通貨偽造罪]]
=== 有価証券偽造罪 ===
[[w:有価証券偽造罪|有価証券偽造罪]]
==== 支払用カード偽造罪 ====
=== 文書偽造罪 ===
[[w:文書偽造罪|文書偽造罪]]
=== 印章偽造罪 ===
[[w:印章偽造罪|印章偽造罪]]
== 公衆の健康に対する罪 ==
=== 麻薬等薬物に関する罪 ===
==== 薬物犯罪と自己決定の自由 ====
[[w:薬物犯罪|薬物犯罪]]
[[w:自己決定権|自己決定権]]
==== あへん煙に関する罪 ====
[[w:あへん煙に関する罪|あへん煙に関する罪]]
===== あへん法 =====
[[w:あへん法|あへん法]]
===== 麻薬及び向精神薬取締法 =====
[[w:麻薬及び向精神薬取締法|麻薬及び向精神薬取締法]]
===== 覚せい剤取締法 =====
[[w:覚せい剤取締法|覚せい剤取締法]]
===== 大麻取締法 =====
[[w:大麻取締法|大麻取締法]]
==== 毒物及び劇物取締法 ====
[[w:毒物及び劇物取締法|毒物及び劇物取締法]]
=== 飲料水汚染罪 ===
[[w:飲料水に関する罪|飲料水に関する罪]]
== 善良な風俗に対する罪 ==
=== わいせつに関する罪 ===
[[w:わいせつ|わいせつ]]
==== わいせつ罪と表現の自由 ====
==== 公然わいせつ罪 ====
[[w:公然わいせつ罪|公然わいせつ罪]]
==== わいせつ物頒布等の罪 ====
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=== 性的秩序に関する罪 ===
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[[w:淫行勧誘罪|淫行勧誘罪]]
===== 売春防止法 =====
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=== 重婚罪 ===
[[w:重婚罪|重婚罪]]
=== 賭博及び富くじに関する罪 ===
[[w:賭博罪|賭博罪]]
=== 宗教的感情等に関する罪 ===
==== 礼拝所不敬罪 ====
[[w:礼拝所不敬罪|礼拝所不敬罪]]
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[[w:墳墓発掘罪|墳墓発掘罪]]
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==== 軽犯罪法 ====
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[[Category:刑法各論|しやかいてきほうえき]] | null | 2006-09-10T15:10:14Z | [
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| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E7%9A%84%E6%B3%95%E7%9B%8A%E3%81%AB%E5%AF%BE%E3%81%99%E3%82%8B%E7%BD%AA |
4,215 | 国家的法益に対する罪 | 法学>刑事法>刑法>刑法各論>国家的法益に対する罪
ここでは、刑法の国家的法益に対する罪に分類される犯罪について解説する。
内乱罪
外患罪
破壊活動防止法
公務執行妨害罪
逃走罪
犯人蔵匿罪
証拠隠滅罪
偽証罪
虚偽告訴罪
公務員職権濫用罪
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賄賂罪
外国国章損壊罪
私戦予備・陰謀罪
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| 法学>刑事法>刑法>刑法各論>国家的法益に対する罪 ここでは、刑法の国家的法益に対する罪に分類される犯罪について解説する。 | [[法学]]>[[刑事法]]>[[刑法]]>[[刑法各論]]>[[国家的法益に対する罪]]
ここでは、刑法の[[w:国家的法益|国家的法益]]に対する罪に分類される犯罪について解説する。
== 国家の存立に対する罪 ==
=== 内乱罪 ===
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=== 外患罪 ===
[[w:外患罪|外患罪]]
==== 破壊活動防止法 ====
[[w:破壊活動防止法|破壊活動防止法]]
== 国家の作用に対する罪 ==
=== 公務執行妨害罪 ===
[[w:公務執行妨害罪|公務執行妨害罪]]
=== 逃走罪 ===
[[w:逃走罪|逃走罪]]
=== 犯人蔵匿罪 ===
[[w:犯人蔵匿罪|犯人蔵匿罪]]
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=== 偽証罪 ===
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=== 虚偽告訴罪(誣告罪) ===
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=== 汚職の罪 ===
==== 公務員職権濫用罪 ====
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==== 特別公務員暴行陵虐罪 ====
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==== 賄賂罪 ====
[[w:賄賂罪|賄賂罪]]
===== みなし公務員規定 =====
== 外国又は国交機能に対する罪 ==
=== 外国国章損壊罪 ===
[[w:外国国章損壊罪|外国国章損壊罪]]
=== 私戦予備・陰謀罪 ===
[[w:私戦予備・陰謀罪|私戦予備・陰謀罪]]
=== 中立命令背違罪 ===
[[w:中立命令背違罪|中立命令背違罪]]
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[[Category:刑法各論|こつかてきほうえき]] | null | 2019-02-14T06:04:11Z | [
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| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E5%9B%BD%E5%AE%B6%E7%9A%84%E6%B3%95%E7%9B%8A%E3%81%AB%E5%AF%BE%E3%81%99%E3%82%8B%E7%BD%AA |
4,241 | Java/プログラミングのための準備 | JDK(Java Development Kit)は、Javaプログラムを開発するためのソフトウェア開発キットです。JDKには、Javaプログラムを作成、コンパイル、実行するために必要なツールやファイルが含まれています。具体的には以下のような要素が含まれます。
JDKを利用することで、Javaプログラマは開発環境を構築し、Javaアプリケーションの開発を行うことができます。JDKは無料で利用でき、Javaプログラムを開発するためには必須のツールです。
javacは、Javaコンパイラのコマンドラインツールです。このツールは、Javaソースコードファイル(.java拡張子)をJava仮想マシン(JVM)が理解できるバイトコードファイル(.class拡張子)に変換します。
具体的には、以下のような役割があります:
通常、Java開発キット(JDK)にはjavacが含まれており、開発者はJavaソースコードをコンパイルして実行可能な形式に変換するためにこのツールを使用します。
JRE(Java Runtime Environment)は、Javaプログラムを実行するための環境を提供するソフトウェアパッケージです。主な役割は以下の通りです:
JREは通常、Java開発キット(JDK)の一部として提供されますが、単体でもJavaアプリケーションの実行に必要なコンポーネントを提供します。
Java仮想マシン(Java Virtual Machine、JVM)は、Javaプログラムを実行するための仮想的なコンピュータ環境です。JVMは、Javaバイトコード(.classファイル)をホストプラットフォームのネイティブマシンコードに変換し、実行します。
以下はJVMの主な役割です:
JVMはJavaプラットフォームの中核的なコンポーネントであり、Javaのクロスプラットフォーム性やポータビリティ、セキュリティ性を実現するために重要な役割を果たしています。
Oracle JDKは、Javaプログラミング言語の開発および実行環境を提供するOracle Corporationによる製品です。最新のバージョンではNFTC(No-Fee Terms and Conditions)ライセンスが導入され、商用利用や生産環境での使用も含めて無料で利用できるようになりました。
OpenJDKは、Javaプログラミング言語のオープンソースのリファレンス実装です。主にGNU General Public License (GPL) の下で提供され、商用利用も含めて無料で利用できます。Oracle JDKのベースとなるソースコードを提供し、多くのLinuxディストリビューションや他のオープンソースプロジェクトで採用されています。
Oracle JDKとOpenJDKの主なライセンスの違いは以下の通りです:
このように、Oracle JDKとOpenJDKのライセンスの違いは、商用利用に関連する条件と、商標やプロプライエタリなコードの有無にあります。
その他のJDK(Java Development Kit)としては、主に以下のようなものがあります:
Oracle JDKとの互換性があり、セキュリティアップデートやバグ修正が定期的に提供されます。
これらのJDKは、Javaアプリケーションの開発や実行環境を構築するために使用されます。各JDKには独自の特徴や提供されるサービスがありますので、プロジェクトの要件や目的に応じて適切なものを選択する必要があります。
Java SE LTS(Java Standard Edition Long-Term Support)は、Java SEプラットフォームの長期サポートを提供するプログラムです。Java SE LTSは、特定のJava SEバージョンに対して数年にわたってメンテナンスやセキュリティアップデートを提供し、企業や開発者が安定したプラットフォームを利用し、アプリケーションの長期間の稼働を保証することを目的としています。
Java SE LTSの特徴は以下の通りです:
Java SE LTSプログラムは、企業や開発者が信頼できるプラットフォームを利用し、アプリケーションの開発と運用を容易にすることを目的としています。常に最新の機能を求めるよりも、安定性と互換性を重視する場合には、Java SE LTSバージョンの選択が推奨されます。
2024年2月現在、最新のJava SE LTSはJava 21です。Java 21は2023年9月にリリースされ、LTS(Long-Term Support)バージョンとして提供されました。このバージョンは長期間のサポートを受ける予定であり、セキュリティアップデートやバグ修正が提供されます。企業や開発者は、Java 21を安定したプロダクション環境で使用することができます。
以下は、Java SE LTS(Java Standard Edition Long-Term Support)バージョンの一覧です:
JDK(Java Development Kit)をインストールする手順を以下に詳しく説明します。 これに従って、JDKをインストールしてJavaプログラミングを始めましょう。
プログラミングには、JDKだけでなく、ソースコードを書くためのテキストエディタが必要です。Windowsではメモ帳、Mac OS Xではテキストエディットなど、基本的なテキストエディタでもプログラミングを始めることができます。 しかし、プログラマは自分の好みや作業効率に合ったエディタを使用することが一般的です。
以下は、いくつかの人気のあるテキストエディタです:
これらのテキストエディタは、プログラマの好みや作業スタイルに合わせて選択することができます。自分に合ったエディタを見つけて、快適なプログラミング環境を構築しましょう。
統合開発環境(Integrated Development Environment、IDE)は、ソフトウェア開発において、開発者がプログラミング言語の記述、デバッグ、テスト、ビルドなどの作業を行うための統合されたツールセットです。IDEは、開発プロセス全体を支援し、開発者がプロジェクトを効率的に管理できるように設計されています。
統合開発環境の主な特徴は以下の通りです:
統合開発環境は、プログラミング作業を効率化し、開発者が生産性を向上させるための強力なツールです。異なるプログラミング言語やフレームワークに対応した多くのIDEが存在し、開発者はプロジェクトの要件や個々の好みに応じて適切なIDEを選択します。
Javaでよく使われるビルドツールには、以下のようなものがあります:
これらのビルドツールは、Javaプロジェクトのビルドプロセスを効率化し、開発者が効果的にコードのビルド、テスト、デプロイメントを管理するのに役立ちます。それぞれのビルドツールには特有の機能や利点がありますので、プロジェクトの要件やチームの好みに応じて選択することが重要です。 | [
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"text": "統合開発環境の主な特徴は以下の通りです:",
"title": "JDK"
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"text": "統合開発環境は、プログラミング作業を効率化し、開発者が生産性を向上させるための強力なツールです。異なるプログラミング言語やフレームワークに対応した多くのIDEが存在し、開発者はプロジェクトの要件や個々の好みに応じて適切なIDEを選択します。",
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"text": "Javaでよく使われるビルドツールには、以下のようなものがあります:",
"title": "JDK"
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"text": "これらのビルドツールは、Javaプロジェクトのビルドプロセスを効率化し、開発者が効果的にコードのビルド、テスト、デプロイメントを管理するのに役立ちます。それぞれのビルドツールには特有の機能や利点がありますので、プロジェクトの要件やチームの好みに応じて選択することが重要です。",
"title": "JDK"
}
]
| null | {{Nav}}
= プログラミングのための準備 =
== JDK ==
{{Wikipedia|Java Development Kit|Java Development Kit}}
JDK(Java Development Kit)は、Javaプログラムを開発するためのソフトウェア開発キットです。JDKには、Javaプログラムを作成、コンパイル、実行するために必要なツールやファイルが含まれています。具体的には以下のような要素が含まれます。
# '''Javaコンパイラ(javac):''' Javaソースコードをバイトコードに変換するためのコンパイラです。Javaコンパイラは、Javaプログラムをコンパイルして実行可能な形式に変換します。
# '''Javaランタイム環境(JRE):''' Javaプログラムを実行するための実行時環境です。JREには、Java仮想マシン(JVM)やJavaクラスライブラリが含まれています。
# '''デバッグツール:''' デバッグやトラブルシューティングのためのツールが含まれています。例えば、デバッガやプロファイラなどがあります。
# '''APIドキュメント:''' JavaプログラミングのためのAPIドキュメントが含まれています。これにより、Javaの標準ライブラリやクラスの使用方法を確認することができます。
JDKを利用することで、Javaプログラマは開発環境を構築し、Javaアプリケーションの開発を行うことができます。JDKは無料で利用でき、Javaプログラムを開発するためには必須のツールです。
=== javac ===
{{Wikipedia|javac}}
javacは、Javaコンパイラのコマンドラインツールです。このツールは、Javaソースコードファイル(.java拡張子)をJava仮想マシン(JVM)が理解できるバイトコードファイル(.class拡張子)に変換します。
具体的には、以下のような役割があります:
# '''Javaソースコードのコンパイル:''' javacは、Javaプログラムをコンパイルしてバイトコードに変換します。このバイトコードはJVM上で実行されるため、プラットフォームやオペレーティングシステムに依存しません。
# '''エラーチェックとデバッグ:''' javacは、ソースコードに文法エラーや論理エラーがないかをチェックし、必要に応じてエラーメッセージを生成します。これにより、開発者はコードの品質を向上させることができます。
# '''バイトコードの生成:''' javacは、コンパイルされたJavaソースコードからバイトコードファイルを生成します。このバイトコードは、JVM上で実行されるJavaアプリケーションやアプレットの基盤となります。
通常、Java開発キット(JDK)にはjavacが含まれており、開発者はJavaソースコードをコンパイルして実行可能な形式に変換するためにこのツールを使用します。
=== JRE ===
{{Wikipedia|Java Runtime Environment}}
JRE(Java Runtime Environment)は、Javaプログラムを実行するための環境を提供するソフトウェアパッケージです。主な役割は以下の通りです:
# '''Javaアプリケーションの実行:''' JREにはJava仮想マシン(JVM)が含まれており、Javaプログラムを実行可能な形式に変換します。これにより、Javaアプリケーションは異なるプラットフォームやオペレーティングシステム上で動作します。
# '''Javaクラスライブラリの提供:''' JREには、Java標準ライブラリが含まれています。これにより、Javaアプリケーションは基本的なデータ構造や機能を利用できます。例えば、文字列処理、ネットワーク通信、ファイル操作などが含まれます。
# '''セキュリティ機能の提供:''' JREは、Javaアプリケーションの実行中にセキュリティを確保し、悪意ある操作やリソースの不正使用を防ぎます。これには、セキュリティマネージャーなどが含まれます。
JREは通常、Java開発キット(JDK)の一部として提供されますが、単体でもJavaアプリケーションの実行に必要なコンポーネントを提供します。
=== Java仮想マシン ===
{{Wikipedia|Java仮想マシン}}
Java仮想マシン(Java Virtual Machine、JVM)は、Javaプログラムを実行するための仮想的なコンピュータ環境です。JVMは、Javaバイトコード(.classファイル)をホストプラットフォームのネイティブマシンコードに変換し、実行します。
以下はJVMの主な役割です:
# '''プログラムの実行:''' JVMはJavaバイトコードを解釈し、ネイティブマシンコードに変換して実行します。これにより、Javaプログラムはホストプラットフォームやオペレーティングシステムに依存せずに実行できます。
# '''メモリ管理:''' JVMはメモリの割り当てや解放を管理し、ガベージコレクションと呼ばれるメカニズムを使用して不要なオブジェクトを自動的に解放します。これにより、メモリリークや無効なメモリアクセスなどの問題を回避できます。
# '''セキュリティ:''' JVMは、セキュリティ管理を強化するための機能を提供します。例えば、セキュリティマネージャーを使用して、Javaアプリケーションのアクセス権を制御することができます。
# '''例外処理:''' JVMは、Javaプログラム内で発生する例外をキャッチし、適切な例外処理を行います。これにより、プログラムの安定性が向上し、予期せぬエラーに対処できます。
JVMはJavaプラットフォームの中核的なコンポーネントであり、Javaのクロスプラットフォーム性やポータビリティ、セキュリティ性を実現するために重要な役割を果たしています。
== Oracle JDKとOpen JDK ==
=== Oracle JDK ===
Oracle JDKは、Javaプログラミング言語の開発および実行環境を提供するOracle Corporationによる製品です。最新のバージョンではNFTC(No-Fee Terms and Conditions)ライセンスが導入され、商用利用や生産環境での使用も含めて無料で利用できるようになりました。
=== Open JDK ===
OpenJDKは、Javaプログラミング言語のオープンソースのリファレンス実装です。主にGNU General Public License (GPL) の下で提供され、商用利用も含めて無料で利用できます。Oracle JDKのベースとなるソースコードを提供し、多くのLinuxディストリビューションや他のオープンソースプロジェクトで採用されています。
=== ライセンスの違い ===
Oracle JDKとOpenJDKの主なライセンスの違いは以下の通りです:
;Oracle JDK: Oracle JDKはOracle Corporationによって提供される有償のJava開発キットであり、商用利用や商用環境でのデプロイメントには有償のサポート契約が必要です。Oracle JDK 17およびそれ以降のリリースではNFTC(No-Fee Terms and Conditions)ライセンスが導入され、商用利用や生産環境での使用も含めて無料で利用できるようになりました。ただし、Oracle JDKには商標やプロプライエタリなコードが含まれる場合があります。
;OpenJDK: OpenJDKはオープンソースであり、主にGPL(GNU General Public License)やLGPL(GNU Lesser General Public License)の下で提供されます。商用利用や非商用利用を問わず、すべてのユーザーに無料で利用可能です。商標やプロプライエタリなコードは含まれません。
このように、Oracle JDKとOpenJDKのライセンスの違いは、商用利用に関連する条件と、商標やプロプライエタリなコードの有無にあります。
=== その他の JDK ===
その他のJDK(Java Development Kit)としては、主に以下のようなものがあります:
; Amazon Corretto:
: Amazonが提供する無償で、長期サポートが提供されるOpenJDKの配布版です。
Oracle JDKとの互換性があり、セキュリティアップデートやバグ修正が定期的に提供されます。
; AdoptOpenJDK:
: コミュニティによって維持されているプロジェクトで、無償で提供されるOpenJDKのバイナリ配布版です。
: 多くのプラットフォーム(Windows、Linux、macOSなど)に対応し、多様なバージョンやビルドが提供されています。
; Azul Zulu:
: Azul Systemsが提供するOpenJDKの実装で、無償版と有償版が提供されています。
: 無償版は無償で提供され、有償版には追加機能やサポートが含まれます。
これらのJDKは、Javaアプリケーションの開発や実行環境を構築するために使用されます。各JDKには独自の特徴や提供されるサービスがありますので、プロジェクトの要件や目的に応じて適切なものを選択する必要があります。
=== Java SE LTS ===
Java SE LTS(Java Standard Edition Long-Term Support)は、Java SEプラットフォームの長期サポートを提供するプログラムです。Java SE LTSは、特定のJava SEバージョンに対して数年にわたってメンテナンスやセキュリティアップデートを提供し、企業や開発者が安定したプラットフォームを利用し、アプリケーションの長期間の稼働を保証することを目的としています。
Java SE LTSの特徴は以下の通りです:
# '''長期サポート:''' Java SE LTSバージョンは、リリース後数年間にわたってメンテナンスとセキュリティアップデートが提供されます。これにより、企業や開発者は安定したプラットフォームを利用し、アプリケーションの長期間の安定した稼働を保証することができます。
# '''互換性の維持:''' Java SE LTSバージョンは、互換性の維持が重視されます。新しい機能やAPIは少なくなり、既存のアプリケーションがスムーズに移行できるように設計されます。
# '''エンタープライズ向け:''' Java SE LTSは、特にエンタープライズ環境での使用を想定しています。エンタープライズアプリケーションは通常、長期間にわたって稼働し、安定性とセキュリティが重要です。Java SE LTSは、この要求を満たすために設計されています。
Java SE LTSプログラムは、企業や開発者が信頼できるプラットフォームを利用し、アプリケーションの開発と運用を容易にすることを目的としています。常に最新の機能を求めるよりも、安定性と互換性を重視する場合には、Java SE LTSバージョンの選択が推奨されます。
2024年2月現在、最新のJava SE LTSはJava 21です。Java 21は2023年9月にリリースされ、LTS(Long-Term Support)バージョンとして提供されました。このバージョンは長期間のサポートを受ける予定であり、セキュリティアップデートやバグ修正が提供されます。企業や開発者は、Java 21を安定したプロダクション環境で使用することができます。
以下は、Java SE LTS(Java Standard Edition Long-Term Support)バージョンの一覧です:
:{| class=wikitable
|+ Java SE LTSのバージョン一覧
!Java バージョン
!リリース日
!LTS サポート終了日
|-
| Java SE 8 LTS
| 2014年3月18日
| 2020年12月
|-
| Java SE 11 LTS
| 2018年9月25日
| 2022年9月
|-
| Java SE 17 LTS
| 2021年9月14日
| 2026年9月
|-
| Java SE 21 LTS
| 2023年9月19日
| 2031年9月
|}
== Oracle JDKのインストール ==
JDK(Java Development Kit)をインストールする手順を以下に詳しく説明します。
これに従って、JDKをインストールしてJavaプログラミングを始めましょう。
{{Main|[https://docs.oracle.com/javase/jp/17/install/overview-jdk-installation.html JDKインストレーション・ガイド]}}
# '''JDKのダウンロード:'''
#: まず、Oracleの公式ウェブサイトからJDKをダウンロードします。
#: ウェブブラウザを開き、OracleのJDKダウンロードページにアクセスします。次のURLにアクセスしてください:Oracle [https://www.oracle.com/jp/java/technologies/downloads/ Java SE Development Kitダウンロード・ページ]
#: ダウンロードページで、使用しているオペレーティングシステム(Windows、Mac、Linuxなど)に対応したJDKのバージョンを選択します。最新の安定版を選ぶことをおすすめします。
#: 利用規約に同意し、「ダウンロード」ボタンをクリックします。
# '''JDKのインストール:'''
#: ダウンロードが完了したら、ダウンロードしたファイルを開いてインストールを開始します。
#; Windowsの場合: ダウンロードした.exeファイルを実行します。インストールウィザードが表示されるので、指示に従って進めてください。インストール中にパスやその他のオプションを設定する必要がある場合があります。
#; Macの場合: ダウンロードした.dmgファイルをダブルクリックしてマウントします。マウントされたディスクイメージ内の.pkgファイルを実行して、インストールを開始します。インストール中に管理者パスワードを入力する必要があります。
#; GNU/Linuxの場合: ダウンロードした.tar.gzファイルを解凍します。解凍後、解凍されたディレクトリに移動し、インストールスクリプトを実行します。スクリプトの実行中にsudo権限が必要な場合があります。
#: GNU/Linuxの場合、各ディストリビューションのパッケージマネージャを使ってインストールする方法もあります。
# '''環境変数の設定 (Windowsの場合):'''
#: Windowsの場合、JDKのインストールパスを環境変数に追加する必要があります。
#: インストールしたJDKのディレクトリパスをコピーします。通常、デフォルトでは「C:\Program Files\Java\jdk-バージョン」となります。
#: コントロールパネルを開き、システムとセキュリティ > システム > システムの詳細設定 > 環境変数 の順に進みます。
#: 「システム環境変数」のセクションで、"Path" を選択して編集をクリックします。
#: 新しいウィンドウで、環境変数の一覧が表示されます。ここで、「新規」をクリックし、JDKのインストールパスを追加します。
#: 追加した後、すべてのウィンドウを閉じて設定を保存します。
#: これで、JDKのインストールが完了しました!Javaプログラミングを始める準備が整いました。
== プログラミングに必要なもの ==
プログラミングには、JDKだけでなく、ソースコードを書くためのテキストエディタが必要です。Windowsではメモ帳、Mac OS Xではテキストエディットなど、基本的なテキストエディタでもプログラミングを始めることができます。
しかし、プログラマは自分の好みや作業効率に合ったエディタを使用することが一般的です。
以下は、いくつかの人気のあるテキストエディタです:
# '''Visual Studio Code:''' Microsoftが提供する無料のオープンソースのテキストエディタであり、豊富な拡張機能とカスタマイズ性が特徴です。様々なプログラミング言語に対応しています。
# '''Atom:''' GitHubが提供する無料のオープンソースのテキストエディタであり、高度なカスタマイズ性と拡張機能が充実しています。GitやGitHubとの統合も強力です。
# '''Sublime Text:''' シンプルで高速なテキストエディタであり、豊富な拡張機能やカスタマイズ性があります。多くのプログラマに愛用されています。
# '''Emacs:''' フリーソフトウェア財団(FSF)が提供するテキストエディタであり、プログラマブルな特徴があります。拡張性が高く、さまざまなプログラミング言語に対応しています。
# '''Vim:''' Viエディタの拡張版であり、キーバインドを用いた効率的な操作が特徴です。プラグインやスクリプト機能によって機能を拡張することができます。
これらのテキストエディタは、プログラマの好みや作業スタイルに合わせて選択することができます。自分に合ったエディタを見つけて、快適なプログラミング環境を構築しましょう。
== 統合開発環境 ==
統合開発環境(Integrated Development Environment、IDE)は、ソフトウェア開発において、開発者がプログラミング言語の記述、デバッグ、テスト、ビルドなどの作業を行うための統合されたツールセットです。IDEは、開発プロセス全体を支援し、開発者がプロジェクトを効率的に管理できるように設計されています。
統合開発環境の主な特徴は以下の通りです:
# '''コードエディタ:''' IDEには、ソースコードを編集するためのコードエディタが含まれています。コードエディタは、シンタックスハイライト、自動補完、コードの折り畳みなどの機能を提供し、開発者がコードを効率的に書くことができます。
# '''ビルドツール:''' IDEには、プロジェクトをビルドするためのビルドツールが統合されています。ビルドツールは、ソースコードをコンパイルし、実行可能なアプリケーションやライブラリを生成します。
# '''デバッグ支援:''' IDEには、デバッグ機能が組み込まれており、コードの実行中に変数の値を確認したり、ステップ実行したりすることができます。デバッグ支援機能は、バグの特定や修正を容易にします。
# '''バージョン管理:''' IDEには、ソースコードのバージョン管理を行うためのツールが統合されています。バージョン管理ツールを使用することで、プロジェクトの変更履歴を管理し、チームでの共同作業を支援します。
# '''プロジェクト管理:''' IDEには、プロジェクトの管理やファイルの整理を行うためのツールが含まれています。プロジェクト管理機能は、プロジェクトの構造を視覚化し、作業の効率化を図ります。
# '''CI(Continuous Integration):''' IDEには、コードの変更が行われるたびに自動的にビルドやテストを実行する機能が含まれることがあります。これにより、開発者は定期的なビルドとテストを手動で行う必要がなくなり、コードの品質を継続的に確保することができます。
# '''CD(Continuous Deployment):''' IDEには、ビルドやテストが成功した場合に自動的にデプロイメントを行う機能が含まれることがあります。これにより、ソフトウェアのリリースプロセスを自動化し、迅速なリリースを実現することができます。
# '''自動化スクリプトの作成:''' IDE内でCI/CDパイプラインのための自動化スクリプト(例:JenkinsfileやGitHub Actionsのワークフロー)を作成・編集する機能が提供されることがあります。これにより、開発者はCI/CDプロセスを柔軟にカスタマイズできます。
# '''拡張機能:''' IDEには、ユーザーが独自の機能やツールを追加できる拡張機能が提供されています。これにより、IDEをカスタマイズして特定の開発環境に合わせることができます。
統合開発環境は、プログラミング作業を効率化し、開発者が生産性を向上させるための強力なツールです。異なるプログラミング言語やフレームワークに対応した多くのIDEが存在し、開発者はプロジェクトの要件や個々の好みに応じて適切なIDEを選択します。
== Javaでよく使われるビルドツール ==
Javaでよく使われるビルドツールには、以下のようなものがあります:
# '''Apache Maven:''' [[Apache Maven]]は、Javaプロジェクトのビルド、依存関係管理、テストの実行、デプロイメントなどのタスクを自動化するためのツールです。XML形式のプロジェクト記述ファイル(pom.xml)を使用してプロジェクトの構成を定義し、標準的なビルドライフサイクルを提供します。
# '''Gradle:''' [[Gradle]]は、柔軟性とパフォーマンスを重視したビルドツールです。Groovy DSL(Domain-Specific Language)を使用してビルドスクリプトを記述し、プロジェクトのビルド、テスト、デプロイメントなどのタスクを実行します。Gradleは、Mavenよりも柔軟なビルド定義と依存関係管理を提供し、大規模なプロジェクトに適しています。
# '''Ant:''' [[Apache Ant]]は、Javaプロジェクトのビルドとデプロイメントを自動化するためのビルドツールです。XML形式のビルドファイルを使用してビルドタスクを定義し、タスク間の依存関係を指定します。Antは、カスタムタスクやプラグインの追加が容易であり、柔軟性が高い特徴を持ちます。
これらのビルドツールは、Javaプロジェクトのビルドプロセスを効率化し、開発者が効果的にコードのビルド、テスト、デプロイメントを管理するのに役立ちます。それぞれのビルドツールには特有の機能や利点がありますので、プロジェクトの要件やチームの好みに応じて選択することが重要です。
{{Nav}} | 2006-09-17T19:11:25Z | 2024-02-05T01:21:53Z | [
"テンプレート:Nav",
"テンプレート:Wikipedia",
"テンプレート:Main"
]
| https://ja.wikibooks.org/wiki/Java/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E6%BA%96%E5%82%99 |
4,242 | Java/Hello world | 「Hello World!」は、プログラミングの世界で伝統的に使われる初心者向けの最初のプログラムです。 Javaでも同様に、「Hello World!」プログラムは、基本的な構文や開発環境の設定を理解するために使われます。
まず、テキストエディタや統合開発環境(IDE)を使用して、Javaのソースコードを書きます。
以下が「Hello World」のソースコード例です。
このコードでは、HelloWorldという名前のクラスを定義し、その中にmainメソッドを記述しています。 mainメソッドはJavaプログラムのエントリポイントであり、プログラムの実行が開始される場所です。System.out.printlnは、コンソールに文字列を出力するためのメソッドです。
Javaのソースコードをコンパイルするには、Java Development Kit(JDK)がインストールされている必要があります。 コンパイルは次の手順で行います。
これにより、HelloWorld.javaファイルがHelloWorld.classという名前のバイトコードファイルにコンパイルされます。
コンパイルされたJavaプログラムを実行するには、以下の手順を実行します。
これにより、コンソールに Hello, World! という文字列が表示されます。
以上が、Javaでの「Hello World」プログラムの作成、コンパイル、実行の手順です。
Javaでの「Hello World」プログラムは、単純な文字列の表示に過ぎませんが、その背後にはいくつかの興味深い蘊蓄があります。
Javaの「Hello World」プログラムは、単なる最初のステップに過ぎませんが、Java言語の重要な特徴や原則を理解するのに役立ちます。 | [
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"text": "まず、テキストエディタや統合開発環境(IDE)を使用して、Javaのソースコードを書きます。",
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"text": "以下が「Hello World」のソースコード例です。",
"title": "ソースコードの書き方"
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"text": "このコードでは、HelloWorldという名前のクラスを定義し、その中にmainメソッドを記述しています。 mainメソッドはJavaプログラムのエントリポイントであり、プログラムの実行が開始される場所です。System.out.printlnは、コンソールに文字列を出力するためのメソッドです。",
"title": "ソースコードの書き方"
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"text": "Javaのソースコードをコンパイルするには、Java Development Kit(JDK)がインストールされている必要があります。 コンパイルは次の手順で行います。",
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"text": "これにより、HelloWorld.javaファイルがHelloWorld.classという名前のバイトコードファイルにコンパイルされます。",
"title": "コンパイル"
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"text": "以上が、Javaでの「Hello World」プログラムの作成、コンパイル、実行の手順です。",
"title": "実行"
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"text": "Javaでの「Hello World」プログラムは、単純な文字列の表示に過ぎませんが、その背後にはいくつかの興味深い蘊蓄があります。",
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"text": "Javaの「Hello World」プログラムは、単なる最初のステップに過ぎませんが、Java言語の重要な特徴や原則を理解するのに役立ちます。",
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}
]
| null | {{Nav}}
= Hello World! =
「Hello World!」は、プログラミングの世界で伝統的に使われる初心者向けの最初のプログラムです。
Javaでも同様に、「Hello World!」プログラムは、基本的な構文や開発環境の設定を理解するために使われます。
== ソースコードの書き方 ==
まず、テキストエディタや統合開発環境(IDE)を使用して、Javaのソースコードを書きます。
以下が「Hello World」のソースコード例です。
;HelloWorld.java:<syntaxhighlight lang=java>
public class HelloWorld {
public static void main(String[] args){
System.out.println("Hello, world.");
}
}
</syntaxhighlight>
このコードでは、<code>HelloWorld</code>という名前のクラスを定義し、その中に<code>main</code>メソッドを記述しています。
<code>main</code>メソッドはJavaプログラムのエントリポイントであり、プログラムの実行が開始される場所です。<code>System.out.println</code>は、コンソールに文字列を出力するためのメソッドです。
== コンパイル ==
Javaのソースコードをコンパイルするには、Java Development Kit(JDK)がインストールされている必要があります。
コンパイルは次の手順で行います。
# 以下のコマンドを入力して、ソースコードをコンパイルします。
#:<syntaxhighlight lang=shell>
javac HelloWorld.java
</syntaxhighlight>
これにより、<code>HelloWorld.java</code>ファイルが<code>HelloWorld.class</code>という名前のバイトコードファイルにコンパイルされます。
== 実行 ==
コンパイルされたJavaプログラムを実行するには、以下の手順を実行します。
# 以下のコマンドを入力して、Javaプログラムを実行します。
#:<syntaxhighlight lang=shell>
java HelloWorld
</syntaxhighlight>
これにより、コンソールに <code>Hello, World!</code> という文字列が表示されます。
以上が、Javaでの「Hello World」プログラムの作成、コンパイル、実行の手順です。
----
Javaでの「Hello World」プログラムは、単純な文字列の表示に過ぎませんが、その背後にはいくつかの興味深い蘊蓄があります。
# クラスとメソッドの構造: Javaでは、全てのコードがクラスの中に存在します。そして、実行可能なJavaプログラムは、必ず<code>main</code>メソッドを持つクラスから始まります。これは、Java仕様で定義されています。
# プラットフォームの移植性: Javaは、プラットフォームに依存しないという特徴があります。つまり、Javaで書かれたプログラムは、Java仮想マシン(JVM)上で実行されるため、どのオペレーティングシステムでも動作します。これは、Javaが初めて登場したときからの重要な利点であり、広範囲なデバイスやシステムでの使用を可能にしました。
# コンパイルと実行の分離: Javaプログラムは通常、ソースコードをコンパイルしてバイトコードに変換し、その後JVMで実行します。この2段階のプロセスにより、Javaは柔軟性とセキュリティを提供します。コンパイルされたバイトコードは、様々な環境で安全に実行されます。
# オブジェクト指向プログラミングの導入: Javaはオブジェクト指向プログラミング言語として設計されています。そのため、「Hello World」プログラムでも、クラスとメソッドの構造が強調されています。オブジェクト指向の原則に基づいて設計されたJavaプログラムは、柔軟性がありメンテナンス性が高くなります。
# 豊富な標準ライブラリ: Javaには、開発者が利用できる豊富な標準ライブラリが用意されています。これにより、多くの一般的なタスクを簡単に実装できます。例えば、文字列操作、ファイル入出力、ネットワーク通信などが含まれます。
Javaの「Hello World」プログラムは、単なる最初のステップに過ぎませんが、Java言語の重要な特徴や原則を理解するのに役立ちます。
{{Nav}}
[[Category:Java]] | 2006-09-17T19:21:21Z | 2024-02-04T00:15:35Z | [
"テンプレート:Nav"
]
| https://ja.wikibooks.org/wiki/Java/Hello_world |
4,243 | Java/基礎/算術演算 | プログラミングにおける式(Expression)は、値や演算子、関数呼び出し、変数などから構成される計算を表す文法構造です。式はプログラム内で評価され、結果の値を生成します。
演算子(Operator)は、式内で値や変数を操作するための記号またはキーワードです。演算子には算術演算子(加算、減算など)、比較演算子(等しい、大なり、小なりなど)、論理演算子(AND、ORなど)、代入演算子(変数に値を代入する演算子)などがあります。演算子は一般的に、式内で値を組み合わせて新しい値を生成するために使用されます。
例えば、以下のような式があります:
この式は、変数 a、b、c の値を使用して、乗算(*)と加算(+)の演算を行います。これにより、新しい値が生成されます。
Javaにおける式(Expression)は、値、変数、演算子、メソッド呼び出し、またはこれらの組み合わせから構成されるプログラム内の計算を表す文法要素です。式はプログラム内で評価され、結果の値を生成します。
Javaの演算子(Operator)は、式内で値や変数を操作するための特殊な記号またはキーワードです。
Javaの演算子は多岐にわたり、主な種類には以下のようなものがあります:
これらの演算子を使用して、Javaプログラム内で様々な計算や操作を行うことができます。
Javaにおける算術演算子は、基本的な数値計算を行うための演算子を指します。 Javaでは、整数型と浮動小数点型のデータを扱うための算術演算子が提供されています。
主な算術演算子には以下が含まれます:
Javaの算術演算は、整数型と浮動小数点型の両方で動作し、適切な結果を返します。 プログラマは、演算に使用される数値の型を適切に選択する必要があります。
JavaのInfinityとNaNは、浮動小数点数の特殊な値であり、IEEE 754規格に基づいて定義されています。以下に、それぞれの意味と特性について説明します。
JavaのInfinityとNaNは、浮動小数点数の計算において特殊な値として使用されます。これらの値は、次のような場面で発生します。
isNaN()とisFinite()メソッド:
IEEE 754規格に基づいて定義されたこれらの特殊な値は、浮動小数点数の算術演算においてエラー処理や特殊な状況を処理するために使用されます。これらの特性を理解することは、正確な数値計算を行う上で重要です。
-0.0(マイナスゼロ)は、浮動小数点数の一部で、通常のゼロとは異なる概念です。IEEE 754規格では、ゼロを表現する方法として、符号付きゼロ(+0.0および-0.0)が導入されています。
この区別は、通常の算術演算では影響を与えませんが、一部の特殊な状況で重要になります。例えば、次のような場面で符号つきゼロが役立ちます。
JavaのDoubleとFloatのデータ型では、+0.0と-0.0は異なる値として区別されます。これは、JavaがIEEE 754規格に従っているためです。例えば、以下のようなコードを実行すると、+0.0と-0.0が等しいかどうかを確認できます。
Double.compare() は、Java プログラミング言語において、2 つの double 値を比較するための静的メソッドです。このメソッドは、次のような形式で使用されます:
Double.compare() メソッドは、以下のルールに従って比較を行います。
整数演算の桁あふれ(オーバーフロー)は、整数の演算結果がそのデータ型で表現可能な範囲を超える場合に発生します。Javaの整数型には、それぞれの範囲が定義されています。以下に、主な整数型とその範囲を示します。
たとえば、int型でのオーバーフローが発生する状況を考えてみましょう。以下のコードでは、整数の最大値に1を加えようとしています。
このコードを実行すると、overflow 変数は -2147483648 になります。これは、Integer.MAX_VALUE で表現される最大値に1を加えることで、オーバーフローが発生し、最小値(Integer.MIN_VALUE)に戻るためです。
同様に、他の整数型でも同様の挙動が発生します。オーバーフローを防ぐためには、適切な範囲内での演算を行うか、オーバーフローが発生する可能性がある場合には適切に処理する必要があります。
Javaでは、整数演算でオーバーフローを生じても例外は上がりません。 例外をあげオーバーフローを捕捉するために、Math.addExactと、そのファミリーが用意されています。
Math.addExact() メソッドは、Java 8 で追加された整数演算時のオーバーフローを検出するためのメソッドの一部です。このメソッドは、整数型の加算を行い、結果がそのデータ型で表現可能な範囲を超えた場合に ArithmeticException をスローします。
Math クラスには、他にもオーバーフローを検出するためのメソッドが用意されています。主なものには、次のようなものがあります:
これらのメソッドを使用することで、整数演算時にオーバーフローが発生した場合に、適切に例外を処理できます。
以下は、Math.addExact() メソッドを使用して整数値の加算を行い、オーバーフローが発生した場合に例外を処理する例です。
このコードでは、Integer.MAX_VALUE に 1 を加算しようとしています。Math.addExact() メソッドは、この加算がオーバーフローを引き起こす可能性があるため、例外をスローします。try-catch ブロックを使用して、ArithmeticException をキャッチし、オーバーフローが発生したことを示すメッセージを出力しています。
浮動小数点演算の桁あふれは、浮動小数点数を操作する際に、その値がデータ型で表現可能な範囲を超える場合に発生します。浮動小数点数は、指数部と仮数部から構成され、一定の精度を保ちつつ非常に大きな値や小さな値を表現するために使用されます。
Javaにおいて、浮動小数点数は主に以下の2つのデータ型で表現されます。
これらのデータ型は、それぞれ一定の範囲と精度を持っていますが、非常に大きな値や小さな値に対しても表現可能です。
桁あふれは、浮動小数点演算の結果が、そのデータ型で表現可能な範囲を超える場合に発生します。これにより、計算結果が無限大や無限小に発散する場合や、精度が失われる場合があります。また、浮動小数点数の演算において、有効桁数を超えた部分が切り捨てられることも桁あふれの一形態です。
例えば、次のコードでは、倍精度浮動小数点数の最大値に1を加える操作を行っています。
この場合、overflow 変数の値は Infinity になります。これは、最大値に1を加えた結果が倍精度浮動小数点数の表現可能な範囲を超えたため、桁あふれが発生したことを示しています。
Javaの浮動小数点数における誤差は、主に2つの要因によって生じます。
Javaの浮動小数点数における誤差を最小限に抑えるためには、次のような注意点があります。
計算の順序を適切に管理し、丸め誤差を最小限に抑える。
これらの対策を講じることで、Javaの浮動小数点数による誤差を最小限に抑えることができます。
また、浮動小数点数の演算における丸め誤差や演算誤差を最小限に抑えるためには、以下のような注意点があります。
これらの注意点を考慮することで、Javaの浮動小数点数による計算における誤差を最小限に抑えることができます。
さらに、浮動小数点数の計算における誤差を最小限に抑えるために、次のようなアプローチも考慮されます。
以上のようなアプローチを組み合わせることで、Javaの浮動小数点数を使用した計算における誤差を最小限に抑えることができます。ただし、特定の問題や要件に応じて、最適なアプローチを選択する必要があります。
浮動小数点数の内部表現により、一部の10進数を正確に表現することができません。たとえば、0.1を浮動小数点数として表現すると、厳密な値ではなく近似値になります。そのため、0.1を10回足しても厳密に1.0にはならない場合があります。
Javaでは、float型やdouble型を使用して浮動小数点数を表現しますが、これらの型は有限のビット数で浮動小数点数を表現するため、一部の10進数を正確に表現することができません。その結果、浮動小数点数の計算においては、丸め誤差や演算誤差が生じる可能性があります。
例えば、次のコードを見てみましょう。
このコードでは、0.1を10回足した結果が正確に1.0にならず、0.9999999999999999 という近似値になります。
このように誤差が生じるのは、内部的に浮動小数点数は2進数で扱われているためです(0.1は、2進数では循環小数になるため正確に表現できません)。
誤差を補正する方法はいくつかありますが、カハンの総和アルゴリズム( Kahan summation algorithm )が代表的です。
また、Java Stream API も補正アルゴリズムを実装しています。
Javaの算術演算子には、優先順位と結合性があります。以下に、一般的な算術演算子の優先順位と結合性を示します。
この優先順位と結合性に基づいて、式が評価されます。例えば、次の式を考えてみましょう。
この式では、乗算 (*) が加算 (+) よりも高い優先順位を持つため、まず 3 * 2 が計算されます。結果は 6 です。その後、5 と 6 の加算が行われ、最終的な結果は 11 になります。
結合性(associativity)は、演算子が式内で連続して出現する場合に、その演算子がどのような順序で評価されるかを示す性質です。結合性は通常、左から右への結合(左結合性)または右から左への結合(右結合性)のいずれかとして定義されます。
算術演算子の結合性により、この式は左から右に評価されます。例えば、次の式を考えてみましょう。
この式では、減算 (-) は左から右に結合するため、まず左側の 10 - 5 が計算されます。結果は 5 です。その後、5 から 3 を減算することで、最終的な結果は 2 になります。
Javaの算術演算子の優先順位と結合性を理解することで、式を正しく評価することができます。
Javaの比較演算子は、異なる値や式の間で比較を行い、結果を真偽値(trueまたはfalse)で返します。以下は、Javaで使用される主な比較演算子です。
これらの比較演算子は、条件文やループ、その他の制御構造でよく使用されます。
論理演算子は、論理値(真偽値)を操作するために使用されます。Javaでは、3つの主要な論理演算子があります。
これらの演算子は、条件文やループなどの制御構造で論理式を組み立てるために使用されます。
ビット演算子は、整数のビットレベルでの演算を実行します。Javaのビット演算子は、以下のようになります。
これらの演算子は、ビット単位のデータ処理や、効率的なビットマスクの作成に使用されます。
代入演算子は、変数に値を割り当てるために使用されます。Javaの代入演算子には、単純な代入演算子と複合代入演算子があります。
これらの演算子は、変数の値を更新する際に使用され、簡潔なコードを記述するのに役立ちます。 | [
{
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"text": "プログラミングにおける式(Expression)は、値や演算子、関数呼び出し、変数などから構成される計算を表す文法構造です。式はプログラム内で評価され、結果の値を生成します。",
"title": "Javaにおける式と演算子"
},
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"text": "演算子(Operator)は、式内で値や変数を操作するための記号またはキーワードです。演算子には算術演算子(加算、減算など)、比較演算子(等しい、大なり、小なりなど)、論理演算子(AND、ORなど)、代入演算子(変数に値を代入する演算子)などがあります。演算子は一般的に、式内で値を組み合わせて新しい値を生成するために使用されます。",
"title": "Javaにおける式と演算子"
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"text": "例えば、以下のような式があります:",
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"text": "この式は、変数 a、b、c の値を使用して、乗算(*)と加算(+)の演算を行います。これにより、新しい値が生成されます。",
"title": "Javaにおける式と演算子"
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"text": "Javaにおける式(Expression)は、値、変数、演算子、メソッド呼び出し、またはこれらの組み合わせから構成されるプログラム内の計算を表す文法要素です。式はプログラム内で評価され、結果の値を生成します。",
"title": "Javaにおける式と演算子"
},
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"text": "Javaの演算子(Operator)は、式内で値や変数を操作するための特殊な記号またはキーワードです。",
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},
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"text": "Javaの演算子は多岐にわたり、主な種類には以下のようなものがあります:",
"title": "Javaにおける式と演算子"
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"text": "これらの演算子を使用して、Javaプログラム内で様々な計算や操作を行うことができます。",
"title": "Javaにおける式と演算子"
},
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"text": "Javaにおける算術演算子は、基本的な数値計算を行うための演算子を指します。 Javaでは、整数型と浮動小数点型のデータを扱うための算術演算子が提供されています。",
"title": "Javaにおける式と演算子"
},
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"text": "主な算術演算子には以下が含まれます:",
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"text": "Javaの算術演算は、整数型と浮動小数点型の両方で動作し、適切な結果を返します。 プログラマは、演算に使用される数値の型を適切に選択する必要があります。",
"title": "Javaにおける式と演算子"
},
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"text": "JavaのInfinityとNaNは、浮動小数点数の特殊な値であり、IEEE 754規格に基づいて定義されています。以下に、それぞれの意味と特性について説明します。",
"title": "Javaにおける式と演算子"
},
{
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"text": "JavaのInfinityとNaNは、浮動小数点数の計算において特殊な値として使用されます。これらの値は、次のような場面で発生します。",
"title": "Javaにおける式と演算子"
},
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"text": "isNaN()とisFinite()メソッド:",
"title": "Javaにおける式と演算子"
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{
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"text": "IEEE 754規格に基づいて定義されたこれらの特殊な値は、浮動小数点数の算術演算においてエラー処理や特殊な状況を処理するために使用されます。これらの特性を理解することは、正確な数値計算を行う上で重要です。",
"title": "Javaにおける式と演算子"
},
{
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"text": "-0.0(マイナスゼロ)は、浮動小数点数の一部で、通常のゼロとは異なる概念です。IEEE 754規格では、ゼロを表現する方法として、符号付きゼロ(+0.0および-0.0)が導入されています。",
"title": "Javaにおける式と演算子"
},
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"text": "この区別は、通常の算術演算では影響を与えませんが、一部の特殊な状況で重要になります。例えば、次のような場面で符号つきゼロが役立ちます。",
"title": "Javaにおける式と演算子"
},
{
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"tag": "p",
"text": "JavaのDoubleとFloatのデータ型では、+0.0と-0.0は異なる値として区別されます。これは、JavaがIEEE 754規格に従っているためです。例えば、以下のようなコードを実行すると、+0.0と-0.0が等しいかどうかを確認できます。",
"title": "Javaにおける式と演算子"
},
{
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"tag": "p",
"text": "Double.compare() は、Java プログラミング言語において、2 つの double 値を比較するための静的メソッドです。このメソッドは、次のような形式で使用されます:",
"title": "Javaにおける式と演算子"
},
{
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"tag": "p",
"text": "Double.compare() メソッドは、以下のルールに従って比較を行います。",
"title": "Javaにおける式と演算子"
},
{
"paragraph_id": 20,
"tag": "p",
"text": "整数演算の桁あふれ(オーバーフロー)は、整数の演算結果がそのデータ型で表現可能な範囲を超える場合に発生します。Javaの整数型には、それぞれの範囲が定義されています。以下に、主な整数型とその範囲を示します。",
"title": "Javaにおける式と演算子"
},
{
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"tag": "p",
"text": "たとえば、int型でのオーバーフローが発生する状況を考えてみましょう。以下のコードでは、整数の最大値に1を加えようとしています。",
"title": "Javaにおける式と演算子"
},
{
"paragraph_id": 22,
"tag": "p",
"text": "このコードを実行すると、overflow 変数は -2147483648 になります。これは、Integer.MAX_VALUE で表現される最大値に1を加えることで、オーバーフローが発生し、最小値(Integer.MIN_VALUE)に戻るためです。",
"title": "Javaにおける式と演算子"
},
{
"paragraph_id": 23,
"tag": "p",
"text": "同様に、他の整数型でも同様の挙動が発生します。オーバーフローを防ぐためには、適切な範囲内での演算を行うか、オーバーフローが発生する可能性がある場合には適切に処理する必要があります。",
"title": "Javaにおける式と演算子"
},
{
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"tag": "p",
"text": "Javaでは、整数演算でオーバーフローを生じても例外は上がりません。 例外をあげオーバーフローを捕捉するために、Math.addExactと、そのファミリーが用意されています。",
"title": "Javaにおける式と演算子"
},
{
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"tag": "p",
"text": "Math.addExact() メソッドは、Java 8 で追加された整数演算時のオーバーフローを検出するためのメソッドの一部です。このメソッドは、整数型の加算を行い、結果がそのデータ型で表現可能な範囲を超えた場合に ArithmeticException をスローします。",
"title": "Javaにおける式と演算子"
},
{
"paragraph_id": 26,
"tag": "p",
"text": "Math クラスには、他にもオーバーフローを検出するためのメソッドが用意されています。主なものには、次のようなものがあります:",
"title": "Javaにおける式と演算子"
},
{
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"text": "これらのメソッドを使用することで、整数演算時にオーバーフローが発生した場合に、適切に例外を処理できます。",
"title": "Javaにおける式と演算子"
},
{
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"tag": "p",
"text": "以下は、Math.addExact() メソッドを使用して整数値の加算を行い、オーバーフローが発生した場合に例外を処理する例です。",
"title": "Javaにおける式と演算子"
},
{
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"text": "このコードでは、Integer.MAX_VALUE に 1 を加算しようとしています。Math.addExact() メソッドは、この加算がオーバーフローを引き起こす可能性があるため、例外をスローします。try-catch ブロックを使用して、ArithmeticException をキャッチし、オーバーフローが発生したことを示すメッセージを出力しています。",
"title": "Javaにおける式と演算子"
},
{
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"text": "浮動小数点演算の桁あふれは、浮動小数点数を操作する際に、その値がデータ型で表現可能な範囲を超える場合に発生します。浮動小数点数は、指数部と仮数部から構成され、一定の精度を保ちつつ非常に大きな値や小さな値を表現するために使用されます。",
"title": "Javaにおける式と演算子"
},
{
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"text": "Javaにおいて、浮動小数点数は主に以下の2つのデータ型で表現されます。",
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"text": "これらのデータ型は、それぞれ一定の範囲と精度を持っていますが、非常に大きな値や小さな値に対しても表現可能です。",
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"text": "桁あふれは、浮動小数点演算の結果が、そのデータ型で表現可能な範囲を超える場合に発生します。これにより、計算結果が無限大や無限小に発散する場合や、精度が失われる場合があります。また、浮動小数点数の演算において、有効桁数を超えた部分が切り捨てられることも桁あふれの一形態です。",
"title": "Javaにおける式と演算子"
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"text": "例えば、次のコードでは、倍精度浮動小数点数の最大値に1を加える操作を行っています。",
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"text": "この場合、overflow 変数の値は Infinity になります。これは、最大値に1を加えた結果が倍精度浮動小数点数の表現可能な範囲を超えたため、桁あふれが発生したことを示しています。",
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"text": "Javaの浮動小数点数における誤差は、主に2つの要因によって生じます。",
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"text": "Javaの浮動小数点数における誤差を最小限に抑えるためには、次のような注意点があります。",
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"text": "計算の順序を適切に管理し、丸め誤差を最小限に抑える。",
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"text": "これらの対策を講じることで、Javaの浮動小数点数による誤差を最小限に抑えることができます。",
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"text": "また、浮動小数点数の演算における丸め誤差や演算誤差を最小限に抑えるためには、以下のような注意点があります。",
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"text": "浮動小数点数の内部表現により、一部の10進数を正確に表現することができません。たとえば、0.1を浮動小数点数として表現すると、厳密な値ではなく近似値になります。そのため、0.1を10回足しても厳密に1.0にはならない場合があります。",
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"text": "また、Java Stream API も補正アルゴリズムを実装しています。",
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= 式と演算子 =
プログラミングにおける式(Expression)は、値や演算子、関数呼び出し、変数などから構成される計算を表す文法構造です。式はプログラム内で評価され、結果の値を生成します。
演算子(Operator)は、式内で値や変数を操作するための記号またはキーワードです。演算子には算術演算子(加算、減算など)、比較演算子(等しい、大なり、小なりなど)、論理演算子(AND、ORなど)、代入演算子(変数に値を代入する演算子)などがあります。演算子は一般的に、式内で値を組み合わせて新しい値を生成するために使用されます。
例えば、以下のような式があります:
:<syntaxhighlight lang=text>
a + b * c
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この式は、変数 <var>a</var>、<var>b</var>、<var>c</var> の値を使用して、乗算(<code>*</code>)と加算(<code>+</code>)の演算を行います。これにより、新しい値が生成されます。
== Javaにおける式と演算子 ==
Javaにおける式(Expression)は、値、変数、演算子、メソッド呼び出し、またはこれらの組み合わせから構成されるプログラム内の計算を表す文法要素です。式はプログラム内で評価され、結果の値を生成します。
Javaの演算子(Operator)は、式内で値や変数を操作するための特殊な記号またはキーワードです。
Javaの演算子は多岐にわたり、主な種類には以下のようなものがあります:
# '''算術演算子(Arithmetic Operators):''' 加算(+)、減算(-)、乗算(*)、除算(/)、剰余(%)など、数値データ型の間で算術演算を実行するための演算子です。
# '''比較演算子(Comparison Operators):''' 等しい(==)、等しくない(!=)、大なり(>)、小なり(<)、大なりイコール(>=)、小なりイコール(<=)など、値や式の比較を行うための演算子です。結果は真偽値(trueまたはfalse)となります。
# '''論理演算子(Logical Operators):''' 論理積(AND:&&)、論理和(OR:||)、否定(NOT:!)など、真偽値を操作するための演算子です。
# '''ビット演算子(Bitwise operators):''' 論理積(AND:&)、論理和(OR:|)、排他的論理和(XOR:^)、否定(NOT:~)などの操作を提供し、ビット単位の操作により効率的なデータ処理やビットマスクの作成が可能です。
# '''代入演算子(Assignment Operators):''' 代入(=)、加算代入(+=)、減算代入(-=)、乗算代入(*=)など、変数に値を代入するための演算子です。
#その他の演算子(Other Operators): インクリメント(++)、デクリメント(--)、条件演算子(条件式 ? 結果1 : 結果2)、ビット演算子(ビット単位の論理演算を行う演算子)など、その他の種類の演算子があります。
これらの演算子を使用して、Javaプログラム内で様々な計算や操作を行うことができます。
== 算術演算子 ==
Javaにおける算術演算子は、基本的な数値計算を行うための演算子を指します。
Javaでは、整数型と浮動小数点型のデータを扱うための算術演算子が提供されています。
主な算術演算子には以下が含まれます:
# '''加算(Addition)'''
#:<syntaxhighlight lang=java>
int sum1 = 5 + 3; // 整数の加算、sum1には8が代入される
double sum2 = 5.5 + 3.2; // 浮動小数点数の加算、sum2には8.7が代入される
</syntaxhighlight>
# '''減算(Subtraction)'''
#:<syntaxhighlight lang=java>
int difference1 = 10 - 4; // 整数の減算、difference1には6が代入される
double difference2 = 10.5 - 4.2; // 浮動小数点数の減算、difference2には6.3が代入される
</syntaxhighlight>
# '''乗算(Multiplication)'''
#:<syntaxhighlight lang=java>
int product1 = 6 * 2; // 整数の乗算、product1には12が代入される
double product2 = 3.5 * 2.0; // 浮動小数点数の乗算、product2には7.0が代入される
</syntaxhighlight>
# '''除算(Division)'''
#:<syntaxhighlight lang=java>
double quotient1 = 10.0 / 3.0; // 浮動小数点数の除算、quotient1には3.3333...が代入される
double quotient2 = 10 / 3.0; // 整数と浮動小数点数の除算、quotient2には3.3333...が代入される
</syntaxhighlight>
# '''剰余(Modulus)'''
#:<syntaxhighlight lang=java>
int remainder1 = 10 % 3; // 整数の剰余、remainder1には1が代入される
double remainder2 = 10.5 % 3.0; // 浮動小数点数の剰余、remainder2には1.5が代入される
</syntaxhighlight>
Javaの算術演算は、整数型と浮動小数点型の両方で動作し、適切な結果を返します。
プログラマは、演算に使用される数値の型を適切に選択する必要があります。
== 多様な算術演算子 ==
:<syntaxhighlight lang=java>
/**
* 算術演算子の例
*/
public class Main {
/**
* メインメソッド。プログラムのエントリーポイント。
*
* @param args コマンドライン引数
*/
public static void main(String[] args) {
int a = 10;
int b = 3;
System.out.println(a + " + " + b + " = " + (a + b));
System.out.println(a + " - " + b + " = " + (a - b));
System.out.println(a + " * " + b + " = " + (a * b));
System.out.println(a + " / " + b + " = " + (a / b));
System.out.println(a + " % " + b + " = " + (a % b));
a = Integer.MAX_VALUE;
b = 1;
System.out.println(a + " + " + b + " = " + (a + b) + "\t// オーバーフロー!");
// ゼロ除算:
a = 42;
b = 0;
try {
System.out.print(a + " / " + b + " = ");
System.out.println(a / b);
} catch (ArithmeticException e) {
System.out.println("例外捕捉:" + e);
}
// ゼロ除算:
try {
System.out.print(a + " % " + b + " = ");
System.out.println(a % b);
} catch (ArithmeticException e) {
System.out.println("例外捕捉:" + e);
}
// double型の算術演算
double x = 10.5;
double y = 3.2;
System.out.println(x + " + " + y + " = " + (x + y));
System.out.println(x + " - " + y + " = " + (x - y));
System.out.println(x + " * " + y + " = " + (x * y));
System.out.println(x + " / " + y + " = " + (x / y));
System.out.println(x + " % " + y + " = " + (x % y));
y = 0.0;
System.out.println(x + " / " + y + " = " + (x / y));
x = 0.0;
System.out.println(x + " / " + y + " = " + (x / y));
}
}
</syntaxhighlight>
;実行結果:<syntaxhighlight lang=java>
10 + 3 = 13
10 - 3 = 7
10 * 3 = 30
10 / 3 = 3
10 % 3 = 1
2147483647 + 1 = -2147483648 // オーバーフロー!
42 / 0 = 例外捕捉:java.lang.ArithmeticException: / by zero
42 % 0 = 例外捕捉:java.lang.ArithmeticException: / by zero
10.5 + 3.2 = 13.7
10.5 - 3.2 = 7.3
10.5 * 3.2 = 33.6
10.5 / 3.2 = 3.28125
10.5 % 3.2 = 0.8999999999999995
10.5 / 0.0 = Infinity
0.0 / 0.0 = NaN
</syntaxhighlight>
=== InfinityとNaN ===
JavaのInfinityとNaNは、浮動小数点数の特殊な値であり、IEEE 754規格に基づいて定義されています。以下に、それぞれの意味と特性について説明します。
JavaのInfinityとNaNは、浮動小数点数の計算において特殊な値として使用されます。これらの値は、次のような場面で発生します。
# '''Infinity(無限大):'''
#* 無限大は、有限の数値を0.0で割った場合や、オーバーフローが発生した場合に発生します。
#* 例えば、<code>double result = 5.0 / 0.0;</code>のような式を評価すると、resultの値は無限大になります。
#* 無限大は、有限の数値よりも大きいことが特性として挙げられます。
#* Double.POSITIVE_INFINITYの定数は(正の)無限大を表します。
#* IEEE 754規格では、無限大は指数部が符号が+、最大値でかつ仮数部が0の状態で表されます。
# '''-Infinity(負の無限大):'''
#* 負の無限大、有限の負の数値を0.0で割った場合や、オーバーフローが発生した場合に発生します。
#* 例えば、<code>double result = 5.0 / -0.0;</code>のような式を評価すると、resultの値は負の無限大になります。
#* 負の無限大は、有限の数値よりも小さいことが特性として挙げられます。
#* Double.NEGATIVE_INFINITYの定数は、負の無限大を表します。
#* IEEE 754規格では、負の無限大は指数部が符号が+、最大値でかつ仮数部が0の状態で表されます。
# '''NaN(非数):'''
#* NaNは、0を0で割った場合や、0.0を0.0で割った場合、あるいは数学的に不正な演算が行われた場合に発生します。
#* 例えば、<code>double result = Math.sqrt(-1);</code>のような式を評価すると、resultの値はNaNになります。
#* NaNは、数値としての意味を持たないことを示します。
#* Double.NaNという定数があり、これはNaNを表します。
#* NaNは、どの数値とも等しくないため、NaNとの比較は常にfalseになります。
#* IEEE 754規格では、NaNは指数部が最大値でかつ仮数部が0でない状態で表されます。
isNaN()とisFinite()メソッド:
*Javaでは、DoubleクラスやFloatクラスには、NaNやInfinityを判定するためのメソッドが用意されています。
*isNaN()メソッドは、引数がNaNかどうかを判定します。NaNの場合はtrueを返し、それ以外の場合はfalseを返します。
*isFinite()メソッドは、引数が有限の数かどうかを判定します。InfinityやNaNの場合はfalseを返し、それ以外の場合はtrueを返します。
IEEE 754規格に基づいて定義されたこれらの特殊な値は、浮動小数点数の算術演算においてエラー処理や特殊な状況を処理するために使用されます。これらの特性を理解することは、正確な数値計算を行う上で重要です。
=== -0.0 ===
-0.0(マイナスゼロ)は、浮動小数点数の一部で、通常のゼロとは異なる概念です。IEEE 754規格では、ゼロを表現する方法として、符号付きゼロ(+0.0および-0.0)が導入されています。
* +0.0(プラスゼロ): すべてのビットが0で、符号ビットが0。
* -0.0(マイナスゼロ): すべてのビットが0で、符号ビットが1。
この区別は、通常の算術演算では影響を与えませんが、一部の特殊な状況で重要になります。例えば、次のような場面で符号つきゼロが役立ちます。
# '''ゼロで割った場合:'''
#* 1.0 / +0.0 は正の無限大になります。
#* 1.0 / -0.0 は負の無限大になります。
# '''符号を保持する場合:'''
#* 符号つきゼロは、正確な結果を保持するために使用されます。例えば、正の数から負の数を引くときなどに、結果の符号を正確に反映するために使われます。
JavaのDoubleとFloatのデータ型では、+0.0と-0.0は異なる値として区別されます。これは、JavaがIEEE 754規格に従っているためです。例えば、以下のようなコードを実行すると、+0.0と-0.0が等しいかどうかを確認できます。
:<syntaxhighlight lang=java>
System.out.println(0.0 == -0.0); // true
System.out.println(Double.compare(0.0, -0.0)); // 1
System.out.println(Double.compare(0.0, 0.0)); // 0
System.out.println(Double.compare(-0.0, 0.0)); // -1
</syntaxhighlight>
:このコードでは、<code>==</code>演算子によって0.0と-0.0が等しいかどうかを比較しています。
:<code>Double.compare</code>メソッドによって比較すると、ゼロの符号の違いを考慮します。
<code>Double.compare()</code> は、Java プログラミング言語において、2 つの double 値を比較するための静的メソッドです。このメソッドは、次のような形式で使用されます:
:<syntaxhighlight lang=java>
public static int compare(double d1, double d2)
</syntaxhighlight>
<code>Double.compare()</code> メソッドは、以下のルールに従って比較を行います。
* もし <code>d1</code> が <code>d2</code> より小さい場合、負の値が返されます。
* もし <code>d1</code> が <code>d2</code> より大きい場合、正の値が返されます。
* もし <code>d1</code> が <code>d2</code> と等しい場合、0 が返されます。
== 算術演算の注意事項 ==
=== 桁あふれ ===
==== 整数演算の桁あふれ ====
整数演算の桁あふれ(オーバーフロー)は、整数の演算結果がそのデータ型で表現可能な範囲を超える場合に発生します。Javaの整数型には、それぞれの範囲が定義されています。以下に、主な整数型とその範囲を示します。
# '''byte:''' -128 から 127
# '''short:''' -32,768 から 32,767
# '''int:''' -2,147,483,648 から 2,147,483,647
# '''long:''' -9,223,372,036,854,775,808 から 9,223,372,036,854,775,807
たとえば、int型でのオーバーフローが発生する状況を考えてみましょう。以下のコードでは、整数の最大値に1を加えようとしています。
:<syntaxhighlight lang=java>
int maxValue = Integer.MAX_VALUE;
int overflow = maxValue + 1;
System.out.println("Overflow: " + overflow);
</syntaxhighlight>
このコードを実行すると、<code>overflow</code> 変数は <code>-2147483648</code> になります。これは、<code>Integer.MAX_VALUE</code> で表現される最大値に1を加えることで、オーバーフローが発生し、最小値(<code>Integer.MIN_VALUE</code>)に戻るためです。
同様に、他の整数型でも同様の挙動が発生します。オーバーフローを防ぐためには、適切な範囲内での演算を行うか、オーバーフローが発生する可能性がある場合には適切に処理する必要があります。
===== Math.addExactと、そのファミリー =====
Javaでは、整数演算でオーバーフローを生じても例外は上がりません。
例外をあげオーバーフローを捕捉するために、Math.addExactと、そのファミリーが用意されています。
<code>Math.addExact()</code> メソッドは、Java 8 で追加された整数演算時のオーバーフローを検出するためのメソッドの一部です。このメソッドは、整数型の加算を行い、結果がそのデータ型で表現可能な範囲を超えた場合に <code>ArithmeticException</code> をスローします。
<code>Math</code> クラスには、他にもオーバーフローを検出するためのメソッドが用意されています。主なものには、次のようなものがあります:
# <code>Math.addExact(int x, int y)</code>:整数値 <code>x</code> と <code>y</code> を加算し、オーバーフローが発生した場合は <code>ArithmeticException</code> をスローします。
# <code>Math.subtractExact(int x, int y)</code>:整数値 <code>x</code> から <code>y</code> を減算し、オーバーフローが発生した場合は <code>ArithmeticException</code> をスローします。
# <code>Math.multiplyExact(int x, int y)</code>:整数値 <code>x</code> と <code>y</code> を乗算し、オーバーフローが発生した場合は <code>ArithmeticException</code> をスローします。
# <code>Math.incrementExact(int a)</code>:整数値 <code>a</code> をインクリメントし、オーバーフローが発生した場合は <code>ArithmeticException</code> をスローします。
# <code>Math.decrementExact(int a)</code>:整数値 <code>a</code> をデクリメントし、オーバーフローが発生した場合は <code>ArithmeticException</code> をスローします。
これらのメソッドを使用することで、整数演算時にオーバーフローが発生した場合に、適切に例外を処理できます。
以下は、<code>Math.addExact()</code> メソッドを使用して整数値の加算を行い、オーバーフローが発生した場合に例外を処理する例です。
:<syntaxhighlight lang=java>
public class Main {
public static void main(String[] args) {
try {
int result = Math.addExact(Integer.MAX_VALUE, 1);
System.out.println("Result: " + result);
} catch (ArithmeticException e) {
System.out.println("Overflow occurred: " + e.getMessage());
}
}
}
</syntaxhighlight>
このコードでは、<code>Integer.MAX_VALUE</code> に 1 を加算しようとしています。<code>Math.addExact()</code> メソッドは、この加算がオーバーフローを引き起こす可能性があるため、例外をスローします。<code>try-catch</code> ブロックを使用して、<code>ArithmeticException</code> をキャッチし、オーバーフローが発生したことを示すメッセージを出力しています。
==== 浮動小数点演算の桁あふれ ====
浮動小数点演算の桁あふれは、浮動小数点数を操作する際に、その値がデータ型で表現可能な範囲を超える場合に発生します。浮動小数点数は、指数部と仮数部から構成され、一定の精度を保ちつつ非常に大きな値や小さな値を表現するために使用されます。
Javaにおいて、浮動小数点数は主に以下の2つのデータ型で表現されます。
# '''float:''' 単精度浮動小数点数 (32ビット)
# '''double:''' 倍精度浮動小数点数 (64ビット)
これらのデータ型は、それぞれ一定の範囲と精度を持っていますが、非常に大きな値や小さな値に対しても表現可能です。
桁あふれは、浮動小数点演算の結果が、そのデータ型で表現可能な範囲を超える場合に発生します。これにより、計算結果が無限大や無限小に発散する場合や、精度が失われる場合があります。また、浮動小数点数の演算において、有効桁数を超えた部分が切り捨てられることも桁あふれの一形態です。
例えば、次のコードでは、倍精度浮動小数点数の最大値に1を加える操作を行っています。
:<syntaxhighlight lang=java>
double maxValue = Double.MAX_VALUE;
double overflow = maxValue + 1;
System.out.println("Overflow: " + overflow);
</syntaxhighlight>
この場合、<code>overflow</code> 変数の値は <code>Infinity</code> になります。これは、最大値に1を加えた結果が倍精度浮動小数点数の表現可能な範囲を超えたため、桁あふれが発生したことを示しています。
=== 浮動小数点数と誤差 ===
Javaの浮動小数点数における誤差は、主に2つの要因によって生じます。
# '''有効桁数の制限:''' Javaの浮動小数点数は、IEEE 754標準に基づいて実装されています。float型は32ビットで、有効桁数は約7桁です。double型は64ビットで、有効桁数は約15桁です。そのため、非常に大きな数や非常に小さな数を表現する場合、精度の制限により誤差が生じます。たとえば、10進数で0.1をfloat型やdouble型で表現すると、厳密には0.1ではなく、近似的な値になります。
# '''丸め誤差と演算誤差:''' 浮動小数点数の演算においては、丸め誤差や演算誤差が生じることがあります。これは、浮動小数点数を近似的に表現するための有限なビット数で演算を行うために生じるものです。特に、加算や減算、乗算、除算などの演算において、丸め誤差や演算誤差が生じることがあります。これにより、計算結果が厳密な値と異なる場合があります。
Javaの浮動小数点数における誤差を最小限に抑えるためには、次のような注意点があります。
計算の順序を適切に管理し、丸め誤差を最小限に抑える。
*必要に応じて、BigDecimalクラスを使用して高精度な計算を行う。
*数値計算ライブラリや専門家によって提供される特殊な数値計算手法を使用する。
これらの対策を講じることで、Javaの浮動小数点数による誤差を最小限に抑えることができます。
また、浮動小数点数の演算における丸め誤差や演算誤差を最小限に抑えるためには、以下のような注意点があります。
#適切なデータ型を選択する: 浮動小数点数は精度を失う可能性があるため、必要な精度に合わせてfloat型またはdouble型を選択する必要があります。より高い精度が必要な場合はdouble型を使用しますが、その分メモリ使用量も大きくなります。
#演算の順序を考慮する: 浮動小数点数の演算においては、演算の順序が結果に影響を与える場合があります。たとえば、加算や減算といった基本的な演算から始め、乗算や除算といった複雑な演算を後に行うと、丸め誤差を最小限に抑えることができます。
#比較演算における注意: 浮動小数点数の比較演算は、厳密な等値判定が難しい場合があります。丸め誤差や演算誤差の影響を考慮して、適切な精度で比較演算を行う必要があります。通常は、等値判定ではなく、ある値が別の値よりも大きいか、または小さいかを判定することが推奨されます。
#結果の解釈: 浮動小数点数の演算結果を解釈する際には、その精度や誤差の範囲を理解する必要があります。特に、科学計算や金融取引などの精密な計算においては、計算結果の信頼性を確保するために十分な検証と解釈が必要です。
これらの注意点を考慮することで、Javaの浮動小数点数による計算における誤差を最小限に抑えることができます。
さらに、浮動小数点数の計算における誤差を最小限に抑えるために、次のようなアプローチも考慮されます。
#丸めモードの設定: Javaでは、浮動小数点数の計算における丸めモードを設定することができます。デフォルトでは、丸めモードは「デフォルト」であり、周囲に最も近い数に丸められます。しかし、必要に応じて丸めモードを変更して、計算結果に影響を与えることができます。例えば、丸め誤差を最小限に抑えるために、上向き丸め(ceiling)、下向き丸め(floor)、ゼロから遠い方向の丸め(向上丸め)、ゼロに近い方向の丸め(向下丸め)などの丸めモードを使用することができます。
#有効桁数の管理: 浮動小数点数の計算においては、有効桁数の制限により誤差が生じることがあります。特に、非常に大きな数や非常に小さな数を表現する場合、有効桁数の不足により計算結果に誤差が生じることがあります。そのため、計算に使用する浮動小数点数の有効桁数を適切に管理することが重要です。必要に応じて、BigDecimalなどの精度の高いデータ型を使用して計算を行うことも考慮されます。
#ライブラリの活用: 数値計算に関連するライブラリを活用することで、浮動小数点数の計算における誤差を最小限に抑えることができます。これらのライブラリには、高精度な計算を行うための機能や、誤差を最小限に抑えるためのアルゴリズムが含まれています。特に、金融取引や科学計算などの精密な計算を行う場合には、これらのライブラリを活用することが推奨されます。
以上のようなアプローチを組み合わせることで、Javaの浮動小数点数を使用した計算における誤差を最小限に抑えることができます。ただし、特定の問題や要件に応じて、最適なアプローチを選択する必要があります。
==== 0.1を10回足しても1.0にならない! ====
浮動小数点数の内部表現により、一部の10進数を正確に表現することができません。たとえば、0.1を浮動小数点数として表現すると、厳密な値ではなく近似値になります。そのため、0.1を10回足しても厳密に1.0にはならない場合があります。
Javaでは、<code>float</code>型や<code>double</code>型を使用して浮動小数点数を表現しますが、これらの型は有限のビット数で浮動小数点数を表現するため、一部の10進数を正確に表現することができません。その結果、浮動小数点数の計算においては、丸め誤差や演算誤差が生じる可能性があります。
例えば、次のコードを見てみましょう。
:<syntaxhighlight lang=java>
double sum = 0.0;
for (int i = 0; i < 10; i++) {
sum += 0.1;
}
System.out.println(sum); // 出力: 0.9999999999999999
</syntaxhighlight>
このコードでは、0.1を10回足した結果が正確に1.0にならず、0.9999999999999999 という近似値になります。
このように誤差が生じるのは、内部的に浮動小数点数は2進数で扱われているためです(0.1は、2進数では循環小数になるため正確に表現できません)。
===== カハンの総和アルゴリズム =====
誤差を補正する方法はいくつかありますが、カハンの総和アルゴリズム( ''Kahan summation algorithm'' )が代表的です。
;[https://paiza.io/projects/gMFZzp8gUybEJfpUSuWH9A?language=java カハンの総和アルゴリズム]:<syntaxhighlight lang=java>
public class Main {
public static void main(String[] args) {
double d = 0.0;
for (int i = 0; i < 10; i++) d += 0.1;
System.out.println(d);
d = 0.0;
double c = 0.0;
for (int i = 0; i < 10; i++) {
double y = 0.1 - c;
double t = d + y;
c = ( t - d ) - y;
d = t;
}
System.out.println(d);
float f = 0.0f;
for (int i = 0; i < 10; i++) f += 0.1f;
System.out.println(f);
f = 0.0f;
float fc = 0.0f;
for (int i = 0; i < 10; i++) {
float y = 0.1f - fc;
float t = f + y;
fc = ( t - f ) - y;
f = t;
}
System.out.println(f);
}
}
</syntaxhighlight>
:<syntaxhighlight lang=bash>
$ javac Main.java
$ java Main
0.9999999999999999
1.0
1.0000001
1.0
</syntaxhighlight>
===== Java Stream API =====
また、Java Stream API も補正アルゴリズムを実装しています。
;[https://paiza.io/projects/gDqEBXyDFiPI3gDfuxGbZg?language=java Stream APIを使った総和]:<syntaxhighlight lang=java>
import java.util.stream.DoubleStream;
class Main {
public static void main(String[] args) {
// DoubleStream.builder() を使用して、DoubleStream.Builderオブジェクトを作成します。
// これは、DoubleStreamを構築するためのビルダーオブジェクトです。
final var builder = DoubleStream.builder();
// ループを10回実行し、builder.add(0.1) を使用して、ビルダーオブジェクトに0.1を追加します。
// これにより、10回のループを通じて0.1が10回追加されます。
for (int i = 0; i < 10; i++)
builder.add(0.1);
// builder.build() を使用して、ビルダーオブジェクトからDoubleStreamオブジェクトを構築します。
// これにより、10回のループで追加された0.1の値が含まれたDoubleStreamが得られます。
System.out.println(builder.build().sum());
// sum() メソッドを使用して、DoubleStreamオブジェクトの合計を計算します。
// これにより、10回のループで追加された0.1の値の合計が計算されます。
// 最後に、計算された合計値が出力されます。
}
}
</syntaxhighlight>
:<syntaxhighlight lang=bash>
1.0
</syntaxhighlight>
: DoubleStreamのメソッドsum()は、保証を行うアルゴリズムを採用しています。
== 優先順位と結合性 ==
Javaの算術演算子には、優先順位と結合性があります。以下に、一般的な算術演算子の優先順位と結合性を示します。
:乗算 (*) および除算 (/、%): 乗算と除算は、加算と減算よりも高い優先順位を持ちます。また、乗算と除算は左から右に結合します。
:加算 (+) および減算 (-): 加算と減算は、乗算と除算と同じ優先順位を持ちます。また、加算と減算も左から右に結合します。
=== 優先順位 ===
この優先順位と結合性に基づいて、式が評価されます。例えば、次の式を考えてみましょう。
:<syntaxhighlight lang=java>
int result = 5 + 3 * 2;
</syntaxhighlight>
この式では、乗算 (*) が加算 (+) よりも高い優先順位を持つため、まず 3 * 2 が計算されます。結果は 6 です。その後、5 と 6 の加算が行われ、最終的な結果は 11 になります。
=== 結合性 ===
結合性(associativity)は、演算子が式内で連続して出現する場合に、その演算子がどのような順序で評価されるかを示す性質です。結合性は通常、左から右への結合(左結合性)または右から左への結合(右結合性)のいずれかとして定義されます。
算術演算子の結合性により、この式は左から右に評価されます。例えば、次の式を考えてみましょう。
:<syntaxhighlight lang=java>
int result = 10 - 5 - 3;
</syntaxhighlight>
この式では、減算 (-) は左から右に結合するため、まず左側の 10 - 5 が計算されます。結果は 5 です。その後、5 から 3 を減算することで、最終的な結果は 2 になります。
Javaの算術演算子の優先順位と結合性を理解することで、式を正しく評価することができます。
== 比較演算子 ==
Javaの比較演算子は、異なる値や式の間で比較を行い、結果を真偽値(trueまたはfalse)で返します。以下は、Javaで使用される主な比較演算子です。
# <code>==</code>:2つの値が等しいかどうかを比較します。プリミティブ型の場合、値の比較を行います。参照型の場合、オブジェクトの参照が同じかどうかを比較します。
# <code>!=</code>:2つの値が等しくないかどうかを比較します。
# <code>></code>:左辺の値が右辺の値より大きいかどうかを比較します。
# <code><</code>:左辺の値が右辺の値より小さいかどうかを比較します。
# <code>>=</code>:左辺の値が右辺の値以上かどうかを比較します。
# <code><=</code>:左辺の値が右辺の値以下かどうかを比較します。
これらの比較演算子は、条件文やループ、その他の制御構造でよく使用されます。
== 論理演算子 ==
論理演算子は、論理値(真偽値)を操作するために使用されます。Javaでは、3つの主要な論理演算子があります。
# <code>&&</code>(AND):論理積演算子は、両側の式がともにtrueの場合にtrueを返します。片方でもfalseであれば、falseを返します。
# <code>||</code>(OR):論理和演算子は、両側の式の少なくとも一方がtrueの場合にtrueを返します。両方がfalseの場合にfalseを返します。
# <code>!</code>(NOT):論理否定演算子は、式の真偽を反転させます。trueはfalseに、falseはtrueになります。
これらの演算子は、条件文やループなどの制御構造で論理式を組み立てるために使用されます。
== ビット演算子 ==
ビット演算子は、整数のビットレベルでの演算を実行します。Javaのビット演算子は、以下のようになります。
# <code>&</code>:ビット単位のAND演算を行います。
# <code>|</code>:ビット単位のOR演算を行います。
# <code>^</code>:ビット単位のXOR(排他的論理和)演算を行います。
# <code>~</code>:ビット単位の補数(ビット反転)演算を行います。
# <code><<</code>:左シフト演算子は、ビットを左に指定された数だけシフトします。
# <code>>></code>:符号付き右シフト演算子は、ビットを右に指定された数だけシフトします。符号ビットは左端のビット(MSB)にコピーされます。
# <code>>>></code>:符号なし右シフト演算子は、ビットを右に指定された数だけシフトします。左端のビットは0になります。
これらの演算子は、ビット単位のデータ処理や、効率的なビットマスクの作成に使用されます。
== 代入演算子 ==
代入演算子は、変数に値を割り当てるために使用されます。Javaの代入演算子には、単純な代入演算子と複合代入演算子があります。
# <code>=</code>:単純な代入演算子は、右辺の値を左辺の変数に代入します。
# <code>+=</code>:加算代入演算子は、左辺の変数に右辺の値を加算し、結果を左辺の変数に代入します。
# <code>-=</code>:減算代入演算子は、左辺の変数から右辺の値を減算し、結果を左辺の変数に代入します。
# <code>*=</code>:乗算代入演算子は、左辺の変数に右辺の値を乗算し、結果を左辺の変数に代入します。
# <code>/=</code>:除算代入演算子は、左辺の変数を右辺の値で除算し、結果を左辺の変数に代入します。
# <code>%=</code>:剰余代入演算子は、左辺の変数を右辺の値で剰余計算し、結果を左辺の変数に代入します。
これらの演算子は、変数の値を更新する際に使用され、簡潔なコードを記述するのに役立ちます。
----
;式と演算子
:<syntaxhighlight lang=java>
public class Main {
public static void main(String[] args) {
int x = 5;
int y = 3;
// 算術演算子
int sum = x + y; // 加算
int difference = x - y; // 減算
int product = x * y; // 乗算
int quotient = x / y; // 除算
int remainder = x % y; // 剰余
// 比較演算子
boolean isEqual = x == y; // xとyが等しいかどうか
boolean isNotEqual = x != y; // xとyが等しくないかどうか
boolean isGreaterThan = x > y; // xがyより大きいかどうか
boolean isLessThan = x < y; // xがyより小さいかどうか
boolean isGreaterOrEqual = x >= y; // xがy以上かどうか
boolean isLessOrEqual = x <= y; // xがy以下かどうか
// 論理演算子
boolean andResult = (x > 0) && (y < 0); // 論理積(AND)
boolean orResult = (x > 0) || (y < 0); // 論理和(OR)
boolean notResult = !(x > 0); // 論理否定(NOT)
// ビット演算子
int bitAnd = x & y; // ビット単位のAND
int bitOr = x | y; // ビット単位のOR
int bitXor = x ^ y; // ビット単位のXOR
int bitComplementX = ~x; // ビット単位の補数
int leftShift = x << 1; // 左シフト
int rightShift = x >> 1; // 右シフト
// 代入演算子
int a = 10;
a += 5; // a = a + 5
int b = 20;
b -= 3; // b = b - 3
}
}
</syntaxhighlight>
: このJavaプログラムでは、算術演算子、比較演算子、論理演算子、ビット演算子、代入演算子が使用されています。コメント中には各演算子の説明が含まれており、それぞれの演算子が何を行うかが明確に示されています。
== 用語集 ==
# 式と演算子 (Expression and Operators):
#* 式 (Expression): プログラミングにおいて、値、演算子、変数、関数呼び出しなどから構成される計算を表す文法構造。プログラム内で評価され、結果の値を生成する。
#* 演算子 (Operator): 式内で値や変数を操作するための記号やキーワード。算術演算子、比較演算子、論理演算子、ビット演算子、代入演算子などがある。
# Javaにおける式と演算子 (Expression and Operators in Java):
#* 算術演算子 (Arithmetic Operators): 加算、減算、乗算、除算、剰余など、数値データ型の間で算術演算を実行するための演算子。
#* 比較演算子 (Comparison Operators): 等しい、等しくない、大なり、小なりなど、値や式の比較を行う演算子。
#* 論理演算子 (Logical Operators): 論理積 (AND)、論理和 (OR)、否定 (NOT) など、真偽値を操作するための演算子。
#* ビット演算子 (Bitwise Operators): 論理積、論理和、排他的論理和、否定など、ビット単位の操作に使用される演算子。
#* 代入演算子 (Assignment Operators): 代入、加算代入、減算代入、乗算代入など、変数に値を代入する演算子。
# 算術演算子 (Arithmetic Operators in Java):
#* 加算 (Addition): <code>+</code>。整数や浮動小数点数の加算。
#* 減算 (Subtraction): <code>-</code>。整数や浮動小数点数の減算。
#* 乗算 (Multiplication): <code>*</code>。整数や浮動小数点数の乗算。
#* 除算 (Division): <code>/</code>。浮動小数点数の除算。整数と浮動小数点数の場合もあり。
#* 剰余 (Modulus): <code>%</code>。整数や浮動小数点数の剰余。
# 多様な算術演算子の例 (Various Arithmetic Operators Example in Java):
#* Javaで異なるデータ型での算術演算子の使用例。
# InfinityとNaN (Infinity and NaN in Java):
#* Infinity (無限大): 有限の数値を0.0で割った場合やオーバーフローが発生した場合に発生。Double.POSITIVE_INFINITYで表現される。
#* -Infinity (負の無限大): 有限の負の数値を0.0で割った場合やオーバーフローが発生した場合に発生。Double.NEGATIVE_INFINITYで表現される。
#* NaN (非数): 0を0で割った場合や不正な演算が行われた場合に発生。Double.NaNで表現され、数値としての意味を持たないことを示す。
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[[Category:Java|さんしゆつ えんさん]] | 2006-09-17T19:48:44Z | 2024-02-04T00:21:28Z | [
"テンプレート:Nav"
]
| https://ja.wikibooks.org/wiki/Java/%E5%9F%BA%E7%A4%8E/%E7%AE%97%E8%A1%93%E6%BC%94%E7%AE%97 |
4,245 | 大学受験生物 顕微鏡・ミクロメーター | この章では学校ではあまり教えられないが、センター試験をはじめとする多数の入試で出題される
を説明する。 | [
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"title": "ダイジェスト"
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| null | == ダイジェスト ==
この章では学校ではあまり教えられないが、センター試験をはじめとする多数の入試で出題される<br>
*顕微鏡の操作法、注意点
*ミクロメーターの使用法
*光学顕微鏡と電子顕微鏡で見えるものの違い
を説明する。
== 顕微鏡の名称 ==
[[Category:大学入試|せいふつけんひきようみくろめえたあ]]
[[Category:生物学|大せいふつけんひきようみくろめえたあ]] | null | 2007-11-02T12:39:40Z | []
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E5%8F%97%E9%A8%93%E7%94%9F%E7%89%A9_%E9%A1%95%E5%BE%AE%E9%8F%A1%E3%83%BB%E3%83%9F%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC |
4,247 | Java/基礎/反復処理 | 反復 (Iteration) は、同じ処理を繰り返し実行することで、コードの簡潔さと再利用性を向上させるためによく使用されます。Javaには、様々な方法で反復処理を行うことができます。たとえば、for文、while文、do-while文、拡張for文、Iterator、forEachメソッドなどがあります。
このチュートリアルでは、これらの反復処理方法を解説し、それぞれの使用方法や適切な場面について説明します。また、配列やコレクションに対する反復処理、ループ制御についても解説します。
反復処理は、プログラミングにおいて非常に重要な概念であり、プログラムの処理効率や保守性を向上させるためにも、しっかりと理解しておく必要があります。本チュートリアルを通じて、反復処理について深く理解し、効果的に使用するための知識を身につけましょう。
次のサンプルは、一応Hello worldの日本語版です。 Hello world同様、実用的な意味はありませんが、反復処理の例となっています。
上の例はfor文と呼ばれる構文を使った例です(4行目にキーワード「for」があることに注意してください)。 コンパイルして実行してみましょう。
このプログラムはwhile文を使って次のように書くこともできます。
さらにdo-while文を使って次のような書き方もできます。
またさらに、CharSequence#codePoints()でコードポイントのStreamを取得し、これのforEachメソッドで繰返しを行う次のような書き方も可能です。 これが最もシンプルな書き方です。
各構文の詳細を説明する前に、共通する要素について説明します。
反復には、必ず反復条件を伴います。反復は、反復条件が満たされている間だけ続けられ、条件が満たされなくなると終了する。
反復条件は、比較演算子を使って表現されることがあります。 比較演算子は不等号などの数学記号に似ています。
==演算子は、プリミティブ型の値またはオブジェクトの参照を比較するために使用されます。!=演算子は、==演算子と同じように使用されますが、2つの値が等しくない場合にtrueを返します。
<、>、<=、>=演算子は、プリミティブ型の値の大小関係を比較するために使用されます。
instanceof演算子は、オブジェクトの型を調べるために使用されます。左辺が右辺のクラスのインスタンスである場合、trueを返します。
注意点としては、オブジェクトの比較に==演算子を使用すると、オブジェクトの参照を比較するため、同じ内容のオブジェクトでもfalseを返す場合があります。 オブジェクトの内容を比較する場合は、.equals()メソッドを使用する必要があります。
Javaのfor文は、反復処理を行うための制御構造の一つで、指定された回数または条件を満たすまで繰り返します。一般的に、以下の形式で使用されます。
for文の本体は、継続条件式がtrueを返す間、繰り返し実行されます。通常、変数の値を使って何らかの処理を行います。
以下は、1から10までの整数を出力する例です。
for文の学習と言えば、典型的な例が掛け算九九を表示するサンプルです。
Javaにおいて、拡張for文(またはfor-each文)は、配列やコレクションなどの要素を繰り返し処理するための簡潔な方法を提供します。 標準的なforループとは異なり、ループカウンタを使用する必要がなく、ループ対象のデータ型に応じてループ変数を明示的に宣言する必要がありません。
構文は以下のようになります。
以下に、配列やコレクションを用いた拡張for文の例を示します。
この例では、配列numsの要素を順に表示するためにint型のループ変数numを使用し、同様に、コレクションfruitsの要素を順に表示するためにString型のループ変数fruitを使用しています。 拡張for文を使用することで、コードがより簡潔で読みやすくなります。
Javaにおけるwhile文は、指定した条件式がtrueである間、反復処理を続ける制御構造です。構文は以下の通りです。
条件式がtrueである限り、中括弧内の文が繰り返し実行されます。条件式がfalseになった時点で、while文の実行は終了します。
例えば、1から10までの整数を出力するプログラムは以下のように書けます。
このプログラムでは、変数iを1で初期化し、iが10以下である限り、iを出力してiを1ずつ増やしています。
これをStreamを使用して書き換えることができます。
IntStream.rangeClosed(1, 10)は、1から10までの整数のストリームを生成します。そして、.forEach(System.out::println)で各要素を出力しています。
rangeClosed()メソッドは指定された範囲(この場合は1から10まで)の整数ストリームを生成します。このストリームを使用して各要素に対して操作を行うことができます。
Javaにおいて、whileループを使ってファイルを読み込む方法について説明します。
以下は、例としてファイルの中身を1行ずつ読み込み、コンソールに出力するプログラムです。
まず、BufferedReader クラスを使ってファイルを読み込むための準備をします。BufferedReader クラスは、テキストファイルを1行ずつ読み込むためのクラスで、FileReader クラスと組み合わせて使用します。
while ループ内では、BufferedReader オブジェクトの readLine() メソッドを使って、ファイルから1行ずつデータを読み込みます。読み込んだ行が null でない場合は、読み込んだ行をコンソールに出力します。
ファイルの読み込みが終了したら、ファイルを閉じるために close() メソッドを呼び出します。また、エラーが発生した場合は、例外処理を行います。
このように、while ループを使ってファイルを読み込むことができます。ただし、ファイルの読み込みには例外処理が必要であることに注意してください。
上記のサンプルでは、while文の反復条件が(line = in.readLine()) != nullと書かれています。 これは代入演算と比較演算を同時に行う書き方で、こうした類の処理によく使われるパターンですが、慣れない間は奇異に見えるかもしれません。
なぜこうした書き方が可能なのかというと、代入演算の式は、その式で代入結果の値を返すからです。 念のため、処理の流れを追ってみましょう。
まず括弧内の処理、つまりline = in.readLine()が実行されます。この式は、変数lineに代入された値を返します。要するに、全体でlineが返されると考えてよいでしょう。
続いて、比較演算が行われます。括弧内をlineに置き換えるとわかりよいでしょう。つまりline != nullという判定が行われることになります。lineがnullになった場合、行はそれ以上ないというサインなので、ループから抜ける必要があります。
上記のサンプルは、for文を使ってたとえば
と書くこともできます。 コードの効率性や可読性、保守性なども考慮して判断する必要があります。
さらに、ファイル読み込みのコードをStreamを使用して書き換えることができます。BufferedReaderからの行のストリームを取得し、それを使用して各行を処理する方法があります。
このコードでは、Files.lines(Paths.get("input.txt"))を使用して、ファイルを行のストリームとして読み込んでいます。そして、.forEach(System.out::println)を使って、各行をコンソールに出力しています。
Files.lines()はファイルを行のストリームとして読み込む便利な方法です。それを使用することで、BufferedReaderを明示的に使わずにファイルをストリームとして扱うことができます。
Javaのdo-while文は、while文と同じくループ処理を行うための構文の1つです。ただし、while文と異なり、do-while文はループの最初に1度だけブロック内の処理を実行し、その後に条件式を評価します。条件式がtrueの場合、再びブロック内の処理を実行します。条件式がfalseの場合、ループから抜けます。
do-while文の基本構文は以下のようになります。
例えば、1から10までの整数を順番に出力する場合は、次のようにdo-while文を使用することができます。
このコードでは、変数iを初期化してから、doブロック内でiを出力し、iを1増やしています。その後、while文でiが10以下である限り、doブロックを繰り返し実行します。結果として、1から10までの整数が順番に出力されます。
do-while文は、ループの最初に必ず1度だけブロック内の処理を実行する必要がある場合に使用することができます。また、条件式がfalseであっても、ブロック内の処理を最低1回実行することが保証されるため、while文と異なり、特定の処理を必ず実行する必要がある場合にも適しています。
JavaのIteratorは、コレクションオブジェクト内の要素を順番に取得するためのインターフェースです。Iteratorは、Javaのコレクションフレームワークの一部であり、java.utilパッケージに含まれています。
Iteratorを使用することで、配列やリストなどのコレクションオブジェクトの要素を順番に取得し、処理を行うことができます。Iteratorは、以下の3つのメソッドを持っています。
Iteratorの基本的な使い方は、以下のようになります。
ここで、collectionは要素を持つコレクションオブジェクトです。まず、iterator()メソッドを使用してイテレータを取得し、hasNext()メソッドで次の要素があるかどうかを確認します。次の要素がある場合、next()メソッドで次の要素を取得し、処理を行います。
また、Iteratorは、要素を削除するためのremove()メソッドを持っています。このメソッドを使用する場合は、必ずnext()メソッドで要素を取得した直後に呼び出す必要があります。例えば、次のように使用することができます。
Iteratorを使用することで、コレクションオブジェクトの要素を順番に取得し、必要な処理を行うことができます。ただし、Iteratorは単方向のイテレーションしかサポートしていないため、要素の逆順の処理が必要な場合は、リストイテレータを使用することが推奨されます。
JavaのforEachメソッドは、Java 8から導入された機能で、配列やコレクションの要素を繰り返し処理するためのメソッドです。forEachメソッドは、以下のように使用します。
ここで、arrayOrCollectionは、要素を持つ配列またはコレクションオブジェクトです。forEachメソッドは、要素ごとに指定された処理を行うためのラムダ式を引数として受け取ります。
ラムダ式は、->を用いて定義されます。上記の例では、elementという変数が要素を表し、{}内には要素に対する処理が記述されます。この場合、forEachメソッドは、配列またはコレクションの要素を繰り返し、各要素に対して指定された処理を行います。
forEachメソッドは、拡張for文に比べて、コードを簡潔に書くことができます。また、複数の要素に対して同じ処理を行う場合にも適しています。
forEachメソッドは、配列やコレクションの要素を順番に処理するため、要素の追加や削除などの操作を行う場合は、for文またはIteratorを使用する必要があります。また、forEachメソッドは、並列処理にも対応しており、parallelStreamメソッドと組み合わせて使用することで、複数のスレッドを使用した並列処理が可能です。
Javaのコレクションフレームワークを使用してリスト(List)、セット(Set)、およびマップ(Map)を作成し、それらの要素を表示する例
コードの概要:
各コレクション(リスト、セット、マップ)は、Java 9で導入された List.of()、Set.of()、Map.of() メソッドを使用して作成されています。これらのメソッドは、不変のコレクションを作成し、指定された要素で初期化する便利な方法を提供します。そして、forEach メソッドは、各要素に対して指定されたアクション(この場合は表示)を実行するために使用されています。
List.ofメソッドは、指定された要素から不変のリストを作成するために使用されます。つまり、この場合、"apple", "banana", "orange" の3つの要素を持つリストが作成されます。
そして、forEachメソッドは、リスト内の各要素に対して指定されたアクションを実行します。System.out::printlnは、メソッド参照を使っています。これはprintlnメソッドへの参照を表しています。
つまり、fruits.forEach(System.out::println);は、リストの各要素をSystem.out.printlnメソッドを使って出力するという意味です。
メソッドチェインは、Javaで複数のメソッド呼び出しを1つの文でつなげて書く方法です。これにより、コードがより簡潔で読みやすくなります。例を見てみましょう。
この例では、List.ofメソッドを使用してリストを作成し、それをストリームに変換しています。そして、メソッドチェインを使用していくつかの処理を行っています。
これにより、1つのストリーム処理内で複数の操作を行い、最終的な結果を得ることができます。メソッドチェインを使うと、コードがシンプルで、各ステップが連続しているため、処理の流れがより明確になります。
以下は、Javaで反復処理を行う際に使用する主要な文法とメソッドのチートシートです。 | [
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"text": "上の例はfor文と呼ばれる構文を使った例です(4行目にキーワード「for」があることに注意してください)。 コンパイルして実行してみましょう。",
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"text": "このプログラムはwhile文を使って次のように書くこともできます。",
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"paragraph_id": 53,
"tag": "p",
"text": "Iteratorを使用することで、配列やリストなどのコレクションオブジェクトの要素を順番に取得し、処理を行うことができます。Iteratorは、以下の3つのメソッドを持っています。",
"title": "Iterator"
},
{
"paragraph_id": 54,
"tag": "p",
"text": "Iteratorの基本的な使い方は、以下のようになります。",
"title": "Iterator"
},
{
"paragraph_id": 55,
"tag": "p",
"text": "ここで、collectionは要素を持つコレクションオブジェクトです。まず、iterator()メソッドを使用してイテレータを取得し、hasNext()メソッドで次の要素があるかどうかを確認します。次の要素がある場合、next()メソッドで次の要素を取得し、処理を行います。",
"title": "Iterator"
},
{
"paragraph_id": 56,
"tag": "p",
"text": "また、Iteratorは、要素を削除するためのremove()メソッドを持っています。このメソッドを使用する場合は、必ずnext()メソッドで要素を取得した直後に呼び出す必要があります。例えば、次のように使用することができます。",
"title": "Iterator"
},
{
"paragraph_id": 57,
"tag": "p",
"text": "Iteratorを使用することで、コレクションオブジェクトの要素を順番に取得し、必要な処理を行うことができます。ただし、Iteratorは単方向のイテレーションしかサポートしていないため、要素の逆順の処理が必要な場合は、リストイテレータを使用することが推奨されます。",
"title": "Iterator"
},
{
"paragraph_id": 58,
"tag": "p",
"text": "JavaのforEachメソッドは、Java 8から導入された機能で、配列やコレクションの要素を繰り返し処理するためのメソッドです。forEachメソッドは、以下のように使用します。",
"title": "forEachメソッド"
},
{
"paragraph_id": 59,
"tag": "p",
"text": "ここで、arrayOrCollectionは、要素を持つ配列またはコレクションオブジェクトです。forEachメソッドは、要素ごとに指定された処理を行うためのラムダ式を引数として受け取ります。",
"title": "forEachメソッド"
},
{
"paragraph_id": 60,
"tag": "p",
"text": "ラムダ式は、->を用いて定義されます。上記の例では、elementという変数が要素を表し、{}内には要素に対する処理が記述されます。この場合、forEachメソッドは、配列またはコレクションの要素を繰り返し、各要素に対して指定された処理を行います。",
"title": "forEachメソッド"
},
{
"paragraph_id": 61,
"tag": "p",
"text": "forEachメソッドは、拡張for文に比べて、コードを簡潔に書くことができます。また、複数の要素に対して同じ処理を行う場合にも適しています。",
"title": "forEachメソッド"
},
{
"paragraph_id": 62,
"tag": "p",
"text": "forEachメソッドは、配列やコレクションの要素を順番に処理するため、要素の追加や削除などの操作を行う場合は、for文またはIteratorを使用する必要があります。また、forEachメソッドは、並列処理にも対応しており、parallelStreamメソッドと組み合わせて使用することで、複数のスレッドを使用した並列処理が可能です。",
"title": "forEachメソッド"
},
{
"paragraph_id": 63,
"tag": "p",
"text": "Javaのコレクションフレームワークを使用してリスト(List)、セット(Set)、およびマップ(Map)を作成し、それらの要素を表示する例",
"title": "forEachメソッド"
},
{
"paragraph_id": 64,
"tag": "p",
"text": "コードの概要:",
"title": "forEachメソッド"
},
{
"paragraph_id": 65,
"tag": "p",
"text": "各コレクション(リスト、セット、マップ)は、Java 9で導入された List.of()、Set.of()、Map.of() メソッドを使用して作成されています。これらのメソッドは、不変のコレクションを作成し、指定された要素で初期化する便利な方法を提供します。そして、forEach メソッドは、各要素に対して指定されたアクション(この場合は表示)を実行するために使用されています。",
"title": "forEachメソッド"
},
{
"paragraph_id": 66,
"tag": "p",
"text": "List.ofメソッドは、指定された要素から不変のリストを作成するために使用されます。つまり、この場合、\"apple\", \"banana\", \"orange\" の3つの要素を持つリストが作成されます。",
"title": "forEachメソッド"
},
{
"paragraph_id": 67,
"tag": "p",
"text": "そして、forEachメソッドは、リスト内の各要素に対して指定されたアクションを実行します。System.out::printlnは、メソッド参照を使っています。これはprintlnメソッドへの参照を表しています。",
"title": "forEachメソッド"
},
{
"paragraph_id": 68,
"tag": "p",
"text": "つまり、fruits.forEach(System.out::println);は、リストの各要素をSystem.out.printlnメソッドを使って出力するという意味です。",
"title": "forEachメソッド"
},
{
"paragraph_id": 69,
"tag": "p",
"text": "メソッドチェインは、Javaで複数のメソッド呼び出しを1つの文でつなげて書く方法です。これにより、コードがより簡潔で読みやすくなります。例を見てみましょう。",
"title": "メソッドチェイン"
},
{
"paragraph_id": 70,
"tag": "p",
"text": "この例では、List.ofメソッドを使用してリストを作成し、それをストリームに変換しています。そして、メソッドチェインを使用していくつかの処理を行っています。",
"title": "メソッドチェイン"
},
{
"paragraph_id": 71,
"tag": "p",
"text": "これにより、1つのストリーム処理内で複数の操作を行い、最終的な結果を得ることができます。メソッドチェインを使うと、コードがシンプルで、各ステップが連続しているため、処理の流れがより明確になります。",
"title": "メソッドチェイン"
},
{
"paragraph_id": 72,
"tag": "p",
"text": "",
"title": "メソッドチェイン"
},
{
"paragraph_id": 73,
"tag": "p",
"text": "以下は、Javaで反復処理を行う際に使用する主要な文法とメソッドのチートシートです。",
"title": "附録"
}
]
| 反復 (Iteration) は、同じ処理を繰り返し実行することで、コードの簡潔さと再利用性を向上させるためによく使用されます。Javaには、様々な方法で反復処理を行うことができます。たとえば、for文、while文、do-while文、拡張for文、Iterator、forEachメソッドなどがあります。 このチュートリアルでは、これらの反復処理方法を解説し、それぞれの使用方法や適切な場面について説明します。また、配列やコレクションに対する反復処理、ループ制御についても解説します。 反復処理は、プログラミングにおいて非常に重要な概念であり、プログラムの処理効率や保守性を向上させるためにも、しっかりと理解しておく必要があります。本チュートリアルを通じて、反復処理について深く理解し、効果的に使用するための知識を身につけましょう。 | {{Nav}}
= 反復 =
反復 (Iteration) は、同じ処理を繰り返し実行することで、コードの簡潔さと再利用性を向上させるためによく使用されます。Javaには、様々な方法で反復処理を行うことができます。たとえば、[[#for文|for文]]、[[#while文|while文]]、[[#do-while文|do-while文]]、[[#拡張for文|拡張for文]]、[[#Iterator|Iterator]]、[[#forEachメソッド|forEachメソッド]]などがあります。
このチュートリアルでは、これらの反復処理方法を解説し、それぞれの使用方法や適切な場面について説明します。また、配列やコレクションに対する反復処理、ループ制御についても解説します。
反復処理は、プログラミングにおいて非常に重要な概念であり、プログラムの処理効率や保守性を向上させるためにも、しっかりと理解しておく必要があります。本チュートリアルを通じて、反復処理について深く理解し、効果的に使用するための知識を身につけましょう。
__TOC__
== 反復処理の例 ==
{{Wikipedia|ループ (プログラミング)|ループ文}}
次のサンプルは、一応Hello worldの日本語版です。
Hello world同様、実用的な意味はありませんが、反復処理の例となっています。
;[https://paiza.io/projects/MIpF5Jaxi_ctaWgY3eQG3Q?language=java Main.java]:<syntaxhighlight lang=java highlight="4" line>
class Main {
public static void main(String[] args) {
String hello = "世界🌍よこんにちは😀";
for (int i = 0, len = hello.length(); i < len; i = hello.offsetByCodePoints(i, 1)) {
System.out.println(Character.toChars(hello.codePointAt(i)));
}
}
}
</syntaxhighlight>
上の例は'''for文'''と呼ばれる構文を使った例です(4行目にキーワード「{{tt|for}}」があることに注意してください)。
コンパイルして実行してみましょう。
:<syntaxhighlight lang=bash>
$ javac Main.java
$ java Main
世
界
🌍
よ
こ
ん
に
ち
は
😀
</syntaxhighlight>
: “縦書き”でメッセージが表示されます。
このプログラムは'''while文'''を使って次のように書くこともできます。
;[https://paiza.io/projects/bFx1DL73ySHmROH5vTNVTg?language=java 例]:<syntaxhighlight lang=java highlight="5,8">
class Main {
public static void main(String[] args) {
String hello = "世界🌍よこんにちは😀";
int i = 0, len = hello.length();
while (i < len) {
System.out.println(Character.toChars(hello.codePointAt(i)));
i = hello.offsetByCodePoints(i, 1);
}
}
}
</syntaxhighlight>
さらに'''do-while文'''を使って次のような書き方もできます。
;[https://paiza.io/projects/qTVeB09G6GWDdNJflv3_mg?language=java 例]:<syntaxhighlight lang=java highlight="5,7">
class Main {
public static void main(String[] args) {
String hello = "世界🌍よこんにちは😀";
int i = 0, len = hello.length();
do {
System.out.println(Character.toChars(hello.codePointAt(i)));
i = hello.offsetByCodePoints(i, 1);
} while (i < len);
}
}
</syntaxhighlight>
またさらに、CharSequence#codePoints()でコードポイントのStreamを取得し、これのforEachメソッドで繰返しを行う次のような書き方も可能です。
これが最もシンプルな書き方です。
;[https://paiza.io/projects/lkDPc897-el1UBm5t1Dd3w?language=java 例]:<syntaxhighlight lang=java highlight=3>
class Main {
public static void main(String[] args) {
new String("世界🌍よこんにちは😀").codePoints().forEach(cp -> System.out.println(Character.toChars(cp)));
}
}
</syntaxhighlight>
: もはや構文ですらありませんが、サロゲートペアを含むコードポイントの列を繰返していることを簡素に表現できています。
== 反復条件によく使われる比較演算子 ==
各構文の詳細を説明する前に、共通する要素について説明します。
反復には、必ず反復条件を伴います。反復は、反復条件が満たされている間だけ続けられ、条件が満たされなくなると終了する。
反復条件は、'''比較演算子'''を使って表現されることがあります。
比較演算子は不等号などの数学記号に似ています。
:{| class="wikitable"
|+ 比較演算子一覧
!比較演算子
!数学記号
!意味
|-
!<code>==</code>
!<math>=</math>
|左辺と右辺が等しい場合に<code>true</code>を返します。
|-
!<code>!=</code>
!<math>\neq</math>
|左辺と右辺が等しくない場合に<code>true</code>を返します。
|-
!<code><</code>
!<math><</math>
|左辺が右辺よりも小さい場合に<code>true</code>を返します。
|-
!<code>></code>
!<math>></math>
|左辺が右辺よりも大きい場合に<code>true</code>を返します。
|-
!<code><=</code>
!<math>\leq</math>
|左辺が右辺以下の場合に<code>true</code>を返します。
|-
!<code>>=</code>
!<math>\geq</math>
|左辺が右辺以上の場合に<code>true</code>を返します。
|-
!<code>instanceof</code>
!N/A
|左辺のオブジェクトが右辺のクラスのインスタンスである場合に<code>true</code>を返します。
|}
<code>==</code>演算子は、プリミティブ型の値またはオブジェクトの参照を比較するために使用されます。<code>!=</code>演算子は、<code>==</code>演算子と同じように使用されますが、2つの値が等しくない場合に<code>true</code>を返します。
<code><</code>、<code>></code>、<code><=</code>、<code>>=</code>演算子は、プリミティブ型の値の大小関係を比較するために使用されます。
<code>instanceof</code>演算子は、オブジェクトの型を調べるために使用されます。左辺が右辺のクラスのインスタンスである場合、<code>true</code>を返します。
注意点としては、オブジェクトの比較に<code>==</code>演算子を使用すると、オブジェクトの参照を比較するため、同じ内容のオブジェクトでも<code>false</code>を返す場合があります。
オブジェクトの内容を比較する場合は、<code>.equals()</code>メソッドを使用する必要があります。
== for文 ==
{{Wikipedia|for文}}
Javaのfor文は、反復処理を行うための制御構造の一つで、指定された回数または条件を満たすまで繰り返します。一般的に、以下の形式で使用されます。
:<syntaxhighlight lang=java>
for (初期化式; 継続条件式; 更新式) {
// 反復処理の本体
}
</syntaxhighlight>
;初期化式
:初期化式は、反復処理が始まる前に一度だけ評価される式で、反復処理の前に何らかの変数を初期化するために使用されます。
:初期化式では変数を宣言することができ、初期化式で宣言された変数のスコープはfor文が終わるまでです。
;継続条件式
:継続条件式は、反復処理が継続するかどうかを判定するための式で、trueかfalseを返します。この式がtrueを返し続ける限り、反復処理が繰り返されます。
:継続条件式がfalseを返した場合、反復処理は終了します。
;更新式
:更新式は、反復処理の本体が実行された後に評価される式で、反復変数などの値を更新するために使用されます。
for文の本体は、継続条件式がtrueを返す間、繰り返し実行されます。通常、変数の値を使って何らかの処理を行います。
以下は、1から10までの整数を出力する例です。
:<syntaxhighlight lang=java>
for (int i = 1; i <= 10; i++) {
System.out.println(i);
}
</syntaxhighlight>
:このコードは、1から10までの整数を順番に出力するための反復処理を行います。
:for文の初期化式 <code>int i = 1</code> では、反復処理で使用する変数 <code>i</code> を1で初期化しています。
:継続条件式 <code>i <= 10</code> では、変数 <code>i</code> の値が10以下の間、反復処理を繰り返すことを指定しています。
:更新式 <code>i++</code> では、変数 <code>i</code> を1ずつ増加させます。
:反復処理の本体 <code>System.out.println(i)</code> では、変数 <code>i</code> の値を画面に出力しています。
:つまり、初期値が1であり、10以下の間、変数 <code>i</code> を1ずつ増加させながら、各ループで変数 <code>i</code> の値を画面に出力することを指定しているため、1から10までの整数が順番に出力されます。
=== 掛け算九九の例 ===
for文の学習と言えば、典型的な例が掛け算九九を表示するサンプルです。
:<syntaxhighlight lang=java>
class Main {
public static void main(String[] args) {
for (int y = 1; y <= 9; y++) {
for (int x = 1; x <= 9; x++) {
String buf = String.format("%dx%d=%2d ", x, y, x * y);
System.out.print(buf);
}
System.out.println();
}
}
}
</syntaxhighlight>
:外側のforループは、行ごとに反復処理を行います。 内側のforループは、各行に対して、列ごとに反復処理を行います。
::内側のforループの中で、String.formatメソッドを使って、現在の行と列の値に対応する九九の計算結果を文字列として作成し、それをSystem.out.printメソッドで出力しています。
:外側のforループの最後には、改行を出力するためにSystem.out.printlnメソッドを呼び出しています。これにより、各行が改行で区切られて表示されるようになります。
== 拡張for文 ==
{{Anchors|foreach}}
{{Wikipedia|foreach文}}
Javaにおいて、拡張for文(またはfor-each文)は、配列やコレクションなどの要素を繰り返し処理するための簡潔な方法を提供します。
標準的なforループとは異なり、ループカウンタを使用する必要がなく、ループ対象のデータ型に応じてループ変数を明示的に宣言する必要がありません。
構文は以下のようになります。
:<syntaxhighlight lang=java>
for (要素の型 変数名 : 配列またはコレクション) {
// 繰り返し処理
}
</syntaxhighlight>
以下に、配列やコレクションを用いた拡張for文の例を示します。
:<syntaxhighlight lang=java>
// 配列の例
int[] nums = {1, 2, 3, 4, 5};
for (int num : nums) {
System.out.println(num);
}
// コレクションの例
List<String> fruits = new ArrayList<>();
fruits.add("apple");
fruits.add("banana");
fruits.add("orange");
for (String fruit : fruits) {
System.out.println(fruit);
}
</syntaxhighlight>
この例では、配列numsの要素を順に表示するためにint型のループ変数numを使用し、同様に、コレクションfruitsの要素を順に表示するためにString型のループ変数fruitを使用しています。
拡張for文を使用することで、コードがより簡潔で読みやすくなります。
{{コラム|拡張for文|2=なお、'''この例では配列を使って説明していますが、拡張for文が使えるのは配列だけではありません'''。(少し先取りした内容になりますが)コレクションフレームワークや、もっと一般的に言うと<code>Iterable<E></code>を実装したクラスが拡張for文で使えます。具体的には、
:<syntaxhighlight lang=java>
for (E var1 : /* Iterable<E>を実装したクラスのインスタンス */) {
// ここに処理を書く
}
</syntaxhighlight>
という構文になります。
拡張for文は、そうしたインスタンスにも配列同様の考え方で適用することができます。
}}
== while文 ==
{{Wikipedia|while文}}
Javaにおけるwhile文は、指定した条件式がtrueである間、反復処理を続ける制御構造です。構文は以下の通りです。
:<syntaxhighlight lang=java>
while (条件式) {
// 反復処理の本体
}
</syntaxhighlight>
条件式がtrueである限り、中括弧内の文が繰り返し実行されます。条件式がfalseになった時点で、while文の実行は終了します。
例えば、1から10までの整数を出力するプログラムは以下のように書けます。
:<syntaxhighlight lang=java>
int i = 1;
while (i <= 10) {
System.out.println(i);
i++;
}
</syntaxhighlight>
このプログラムでは、変数<code>i</code>を1で初期化し、<code>i</code>が10以下である限り、<code>i</code>を出力して<code>i</code>を1ずつ増やしています。
これを<code>Stream</code>を使用して書き換えることができます。
:<syntaxhighlight lang=java>
IntStream.rangeClosed(1, 10)
.forEach(System.out::println);
</syntaxhighlight>
<code>IntStream.rangeClosed(1, 10)</code>は、1から10までの整数のストリームを生成します。そして、<code>.forEach(System.out::println)</code>で各要素を出力しています。
<code>rangeClosed()</code>メソッドは指定された範囲(この場合は1から10まで)の整数ストリームを生成します。このストリームを使用して各要素に対して操作を行うことができます。
=== ファイルの読み込みの例 ===
Javaにおいて、whileループを使ってファイルを読み込む方法について説明します。
以下は、例としてファイルの中身を1行ずつ読み込み、コンソールに出力するプログラムです。
:<syntaxhighlight lang=java>
import java.io.*;
public class FileReadDemo {
public static void main(String[] args) {
try {
// ファイルの読み込みに必要な準備
BufferedReader br = new BufferedReader(new FileReader("input.txt"));
String line;
// ファイルの1行ずつ読み込み
while ((line = br.readLine()) != null) {
// 読み込んだ行をコンソールに出力
System.out.println(line);
}
// ファイルを閉じる
br.close();
} catch (IOException e) {
System.out.println("ファイル読み込みエラー");
}
}
}
</syntaxhighlight>
まず、<code>BufferedReader</code> クラスを使ってファイルを読み込むための準備をします。<code>BufferedReader</code> クラスは、テキストファイルを1行ずつ読み込むためのクラスで、<code>FileReader</code> クラスと組み合わせて使用します。
<code>while</code> ループ内では、<code>BufferedReader</code> オブジェクトの <code>readLine()</code> メソッドを使って、ファイルから1行ずつデータを読み込みます。読み込んだ行が <code>null</code> でない場合は、読み込んだ行をコンソールに出力します。
ファイルの読み込みが終了したら、ファイルを閉じるために <code>close()</code> メソッドを呼び出します。また、エラーが発生した場合は、例外処理を行います。
このように、<code>while</code> ループを使ってファイルを読み込むことができます。ただし、ファイルの読み込みには例外処理が必要であることに注意してください。
<div style="padding: 10px; background-color: rgb(244, 240, 240); font-size: small;"><b>参考:{{code|(line {{=}} in.readLine()) !{{=}} null}}のような書き方について</b>
上記のサンプルでは、while文の反復条件が{{code|(line {{=}} in.readLine()) !{{=}} null}}と書かれています。
これは代入演算と比較演算を同時に行う書き方で、こうした類の処理によく使われるパターンですが、慣れない間は奇異に見えるかもしれません。
なぜこうした書き方が可能なのかというと、代入演算の式は、その式で代入結果の値を返すからです。
念のため、処理の流れを追ってみましょう。
まず括弧内の処理、つまり{{code|line {{=}} in.readLine()}}が実行されます。この式は、変数{{code|line}}に代入された値を返します。要するに、全体で{{code|line}}が返されると考えてよいでしょう。
続いて、比較演算が行われます。括弧内を{{code|line}}に置き換えるとわかりよいでしょう。つまり{{code|line !{{=}} null}}という判定が行われることになります。{{code|line}}が{{code|null}}になった場合、行はそれ以上ないというサインなので、ループから抜ける必要があります。
</div>
<div style="padding: 10px; background-color: rgb(244, 240, 240); font-size: small;"><b>参考:for文で書いた場合</b>
上記のサンプルは、for文を使ってたとえば
:<syntaxhighlight lang=java>
import java.io.*;
public class FileReadDemo {
public static void main(String[] args) {
try {
// ファイルの読み込みに必要な準備
BufferedReader br = new BufferedReader(new FileReader("input.txt"));
String line;
// ファイルの1行ずつ読み込み
for (line = br.readLine(); line != null; line = br.readLine()) {
// 読み込んだ行をコンソールに出力
System.out.println(line);
}
// ファイルを閉じる
br.close();
} catch (IOException e) {
System.out.println("ファイル読み込みエラー");
}
}
}
</syntaxhighlight>
と書くこともできます。
コードの効率性や可読性、保守性なども考慮して判断する必要があります。
</div>
<div style="padding: 10px; background-color: rgb(244, 240, 240); font-size: small;"><b>参考:Streamを使った場合</b>
さらに、ファイル読み込みのコードを<code>Stream</code>を使用して書き換えることができます。<code>BufferedReader</code>からの行のストリームを取得し、それを使用して各行を処理する方法があります。
:<syntaxhighlight lang=java>
import java.io.BufferedReader;
import java.io.FileReader;
import java.io.IOException;
import java.nio.file.Files;
import java.nio.file.Paths;
public class FileReadDemo {
public static void main(String[] args) {
try {
// ファイルの1行ずつストリームとして読み込む
Files.lines(Paths.get("input.txt"))
.forEach(System.out::println);
} catch (IOException e) {
System.out.println("ファイル読み込みエラー");
}
}
}
</syntaxhighlight>
このコードでは、<code>Files.lines(Paths.get("input.txt"))</code>を使用して、ファイルを行のストリームとして読み込んでいます。そして、<code>.forEach(System.out::println)</code>を使って、各行をコンソールに出力しています。
<code>Files.lines()</code>はファイルを行のストリームとして読み込む便利な方法です。それを使用することで、<code>BufferedReader</code>を明示的に使わずにファイルをストリームとして扱うことができます。
</div>
== do-while文 ==
{{Wikipedia|do-while文}}
Javaのdo-while文は、while文と同じくループ処理を行うための構文の1つです。ただし、while文と異なり、do-while文はループの最初に1度だけブロック内の処理を実行し、その後に条件式を評価します。条件式がtrueの場合、再びブロック内の処理を実行します。条件式がfalseの場合、ループから抜けます。
do-while文の基本構文は以下のようになります。
:<syntaxhighlight lang=java>
do {
// 処理
} while (条件式);
</syntaxhighlight>
例えば、1から10までの整数を順番に出力する場合は、次のようにdo-while文を使用することができます。
:<syntaxhighlight lang=java>
int i = 1;
do {
System.out.println(i);
i++;
} while (i <= 10);
</syntaxhighlight>
このコードでは、変数iを初期化してから、doブロック内でiを出力し、iを1増やしています。その後、while文でiが10以下である限り、doブロックを繰り返し実行します。結果として、1から10までの整数が順番に出力されます。
do-while文は、ループの最初に必ず1度だけブロック内の処理を実行する必要がある場合に使用することができます。また、条件式がfalseであっても、ブロック内の処理を最低1回実行することが保証されるため、while文と異なり、特定の処理を必ず実行する必要がある場合にも適しています。
== Iterator ==
JavaのIteratorは、コレクションオブジェクト内の要素を順番に取得するためのインターフェースです。Iteratorは、Javaのコレクションフレームワークの一部であり、java.utilパッケージに含まれています。
Iteratorを使用することで、配列やリストなどのコレクションオブジェクトの要素を順番に取得し、処理を行うことができます。Iteratorは、以下の3つのメソッドを持っています。
* <code>boolean hasNext()</code>: 次の要素がある場合にtrueを返します。
* <code>E next()</code>: 次の要素を返します。
* <code>void remove()</code>: 最後に返された要素をコレクションから削除します。
Iteratorの基本的な使い方は、以下のようになります。
:<syntaxhighlight lang=java>
Iterator<E> it = collection.iterator(); // イテレータを取得
while (it.hasNext()) { // 次の要素がある場合
E element = it.next(); // 次の要素を取得
// 要素に対する処理
}
</syntaxhighlight>
ここで、<code>collection</code>は要素を持つコレクションオブジェクトです。まず、<code>iterator()</code>メソッドを使用してイテレータを取得し、<code>hasNext()</code>メソッドで次の要素があるかどうかを確認します。次の要素がある場合、<code>next()</code>メソッドで次の要素を取得し、処理を行います。
また、Iteratorは、要素を削除するための<code>remove()</code>メソッドを持っています。このメソッドを使用する場合は、必ず<code>next()</code>メソッドで要素を取得した直後に呼び出す必要があります。例えば、次のように使用することができます。
:<syntaxhighlight lang=java>
Iterator<E> it = collection.iterator();
while (it.hasNext()) {
E element = it.next();
if (条件) {
it.remove(); // 条件に合致する要素を削除
}
}
</syntaxhighlight>
Iteratorを使用することで、コレクションオブジェクトの要素を順番に取得し、必要な処理を行うことができます。ただし、Iteratorは単方向のイテレーションしかサポートしていないため、要素の逆順の処理が必要な場合は、リストイテレータを使用することが推奨されます。
== forEachメソッド ==
Javaの<code>forEach</code>メソッドは、Java 8から導入された機能で、配列やコレクションの要素を繰り返し処理するためのメソッドです。<code>forEach</code>メソッドは、以下のように使用します。
:<syntaxhighlight lang=java>
arrayOrCollection.forEach(element -> {
// 要素に対する処理
});
</syntaxhighlight>
ここで、<code>arrayOrCollection</code>は、要素を持つ配列またはコレクションオブジェクトです。<code>forEach</code>メソッドは、要素ごとに指定された処理を行うためのラムダ式を引数として受け取ります。
ラムダ式は、<code>-></code>を用いて定義されます。上記の例では、<code>element</code>という変数が要素を表し、<code>{}</code>内には要素に対する処理が記述されます。この場合、<code>forEach</code>メソッドは、配列またはコレクションの要素を繰り返し、各要素に対して指定された処理を行います。
<code>forEach</code>メソッドは、拡張for文に比べて、コードを簡潔に書くことができます。また、複数の要素に対して同じ処理を行う場合にも適しています。
<code>forEach</code>メソッドは、配列やコレクションの要素を順番に処理するため、要素の追加や削除などの操作を行う場合は、<code>for</code>文または<code>Iterator</code>を使用する必要があります。また、<code>forEach</code>メソッドは、並列処理にも対応しており、<code>parallelStream</code>メソッドと組み合わせて使用することで、複数のスレッドを使用した並列処理が可能です。
Javaのコレクションフレームワークを使用してリスト(List)、セット(Set)、およびマップ(Map)を作成し、それらの要素を表示する例
:<syntaxhighlight lang=java>
import java.util.*;
public class CollectionExample {
public static void main(String[] args) {
// Listの例
List<String> stringList = List.of("apple", "banana", "orange");
// forEachメソッドを使って要素を表示
stringList.forEach(System.out::println);
// Setの例
Set<Integer> integerSet = Set.of(1, 2, 3, 4, 5);
// forEachメソッドを使って要素を表示
integerSet.forEach(System.out::println);
// Mapの例
Map<Integer, String> numberMap = Map.of(
1, "One",
2, "Two",
3, "Three"
);
// forEachメソッドを使ってキーと値を表示
numberMap.forEach((key, value) -> System.out.println(key + " : " + value));
}
}
</syntaxhighlight>
コードの概要:
# <code>List<String></code>を使用して、3つの文字列を持つリスト <code>stringList</code> を作成しています。それから、<code>forEach</code> メソッドを使用して、リストの各要素を改行して表示しています。
# <code>Set<Integer></code>を使用して、5つの整数を持つセット <code>integerSet</code> を作成しています。同様に、<code>forEach</code> メソッドを使用して、セットの各要素を改行して表示しています。
# <code>Map<Integer, String></code>を使用して、3つの整数をキーとし、それに対応する文字列を値とするマップ <code>numberMap</code> を作成しています。<code>forEach</code> メソッドを使用して、マップの各エントリー(キーと値のペア)をキーと値の形式で表示しています。
各コレクション(リスト、セット、マップ)は、Java 9で導入された <code>List.of()</code>、<code>Set.of()</code>、<code>Map.of()</code> メソッドを使用して作成されています。これらのメソッドは、不変のコレクションを作成し、指定された要素で初期化する便利な方法を提供します。そして、<code>forEach</code> メソッドは、各要素に対して指定されたアクション(この場合は表示)を実行するために使用されています。
<code>List.of</code>メソッドは、指定された要素から不変のリストを作成するために使用されます。つまり、この場合、"apple", "banana", "orange" の3つの要素を持つリストが作成されます。
そして、<code>forEach</code>メソッドは、リスト内の各要素に対して指定されたアクションを実行します。<code>System.out::println</code>は、メソッド参照を使っています。これは<code>println</code>メソッドへの参照を表しています。
つまり、<code>fruits.forEach(System.out::println);</code>は、リストの各要素を<code>System.out.println</code>メソッドを使って出力するという意味です。
{{コラム|ofメソッド|2=Javaの<code>of</code>メソッドは、Java 9から導入された静的メソッドであり、不変(immutable)なコレクション(List、Set、Map)を作成するための便利な方法を提供します。このメソッドは、複数の要素をコンパクトな方法で指定し、それらの要素を含む不変のコレクションを生成します。
<code>of</code>メソッドを使用する主な理由は次の通りです:
# 不変性の確保: <code>of</code>メソッドで作成されたコレクションは不変(immutable)です。つまり、一度作成された後はその内容を変更することができません。この性質は、プログラムの安全性とスレッドセーフ性を高めるのに役立ちます。
# コードの可読性と簡潔さ: <code>of</code>メソッドは、コレクションを作成するためのリテラル構文よりも簡潔で読みやすいコードを提供します。複数の要素を指定するための煩雑なコードを省略できます。
# エラープルーフ: <code>of</code>メソッドは可変長引数を取るため、要素を列挙する際にコンパイル時のチェックを提供します。これにより、コンパイル時にエラーを検出することができます。また、要素の型が一致しない場合や、nullを渡した場合には実行時に例外がスローされます。
ただし、<code>of</code>メソッドにはいくつかの制限もあります。例えば、作成されるコレクションの要素数に制限があること、不変性を保つために要素の追加や削除ができないこと、また<code>null</code>要素を受け付けないことなどが挙げられます。
したがって、短い要素のリストや、要素が事前にわかっている場合には<code>of</code>メソッドを使用することでコードの可読性と堅牢性を高めることができます。ただし、要素が動的に変化する可能性がある場合や、大量の要素を扱う場合には、他の手法やコレクションの生成方法を検討する必要があります。
}}
== メソッドチェイン ==
メソッドチェインは、Javaで複数のメソッド呼び出しを1つの文でつなげて書く方法です。これにより、コードがより簡潔で読みやすくなります。例を見てみましょう。
:<syntaxhighlight lang=java>
import java.util.List;
import java.util.stream.Collectors;
public class MethodChainingExample {
public static void main(String[] args) {
List<String> words = List.of("apple", "banana", "orange", "grape", "peach");
// 文字数が5未満の単語を取り出し、大文字に変換してカンマ区切りの文字列にする
String result = words.stream()
.filter(word -> word.length() < 5) // 文字数が5未満の単語をフィルタリング
.map(String::toUpperCase) // 単語を大文字に変換
.collect(Collectors.joining(", ")); // カンマ区切りの文字列に変換
System.out.println(result);
}
}
</syntaxhighlight>
この例では、<code>List.of</code>メソッドを使用してリストを作成し、それをストリームに変換しています。そして、メソッドチェインを使用していくつかの処理を行っています。
# <code>filter</code>: 文字数が5未満の単語をフィルタリングします。
# <code>map</code>: フィルタリングされた単語を大文字に変換します。
# <code>collect</code>: 変換された単語をカンマ区切りの文字列に集約します。
これにより、1つのストリーム処理内で複数の操作を行い、最終的な結果を得ることができます。メソッドチェインを使うと、コードがシンプルで、各ステップが連続しているため、処理の流れがより明確になります。
{{コラム|メソッドチェインの長所短所|2=メソッドチェインにはいくつかの長所と短所があります。
長所:
# コードの可読性向上: メソッドチェインを使用することで、複数のメソッド呼び出しを1行で表現できます。これにより、コードが簡潔になり、処理の流れが直感的に理解しやすくなります。
# 柔軟性と拡張性: メソッドチェインは、メソッドを順番に適用するため、フィルタリングやマッピングなどの処理を柔軟に組み合わせることができます。また、新しい処理が追加される場合も、既存のメソッドチェインに容易に組み込むことができます。
# 効率性の向上: 一連の操作をメソッドチェインでつなげることで、中間データ構造を作成することなく処理をパイプライン化できます。これにより、メモリの使用を最適化し、効率的な処理を実現できます。
短所:
# デバッグが難しいこと: メソッドチェインが長くなると、デバッグやエラーの特定が難しくなる場合があります。特に途中で行われる変換やフィルタリングなど、一連の操作が複雑になると、それぞれのステップでのデータの状態を理解するのが困難になることがあります。
# 可読性の低下: あまりにもメソッドチェインが長すぎる場合、コードの可読性が低下する可能性があります。メソッドチェインが複雑になると、理解しやすさが損なわれることがあります。
# エラーハンドリングの複雑化: メソッドチェイン内でエラーが発生した場合、どのメソッド呼び出しで問題が発生したのか特定することが難しくなることがあります。エラーのハンドリングやトラブルシューティングが複雑になる可能性があります。
メソッドチェインは、適切に使用されるとコードをスッキリとさせ、処理の流れを明確にすることができます。しかし、過度に長くなると可読性が低下したり、デバッグが難しくなるリスクもあるため、バランスを考えながら適切に利用することが重要です。
}}
== 附録 ==
=== チートシート ===
以下は、Javaで反復処理を行う際に使用する主要な文法とメソッドのチートシートです。
;for文
:<syntaxhighlight lang=java>
for (初期化式; 条件式; 更新式) {
// 処理
}
</syntaxhighlight>
:*初期化式: ループの最初に一度だけ実行され、変数の初期化を行う。
:*条件式: 毎回ループの開始時に評価され、真偽値を返す。
:*更新式: ループの最後に毎回実行され、変数の更新を行う。
;while文
:<syntaxhighlight lang=java>
while (条件式) {
// 処理
}
</syntaxhighlight>
:*条件式: 毎回ループの開始時に評価され、真偽値を返す。
;do-while文
:<syntaxhighlight lang=java>
do {
// 処理
} while (条件式);
</syntaxhighlight>
:*条件式: ループの最後に一度だけ評価され、真偽値を返す。
;Enhanced for文
:<syntaxhighlight lang=java>
for (型 変数名 : 配列またはコレクション) {
// 処理
}
</syntaxhighlight>
:*型: 配列またはコレクションに含まれる要素の型。
:*変数名: ループ内で要素にアクセスするための変数名。
;Iterator
:<syntaxhighlight lang=java>
Iterator<型> iterator = コレクション.iterator();
while (iterator.hasNext()) {
型 要素 = iterator.next();
// 処理
}
</syntaxhighlight>
:*型: コレクションに含まれる要素の型。varを使うと型推論が可能。
:*iterator(): コレクションからイテレータを取得するメソッド。
:*hasNext(): 次の要素があるかどうかを判定するメソッド。
:*next(): 次の要素を取得するメソッド。
;forEachメソッド
:<syntaxhighlight lang=java>
配列またはコレクション.forEach(要素 -> {
// 処理
});
</syntaxhighlight>
:*forEach(): 配列またはコレクションの要素を1つずつ取り出して、ラムダ式による処理を実行するメソッド。
:*要素 -> {}: ラムダ式の記法。要素に対する処理を記述する。
=== 用語集 ===
* ループ (Loop):同じ処理を繰り返し実行するプログラム構造。Javaではfor文、while文、do-while文などがあり、配列やコレクションに対しても反復処理を行うことができる。
* 初期化式 (Initialization):for文で使用される、ループの最初に一度だけ実行される式。変数の宣言と初期化を行うことができる。
* 条件式 (Condition):ループの開始時に評価される式。真偽値を返す。
* 更新式 (Update):for文やwhile文で使用される、ループの最後に毎回実行される式。変数の更新などを行うことができる。
* 配列 (Array):同じ型の複数の値を格納できる、固定長のデータ構造。インデックスを指定することで個々の要素にアクセスすることができる。
* コレクション (Collection):複数のオブジェクトを格納するための可変長のデータ構造。Javaでは、List、Set、Mapなどがある。
* Enhanced for文 (Enhanced for loop):配列やコレクションに対して反復処理を行うための構文。for (型 変数名 : 配列またはコレクション) { // 処理 }の形式で記述する。
* Iterator:コレクションに対して反復処理を行うためのインターフェース。hasNext()、next()などのメソッドを提供する。
* forEachメソッド (forEach):配列やコレクションに対してラムダ式を用いて反復処理を行うためのメソッド。配列またはコレクション.forEach(要素 -> { // 処理 });の形式で記述する。
{{Nav}}
[[カテゴリ:Java|はんふくしより]] | 2006-09-20T17:53:48Z | 2024-02-04T00:57:57Z | [
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| https://ja.wikibooks.org/wiki/Java/%E5%9F%BA%E7%A4%8E/%E5%8F%8D%E5%BE%A9%E5%87%A6%E7%90%86 |
4,250 | ゲームプログラミング | このWiki参考書では、コンピュータを用いたw:ゲームのプログラミングを扱います。つまり、いわゆる「テレビゲーム」や、コンピュータゲームに関する記述についてです。
ここでは家庭用のパーソナルコンピュータで扱える範囲の事柄、それらのゲームソフトをつくるためのプログラミングについて議論します。必要に応じて家庭用ゲーム機の話題にも触れますが、あくまで派生的なものです。本書はプログラミングの教材であるので、大多数の読者が最初にプログラミングで触れるであろうパーソナルコンピュータでのプログラミングを、特にことわらないかぎりは想定しています。
用語に関して、コンピューターゲームの世界独自なものもあるでしょうから、適宜『ゲームプログラミング/コンピュータゲームの種類』などを参照してください。
この教科書『ゲームプログラミング』の目的は、題名にもあるとおり、プログラミングによってゲームを作るための技術の参考資料を目的としています。
ゲームクリエイターやゲームデザイナー(絵描きではなくゲームの設計者のこと)のためではなく、プログラマーのための教科書です。
したがって本書では、ゲームとは関係の少ない一般IT企業での仕事のしかたについての記述もあれば、製造業系の組込ソフトなどに関する概要的な記述もあります。
なぜなら本書はゲームクリエイターではなく、たまたま何らかの理由でゲームを作っているプログラマーのための教科書だからです。たとえゲーム会社を退職しても、他の一般IT企業に転職してもプログラマーとして応用できることなども目指して本書は書かれています。
従って、紹介する話題が、かなりIT系、テクノロジー系の話題に片寄っています。本書で紹介するクリエイター論やデザイン論は、派生的なものにすぎません。
特にことわりのないかぎり、本書ではC言語でのプログラミングによってゲームを作りたい読書を念頭に説明しています。
だから、ゲームの生産効率性を無視してでも、本来ならRPGツクールのような開発ツールを使ったほうが早いシンプルなゲームの場合ですら、本書ではC言語または他のプログラミング言語での開発にこだわった方法を説明している場合もあります。
このページとそのサブページだけを見ていると本書は「ゲームクリエイトの教科書かな?」と捉えられるかもしれませんが、
しかしこのページとは別に本wikibooksには「プログラミング」というページがあり、そこではC言語やJavaなど代表的なプログラム言語のwiki教科書にリンクしています。ゲーム限定の話題ではないですが、プログラミングのコードについても、そちら『C言語』や『Java』やなどの教科書のほうが(実際に動作するコードの量が)充実しています。また、Visual C++ での画面出力については『Windows API』に入門的な説明があります。
本書『ゲームプログラミング』はそういったプログラミング教科書一覧の一部でもあります。C言語やWindows API の教科書では、これをどうやってゲームのプログラミングに応用すればいいか説明できないので(本wiki『C言語』はけっしてゲーム目的のページではないので)、ゲームの実際としてプログラミングの話題を切り離すために本書『ゲームプログラミング』は存在しています。
なので本書にゲームデザイン論やクリエイター論などの内容の充実は期待できません。
本書『ゲームプログラミング』は現状、プログラマー目的以外には対応できないかもしれません。もしプログラマー目的以外の無料のwiki教科書が欲しい方は、現状では、自分で本wikiに加筆するか、あるいは本書『ゲームプログラミング』とは別に新規Wiki執筆を検討していただきたい。
「ゲームを作りたい」と思ったのなら、まずはあまり細かい難しいことは考えず、実際に作り始めてみるのが一番いいと思います。もちろんプログラミングについてほとんど何も知らないのなら、ある程度の勉強は必要ですが、ある程度の知識があるのなら、プログラミングの技量や知識の充実を気にするよりは、実際にゲームの完成を目指してプログラムを書いてみるのが一番いいようですよ。その過程でプログラミングの学習や経験は積んでいけますしね。JavaScriptやPython、無料でプログラミングに取り組める環境も、今現在では充実しています。
しかし、ゲームをプレイするのが好きだからと言って、ゲームを作る、までが本当に自分が好きかどうか、試しに少し作ってみたら、少し考えてみるといいですね。
例えば読者の中には、「私はRPGが好き」という人も多いでしょう。
RPG が好きという事はおそらく、よくRPGの題材になる西洋ファンタジーのストーリーや世界も好きという場合が多いでしょう。そして一方で現実のコンピューターRPGで魅力的に提供される、イラストや音楽が好きという場合もあります。
実際のゲーム業界の人々も、ゲームを彩るイラストレーションや音楽がいかに重要な要素かを語っています。
さて、ここで問題なのですが、「ゲームを作りたい」と貴方が思っていたとして、あなたが本当に作りたいのはゲームなのか?あるいは本当はイラストが描きたかったり、音楽を作りたいのではないか?
...というのは、ゲームというのは総合的な分野ですから、イラストや音楽はその要素として確実にありますが、それ以外、プログラミングやシナリオなど、様々な創作や創造が必要で、全ての作業量はかなり多いものになるでしょう。
そしてゲーム、コンピューターゲームにはゲーム独自の世界観があって、現実や小説や映画とは違う、独特の法則に支配された世界を作る必要があります。ある意味リアリティを持たない、リアリティから外れた世界です。だから、小説のようなリアリティにこだわるなら、ゲームは不向きかもしれません。
ゲーム作り始めの時点では、これらの判断は明確でなくても勉強目的でも構いませんが、しかその内「自分は本当にゲームを作りたいのか? Yes or no?」という疑問への答えが必要になるときがくるかもしれません。
試しにゲームを作ってみて、もし自分の本当の目的がゲームでないと分かったなら、それ以外の活動に移るのも、取る道の選択肢でしょう。
職業として、商売としてゲームを作る場合、ゲームプログラマーの給料は洋の東西を問わず、安い事が知られており、書籍などでも言及されています。たとえば『CAREER SKILLS ソフトウェア開発者の完全キャリアガイド』(ジョン・ソンメズ 著)という欧米人のプログラマーの書いた本には、アメリカのゲーム業界ですらハードワークの割に賃金が低い事が記載されており、もし給料の高い仕事につきたいならウォールストリート(※米国の金融ウォール街のこと)のための仕事をするべきだと書籍中で指摘しています。
日本でも同様にゲーム業界の報酬が低いことは知られており、多くのゲーム会社の伝記漫画でも、よく語られています。
アニメーション業界と比べたら、ゲーム業界のほうが報酬が高いことは事実かもしれませんが、これは実は恐ろしいことに、アニメーション業界の報酬が異常に低いだけで、アニメーション業界よりはましだけど、結局は...というのが現状でしょう。
2001年ごろの日本はネットを活用した同人ゲーム黎明期、フリーゲーム黎明期で、実験的な時代でもあり、多くのイラスト愛好、創作者や音楽創作者がゲーム制作に手を染めていたようです。この頃、まだイラスト投稿サイトや小説投稿サイトといったものは無かったか、あったとしても小規模でマイナーなものでした。
しかし2010年のあたりから各種の投稿サイトが普及したことにより状況は変わり、むしろ現在では、小説やイラストを発表したい人はそのジャンルの投稿サイトに直接アクセスしたほうが早く、そのためゲームを通して発表するのは人によっては廻り道かもしれません。
それをわかったうえで、それでもゲーム制作に身を投じるかを考えた上で、「よし、自分はゲーム制作をしよう」と思えるなら、ゲーム制作をするのが良いでしょう。
実際、今現在の作曲家やイラストレーターは、ゲームに関わったとしても、専門家として楽曲やイラストを提供するという立場に過ぎない場合もあり、自分自身が主体になってゲーム制作をする人は、プロアマ問わず少数派のように見えます。
同人ゲームの世界でも現在は(2021年頃に記述)、プログラマー系の作者が圧倒的に多い様です。
しかし、専門外の人だからこそ、メディアミックス的な意外な視点で新しいものが作れる可能性もあるかもしれません。コピーライター、作家の糸井重里が、マザー2の企画にたずさわった例もあります。しかし、あくまで「可能性」であり、成功はけっして保証されてはいないので、読者の自己責任でお願いします。
今現在のゲーム専門学校のカリキュラムはプログラミングが主体です。CGの授業は、週に2時間程の様。一方でゲームCG、或いは、一般CGに特化した学科もある様です。
あるWikibooks編集者Aは、もしイラストを描きたいなら、イラストの世界で描くのが安全、と考えています。ゲームプログラミングについては、プログラムを書ける人は絵コンテも描けそうだし、基本的にある程度の作図的なイラストを描ける人は多いだろうから、別にプログラミングに専念しろとは思っていません。
さて、読者がゲーム制作を職業として目指すのかどうかはともかく、とりあえず、ゲーム業界の状況を知っておくのが有用でしょう。
結局商業界の状況が権威をもってその分野を支配しているのがこの社会の基本なので、趣味でも職業でも、業界周辺のことを知っておくのは得ることが多いはずです。
文献『レベルデザイン徹底指南書』では、現実世界で自分が新しいスキルを1つ覚えたら、古いスキル1つはどれか忘れる必要があることを説いています。著者は、最初はグラフィッカーでしたが、しかしプランナーに転職したので、グラフィック関係の技能は仕事では「忘れて」しまった、という内容を述べています。ただし、比喩的に「忘れる」とは言っていますが、実際には忘却し無くなってしまったわけではなく、仕事では時間の都合により両立できないので、グラフィック関係の技能は例え話で「忘れた」、のであり、現実にはグラフィッカー時代に培った観察眼をプランナー時代の現在でも活用している、と、書籍中では述べられています。
このことは職業、あるいは技能とは一般的にそういうもの、と考えることができるでしょう。
ゲーム業界のプランナーに限らず、演劇の世界でも舞台監督の仕事がそんな感じであり、ついつい大道具とか小道具とかを舞台監督が手伝ってしまうと本来の管理業務に支障をきたすので監督は手伝わないように(監督は指示を出すのに徹さなければならない)、監督は自身を注意する必要があります。高校生向けの演劇部の本にそう書いてありました。こういう分担作業の出来ない人は高校教師以下なので、反省してください。
かつてはゲーム産業が、日本のIT産業やデジタル家電産業の中心的・牽引(けんいん)役であった時代がありました。しかし、2010年以降、この考えは当てはまらなくなっています。
PlayStation1~2あたりまでの時代には、経済評論誌の未来予想でも、「もしかしたら今後、家庭用の据え置きゲーム機がパソコンの代替品として、家庭のリビング家電の標準品になるかもしれない」という予想があった。ゲーム産業がそのような牽引役として、経済界から期待されていました。ソニーが国産CPUをプレステ2〜3に搭載したり、WindwosのマイクロソフトがXBOXでゲーム機に参入したり、そういう時代です。
しかし2020年代の今は違います。結局、2020年代のゲーム機に使われてる技術や部品は、パソコン用の部品や技術の流用、ゲーム機のCPUも、今やインテルなどのパソコン用CPUをゲーム機でも使っています。
もはや現代は、ゲーム業界は、産業のエンジンではないようです。
ですから今現在、新しい技術に興味ある人は、ゲームにこだわらず、直接的にその技術を勉強し改良したほうが近道です。
たとえば、インターネット技術を使って何か新しい事をしたいなら、ゲームを作るよりもwebアプリやサーバーwebサービスを作るべきだし、目的のネットワーク用ソフトウェアをそのまま制作したほうが早いし確実です。
古い経済知識の先入観にとらわれず、無理にゲーム制作にこだわらないほうが、自分自身の技能やキャリアも開けていくでしょう。
2010年に出版された商学書籍『メイド・イン・ジャパンは終わるのか』には、「しかしながら、ファミリーコンピュータで世界に攻勢をかけ、その後圧倒的な強さを誇っていた日本の家庭用ゲーム産業も、90年代末からはその競争力にかげりがみえはじめた。日本の国内市場は伸び悩み、成長率は鈍化傾向にある(図表7-3)。」とあります。
その「図表7-3」の統計値によると、
である。(青島らが『レジャー白書』、『情報メディア白書』、『月刊トイジャーナル』、『CESAゲーム白書』などをもとに作成した図表の統計値です。)
また、2010年の時点の商学研究では、1997年を境に、ゲームソフト市場で競争する企業数が増加傾向から減少傾向に転じた、とも言われています。
書籍『メイド・イン・ジャパンは終わるのか』にも、引用文「家庭用ゲームは日本がその本格的立ち上げを主導し」と書かれているぐらいで、1990年代は日本のインパクトが強かったようです。
なお、携帯電話の分野で、日本は国際的な地位を喪失したのに対し、デジタルカメラとゲームは「現代」(参考文献の著作時2010年ごろ)でも日本が主要な地位にある。
ここでいう「プログラミング」とは、C言語などのプログラム言語による開発のことです。RPGツクールなど開発ツールによるゲーム制作の話は原則していません(本書『ゲームプログラミング』はあくまでプログラミングのための教科書です)。
さて、よくネットや、あるいは日常でも(C言語などによる)「ゲームプログラミングは簡単だよ。イラストやシナリオのほうが難しい。」、などという人がいますが、この発言の心は、「俺はプログラミングもイラストもシナリオも出来る凄い男だぜ。しかもプログラミングなんて簡単だし、むしろクリエイティブなイラストやシナリオの方に精力を費やす偉い奴だぜ^^」という、世間に良くいる武勇伝、自慢を語りたがる、インチキ親父が吹かしているだけなので、あまり真面目に取り合わないのが正解だと思います。
まず第一に、不当にプログラミングの価値を貶めている言説ですよね。
Visual C++またはVC# 、あるいは Direct Xなどを使ってプログラミングすることは、そんなに簡単なことではないでしょう。
ゲームプログラミングの入門書などには、初心者でも理解できそうな比較的簡単ないくつかのサンプルコードがありますが、それは初心者でも簡単に書けそうな技術だけを抜粋してるという、あくまで例外です。
RPGならたとえば、ドラクエ3のような戦争画面の行動順を処理するソート機能をつくるだけでも一苦労ですし、ほかにも道具・アイテムなどの自動整理をはじめとする標準機能を作るだけでも一苦労です。
決して上手い人のサンプルコードをコピーアンドペーストをして終わりという訳にはいかず(そもそも現状そのようなサンプルコードがネット上に無いですが)、もし仮にサンプルコードがネットに公開されていても、自作品に組み込む際にさらにそれをデバッグ(決してテストプレイの意味ではなく、実際にコード修正が必要になります)しなければならず、プログラミング言語の理解が必要です。
ゲームのプログラミングは決して楽ではないし、仮にもし楽だとしたら、じゃあゲーム会社のプログラマー職の人の仕事は何なんだ・・・という疑問につながりますよね(デマを言ってる人は、この疑問を脳内に都合よく無視しますが)。
ツクールやエディタのような制作ツールを使えば、C言語的なプログラミングは不要ですが、それはそのツクールなどのツールを開発している人達にプログラミングを肩代わりしてもらっているだけなので、決して「ゲームプログラミングが楽」、ではないでしょう。楽だというなら、じゃあツクール開発元の角川書店およびその発注先ソフトメーカーのプログラミングが楽だとでも言うのか・・・(デマを言ってる人はこの疑問を無視します)。
そもそもコンピューターゲームというのはプログラミングがなければ成立しないのですから、そのプログラミングの価値を貶めて平気な人は、コンピューターゲームにかかわる資格はないでしょう。
自分でゲームを作る際、必ずしも、C言語などプログラム言語で記述する必要はありません。
プログラミングをせずに、ほぼマウス操作と会話メッセージなどの文章のキーボード入力だけでゲーム開発をできるようにするソフトウェアが、有料または無料で発表されています。
たとえば、RPGを作りたいなら、日本で発表されているソフトでは、『w:RPGツクール』や『w:WOLF RPGエディター』などのように、RPG製作に特化された開発ソフトがあり、大幅に開発の手間を減らせます。なお、『RPGツクール』は有料製品です。『WOLF RPGエディター』は無料ソフトです。
アクションゲームを作りたいなら、『w:アクションゲームツクール』があります。これらツクール製品は有料製品です。(なお、かつて『w: 2D格闘ツクール2nd.』というのがありましたが、しかし現在ではサポート切れのため、今現在の市販の十字キーコントローラーが初期設定では動かない、一部のボタンしか使えないなど問題点があります。)
また、ノベルゲームを作りたいなら、フリーソフトの『w:吉里吉里Z』などがあります。吉里吉里Zはソースコードが公開されており、オープンソースになっています。
C言語などによるプログラムは、上記のゲーム開発ツールを使わない場合の選択肢になるでしょう。
既存のゲーム開発ツールの仕様に不満を感じる場合に、「じゃあ自分でプログラムして作ろう」となり、プログラミングが必要になるわけです。
なお、上記の開発ツールはほとんどがWindows用のソフトです。MacやLinuxでは動きません。MacやLinuxで動作するゲームを作りたい場合は、別のソフトウエアを使う必要があります。
既存のゲーム開発ソフトを使わずにプログラムを組んでゲームを自作する場合、必ずしも既存のツールのような、ゲーム作品と開発ツールが分離された仕組みを再現する必要はありません。
一般的に初心者が、ゲーム開発ツールを作ることはほぼ不可能です。初心者は開発ツールを作ることは考えずに、まず1本、とりあえずゲーム自体を完成させてみましょう。開発ツールを自作したいのなら、まず先にゲーム1本を完成させたあとに、あとから開発ツールとゲーム作品の分離などに取り掛かるのが推奨です。
基本的に、現代の商業ゲームは、C言語で開発をする。
ただし、ファミコンの古いゲームは、アセンブラで開発されていた。ファミリーコンピューターからスーパーファミコンに至るまで、OSは搭載されていない。
ではいつからC言語がゲーム開発に使われるようになったかというと、商学の学説では、プレイステーション(※ おそらくプレステ1?)の頃からだろう、と考えられている。ただしこの時代でも、処理速度の高速化のためにアセンブラにアクセスする開発チームも少なくなかった。
また、プレイステーションのOSは独自仕様である。
カプコン(ゲーム会社のひとつ)など一部の企業は、OSによる開発ではなく、移植性を高めるために自社製の内製フレームワークを用いて開発する。カプコンの場合、2010年頃は「MTフレームワーク」という自社製フレームワークを用いて開発を行っていた。なお2020年代の現在、カプコンでは後継の別フレームワーク(カプコン内製)を使っている。
ゲームを書くために利用される言語は多岐にわたっています。歴史的にはゲーム業界でも、C言語や、特に計算機のスピードが重要になる場面ではアセンブラを利用してプログラミングを行うことが普通に行われていました。そのため、ゲームプログラミングは通常のプログラミングと違った技能が必要であるように思われていました。
現在では計算機がある程度速くなったことや、ゲームプログラムの開発を複数人で行うことでテクニカルなプログラミングが避けられるようになったことにより、ゲームプログラミングは他の一般のプログラミングと同じような課題だと見なされています。
しかし、特にアクションゲームなどのリアルタイムでの画面書き換えが必要なゲームで、プログラムのスピードが重視されることは変わっていません。また、コンピュータの性能があがるにつれ、それらの性能を全て引き出すように表現手段が変化してきたため(3D、ポリゴンなどを参照)、状況によっては複雑で特殊なプログラミングが必要になることもあります。
ゲーム開発において、一般にゲームショップなどで流通している商業ゲーム作品において、現在よく利用されているプログラミング言語として、C言語、C++、Javaがあげられます。
Windowsの3DエンジンのDirectXは、主にC++を想定しています。なので負荷の高いアクションゲームを作りたい場合、Visual C++での開発が安全でしょう。
しかし、ネット上のフリーゲームでは、C++以外の言語が使われることも、よくあります。
さいきんゲームエンジンとして有名なUnityは、言語としてはC#の文法を採用しています。
携帯電話向けのゲームではJavaが利用されましたが、これは携帯電話を提供する各社がJavaをアプリケーションの言語として選んだことによります(iアプリ、EZアプリ、S!アプリなどを参照)。現在でもAndroidなどのスマートフォン向けでは、Javaが使われています。
市販の書籍では、Pythonによるゲーム開発を紹介した出版物もあります。ただし Python は原理的にインタプリタ方式であるために処理速度がC++に劣り、アクションゲームなど負荷の高いゲームを作る事を目指している場合は、将来的にはPythonからC++への変更が必要になるかもしれません。
例えば、かつて Adobe の Flash が、ブラウザで動かせるゲームを作る際に、よく使われていました。このようなwebブラウザ上で動くゲームのことを一般に、「ブラウザゲーム」と言います。ただし、現在ではFlashは廃止の方向です、すでにほぼ廃止されているといっていいでしょう。また、現状では、ローカルPC環境でのゲームをJavaScriptで作るのは、アマチュア段階では困難です。JavaScriptのアマチュアゲームと言う事例を聞きません。
なお、JavaScript はクロスプラットフォームですが、しかし、セキュリティ上の理由などから、いくつかの機能(たとえばファイル入出力)がwebブラウザ上では使えないようになっており(セーブ機能が標準では不可能)、そのためJavaScript だけでゲームを作るのは、初歩的なゲームを除くと、かなり困難です。(おそらく、オンラインゲームでは、サーバー側でPHPやサーバサイドJavaScriptなどの別プログラムが走っていると思われます。)
セーブ機能の必要なゲームを作る場合は、JavaScriptでの開発は選択肢にない(セーブの実装には、JavaScript国際規格にはない非標準仕様を使いこなす必要があり、かなりの技術力を要するでしょう)。
商品として流通するようなゲームや、高度な機能を持つブラウザゲームを作ることはとても難しく、このページでは手に負えません。そこで、このページでは、初心者が練習用につくるゲームを例に記述します。
webブラウザだけで動くのがブラウザゲームです。ブラウザゲームを作るのに使う言語の第一選択肢はJavaScriptです。サーバー側の処理が必要ならPHP,Python,Perl,Javaなどの言語の出番でしょう。
「ネットワークゲーム」は「ブラウザゲーム」とは意味が違います。
「ブラウザゲーム」は、パソコンにwebブラウザさえあれば、ネットワークに接続していなくてもゲームプレイできて、最後、クリアまでプレイできる作品もあります。
しかしネットゲームは、ネットワークに接続しないと、ゲームを開始することさえ不可能です。つまり、サーバの提供するゲームが「ネットワークゲーム」「ネトゲ」です。
もしPHPやPerlなどでゲームを作る場合、普通はネットゲームになる筈なので、作者がサーバを構築して提供する必要がありますし、プレイヤーにはゲーム中にサーバに接続する環境が必要になります。提供者は、サーバを用意したり、保守管理する必要があります。サーバーがダウンしてしまうと、プレイヤーがゲームをできなくなります。
「PHP ゲーム」などの単語でネット検索したり、あるいは書店でプログラム言語の書籍や解説サイトを見ると、ときどきPHP・Perlなどの言語でゲーム開発しているものもありますが、一般的なダウンロード型のゲームとは違う筈なので、気をつけてください。
一般に、プレイステーションや任天堂のゲームを開発するには、専用の機材が必要であり、そのため、ソニーや任天堂とライセンス契約しなければいけない。
その契約に際して、ライセンス費用またはライセンス料金と呼ばれるものを、ゲーム機開発会社の任天堂、ソニーに支払う必要があります。
現在でもソニーや任天堂のゲーム機用のソフト開発・販売には、ライセンス料が必要です。少なくともPS4やニンテンドースイッチのパッケージソフト開発には、「ライセンス費」が必要。
なお、書籍『ゲームプランナーの新しい教科書』によると任天堂やソニーのようにゲーム機を作っている会社のことをハードメーカーと言います。つまり、ゲーム機のハードメーカーにライセンス料を支払うという仕組みになっています。
また、スマートフォン向けアプリは、プラットフォーム使用料が掛かります。 書籍『ゲームプランとデザインの教科書』によると AppleStore, GooglePlayともに売上げの30%とのこと。その他のプラットフォームも、大体同じとのことです(参考文献の著作の時点では)。
Google やAppleのようにプラットフォームを提供している企業のことをプラットフォーマーと言います。
昔からゲーム機のライセンス料は有料で高額であり、ソニーや任天堂の収益源のひとつになっている。一方、パソコンゲームにはライセンス料が無いのが普通です。
なお、ハードメーカーでなければプラットフォーマーでもないゲーム会社のうち、製造から販売までを手がける会社のことをパブリッシャーといい、たとえばカプコンやコナミやセガやスクウェア・エニックスやバンダイナムコなどがパブリッシャーです。
実は、必ずしもパブリッシャーが開発を手がけるとは限らず、スマホ向けアプリなどではディベロッパーといわれる開発専門の会社に委託している場合もあります。
Apple社のAppStore向けのスマートフォンアプリでは、アップロード後に、公開前にAppleによる審査があり。、審査は欧米基準です。
GooglePlayは、公開前の審査はないが公開開始後に海外基準で審査されるので、それに違反していると配信停止になります。
海外プラットフォームで販売・配布したい場合、「ポリティカル・コレクトネス」(政治的な正しさ)といわれる、海外の公序良俗の基準に配慮する必要があります。
ドラゴンクエストのファミコン時代、海外輸出の際、教会での描写を変更しなければいけなかったことがありました。これは、岡田斗司夫氏の YouTube放送でも話題にされています。教会の描写で、神父とシスターが同じ建物で仕事をしていた。これが問題になったらしい。カトリックでは妻帯禁止ですし、男女が同じ場で働く描写がよくないようです。
開発者たちは、「教会の描写はキリスト教ではなく、ゲーム世界独自の宗教」と主張して、難を逃れようとしましたが、しかし教会の裏にある墓地が十字架のマークだったので、「十字架はイエスの磔(はりつけ)の場でありキリスト教で重要な意味を持つ。十字架の墓標がキリスト教ではないという主張は欺瞞だ」と、輸出先国の協力者が指摘し、その言及は認められませんでした。
結局、日本の開発者たちは輸出にあたり、墓地か教会内の人物のどちらかを直したうえで海外での商品化を果たしたそうです。
また、十字架に関してですが、赤十字のマークは国際常識・国際条約として赤十字社以外は使用できないことになっています。ゲームではないのですが、赤十字によく似たマークをデザインしたグッズの回収騒ぎなども実際に発生しています。
また、ドラゴンクエスト世界観の漫画作品、「ダイの大冒険」の電子書籍版と2022年版アニメーションで、六芒星(ろくぼうせい)の魔方陣で魔物を召喚使用、とする描写が修正されています。直接的な理由は公表されていませんが、六芒星はイスラエルの国旗にも描かれ、伝統的にユダヤ人を表す記号とみられている、だから、という理由が、Webではよく指摘されています。
欧米の判断基準が、アジア諸国やアフリカの生活習俗に合致しない場合も多いのですが、欧米のIT大企業はその欧米基準での規制が政治的に正しいと考えているでしょう。「日本では、少し考え方が違う」と言っても、通用せず規制される場合も多い。
共産党の機関紙『赤旗』がドラゴンクエストの職業について、「女性は回復職などの補助役割が多く、保守的な職業観、男女観ではないか?」と、指摘したことがあった(らしい)。
しかし、ドラゴンクエスト1~3の元ねたであるウィザードリィ・シリーズでは、僧侶(ウィザードリィでは「プリースト」)の職業は物理攻撃力・防御力もかなり高い前衛職です。
がウィザードリィでよくあるパーティ編成です。
プレイヤーによって、僧侶と盗賊の位置が入れ変わったり、ビショップと魔法使いの位置が入れ替わったりしますが、基本的に、僧侶は盗賊と同格の物理攻撃力・防御力です。
メイスやフレイルといった鈍器を振り回すのが、ウィザードリィの回復職のプリーストです。ドラクエもそれを踏襲しており、僧兵みたいに「鉄の槍」を振り回し、僧侶の物理攻撃力は魔法使いよりも高い。
ゲームだけでなくテレビアニメでも、漫画ワンピースの海外アニメ版では、主人公側の若者がタバコを吸っているシーンをアメ玉に作画を変えられたり、ドラゴンボールに出てくるミスターポポという肌の真っ黒なキャラクターの肌を青く書き換えたり、色々な例があります。
ポリコレとは関係ない事例ですが、TVアニメーションのポケットモンスターで主人公のサトシ達がお握りを食べているシーンで、アメリカ版ではドーナツになっていたことがあります。これは、国による食文化の違いを示していますよね。
ゲームでは、曲や絵が良くても、ゲームとしては今ひとつ面白くない、という事は起こり得ますよね。
ですからむしろ、商業的なゲーム制作では、イラストは簡略なものを使ったうえで、プログラム中心の試作品(プロトタイプ)をいくつか作り、その中でゲームとしての面白さがあるものを、取捨選択したうえで商品化を考え、その後イラストや楽曲を詰めて完成度を高めていく、と、いう制作過程を取るようです。
書籍『ゲームプランナー入門』(吉冨賢介 著)によると、商業ゲーム界では、企画書に書かれたゲームが本当に面白いかどうか確認するために、「プロトタイプ」が作られます。プロトタイプの段階では、プログラマーと、企画の意図を考慮するためプランナーも関わります。
イラストレーターは、プロトタイプの前段階あたりでイメージイラストを提供し、スタッフ間の共有イメージを作ります。そしてプロトタイプ進行中は、グラフィック案の提案をしていきます。サウンドも同様、プロトタイプでは、曲調を固めていく段階です。
プログラマーは、そのゲームでコアになるプログラムやシステムやミドルウェアについて、プロトタイプ段階で実装検証を済ませておく必要があります。プロトタイプより前の原案の段階では、利用するミドルウェアの洗い出しをして、出来る範囲での基礎実験をしておきます。
ミドルウェアによっては使用料が発生するので、その点を事前に調べておく。
プロトタイプのうち、張りぼての例えば画面だけの物等を、「モックアップ」といいます。一方である程度遊べる状態まで作っているものを、「プレアブル」といいます。
ゲームデザイン本ではよく「プロトタイプ」という表現が用いられるので、本ページではこの言葉を使うことにします。
任天堂『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』は、プロトタイプの段階ではイラストを組み込まずに(イラストは、代わりに大きなドットの塊などで代用する)作られている事がゲーム業界見本市イベント CEDEC 2017 で公開されています。(おそらく音楽もプロトタイプでは組み込まないのだろう。)
プロトタイプの段階では、画像や音楽は発注せず、骨組み的なプログラムだけで、そのゲームのアイデアが「はたして本当に面白いか?」を、実際に社内の関係者にプレイさせてみて確認します。
ちなみにプロトタイプに関しては『高等学校情報/その他の技術的な話題#プロトタイプ開発』の記述も参考になる。
ここでいう「プロトタイプ」(試作品)とは、コンピュータプログラムのゲームとして動作するのが前提です。映画製作でいう絵コンテ試写のように、ゲームの試作では、なるべく早期に第三者が試作ゲームを遊べるように作っていく必要があります。
プロトタイプという言葉を使用すること自体が妥当かどうか。まず、書籍『ゲームプランとデザインの教科書』で使われている。書籍 Game Programming Patterns でも用いられている。
ニコニコ動画の経営者、川上量生が使っています。川上は角川書店も買収したので、おそらくそこ(カドカワ・RPGツクール販売元)でも使っているでしょう。
ゲームのプロトタイプの基本姿勢は、「汚く作って、やりなおす」です。もちろん最低限のプログラムの知識、勉強は必要ですが、あまり知識収集や理解充実を気にするより、実際に作ってみることを優先したほうがいいようです。チーム制作をしている場合はプロタイプは赤ん坊であり、そのチームで育てていこう、我々の子供だという意識で接しているようです。
まず工夫して作ってみると、今後自分が何を勉強すればいいかも見えてきます。
英語では「quick and dirty prototype」という言葉があります。
書籍『ゲーム作りの発想法と企画書のつくりかた』によると、シナリオライター志望者が企画書やシナリオ案をメーカーに送りつけても、あまり効果的ではないようです。
それよりゲーム形式でシナリオを書いてしまうのがいいようで、「CHR:ヒロインA(私服)、表示」のような文章を織り交ぜて構成していくのが推奨。
参考文献のその章では、シナリオライター志望者に向けて語られていますが、プログラマー志望なら、サンプルゲーム、サンプルプログラムを作ってしまうのがいいかもしれません。
1990年代、週刊少年マガジンに不定期掲載していた読みきり漫画『ゲームクリエイター列伝』では、カプコン社のゲーム『バイオハザード』を扱った『バイオハザードを創った男達』の際、制作過程でゲームデザイナーが大幅な作り直しを判断して進行させた、という描写があります。(ただしWikiboooks一編集者の記憶、詳細はあいまい)。
のちの、ゲーム評論家の阿部広樹の評によると、むしろそれは劇的な大きな決断ではなく、ゲームデザイナーの日常の普通の仕事ではないか、と語られています。
どんな肩書の人間だろうと、すでに決まって進行していた方針をひっくり返すのは、かなりのストレスのある判断で指摘になりますが、一般に漫画や映画、あるいはNHKの仕事に関するドキュメンタリーでもそうですが、職業や職業者の物語では、過剰に対象を美化し、劇的な演出によって関係者を称賛し、英雄視する傾向があるように思います。
仕様書や設定資料を超えて、誰もが遊べる試作品は、意味のある企画行為でしょう。前編集者は、時間軸・動きの制作意図の明確化、という言葉を使っています。もちろん短くまとめること自体もなかなか難しいのですが、工夫を凝らして、ゲームプログラムを完成させることが重要な経験であり、思考の具体化でもあると思います。
アルファ版はプロトタイプとは違うもので、その後段階で、ゲームの全体像が分かる一部分を、商品に準じた形で作ることです。
アルファ版でもそのゲームが本当に面白いかどうか検証がなされます。サウンドやビジュアルは商品に近いほぼ完成化された形で取り込みます。
アルファ版の使用の結果、プロジェクト中止の決定がなされる場合もあります。
ベータ版とは、会社によって意味が多少違いますが(たとえば『ゲームデザインプロフェッショナル』と『ゲームプランナ-入門』とでも微妙に違う)、おおむね、とりあえずのゲーム、最初からエンディングまでのほぼ完成状態をひととおり遊べる制作物です。
細かいバグ修正はこれらの段階では後回しにします。
基本的に
の流れ。
ゲーム制作の作り始めにおいて、必要な数学や物理の予備知識は、それほど多くありません。
文献『ゲームクリエイターの仕事 イマドキのゲーム制作現場を大解剖』によれば、数学や物理の習熟に拘って、それに多くの時間と精力を費やして勉強するよりは、3Dの勉強などで必要を感じたら、そのつど、その分野の数学や物理を学ぶのが効率的だと述べており、また可能なら実際にプログラミングでその理論を試してみると具体的に理解をしやすいと述べています。
C言語を使ったゲームは、予備知識はそれほど多くないので、あまり難しいことは考えず、まず実際にプログラムを書いて作ってしまう事優先にするのが正解なようです。
市販のC言語入門書で、配列や関数などの一般的な機能を一通り習得したら、あとはVisual C++ で映像出力とキーボ-ド入力のみを、1~2週間ほど勉強、そしてVisual Studioを起動してゲームを作り始める。
うまくいけば数か月以内に、パソコン用の非ネット通信のゲームを作ることができるでしょう。
ただ、ゲームプログラミングを試みる人は、必ずしもゲーム制作のみが絶対的な唯一の目標ではない可能性もあるので、それぞれの立場に応じて、座学を取り入れてみるのもいいと思います。
さて、ゲームを作る時は、アイデアを頭の中だけに置いておくのではなく、文章に書きだしてみましょう。
そして、壮大な長大なアイデアではなく、1週間~1ヶ月ていどで成果の確認できそうなアイデアだけを書いてみましょう。
次にそのアイデアを、実際に動作するプログラム、ソフトウェア(つまりプロトタイプ)にするために、具体的などんな機能を持ったプログラム(簡単なものでよい)を制作しなければいけないか、自分のやるべきことのリストを、箇条書きで作ります。
IT界ではこういうリストを「ToDoリスト」(読み: トゥードゥーリスト)とか「タスクリスト」といいます。このページではむしろ日本語で、「作業リスト」と呼んでみましょう。
さて、このリストを作るときは、作業項目は具体的かつ直接的に解決可能で単純な目標に分割します。ですから例えば RPG の戦闘システムを作るときは、
と、あいまいに総体的に書くのではなく、具体的に、
という風に、作業項目を細かく分割していきます。
こうすることで、作業がひとつずつ比較的に簡単な要素に分解されていくので、楽になります。また、バージョン管理ソフトを使って管理している場合も、上記のような作業リストの分解をしておけば、各バージョンの概要を書く際にも作業リストの項目が転用できるので、一石二鳥です。
予定日は書かないほうがいいと思われます。スケジュールを管理したい場合は、別にファイルを作るといいです。
そして書き出した項目を優先順位で並べたら、最初の作業リストは完成です。
プログラミングする前に作業リストを眺めて、そして上の項目から実際に作業を開始しましょう。
そして一つの項目を完成させましょう。
そして作業項目がひとつ終わったら、「【完了!】」等、そういう情報を項目の前または後ろにつけます。
たとえば、
こうします。
以前の記述を残したまま、その作業が終了したことを示しておくわけですね。
また、もし追加の作業が必要になったら、たとえばダメージ計算システムを作るために、ランダム計算が必要になって、自分がそのプログラム言語でのランダム計算に詳しくないなら、たとえば
と、必要に応じて項目を追加します。
さて、これから行う作業を検索しやすくするため、たとえば
の様に完了した項目を後回しにしたり、あるいは
のように、(現在→)、を追加するのも良いでしょう。
つまり作業の記述をそのままに、どこまで進展しているかが分かる様に書き足していくわけです。
「ゲーム性」という概念があって、これがあるからこそゲームは面白く、魅力的だと考えられています。
プレイステーション開発元のソニーもこれを重視していますし、一般的に多くのゲーム愛好者、関係者たちもその考えに同意するでしょう。
ではゲーム性とは何か?
ゲームのジャンルにもよりますが、「駆け引き」や「戦術」、これが「ゲーム性」だとよく言われます。
『ゲームプランとデザインの教科書』によると、ゲーム性とは、シューティングやアクションでは「対戦の駆け引き」、RPGでは「戦闘と物語の介入」、シミュレーションゲームなら「戦略性」だそうです。
ただし上述の書籍によると、1990年代は今よりもゲーム性とシステムが重視されていたとの説明があるので、裏を返せば2010年以降の現代では、ゲーム業界ではゲーム性の重視の比率は1990年代よりも減っているかもしれません。
『ゲームプランナー入門』(吉冨賢介 著)では、ゲーム性とは「課題や挑戦の仕組み」であると結論づけています。そして、この達成感こそが「ゲームならではの面白さ」だと述べています。
メディアクリエイターの佐藤 雅彦氏(「だんご3兄弟」や「ピタゴラスイッチ」等を手掛けている)が、初めてかかわるコンピュータゲームで、ソニー・コンピュータ・エンターテインメントとの共同企画で、のちに「I.Q」(1997年にシリーズ第一弾を発売)と呼ばれるシリーズに携わった時、プロトタイプが全くゲーム性のないものになってしまい、それをプレイしたソニーの幹部陣の顔色が非常に曇ってしまったようです。
ここでの悪い反応、薄い反応の理由がわからなかった佐藤氏が、階段の踊り場でソニーの新人に尋ねてみると、「それが、あの、ゲーム性がないっていうか・・・」と言われたと出典の対談集に書かれています。
基本的に佐藤氏は、プロトタイプの企画を提案しただけですが、ソニーにはプロトタイプを作るための部署があるらしく、1~2ヶ月かけてそこでプロトタイプが作られたようです。
この問題の責任が誰にあるかは、大した重要な事ではありませんが、商業作品としてプロトタイプを作る以上は、どこかの段階でゲーム性を意識して、プログラムに盛り込む工夫が必要になるでしょう。
ふつうゲームのプレイヤーは、まず最初にそのゲームの「見た目」を判断し感受するでしょう。ですからその見た目のインパクト、興味を呼び起こす構成が必要になります。
例えばスーパーファミコンRPG『新桃太郎伝説』では、開発当初はドラゴンクエスト5 のようなマップ画面のトップビューUIでしたが、開発中にクォータービューの他社製RPGが発売されて高い評価を得たので、マップUIを(トップビューではなく)クォータービューに作り直したようです。このことは攻略本『新桃太郎伝説 究極本』に開発裏話として書かれています。
一方現在でもこの方向の試みは重要なようで、書籍『ゲームデザイン プロフェッショナル』の著者は、他企業の製品の画面と、自社の製品を目で見比べる分析方法で、自分たちの製品のUI の問題を見出しています。
割と素朴で単純で即物的な見た目、「かっこいい」とか、「ぱっと見派手」等の要素が非常に重要なようです。
商業としてゲームを作る以上は、ペイしなければ企業も事業の継続も維持できませんから、考慮せざるを得ない問題ではあります。
ゲーム開発ツールのなかには、そのツールで開発したゲームソフトに義務として「この開発ツールで開発したソフトウェアは、ソースコードを必ず公開しなければならない」などの条件をつけている場合があり、このような条件を「開示義務」(かいじ ぎむ)または「ソース開示義務」などといいます。
ソース開示が嫌な場合は、開示義務のあるツールは使わないのが正解です。
ゲームに限らず、ソース開示を義務としている開発ツールは多くあるので、ライセンスには気を配る必要があります。
「有料ソフトの販売を禁止」とか「アダルト作品の開発は禁止」などの条件をつけている場合も、ありえます。
ですからゲーム開発において、ツールのライセンス条件の確認は、非常に重要です。
w:DXライブラリは、GPLでもBSDライセンスでもありません(DXライブラリ説明書「DxLib.txt」には、どこにも「GPL」とも「BSD」とも書いていない)。DXライブラリは単にソースコードが公開されていて、著作権者の「山田 巧」氏が著作権を保持しているオープンソースなライブラリです。
このように、ネット上でソース公開されているソフトウェアには、ライセンスの複雑な解釈を嫌ってか、「BSD」や「MIT」などのライセンス条件を名乗らないオープンソースソフトウェアもあります。
下記の理由(機能制限および移植性の悪さ)の問題から、あまり大規模な作品は開発ツールでは作らないでおくのが安全です。
大規模な作品の場合、Visual C++ などでコードを書いて開発することを推奨します。
ゲーム開発ツールを使う場合、そのツールにもよりますが、「○○ができない」、つまり特定の目的を果たすための機能を持っていない場合があります。
Visual Basic や Visual C++ には普通にある関数でも、開発ツールには無い場合も多い。
また、もし、いったんはゲーム開発ツールを使って目的の機能を持ったシステムを作ったとして、さらなる機能をそのシステムに追加しようとするときに、大幅な作り直しが必要になる場合があります(拡張性の悪さ)。
システムがモジュール化されていても、そのモジュール部分では大きく改変する必要がある場合もあるでしょう。
ですからゲーム開発ツールによるゲーム制作では、あまり大作を作ろうとしないほうが安全です。開発ツールで作る作品は、比較的に小規模な作品に、とどめておくことを推奨します。
Windowsの場合、本来なら Visual C++ などを使って、プログラム文法のいろいろな事に留意しながらプログラムを書きますよね。開発ツールを使う場合、 Visual C++ のコードを書かずに、ほぼマウス操作だけでプログラムを作ろうとしているわけですから、何かしらの制限があります。拡張性の悪さは、プログラム文法などの学習の負担を減らすためのトレード・オフのようなものです。
また、もうひとつの問題点として、C言語など一般のプログラム言語への移植性の悪さがあります。
ソースコードが公開されていない開発ツールの場合、異なる開発環境にゲームのソースファイルを移植するのは、ほぼ不可能です(仮に、開発ツールのランタイムを模倣できたとしても、著作権などの法的な懸念が生じる可能性あり)。
ゲーム開発ツールで作ったソースをVisual C++のソースに置き換えるのは簡単にはできない。ほぼ全面的に新たに書くことになるでしょう。
ゲーム制作、業界において、イラストや音楽を作る部署、人物は、まとめて、"アーティスト"と呼んでいるようです。
ゲーム界の場合「デザイナー」というのは、プランナーやディレクターのことであり、管理職的な設計者のことで、美術的なクリエイターではない場合がある。美術的なクリエイターも同音異義語でデザイナーと呼ぶ場合もあるが、本wikiでは区別のためアーティストという言葉を用いる。
映像関係、画像系のアーティストはグラフィッカーと呼ばれることもあります。ムービー担当者、特にゲーム界では3D-CGの制作者をアニメーターと呼ぶことが多いようです。アニメーション業界では主に、手描きの原画、動画マンをアニメーターと呼びますが、最近は3D-CGアニメーション映画も多いので、すこし状況が変わっているかもしれません。
ゲーム業界とアニメーション業界、各会社企業、過去と現在で、「原画」「仕上げ」「絵コンテ」等、一般的な作業に関する言葉が、それぞれの状況で微妙に違った意味で使われることも多いので、それそれ自分の所属する状況に適した言葉の使い方を考える必要もあるでしょう。
操作性について、親指と人差し指だけでボタンプッシュなどの操作ができるように作成するのが基本です。中指、小指、薬指はコントローラのホールドに使うぐらいです。人間工学的に、小指や薬指は力が弱いので、微妙な操作には向かないことが知られています。
一般的にゲームプログラミングでは、
入力と出力、この2点が機能として必要になります。
プログラミング言語とプレイヤーからの入力については歴史的にも、あまり変化がありません。言語では主にC言語、C++が用いられる。携帯電話向けのゲームではJavaが利用されましたが、これは携帯電話を提供する各社がJavaをアプリケーションの言語として選んだことによります(iアプリ、EZアプリ、S!アプリなどを参照)。現在でもAndroidなどのスマートフォン向けでは、Javaが使われています。
パソコンゲームでは、プレイヤーからの入力には通常、キーボードかマウスを利用します。他にジョイスティックやゲームパッドが利用される場合もあります。家庭用ゲーム機ではコントローラが利用されることが多いのですが、ニンテンドーDSやWii Uではタッチパネル、Wiiでは複数の入力機器が提供されることが発表されています。各種入力機器をプログラムから扱う手法自体は、普遍性があり、入力機器ごとに大きく変化しない、と、考えられています。デバイスドライバ、高等学校情報Bには、プログラムから周辺機器を扱う方法について多少の記述があります。
画面表示のうち、3Dの表現は割合難しく、ある程度の数学(高校、あるいは場合によってはそれ以上)の理解が必要でしょう。2Dに関してはプログラムの面では、さほど難しい部分はありません。
基本的にプログラミングでは、関数を使って、処理をコンパクトにまとめ、定数ではなく変数で柔軟性のある操作をすることが求められますが、ゲームの場合は、この構造のせいで処理速度が低下することがあります。
現在のCPUの性能、速さはかなり高くなってはいますが、プログラム処理は無限に煩雑化できますから、やはり高度な処理を短時間でなすことが求められます。特にゲームは、リアルタイムの反応のタイミングが非常に重要ですからね。数学の指数計算についての雑学で、「新聞紙を42回おりたたむと、月に届く距離になる」というものがあります。(新聞紙の厚さ)*2^42、です。もっとも新聞紙の物性から言って、ほぼ不可能な操作ですが。コードの内容、組み合わせによっては、このように計算量が指数関数的に膨大になってしまい、処理速度が非常に遅くなってしまう場合があります。
ですが、このセクションで後述するように、関数を用いる場合の解決策(※概要:あとでdefineやinlineに置き換え)があるので、プログラミングの初期のほうは、とりあえずバグを未然防止するために関数を活用するべきでしょう。
1980年代頃のファミコンなど古い時代のゲームでは、ストレージ容量(ハードディスク容量のこと)が、ボトルネックでした。「容量不足でイベントをいくつか削りました」と、当時のRPGなどのゲーム作家が述べるのは、ストレージ容量の不足のことでしょう。ただ当時のファミコンはROMカセットでハードディスクは無いので、まさにストレージ容量という言葉が適切でしょう。
しかし2010年以降の現代では、ボトルネックになっている要因は、ストレージ容量不足よりも処理速度です。
ゲームプログラミングに要求されるコード特性は、科学計算ソフトウェアや金融プログラミングなどの手法とは異なります。情報工学・情報科学で適切とされる「構造化プログラミング」などの歴史的に発展してきたプログラミング・パラダイムの理念とは反するようなコード開発方針になる場合もあります。
RPGツクールの制作元のカドカワ(アスキー社→エンターブレイン社→カドカワ(かつての「角川書店」) )では、PRGツクールでのアクションゲーム開発は推奨していません。アクションゲームの場合は、同じカドカワの「アクションゲームツクール」で制作するよう、薦めています。
アクションゲームとターン制RPG では要求される特性が大きく異なり、なかには、ほぼ対立しているような性質もあります。
ツクールやウディタでも、万能にあらゆることがスタマイズできるわけではなく、その制作ツールの特性に依存しますし、基本的に主に処理速度の低下しない部分について、ユーザが創作できるようになっているでしょう。
多くのRPG制作ツールはマップ操作や戦闘画面の基本システムのルーチンそのものは、初学者にはあまりカスタマイズできません(カスタマイズにはかなり高度な技術が必要でしょう)。画像や音楽は挿入できますが、例えば戦闘プログラムなら、「コマンド」の命令文など一部の派生的な部分だけが独自に作れる程度。
ですから、ツクールでどうしてもアクションRPGを作りたい場合、基本システムの改造はかなり困難だろうし、別途、アクションRPGのような動作をするマップイベントを作成する・・・ぐらいでしょうか。
ツクールやウディタでターン制RPG以外のジャンルを制作するのには、実質的には限界があり、さまざまな制約が生じます。
初期段階では関数や変数を活用してプログラミングし、処理速度を高める必要がある箇所にだけdefineマクロ等を用い別の方法に置き換える。C++ならinline関数という機能もあります。
通常の関数で記述していったソースコードを、あとから一括変換などでdefineマクロやinline関数などに置き換えることは比較的に容易です。
また、関数を経由しているので、マクロを使った場合でも比較的にバグが混入しづらくなっているかもしれません。(defineなどの前処理指令マクロは、用いるとバグを発見しづらいので、なるべくマクロの利用を避けるべきなのが、ゲームプログラミングに限らないプログラミングの定石です。)
一方、まったく関数を使ってないコードを、あとからdefineマクロなどに手作業で置き換えるのは、なかなか面倒です。
最終的には一括変換で置き換えることが出来ますから、途中の段階では、処理速度を気にせず関数を使うのがいいでしょう。
なお、defineマクロは、値の置換以外には用いないのが、プログラミングの定石です。このため、たとえば黒色RGB値の10,10,10といった配列にdefineマクロを使うべきかどうか悩みますが、とりあえずなるべく値周辺にだけdefineマクロを適用するようにするようにするのが良いでしょう。いっぽう、一般の命令文をdefineマクロで置き換えるのは、避けるべきでしょう。
たとえば、処理に0.5秒ほどの時間の掛かってもかまわないような場所は、どんどん、関数に置き換えていっても良いかもしれません。
アクション性のないゲームなら、関数をぞんぶんに活用できます。
ターン制RPGやシミュレーションゲーム、アドベンチャーゲームなど、関数を活用しやすいでしょう。
一方、アクションゲームなどでキャラクター操作中のコードのように頻繁に使って、しかもそのゲームの中心的なコードなら、そこは最終的には関数にしないほうが良いかもしれません。
このように、ゲームのジャンルによって処理速度に対する必要な水準が異なりますので、プログラミング時における関数などの利用の方針も異なります。
以上のように、何でも関数にすることは避けるべきです。関数は処理速度の問題がありますので、必要性のある部分だけ関数にするべき。関数を使わなくても、for文やif文などのブロックの構成を適切に組み合わせることで、コード中のmain関数以降の部分でコード共通化できることは色々とあります。
「共通性のあるコードだから」といって、大して長いわけでもないコードを関数に置き換える事は、速度維持には寄与せず、ゲーム制作のプログラミングとしては、悪手となるでしょう。
画面出力の場合も入力機器の場合と同じで、これらを操作する方法はOSごとに異なっています。先ほどあげた GTK+, Qt, SDLなどのライブラリはクロスプラットフォームの画面出力を提供しているため、これらを利用することで全てのプラットフォームで動くプログラムを作ることができます。
※未作成
※未作成
※未作成
OSの種類によって、キーボード入力やマウス入力の受け付けのさいのプログラムの書き方は違う。
Windows API での具体的な手順は『ゲームプログラミング/入力』で説明する。
厳密にはプログラミングの話題ではないが、ゲーム製作では必要な知識なので、サブページで説明する。
説明書や仕様書(しようしょ)の書き方については、『ゲームプログラミング/書類』で解説する。
Visual Studio付属のフォームデザイナ(VSの用意するGUI自動作成ソフト)によるGUIオブジェクト作成では、RPG用には使いづらい。いや、ひょっとしたら上手に使う方法はあるのかもしれないが、様々な理由で難易度は高い。
そこでまず、Visual C++で、フォームデザイナをなるべく使わずに文字や映像を出力する方法を考える。
選択肢は、幾つかある。
1. フォームデザイナを1つも使わない方式
2. 1つだけフォームデザイナのパネルを使う方式
フリーソフトでゲーム用ライブラリの『HSP』はWindows API を呼び出す仕組みになっています(HSP関連のサイトを見ると、Win APIプログラミングの解説をしている場合もある)。
フリーソフトでゲーム用ライブラリの『DXライブラリ』は Direct X を呼び出す仕組みになっています。そして、ゲーム開発ツールのひとつであるウディタのソースコードは、DXライブラリとVisual C++ を使って書かれていると、作者が公表しています(ただしソースコードは非公開)。しかし、ウディタを用いたRPGプログラミングでは DXライブラリによるコーディングはしない。ウディタにはコード入力の機能は無く、マウス操作や、キーボード操作、キャラ名称や会話文などのテキスト文字や数値の入力のみに対応している。
そもそも乱数とは何かという問題があるが、それは高度な数学的な議論になるだろうから、我々はその問題には深入りできない。
ゲームにおける乱数的な処理では、事実上ランダムな値にならず、演出や調整のためにアルゴリズムが介入している場合も多い。例えばゲーム中のくじで「外れ」続くと、当たり確率が変動し、次からは当たりやすくなるアルゴリズムなども良く使われる。。
ゲームは娯楽であり、実用目的のシミュレータではないし、アルゴリズム介入で、確率的にもいんちきが多いので、あまり厳密なランダム性が問題になることは少ないだろう。
例えばさいころというのは典型的な乱数器だし、ゲームにもよく使う物だろう。
ゲーム「桃太郎伝説」シリーズの開発者のさくまあきら氏、ハドソン社が、参考として他社RPGであるドラゴンクエストの乱数を真似しようとして分析したところ、初期ドラクエが戦闘ダメージのゆらぎについて高度な計算を使って実装していると思った部分が、実際には簡単な疑似関数だった(伝聞としてそう聞いた)、という開発談もあります。
無印C言語には標準的乱数関数 rand()があるが、これを乱数発生に使うことに批判的な意見もあるし、機能もやや不足していると見れる。
Windows64bit では int rand(void) の出力は 32bit 整数だろう。まず stand関数で初期化してから rand()を呼ぶごとに疑似乱数が帰ってくる。これの複数回の連なりが乱数列だね。帰ってくる値は0 以上 定数RAND_MAX の値以下。
例えばさいころの数値が欲しいなら、rand の返り値を6で割った後、余りに1足せば、とりあえずそれらしいものはできる。
RAND_MAXは rand()の属性として定数が与えられているだけだから(Windowsで0x7FFF)、この値の変更はできない。
まあこれでもそこそこいい加減な乱数として機能するだろうが、最近ではもう少し改良された、質の高い乱数関数もある。
また、改良された乱数関数は、乱数の範囲も指定できるから何かと使い勝手が良いし、バグを防ぐ効果もあるのだろう。
↑例えば上述のコードは前編集者が示したものだが、これは .NETプログラミングですね。.NET のSystem::Randomクラスを使っている。.NETのクラスは普通、C#かVisual Basic で利用するので、Visual C++で使えるようにするには結構面倒な手管がいるが、その辺は読者諸兄、ヘルプやネット情報を参照して、適宜辿り付いてほしい。
C++ の場合はむしろ、 #include <random> を宣言してそこで使える関数を使用するほうが簡単でしょうね。この場合でも、乱数としての精度も高いし、帰り値の範囲指定もできる。
画像がひんぱんに変化するアプリでは、画面が、ちらつく事がある。画面のちらつきは、ゲームのように、画像を凝視するアプリでは、かなり利便性を損なう。
キャラクターが1歩移動するだけで、画面全体がちらついたりする場合もあり、かなり、プレイヤーの不満になる。
これは、ダブルバッファ(「裏画面」と、良く言われる)という技術で、解決を図る。
Direct Xの用語では「スワップ チェーン」と呼んでいる。
.NET Framework開発環境の C++や C#でもダブルバッファの機能があると解説されている。いくつかのGUIオブジェクトのプロパティで、ダブルバッファの設定項目がある。
しかし前編集者が実験したところ、この機能を有効に使って確認することはできなかったとの指摘がある。ひょっとしたら何らかのマイクロソフトの解説に間違いがあって、工夫次第では利用できるかもしれないが、少なくとも今現在のこのページでは、その問題に関するリファレンスは提供できない。
そこでやはり、以前の項目と同様、Win32 API または DirextX の利用をこのページでは考えたい。
前編集者は、.NET Framework のフォームデザイナでは、ちらつき自体は解決できそうだが、グローバル変数の共有が困難だったり、アプリ内から終了コマンドが使えない、などの難点があると指摘している。
ただ現編集者はこの2点に関しては、解決策はあると思うが、しかし特に調査はしない。
前編集者は、.NETプログラムでゲームを作る難点をいくつも上げているが、おそらくどれも、.NET の仕様や全貌に精通すれば解決できるように思えるが、そもそもその全貌がかなり広大なので、解決の道のりは長いだろう。
数値(HPなどの各種パラメータ現在値)や文字列(例えば、プレイヤーの作成したキャラクターの名前)や現在地やフラグ状況などなど、セーブの機能は欲しい。一番簡単な方法は、C言語の fopen 関数のテキストファイル書き込み機能で、テキストファイルとしてセーブすることだろう。
Windows API には CreateFile関数 があるが、テキストファイルでの素朴なセーブは一番簡単で単純なセーブ法だろう。そしてテキストファイルを読み込んでプログラムに各種変数を配置して、ロードとする。
書き込みとしては、一番単純なC言語記法では、fprintf ですかね。C++としての書き込みをしてもいいし、読み込むのも、一番基本的な方法で。基本Cだとしたら fscanf で、この関数でテキストの数値も変数として読み込めるはずです。場合によっては atoi関数 で文字列→数値の変換をすることもあります。
基本的にデータファイルは、OS もアプリケーションも、テキストファイルとバイナリファイルの2分類で考えるでしょう。実際にはテキストファイルもバイナリの集まりですが、慣用的、伝統的にテキストファイルだけ特別視することが多い。
バイナリファイルでもデータとしてのファイルと、OS が機械語または何らかの仮想的な機械語として扱う実行ファイルがある。それらのバイナリは種類に応じて多くは冒頭にファイル識別子の情報があるだろうし、OS や アプリケーション側で工夫を凝らして、特定の条件を満たす場合しか動作しないようにしているだろう。そしてバイナリファイルを扱うときは、セキュリティの安全性も考慮するだろう。
基本的にプログラム側は何でもありだが、識別子の判別その他、ある程度様々な考慮をしないと、困った事態が起こり、プログラマーが責任を問われることも起こるかもしれない。
市販のパソコン用ゲームや同人ゲームでは、テキストファイルではなくバイナリでデータ保存するゲームの方が圧倒的に多いだろう。その方がそれらしいしかっこがつく。ゲーム開発ツール側自体も、そうなっている場合が多い。RPGツクールもウディタも、セーブデータの形式はバイナリ。
テキストデータは基本エディタで開けるが、バイナリデータも内容によっては結構ぐちゃぐちゃの状態で開ける。バイナリデータはバイナリエディタで開ける。バイナリエディタのリードオンリーモードやバイナリビューアみたいなものがあれば、データを壊さないで結構安全にデータ調査できる。
データ内容を秘匿したければ、バイナリ化だけではなく、暗号化も必要になるかもしれない。
セーブ&ロード機能の実装時には、まずセーブ機能から作るのがやりやすいという。
しかし最終的には関係関数の整備は、ロード機能が基盤となるだろう。
データや変数を、一定のスタイルでセーブして、一方で正しいスタイルでロードする、この機能が必要なわけですよね。
シリアライズされたデータを、型を決めたうえで配置しなければいけないから、ロードのプログラムの方が複雑に、面倒になる。
結局データのシリアライズは、ロード機能が基盤となり、その機能の作りやすさが、セーブ機能の作りやすさも支配するようだ。
RPGやシミュレーションゲームで、1回しか起きない特殊イベントを作りたい場合もありますね。例えば日本の中世の戦国シミュレーションゲームで、「桶狭間の戦い」が3回も起きたら困りますよね。まあ起きるなら起きてもいいけどね^^。信長君には敦盛を3回舞ってもらいましょう^^。
さて、リンク先ではその話題についての叩き台、「こうプログラミングしたら、いいんじゃない?」、という事を説明しています。
個人でゲームを作る時にはあまり考慮しなくていいのですが、シビアな仕事の世界では、スケジュール管理表が良く使われます。
「作業責任分担表」(TRM:Task Responcibility Matrix)といわれるスケジュール表から、それをグラフ的に図示したガントチャートといわれる表を作って、その表を見て作業計画を判断する。
ガントチャートでは普通、横軸に日程をとります。
商業ゲーム界でもガントチャートの横軸は日程です。
ガントチャートとして図示することで、ボトルネック、リスク要素、直感的にスケジュールの詳細や全体像が理解しやすくなります。
スケジュール管理のための、現実的、習慣的な工夫ですね。
このTRMとガントチャートは、IT業界だけでなく建築工事でも使われ、これを利用したボトルネックの洗い出しも、建築学の教科書に記述があります。
住宅の新築やリフォームをする時、建築業者がこの表を提示して、見せてくれることもあるでしょう。
業界人ではなくとも、こういう慣習を知っておくと、得るものがありますよね。
ゲーム界、特に商業ゲーム界では、ストーリーもゲームも全体から作っていくようです。アトラス社(ペルソナシリーズ、女神転生シリーズ、などを手掛ける)では、「ゲーム全体に血を回すのが先」、という言葉が良く言われていました。
プレーヤーが見たいのは、物語の細部ではなく、ゲーム全体のストーリーやテンポ、総合像である、とは限らないのだが、しかし物語を含む創作物では、全体を見て重視し、そこから作っていくのはある意味王道、常套手段ではあります。
ちなみにやや雑談的ですが、日本の週刊漫画は、その週その週での勢いや読者の興味の引き付けも大事なので、全体がないのに、その場その場で場当たり的に作られた事も多かったようです。
現編集者が聞いたことのある話では、週刊少年ジャンプで連載していた本宮ひろ志氏が、不良少年物の漫画で、敵の不良少年グループと1対1000の喧嘩になり、さあいよいよ対決場に着いて勝負だってところで以下次号にし、そして実は本宮氏はその続きを全く考えていなくて、考えてみたけどどう考えてもどう描いていいかわからない^^;;;、そこで仕方ないのでイライラして近所の酒場に飲みに行き、そしてイライラしたままそこの常連達とあり得ない大ゲンカして^^;;、そのままボロボロになって家に帰って、2時間で次の号の漫画を描き終えた、と、本宮氏自身がメディアで語っていたのを聞いたことがあります。
さて、コンピューターゲームである以上、ゲームのストーリーはシステムと連携、調和したものになるでしょう。
そこで、ゲーム作家として、システムを先に決めた後ストーリー、そういう方法論の作者も多いようです。
とにかく商業ゲーム界では常識的に、全体像から攻めていく。
例えばドラマ脚本では、「ハコ書き」という方法がある。全体像に当たる「大ハコ」を記述してから、「大ハコ」→「中ハコ」→「小ハコ」と記述していく。
しかし、本当にすべてのゲーム制作は全体から作る必要があるのか、という疑問はありますが、その方法論に従うとすると、
などの工夫を凝らして、常識的な方法を遂行していくことになるでしょう。
或いは、アルファ版(α版)を中盤から作り始めるとか...。α版の製作目的の一つとして、そのゲームが本当に面白いかの検証がある。面白くないと判断したら、制作中止もある。最初からではなく中盤から作ると、ゲームの全体像が見えるので、検証、判断がしやすい。
つまり全体から攻めて、細部やゲームが作られていくわけですから、必ずしも冒頭部から作り始める必要はないわけです。
ゲーム作者にもよりますが、商業ゲームシナリオでは、エンディングを早い時期に作る人も多い。
システム面についても、先にゲーム全体のクリア条件を決めてから、あとから各ステージの条件を決めていくことが多いようです。
エンディングの仮の、おおざっぱなシナリオ、そしてキャラクターの性格付けを先に決めておくと、ゲームの方向性と主人公達が目指すもの、ゲームの全世界像が作者やスタッフに明快になっていきます。
基本的に商業ゲーム界では、全体→部分と細部、の構成を進めていきます。
ゲームは必ず最後にラスボスと戦う訳では無いでしょうが、その戦いはゲーム中で最も高負荷になるでしょうし、全てのシステムが集積する場面でもあるので、エンディングを先に作ると、ゲームの最大負荷の検証ができます。
3Dゲームでは、RPGなら戦闘シーン、アクションゲームならアクションシーンが、一般的に最も高負荷。
負荷が高くて処理が落ちないかどうかも、この方法で確認できます。
常識的、教条的物語手法、そして金と権威を持っている人間の言を神のように崇めるとしたら、たいていの物語は最後の最後が一番の見せ場になると考えられるでしょう。ストーリーを削る必要があるとすれば、最後以外の部分、という事になります。
つまりラスボス戦は削らない。後の部分は削る可能性あり。だから最後を先に作っておけば(作れる範囲で)、もし制作過程で不測の事態が起こっても、重要部分はできているので、早く、上手にリリースできる。
世の中では目的や目標を明確化せよ、と主張する人は結構多い。現編集者は懐疑的。むしろ他人を自分の都合いいように動かしたいから、その方向を明示したいのだろう。それより、我々の本当の目的と目標は何か、歩みを止めてちょっと考えてみろよ、と、言いたい。
しかし結局世の人たちは目標をはっきり、言語化したがる。ゲームでもそれをすると、プレイヤーがゲームに引き込まれる、と言うが、実際にはそれはゲーム業界のカモになっている、インチキゲーマーだけだろう。
とにかくカモたちは目的を欲しがる。目標や課題がゲーム中で明確になっていないと、疑問だらけになり、ゲームをやめて、業界にお金を落としてくれない。そこで設計の際、各ステージやエリアなどの冒頭で、そのステージの課題や目標などを明示する必要があるという。
ファミコンなどの古いアクションゲームではゲーム本編では目標は語られていませんが、しかし説明書などではきちんとそれが語られており、実際にスーパーマリオブラザーズの第1作目の説明書では、目的はクッパを倒してピーチ姫を救出することだと語られています。
RGBやシミュレーションゲームでは、初めの方は、操作説明のためのチュートリアルイベントになることも多いのですが、ここにも製作順序のポイントは指摘できますね。
基本的にはチュートリアルの細部は後回しにしたい。と、いうのはゲーム本体の仕様変更が、製作過程で頻繁に起こるので、チュートリアルもそれに合わせて後回しにせざるを得ない。
最初の段階でチュートリアルを作りこんでも、仕様変更になれば、その記述自体が不適になる。
当初のチュートリアルイベントがそもそも必要かどうか。説明書、マニュアルに任せてもいいですよね。
基本的にゲーム本体の仕様がかなり変更を含み場当たり的なので、チュートリアルは後回し、早くともゲームα版の時期になるでしょう。
ゲーム制作の時は、自分が昔プレイして楽しかったゲームを思い浮かべるし、参考にもしますよね。
ただ、コンピューターゲームは明らかに、周辺技術が時間とともに、かなりの速度で発達、変遷していきますし、過去のゲームを参考にすると言っても、精神面、思想面での参考で、技術面ではやはり、最新の情報技術を取り入れたいと、誰もが思うでしょう。
編集者Hの意見
別編集者 S の意見
(参考)松尾芭蕉が「古人の跡(あと)を求めず、古人の求めたるところを求めよ」と言ってるようです。『韻塞』(いんふたぎ)が出典らしいです。おそらく、古典芸能の格言の元ネタか、あるいはそれを受けての発言でしょう。どちらが先かは知りません。
ファミコン時代の昔のゲーム機には、一画面に表示できるキャラチップ数(敵チップも含める)に上限がありました。
一画面中に表示できる限界は、だいたい、マリオが一画面中に数十人ぶんです。
このように、ビデオゲームで小さなキャラクタを、高速表示する仕組みを、「スプライト」と呼んでいました。マリオのキャラクター表示は小単位のスプライトを複数合成していたようです。
このキャラクター数の制限が、当時はゲームの設計にも大きな影響を及ぼしていたわけですね。
例えばシューティングゲームで、100体の敵機を表示することはできない。
しかしそれなりの工夫はあった。表示のタイミングを変えることで、なんとなく、多量のスプライトがあるように見せることはできた。
つまり、
して、切り替える、うまく、素早くとか?
上手にプログラムを作ればそこそこ上手くいったようですね。それでも、キャラクターが多いと、一瞬、消えたりしている。
ファミコン上における実際の技術限界の正確な数値は、別の資料を参照していただくとして、あまりあてにならない数字として例えば、横1列上には 8体目までしか表示できなかったようです。マリオは一人で2*2=チップ使っていた。だから横一列では 4体までしか表示できませんね。
例えばシューティングでは、敵機の他に、弾丸などもスプライトでしょう。
マリオが4チップなように、巨大ボスなんかチップ数をかなり使っているでしょうね。
そしてチップ数が多いから、速度が遅くなるのでしょうか、何か我々の昔のゲームをプレイした記憶では、巨大ボスの動きは緩慢でしたよね。
しかしやや脱線しますが、巨大なキャラクターは何となく動きが遅いという我々の固定観念がある一方で、レスラーやヘビー級ボクサーはかなり動きが速い。相手の体が大きい上動きが早ければ、もう勝てないね。座して死を待つしかないか^^;;;。
ファミコンのマリオの横スクロールでは、例えば地上ステージの空は、青一色で描き換えを行わない。低地の地面の障害物周辺だけを動かしていたようですね。動かす部分はプログラムでの描き換えが必要だし、動かない部分は背景として、描き換える必要がない。
書き換える必要のない背景表示は当然プログラムの負荷も少ないですよね。
ですから昔のレトロゲームの雰囲気や映像、仕様は、当時の技術の制限、影響を受けた上でその形態になっていたという事で、今は技術が発達したので、様々な斬新な映像表現や、演出を駆使できる。
一方で最新の技術を駆使したうえで、過去のレトロな雰囲気を再現、表現するという道もあるでしょうね。
昔のブラウン管テレビのドットは、にじみが大きい。これはテレビ画面の性質なので、ゲームでも映画でもバラエティでもドキュメンタリーでも、解像度画面としてのにじみは同じように大きい。今の液晶画面が完全ににじみがないかどうかは怪しいが、ブラウン管よりは少ない。
そのため、当時の画像データをそのまま現在のパソコンで表示しても、にじみによるアナログ感がなくなり、荒い画像に見える。当時のゲーム攻略本にあるような写真画像は、同じデータではあるのだが、現在では上手に再現できない。
解像度だけではなく色についても、にじみの色の重なりで、昔の映像の方が豊かな色に見え、現在では雰囲気の再現はうまくできない。
昔のゲームはアナログ技術だからこその、独特の雰囲気を表現していた。
ですから昔のゲームのレトロな雰囲気は、データとしての昔の仕様をそのまま使っても再現できず、むしろ昔の画像写真の資料を見ながら、現在の技術、現在の機材によってその雰囲気を再現することを目指すことになります。現在では様々な画像フィルターも作れますから、そういうものの利用も有効でしょう。あるいは過去のデータ、仕様をそのまま使うなら、それは新たな画像世界になるかもしれません。
過去の低解像度画像を使ったゲームは、レトロではなくむしろ新ジャンルだという指摘があります。
90年代のカラー携帯ゲーム機の画像データをそのまま使って現在の液晶画面に表示すると、当時のディスプレイは走査線が太いので、画面として縦横比が変わってしまう。縦横比を補正すると走査線部分の黒線や余白が入り、それをドットで埋めて補正すると、画面のギザギザが目立ってしまうようです。
つまりディスプレイの性質が90年代と2020年代とで違うので、レトロ画面の再現はかなり困難、最初から目指さない方がいいだろうという意見もあります。
パソコン市場では、1999年ごろからノートパソコンが普及し、液晶ディスプレイも安価で出回ってきた。そこでにじみの少ないくっきりした映像が主流になってきますね。
基本的にディスプレイはブラウン管→液晶と変わり、解像度は大きくなる一方です。
プレイステーション2あたりからは家庭用ディプレイの切り替えが起こり、もはやブラウン管でのプレイ自体がなくなる。 アナログ放送は2010年ぐらいまで続いたでしょうか。しかし家庭ではゲームをするにしても、普通に放送を見るにしても、DVDを見るにしても、ブラウン管から液晶や、プラズマというのもありました、画面の解像度自体も高くなっていく。
そして画像のドットはにじみの少ないくっきりしたものへ変わっていきます。最近はパソコン画面でも、TVでもドットの縦横は等しい正方形ですが、ブラウン管はそうではなかった。
だから、当時はドットで絵を描く時も、長方形ドットです。
しかも、ゲーム機やパソコンの種類、さらにはアーケードゲームの基盤といったハードウェアの種類ごとに、コンピュータ側でのドットの縦横比の管理は違っている(らしい)。このため、移植のたびに、ドットは書き直しになったようだ。
昔は、というか実はいまでも、CGや画像の縦横比が正確ではない映像を見る事はありますよね。
現在のパソコン用のドットエディタ(ドット絵用の画像制作ツール)は1ドットが正方形だが、ファミコン時代は1ドットが(ドット用紙の時点で)少しだけ長方形。(なお、画像制作ツールの作り方については、『ゲームプログラミング/画像ファイルの作成プログラム』というコンテンツがこのサイトにある。)
ファミコンの色数制限は52色から4色×4パレット(1パレットあたり4色)を使えると言われている。しかし実際には、4色のうち1色は透明色として利用される色であり、全パレット共通の色になる(だから3×4=12色が使える)。 スプライトのパレットとは別に背景のパレットがあるので実際にはもっと多くの色数が一画面内で使えるが、しかしその他さまざまな制限があるので、合計で一画面内で25色が使えると言われる(12+13=25)。
論理的には25色だが、ブラウン管のドットの滲みやテレビのアナログな仕様から、結局はなかなか豊かな映像が当時も見れたと言っていいのではないだろうか。
しかしレトロなゲーム機では、さらにメモリ容量やストレージ容量などの制限もあり、仕様上の最大色数を気軽に利用できたわけではないかもしれない。こういう制限もあったからか、ネットではファミコンの色数が「4色」や「8色」、スーパーファミコンの色数が「16色」や「256色」、とも言われることがある。
外食チェーン店のマクドナルドが、子供をターゲットにした商売をしており、子どもの頃に気に入った味は、大人になっても食べ続けるという販売戦略です。例えば日本マクドナルドの創業者、藤田田(ふじた・でん)によると「人間は12歳までに食べてきたものを一生食べ続ける」と言っています。だから子どもの好きそうな味の料理を作ったり、あるいは子ども向けの定職に、子どもの好きそうなオモチャのオマケをつけたりします。
12歳と言い出した経営者は誰が最初なのか調べても良く分かりませんでしたが、そういう意味の話です。
ゲームというのは色数も少ないし、静止画も多い。
ファミコン時代から、同じ色長時間の表示は、ディスプレイの焼き付きを起こすので、常にそれなりの工夫がされていたかもしれませんね。
静止画を避ける、時々背景を変える、背景色を光のエネルギーを持たない黒にするとか...
パソコンでは昔からその工夫がありましたね。スクリーンセイバーという機能もある。
とにかく一つのドットに同じ色が長時間表示されると...ちょっと危ない。
焼き付きの問題は昔も今もありますよ。昔のブラウン管は焼き付かないという主張が時々あるようですが、事実ではないでしょう。
現代のテレビ受像機には、焼きつき防止のために「ピクセルシフト」という機能がある。これは画面上の映像の表示位置をタイミングごとに微妙にずらす機能です。こういう機能がすでに搭載されているので、ゲームソフト側で焼き付き防止を必要以上に考慮しなくてもいいらしい。液晶モニターは、焼きつきが起きにくいという。ただし有機ELはどうか。知りませんね。現編集者も前編集者も知らない^^;;;。 | [
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"text": "このWiki参考書では、コンピュータを用いたw:ゲームのプログラミングを扱います。つまり、いわゆる「テレビゲーム」や、コンピュータゲームに関する記述についてです。",
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"text": "ここでは家庭用のパーソナルコンピュータで扱える範囲の事柄、それらのゲームソフトをつくるためのプログラミングについて議論します。必要に応じて家庭用ゲーム機の話題にも触れますが、あくまで派生的なものです。本書はプログラミングの教材であるので、大多数の読者が最初にプログラミングで触れるであろうパーソナルコンピュータでのプログラミングを、特にことわらないかぎりは想定しています。",
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"text": "用語に関して、コンピューターゲームの世界独自なものもあるでしょうから、適宜『ゲームプログラミング/コンピュータゲームの種類』などを参照してください。",
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"text": "なぜなら本書はゲームクリエイターではなく、たまたま何らかの理由でゲームを作っているプログラマーのための教科書だからです。たとえゲーム会社を退職しても、他の一般IT企業に転職してもプログラマーとして応用できることなども目指して本書は書かれています。",
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"text": "だから、ゲームの生産効率性を無視してでも、本来ならRPGツクールのような開発ツールを使ったほうが早いシンプルなゲームの場合ですら、本書ではC言語または他のプログラミング言語での開発にこだわった方法を説明している場合もあります。",
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"text": "しかしこのページとは別に本wikibooksには「プログラミング」というページがあり、そこではC言語やJavaなど代表的なプログラム言語のwiki教科書にリンクしています。ゲーム限定の話題ではないですが、プログラミングのコードについても、そちら『C言語』や『Java』やなどの教科書のほうが(実際に動作するコードの量が)充実しています。また、Visual C++ での画面出力については『Windows API』に入門的な説明があります。",
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"text": "本書『ゲームプログラミング』はそういったプログラミング教科書一覧の一部でもあります。C言語やWindows API の教科書では、これをどうやってゲームのプログラミングに応用すればいいか説明できないので(本wiki『C言語』はけっしてゲーム目的のページではないので)、ゲームの実際としてプログラミングの話題を切り離すために本書『ゲームプログラミング』は存在しています。",
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"text": "なので本書にゲームデザイン論やクリエイター論などの内容の充実は期待できません。",
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"text": "本書『ゲームプログラミング』は現状、プログラマー目的以外には対応できないかもしれません。もしプログラマー目的以外の無料のwiki教科書が欲しい方は、現状では、自分で本wikiに加筆するか、あるいは本書『ゲームプログラミング』とは別に新規Wiki執筆を検討していただきたい。",
"title": "本書の目的"
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"text": "「ゲームを作りたい」と思ったのなら、まずはあまり細かい難しいことは考えず、実際に作り始めてみるのが一番いいと思います。もちろんプログラミングについてほとんど何も知らないのなら、ある程度の勉強は必要ですが、ある程度の知識があるのなら、プログラミングの技量や知識の充実を気にするよりは、実際にゲームの完成を目指してプログラムを書いてみるのが一番いいようですよ。その過程でプログラミングの学習や経験は積んでいけますしね。JavaScriptやPython、無料でプログラミングに取り組める環境も、今現在では充実しています。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
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"text": "しかし、ゲームをプレイするのが好きだからと言って、ゲームを作る、までが本当に自分が好きかどうか、試しに少し作ってみたら、少し考えてみるといいですね。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
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"text": "例えば読者の中には、「私はRPGが好き」という人も多いでしょう。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
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"text": "RPG が好きという事はおそらく、よくRPGの題材になる西洋ファンタジーのストーリーや世界も好きという場合が多いでしょう。そして一方で現実のコンピューターRPGで魅力的に提供される、イラストや音楽が好きという場合もあります。",
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"text": "実際のゲーム業界の人々も、ゲームを彩るイラストレーションや音楽がいかに重要な要素かを語っています。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
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"text": "さて、ここで問題なのですが、「ゲームを作りたい」と貴方が思っていたとして、あなたが本当に作りたいのはゲームなのか?あるいは本当はイラストが描きたかったり、音楽を作りたいのではないか?",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
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"text": "...というのは、ゲームというのは総合的な分野ですから、イラストや音楽はその要素として確実にありますが、それ以外、プログラミングやシナリオなど、様々な創作や創造が必要で、全ての作業量はかなり多いものになるでしょう。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
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"text": "そしてゲーム、コンピューターゲームにはゲーム独自の世界観があって、現実や小説や映画とは違う、独特の法則に支配された世界を作る必要があります。ある意味リアリティを持たない、リアリティから外れた世界です。だから、小説のようなリアリティにこだわるなら、ゲームは不向きかもしれません。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
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"text": "ゲーム作り始めの時点では、これらの判断は明確でなくても勉強目的でも構いませんが、しかその内「自分は本当にゲームを作りたいのか? Yes or no?」という疑問への答えが必要になるときがくるかもしれません。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
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"text": "試しにゲームを作ってみて、もし自分の本当の目的がゲームでないと分かったなら、それ以外の活動に移るのも、取る道の選択肢でしょう。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
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"text": "職業として、商売としてゲームを作る場合、ゲームプログラマーの給料は洋の東西を問わず、安い事が知られており、書籍などでも言及されています。たとえば『CAREER SKILLS ソフトウェア開発者の完全キャリアガイド』(ジョン・ソンメズ 著)という欧米人のプログラマーの書いた本には、アメリカのゲーム業界ですらハードワークの割に賃金が低い事が記載されており、もし給料の高い仕事につきたいならウォールストリート(※米国の金融ウォール街のこと)のための仕事をするべきだと書籍中で指摘しています。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
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"text": "日本でも同様にゲーム業界の報酬が低いことは知られており、多くのゲーム会社の伝記漫画でも、よく語られています。",
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"text": "アニメーション業界と比べたら、ゲーム業界のほうが報酬が高いことは事実かもしれませんが、これは実は恐ろしいことに、アニメーション業界の報酬が異常に低いだけで、アニメーション業界よりはましだけど、結局は...というのが現状でしょう。",
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"text": "2001年ごろの日本はネットを活用した同人ゲーム黎明期、フリーゲーム黎明期で、実験的な時代でもあり、多くのイラスト愛好、創作者や音楽創作者がゲーム制作に手を染めていたようです。この頃、まだイラスト投稿サイトや小説投稿サイトといったものは無かったか、あったとしても小規模でマイナーなものでした。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
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"text": "しかし2010年のあたりから各種の投稿サイトが普及したことにより状況は変わり、むしろ現在では、小説やイラストを発表したい人はそのジャンルの投稿サイトに直接アクセスしたほうが早く、そのためゲームを通して発表するのは人によっては廻り道かもしれません。",
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"text": "それをわかったうえで、それでもゲーム制作に身を投じるかを考えた上で、「よし、自分はゲーム制作をしよう」と思えるなら、ゲーム制作をするのが良いでしょう。",
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"text": "実際、今現在の作曲家やイラストレーターは、ゲームに関わったとしても、専門家として楽曲やイラストを提供するという立場に過ぎない場合もあり、自分自身が主体になってゲーム制作をする人は、プロアマ問わず少数派のように見えます。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
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"text": "同人ゲームの世界でも現在は(2021年頃に記述)、プログラマー系の作者が圧倒的に多い様です。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
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"text": "しかし、専門外の人だからこそ、メディアミックス的な意外な視点で新しいものが作れる可能性もあるかもしれません。コピーライター、作家の糸井重里が、マザー2の企画にたずさわった例もあります。しかし、あくまで「可能性」であり、成功はけっして保証されてはいないので、読者の自己責任でお願いします。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
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"text": "今現在のゲーム専門学校のカリキュラムはプログラミングが主体です。CGの授業は、週に2時間程の様。一方でゲームCG、或いは、一般CGに特化した学科もある様です。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
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"text": "あるWikibooks編集者Aは、もしイラストを描きたいなら、イラストの世界で描くのが安全、と考えています。ゲームプログラミングについては、プログラムを書ける人は絵コンテも描けそうだし、基本的にある程度の作図的なイラストを描ける人は多いだろうから、別にプログラミングに専念しろとは思っていません。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
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"text": "さて、読者がゲーム制作を職業として目指すのかどうかはともかく、とりあえず、ゲーム業界の状況を知っておくのが有用でしょう。",
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"text": "結局商業界の状況が権威をもってその分野を支配しているのがこの社会の基本なので、趣味でも職業でも、業界周辺のことを知っておくのは得ることが多いはずです。",
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"paragraph_id": 38,
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"text": "文献『レベルデザイン徹底指南書』では、現実世界で自分が新しいスキルを1つ覚えたら、古いスキル1つはどれか忘れる必要があることを説いています。著者は、最初はグラフィッカーでしたが、しかしプランナーに転職したので、グラフィック関係の技能は仕事では「忘れて」しまった、という内容を述べています。ただし、比喩的に「忘れる」とは言っていますが、実際には忘却し無くなってしまったわけではなく、仕事では時間の都合により両立できないので、グラフィック関係の技能は例え話で「忘れた」、のであり、現実にはグラフィッカー時代に培った観察眼をプランナー時代の現在でも活用している、と、書籍中では述べられています。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
},
{
"paragraph_id": 39,
"tag": "p",
"text": "このことは職業、あるいは技能とは一般的にそういうもの、と考えることができるでしょう。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
},
{
"paragraph_id": 40,
"tag": "p",
"text": "ゲーム業界のプランナーに限らず、演劇の世界でも舞台監督の仕事がそんな感じであり、ついつい大道具とか小道具とかを舞台監督が手伝ってしまうと本来の管理業務に支障をきたすので監督は手伝わないように(監督は指示を出すのに徹さなければならない)、監督は自身を注意する必要があります。高校生向けの演劇部の本にそう書いてありました。こういう分担作業の出来ない人は高校教師以下なので、反省してください。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
},
{
"paragraph_id": 41,
"tag": "p",
"text": "かつてはゲーム産業が、日本のIT産業やデジタル家電産業の中心的・牽引(けんいん)役であった時代がありました。しかし、2010年以降、この考えは当てはまらなくなっています。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
},
{
"paragraph_id": 42,
"tag": "p",
"text": "PlayStation1~2あたりまでの時代には、経済評論誌の未来予想でも、「もしかしたら今後、家庭用の据え置きゲーム機がパソコンの代替品として、家庭のリビング家電の標準品になるかもしれない」という予想があった。ゲーム産業がそのような牽引役として、経済界から期待されていました。ソニーが国産CPUをプレステ2〜3に搭載したり、WindwosのマイクロソフトがXBOXでゲーム機に参入したり、そういう時代です。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
},
{
"paragraph_id": 43,
"tag": "p",
"text": "しかし2020年代の今は違います。結局、2020年代のゲーム機に使われてる技術や部品は、パソコン用の部品や技術の流用、ゲーム機のCPUも、今やインテルなどのパソコン用CPUをゲーム機でも使っています。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
},
{
"paragraph_id": 44,
"tag": "p",
"text": "もはや現代は、ゲーム業界は、産業のエンジンではないようです。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
},
{
"paragraph_id": 45,
"tag": "p",
"text": "ですから今現在、新しい技術に興味ある人は、ゲームにこだわらず、直接的にその技術を勉強し改良したほうが近道です。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
},
{
"paragraph_id": 46,
"tag": "p",
"text": "たとえば、インターネット技術を使って何か新しい事をしたいなら、ゲームを作るよりもwebアプリやサーバーwebサービスを作るべきだし、目的のネットワーク用ソフトウェアをそのまま制作したほうが早いし確実です。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
},
{
"paragraph_id": 47,
"tag": "p",
"text": "古い経済知識の先入観にとらわれず、無理にゲーム制作にこだわらないほうが、自分自身の技能やキャリアも開けていくでしょう。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
},
{
"paragraph_id": 48,
"tag": "p",
"text": "2010年に出版された商学書籍『メイド・イン・ジャパンは終わるのか』には、「しかしながら、ファミリーコンピュータで世界に攻勢をかけ、その後圧倒的な強さを誇っていた日本の家庭用ゲーム産業も、90年代末からはその競争力にかげりがみえはじめた。日本の国内市場は伸び悩み、成長率は鈍化傾向にある(図表7-3)。」とあります。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
},
{
"paragraph_id": 49,
"tag": "p",
"text": "その「図表7-3」の統計値によると、",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
},
{
"paragraph_id": 50,
"tag": "p",
"text": "である。(青島らが『レジャー白書』、『情報メディア白書』、『月刊トイジャーナル』、『CESAゲーム白書』などをもとに作成した図表の統計値です。)",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
},
{
"paragraph_id": 51,
"tag": "p",
"text": "また、2010年の時点の商学研究では、1997年を境に、ゲームソフト市場で競争する企業数が増加傾向から減少傾向に転じた、とも言われています。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
},
{
"paragraph_id": 52,
"tag": "p",
"text": "書籍『メイド・イン・ジャパンは終わるのか』にも、引用文「家庭用ゲームは日本がその本格的立ち上げを主導し」と書かれているぐらいで、1990年代は日本のインパクトが強かったようです。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
},
{
"paragraph_id": 53,
"tag": "p",
"text": "なお、携帯電話の分野で、日本は国際的な地位を喪失したのに対し、デジタルカメラとゲームは「現代」(参考文献の著作時2010年ごろ)でも日本が主要な地位にある。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
},
{
"paragraph_id": 54,
"tag": "p",
"text": "",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
},
{
"paragraph_id": 55,
"tag": "p",
"text": "ここでいう「プログラミング」とは、C言語などのプログラム言語による開発のことです。RPGツクールなど開発ツールによるゲーム制作の話は原則していません(本書『ゲームプログラミング』はあくまでプログラミングのための教科書です)。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
},
{
"paragraph_id": 56,
"tag": "p",
"text": "さて、よくネットや、あるいは日常でも(C言語などによる)「ゲームプログラミングは簡単だよ。イラストやシナリオのほうが難しい。」、などという人がいますが、この発言の心は、「俺はプログラミングもイラストもシナリオも出来る凄い男だぜ。しかもプログラミングなんて簡単だし、むしろクリエイティブなイラストやシナリオの方に精力を費やす偉い奴だぜ^^」という、世間に良くいる武勇伝、自慢を語りたがる、インチキ親父が吹かしているだけなので、あまり真面目に取り合わないのが正解だと思います。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
},
{
"paragraph_id": 57,
"tag": "p",
"text": "まず第一に、不当にプログラミングの価値を貶めている言説ですよね。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
},
{
"paragraph_id": 58,
"tag": "p",
"text": "Visual C++またはVC# 、あるいは Direct Xなどを使ってプログラミングすることは、そんなに簡単なことではないでしょう。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
},
{
"paragraph_id": 59,
"tag": "p",
"text": "ゲームプログラミングの入門書などには、初心者でも理解できそうな比較的簡単ないくつかのサンプルコードがありますが、それは初心者でも簡単に書けそうな技術だけを抜粋してるという、あくまで例外です。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
},
{
"paragraph_id": 60,
"tag": "p",
"text": "RPGならたとえば、ドラクエ3のような戦争画面の行動順を処理するソート機能をつくるだけでも一苦労ですし、ほかにも道具・アイテムなどの自動整理をはじめとする標準機能を作るだけでも一苦労です。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
},
{
"paragraph_id": 61,
"tag": "p",
"text": "決して上手い人のサンプルコードをコピーアンドペーストをして終わりという訳にはいかず(そもそも現状そのようなサンプルコードがネット上に無いですが)、もし仮にサンプルコードがネットに公開されていても、自作品に組み込む際にさらにそれをデバッグ(決してテストプレイの意味ではなく、実際にコード修正が必要になります)しなければならず、プログラミング言語の理解が必要です。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
},
{
"paragraph_id": 62,
"tag": "p",
"text": "ゲームのプログラミングは決して楽ではないし、仮にもし楽だとしたら、じゃあゲーム会社のプログラマー職の人の仕事は何なんだ・・・という疑問につながりますよね(デマを言ってる人は、この疑問を脳内に都合よく無視しますが)。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
},
{
"paragraph_id": 63,
"tag": "p",
"text": "ツクールやエディタのような制作ツールを使えば、C言語的なプログラミングは不要ですが、それはそのツクールなどのツールを開発している人達にプログラミングを肩代わりしてもらっているだけなので、決して「ゲームプログラミングが楽」、ではないでしょう。楽だというなら、じゃあツクール開発元の角川書店およびその発注先ソフトメーカーのプログラミングが楽だとでも言うのか・・・(デマを言ってる人はこの疑問を無視します)。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
},
{
"paragraph_id": 64,
"tag": "p",
"text": "そもそもコンピューターゲームというのはプログラミングがなければ成立しないのですから、そのプログラミングの価値を貶めて平気な人は、コンピューターゲームにかかわる資格はないでしょう。",
"title": "ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも…"
},
{
"paragraph_id": 65,
"tag": "p",
"text": "自分でゲームを作る際、必ずしも、C言語などプログラム言語で記述する必要はありません。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 66,
"tag": "p",
"text": "プログラミングをせずに、ほぼマウス操作と会話メッセージなどの文章のキーボード入力だけでゲーム開発をできるようにするソフトウェアが、有料または無料で発表されています。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 67,
"tag": "p",
"text": "たとえば、RPGを作りたいなら、日本で発表されているソフトでは、『w:RPGツクール』や『w:WOLF RPGエディター』などのように、RPG製作に特化された開発ソフトがあり、大幅に開発の手間を減らせます。なお、『RPGツクール』は有料製品です。『WOLF RPGエディター』は無料ソフトです。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 68,
"tag": "p",
"text": "アクションゲームを作りたいなら、『w:アクションゲームツクール』があります。これらツクール製品は有料製品です。(なお、かつて『w: 2D格闘ツクール2nd.』というのがありましたが、しかし現在ではサポート切れのため、今現在の市販の十字キーコントローラーが初期設定では動かない、一部のボタンしか使えないなど問題点があります。)",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 69,
"tag": "p",
"text": "また、ノベルゲームを作りたいなら、フリーソフトの『w:吉里吉里Z』などがあります。吉里吉里Zはソースコードが公開されており、オープンソースになっています。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 70,
"tag": "p",
"text": "C言語などによるプログラムは、上記のゲーム開発ツールを使わない場合の選択肢になるでしょう。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 71,
"tag": "p",
"text": "既存のゲーム開発ツールの仕様に不満を感じる場合に、「じゃあ自分でプログラムして作ろう」となり、プログラミングが必要になるわけです。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 72,
"tag": "p",
"text": "なお、上記の開発ツールはほとんどがWindows用のソフトです。MacやLinuxでは動きません。MacやLinuxで動作するゲームを作りたい場合は、別のソフトウエアを使う必要があります。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 73,
"tag": "p",
"text": "既存のゲーム開発ソフトを使わずにプログラムを組んでゲームを自作する場合、必ずしも既存のツールのような、ゲーム作品と開発ツールが分離された仕組みを再現する必要はありません。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 74,
"tag": "p",
"text": "一般的に初心者が、ゲーム開発ツールを作ることはほぼ不可能です。初心者は開発ツールを作ることは考えずに、まず1本、とりあえずゲーム自体を完成させてみましょう。開発ツールを自作したいのなら、まず先にゲーム1本を完成させたあとに、あとから開発ツールとゲーム作品の分離などに取り掛かるのが推奨です。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 75,
"tag": "p",
"text": "基本的に、現代の商業ゲームは、C言語で開発をする。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 76,
"tag": "p",
"text": "ただし、ファミコンの古いゲームは、アセンブラで開発されていた。ファミリーコンピューターからスーパーファミコンに至るまで、OSは搭載されていない。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 77,
"tag": "p",
"text": "ではいつからC言語がゲーム開発に使われるようになったかというと、商学の学説では、プレイステーション(※ おそらくプレステ1?)の頃からだろう、と考えられている。ただしこの時代でも、処理速度の高速化のためにアセンブラにアクセスする開発チームも少なくなかった。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 78,
"tag": "p",
"text": "また、プレイステーションのOSは独自仕様である。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 79,
"tag": "p",
"text": "カプコン(ゲーム会社のひとつ)など一部の企業は、OSによる開発ではなく、移植性を高めるために自社製の内製フレームワークを用いて開発する。カプコンの場合、2010年頃は「MTフレームワーク」という自社製フレームワークを用いて開発を行っていた。なお2020年代の現在、カプコンでは後継の別フレームワーク(カプコン内製)を使っている。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 80,
"tag": "p",
"text": "ゲームを書くために利用される言語は多岐にわたっています。歴史的にはゲーム業界でも、C言語や、特に計算機のスピードが重要になる場面ではアセンブラを利用してプログラミングを行うことが普通に行われていました。そのため、ゲームプログラミングは通常のプログラミングと違った技能が必要であるように思われていました。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 81,
"tag": "p",
"text": "現在では計算機がある程度速くなったことや、ゲームプログラムの開発を複数人で行うことでテクニカルなプログラミングが避けられるようになったことにより、ゲームプログラミングは他の一般のプログラミングと同じような課題だと見なされています。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 82,
"tag": "p",
"text": "しかし、特にアクションゲームなどのリアルタイムでの画面書き換えが必要なゲームで、プログラムのスピードが重視されることは変わっていません。また、コンピュータの性能があがるにつれ、それらの性能を全て引き出すように表現手段が変化してきたため(3D、ポリゴンなどを参照)、状況によっては複雑で特殊なプログラミングが必要になることもあります。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 83,
"tag": "p",
"text": "ゲーム開発において、一般にゲームショップなどで流通している商業ゲーム作品において、現在よく利用されているプログラミング言語として、C言語、C++、Javaがあげられます。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 84,
"tag": "p",
"text": "Windowsの3DエンジンのDirectXは、主にC++を想定しています。なので負荷の高いアクションゲームを作りたい場合、Visual C++での開発が安全でしょう。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 85,
"tag": "p",
"text": "しかし、ネット上のフリーゲームでは、C++以外の言語が使われることも、よくあります。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 86,
"tag": "p",
"text": "さいきんゲームエンジンとして有名なUnityは、言語としてはC#の文法を採用しています。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 87,
"tag": "p",
"text": "携帯電話向けのゲームではJavaが利用されましたが、これは携帯電話を提供する各社がJavaをアプリケーションの言語として選んだことによります(iアプリ、EZアプリ、S!アプリなどを参照)。現在でもAndroidなどのスマートフォン向けでは、Javaが使われています。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 88,
"tag": "p",
"text": "市販の書籍では、Pythonによるゲーム開発を紹介した出版物もあります。ただし Python は原理的にインタプリタ方式であるために処理速度がC++に劣り、アクションゲームなど負荷の高いゲームを作る事を目指している場合は、将来的にはPythonからC++への変更が必要になるかもしれません。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 89,
"tag": "p",
"text": "例えば、かつて Adobe の Flash が、ブラウザで動かせるゲームを作る際に、よく使われていました。このようなwebブラウザ上で動くゲームのことを一般に、「ブラウザゲーム」と言います。ただし、現在ではFlashは廃止の方向です、すでにほぼ廃止されているといっていいでしょう。また、現状では、ローカルPC環境でのゲームをJavaScriptで作るのは、アマチュア段階では困難です。JavaScriptのアマチュアゲームと言う事例を聞きません。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 90,
"tag": "p",
"text": "なお、JavaScript はクロスプラットフォームですが、しかし、セキュリティ上の理由などから、いくつかの機能(たとえばファイル入出力)がwebブラウザ上では使えないようになっており(セーブ機能が標準では不可能)、そのためJavaScript だけでゲームを作るのは、初歩的なゲームを除くと、かなり困難です。(おそらく、オンラインゲームでは、サーバー側でPHPやサーバサイドJavaScriptなどの別プログラムが走っていると思われます。)",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 91,
"tag": "p",
"text": "セーブ機能の必要なゲームを作る場合は、JavaScriptでの開発は選択肢にない(セーブの実装には、JavaScript国際規格にはない非標準仕様を使いこなす必要があり、かなりの技術力を要するでしょう)。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 92,
"tag": "p",
"text": "商品として流通するようなゲームや、高度な機能を持つブラウザゲームを作ることはとても難しく、このページでは手に負えません。そこで、このページでは、初心者が練習用につくるゲームを例に記述します。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 93,
"tag": "p",
"text": "webブラウザだけで動くのがブラウザゲームです。ブラウザゲームを作るのに使う言語の第一選択肢はJavaScriptです。サーバー側の処理が必要ならPHP,Python,Perl,Javaなどの言語の出番でしょう。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 94,
"tag": "p",
"text": "「ネットワークゲーム」は「ブラウザゲーム」とは意味が違います。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 95,
"tag": "p",
"text": "「ブラウザゲーム」は、パソコンにwebブラウザさえあれば、ネットワークに接続していなくてもゲームプレイできて、最後、クリアまでプレイできる作品もあります。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 96,
"tag": "p",
"text": "しかしネットゲームは、ネットワークに接続しないと、ゲームを開始することさえ不可能です。つまり、サーバの提供するゲームが「ネットワークゲーム」「ネトゲ」です。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 97,
"tag": "p",
"text": "もしPHPやPerlなどでゲームを作る場合、普通はネットゲームになる筈なので、作者がサーバを構築して提供する必要がありますし、プレイヤーにはゲーム中にサーバに接続する環境が必要になります。提供者は、サーバを用意したり、保守管理する必要があります。サーバーがダウンしてしまうと、プレイヤーがゲームをできなくなります。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 98,
"tag": "p",
"text": "「PHP ゲーム」などの単語でネット検索したり、あるいは書店でプログラム言語の書籍や解説サイトを見ると、ときどきPHP・Perlなどの言語でゲーム開発しているものもありますが、一般的なダウンロード型のゲームとは違う筈なので、気をつけてください。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 99,
"tag": "p",
"text": "一般に、プレイステーションや任天堂のゲームを開発するには、専用の機材が必要であり、そのため、ソニーや任天堂とライセンス契約しなければいけない。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 100,
"tag": "p",
"text": "その契約に際して、ライセンス費用またはライセンス料金と呼ばれるものを、ゲーム機開発会社の任天堂、ソニーに支払う必要があります。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 101,
"tag": "p",
"text": "現在でもソニーや任天堂のゲーム機用のソフト開発・販売には、ライセンス料が必要です。少なくともPS4やニンテンドースイッチのパッケージソフト開発には、「ライセンス費」が必要。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 102,
"tag": "p",
"text": "なお、書籍『ゲームプランナーの新しい教科書』によると任天堂やソニーのようにゲーム機を作っている会社のことをハードメーカーと言います。つまり、ゲーム機のハードメーカーにライセンス料を支払うという仕組みになっています。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 103,
"tag": "p",
"text": "また、スマートフォン向けアプリは、プラットフォーム使用料が掛かります。 書籍『ゲームプランとデザインの教科書』によると AppleStore, GooglePlayともに売上げの30%とのこと。その他のプラットフォームも、大体同じとのことです(参考文献の著作の時点では)。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 104,
"tag": "p",
"text": "Google やAppleのようにプラットフォームを提供している企業のことをプラットフォーマーと言います。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 105,
"tag": "p",
"text": "昔からゲーム機のライセンス料は有料で高額であり、ソニーや任天堂の収益源のひとつになっている。一方、パソコンゲームにはライセンス料が無いのが普通です。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 106,
"tag": "p",
"text": "なお、ハードメーカーでなければプラットフォーマーでもないゲーム会社のうち、製造から販売までを手がける会社のことをパブリッシャーといい、たとえばカプコンやコナミやセガやスクウェア・エニックスやバンダイナムコなどがパブリッシャーです。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 107,
"tag": "p",
"text": "実は、必ずしもパブリッシャーが開発を手がけるとは限らず、スマホ向けアプリなどではディベロッパーといわれる開発専門の会社に委託している場合もあります。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 108,
"tag": "p",
"text": "Apple社のAppStore向けのスマートフォンアプリでは、アップロード後に、公開前にAppleによる審査があり。、審査は欧米基準です。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 109,
"tag": "p",
"text": "GooglePlayは、公開前の審査はないが公開開始後に海外基準で審査されるので、それに違反していると配信停止になります。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 110,
"tag": "p",
"text": "海外プラットフォームで販売・配布したい場合、「ポリティカル・コレクトネス」(政治的な正しさ)といわれる、海外の公序良俗の基準に配慮する必要があります。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 111,
"tag": "p",
"text": "ドラゴンクエストのファミコン時代、海外輸出の際、教会での描写を変更しなければいけなかったことがありました。これは、岡田斗司夫氏の YouTube放送でも話題にされています。教会の描写で、神父とシスターが同じ建物で仕事をしていた。これが問題になったらしい。カトリックでは妻帯禁止ですし、男女が同じ場で働く描写がよくないようです。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 112,
"tag": "p",
"text": "開発者たちは、「教会の描写はキリスト教ではなく、ゲーム世界独自の宗教」と主張して、難を逃れようとしましたが、しかし教会の裏にある墓地が十字架のマークだったので、「十字架はイエスの磔(はりつけ)の場でありキリスト教で重要な意味を持つ。十字架の墓標がキリスト教ではないという主張は欺瞞だ」と、輸出先国の協力者が指摘し、その言及は認められませんでした。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 113,
"tag": "p",
"text": "結局、日本の開発者たちは輸出にあたり、墓地か教会内の人物のどちらかを直したうえで海外での商品化を果たしたそうです。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 114,
"tag": "p",
"text": "また、十字架に関してですが、赤十字のマークは国際常識・国際条約として赤十字社以外は使用できないことになっています。ゲームではないのですが、赤十字によく似たマークをデザインしたグッズの回収騒ぎなども実際に発生しています。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 115,
"tag": "p",
"text": "また、ドラゴンクエスト世界観の漫画作品、「ダイの大冒険」の電子書籍版と2022年版アニメーションで、六芒星(ろくぼうせい)の魔方陣で魔物を召喚使用、とする描写が修正されています。直接的な理由は公表されていませんが、六芒星はイスラエルの国旗にも描かれ、伝統的にユダヤ人を表す記号とみられている、だから、という理由が、Webではよく指摘されています。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 116,
"tag": "p",
"text": "欧米の判断基準が、アジア諸国やアフリカの生活習俗に合致しない場合も多いのですが、欧米のIT大企業はその欧米基準での規制が政治的に正しいと考えているでしょう。「日本では、少し考え方が違う」と言っても、通用せず規制される場合も多い。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 117,
"tag": "p",
"text": "共産党の機関紙『赤旗』がドラゴンクエストの職業について、「女性は回復職などの補助役割が多く、保守的な職業観、男女観ではないか?」と、指摘したことがあった(らしい)。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 118,
"tag": "p",
"text": "しかし、ドラゴンクエスト1~3の元ねたであるウィザードリィ・シリーズでは、僧侶(ウィザードリィでは「プリースト」)の職業は物理攻撃力・防御力もかなり高い前衛職です。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 119,
"tag": "p",
"text": "がウィザードリィでよくあるパーティ編成です。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 120,
"tag": "p",
"text": "プレイヤーによって、僧侶と盗賊の位置が入れ変わったり、ビショップと魔法使いの位置が入れ替わったりしますが、基本的に、僧侶は盗賊と同格の物理攻撃力・防御力です。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 121,
"tag": "p",
"text": "メイスやフレイルといった鈍器を振り回すのが、ウィザードリィの回復職のプリーストです。ドラクエもそれを踏襲しており、僧兵みたいに「鉄の槍」を振り回し、僧侶の物理攻撃力は魔法使いよりも高い。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 122,
"tag": "p",
"text": "ゲームだけでなくテレビアニメでも、漫画ワンピースの海外アニメ版では、主人公側の若者がタバコを吸っているシーンをアメ玉に作画を変えられたり、ドラゴンボールに出てくるミスターポポという肌の真っ黒なキャラクターの肌を青く書き換えたり、色々な例があります。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 123,
"tag": "p",
"text": "ポリコレとは関係ない事例ですが、TVアニメーションのポケットモンスターで主人公のサトシ達がお握りを食べているシーンで、アメリカ版ではドーナツになっていたことがあります。これは、国による食文化の違いを示していますよね。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 124,
"tag": "p",
"text": "ゲームでは、曲や絵が良くても、ゲームとしては今ひとつ面白くない、という事は起こり得ますよね。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 125,
"tag": "p",
"text": "ですからむしろ、商業的なゲーム制作では、イラストは簡略なものを使ったうえで、プログラム中心の試作品(プロトタイプ)をいくつか作り、その中でゲームとしての面白さがあるものを、取捨選択したうえで商品化を考え、その後イラストや楽曲を詰めて完成度を高めていく、と、いう制作過程を取るようです。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 126,
"tag": "p",
"text": "書籍『ゲームプランナー入門』(吉冨賢介 著)によると、商業ゲーム界では、企画書に書かれたゲームが本当に面白いかどうか確認するために、「プロトタイプ」が作られます。プロトタイプの段階では、プログラマーと、企画の意図を考慮するためプランナーも関わります。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 127,
"tag": "p",
"text": "イラストレーターは、プロトタイプの前段階あたりでイメージイラストを提供し、スタッフ間の共有イメージを作ります。そしてプロトタイプ進行中は、グラフィック案の提案をしていきます。サウンドも同様、プロトタイプでは、曲調を固めていく段階です。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 128,
"tag": "p",
"text": "プログラマーは、そのゲームでコアになるプログラムやシステムやミドルウェアについて、プロトタイプ段階で実装検証を済ませておく必要があります。プロトタイプより前の原案の段階では、利用するミドルウェアの洗い出しをして、出来る範囲での基礎実験をしておきます。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 129,
"tag": "p",
"text": "ミドルウェアによっては使用料が発生するので、その点を事前に調べておく。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 130,
"tag": "p",
"text": "プロトタイプのうち、張りぼての例えば画面だけの物等を、「モックアップ」といいます。一方である程度遊べる状態まで作っているものを、「プレアブル」といいます。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 131,
"tag": "p",
"text": "ゲームデザイン本ではよく「プロトタイプ」という表現が用いられるので、本ページではこの言葉を使うことにします。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 132,
"tag": "p",
"text": "任天堂『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』は、プロトタイプの段階ではイラストを組み込まずに(イラストは、代わりに大きなドットの塊などで代用する)作られている事がゲーム業界見本市イベント CEDEC 2017 で公開されています。(おそらく音楽もプロトタイプでは組み込まないのだろう。)",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 133,
"tag": "p",
"text": "プロトタイプの段階では、画像や音楽は発注せず、骨組み的なプログラムだけで、そのゲームのアイデアが「はたして本当に面白いか?」を、実際に社内の関係者にプレイさせてみて確認します。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 134,
"tag": "p",
"text": "ちなみにプロトタイプに関しては『高等学校情報/その他の技術的な話題#プロトタイプ開発』の記述も参考になる。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 135,
"tag": "p",
"text": "ここでいう「プロトタイプ」(試作品)とは、コンピュータプログラムのゲームとして動作するのが前提です。映画製作でいう絵コンテ試写のように、ゲームの試作では、なるべく早期に第三者が試作ゲームを遊べるように作っていく必要があります。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 136,
"tag": "p",
"text": "プロトタイプという言葉を使用すること自体が妥当かどうか。まず、書籍『ゲームプランとデザインの教科書』で使われている。書籍 Game Programming Patterns でも用いられている。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 137,
"tag": "p",
"text": "ニコニコ動画の経営者、川上量生が使っています。川上は角川書店も買収したので、おそらくそこ(カドカワ・RPGツクール販売元)でも使っているでしょう。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 138,
"tag": "p",
"text": "ゲームのプロトタイプの基本姿勢は、「汚く作って、やりなおす」です。もちろん最低限のプログラムの知識、勉強は必要ですが、あまり知識収集や理解充実を気にするより、実際に作ってみることを優先したほうがいいようです。チーム制作をしている場合はプロタイプは赤ん坊であり、そのチームで育てていこう、我々の子供だという意識で接しているようです。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 139,
"tag": "p",
"text": "まず工夫して作ってみると、今後自分が何を勉強すればいいかも見えてきます。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 140,
"tag": "p",
"text": "英語では「quick and dirty prototype」という言葉があります。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 141,
"tag": "p",
"text": "書籍『ゲーム作りの発想法と企画書のつくりかた』によると、シナリオライター志望者が企画書やシナリオ案をメーカーに送りつけても、あまり効果的ではないようです。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 142,
"tag": "p",
"text": "それよりゲーム形式でシナリオを書いてしまうのがいいようで、「CHR:ヒロインA(私服)、表示」のような文章を織り交ぜて構成していくのが推奨。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 143,
"tag": "p",
"text": "参考文献のその章では、シナリオライター志望者に向けて語られていますが、プログラマー志望なら、サンプルゲーム、サンプルプログラムを作ってしまうのがいいかもしれません。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 144,
"tag": "p",
"text": "1990年代、週刊少年マガジンに不定期掲載していた読みきり漫画『ゲームクリエイター列伝』では、カプコン社のゲーム『バイオハザード』を扱った『バイオハザードを創った男達』の際、制作過程でゲームデザイナーが大幅な作り直しを判断して進行させた、という描写があります。(ただしWikiboooks一編集者の記憶、詳細はあいまい)。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 145,
"tag": "p",
"text": "のちの、ゲーム評論家の阿部広樹の評によると、むしろそれは劇的な大きな決断ではなく、ゲームデザイナーの日常の普通の仕事ではないか、と語られています。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 146,
"tag": "p",
"text": "どんな肩書の人間だろうと、すでに決まって進行していた方針をひっくり返すのは、かなりのストレスのある判断で指摘になりますが、一般に漫画や映画、あるいはNHKの仕事に関するドキュメンタリーでもそうですが、職業や職業者の物語では、過剰に対象を美化し、劇的な演出によって関係者を称賛し、英雄視する傾向があるように思います。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 147,
"tag": "p",
"text": "仕様書や設定資料を超えて、誰もが遊べる試作品は、意味のある企画行為でしょう。前編集者は、時間軸・動きの制作意図の明確化、という言葉を使っています。もちろん短くまとめること自体もなかなか難しいのですが、工夫を凝らして、ゲームプログラムを完成させることが重要な経験であり、思考の具体化でもあると思います。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 148,
"tag": "p",
"text": "アルファ版はプロトタイプとは違うもので、その後段階で、ゲームの全体像が分かる一部分を、商品に準じた形で作ることです。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 149,
"tag": "p",
"text": "アルファ版でもそのゲームが本当に面白いかどうか検証がなされます。サウンドやビジュアルは商品に近いほぼ完成化された形で取り込みます。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 150,
"tag": "p",
"text": "アルファ版の使用の結果、プロジェクト中止の決定がなされる場合もあります。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 151,
"tag": "p",
"text": "ベータ版とは、会社によって意味が多少違いますが(たとえば『ゲームデザインプロフェッショナル』と『ゲームプランナ-入門』とでも微妙に違う)、おおむね、とりあえずのゲーム、最初からエンディングまでのほぼ完成状態をひととおり遊べる制作物です。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 152,
"tag": "p",
"text": "細かいバグ修正はこれらの段階では後回しにします。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 153,
"tag": "p",
"text": "基本的に",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 154,
"tag": "p",
"text": "の流れ。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 155,
"tag": "p",
"text": "ゲーム制作の作り始めにおいて、必要な数学や物理の予備知識は、それほど多くありません。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 156,
"tag": "p",
"text": "文献『ゲームクリエイターの仕事 イマドキのゲーム制作現場を大解剖』によれば、数学や物理の習熟に拘って、それに多くの時間と精力を費やして勉強するよりは、3Dの勉強などで必要を感じたら、そのつど、その分野の数学や物理を学ぶのが効率的だと述べており、また可能なら実際にプログラミングでその理論を試してみると具体的に理解をしやすいと述べています。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 157,
"tag": "p",
"text": "C言語を使ったゲームは、予備知識はそれほど多くないので、あまり難しいことは考えず、まず実際にプログラムを書いて作ってしまう事優先にするのが正解なようです。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 158,
"tag": "p",
"text": "市販のC言語入門書で、配列や関数などの一般的な機能を一通り習得したら、あとはVisual C++ で映像出力とキーボ-ド入力のみを、1~2週間ほど勉強、そしてVisual Studioを起動してゲームを作り始める。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 159,
"tag": "p",
"text": "うまくいけば数か月以内に、パソコン用の非ネット通信のゲームを作ることができるでしょう。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 160,
"tag": "p",
"text": "ただ、ゲームプログラミングを試みる人は、必ずしもゲーム制作のみが絶対的な唯一の目標ではない可能性もあるので、それぞれの立場に応じて、座学を取り入れてみるのもいいと思います。",
"title": "ゲーム制作に関する留意点"
},
{
"paragraph_id": 161,
"tag": "p",
"text": "さて、ゲームを作る時は、アイデアを頭の中だけに置いておくのではなく、文章に書きだしてみましょう。",
"title": "作業リストを作る"
},
{
"paragraph_id": 162,
"tag": "p",
"text": "そして、壮大な長大なアイデアではなく、1週間~1ヶ月ていどで成果の確認できそうなアイデアだけを書いてみましょう。",
"title": "作業リストを作る"
},
{
"paragraph_id": 163,
"tag": "p",
"text": "次にそのアイデアを、実際に動作するプログラム、ソフトウェア(つまりプロトタイプ)にするために、具体的などんな機能を持ったプログラム(簡単なものでよい)を制作しなければいけないか、自分のやるべきことのリストを、箇条書きで作ります。",
"title": "作業リストを作る"
},
{
"paragraph_id": 164,
"tag": "p",
"text": "IT界ではこういうリストを「ToDoリスト」(読み: トゥードゥーリスト)とか「タスクリスト」といいます。このページではむしろ日本語で、「作業リスト」と呼んでみましょう。",
"title": "作業リストを作る"
},
{
"paragraph_id": 165,
"tag": "p",
"text": "さて、このリストを作るときは、作業項目は具体的かつ直接的に解決可能で単純な目標に分割します。ですから例えば RPG の戦闘システムを作るときは、",
"title": "作業リストを作る"
},
{
"paragraph_id": 166,
"tag": "p",
"text": "と、あいまいに総体的に書くのではなく、具体的に、",
"title": "作業リストを作る"
},
{
"paragraph_id": 167,
"tag": "p",
"text": "という風に、作業項目を細かく分割していきます。",
"title": "作業リストを作る"
},
{
"paragraph_id": 168,
"tag": "p",
"text": "こうすることで、作業がひとつずつ比較的に簡単な要素に分解されていくので、楽になります。また、バージョン管理ソフトを使って管理している場合も、上記のような作業リストの分解をしておけば、各バージョンの概要を書く際にも作業リストの項目が転用できるので、一石二鳥です。",
"title": "作業リストを作る"
},
{
"paragraph_id": 169,
"tag": "p",
"text": "予定日は書かないほうがいいと思われます。スケジュールを管理したい場合は、別にファイルを作るといいです。",
"title": "作業リストを作る"
},
{
"paragraph_id": 170,
"tag": "p",
"text": "そして書き出した項目を優先順位で並べたら、最初の作業リストは完成です。",
"title": "作業リストを作る"
},
{
"paragraph_id": 171,
"tag": "p",
"text": "プログラミングする前に作業リストを眺めて、そして上の項目から実際に作業を開始しましょう。",
"title": "作業リストを作る"
},
{
"paragraph_id": 172,
"tag": "p",
"text": "そして一つの項目を完成させましょう。",
"title": "作業リストを作る"
},
{
"paragraph_id": 173,
"tag": "p",
"text": "そして作業項目がひとつ終わったら、「【完了!】」等、そういう情報を項目の前または後ろにつけます。",
"title": "作業リストを作る"
},
{
"paragraph_id": 174,
"tag": "p",
"text": "たとえば、",
"title": "作業リストを作る"
},
{
"paragraph_id": 175,
"tag": "p",
"text": "こうします。",
"title": "作業リストを作る"
},
{
"paragraph_id": 176,
"tag": "p",
"text": "以前の記述を残したまま、その作業が終了したことを示しておくわけですね。",
"title": "作業リストを作る"
},
{
"paragraph_id": 177,
"tag": "p",
"text": "また、もし追加の作業が必要になったら、たとえばダメージ計算システムを作るために、ランダム計算が必要になって、自分がそのプログラム言語でのランダム計算に詳しくないなら、たとえば",
"title": "作業リストを作る"
},
{
"paragraph_id": 178,
"tag": "p",
"text": "と、必要に応じて項目を追加します。",
"title": "作業リストを作る"
},
{
"paragraph_id": 179,
"tag": "p",
"text": "さて、これから行う作業を検索しやすくするため、たとえば",
"title": "作業リストを作る"
},
{
"paragraph_id": 180,
"tag": "p",
"text": "の様に完了した項目を後回しにしたり、あるいは",
"title": "作業リストを作る"
},
{
"paragraph_id": 181,
"tag": "p",
"text": "のように、(現在→)、を追加するのも良いでしょう。",
"title": "作業リストを作る"
},
{
"paragraph_id": 182,
"tag": "p",
"text": "つまり作業の記述をそのままに、どこまで進展しているかが分かる様に書き足していくわけです。",
"title": "作業リストを作る"
},
{
"paragraph_id": 183,
"tag": "p",
"text": "「ゲーム性」という概念があって、これがあるからこそゲームは面白く、魅力的だと考えられています。",
"title": "プロトタイプ制作における創作面の検討事項"
},
{
"paragraph_id": 184,
"tag": "p",
"text": "プレイステーション開発元のソニーもこれを重視していますし、一般的に多くのゲーム愛好者、関係者たちもその考えに同意するでしょう。",
"title": "プロトタイプ制作における創作面の検討事項"
},
{
"paragraph_id": 185,
"tag": "p",
"text": "ではゲーム性とは何か?",
"title": "プロトタイプ制作における創作面の検討事項"
},
{
"paragraph_id": 186,
"tag": "p",
"text": "ゲームのジャンルにもよりますが、「駆け引き」や「戦術」、これが「ゲーム性」だとよく言われます。",
"title": "プロトタイプ制作における創作面の検討事項"
},
{
"paragraph_id": 187,
"tag": "p",
"text": "『ゲームプランとデザインの教科書』によると、ゲーム性とは、シューティングやアクションでは「対戦の駆け引き」、RPGでは「戦闘と物語の介入」、シミュレーションゲームなら「戦略性」だそうです。",
"title": "プロトタイプ制作における創作面の検討事項"
},
{
"paragraph_id": 188,
"tag": "p",
"text": "ただし上述の書籍によると、1990年代は今よりもゲーム性とシステムが重視されていたとの説明があるので、裏を返せば2010年以降の現代では、ゲーム業界ではゲーム性の重視の比率は1990年代よりも減っているかもしれません。",
"title": "プロトタイプ制作における創作面の検討事項"
},
{
"paragraph_id": 189,
"tag": "p",
"text": "『ゲームプランナー入門』(吉冨賢介 著)では、ゲーム性とは「課題や挑戦の仕組み」であると結論づけています。そして、この達成感こそが「ゲームならではの面白さ」だと述べています。",
"title": "プロトタイプ制作における創作面の検討事項"
},
{
"paragraph_id": 190,
"tag": "p",
"text": "メディアクリエイターの佐藤 雅彦氏(「だんご3兄弟」や「ピタゴラスイッチ」等を手掛けている)が、初めてかかわるコンピュータゲームで、ソニー・コンピュータ・エンターテインメントとの共同企画で、のちに「I.Q」(1997年にシリーズ第一弾を発売)と呼ばれるシリーズに携わった時、プロトタイプが全くゲーム性のないものになってしまい、それをプレイしたソニーの幹部陣の顔色が非常に曇ってしまったようです。",
"title": "プロトタイプ制作における創作面の検討事項"
},
{
"paragraph_id": 191,
"tag": "p",
"text": "ここでの悪い反応、薄い反応の理由がわからなかった佐藤氏が、階段の踊り場でソニーの新人に尋ねてみると、「それが、あの、ゲーム性がないっていうか・・・」と言われたと出典の対談集に書かれています。",
"title": "プロトタイプ制作における創作面の検討事項"
},
{
"paragraph_id": 192,
"tag": "p",
"text": "基本的に佐藤氏は、プロトタイプの企画を提案しただけですが、ソニーにはプロトタイプを作るための部署があるらしく、1~2ヶ月かけてそこでプロトタイプが作られたようです。",
"title": "プロトタイプ制作における創作面の検討事項"
},
{
"paragraph_id": 193,
"tag": "p",
"text": "この問題の責任が誰にあるかは、大した重要な事ではありませんが、商業作品としてプロトタイプを作る以上は、どこかの段階でゲーム性を意識して、プログラムに盛り込む工夫が必要になるでしょう。",
"title": "プロトタイプ制作における創作面の検討事項"
},
{
"paragraph_id": 194,
"tag": "p",
"text": "ふつうゲームのプレイヤーは、まず最初にそのゲームの「見た目」を判断し感受するでしょう。ですからその見た目のインパクト、興味を呼び起こす構成が必要になります。",
"title": "プロトタイプ制作における創作面の検討事項"
},
{
"paragraph_id": 195,
"tag": "p",
"text": "例えばスーパーファミコンRPG『新桃太郎伝説』では、開発当初はドラゴンクエスト5 のようなマップ画面のトップビューUIでしたが、開発中にクォータービューの他社製RPGが発売されて高い評価を得たので、マップUIを(トップビューではなく)クォータービューに作り直したようです。このことは攻略本『新桃太郎伝説 究極本』に開発裏話として書かれています。",
"title": "プロトタイプ制作における創作面の検討事項"
},
{
"paragraph_id": 196,
"tag": "p",
"text": "一方現在でもこの方向の試みは重要なようで、書籍『ゲームデザイン プロフェッショナル』の著者は、他企業の製品の画面と、自社の製品を目で見比べる分析方法で、自分たちの製品のUI の問題を見出しています。",
"title": "プロトタイプ制作における創作面の検討事項"
},
{
"paragraph_id": 197,
"tag": "p",
"text": "割と素朴で単純で即物的な見た目、「かっこいい」とか、「ぱっと見派手」等の要素が非常に重要なようです。",
"title": "プロトタイプ制作における創作面の検討事項"
},
{
"paragraph_id": 198,
"tag": "p",
"text": "商業としてゲームを作る以上は、ペイしなければ企業も事業の継続も維持できませんから、考慮せざるを得ない問題ではあります。",
"title": "プロトタイプ制作における創作面の検討事項"
},
{
"paragraph_id": 199,
"tag": "p",
"text": "ゲーム開発ツールのなかには、そのツールで開発したゲームソフトに義務として「この開発ツールで開発したソフトウェアは、ソースコードを必ず公開しなければならない」などの条件をつけている場合があり、このような条件を「開示義務」(かいじ ぎむ)または「ソース開示義務」などといいます。",
"title": "ゲーム開発ツールを使う場合"
},
{
"paragraph_id": 200,
"tag": "p",
"text": "ソース開示が嫌な場合は、開示義務のあるツールは使わないのが正解です。",
"title": "ゲーム開発ツールを使う場合"
},
{
"paragraph_id": 201,
"tag": "p",
"text": "ゲームに限らず、ソース開示を義務としている開発ツールは多くあるので、ライセンスには気を配る必要があります。",
"title": "ゲーム開発ツールを使う場合"
},
{
"paragraph_id": 202,
"tag": "p",
"text": "「有料ソフトの販売を禁止」とか「アダルト作品の開発は禁止」などの条件をつけている場合も、ありえます。",
"title": "ゲーム開発ツールを使う場合"
},
{
"paragraph_id": 203,
"tag": "p",
"text": "ですからゲーム開発において、ツールのライセンス条件の確認は、非常に重要です。",
"title": "ゲーム開発ツールを使う場合"
},
{
"paragraph_id": 204,
"tag": "p",
"text": "w:DXライブラリは、GPLでもBSDライセンスでもありません(DXライブラリ説明書「DxLib.txt」には、どこにも「GPL」とも「BSD」とも書いていない)。DXライブラリは単にソースコードが公開されていて、著作権者の「山田 巧」氏が著作権を保持しているオープンソースなライブラリです。",
"title": "ゲーム開発ツールを使う場合"
},
{
"paragraph_id": 205,
"tag": "p",
"text": "このように、ネット上でソース公開されているソフトウェアには、ライセンスの複雑な解釈を嫌ってか、「BSD」や「MIT」などのライセンス条件を名乗らないオープンソースソフトウェアもあります。",
"title": "ゲーム開発ツールを使う場合"
},
{
"paragraph_id": 206,
"tag": "p",
"text": "下記の理由(機能制限および移植性の悪さ)の問題から、あまり大規模な作品は開発ツールでは作らないでおくのが安全です。",
"title": "ゲーム開発ツールを使う場合"
},
{
"paragraph_id": 207,
"tag": "p",
"text": "大規模な作品の場合、Visual C++ などでコードを書いて開発することを推奨します。",
"title": "ゲーム開発ツールを使う場合"
},
{
"paragraph_id": 208,
"tag": "p",
"text": "ゲーム開発ツールを使う場合、そのツールにもよりますが、「○○ができない」、つまり特定の目的を果たすための機能を持っていない場合があります。",
"title": "ゲーム開発ツールを使う場合"
},
{
"paragraph_id": 209,
"tag": "p",
"text": "Visual Basic や Visual C++ には普通にある関数でも、開発ツールには無い場合も多い。",
"title": "ゲーム開発ツールを使う場合"
},
{
"paragraph_id": 210,
"tag": "p",
"text": "また、もし、いったんはゲーム開発ツールを使って目的の機能を持ったシステムを作ったとして、さらなる機能をそのシステムに追加しようとするときに、大幅な作り直しが必要になる場合があります(拡張性の悪さ)。",
"title": "ゲーム開発ツールを使う場合"
},
{
"paragraph_id": 211,
"tag": "p",
"text": "システムがモジュール化されていても、そのモジュール部分では大きく改変する必要がある場合もあるでしょう。",
"title": "ゲーム開発ツールを使う場合"
},
{
"paragraph_id": 212,
"tag": "p",
"text": "ですからゲーム開発ツールによるゲーム制作では、あまり大作を作ろうとしないほうが安全です。開発ツールで作る作品は、比較的に小規模な作品に、とどめておくことを推奨します。",
"title": "ゲーム開発ツールを使う場合"
},
{
"paragraph_id": 213,
"tag": "p",
"text": "Windowsの場合、本来なら Visual C++ などを使って、プログラム文法のいろいろな事に留意しながらプログラムを書きますよね。開発ツールを使う場合、 Visual C++ のコードを書かずに、ほぼマウス操作だけでプログラムを作ろうとしているわけですから、何かしらの制限があります。拡張性の悪さは、プログラム文法などの学習の負担を減らすためのトレード・オフのようなものです。",
"title": "ゲーム開発ツールを使う場合"
},
{
"paragraph_id": 214,
"tag": "p",
"text": "また、もうひとつの問題点として、C言語など一般のプログラム言語への移植性の悪さがあります。",
"title": "ゲーム開発ツールを使う場合"
},
{
"paragraph_id": 215,
"tag": "p",
"text": "ソースコードが公開されていない開発ツールの場合、異なる開発環境にゲームのソースファイルを移植するのは、ほぼ不可能です(仮に、開発ツールのランタイムを模倣できたとしても、著作権などの法的な懸念が生じる可能性あり)。",
"title": "ゲーム開発ツールを使う場合"
},
{
"paragraph_id": 216,
"tag": "p",
"text": "ゲーム開発ツールで作ったソースをVisual C++のソースに置き換えるのは簡単にはできない。ほぼ全面的に新たに書くことになるでしょう。",
"title": "ゲーム開発ツールを使う場合"
},
{
"paragraph_id": 217,
"tag": "p",
"text": "ゲーム制作、業界において、イラストや音楽を作る部署、人物は、まとめて、\"アーティスト\"と呼んでいるようです。",
"title": "イラストレーター・デザイナー"
},
{
"paragraph_id": 218,
"tag": "p",
"text": "ゲーム界の場合「デザイナー」というのは、プランナーやディレクターのことであり、管理職的な設計者のことで、美術的なクリエイターではない場合がある。美術的なクリエイターも同音異義語でデザイナーと呼ぶ場合もあるが、本wikiでは区別のためアーティストという言葉を用いる。",
"title": "イラストレーター・デザイナー"
},
{
"paragraph_id": 219,
"tag": "p",
"text": "映像関係、画像系のアーティストはグラフィッカーと呼ばれることもあります。ムービー担当者、特にゲーム界では3D-CGの制作者をアニメーターと呼ぶことが多いようです。アニメーション業界では主に、手描きの原画、動画マンをアニメーターと呼びますが、最近は3D-CGアニメーション映画も多いので、すこし状況が変わっているかもしれません。",
"title": "イラストレーター・デザイナー"
},
{
"paragraph_id": 220,
"tag": "p",
"text": "ゲーム業界とアニメーション業界、各会社企業、過去と現在で、「原画」「仕上げ」「絵コンテ」等、一般的な作業に関する言葉が、それぞれの状況で微妙に違った意味で使われることも多いので、それそれ自分の所属する状況に適した言葉の使い方を考える必要もあるでしょう。",
"title": "イラストレーター・デザイナー"
},
{
"paragraph_id": 221,
"tag": "p",
"text": "操作性について、親指と人差し指だけでボタンプッシュなどの操作ができるように作成するのが基本です。中指、小指、薬指はコントローラのホールドに使うぐらいです。人間工学的に、小指や薬指は力が弱いので、微妙な操作には向かないことが知られています。",
"title": "操作性"
},
{
"paragraph_id": 222,
"tag": "p",
"text": "一般的にゲームプログラミングでは、",
"title": "操作性"
},
{
"paragraph_id": 223,
"tag": "p",
"text": "入力と出力、この2点が機能として必要になります。",
"title": "操作性"
},
{
"paragraph_id": 224,
"tag": "p",
"text": "プログラミング言語とプレイヤーからの入力については歴史的にも、あまり変化がありません。言語では主にC言語、C++が用いられる。携帯電話向けのゲームではJavaが利用されましたが、これは携帯電話を提供する各社がJavaをアプリケーションの言語として選んだことによります(iアプリ、EZアプリ、S!アプリなどを参照)。現在でもAndroidなどのスマートフォン向けでは、Javaが使われています。",
"title": "操作性"
},
{
"paragraph_id": 225,
"tag": "p",
"text": "パソコンゲームでは、プレイヤーからの入力には通常、キーボードかマウスを利用します。他にジョイスティックやゲームパッドが利用される場合もあります。家庭用ゲーム機ではコントローラが利用されることが多いのですが、ニンテンドーDSやWii Uではタッチパネル、Wiiでは複数の入力機器が提供されることが発表されています。各種入力機器をプログラムから扱う手法自体は、普遍性があり、入力機器ごとに大きく変化しない、と、考えられています。デバイスドライバ、高等学校情報Bには、プログラムから周辺機器を扱う方法について多少の記述があります。",
"title": "操作性"
},
{
"paragraph_id": 226,
"tag": "p",
"text": "画面表示のうち、3Dの表現は割合難しく、ある程度の数学(高校、あるいは場合によってはそれ以上)の理解が必要でしょう。2Dに関してはプログラムの面では、さほど難しい部分はありません。",
"title": "操作性"
},
{
"paragraph_id": 227,
"tag": "p",
"text": "基本的にプログラミングでは、関数を使って、処理をコンパクトにまとめ、定数ではなく変数で柔軟性のある操作をすることが求められますが、ゲームの場合は、この構造のせいで処理速度が低下することがあります。",
"title": "処理速度の問題"
},
{
"paragraph_id": 228,
"tag": "p",
"text": "現在のCPUの性能、速さはかなり高くなってはいますが、プログラム処理は無限に煩雑化できますから、やはり高度な処理を短時間でなすことが求められます。特にゲームは、リアルタイムの反応のタイミングが非常に重要ですからね。数学の指数計算についての雑学で、「新聞紙を42回おりたたむと、月に届く距離になる」というものがあります。(新聞紙の厚さ)*2^42、です。もっとも新聞紙の物性から言って、ほぼ不可能な操作ですが。コードの内容、組み合わせによっては、このように計算量が指数関数的に膨大になってしまい、処理速度が非常に遅くなってしまう場合があります。",
"title": "処理速度の問題"
},
{
"paragraph_id": 229,
"tag": "p",
"text": "ですが、このセクションで後述するように、関数を用いる場合の解決策(※概要:あとでdefineやinlineに置き換え)があるので、プログラミングの初期のほうは、とりあえずバグを未然防止するために関数を活用するべきでしょう。",
"title": "処理速度の問題"
},
{
"paragraph_id": 230,
"tag": "p",
"text": "1980年代頃のファミコンなど古い時代のゲームでは、ストレージ容量(ハードディスク容量のこと)が、ボトルネックでした。「容量不足でイベントをいくつか削りました」と、当時のRPGなどのゲーム作家が述べるのは、ストレージ容量の不足のことでしょう。ただ当時のファミコンはROMカセットでハードディスクは無いので、まさにストレージ容量という言葉が適切でしょう。",
"title": "処理速度の問題"
},
{
"paragraph_id": 231,
"tag": "p",
"text": "しかし2010年以降の現代では、ボトルネックになっている要因は、ストレージ容量不足よりも処理速度です。",
"title": "処理速度の問題"
},
{
"paragraph_id": 232,
"tag": "p",
"text": "ゲームプログラミングに要求されるコード特性は、科学計算ソフトウェアや金融プログラミングなどの手法とは異なります。情報工学・情報科学で適切とされる「構造化プログラミング」などの歴史的に発展してきたプログラミング・パラダイムの理念とは反するようなコード開発方針になる場合もあります。",
"title": "処理速度の問題"
},
{
"paragraph_id": 233,
"tag": "p",
"text": "RPGツクールの制作元のカドカワ(アスキー社→エンターブレイン社→カドカワ(かつての「角川書店」) )では、PRGツクールでのアクションゲーム開発は推奨していません。アクションゲームの場合は、同じカドカワの「アクションゲームツクール」で制作するよう、薦めています。",
"title": "処理速度の問題"
},
{
"paragraph_id": 234,
"tag": "p",
"text": "アクションゲームとターン制RPG では要求される特性が大きく異なり、なかには、ほぼ対立しているような性質もあります。",
"title": "処理速度の問題"
},
{
"paragraph_id": 235,
"tag": "p",
"text": "ツクールやウディタでも、万能にあらゆることがスタマイズできるわけではなく、その制作ツールの特性に依存しますし、基本的に主に処理速度の低下しない部分について、ユーザが創作できるようになっているでしょう。",
"title": "処理速度の問題"
},
{
"paragraph_id": 236,
"tag": "p",
"text": "多くのRPG制作ツールはマップ操作や戦闘画面の基本システムのルーチンそのものは、初学者にはあまりカスタマイズできません(カスタマイズにはかなり高度な技術が必要でしょう)。画像や音楽は挿入できますが、例えば戦闘プログラムなら、「コマンド」の命令文など一部の派生的な部分だけが独自に作れる程度。",
"title": "処理速度の問題"
},
{
"paragraph_id": 237,
"tag": "p",
"text": "ですから、ツクールでどうしてもアクションRPGを作りたい場合、基本システムの改造はかなり困難だろうし、別途、アクションRPGのような動作をするマップイベントを作成する・・・ぐらいでしょうか。",
"title": "処理速度の問題"
},
{
"paragraph_id": 238,
"tag": "p",
"text": "ツクールやウディタでターン制RPG以外のジャンルを制作するのには、実質的には限界があり、さまざまな制約が生じます。",
"title": "処理速度の問題"
},
{
"paragraph_id": 239,
"tag": "p",
"text": "初期段階では関数や変数を活用してプログラミングし、処理速度を高める必要がある箇所にだけdefineマクロ等を用い別の方法に置き換える。C++ならinline関数という機能もあります。",
"title": "処理速度の問題"
},
{
"paragraph_id": 240,
"tag": "p",
"text": "通常の関数で記述していったソースコードを、あとから一括変換などでdefineマクロやinline関数などに置き換えることは比較的に容易です。",
"title": "処理速度の問題"
},
{
"paragraph_id": 241,
"tag": "p",
"text": "また、関数を経由しているので、マクロを使った場合でも比較的にバグが混入しづらくなっているかもしれません。(defineなどの前処理指令マクロは、用いるとバグを発見しづらいので、なるべくマクロの利用を避けるべきなのが、ゲームプログラミングに限らないプログラミングの定石です。)",
"title": "処理速度の問題"
},
{
"paragraph_id": 242,
"tag": "p",
"text": "一方、まったく関数を使ってないコードを、あとからdefineマクロなどに手作業で置き換えるのは、なかなか面倒です。",
"title": "処理速度の問題"
},
{
"paragraph_id": 243,
"tag": "p",
"text": "最終的には一括変換で置き換えることが出来ますから、途中の段階では、処理速度を気にせず関数を使うのがいいでしょう。",
"title": "処理速度の問題"
},
{
"paragraph_id": 244,
"tag": "p",
"text": "なお、defineマクロは、値の置換以外には用いないのが、プログラミングの定石です。このため、たとえば黒色RGB値の10,10,10といった配列にdefineマクロを使うべきかどうか悩みますが、とりあえずなるべく値周辺にだけdefineマクロを適用するようにするようにするのが良いでしょう。いっぽう、一般の命令文をdefineマクロで置き換えるのは、避けるべきでしょう。",
"title": "処理速度の問題"
},
{
"paragraph_id": 245,
"tag": "p",
"text": "たとえば、処理に0.5秒ほどの時間の掛かってもかまわないような場所は、どんどん、関数に置き換えていっても良いかもしれません。",
"title": "処理速度の問題"
},
{
"paragraph_id": 246,
"tag": "p",
"text": "アクション性のないゲームなら、関数をぞんぶんに活用できます。",
"title": "処理速度の問題"
},
{
"paragraph_id": 247,
"tag": "p",
"text": "ターン制RPGやシミュレーションゲーム、アドベンチャーゲームなど、関数を活用しやすいでしょう。",
"title": "処理速度の問題"
},
{
"paragraph_id": 248,
"tag": "p",
"text": "一方、アクションゲームなどでキャラクター操作中のコードのように頻繁に使って、しかもそのゲームの中心的なコードなら、そこは最終的には関数にしないほうが良いかもしれません。",
"title": "処理速度の問題"
},
{
"paragraph_id": 249,
"tag": "p",
"text": "このように、ゲームのジャンルによって処理速度に対する必要な水準が異なりますので、プログラミング時における関数などの利用の方針も異なります。",
"title": "処理速度の問題"
},
{
"paragraph_id": 250,
"tag": "p",
"text": "以上のように、何でも関数にすることは避けるべきです。関数は処理速度の問題がありますので、必要性のある部分だけ関数にするべき。関数を使わなくても、for文やif文などのブロックの構成を適切に組み合わせることで、コード中のmain関数以降の部分でコード共通化できることは色々とあります。",
"title": "処理速度の問題"
},
{
"paragraph_id": 251,
"tag": "p",
"text": "「共通性のあるコードだから」といって、大して長いわけでもないコードを関数に置き換える事は、速度維持には寄与せず、ゲーム制作のプログラミングとしては、悪手となるでしょう。",
"title": "処理速度の問題"
},
{
"paragraph_id": 252,
"tag": "p",
"text": "画面出力の場合も入力機器の場合と同じで、これらを操作する方法はOSごとに異なっています。先ほどあげた GTK+, Qt, SDLなどのライブラリはクロスプラットフォームの画面出力を提供しているため、これらを利用することで全てのプラットフォームで動くプログラムを作ることができます。",
"title": "処理速度の問題"
},
{
"paragraph_id": 253,
"tag": "p",
"text": "※未作成",
"title": "目次"
},
{
"paragraph_id": 254,
"tag": "p",
"text": "※未作成",
"title": "目次"
},
{
"paragraph_id": 255,
"tag": "p",
"text": "※未作成",
"title": "目次"
},
{
"paragraph_id": 256,
"tag": "p",
"text": "OSの種類によって、キーボード入力やマウス入力の受け付けのさいのプログラムの書き方は違う。",
"title": "目次"
},
{
"paragraph_id": 257,
"tag": "p",
"text": "Windows API での具体的な手順は『ゲームプログラミング/入力』で説明する。",
"title": "目次"
},
{
"paragraph_id": 258,
"tag": "p",
"text": "厳密にはプログラミングの話題ではないが、ゲーム製作では必要な知識なので、サブページで説明する。",
"title": "目次"
},
{
"paragraph_id": 259,
"tag": "p",
"text": "説明書や仕様書(しようしょ)の書き方については、『ゲームプログラミング/書類』で解説する。",
"title": "目次"
},
{
"paragraph_id": 260,
"tag": "p",
"text": "Visual Studio付属のフォームデザイナ(VSの用意するGUI自動作成ソフト)によるGUIオブジェクト作成では、RPG用には使いづらい。いや、ひょっとしたら上手に使う方法はあるのかもしれないが、様々な理由で難易度は高い。",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 261,
"tag": "p",
"text": "そこでまず、Visual C++で、フォームデザイナをなるべく使わずに文字や映像を出力する方法を考える。",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 262,
"tag": "p",
"text": "選択肢は、幾つかある。",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 263,
"tag": "p",
"text": "1. フォームデザイナを1つも使わない方式",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 264,
"tag": "p",
"text": "2. 1つだけフォームデザイナのパネルを使う方式",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 265,
"tag": "p",
"text": "フリーソフトでゲーム用ライブラリの『HSP』はWindows API を呼び出す仕組みになっています(HSP関連のサイトを見ると、Win APIプログラミングの解説をしている場合もある)。",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 266,
"tag": "p",
"text": "フリーソフトでゲーム用ライブラリの『DXライブラリ』は Direct X を呼び出す仕組みになっています。そして、ゲーム開発ツールのひとつであるウディタのソースコードは、DXライブラリとVisual C++ を使って書かれていると、作者が公表しています(ただしソースコードは非公開)。しかし、ウディタを用いたRPGプログラミングでは DXライブラリによるコーディングはしない。ウディタにはコード入力の機能は無く、マウス操作や、キーボード操作、キャラ名称や会話文などのテキスト文字や数値の入力のみに対応している。",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 267,
"tag": "p",
"text": "そもそも乱数とは何かという問題があるが、それは高度な数学的な議論になるだろうから、我々はその問題には深入りできない。",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 268,
"tag": "p",
"text": "ゲームにおける乱数的な処理では、事実上ランダムな値にならず、演出や調整のためにアルゴリズムが介入している場合も多い。例えばゲーム中のくじで「外れ」続くと、当たり確率が変動し、次からは当たりやすくなるアルゴリズムなども良く使われる。。",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 269,
"tag": "p",
"text": "ゲームは娯楽であり、実用目的のシミュレータではないし、アルゴリズム介入で、確率的にもいんちきが多いので、あまり厳密なランダム性が問題になることは少ないだろう。",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 270,
"tag": "p",
"text": "例えばさいころというのは典型的な乱数器だし、ゲームにもよく使う物だろう。",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 271,
"tag": "p",
"text": "ゲーム「桃太郎伝説」シリーズの開発者のさくまあきら氏、ハドソン社が、参考として他社RPGであるドラゴンクエストの乱数を真似しようとして分析したところ、初期ドラクエが戦闘ダメージのゆらぎについて高度な計算を使って実装していると思った部分が、実際には簡単な疑似関数だった(伝聞としてそう聞いた)、という開発談もあります。",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 272,
"tag": "p",
"text": "無印C言語には標準的乱数関数 rand()があるが、これを乱数発生に使うことに批判的な意見もあるし、機能もやや不足していると見れる。",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 273,
"tag": "p",
"text": "Windows64bit では int rand(void) の出力は 32bit 整数だろう。まず stand関数で初期化してから rand()を呼ぶごとに疑似乱数が帰ってくる。これの複数回の連なりが乱数列だね。帰ってくる値は0 以上 定数RAND_MAX の値以下。",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 274,
"tag": "p",
"text": "例えばさいころの数値が欲しいなら、rand の返り値を6で割った後、余りに1足せば、とりあえずそれらしいものはできる。",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 275,
"tag": "p",
"text": "RAND_MAXは rand()の属性として定数が与えられているだけだから(Windowsで0x7FFF)、この値の変更はできない。",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 276,
"tag": "p",
"text": "まあこれでもそこそこいい加減な乱数として機能するだろうが、最近ではもう少し改良された、質の高い乱数関数もある。",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 277,
"tag": "p",
"text": "また、改良された乱数関数は、乱数の範囲も指定できるから何かと使い勝手が良いし、バグを防ぐ効果もあるのだろう。",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 278,
"tag": "p",
"text": "↑例えば上述のコードは前編集者が示したものだが、これは .NETプログラミングですね。.NET のSystem::Randomクラスを使っている。.NETのクラスは普通、C#かVisual Basic で利用するので、Visual C++で使えるようにするには結構面倒な手管がいるが、その辺は読者諸兄、ヘルプやネット情報を参照して、適宜辿り付いてほしい。",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 279,
"tag": "p",
"text": "C++ の場合はむしろ、 #include <random> を宣言してそこで使える関数を使用するほうが簡単でしょうね。この場合でも、乱数としての精度も高いし、帰り値の範囲指定もできる。",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 280,
"tag": "p",
"text": "画像がひんぱんに変化するアプリでは、画面が、ちらつく事がある。画面のちらつきは、ゲームのように、画像を凝視するアプリでは、かなり利便性を損なう。",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 281,
"tag": "p",
"text": "キャラクターが1歩移動するだけで、画面全体がちらついたりする場合もあり、かなり、プレイヤーの不満になる。",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 282,
"tag": "p",
"text": "これは、ダブルバッファ(「裏画面」と、良く言われる)という技術で、解決を図る。",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 283,
"tag": "p",
"text": "Direct Xの用語では「スワップ チェーン」と呼んでいる。",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 284,
"tag": "p",
"text": ".NET Framework開発環境の C++や C#でもダブルバッファの機能があると解説されている。いくつかのGUIオブジェクトのプロパティで、ダブルバッファの設定項目がある。",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 285,
"tag": "p",
"text": "しかし前編集者が実験したところ、この機能を有効に使って確認することはできなかったとの指摘がある。ひょっとしたら何らかのマイクロソフトの解説に間違いがあって、工夫次第では利用できるかもしれないが、少なくとも今現在のこのページでは、その問題に関するリファレンスは提供できない。",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 286,
"tag": "p",
"text": "そこでやはり、以前の項目と同様、Win32 API または DirextX の利用をこのページでは考えたい。",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 287,
"tag": "p",
"text": "前編集者は、.NET Framework のフォームデザイナでは、ちらつき自体は解決できそうだが、グローバル変数の共有が困難だったり、アプリ内から終了コマンドが使えない、などの難点があると指摘している。",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 288,
"tag": "p",
"text": "ただ現編集者はこの2点に関しては、解決策はあると思うが、しかし特に調査はしない。",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 289,
"tag": "p",
"text": "前編集者は、.NETプログラムでゲームを作る難点をいくつも上げているが、おそらくどれも、.NET の仕様や全貌に精通すれば解決できるように思えるが、そもそもその全貌がかなり広大なので、解決の道のりは長いだろう。",
"title": "未分類"
},
{
"paragraph_id": 290,
"tag": "p",
"text": "数値(HPなどの各種パラメータ現在値)や文字列(例えば、プレイヤーの作成したキャラクターの名前)や現在地やフラグ状況などなど、セーブの機能は欲しい。一番簡単な方法は、C言語の fopen 関数のテキストファイル書き込み機能で、テキストファイルとしてセーブすることだろう。",
"title": "セーブ・ロード・データベース"
},
{
"paragraph_id": 291,
"tag": "p",
"text": "Windows API には CreateFile関数 があるが、テキストファイルでの素朴なセーブは一番簡単で単純なセーブ法だろう。そしてテキストファイルを読み込んでプログラムに各種変数を配置して、ロードとする。",
"title": "セーブ・ロード・データベース"
},
{
"paragraph_id": 292,
"tag": "p",
"text": "書き込みとしては、一番単純なC言語記法では、fprintf ですかね。C++としての書き込みをしてもいいし、読み込むのも、一番基本的な方法で。基本Cだとしたら fscanf で、この関数でテキストの数値も変数として読み込めるはずです。場合によっては atoi関数 で文字列→数値の変換をすることもあります。",
"title": "セーブ・ロード・データベース"
},
{
"paragraph_id": 293,
"tag": "p",
"text": "基本的にデータファイルは、OS もアプリケーションも、テキストファイルとバイナリファイルの2分類で考えるでしょう。実際にはテキストファイルもバイナリの集まりですが、慣用的、伝統的にテキストファイルだけ特別視することが多い。",
"title": "セーブ・ロード・データベース"
},
{
"paragraph_id": 294,
"tag": "p",
"text": "バイナリファイルでもデータとしてのファイルと、OS が機械語または何らかの仮想的な機械語として扱う実行ファイルがある。それらのバイナリは種類に応じて多くは冒頭にファイル識別子の情報があるだろうし、OS や アプリケーション側で工夫を凝らして、特定の条件を満たす場合しか動作しないようにしているだろう。そしてバイナリファイルを扱うときは、セキュリティの安全性も考慮するだろう。",
"title": "セーブ・ロード・データベース"
},
{
"paragraph_id": 295,
"tag": "p",
"text": "基本的にプログラム側は何でもありだが、識別子の判別その他、ある程度様々な考慮をしないと、困った事態が起こり、プログラマーが責任を問われることも起こるかもしれない。",
"title": "セーブ・ロード・データベース"
},
{
"paragraph_id": 296,
"tag": "p",
"text": "市販のパソコン用ゲームや同人ゲームでは、テキストファイルではなくバイナリでデータ保存するゲームの方が圧倒的に多いだろう。その方がそれらしいしかっこがつく。ゲーム開発ツール側自体も、そうなっている場合が多い。RPGツクールもウディタも、セーブデータの形式はバイナリ。",
"title": "セーブ・ロード・データベース"
},
{
"paragraph_id": 297,
"tag": "p",
"text": "テキストデータは基本エディタで開けるが、バイナリデータも内容によっては結構ぐちゃぐちゃの状態で開ける。バイナリデータはバイナリエディタで開ける。バイナリエディタのリードオンリーモードやバイナリビューアみたいなものがあれば、データを壊さないで結構安全にデータ調査できる。",
"title": "セーブ・ロード・データベース"
},
{
"paragraph_id": 298,
"tag": "p",
"text": "データ内容を秘匿したければ、バイナリ化だけではなく、暗号化も必要になるかもしれない。",
"title": "セーブ・ロード・データベース"
},
{
"paragraph_id": 299,
"tag": "p",
"text": "セーブ&ロード機能の実装時には、まずセーブ機能から作るのがやりやすいという。",
"title": "セーブ・ロード・データベース"
},
{
"paragraph_id": 300,
"tag": "p",
"text": "しかし最終的には関係関数の整備は、ロード機能が基盤となるだろう。",
"title": "セーブ・ロード・データベース"
},
{
"paragraph_id": 301,
"tag": "p",
"text": "データや変数を、一定のスタイルでセーブして、一方で正しいスタイルでロードする、この機能が必要なわけですよね。",
"title": "セーブ・ロード・データベース"
},
{
"paragraph_id": 302,
"tag": "p",
"text": "シリアライズされたデータを、型を決めたうえで配置しなければいけないから、ロードのプログラムの方が複雑に、面倒になる。",
"title": "セーブ・ロード・データベース"
},
{
"paragraph_id": 303,
"tag": "p",
"text": "結局データのシリアライズは、ロード機能が基盤となり、その機能の作りやすさが、セーブ機能の作りやすさも支配するようだ。",
"title": "セーブ・ロード・データベース"
},
{
"paragraph_id": 304,
"tag": "p",
"text": "RPGやシミュレーションゲームで、1回しか起きない特殊イベントを作りたい場合もありますね。例えば日本の中世の戦国シミュレーションゲームで、「桶狭間の戦い」が3回も起きたら困りますよね。まあ起きるなら起きてもいいけどね^^。信長君には敦盛を3回舞ってもらいましょう^^。",
"title": "ゲーム中の特殊イベント"
},
{
"paragraph_id": 305,
"tag": "p",
"text": "さて、リンク先ではその話題についての叩き台、「こうプログラミングしたら、いいんじゃない?」、という事を説明しています。",
"title": "ゲーム中の特殊イベント"
},
{
"paragraph_id": 306,
"tag": "p",
"text": "個人でゲームを作る時にはあまり考慮しなくていいのですが、シビアな仕事の世界では、スケジュール管理表が良く使われます。",
"title": "スケジュール管理"
},
{
"paragraph_id": 307,
"tag": "p",
"text": "「作業責任分担表」(TRM:Task Responcibility Matrix)といわれるスケジュール表から、それをグラフ的に図示したガントチャートといわれる表を作って、その表を見て作業計画を判断する。",
"title": "スケジュール管理"
},
{
"paragraph_id": 308,
"tag": "p",
"text": "ガントチャートでは普通、横軸に日程をとります。",
"title": "スケジュール管理"
},
{
"paragraph_id": 309,
"tag": "p",
"text": "商業ゲーム界でもガントチャートの横軸は日程です。",
"title": "スケジュール管理"
},
{
"paragraph_id": 310,
"tag": "p",
"text": "ガントチャートとして図示することで、ボトルネック、リスク要素、直感的にスケジュールの詳細や全体像が理解しやすくなります。",
"title": "スケジュール管理"
},
{
"paragraph_id": 311,
"tag": "p",
"text": "スケジュール管理のための、現実的、習慣的な工夫ですね。",
"title": "スケジュール管理"
},
{
"paragraph_id": 312,
"tag": "p",
"text": "このTRMとガントチャートは、IT業界だけでなく建築工事でも使われ、これを利用したボトルネックの洗い出しも、建築学の教科書に記述があります。",
"title": "スケジュール管理"
},
{
"paragraph_id": 313,
"tag": "p",
"text": "住宅の新築やリフォームをする時、建築業者がこの表を提示して、見せてくれることもあるでしょう。",
"title": "スケジュール管理"
},
{
"paragraph_id": 314,
"tag": "p",
"text": "業界人ではなくとも、こういう慣習を知っておくと、得るものがありますよね。",
"title": "スケジュール管理"
},
{
"paragraph_id": 315,
"tag": "p",
"text": "ゲーム界、特に商業ゲーム界では、ストーリーもゲームも全体から作っていくようです。アトラス社(ペルソナシリーズ、女神転生シリーズ、などを手掛ける)では、「ゲーム全体に血を回すのが先」、という言葉が良く言われていました。",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 316,
"tag": "p",
"text": "プレーヤーが見たいのは、物語の細部ではなく、ゲーム全体のストーリーやテンポ、総合像である、とは限らないのだが、しかし物語を含む創作物では、全体を見て重視し、そこから作っていくのはある意味王道、常套手段ではあります。",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 317,
"tag": "p",
"text": "ちなみにやや雑談的ですが、日本の週刊漫画は、その週その週での勢いや読者の興味の引き付けも大事なので、全体がないのに、その場その場で場当たり的に作られた事も多かったようです。",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 318,
"tag": "p",
"text": "現編集者が聞いたことのある話では、週刊少年ジャンプで連載していた本宮ひろ志氏が、不良少年物の漫画で、敵の不良少年グループと1対1000の喧嘩になり、さあいよいよ対決場に着いて勝負だってところで以下次号にし、そして実は本宮氏はその続きを全く考えていなくて、考えてみたけどどう考えてもどう描いていいかわからない^^;;;、そこで仕方ないのでイライラして近所の酒場に飲みに行き、そしてイライラしたままそこの常連達とあり得ない大ゲンカして^^;;、そのままボロボロになって家に帰って、2時間で次の号の漫画を描き終えた、と、本宮氏自身がメディアで語っていたのを聞いたことがあります。",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 319,
"tag": "p",
"text": "さて、コンピューターゲームである以上、ゲームのストーリーはシステムと連携、調和したものになるでしょう。",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 320,
"tag": "p",
"text": "そこで、ゲーム作家として、システムを先に決めた後ストーリー、そういう方法論の作者も多いようです。",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 321,
"tag": "p",
"text": "とにかく商業ゲーム界では常識的に、全体像から攻めていく。",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 322,
"tag": "p",
"text": "例えばドラマ脚本では、「ハコ書き」という方法がある。全体像に当たる「大ハコ」を記述してから、「大ハコ」→「中ハコ」→「小ハコ」と記述していく。",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 323,
"tag": "p",
"text": "しかし、本当にすべてのゲーム制作は全体から作る必要があるのか、という疑問はありますが、その方法論に従うとすると、",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 324,
"tag": "p",
"text": "などの工夫を凝らして、常識的な方法を遂行していくことになるでしょう。",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 325,
"tag": "p",
"text": "或いは、アルファ版(α版)を中盤から作り始めるとか...。α版の製作目的の一つとして、そのゲームが本当に面白いかの検証がある。面白くないと判断したら、制作中止もある。最初からではなく中盤から作ると、ゲームの全体像が見えるので、検証、判断がしやすい。",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 326,
"tag": "p",
"text": "つまり全体から攻めて、細部やゲームが作られていくわけですから、必ずしも冒頭部から作り始める必要はないわけです。",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 327,
"tag": "p",
"text": "ゲーム作者にもよりますが、商業ゲームシナリオでは、エンディングを早い時期に作る人も多い。",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 328,
"tag": "p",
"text": "システム面についても、先にゲーム全体のクリア条件を決めてから、あとから各ステージの条件を決めていくことが多いようです。",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 329,
"tag": "p",
"text": "エンディングの仮の、おおざっぱなシナリオ、そしてキャラクターの性格付けを先に決めておくと、ゲームの方向性と主人公達が目指すもの、ゲームの全世界像が作者やスタッフに明快になっていきます。",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 330,
"tag": "p",
"text": "基本的に商業ゲーム界では、全体→部分と細部、の構成を進めていきます。",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 331,
"tag": "p",
"text": "ゲームは必ず最後にラスボスと戦う訳では無いでしょうが、その戦いはゲーム中で最も高負荷になるでしょうし、全てのシステムが集積する場面でもあるので、エンディングを先に作ると、ゲームの最大負荷の検証ができます。",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 332,
"tag": "p",
"text": "3Dゲームでは、RPGなら戦闘シーン、アクションゲームならアクションシーンが、一般的に最も高負荷。",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 333,
"tag": "p",
"text": "負荷が高くて処理が落ちないかどうかも、この方法で確認できます。",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 334,
"tag": "p",
"text": "常識的、教条的物語手法、そして金と権威を持っている人間の言を神のように崇めるとしたら、たいていの物語は最後の最後が一番の見せ場になると考えられるでしょう。ストーリーを削る必要があるとすれば、最後以外の部分、という事になります。",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 335,
"tag": "p",
"text": "つまりラスボス戦は削らない。後の部分は削る可能性あり。だから最後を先に作っておけば(作れる範囲で)、もし制作過程で不測の事態が起こっても、重要部分はできているので、早く、上手にリリースできる。",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 336,
"tag": "p",
"text": "世の中では目的や目標を明確化せよ、と主張する人は結構多い。現編集者は懐疑的。むしろ他人を自分の都合いいように動かしたいから、その方向を明示したいのだろう。それより、我々の本当の目的と目標は何か、歩みを止めてちょっと考えてみろよ、と、言いたい。",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 337,
"tag": "p",
"text": "しかし結局世の人たちは目標をはっきり、言語化したがる。ゲームでもそれをすると、プレイヤーがゲームに引き込まれる、と言うが、実際にはそれはゲーム業界のカモになっている、インチキゲーマーだけだろう。",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 338,
"tag": "p",
"text": "とにかくカモたちは目的を欲しがる。目標や課題がゲーム中で明確になっていないと、疑問だらけになり、ゲームをやめて、業界にお金を落としてくれない。そこで設計の際、各ステージやエリアなどの冒頭で、そのステージの課題や目標などを明示する必要があるという。",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 339,
"tag": "p",
"text": "ファミコンなどの古いアクションゲームではゲーム本編では目標は語られていませんが、しかし説明書などではきちんとそれが語られており、実際にスーパーマリオブラザーズの第1作目の説明書では、目的はクッパを倒してピーチ姫を救出することだと語られています。",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 340,
"tag": "p",
"text": "RGBやシミュレーションゲームでは、初めの方は、操作説明のためのチュートリアルイベントになることも多いのですが、ここにも製作順序のポイントは指摘できますね。",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 341,
"tag": "p",
"text": "基本的にはチュートリアルの細部は後回しにしたい。と、いうのはゲーム本体の仕様変更が、製作過程で頻繁に起こるので、チュートリアルもそれに合わせて後回しにせざるを得ない。",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 342,
"tag": "p",
"text": "最初の段階でチュートリアルを作りこんでも、仕様変更になれば、その記述自体が不適になる。",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 343,
"tag": "p",
"text": "当初のチュートリアルイベントがそもそも必要かどうか。説明書、マニュアルに任せてもいいですよね。",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 344,
"tag": "p",
"text": "基本的にゲーム本体の仕様がかなり変更を含み場当たり的なので、チュートリアルは後回し、早くともゲームα版の時期になるでしょう。",
"title": "ストーリー制作、そして順序"
},
{
"paragraph_id": 345,
"tag": "p",
"text": "ゲーム制作の時は、自分が昔プレイして楽しかったゲームを思い浮かべるし、参考にもしますよね。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 346,
"tag": "p",
"text": "ただ、コンピューターゲームは明らかに、周辺技術が時間とともに、かなりの速度で発達、変遷していきますし、過去のゲームを参考にすると言っても、精神面、思想面での参考で、技術面ではやはり、最新の情報技術を取り入れたいと、誰もが思うでしょう。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 347,
"tag": "p",
"text": "編集者Hの意見",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 348,
"tag": "p",
"text": "別編集者 S の意見",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 349,
"tag": "p",
"text": "(参考)松尾芭蕉が「古人の跡(あと)を求めず、古人の求めたるところを求めよ」と言ってるようです。『韻塞』(いんふたぎ)が出典らしいです。おそらく、古典芸能の格言の元ネタか、あるいはそれを受けての発言でしょう。どちらが先かは知りません。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 350,
"tag": "p",
"text": "",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 351,
"tag": "p",
"text": "ファミコン時代の昔のゲーム機には、一画面に表示できるキャラチップ数(敵チップも含める)に上限がありました。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 352,
"tag": "p",
"text": "一画面中に表示できる限界は、だいたい、マリオが一画面中に数十人ぶんです。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 353,
"tag": "p",
"text": "このように、ビデオゲームで小さなキャラクタを、高速表示する仕組みを、「スプライト」と呼んでいました。マリオのキャラクター表示は小単位のスプライトを複数合成していたようです。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 354,
"tag": "p",
"text": "このキャラクター数の制限が、当時はゲームの設計にも大きな影響を及ぼしていたわけですね。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 355,
"tag": "p",
"text": "例えばシューティングゲームで、100体の敵機を表示することはできない。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 356,
"tag": "p",
"text": "しかしそれなりの工夫はあった。表示のタイミングを変えることで、なんとなく、多量のスプライトがあるように見せることはできた。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 357,
"tag": "p",
"text": "つまり、",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 358,
"tag": "p",
"text": "して、切り替える、うまく、素早くとか?",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 359,
"tag": "p",
"text": "上手にプログラムを作ればそこそこ上手くいったようですね。それでも、キャラクターが多いと、一瞬、消えたりしている。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 360,
"tag": "p",
"text": "ファミコン上における実際の技術限界の正確な数値は、別の資料を参照していただくとして、あまりあてにならない数字として例えば、横1列上には 8体目までしか表示できなかったようです。マリオは一人で2*2=チップ使っていた。だから横一列では 4体までしか表示できませんね。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 361,
"tag": "p",
"text": "例えばシューティングでは、敵機の他に、弾丸などもスプライトでしょう。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 362,
"tag": "p",
"text": "マリオが4チップなように、巨大ボスなんかチップ数をかなり使っているでしょうね。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 363,
"tag": "p",
"text": "そしてチップ数が多いから、速度が遅くなるのでしょうか、何か我々の昔のゲームをプレイした記憶では、巨大ボスの動きは緩慢でしたよね。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 364,
"tag": "p",
"text": "しかしやや脱線しますが、巨大なキャラクターは何となく動きが遅いという我々の固定観念がある一方で、レスラーやヘビー級ボクサーはかなり動きが速い。相手の体が大きい上動きが早ければ、もう勝てないね。座して死を待つしかないか^^;;;。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 365,
"tag": "p",
"text": "ファミコンのマリオの横スクロールでは、例えば地上ステージの空は、青一色で描き換えを行わない。低地の地面の障害物周辺だけを動かしていたようですね。動かす部分はプログラムでの描き換えが必要だし、動かない部分は背景として、描き換える必要がない。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 366,
"tag": "p",
"text": "書き換える必要のない背景表示は当然プログラムの負荷も少ないですよね。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 367,
"tag": "p",
"text": "ですから昔のレトロゲームの雰囲気や映像、仕様は、当時の技術の制限、影響を受けた上でその形態になっていたという事で、今は技術が発達したので、様々な斬新な映像表現や、演出を駆使できる。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 368,
"tag": "p",
"text": "一方で最新の技術を駆使したうえで、過去のレトロな雰囲気を再現、表現するという道もあるでしょうね。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 369,
"tag": "p",
"text": "昔のブラウン管テレビのドットは、にじみが大きい。これはテレビ画面の性質なので、ゲームでも映画でもバラエティでもドキュメンタリーでも、解像度画面としてのにじみは同じように大きい。今の液晶画面が完全ににじみがないかどうかは怪しいが、ブラウン管よりは少ない。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 370,
"tag": "p",
"text": "そのため、当時の画像データをそのまま現在のパソコンで表示しても、にじみによるアナログ感がなくなり、荒い画像に見える。当時のゲーム攻略本にあるような写真画像は、同じデータではあるのだが、現在では上手に再現できない。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 371,
"tag": "p",
"text": "解像度だけではなく色についても、にじみの色の重なりで、昔の映像の方が豊かな色に見え、現在では雰囲気の再現はうまくできない。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 372,
"tag": "p",
"text": "昔のゲームはアナログ技術だからこその、独特の雰囲気を表現していた。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 373,
"tag": "p",
"text": "ですから昔のゲームのレトロな雰囲気は、データとしての昔の仕様をそのまま使っても再現できず、むしろ昔の画像写真の資料を見ながら、現在の技術、現在の機材によってその雰囲気を再現することを目指すことになります。現在では様々な画像フィルターも作れますから、そういうものの利用も有効でしょう。あるいは過去のデータ、仕様をそのまま使うなら、それは新たな画像世界になるかもしれません。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 374,
"tag": "p",
"text": "過去の低解像度画像を使ったゲームは、レトロではなくむしろ新ジャンルだという指摘があります。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 375,
"tag": "p",
"text": "90年代のカラー携帯ゲーム機の画像データをそのまま使って現在の液晶画面に表示すると、当時のディスプレイは走査線が太いので、画面として縦横比が変わってしまう。縦横比を補正すると走査線部分の黒線や余白が入り、それをドットで埋めて補正すると、画面のギザギザが目立ってしまうようです。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 376,
"tag": "p",
"text": "つまりディスプレイの性質が90年代と2020年代とで違うので、レトロ画面の再現はかなり困難、最初から目指さない方がいいだろうという意見もあります。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 377,
"tag": "p",
"text": "パソコン市場では、1999年ごろからノートパソコンが普及し、液晶ディスプレイも安価で出回ってきた。そこでにじみの少ないくっきりした映像が主流になってきますね。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 378,
"tag": "p",
"text": "基本的にディスプレイはブラウン管→液晶と変わり、解像度は大きくなる一方です。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 379,
"tag": "p",
"text": "プレイステーション2あたりからは家庭用ディプレイの切り替えが起こり、もはやブラウン管でのプレイ自体がなくなる。 アナログ放送は2010年ぐらいまで続いたでしょうか。しかし家庭ではゲームをするにしても、普通に放送を見るにしても、DVDを見るにしても、ブラウン管から液晶や、プラズマというのもありました、画面の解像度自体も高くなっていく。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 380,
"tag": "p",
"text": "そして画像のドットはにじみの少ないくっきりしたものへ変わっていきます。最近はパソコン画面でも、TVでもドットの縦横は等しい正方形ですが、ブラウン管はそうではなかった。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 381,
"tag": "p",
"text": "だから、当時はドットで絵を描く時も、長方形ドットです。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 382,
"tag": "p",
"text": "しかも、ゲーム機やパソコンの種類、さらにはアーケードゲームの基盤といったハードウェアの種類ごとに、コンピュータ側でのドットの縦横比の管理は違っている(らしい)。このため、移植のたびに、ドットは書き直しになったようだ。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 383,
"tag": "p",
"text": "昔は、というか実はいまでも、CGや画像の縦横比が正確ではない映像を見る事はありますよね。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 384,
"tag": "p",
"text": "現在のパソコン用のドットエディタ(ドット絵用の画像制作ツール)は1ドットが正方形だが、ファミコン時代は1ドットが(ドット用紙の時点で)少しだけ長方形。(なお、画像制作ツールの作り方については、『ゲームプログラミング/画像ファイルの作成プログラム』というコンテンツがこのサイトにある。)",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 385,
"tag": "p",
"text": "ファミコンの色数制限は52色から4色×4パレット(1パレットあたり4色)を使えると言われている。しかし実際には、4色のうち1色は透明色として利用される色であり、全パレット共通の色になる(だから3×4=12色が使える)。 スプライトのパレットとは別に背景のパレットがあるので実際にはもっと多くの色数が一画面内で使えるが、しかしその他さまざまな制限があるので、合計で一画面内で25色が使えると言われる(12+13=25)。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 386,
"tag": "p",
"text": "論理的には25色だが、ブラウン管のドットの滲みやテレビのアナログな仕様から、結局はなかなか豊かな映像が当時も見れたと言っていいのではないだろうか。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 387,
"tag": "p",
"text": "しかしレトロなゲーム機では、さらにメモリ容量やストレージ容量などの制限もあり、仕様上の最大色数を気軽に利用できたわけではないかもしれない。こういう制限もあったからか、ネットではファミコンの色数が「4色」や「8色」、スーパーファミコンの色数が「16色」や「256色」、とも言われることがある。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 388,
"tag": "p",
"text": "",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 389,
"tag": "p",
"text": "外食チェーン店のマクドナルドが、子供をターゲットにした商売をしており、子どもの頃に気に入った味は、大人になっても食べ続けるという販売戦略です。例えば日本マクドナルドの創業者、藤田田(ふじた・でん)によると「人間は12歳までに食べてきたものを一生食べ続ける」と言っています。だから子どもの好きそうな味の料理を作ったり、あるいは子ども向けの定職に、子どもの好きそうなオモチャのオマケをつけたりします。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 390,
"tag": "p",
"text": "12歳と言い出した経営者は誰が最初なのか調べても良く分かりませんでしたが、そういう意味の話です。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 391,
"tag": "p",
"text": "ゲームというのは色数も少ないし、静止画も多い。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 392,
"tag": "p",
"text": "ファミコン時代から、同じ色長時間の表示は、ディスプレイの焼き付きを起こすので、常にそれなりの工夫がされていたかもしれませんね。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 393,
"tag": "p",
"text": "静止画を避ける、時々背景を変える、背景色を光のエネルギーを持たない黒にするとか...",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 394,
"tag": "p",
"text": "パソコンでは昔からその工夫がありましたね。スクリーンセイバーという機能もある。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 395,
"tag": "p",
"text": "とにかく一つのドットに同じ色が長時間表示されると...ちょっと危ない。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 396,
"tag": "p",
"text": "焼き付きの問題は昔も今もありますよ。昔のブラウン管は焼き付かないという主張が時々あるようですが、事実ではないでしょう。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
},
{
"paragraph_id": 397,
"tag": "p",
"text": "現代のテレビ受像機には、焼きつき防止のために「ピクセルシフト」という機能がある。これは画面上の映像の表示位置をタイミングごとに微妙にずらす機能です。こういう機能がすでに搭載されているので、ゲームソフト側で焼き付き防止を必要以上に考慮しなくてもいいらしい。液晶モニターは、焼きつきが起きにくいという。ただし有機ELはどうか。知りませんね。現編集者も前編集者も知らない^^;;;。",
"title": "昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷"
}
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| null | <div class="pathnavbox">
* {{Pathnav|ゲーム}}
* {{Pathnav|工学|情報技術|プログラミング}}
</div>
== 概観 ==
このWiki参考書では、コンピュータを用いた[[w:ゲーム]]のプログラミングを扱います。つまり、いわゆる「テレビゲーム」や、[[w:コンピュータゲーム|コンピュータゲーム]]に関する記述についてです。
ここでは家庭用のパーソナルコンピュータで扱える範囲の事柄、それらのゲームソフトをつくるためのプログラミングについて議論します。必要に応じて家庭用ゲーム機の話題にも触れますが、あくまで派生的なものです。本書はプログラミングの教材であるので、大多数の読者が最初にプログラミングで触れるであろうパーソナルコンピュータでのプログラミングを、特にことわらないかぎりは想定しています。
用語に関して、コンピューターゲームの世界独自なものもあるでしょうから、適宜『[[ゲームプログラミング/コンピュータゲームの種類]]』などを参照してください。
== 本書の目的 ==
この教科書『ゲームプログラミング』の目的は、題名にもあるとおり、プログラミングによってゲームを作るための技術の参考資料を目的としています。
ゲームクリエイターやゲームデザイナー(絵描きではなくゲームの設計者のこと)のためではなく、プログラマーのための教科書です。
したがって本書では、ゲームとは関係の少ない一般IT企業での仕事のしかたについての記述もあれば、製造業系の組込ソフトなどに関する概要的な記述もあります。
なぜなら本書はゲームクリエイターではなく、たまたま何らかの理由でゲームを作っているプログラマーのための教科書だからです。たとえゲーム会社を退職しても、他の一般IT企業に転職してもプログラマーとして応用できることなども目指して本書は書かれています。
従って、紹介する話題が、かなりIT系、テクノロジー系の話題に片寄っています。本書で紹介するクリエイター論やデザイン論は、派生的なものにすぎません。
;本書を扱う上での注意点
特にことわりのないかぎり、本書ではC言語でのプログラミングによってゲームを作りたい読書を念頭に説明しています。
だから、ゲームの生産効率性を無視してでも、本来ならRPGツクールのような開発ツールを使ったほうが早いシンプルなゲームの場合ですら、本書ではC言語または他のプログラミング言語での開発にこだわった方法を説明している場合もあります。
;その他、本書について
このページとそのサブページだけを見ていると本書は「ゲームクリエイトの教科書かな?」と捉えられるかもしれませんが、
しかしこのページとは別に本wikibooksには「[[プログラミング]]」というページがあり、そこではC言語やJavaなど代表的なプログラム言語のwiki教科書にリンクしています。ゲーム限定の話題ではないですが、プログラミングのコードについても、そちら『[[C言語]]』や『[[Java]]』やなどの教科書のほうが(実際に動作するコードの量が)充実しています。また、Visual C++ での画面出力については『[[Windows API]]』に入門的な説明があります。
本書『ゲームプログラミング』はそういったプログラミング教科書一覧の一部でもあります。C言語やWindows API の教科書では、これをどうやってゲームのプログラミングに応用すればいいか説明できないので(本wiki『[[C言語]]』はけっしてゲーム目的のページではないので)、ゲームの実際としてプログラミングの話題を切り離すために本書『ゲームプログラミング』は存在しています。
なので本書にゲームデザイン論やクリエイター論などの内容の充実は期待できません。
本書『ゲームプログラミング』は現状、プログラマー目的以外には対応できないかもしれません。もしプログラマー目的以外の無料のwiki教科書が欲しい方は、現状では、自分で本wikiに加筆するか、あるいは本書『ゲームプログラミング』とは別に新規Wiki執筆を検討していただきたい。
== ゲームを作りたいな、よし、ゲームを作ろう。でも… ==
=== しかし自分の本当の目的ってゲーム作り? ===
「ゲームを作りたい」と思ったのなら、まずはあまり細かい難しいことは考えず、実際に作り始めてみるのが一番いいと思います。もちろんプログラミングについてほとんど何も知らないのなら、ある程度の勉強は必要ですが、ある程度の知識があるのなら、プログラミングの技量や知識の充実を気にするよりは、実際にゲームの完成を目指してプログラムを書いてみるのが一番いいようですよ。その過程でプログラミングの学習や経験は積んでいけますしね。JavaScriptやPython、無料でプログラミングに取り組める環境も、今現在では充実しています。
しかし、ゲームをプレイするのが好きだからと言って、ゲームを作る、までが本当に自分が好きかどうか、試しに少し作ってみたら、少し考えてみるといいですね。
例えば読者の中には、「私はRPGが好き」という人も多いでしょう。
RPG が好きという事はおそらく、よくRPGの題材になる西洋ファンタジーのストーリーや世界も好きという場合が多いでしょう。そして一方で現実のコンピューターRPGで魅力的に提供される、イラストや音楽が好きという場合もあります。
実際のゲーム業界の人々も、ゲームを彩るイラストレーションや音楽がいかに重要な要素かを語っています<ref>川村元気『理系に学ぶ』、ダイヤモンド社、2016年4月21日第1刷発行、P85</ref>。
さて、ここで問題なのですが、「ゲームを作りたい」と貴方が思っていたとして、あなたが本当に作りたいのはゲームなのか?あるいは本当はイラストが描きたかったり、音楽を作りたいのではないか?
…というのは、ゲームというのは総合的な分野ですから、イラストや音楽はその要素として確実にありますが、それ以外、プログラミングやシナリオなど、様々な創作や創造が必要で、全ての作業量はかなり多いものになるでしょう。
そしてゲーム、コンピューターゲームにはゲーム独自の世界観があって、現実や小説や映画とは違う、独特の法則に支配された世界を作る必要があります。ある意味リアリティを持たない、リアリティから外れた世界です。だから、小説のようなリアリティにこだわるなら、ゲームは不向きかもしれません。
ゲーム作り始めの時点では、これらの判断は明確でなくても勉強目的でも構いませんが、しかその内「自分は本当にゲームを作りたいのか? Yes or no?」という疑問への答えが必要になるときがくるかもしれません。
試しにゲームを作ってみて、もし自分の本当の目的がゲームでないと分かったなら、それ以外の活動に移るのも、取る道の選択肢でしょう。
;給料は安い
職業として、商売としてゲームを作る場合、ゲームプログラマーの給料は洋の東西を問わず、安い事が知られており、書籍などでも言及されています。たとえば『CAREER SKILLS ソフトウェア開発者の完全キャリアガイド』(ジョン・ソンメズ 著)という欧米人のプログラマーの書いた本には、アメリカのゲーム業界ですらハードワークの割に賃金が低い事が記載されており、もし給料の高い仕事につきたいならウォールストリート(※米国の金融ウォール街のこと)のための仕事をするべきだと書籍中で指摘しています。
日本でも同様にゲーム業界の報酬が低いことは知られており、多くのゲーム会社の伝記漫画でも、よく語られています。
アニメーション業界と比べたら、ゲーム業界のほうが報酬が高いことは事実かもしれませんが、これは実は恐ろしいことに、アニメーション業界の報酬が異常に低いだけで、アニメーション業界よりはましだけど、結局は…というのが現状でしょう。
=== 同人ゲーム以外の発表の場 ===
2001年ごろの日本はネットを活用した同人ゲーム黎明期、フリーゲーム黎明期で、実験的な時代でもあり、多くのイラスト愛好、創作者や音楽創作者がゲーム制作に手を染めていたようです。この頃、まだイラスト投稿サイトや小説投稿サイトといったものは無かったか、あったとしても小規模でマイナーなものでした。
しかし2010年のあたりから各種の投稿サイトが普及したことにより状況は変わり、むしろ現在では、小説やイラストを発表したい人はそのジャンルの投稿サイトに直接アクセスしたほうが早く、そのためゲームを通して発表するのは人によっては廻り道かもしれません。
それをわかったうえで、それでもゲーム制作に身を投じるかを考えた上で、「よし、自分はゲーム制作をしよう」と思えるなら、ゲーム制作をするのが良いでしょう。
実際、今現在の作曲家やイラストレーターは、ゲームに関わったとしても、専門家として楽曲やイラストを提供するという立場に過ぎない場合もあり、自分自身が主体になってゲーム制作をする人は、プロアマ問わず少数派のように見えます。
同人ゲームの世界でも現在は(2021年頃に記述)、プログラマー系の作者が圧倒的に多い様です。
しかし、専門外の人だからこそ、メディアミックス的な意外な視点で新しいものが作れる可能性もあるかもしれません。コピーライター、作家の糸井重里が、マザー2の企画にたずさわった例もあります。しかし、あくまで「可能性」であり、成功はけっして保証されてはいないので、読者の自己責任でお願いします。
今現在のゲーム専門学校のカリキュラムはプログラミングが主体です。CGの授業は、週に2時間程の様。一方でゲームCG、或いは、一般CGに特化した学科もある様です。
あるWikibooks編集者Aは、もしイラストを描きたいなら、イラストの世界で描くのが安全、と考えています。ゲームプログラミングについては、プログラムを書ける人は絵コンテも描けそうだし、基本的にある程度の作図的なイラストを描ける人は多いだろうから、別にプログラミングに専念しろとは思っていません。
さて、読者がゲーム制作を職業として目指すのかどうかはともかく、とりあえず、ゲーム業界の状況を知っておくのが有用でしょう。
結局商業界の状況が権威をもってその分野を支配しているのがこの社会の基本なので、趣味でも職業でも、業界周辺のことを知っておくのは得ることが多いはずです。
文献『レベルデザイン徹底指南書』では、現実世界で自分が新しいスキルを1つ覚えたら、古いスキル1つはどれか忘れる必要があることを説いています<ref>大久保磨『レベルデザイン徹底指南書』、2016年12月14日初版第1刷発行、P81</ref>。著者は、最初はグラフィッカーでしたが、しかしプランナーに転職したので、グラフィック関係の技能は仕事では「忘れて」しまった、という内容を述べています。ただし、比喩的に「忘れる」とは言っていますが、実際には忘却し無くなってしまったわけではなく、仕事では時間の都合により両立できないので、グラフィック関係の技能は例え話で「忘れた」、のであり、現実にはグラフィッカー時代に培った観察眼をプランナー時代の現在でも活用している、と、書籍中では述べられています。
このことは職業、あるいは技能とは一般的にそういうもの、と考えることができるでしょう。
ゲーム業界のプランナーに限らず、演劇の世界でも舞台監督の仕事がそんな感じであり、ついつい大道具とか小道具とかを舞台監督が手伝ってしまうと本来の管理業務に支障をきたすので監督は手伝わないように(監督は指示を出すのに徹さなければならない)、監督は自身を注意する必要があります<ref>杉山純じ 監修『部活でスキルアップ! 演劇部 活躍のポイント 増補改訂版』、メイツ出版、2023年5月15日 第1版・第1刷発行、P.117</ref>。高校生向けの演劇部の本にそう書いてありました。こういう分担作業の出来ない人は高校教師以下なので、反省してください。
{{コラム|漫画家大塚志郎のアドバイス|
同人ゲーム界では、ゲーム制作と、イラストまたは作曲などを一人で兼ねている作者も、ある程度は居ます。一方ネットの世界には様々な簡単に利用できるフリー素材もあるので、イラスト作画や作曲をしなくてもゲーム制作は可能ですよね。
一人でイラスト作画や作曲をしながらゲーム制作をするのはある意味マルチタレントだとも言えますが、現実にその創作をしている人たちは、かなり年長のこの分野の熟練者が多いようです。若い19歳ぐらいの頃に、それらマルチジャンルを両立するのは、一般にかなり困難なことだと思われます。
漫画家の大塚志郎は、漫画家を漫画創作の手本にするならデビュー時代を手本にするのが良い、と、漫画家向けの技法の教育漫画で語っています。
大塚は、漫画家の人生のうちで、これからデビューを目指している新人に近い境遇にあるのは、ヒット後の漫画家の生活状況ではなく、まだ無名・マイナーな時代の態度・生活だ、と描いています。成功後の熟練した漫画家より、若いデビュー直後の作家をお手本にするのがいいだろう、という主張ですよね。
さて、それでもデビュー時代から複数ジャンルの同人活動を均等に兼業する意思が硬いなら、それはそれでひとつの考え方ですが、上述のリスクを知っておく必要があるでしょう。
}}
=== ゲーム業界は産業のエンジン役? ===
かつてはゲーム産業が、日本のIT産業やデジタル家電産業の中心的・牽引(けんいん)役であった時代がありました。しかし、2010年以降、この考えは当てはまらなくなっています。
PlayStation1~2あたりまでの時代には、経済評論誌の未来予想でも、「もしかしたら今後、家庭用の据え置きゲーム機がパソコンの代替品として、家庭のリビング家電の標準品になるかもしれない」という予想があった。ゲーム産業がそのような牽引役として、経済界から期待されていました。ソニーが国産CPUをプレステ2〜3に搭載したり、WindwosのマイクロソフトがXBOXでゲーム機に参入したり、そういう時代です。
しかし2020年代の今は違います。結局、2020年代のゲーム機に使われてる技術や部品は、パソコン用の部品や技術の流用、ゲーム機のCPUも、今やインテルなどのパソコン用CPUをゲーム機でも使っています。
もはや現代は、ゲーム業界は、産業のエンジンではないようです。
ですから今現在、新しい技術に興味ある人は、ゲームにこだわらず、直接的にその技術を勉強し改良したほうが近道です。
たとえば、インターネット技術を使って何か新しい事をしたいなら、ゲームを作るよりもwebアプリやサーバーwebサービスを作るべきだし、目的のネットワーク用ソフトウェアをそのまま制作したほうが早いし確実です。
古い経済知識の先入観にとらわれず、無理にゲーム制作にこだわらないほうが、自分自身の技能やキャリアも開けていくでしょう。
2010年に出版された商学書籍『メイド・イン・ジャパンは終わるのか』には、「しかしながら、ファミリーコンピュータで世界に攻勢をかけ、その後圧倒的な強さを誇っていた日本の家庭用ゲーム産業も、90年代末からはその競争力にかげりがみえはじめた。日本の国内市場は伸び悩み、成長率は鈍化傾向にある(図表7-3)。」とあります<ref>青島矢一ほか『メイド・イン・ジャパンは終わるのか』、東洋経済、2010年8月12日発行、P.263</ref>。
その「図表7-3」の統計値によると、
:ファミコン発売の1993年には2268億円、
:スーファミ発売の1990年には2430億円、
:プレステ1発売の1994年には3882億円、
:1995年には急成長して4769億円、
:1997年には4795億円で、ほぼこの頃がピークであり、
:2000年には3768億円にまで低下(プレステ2の発売年)、
:2005年には3151億円まで低下(XBOXの発売年)、
である。(青島らが『レジャー白書』、『情報メディア白書』、『月刊トイジャーナル』、『CESAゲーム白書』などをもとに作成した図表の統計値です。)
<!-- ところで前編集者Sさん,これって正確には何の数字,金額なの?それを後で書き足しておいてほしいんだけど…。あれかな?一年のこの国のゲーム産業の売上高? -->
また、2010年の時点の商学研究では、1997年を境に、ゲームソフト市場で競争する企業数が増加傾向から減少傾向に転じた<ref name="m289">青島矢一ほか『メイド・イン・ジャパンは終わるのか』、東洋経済、2010年8月12日発行、P.289</ref>、とも言われています。
書籍『メイド・イン・ジャパンは終わるのか』にも、引用文「家庭用ゲームは日本がその本格的立ち上げを主導し」<ref name="m91">青島矢一ほか『メイド・イン・ジャパンは終わるのか』、東洋経済、2010年8月12日発行、P.91 </ref>と書かれているぐらいで、1990年代は日本のインパクトが強かったようです。
なお、携帯電話の分野で、日本は国際的な地位を喪失したのに対し、デジタルカメラとゲームは「現代」(参考文献の著作時2010年ごろ)でも日本が主要な地位にある<ref name="m91" />。
{{コラム|読書について|
ゲーム業界と関連のない文献も、この教科書では出典として書かれていますが、これはこの頁の主要執筆者Sが、多量の市販本を読む以外に知的活動の方法を知らないことと、自分自身の文章の権威と信頼性を、著名人の威を借りて確立したいからでしょう。
ゲーム業界を志望するなら、ゲーム業界人の書いた本は少なくとも何冊かは読んでおくといいでしょう。
ネット上では、業界人ではないのにもっともらしく書かれた文章も多いですし、おそらく本Wikiの執筆者にも本格的なゲーム業界関係者は一人もいないでしょう。
業界人達のSNS発言ではなく、現代では書籍があるので、実際に書籍を手に入れて読むのがいいですね。書店で販売される書籍というのは、けっして著者だけの意見でなく、編集者や校正者、周辺の職業人達が査読をして、内容の信憑性を確認しています。
<!-- ニュース解説者の池上彰(いけがみ あきら)が、たしか2011年くらいのテレビ番組で言っていたことだと、編集者Sは言っている。 -->
何十冊も本を読むよりはプログラミングを書く実践のほうが重要でしょう。
『ゲームデザイン プロフェッショナル』著者であるFGOクリエイターも、ゲーム開発の書籍は読んでおくべきだと忠告しています<ref>『ゲームデザイン プロフェッショナル』、P234</ref>。また、ゲームデザイン本で学んだ知識は、ゲーム業界以外でも仕事術として活用できます。たとえば上司への業務報告の報告・連絡・相談(ホウ・レン・ソウ)などの考え方は、ゲーム業界でなくても活用できます<ref>『ゲームデザイン プロフェッショナル』、P332</ref>。
いっぽう、もし最新IT技術を勉強したいなら、読むべきは、ゲーム制作の解説本ではなく、そのIT技術の解説本など、そのものの書籍を読むほうが近道でしょう。
}}
{{コラム|ゲーム、産業、コンピュータに関する多少の昔語り|
ゲーム機が産業のけん引役かと語られた時期は、おおむね2000年以降~2010年あたりまで、です。
現・経済評論家の池田信夫(いけだ のぶお)は、1980年代の当時NHK記者だったのですが、彼は当時のIT業界やゲーム産業も取材しており、80年代当時は経済界などから未来技術として本命視されていたのは人工知能だったが、実際に流行した技術はゲーム産業だった、というような内容のことをブログで発信したことがあります<ref>https://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51292691.html 2007年02月23日22:03 2022年11月23日に確認.</ref>。なお、池田は、「大手コンピュータ・メーカーは、ゲームを無視した(*)。」と書くが、実際には90年代にもNECのPCエンジンや、富士通がスポンサーについたPCゲームソフト、ゲーム業界ではなくアニメ業界でも電機メーカーだが東芝のスポンサーしたOVAや大手ではないがパイオニア社のスポンサーしたOVAなど幾つかあるので、少し事実と違うように思う。
1998年頃、評論家の岡田斗司夫が、未来予想の一貫として、「これからゲーム機が、(パソコンではなく)家電の中枢になるだろう」という内容の未来予想をしていました。岡田の著書『東大オタキングゼミ』(自由国民社、1998年)で、この言及が読めます(たしか)。岡田の東大での講義を加筆修正してまとめた書籍なので、実際の講義はその数年前に行われていたのだろう。
岡田の東大での講義は東大生のその後の進路、官僚や大企業のビジネスマン達に大きな影響を与えただろうし、新進評論家として、この国の政治・経済人達も、その言論を多少参考にしたかもしれない。
実際、2008年(リーマンショックあたり)くらいまでの日本の家電業界の投資は、ソニーがゲーム機のCPUを作ったことがありましたし、岡田の予想を参考にしているような面もありました。
ですが実際の2001年以降の家電業界の結果は予想とは少し外れました。まず
:*冷蔵庫もエアコンも全くデジタル化(IoT化)されず、家電のほとんどが外部からのコンピュータ制御を必要としない状況。
:*個々人が持ち歩いているデジタル家電は、携帯ゲーム機ではなくスマートフォンになった。
:*パソコンは多くの家庭に今もインターネット用端末などとして残り続けている。
一方岡田は東大オタキングゼミで、98年当時の時点で任天堂が莫大な現金資産(たしか数千億円ほど)を持っていることに注目しています。
一般の大企業は、現金ではなく株券や不動産などの形で資産を蓄えています。しかし任天堂は、銀行口座の現金だけで数千億円という、非常に資金力の高い企業でした。今や世界的なゲーム大企業になっています。
また、日本だけでなくマイクロソフトのXBOXなど、実際に欧米の企業もゲーム機に参入していた。このへんの雰囲気は、動画サイトでXBOXの開発談等、マイクロソフトの開発動画を見てみると、この企業もゲームが単に市場だけではなく技術としても意義がある、と、感じていた雰囲気がつかめると思います。
そして90年代の岡田が先ほどの著書で言うには、おおむね「よく人々はスーパーコンピュータなどの大型コンピュータに未来を夢見るけど、これからの技術はむしろ小型、短小な軽量端末の開発だ」といった内容(手元に書籍がないので言い回しは多少は違うかもしれません)。
しかしすじ肉しちゅ~はなぜこんなに岡田を誉めそやしたいのかね? 岡田のパシリ? 腰ぎんちゃく?
また評論家の阿部弘樹によると、90年代の当時の少なくないゲーム消費者は汎用機(パソコン)を不信していました。汎用機から出るゲームはつまんないのばっか、と、と考えていた人が多かったようです。岡田も同様の認識であり、「ゲームに限らず汎用機で例外的に優れたソフトがあっても、需要があるなら専用機が開発されているはず」という認識であり「だからパソコンではなくゲーム機こそが未来技術だ」と、主張していました。
とは言え実際、パソコンゲーム出身のゲームでも、「信長の野望」など人気作は、スーパーファミコンやプレステに移植されています。
ソニーからプレイステーション2が出たときは、当時のソニー経営者はDVDも見れる汎用機としてインタビューなどで宣伝したが、数日後に広報・宣伝がゲーム専用機として宣伝しなおした、と阿部弘樹が論じました。
だからゲーム機というのは、本来はデジタル家電の中枢端末を目指しているのだが、表向きはゲーム専用機、と、多くの人たちが見做す事になる。
産業としてのゲームの重要性は、90年代ではあまり語られていなかった。経済評論誌で語られるようになったのは 2000年以降のようです。
}}
=== ゲームプログラミングは面白い。しかし、そんな楽な事ではない。 ===
ここでいう「プログラミング」とは、C言語などのプログラム言語による開発のことです。RPGツクールなど開発ツールによるゲーム制作の話は原則していません(本書『ゲームプログラミング』はあくまでプログラミングのための教科書です)。
さて、よくネットや、あるいは日常でも(C言語などによる)「ゲームプログラミングは簡単だよ。イラストやシナリオのほうが難しい。」、などという人がいますが、この発言の心は、「俺はプログラミングもイラストもシナリオも出来る凄い男だぜ。しかもプログラミングなんて簡単だし、むしろクリエイティブなイラストやシナリオの方に精力を費やす偉い奴だぜ^^」という、世間に良くいる武勇伝、自慢を語りたがる、インチキ親父が吹かしているだけなので、あまり真面目に取り合わないのが正解だと思います。
まず第一に、不当にプログラミングの価値を貶めている言説ですよね。
Visual C++またはVC# 、あるいは Direct Xなどを使ってプログラミングすることは、そんなに簡単なことではないでしょう。
ゲームプログラミングの入門書などには、初心者でも理解できそうな比較的簡単ないくつかのサンプルコードがありますが、それは初心者でも簡単に書けそうな技術だけを抜粋してるという、あくまで例外です。
RPGならたとえば、ドラクエ3のような戦争画面の行動順を処理するソート機能をつくるだけでも一苦労ですし、ほかにも道具・アイテムなどの自動整理をはじめとする標準機能を作るだけでも一苦労です。
決して上手い人のサンプルコードをコピーアンドペーストをして終わりという訳にはいかず(そもそも現状そのようなサンプルコードがネット上に無いですが)、もし仮にサンプルコードがネットに公開されていても、自作品に組み込む際にさらにそれをデバッグ(決してテストプレイの意味ではなく、実際にコード修正が必要になります)しなければならず、プログラミング言語の理解が必要です。
ゲームのプログラミングは決して楽ではないし、仮にもし楽だとしたら、じゃあゲーム会社のプログラマー職の人の仕事は何なんだ・・・という疑問につながりますよね(デマを言ってる人は、この疑問を脳内に都合よく無視しますが)。
ツクールやエディタのような制作ツールを使えば、C言語的なプログラミングは不要ですが、それはそのツクールなどのツールを開発している人達にプログラミングを肩代わりしてもらっているだけなので、決して「ゲームプログラミングが楽」、ではないでしょう。楽だというなら、じゃあツクール開発元の角川書店およびその発注先ソフトメーカーのプログラミングが楽だとでも言うのか・・・(デマを言ってる人はこの疑問を無視します)。
そもそもコンピューターゲームというのはプログラミングがなければ成立しないのですから、そのプログラミングの価値を貶めて平気な人は、コンピューターゲームにかかわる資格はないでしょう。
== ゲーム制作に関する留意点 ==
=== IT的な留意点 ===
====プログラミングなしでも同人ゲームを作れる====
自分でゲームを作る際、必ずしも、C言語などプログラム言語で記述する必要はありません。
プログラミングをせずに、ほぼマウス操作と会話メッセージなどの文章のキーボード入力だけでゲーム開発をできるようにするソフトウェアが、有料または無料で発表されています。
たとえば、RPGを作りたいなら、日本で発表されているソフトでは、『[[w:RPGツクール]]』や『[[w:WOLF RPGエディター]]』などのように、RPG製作に特化された開発ソフトがあり、大幅に開発の手間を減らせます。なお、『RPGツクール』は有料製品です。『WOLF RPGエディター』は無料ソフトです。
アクションゲームを作りたいなら、『[[w:アクションゲームツクール]]』があります。これらツクール製品は有料製品です。(なお、かつて『[[w: 2D格闘ツクール2nd.]]』というのがありましたが、しかし現在ではサポート切れのため、今現在の市販の十字キーコントローラーが初期設定では動かない、一部のボタンしか使えないなど問題点があります。)
また、ノベルゲームを作りたいなら、フリーソフトの『[[w:吉里吉里Z]]』などがあります。吉里吉里Zはソースコードが公開されており、オープンソースになっています。
:なお、とりあえず「ゲーム開発ツール」と呼びましたが、じつは呼び方は特に決まってはいません。「ゲーム制作ツール」と呼ぶ場合もあります。ゲーム開発ツールのことを「ゲームエンジン」と言う場合もありますが、開発ツール以外のゲーム用ランタイムのことも「ゲームエンジン」という場合があります。
:本Wikibooksでは、とりあえず、ツクールや吉里吉里シリーズやウディタ(WOLF RPGエディター)などのソフトの呼び方は、まとめて「ゲーム開発ツール」または「ゲーム開発ソフト」と呼ぶことにします。
C言語などによるプログラムは、上記のゲーム開発ツールを使わない場合の選択肢になるでしょう。
既存のゲーム開発ツールの仕様に不満を感じる場合に、「じゃあ自分でプログラムして作ろう」となり、プログラミングが必要になるわけです。
なお、上記の開発ツールはほとんどがWindows用のソフトです。MacやLinuxでは動きません。MacやLinuxで動作するゲームを作りたい場合は、別のソフトウエアを使う必要があります。
既存のゲーム開発ソフトを使わずにプログラムを組んでゲームを自作する場合、必ずしも既存のツールのような、ゲーム作品と開発ツールが分離された仕組みを再現する必要はありません。
一般的に初心者が、ゲーム開発ツールを作ることはほぼ不可能です。初心者は開発ツールを作ることは考えずに、まず1本、とりあえずゲーム自体を完成させてみましょう。開発ツールを自作したいのなら、まず先にゲーム1本を完成させたあとに、あとから開発ツールとゲーム作品の分離などに取り掛かるのが推奨です。
==== 商業ゲームの開発言語 ====
基本的に、現代の商業ゲームは、C言語で開発をする。
ただし、ファミコンの古いゲームは、アセンブラで開発されていた。ファミリーコンピューターからスーパーファミコンに至るまで、OSは搭載されていない<ref name="m289" />。
ではいつからC言語がゲーム開発に使われるようになったかというと、商学の学説では、プレイステーション(※ おそらくプレステ1?)の頃からだろう、と考えられている<ref name="m289" />。ただしこの時代でも、処理速度の高速化のためにアセンブラにアクセスする開発チームも少なくなかった<ref name="m289" />。
また、プレイステーションのOSは独自仕様である<ref name="m289" />。
カプコン(ゲーム会社のひとつ)など一部の企業は、OSによる開発ではなく、移植性を高めるために自社製の内製フレームワークを用いて開発する。カプコンの場合、2010年頃は「MTフレームワーク」という自社製フレームワークを用いて開発を行っていた<ref name="m289" />。なお2020年代の現在、カプコンでは後継の別フレームワーク(カプコン内製)を使っている<ref>[https://gamemakers.jp/article/2022_11_04_22707/ 2022.11.04 の記事]※ネット検索の邪魔に無らないよう当wikiではリンク先タイトルを省略させていただく</ref>。
{{コラム|ゲーム用のメーカー独自プログラミング言語について|
ゲーム開発ソフトには、ゲーム開発用の独自のプログラミング言語を持っている場合があります。このような機能の実現方法は、原理的には、ファイル入出力の関数を使い、テキストファイルの文字列を読み取って、文ごとにプログラム動作を設定・実行している、と、考えられます。インタプリタは、このような方法で作られています。
ゲーム製作ソフトでの独自のプログラミング言語はたいてい、コンパイル作業を必要としないので、おそらくインタプリタ方式でしょう。
基本的にWindowsの場合、実行ファイルに変換するには、Visual Studio というマイクロソフト社の配布している開発環境が必要です。
Visual Studio が開発環境を提供していない独自言語は、たいてい、インタプリタ方式となると思われます。
コンパイラ方式に比べて、インタプリタは処理速度が不利なので、適用できるジャンルや用途が限られます。たとえば3Dアクションゲームには、インタプリタ方式は不向きでしょう。
これらの独自言語を使うにしても、自分自身で独自言語を作りたいと思うとしても、この教本ではまず、既存のプログラミング言語を使ってゲーム制作を開始することを推奨します。
}}
====ゲームのプログラム言語の歴史====
ゲームを書くために利用される言語は多岐にわたっています。歴史的にはゲーム業界でも、[[C言語]]や、特に計算機のスピードが重要になる場面では[[w:アセンブリ言語|アセンブラ]]を利用してプログラミングを行うことが普通に行われていました。<!-- (文献)→-->そのため、ゲームプログラミングは通常のプログラミングと違った技能が必要であるように思われていました。
現在では計算機がある程度速くなったことや、ゲームプログラムの開発を複数人で行うことでテクニカルなプログラミングが避けられるようになったことにより、ゲームプログラミングは他の一般のプログラミングと同じような課題だと見なされています。
しかし、特にアクションゲームなどのリアルタイムでの画面書き換えが必要なゲームで、プログラムのスピードが重視されることは変わっていません。また、コンピュータの性能があがるにつれ、それらの性能を全て引き出すように表現手段が変化してきたため([[w:3次元コンピュータグラフィックス|3D]]、[[w:ポリゴン|ポリゴン]]などを参照)、状況によっては複雑で特殊なプログラミングが必要になることもあります。
===== 初心者が使えるプログラミング言語 =====
ゲーム開発において、一般にゲームショップなどで流通している商業ゲーム作品において、現在よく利用されているプログラミング言語として、[[C言語]]、[[CPlusPlus|C++]]、[[Java]]があげられます。
Windowsの3DエンジンのDirectXは、主にC++を想定しています。なので負荷の高いアクションゲームを作りたい場合、Visual C++での開発が安全でしょう。
しかし、ネット上のフリーゲームでは、C++以外の言語が使われることも、よくあります。
さいきんゲームエンジンとして有名なUnityは、言語としてはC#の文法を採用しています。
[[w:携帯電話|携帯電話]]向けのゲームでは[[Java]]が利用されましたが、これは携帯電話を提供する各社がJavaをアプリケーションの言語として選んだことによります([[w:iアプリ|iアプリ]]、[[w:EZアプリ (Java)|EZアプリ]]、[[w:S!アプリ|S!アプリ]]などを参照)。現在でもAndroidなどのスマートフォン向けでは、Javaが使われています。
市販の書籍では、Pythonによるゲーム開発を紹介した出版物もあります。ただし Python は原理的にインタプリタ方式であるために処理速度がC++に劣り、アクションゲームなど負荷の高いゲームを作る事を目指している場合は、将来的にはPythonからC++への変更が必要になるかもしれません。
===== ゲームに適さない(だろう)言語 =====
;Flash関係
例えば、かつて Adobe の Flash が、ブラウザで動かせるゲームを作る際に、よく使われていました。このようなwebブラウザ上で動くゲームのことを一般に、「ブラウザゲーム」と言います。ただし、現在ではFlashは廃止の方向です、すでにほぼ廃止されているといっていいでしょう。また、現状では、ローカルPC環境でのゲームをJavaScriptで作るのは、アマチュア段階では困難です。JavaScriptのアマチュアゲームと言う事例を聞きません。
;JavaScript
なお、JavaScript はクロスプラットフォームですが、しかし、セキュリティ上の理由などから、いくつかの機能(たとえばファイル入出力)がwebブラウザ上では使えないようになっており(セーブ機能が標準では不可能)、そのためJavaScript だけでゲームを作るのは、初歩的なゲームを除くと、かなり困難です。(おそらく、オンラインゲームでは、サーバー側でPHPやサーバサイドJavaScriptなどの別プログラムが走っていると思われます。)
セーブ機能の必要なゲームを作る場合は、JavaScriptでの開発は選択肢にない(セーブの実装には、JavaScript国際規格にはない非標準仕様を使いこなす必要があり、かなりの技術力を要するでしょう)。
=====ブラウザゲームの初歩的な原理=====
商品として流通するようなゲームや、高度な機能を持つブラウザゲームを作ることはとても難しく、このページでは手に負えません。そこで、このページでは、初心者が練習用につくるゲームを例に記述します。
webブラウザだけで動くのがブラウザゲームです。ブラウザゲームを作るのに使う言語の第一選択肢はJavaScriptです。サーバー側の処理が必要ならPHP,Python,Perl,Javaなどの言語の出番でしょう。
「ネットワークゲーム」は「ブラウザゲーム」とは意味が違います。
「ブラウザゲーム」は、パソコンにwebブラウザさえあれば、ネットワークに接続していなくてもゲームプレイできて、最後、クリアまでプレイできる作品もあります。
しかしネットゲームは、ネットワークに接続しないと、ゲームを開始することさえ不可能です。つまり、サーバの提供するゲームが「ネットワークゲーム」「ネトゲ」です。
もしPHPやPerlなどでゲームを作る場合、普通はネットゲームになる筈なので、作者がサーバを構築して提供する必要がありますし、プレイヤーにはゲーム中にサーバに接続する環境が必要になります。提供者は、サーバを用意したり、保守管理する必要があります。サーバーがダウンしてしまうと、プレイヤーがゲームをできなくなります。
「PHP ゲーム」などの単語でネット検索したり、あるいは書店でプログラム言語の書籍や解説サイトを見ると、ときどきPHP・Perlなどの言語でゲーム開発しているものもありますが、一般的なダウンロード型のゲームとは違う筈なので、気をつけてください。
{{コラム|ソケット通信、ほか|
コンピュータプログラムからインターネットに通信するには、いくつかの方法がある。
C言語の場合はOSの提供するソケット通信といわれる機能を使う方法、
JavaScriptにあるHTTP通信の機能を使う方法、
などがあるだろう。
ただし、JavaScriptでゲームを制作するのは、セキュリティ上の制約などからセーブロードが標準的方法では困難など、とても制作が難しい。
よって本セクションでは、C言語にソケット通信を組み込むことの概要を説明する。
ゲーム制作初心者がソケット通信までする必要はないが、将来的には知る必要があるかもしれない。
本wikiではWindowsの場合については 教科書『[[WinSock]]』、
macやLinux / Unix や BSD の場合は 教科書『[[Unixソケットプログラミング]]』 で説明している。
Windowsとそれ以外のOSとで、ソケット通信の仕様が微妙に異なる。
ソケット通信では文字コードの問題がある。手元のパソコンの文字コード設定は、通信相手方の端末には反映されない。
Windowsの日本語版では、伝統的に Shift-JIS といわれる文字コードが使われてきたが、海外のWindows端末は日本の文字コードにあわせてくれないし、macやLinuxやBSDも同様に日本には合わせてくれない。
簡単な対処法として、ゲーム中では日本語を送受信しない、つまり半角の英数字と記号だけを送受信する、という道はある。
会員登録などのためにどうしても氏名や住所などの日本語を使う必要がある場合、PHP・Pythonなどサーバ言語に対応した「フレームワーク」があり、そのフレームワークが最初から日本語に対応、もしくは設定を少しいじるだけで日本語対応するので、それを利用すれば効率的かもしれない。
ゲームとは別途、サーバー側にフレームワークをインストールして、会員登録時にサーバー側でそれを使うようにすればいいだろう。
しかしゲーム内では日本語の扱いは非常に難しい、限定されるという事になるだろう。
C言語のプログラムにサーバサイドの言語・システムを組み込むのは難しいから、ネットゲームではどこかでソケット通信に頼ることになるだろう。
市販の本を探しても、そもそもソケット通信の書籍自体がめったに見当たらないし(ほんの少しだけ出版されている)、もし見つけても全く文字コードの問題の解決方法は紹介されていない(2021年現在)。
}}
====プラットフォ-ム====
;ライセンス料
一般に、プレイステーションや任天堂のゲームを開発するには、専用の機材が必要であり、そのため、ソニーや任天堂とライセンス契約しなければいけない<ref>『ゲームプランとデザインの教科書』、P.107 </ref>。
その契約に際して、ライセンス費用またはライセンス料金と呼ばれるものを、ゲーム機開発会社の任天堂、ソニーに支払う必要があります。
現在でもソニーや任天堂のゲーム機用のソフト開発・販売には、ライセンス料が必要です。少なくともPS4やニンテンドースイッチのパッケージソフト開発には、「ライセンス費」が必要<ref>川上大典ほか著『ゲームプランとデザインの教科書』、秀和システム、2018年11月1日第1版第1刷、P.120</ref>。
なお、書籍『ゲームプランナーの新しい教科書』によると任天堂やソニーのようにゲーム機を作っている会社のことをハードメーカーと言います。つまり、ゲーム機のハードメーカーにライセンス料を支払うという仕組みになっています<ref>『ゲームプランナーの新しい教科書』、P20</ref>。
また、スマートフォン向けアプリは、プラットフォーム使用料が掛かります。
書籍『ゲームプランとデザインの教科書』によると AppleStore, GooglePlayともに売上げの30%とのこと<ref>川上大典ほか著『ゲームプランとデザインの教科書』、秀和システム、2018年11月1日第1版第1刷、P.121</ref>。その他のプラットフォームも、大体同じとのことです(参考文献の著作の時点では)。
Google やAppleのようにプラットフォームを提供している企業のことをプラットフォーマーと言います<ref name="gp244">吉冨賢介『ゲームプランナー入門』、P244</ref>。
昔からゲーム機のライセンス料は有料で高額であり、ソニーや任天堂の収益源のひとつになっている<ref>青島矢一ほか『メイド・イン・ジャパンは終わるのか』、東洋経済、2010年8月12日発行、P.267 </ref>。一方、パソコンゲームにはライセンス料が無いのが普通です<ref>青島矢一ほか『メイド・イン・ジャパンは終わるのか』、東洋経済、2010年8月12日発行、P.283 </ref>。
なお、ハードメーカーでなければプラットフォーマーでもないゲーム会社のうち、製造から販売までを手がける会社のことをパブリッシャーといい、たとえばカプコンやコナミやセガやスクウェア・エニックスやバンダイナムコなどがパブリッシャーです<ref name="gp244" />。
実は、必ずしもパブリッシャーが開発を手がけるとは限らず、スマホ向けアプリなどではディベロッパーといわれる開発専門の会社に委託している場合もあります<ref>吉冨賢介『ゲームプランナー入門』、P245</ref>。
==== ポリコレ規制 ====
Apple社のAppStore向けのスマートフォンアプリでは、アップロード後に、公開前にAppleによる審査があり<ref name="g139">川上大典ほか著『ゲームプランとデザインの教科書』、秀和システム、2018年11月1日第1版第1刷、P.139</ref>。、審査は欧米基準です。
GooglePlayは、公開前の審査はないが公開開始後に海外基準で審査されるので、それに違反していると配信停止になります<ref name="g139" />。
海外プラットフォームで販売・配布したい場合、「ポリティカル・コレクトネス」(政治的な正しさ)といわれる、海外の公序良俗の基準に配慮する必要があります<ref>『ゲーム作りの発想法と企画書のつくりかた』、P.235</ref>。
ドラゴンクエストのファミコン時代、海外輸出の際、教会での描写を変更しなければいけなかったことがありました{{要出典}}。これは、岡田斗司夫氏の YouTube放送でも話題にされています{{要出典}}。教会の描写で、神父とシスターが同じ建物で仕事をしていた{{要出典}}。これが問題になったらしい{{要出典}}。カトリックでは妻帯禁止ですし、男女が同じ場で働く描写がよくないようです{{要出典}}。
開発者たちは、「教会の描写はキリスト教ではなく、ゲーム世界独自の宗教」と主張して、難を逃れようとしましたが、しかし教会の裏にある墓地が十字架のマークだったので、「十字架はイエスの磔(はりつけ)の場でありキリスト教で重要な意味を持つ。十字架の墓標がキリスト教ではないという主張は欺瞞だ」と、輸出先国の協力者が指摘し、その言及は認められませんでした{{要出典}}。
結局、日本の開発者たちは輸出にあたり、墓地か教会内の人物のどちらかを直したうえで海外での商品化を果たしたそうです{{要出典}}。
また、十字架に関してですが、赤十字のマークは国際常識・国際条約として赤十字社以外は使用できないことになっています{{要出典}}。ゲームではないのですが、赤十字によく似たマークをデザインしたグッズの回収騒ぎなども実際に発生しています{{要出典}}。
また、ドラゴンクエスト世界観の漫画作品、「ダイの大冒険」の電子書籍版と2022年版アニメーションで、六芒星(ろくぼうせい)の魔方陣で魔物を召喚使用、とする描写が修正されています。直接的な理由は公表されていませんが、六芒星はイスラエルの国旗にも描かれ、伝統的にユダヤ人を表す記号とみられている、だから、という理由が、Webではよく指摘されています。
欧米の判断基準が、アジア諸国やアフリカの生活習俗に合致しない場合も多いのですが、欧米のIT大企業はその欧米基準での規制が政治的に正しいと考えているでしょう。「日本では、少し考え方が違う」と言っても、通用せず規制される場合も多い。
共産党の機関紙『赤旗』がドラゴンクエストの職業について、「女性は回復職などの補助役割が多く、保守的な職業観、男女観ではないか?」と、指摘したことがあった(らしい){{要出典}}。
しかし、ドラゴンクエスト1~3の元ねたであるウィザードリィ・シリーズでは、僧侶(ウィザードリィでは「プリースト」)の職業は物理攻撃力・防御力もかなり高い前衛職です。
戦士・サムライ・僧侶(ここまで3名が前衛) 盗賊・ビショップ・魔法使い(うしろ3名が後衛)
がウィザードリィでよくあるパーティ編成です。
プレイヤーによって、僧侶と盗賊の位置が入れ変わったり、ビショップと魔法使いの位置が入れ替わったりしますが、基本的に、僧侶は盗賊と同格の物理攻撃力・防御力です。
メイスやフレイルといった鈍器を振り回すのが、ウィザードリィの回復職のプリーストです。ドラクエもそれを踏襲しており、僧兵みたいに「鉄の槍」を振り回し、僧侶の物理攻撃力は魔法使いよりも高い。
ゲームだけでなくテレビアニメでも、漫画ワンピースの海外アニメ版では、主人公側の若者がタバコを吸っているシーンをアメ玉に作画を変えられたり、ドラゴンボールに出てくるミスターポポという肌の真っ黒なキャラクターの肌を青く書き換えたり、色々な例があります。
ポリコレとは関係ない事例ですが、TVアニメーションのポケットモンスターで主人公のサトシ達がお握りを食べているシーンで、アメリカ版ではドーナツになっていたことがあります。これは、国による食文化の違いを示していますよね。
===プロトタイプ===
ゲームでは、曲や絵が良くても、ゲームとしては今ひとつ面白くない、という事は起こり得ますよね。
ですからむしろ、商業的なゲーム制作では、イラストは簡略なものを使ったうえで、プログラム中心の試作品(プロトタイプ)をいくつか作り、その中でゲームとしての面白さがあるものを、取捨選択したうえで商品化を考え、その後イラストや楽曲を詰めて完成度を高めていく、と、いう制作過程を取るようです。
書籍『ゲームプランナー入門』(吉冨賢介 著)によると、商業ゲーム界では、企画書に書かれたゲームが本当に面白いかどうか確認するために、「プロトタイプ」が作られます。プロトタイプの段階では、プログラマーと、企画の意図を考慮するためプランナーも関わります。<ref name="gp17">吉冨賢介『ゲームプランナー入門』、P17</ref>
イラストレーターは、プロトタイプの前段階あたりでイメージイラストを提供し、スタッフ間の共有イメージを作ります<ref name="gp18">吉冨賢介『ゲームプランナー入門』、P18</ref>。そしてプロトタイプ進行中は、グラフィック案の提案をしていきます<ref name="gcw56">蛭田健司『ゲームクリエイターの仕事 イマドキのゲーム制作現場を大解剖』、翔泳社、2016年4月14日初版第1刷発行、P56</ref>。サウンドも同様、プロトタイプでは、曲調を固めていく段階です<ref name="gcw56" />。
:※時々あるトラブルとして、マイナーな同人ゲームや零細メーカーのゲームで、背景イラストや脇役キャラクターなど目立たない部分で他社のイラストが使われていることがあるようです。おそらく試作用に流用したイラストが、そのまま製品に混入したのでしょう。こういうトラブルがあるので、他社イラストの使用は試作であっても避けるべきです。
;実装検証
プログラマーは、そのゲームでコアになるプログラムやシステムやミドルウェアについて、プロトタイプ段階で実装検証を済ませておく必要があります。プロトタイプより前の原案の段階では、利用するミドルウェアの洗い出しをして、出来る範囲での基礎実験をしておきます<ref>蛭田健司『ゲームクリエイターの仕事 イマドキのゲーム制作現場を大解剖』、翔泳社、2016年4月14日初版第1刷発行、P54</ref>。
ミドルウェアによっては使用料が発生するので、その点を事前に調べておく<ref>蛭田健司『ゲームクリエイターの仕事 イマドキのゲーム制作現場を大解剖』、翔泳社、2016年4月14日初版第1刷発行、P55</ref>。
プロトタイプのうち、張りぼての例えば画面だけの物等を、「モックアップ」といいます。一方である程度遊べる状態まで作っているものを、「プレアブル」といいます<ref>STUDIO SHIN『ゲームプランナーの新しい教科書』、翔泳社、2018年3月10日初版第2刷、P251の図</ref>。
ゲームデザイン本ではよく「プロトタイプ」という表現が用いられるので、本ページではこの言葉を使うことにします。
{{コラム|商標権等|
知的財産権には著作権・商標権・意匠権などがありますが、商標権は特に強い権利であり、気を配る必要があります。
意匠権とは、建物や工業製品の外観に関する権利なので、ゲーム制作ではあまり気にする必要はないようです<ref name="gpd135">川上大典ほか著『ゲームプランとデザインの教科書』、秀和システム、2018年11月1日第1版第1刷、P.135</ref>。
「特許権・実用新案権」と「商標権」は、事業者によって国に登録されている権利で、かなり強力な権利なので、気をつける必要があります。
特許権や実用新案権とは、大まかに言えば、技術的な発明に関する権利です。商標が登録されているかどうかは、特許庁の『特許情報プラットフォーム』というwebサイト<ref name="gpd134">川上大典ほか著『ゲームプランとデザインの教科書』、秀和システム、2018年11月1日第1版第1刷、P.134</ref>で確認できます。
商標をトリッキーな意図で登録する人も多く、自社でビジネス展開をする気がなかったり、他社の商品などでまだ登録されていない物を申請したり、そういうやや不正な登録申請でも認可されてしまう場合も多いです。
また、商標は業種のジャンルごとに分かれているので、たとえば携帯電話のジャンルが新たに追加された時代に、過去のゲームの商標を登録した人がいました。そのため携帯ゲームを出せなかったり、商標を買い戻したり、取り戻すための裁判をするのに時間とお金がかかってしまったり、様々な問題が発生します。<ref name="gpd134" />
著作権は、登録の必要がなく、著作をした時点で発生する権利です。
『ゲームプランとデザインの教科書』によると、こういう事柄にまだ慣れていない人によくあることなのですが、他人の個人サイトやSNSで公開されていた絵や曲などを、許可なく勝手に使う事例があるようです<ref name="gpd135" />。
二次利用を許可されてない著作物は素材として使えません。
そして見落としがちなのが、フォントの著作権です<ref name="gpd135" />。フォントにも著作権があります。
フリー素材と書かれていても、商用販売が禁止されている配布形態のものもありますので、気をつけましょう。
}}
{{コラム|アイデアの権利。アイデアとは盗まれるのか、盗むのか?|
商業ゲーム作家たちの、2022/1時点でのSNS発言によると、業界全体でみられることですが、会社外部の人がアイデアを一方的に投稿してきて、会社で作った作品にそのアイデアと類似点があったら、アイデア使用料を要求してくる、そのような問題に悩まされているようです。
そこでゲーム会社側では原則、
:送られてきたハガキやメールは、まずクリエイター以外の事務系の人間が読む。
:もしハガキなどにアイデアがあった場合、そのハガキを処分。
などの方策を取ると言われています。
また、偶然や何らかの理由でアイデアが一致してしまった場合に備えてのリスク回避として、事前に会社のウェブサイトなどで「弊社にアイデアが送られてきた場合、そのアイデアは弊社のものになります」のような宣言をしている会社も多くあると言われています。<!-- (以上、作家のSNS発言やそれを紹介したサイトの取材などのまとめ.)←出典を消すなってS氏はやたら云うんだけど,そんな重要な事かね?もちろん全くなくて,いい加減な事書いていいと言ってるわけではないけど… -->
ここで前編集者は娯楽産業の世界には厄介な消費者がいると言及しているけど、この前編集者自身がこのWikibooks で異常なまでに厄介な参加者なんだが、そろそろ人のふり見て自分を返り見るべきだと思うな。
法学的には、著作権法はアイデアを保護しません(『アイデア・表現の二分論』と言います)。
そして前編集者はアイデアに関して権利をどうこう言う人間を無知だと書いているけど、自分は至上の賢人だと思ってるようだね。
そしてこの人物は他者を愚弄する時は必ず自分の意見ではなく、権威ある人がそう書いたから、出典だからと宣う。
出典は岡田斗司夫氏の著作『東大オタク学講座』や『マジメな話』だそうだ。
まあ岡田氏ならかなり過激なことを書くのは事実だろうが,この前編集者S はその悪徳をさらに10倍に高めてこのWikibooks に記述する地獄のように厄介で無知で馬鹿な人間だ。
}}
任天堂『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』は、プロトタイプの段階ではイラストを組み込まずに(イラストは、代わりに大きなドットの塊などで代用する)作られている事がゲーム業界見本市イベント CEDEC 2017 で公開されています<ref>https://game.watch.impress.co.jp/docs/news/1078888.html 2020年11月25日に閲覧して確認</ref>。(おそらく音楽もプロトタイプでは組み込まないのだろう。)
プロトタイプの段階では、画像や音楽は発注せず、骨組み的なプログラムだけで、そのゲームのアイデアが「はたして本当に面白いか?」を、実際に社内の関係者にプレイさせてみて確認します。
ちなみにプロトタイプに関しては『[[高等学校情報/その他の技術的な話題#プロトタイプ開発]]』の記述も参考になる。
ここでいう「プロトタイプ」(試作品)とは、コンピュータプログラムのゲームとして動作するのが前提です。映画製作でいう絵コンテ試写のように、ゲームの試作では、なるべく早期に第三者が試作ゲームを遊べるように作っていく必要があります。
プロトタイプという言葉を使用すること自体が妥当かどうか。まず、書籍『ゲームプランとデザインの教科書』で使われている<ref name="gpd350">川上大典ほか著『ゲームプランとデザインの教科書』、秀和システム、2018年11月1日第1版第1刷、P.350</ref>。書籍 Game Programming Patterns でも用いられている。
ニコニコ動画の経営者、川上量生が使っています<ref>川村元気『理系に学ぶ』、ダイヤモンド社、2016年4月21日第1刷発行、P.38</ref>。川上は角川書店も買収したので、おそらくそこ(カドカワ・RPGツクール販売元)でも使っているでしょう。
ゲームのプロトタイプの基本姿勢は、「汚く作って、やりなおす」です<ref name="gpd350" />。もちろん最低限のプログラムの知識、勉強は必要ですが、あまり知識収集や理解充実を気にするより、実際に作ってみることを優先したほうがいいようです。チーム制作をしている場合はプロタイプは赤ん坊であり、そのチームで育てていこう、我々の子供だという意識で接しているようです<ref name="gpd350" />。
まず工夫して作ってみると、今後自分が何を勉強すればいいかも見えてきます。
英語では「quick and dirty prototype」という言葉があります<ref>川上大典ほか著『ゲームプランとデザインの教科書』、秀和システム、2018年11月1日第1版第1刷、P.349</ref>。
書籍『ゲーム作りの発想法と企画書のつくりかた』によると、シナリオライター志望者が企画書やシナリオ案をメーカーに送りつけても、あまり効果的ではないようです。
それよりゲーム形式でシナリオを書いてしまうのがいいようで、「CHR:ヒロインA(私服)、表示」のような文章を織り交ぜて構成していくのが推奨<ref>『ゲーム作りの発想法と企画書のつくりかた』、P.140</ref>。
参考文献のその章では、シナリオライター志望者に向けて語られていますが、プログラマー志望なら、サンプルゲーム、サンプルプログラムを作ってしまうのがいいかもしれません。
1990年代、週刊少年マガジンに不定期掲載していた読みきり漫画『ゲームクリエイター列伝』では、カプコン社のゲーム『バイオハザード』を扱った『バイオハザードを創った男達』の際、制作過程でゲームデザイナーが大幅な作り直しを判断して進行させた、という描写があります。(ただしWikiboooks一編集者の記憶、詳細はあいまい)。
のちの、ゲーム評論家の阿部広樹の評によると、むしろそれは劇的な大きな決断ではなく、ゲームデザイナーの日常の普通の仕事ではないか、と語られています。
どんな肩書の人間だろうと、すでに決まって進行していた方針をひっくり返すのは、かなりのストレスのある判断で指摘になりますが、一般に漫画や映画、あるいはNHKの仕事に関するドキュメンタリーでもそうですが、職業や職業者の物語では、過剰に対象を美化し、劇的な演出によって関係者を称賛し、英雄視する傾向があるように思います。
{{コラム|アイデアはアイデアで価値がある。でも、せっかくなら、それを試作して、形にしてみよう。|
ゲーム業界人広井王子は書籍のインタビューで、自分の社長としての人材評価は「0点」から始まる「加点法」だと語っていたようです。
『ゲームデザイン プロフェッショナル』著者も、文脈は違いますが「加点方式で物事を考える」と述べています<ref>『ゲームデザイン プロフェッショナル』、P224</ref>。
正直インチキなゲーム業界人の点数勘定などには全く興味ないが、そんな話とは全く別に、ゲーム制作の上で、実際に動く簡単なプロトタイプを作ってみることは間違いなく有意義な事でしょう。
アイデアはアイデアとして、思考や思想の展開としてありますが、それを具体的な形にしてみることは非常に楽しくエキサイティングで、意味ある活動ですよね。
}}
仕様書や設定資料を超えて、誰もが遊べる試作品は、意味のある企画行為でしょう。前編集者は、時間軸・動きの制作意図の明確化、という言葉を使っています。もちろん短くまとめること自体もなかなか難しいのですが、工夫を凝らして、ゲームプログラムを完成させることが重要な経験であり、思考の具体化でもあると思います。
===アルファ版===
アルファ版はプロトタイプとは違うもので、その後段階で、ゲームの全体像が分かる一部分を、商品に準じた形で作ることです<ref name="gp17" />。
アルファ版でもそのゲームが本当に面白いかどうか検証がなされます。サウンドやビジュアルは商品に近いほぼ完成化された形で取り込みます。
アルファ版の使用の結果、プロジェクト中止の決定がなされる場合もあります<ref name="gp18" />。
ベータ版とは、会社によって意味が多少違いますが(たとえば『ゲームデザインプロフェッショナル』と『ゲームプランナ-入門』とでも微妙に違う)、おおむね、とりあえずのゲーム、最初からエンディングまでのほぼ完成状態をひととおり遊べる制作物です<ref>『ゲームデザイン プロフェッショナル』、P170</ref>。
細かいバグ修正はこれらの段階では後回しにします。
基本的に
:プロトタイプ→アルファ版→ベータ版→調整→デバッグ
の流れ。
===プロトタイプ制作に必要な予備知識===
====数学は後回し====
ゲーム制作の作り始めにおいて、必要な数学や物理の予備知識は、それほど多くありません。
文献『ゲームクリエイターの仕事 イマドキのゲーム制作現場を大解剖』によれば、数学や物理の習熟に拘って、それに多くの時間と精力を費やして勉強するよりは、3Dの勉強などで必要を感じたら、そのつど、その分野の数学や物理を学ぶのが効率的だと述べており、また可能なら実際にプログラミングでその理論を試してみると具体的に理解をしやすいと述べています<ref>蛭田健司『ゲームクリエイターの仕事 イマドキのゲーム制作現場を大解剖』、翔泳社、2016年4月14日初版第1刷発行、P88</ref>。
====C言語の予備知識は入門書1冊+αで十分====
C言語を使ったゲームは、予備知識はそれほど多くないので、あまり難しいことは考えず、まず実際にプログラムを書いて作ってしまう事優先にするのが正解なようです。
市販のC言語入門書で、配列や関数などの一般的な機能を一通り習得したら、あとはVisual C++ で映像出力とキーボ-ド入力のみを、1~2週間ほど勉強、そしてVisual Studioを起動してゲームを作り始める。
うまくいけば数か月以内に、パソコン用の非ネット通信のゲームを作ることができるでしょう。
ただ、ゲームプログラミングを試みる人は、必ずしもゲーム制作のみが絶対的な唯一の目標ではない可能性もあるので、それぞれの立場に応じて、座学を取り入れてみるのもいいと思います。
== 作業リストを作る ==
===作業リストの制作開始の方法===
さて、ゲームを作る時は、アイデアを頭の中だけに置いておくのではなく、文章に書きだしてみましょう。
そして、壮大な長大なアイデアではなく、1週間~1ヶ月ていどで成果の確認できそうなアイデアだけを書いてみましょう。
次にそのアイデアを、実際に動作するプログラム、ソフトウェア(つまりプロトタイプ)にするために、具体的などんな機能を持ったプログラム(簡単なものでよい)を制作しなければいけないか、自分のやるべきことのリストを、箇条書きで作ります。<ref>https://www.youtube.com/watch?v=J5FCZG7dfEY 2020年3月17日に閲覧</ref>
IT界ではこういうリストを「ToDoリスト」(読み: トゥードゥーリスト)とか「タスクリスト」といいます。このページではむしろ日本語で、「作業リスト」と呼んでみましょう。
さて、このリストを作るときは、作業項目は具体的かつ直接的に解決可能で単純な目標に分割します。ですから例えば RPG の戦闘システムを作るときは、
*「戦闘システムを作る。」
と、あいまいに総体的に書くのではなく、具体的に、
*戦闘画面のメッセージ表示欄および標準メッセージを作る。
*「戦う」コマンド選択欄を作る。(動作するコマンドはまだ「戦う」だけ。「逃げる」「魔法」などは後回し。)
*主人公1人用の「戦う」コマンド用のダメージ計算システムを作る。
*主人公以外の味方キャラのぶんの表示欄も戦闘画面に追加する。
*味方キャラが素早さ順に行動する処理を作る。
という風に、作業項目を細かく分割していきます。
こうすることで、作業がひとつずつ比較的に簡単な要素に分解されていくので、楽になります。また、バージョン管理ソフトを使って管理している場合も、上記のような作業リストの分解をしておけば、各バージョンの概要を書く際にも作業リストの項目が転用できるので、一石二鳥です。
予定日は書かないほうがいいと思われます。スケジュールを管理したい場合は、別にファイルを作るといいです。
そして書き出した項目を優先順位で並べたら、最初の作業リストは完成です。
=== 作業リストの更新 ===
プログラミングする前に作業リストを眺めて、そして上の項目から実際に作業を開始しましょう。
そして一つの項目を完成させましょう。
そして作業項目がひとつ終わったら、「【完了!】」等、そういう情報を項目の前または後ろにつけます。
たとえば、
*【完了!】戦闘画面のメッセージ表示欄および標準メッセージを作る。
*【完了!】「闘う」コマンド選択欄を作る。(動作するコマンドはまだ「戦う」だけ。「逃げる」「魔法」などは後回し。)
*主人公1人用の「戦う」コマンド用のダメージ計算システムを作る。
*主人公以外の味方キャラのぶんの表示欄も戦闘画面に追加する。
*味方キャラが素早さ順に行動する処理を作る。
こうします。
以前の記述を残したまま、その作業が終了したことを示しておくわけですね。
また、もし追加の作業が必要になったら、たとえばダメージ計算システムを作るために、ランダム計算が必要になって、自分がそのプログラム言語でのランダム計算に詳しくないなら、たとえば
*【完了!】戦闘画面のメッセージ表示欄および標準メッセージを作る。
*【完了!】「闘う」コマンド選択欄を作る。(動作するコマンドはまだ「戦う」だけ。「逃げる」「魔法」などは後回し。)
*Visual C++ でのランダム計算のとりあえず出来る方法について調べる。
*主人公1人用の「戦う」コマンド用のダメージ計算システムを作る。
*主人公以外の味方キャラのぶんの表示欄も戦闘画面に追加する。
*味方キャラが素早さ順に行動する処理を作る。
::※3行目に追加されています。
と、必要に応じて項目を追加します。
さて、これから行う作業を検索しやすくするため、たとえば
'''やることリスト'''
*Visual C++ でのランダム計算のとりあえず出来る方法について調べる。
*主人公1人用の「戦う」コマンド用のダメージ計算システムを作る。
*主人公以外の味方キャラのぶんの表示欄も戦闘画面に追加する。
*味方キャラが素早さ順に行動する処理を作る。
'''完了した作業'''
*【完了!】戦闘画面のメッセージ表示欄および標準メッセージを作る。
*【完了!】「闘う」コマンド選択欄を作る。(動作するコマンドはまだ「戦う」だけ。「逃げる」「魔法」などは後回し。)
の様に完了した項目を後回しにしたり、あるいは
*【完了!】戦闘画面のメッセージ表示欄および標準メッセージを作る。
*【完了!】「闘う」コマンド選択欄を作る。(動作するコマンドはまだ「戦う」だけ。「逃げる」「魔法」などは後回し。)
*(現在→) Visual C++ でのランダム計算のとりあえず出来る方法について調べる。
*主人公1人用の「戦う」コマンド用のダメージ計算システムを作る。
*主人公以外の味方キャラのぶんの表示欄も戦闘画面に追加する。
*味方キャラが素早さ順に行動する処理を作る。
のように、(現在→)、を追加するのも良いでしょう。
つまり作業の記述をそのままに、どこまで進展しているかが分かる様に書き足していくわけです。
==プロトタイプ制作における創作面の検討事項==
===ゲーム性===
「ゲーム性」という概念があって、これがあるからこそゲームは面白く、魅力的だと考えられています。
プレイステーション開発元のソニーもこれを重視していますし、一般的に多くのゲーム愛好者、関係者たちもその考えに同意するでしょう。
ではゲーム性とは何か?
ゲームのジャンルにもよりますが、「駆け引き」や「戦術」、これが「ゲーム性」だとよく言われます。
『ゲームプランとデザインの教科書』によると、ゲーム性とは、シューティングやアクションでは「対戦の駆け引き」、RPGでは「戦闘と物語の介入」、シミュレーションゲームなら「戦略性」だそうです<ref>『ゲームプランとデザインの教科書』、P152</ref>。
ただし上述の書籍によると、1990年代は今よりもゲーム性とシステムが重視されていたとの説明があるので、裏を返せば2010年以降の現代では、ゲーム業界ではゲーム性の重視の比率は1990年代よりも減っているかもしれません<ref>『ゲームプランとデザインの教科書』、P302</ref>。
『ゲームプランナー入門』(吉冨賢介 著)では、ゲーム性とは「課題や挑戦の仕組み」であると結論づけています<ref>吉冨賢介『ゲームプランナー入門』、P36</ref>。そして、この達成感こそが「ゲームならではの面白さ」だと述べています。
;アクションパズルゲーム「I.Q」
メディアクリエイターの佐藤 雅彦氏(「だんご3兄弟」や「ピタゴラスイッチ」等を手掛けている)が、初めてかかわるコンピュータゲームで、ソニー・コンピュータ・エンターテインメントとの共同企画で、のちに「I.Q」(1997年にシリーズ第一弾を発売)と呼ばれるシリーズに携わった時、プロトタイプが全くゲーム性のないものになってしまい、それをプレイしたソニーの幹部陣の顔色が非常に曇ってしまったようです<ref name="br67">川村元気『理系に学ぶ』、ダイヤモンド社、2016年4月21日第1刷発行、P.67</ref>。
ここでの悪い反応、薄い反応の理由がわからなかった佐藤氏が、階段の踊り場でソニーの新人に尋ねてみると、「それが、あの、ゲーム性がないっていうか・・・」と言われたと出典の対談集に書かれています<ref name="br67" />。
基本的に佐藤氏は、プロトタイプの企画を提案しただけですが、ソニーにはプロトタイプを作るための部署があるらしく、1~2ヶ月かけてそこでプロトタイプが作られたようです。
この問題の責任が誰にあるかは、大した重要な事ではありませんが、商業作品としてプロトタイプを作る以上は、どこかの段階でゲーム性を意識して、プログラムに盛り込む工夫が必要になるでしょう。
===ゲームの見た目とは?===
ふつうゲームのプレイヤーは、まず最初にそのゲームの「見た目」を判断し感受するでしょう。ですからその見た目のインパクト、興味を呼び起こす構成が必要になります。
例えばスーパーファミコンRPG『新桃太郎伝説』では、開発当初はドラゴンクエスト5 のようなマップ画面のトップビューUIでしたが、開発中にクォータービューの他社製RPGが発売されて高い評価を得たので、マップUIを(トップビューではなく)クォータービューに作り直したようです。このことは攻略本『新桃太郎伝説 究極本』に開発裏話として書かれています。
一方現在でもこの方向の試みは重要なようで、書籍『ゲームデザイン プロフェッショナル』の著者は、他企業の製品の画面と、自社の製品を目で見比べる分析方法で、自分たちの製品のUI の問題を見出しています<ref name="gdp199">『ゲームデザイン プロフェッショナル』、P199</ref>。
割と素朴で単純で即物的な見た目、「かっこいい」とか、「ぱっと見派手」等の要素が非常に重要なようです<ref name="gdp199" />。
商業としてゲームを作る以上は、ペイしなければ企業も事業の継続も維持できませんから、考慮せざるを得ない問題ではあります。
== ゲーム開発ツールを使う場合 ==
=== 開発ツールのライセンス条件 ===
ゲーム開発ツールのなかには、そのツールで開発したゲームソフトに義務として「この開発ツールで開発したソフトウェアは、ソースコードを必ず公開しなければならない」などの条件をつけている場合があり、このような条件を「開示義務」(かいじ ぎむ)または「ソース開示義務」などといいます。
ソース開示が嫌な場合は、開示義務のあるツールは使わないのが正解です。
ゲームに限らず、ソース開示を義務としている開発ツールは多くあるので、ライセンスには気を配る必要があります。
「有料ソフトの販売を禁止」とか「アダルト作品の開発は禁止」などの条件をつけている場合も、ありえます。
ですからゲーム開発において、ツールのライセンス条件の確認は、非常に重要です。
{{コラム|GPLライセンス違反|
GPL(ジーピーエル)というライセンスがあって、Linuxなどのオープンソースで使われています。このGPLを組み込んだプログラムは、ソースを公開しなければいけません。
ですから、ソース公開したくないプログラムには、GPLソフトウェアは組み込めません。
ゲーム業界でも、GPLライセンスのソフトウェアを組み込んでしまったために、呼出し元ソフトウェアでのソースコードの一部を公開することになったゲームがあります。2005年頃、『ToHeart2』という美少女ゲームが、xvidというGPLソフトを取り込んだ疑惑によって、GPL違反の疑いでソース公開になりました。([[w:ToHeart2#GPL違反とソース公開]])
GPLでも、たとえばLinuxサーバ上でソース非公開のアプリを動かすように、GPLのソフトウェアを非公開ソフトとは独立した状態で使う場合は、ソース公開の必要はない、と、考えられています。(これが必要有りとなると、オンラインのプログラムやネットゲームは全てソース公開しなければならなくなり、非合理な結果になる。)
特定のプログラム自体に、GPLソフトウェアのコードを取り込んだ時、ソースコード公開が必要になります。
}}
{{コラム|BSDライセンス他|
オープンソースの中には、どのような利用法であっても、利用者にソース公開を求めないライセンスもあります。BSDライセンスとMITライセンスはソース非公開で利用できます。
ゲーム制作ツールの吉里吉里Zは、修正BSDライセンスで公開されています。
もしライセンスのことがよくわからない、またはライセンスの学習に時間をかけたくないなら、オープンソースのツールを使うなら、BSDライセンスを使うのが安全です。
}}
[[w:DXライブラリ]]は、GPLでもBSDライセンスでもありません(DXライブラリ説明書「DxLib.txt」には、どこにも「GPL」とも「BSD」とも書いていない)。DXライブラリは単にソースコードが公開されていて、著作権者の「山田 巧」氏が著作権を保持しているオープンソースなライブラリです。
このように、ネット上でソース公開されているソフトウェアには、ライセンスの複雑な解釈を嫌ってか、「BSD」や「MIT」などのライセンス条件を名乗らないオープンソースソフトウェアもあります。
{{コラム|自作ソフトでソース開示|
昨今ではオープンソースやフリーソフトウエアの発展などの背景もあり、「自作ゲームのソースコードやソースファイルも開示しよう」と思うゲーム作者もいるかもしれません。
しかしソースコードを開示していることが原因でトラブルに巻き込まれる場合もあるかもしれません。自分の作ったゲームのコードが悪用され、トリッキーないたずらや嫌がらせ、誹謗中傷などを受ける可能性も全くないわけではありません。
そこでライセンスに、利用による損害に対する保証が無いことを明示するのは、ある程度有効でしょう。大抵の著名なフリーソフトウェアライセンスには、この条項があります。他者の悪意を完全に防ぎ失くすることは難しいのですが、ある程度の対策は見出されていますし、自身でも見出していく必要があるでしょう。
}}
==== 開発ツールを使用しないという事 ====
下記の理由(機能制限および移植性の悪さ)の問題から、あまり大規模な作品は開発ツールでは作らないでおくのが安全です。
大規模な作品の場合、Visual C++ などでコードを書いて開発することを推奨します。
===== 機能制限 =====
ゲーム開発ツールを使う場合、そのツールにもよりますが、「○○ができない」、つまり特定の目的を果たすための機能を持っていない場合があります。
Visual Basic や Visual C++ には普通にある関数でも、開発ツールには無い場合も多い。
また、もし、いったんはゲーム開発ツールを使って目的の機能を持ったシステムを作ったとして、さらなる機能をそのシステムに追加しようとするときに、大幅な作り直しが必要になる場合があります(拡張性の悪さ)。
システムがモジュール化されていても、そのモジュール部分では大きく改変する必要がある場合もあるでしょう。
ですからゲーム開発ツールによるゲーム制作では、あまり大作を作ろうとしないほうが安全です。開発ツールで作る作品は、比較的に小規模な作品に、とどめておくことを推奨します。
Windowsの場合、本来なら Visual C++ などを使って、プログラム文法のいろいろな事に留意しながらプログラムを書きますよね。開発ツールを使う場合、 Visual C++ のコードを書かずに、ほぼマウス操作だけでプログラムを作ろうとしているわけですから、何かしらの制限があります。拡張性の悪さは、プログラム文法などの学習の負担を減らすためのトレード・オフのようなものです。
===== 移植性の悪さ =====
また、もうひとつの問題点として、C言語など一般のプログラム言語への移植性の悪さがあります。
ソースコードが公開されていない開発ツールの場合、異なる開発環境にゲームのソースファイルを移植するのは、ほぼ不可能です(仮に、開発ツールのランタイムを模倣できたとしても、著作権などの法的な懸念が生じる可能性あり)。
ゲーム開発ツールで作ったソースをVisual C++のソースに置き換えるのは簡単にはできない。ほぼ全面的に新たに書くことになるでしょう。
== イラストレーター・デザイナー ==
ゲーム制作、業界において、イラストや音楽を作る部署、人物は、まとめて、"アーティスト"と呼んでいるようです。
ゲーム界の場合「デザイナー」というのは、プランナーやディレクターのことであり、管理職的な設計者のことで、美術的なクリエイターではない場合がある。美術的なクリエイターも同音異義語でデザイナーと呼ぶ場合もあるが、本wikiでは区別のためアーティストという言葉を用いる。
映像関係、画像系のアーティストはグラフィッカーと呼ばれることもあります。ムービー担当者、特にゲーム界では3D-CGの制作者をアニメーターと呼ぶことが多いようです。アニメーション業界では主に、手描きの原画、動画マンをアニメーターと呼びますが、最近は3D-CGアニメーション映画も多いので、すこし状況が変わっているかもしれません。
ゲーム業界とアニメーション業界、各会社企業、過去と現在で、「原画」「仕上げ」「絵コンテ」等、一般的な作業に関する言葉が、それぞれの状況で微妙に違った意味で使われることも多いので、それそれ自分の所属する状況に適した言葉の使い方を考える必要もあるでしょう。
==操作性==
操作性について、親指と人差し指<!-- ←ここ,中指って書いてあったけど,こっちだよね? -->だけでボタンプッシュなどの操作ができるように作成するのが基本です。中指、小指、薬指はコントローラのホールドに使うぐらいです。人間工学的に、小指や薬指は力が弱いので、微妙な操作には向かないことが知られています<ref>川上大典ほか『ゲームプランとデザインの教科書』、秀和システム、2018年11月1日第1版第1刷、P.48</ref>。
一般的にゲームプログラミングでは、
# プレイヤーからの入力を扱うことができる。
# ゲームが提示する内容を表示することができる。
入力と出力、この2点が機能として必要になります。
プログラミング言語とプレイヤーからの入力については歴史的にも、あまり変化がありません。言語では主に[[C言語]]、[[C++]]が用いられる。[[w:携帯電話|携帯電話]]向けのゲームでは[[Java]]が利用されましたが、これは携帯電話を提供する各社がJavaをアプリケーションの言語として選んだことによります([[w:iアプリ|iアプリ]]、[[w:EZアプリ (Java)|EZアプリ]]、[[w:S!アプリ|S!アプリ]]などを参照)。現在でもAndroidなどのスマートフォン向けでは、Javaが使われています。
パソコンゲームでは、プレイヤーからの入力には通常、キーボードかマウスを利用します。他に[[w:ジョイスティック|ジョイスティック]]や[[w:ゲームパッド|ゲームパッド]]が利用される場合もあります。家庭用ゲーム機では[[w:コントローラ|コントローラ]]が利用されることが多いのですが、[[w:ニンテンドーDS|ニンテンドーDS]]や[[w:Wii U|Wii U]]では[[w:タッチパネル|タッチパネル]]、[[w:Wii|Wii]]では複数の入力機器が提供されることが発表されています。各種入力機器をプログラムから扱う手法自体は、普遍性があり、入力機器ごとに大きく変化しない、と、考えられています。[[w:デバイスドライバ|デバイスドライバ]]、[[高等学校情報B]]には、プログラムから周辺機器を扱う方法について多少の記述があります。
画面表示のうち、3Dの表現は割合難しく、ある程度の数学(高校、あるいは場合によってはそれ以上)の理解が必要でしょう。2Dに関してはプログラムの面では、さほど難しい部分はありません。
== 処理速度の問題 ==
基本的にプログラミングでは、関数を使って、処理をコンパクトにまとめ、定数ではなく変数で柔軟性のある操作をすることが求められますが、ゲームの場合は、この構造のせいで処理速度が低下することがあります。
現在のCPUの性能、速さはかなり高くなってはいますが、プログラム処理は無限に煩雑化できますから、やはり高度な処理を短時間でなすことが求められます。特にゲームは、リアルタイムの反応のタイミングが非常に重要ですからね。数学の指数計算についての雑学で、「新聞紙を42回おりたたむと、月に届く距離になる」というものがあります。(新聞紙の厚さ)*2^42、です。もっとも新聞紙の物性から言って、ほぼ不可能な操作ですが。コードの内容、組み合わせによっては、このように計算量が指数関数的に膨大になってしまい、処理速度が非常に遅くなってしまう場合があります。
ですが、このセクションで後述するように、関数を用いる場合の解決策(※概要:あとでdefineやinlineに置き換え)があるので、プログラミングの初期のほうは、とりあえずバグを未然防止するために関数を活用するべきでしょう。
1980年代頃のファミコンなど古い時代のゲームでは、ストレージ容量(ハードディスク容量のこと)が、ボトルネックでした。「容量不足でイベントをいくつか削りました」と、当時のRPGなどのゲーム作家が述べるのは、ストレージ容量の不足のことでしょう。ただ当時のファミコンはROMカセットでハードディスクは無いので、まさにストレージ容量という言葉が適切でしょう。
しかし2010年以降の現代では、ボトルネックになっている要因は、ストレージ容量不足よりも処理速度です。
ゲームプログラミングに要求されるコード特性は、科学計算ソフトウェアや金融プログラミングなどの手法とは異なります。情報工学・情報科学で適切とされる「構造化プログラミング」などの歴史的に発展してきたプログラミング・パラダイムの理念とは反するようなコード開発方針になる場合もあります。
;ツクールなど制作ツール
RPGツクールの制作元のカドカワ(アスキー社→エンターブレイン社→カドカワ(かつての「角川書店」) )では、PRGツクールでのアクションゲーム開発は推奨していません。アクションゲームの場合は、同じカドカワの「アクションゲームツクール」で制作するよう、薦めています。
アクションゲームとターン制RPG では要求される特性が大きく異なり、なかには、ほぼ対立しているような性質もあります。
ツクールやウディタでも、万能にあらゆることがスタマイズできるわけではなく、その制作ツールの特性に依存しますし、基本的に主に処理速度の低下しない部分について、ユーザが創作できるようになっているでしょう。
多くのRPG制作ツールはマップ操作や戦闘画面の基本システムのルーチンそのものは、初学者にはあまりカスタマイズできません(カスタマイズにはかなり高度な技術が必要でしょう)。画像や音楽は挿入できますが、例えば戦闘プログラムなら、「コマンド」の命令文など一部の派生的な部分だけが独自に作れる程度。
ですから、ツクールでどうしてもアクションRPGを作りたい場合、基本システムの改造はかなり困難だろうし、別途、アクションRPGのような動作をするマップイベントを作成する・・・ぐらいでしょうか。
ツクールやウディタでターン制RPG以外のジャンルを制作するのには、実質的には限界があり、さまざまな制約が生じます。
;C++での具体的な手法
初期段階では関数や変数を活用してプログラミングし、処理速度を高める必要がある箇所にだけdefineマクロ等を用い別の方法に置き換える。C++ならinline関数という機能もあります。
通常の関数で記述していったソースコードを、あとから一括変換などでdefineマクロやinline関数などに置き換えることは比較的に容易です。
また、関数を経由しているので、マクロを使った場合でも比較的にバグが混入しづらくなっているかもしれません。(defineなどの前処理指令マクロは、用いるとバグを発見しづらいので、なるべくマクロの利用を避けるべきなのが、ゲームプログラミングに限らないプログラミングの定石です。)
一方、まったく関数を使ってないコードを、あとからdefineマクロなどに手作業で置き換えるのは、なかなか面倒です。
最終的には一括変換で置き換えることが出来ますから、途中の段階では、処理速度を気にせず関数を使うのがいいでしょう。
なお、defineマクロは、値の置換以外には用いないのが、プログラミングの定石です。このため、たとえば黒色RGB値の<code>10,10,10</code>といった配列にdefineマクロを使うべきかどうか悩みますが、とりあえずなるべく値周辺にだけdefineマクロを適用するようにするようにするのが良いでしょう。いっぽう、一般の命令文をdefineマクロで置き換えるのは、避けるべきでしょう。
たとえば、処理に0.5秒ほどの時間の掛かってもかまわないような場所は、どんどん、関数に置き換えていっても良いかもしれません。
アクション性のないゲームなら、関数をぞんぶんに活用できます。
ターン制RPGやシミュレーションゲーム、アドベンチャーゲームなど、関数を活用しやすいでしょう。
一方、アクションゲームなどでキャラクター操作中のコードのように頻繁に使って、しかもそのゲームの中心的なコードなら、そこは最終的には関数にしないほうが良いかもしれません。
このように、ゲームのジャンルによって処理速度に対する必要な水準が異なりますので、プログラミング時における関数などの利用の方針も異なります。
以上のように、何でも関数にすることは避けるべきです。関数は処理速度の問題がありますので、必要性のある部分だけ関数にするべき。関数を使わなくても、for文やif文などのブロックの構成を適切に組み合わせることで、コード中のmain関数以降の部分でコード共通化できることは色々とあります。
「共通性のあるコードだから」といって、大して長いわけでもないコードを関数に置き換える事は、速度維持には寄与せず、ゲーム制作のプログラミングとしては、悪手となるでしょう。
=== 2Dの画面出力 ===
画面出力の場合も入力機器の場合と同じで、これらを操作する方法はOSごとに異なっています。先ほどあげた GTK+, Qt, SDLなどのライブラリはクロスプラットフォームの画面出力を提供しているため、これらを利用することで全てのプラットフォームで動くプログラムを作ることができます。<!--画面出力を扱うためには近年の[[w:ビデオカード|ビデオカード]]の発展についても見る必要があります。しかし、ビデオカードの機能は2次元の描画に関してはあまりあらわには見えないので、この話題は3次元の描画を行うときに再び戻ってきます。-->
* [[ゲームプログラミング/ブロック崩し]]
* [[ゲームプログラミング/画面出力]]
==目次==
=== ジャンル別のプログラミング手法 ===
==== 3Dグラフィック ====
* [[ゲームプログラミング/3Dグラフィック]]
* [[XNAを使用したシンプルな3Dゲームの作成]]
==== RPG ====
* [[ゲームプログラミング/RPG]]
==== アクション ====
※未作成
==== パズル ====
※未作成
==== シミュレーション ====
※未作成
=== ゲームのデバッグ ===
* [[ゲームプログラミング/デバッグ]]
=== 入力 ===
OSの種類によって、キーボード入力やマウス入力の受け付けのさいのプログラムの書き方は違う。
Windows API での具体的な手順は『[[ゲームプログラミング/入力]]』で説明する。
=== ゲームエンジン ※未完成 ===
* [[ゲームプログラミング/Unity]] ※リンク先ページの編集者が現状ではUnityの著作・調査を放棄中なので、調べ物としては役立ちません(2021年12月19日に本文を記述)。
=== 非プログラミングのゲーム製作の関連作業 ===
==== バランス調整 ====
*[[ゲームプログラミング/バランス調整]]
厳密にはプログラミングの話題ではないが、ゲーム製作では必要な知識なので、サブページで説明する。
:※ゲームデザインに関する記述をここに集積し分離したい、という編集者の意図もある。
==== ゲーム用の書類の書き方 ====
説明書や仕様書(しようしょ)の書き方については、『[[ゲームプログラミング/書類]]』で解説する。
== 未分類 ==
===Visual C++プログラムによる文字画像の出力===
Visual Studio付属のフォームデザイナ(VSの用意するGUI自動作成ソフト)によるGUIオブジェクト作成では、RPG用には使いづらい。いや、ひょっとしたら上手に使う方法はあるのかもしれないが、様々な理由で難易度は高い。
そこでまず、Visual C++で、フォームデザイナをなるべく使わずに文字や映像を出力する方法を考える。
選択肢は、幾つかある。
1. フォームデザイナを1つも使わない方式
*Windows APIで入力していく方法。(Wikibooksに『[[Windows API]]』の入門書があります。)
*DirectXで入力していく方法。DirectX自体はWindowsAPIを利用している。
2. 1つだけフォームデザイナのパネルを使う方式
*フォームデザイナで「パネル」という画像表示機能のコンポーネントを一つ用意して、そのパネルで表示する画像をゲーム内のストーリーなどに応じて切り替えるだけで、すべての画像表示を行う。
フリーソフトでゲーム用ライブラリの『HSP』はWindows API を呼び出す仕組みになっています(HSP関連のサイトを見ると、Win APIプログラミングの解説をしている場合もある)。
フリーソフトでゲーム用ライブラリの『DXライブラリ』は Direct X を呼び出す仕組みになっています。そして、ゲーム開発ツールのひとつであるウディタのソースコードは、DXライブラリとVisual C++ を使って書かれていると、作者が公表しています(ただしソースコードは非公開)。しかし、ウディタを用いたRPGプログラミングでは DXライブラリによるコーディングはしない。ウディタにはコード入力の機能は無く、マウス操作や、キーボード操作、キャラ名称や会話文などのテキスト文字や数値の入力のみに対応している。
===乱数===
そもそも乱数とは何かという問題があるが、それは高度な数学的な議論になるだろうから、我々はその問題には深入りできない。
ゲームにおける乱数的な処理では、事実上ランダムな値にならず、演出や調整のためにアルゴリズムが介入している場合も多い。例えばゲーム中のくじで「外れ」続くと、当たり確率が変動し、次からは当たりやすくなるアルゴリズムなども良く使われる。<ref>『ゲームプランナー集中講座』、P232</ref>。
ゲームは娯楽であり、実用目的のシミュレータではないし、アルゴリズム介入で、確率的にもいんちきが多いので、あまり厳密なランダム性が問題になることは少ないだろう<ref>『ゲームプランナー集中講座』、P231</ref>。
例えばさいころというのは典型的な乱数器だし、ゲームにもよく使う物だろう。
ゲーム「桃太郎伝説」シリーズの開発者のさくまあきら氏、ハドソン社が、参考として他社RPGであるドラゴンクエストの乱数を真似しようとして分析したところ、初期ドラクエが戦闘ダメージのゆらぎについて高度な計算を使って実装していると思った部分が、実際には簡単な疑似関数だった(伝聞としてそう聞いた)、という開発談もあります<ref>[https://news.denfaminicogamer.jp/projectbook/momotetsu] 2022年3月19日に確認. </ref>。
無印C言語には標準的乱数関数 rand()があるが、これを乱数発生に使うことに批判的な意見もあるし、機能もやや不足していると見れる。
Windows64bit では int rand(void) の出力は 32bit 整数だろう。まず stand関数で初期化してから rand()を呼ぶごとに疑似乱数が帰ってくる。これの複数回の連なりが乱数列だね。帰ってくる値は0 以上 定数RAND_MAX の値以下。
例えばさいころの数値が欲しいなら、rand の返り値を6で割った後、余りに1足せば、とりあえずそれらしいものはできる。
RAND_MAXは rand()の属性として定数が与えられているだけだから(Windowsで0x7FFF)、この値の変更はできない。
まあこれでもそこそこいい加減な乱数として機能するだろうが、最近ではもう少し改良された、質の高い乱数関数もある。
また、改良された乱数関数は、乱数の範囲も指定できるから何かと使い勝手が良いし、バグを防ぐ効果もあるのだろう。
<syntaxhighlight lang="cpp">
Random^ saikoro1=gcnew Random();// Random^ でRandomクラスの変数を作っている。gcnewはインスタンスをつくるための演算子。
int detame; detame=saikoro1->Next(1, 7);// Next メソッドで「〇〇以上△△未満」の乱数を指定できる。「->」はメンバーアクセス演算子。
MessageBox::Show("目"+detame.ToString()+"が出ました。");
</syntaxhighlight>
↑例えば上述のコードは前編集者が示したものだが、これは .NETプログラミングですね。.NET のSystem::Randomクラスを使っている。.NETのクラスは普通、C#かVisual Basic で利用するので、Visual C++で使えるようにするには結構面倒な手管がいるが、その辺は読者諸兄、ヘルプやネット情報を参照して、適宜辿り付いてほしい。
C++ の場合はむしろ、 #include <random> を宣言してそこで使える関数を使用するほうが簡単でしょうね。この場合でも、乱数としての精度も高いし、帰り値の範囲指定もできる。
===画像のちらつき===
画像がひんぱんに変化するアプリでは、画面が、ちらつく事がある。画面のちらつきは、ゲームのように、画像を凝視するアプリでは、かなり利便性を損なう。
キャラクターが1歩移動するだけで、画面全体がちらついたりする場合もあり、かなり、プレイヤーの不満になる。
これは、ダブルバッファ(「裏画面」と、良く言われる)という技術で、解決を図る。
Direct Xの用語では「スワップ チェーン」と呼んでいる。
.NET Framework開発環境の C++や C#でもダブルバッファの機能があると解説されている。いくつかのGUIオブジェクトのプロパティで、ダブルバッファの設定項目がある。
しかし前編集者が実験したところ、この機能を有効に使って確認することはできなかったとの指摘がある。ひょっとしたら何らかのマイクロソフトの解説に間違いがあって、工夫次第では利用できるかもしれないが、少なくとも今現在のこのページでは、その問題に関するリファレンスは提供できない。
そこでやはり、以前の項目と同様、Win32 API または DirextX の利用をこのページでは考えたい。
前編集者は、.NET Framework のフォームデザイナでは、ちらつき自体は解決できそうだが、グローバル変数の共有が困難だったり、アプリ内から終了コマンドが使えない、などの難点があると指摘している。
ただ現編集者はこの2点に関しては、解決策はあると思うが、しかし特に調査はしない。
前編集者は、.NETプログラムでゲームを作る難点をいくつも上げているが、おそらくどれも、.NET の仕様や全貌に精通すれば解決できるように思えるが、そもそもその全貌がかなり広大なので、解決の道のりは長いだろう。
== セーブ・ロード・データベース ==
=== セーブ機能とロード機能の作り方 ===
数値(HPなどの各種パラメータ現在値)や文字列(例えば、プレイヤーの作成したキャラクターの名前)や現在地やフラグ状況などなど、セーブの機能は欲しい。一番簡単な方法は、C言語の fopen 関数のテキストファイル書き込み機能で、テキストファイルとしてセーブすることだろう。
Windows API には CreateFile関数 があるが、テキストファイルでの素朴なセーブは一番簡単で単純なセーブ法だろう。そしてテキストファイルを読み込んでプログラムに各種変数を配置して、ロードとする。
書き込みとしては、一番単純なC言語記法では、fprintf ですかね。C++としての書き込みをしてもいいし、読み込むのも、一番基本的な方法で。基本Cだとしたら fscanf で、この関数でテキストの数値も変数として読み込めるはずです。場合によっては atoi関数 で文字列→数値の変換をすることもあります。
基本的にデータファイルは、OS もアプリケーションも、テキストファイルとバイナリファイルの2分類で考えるでしょう。実際にはテキストファイルもバイナリの集まりですが、慣用的、伝統的にテキストファイルだけ特別視することが多い。
バイナリファイルでもデータとしてのファイルと、OS が機械語または何らかの仮想的な機械語として扱う実行ファイルがある。それらのバイナリは種類に応じて多くは冒頭にファイル識別子の情報があるだろうし、OS や アプリケーション側で工夫を凝らして、特定の条件を満たす場合しか動作しないようにしているだろう。そしてバイナリファイルを扱うときは、セキュリティの安全性も考慮するだろう。
基本的にプログラム側は何でもありだが、識別子の判別その他、ある程度様々な考慮をしないと、困った事態が起こり、プログラマーが責任を問われることも起こるかもしれない。
市販のパソコン用ゲームや同人ゲームでは、テキストファイルではなくバイナリでデータ保存するゲームの方が圧倒的に多いだろう。その方がそれらしいしかっこがつく。ゲーム開発ツール側自体も、そうなっている場合が多い。RPGツクールもウディタも、セーブデータの形式はバイナリ。
テキストデータは基本エディタで開けるが、バイナリデータも内容によっては結構ぐちゃぐちゃの状態で開ける。バイナリデータはバイナリエディタで開ける。バイナリエディタのリードオンリーモードやバイナリビューアみたいなものがあれば、データを壊さないで結構安全にデータ調査できる。
データ内容を秘匿したければ、バイナリ化だけではなく、暗号化も必要になるかもしれない。
=== 機能の整備 ===
セーブ&ロード機能の実装時には、まずセーブ機能から作るのがやりやすいという。
しかし最終的には関係関数の整備は、ロード機能が基盤となるだろう。
データや変数を、一定のスタイルでセーブして、一方で正しいスタイルでロードする、この機能が必要なわけですよね。
シリアライズされたデータを、型を決めたうえで配置しなければいけないから、ロードのプログラムの方が複雑に、面倒になる。
結局データのシリアライズは、ロード機能が基盤となり、その機能の作りやすさが、セーブ機能の作りやすさも支配するようだ。
== ゲーム中の特殊イベント ==
*[[ゲームプログラミング/特殊イベント]]
RPGやシミュレーションゲームで、1回しか起きない特殊イベントを作りたい場合もありますね。例えば日本の中世の戦国シミュレーションゲームで、「桶狭間の戦い」が3回も起きたら困りますよね。まあ起きるなら起きてもいいけどね^^。信長君には敦盛を3回舞ってもらいましょう^^。
さて、リンク先ではその話題についての叩き台、「こうプログラミングしたら、いいんじゃない?」、という事を説明しています。
==スケジュール管理==
[[File:Tokai Hairo.jpg|thumb|500px|ガントチャートの例:東海発電所の廃止解体工程]]
個人でゲームを作る時にはあまり考慮しなくていいのですが、シビアな仕事の世界では、スケジュール管理表が良く使われます。
「作業責任分担表」(TRM:Task Responcibility Matrix)といわれるスケジュール表から、それをグラフ的に図示したガントチャートといわれる表を作って、その表を見て作業計画を判断する<ref name="gpd65">川上大典ほか著『ゲームプランとデザインの教科書』、秀和システム、2018年11月1日第1版第1刷、P.65</ref>。
{|class="wikitable" style="float:left"
| 仕事
| 担当
| 状態
| 開始
| 終了予定
| 終了日
|-
| 仕事1
| 田中
| 済
| 2021/10/03
| 2021/10/10
| 2021/10/10
|-
| 仕事2
| 田中
| 仕掛
| 2021/10/11
| 2021/10/13
|
|-
| 仕事3
| 鈴木
| 済
| 2021/10/05
| 2021/10/08
| 2021/10/08
|-
| 仕事4
| 山田
| 未着手
| 2021/10/13
| 2021/10/17
|
|-
|}
{{-}}
ガントチャートでは普通、横軸に日程をとります。
商業ゲーム界でもガントチャートの横軸は日程です<ref name="gpd65" />。
ガントチャートとして図示することで、ボトルネック、リスク要素、直感的にスケジュールの詳細や全体像が理解しやすくなります<ref name="gpd65" />。
スケジュール管理のための、現実的、習慣的な工夫ですね。
このTRMとガントチャートは、IT業界だけでなく建築工事でも使われ、これを利用したボトルネックの洗い出しも、建築学の教科書に記述があります。
住宅の新築やリフォームをする時、建築業者がこの表を提示して、見せてくれることもあるでしょう。
業界人ではなくとも、こういう慣習を知っておくと、得るものがありますよね。
==ストーリー制作、そして順序==
ゲーム界、特に商業ゲーム界では、ストーリーもゲームも全体から作っていくようです。アトラス社(ペルソナシリーズ、女神転生シリーズ、などを手掛ける)では、「ゲーム全体に血を回すのが先」、という言葉が良く言われていました<ref>[https://news.denfaminicogamer.jp/projectbook/191030a/2]2020年12月1日に閲覧して確認.</ref>。
プレーヤーが見たいのは、物語の細部ではなく、ゲーム全体のストーリーやテンポ、総合像である、とは限らないのだが、しかし物語を含む創作物では、全体を見て重視し、そこから作っていくのはある意味王道、常套手段ではあります。
ちなみにやや雑談的ですが、日本の週刊漫画は、その週その週での勢いや読者の興味の引き付けも大事なので、全体がないのに、その場その場で場当たり的に作られた事も多かったようです。
現編集者が聞いたことのある話では、週刊少年ジャンプで連載していた本宮ひろ志氏が、不良少年物の漫画で、敵の不良少年グループと1対1000の喧嘩になり、さあいよいよ対決場に着いて勝負だってところで以下次号にし、そして実は本宮氏はその続きを全く考えていなくて、考えてみたけどどう考えてもどう描いていいかわからない^^;;;、そこで仕方ないのでイライラして近所の酒場に飲みに行き、そしてイライラしたままそこの常連達とあり得ない大ゲンカして^^;;、そのままボロボロになって家に帰って、2時間で次の号の漫画を描き終えた、と、本宮氏自身がメディアで語っていたのを聞いたことがあります。
さて、コンピューターゲームである以上、ゲームのストーリーはシステムと連携、調和したものになるでしょう。
そこで、ゲーム作家として、システムを先に決めた後ストーリー、そういう方法論の作者も多いようです<ref>川上大典ほか著『ゲームプランとデザインの教科書』、秀和システム、2018年11月1日第1版第1刷、P.306</ref>。
とにかく商業ゲーム界では常識的に、全体像から攻めていく。
例えばドラマ脚本では、「ハコ書き」という方法がある。全体像に当たる「大ハコ」を記述してから、「大ハコ」→「中ハコ」→「小ハコ」と記述していく<ref>川上大典ほか著『ゲームプランとデザインの教科書』、秀和システム、2018年11月1日第1版第1刷、P.184</ref>。
しかし、本当にすべてのゲーム制作は全体から作る必要があるのか、という疑問はありますが、その方法論に従うとすると、
:*エンディングを大まかに先に作る
:*機能の実験を簡易でいいので事前にしておく(※プロトタイプの項目を参照)
:*使用頻度の高い部分から作る
などの工夫を凝らして、常識的な方法を遂行していくことになるでしょう。
或いは、アルファ版(α版)を中盤から作り始めるとか…<ref>吉冨賢介『ゲームプランナー入門』、P17</ref>。α版の製作目的の一つとして、そのゲームが本当に面白いかの検証がある。面白くないと判断したら、制作中止もある。最初からではなく中盤から作ると、ゲームの全体像が見えるので、検証、判断がしやすい。
つまり全体から攻めて、細部やゲームが作られていくわけですから、必ずしも冒頭部から作り始める必要はないわけです。
;エンディングやラスボス戦闘を早めに作る場合
ゲーム作者にもよりますが、商業ゲームシナリオでは、エンディングを早い時期に作る人も多い<ref name="tiomg166">畑大典ほか著『ゲーム作りの発想法と企画書の作り方』、総合科学出版、2020年11月19日第1版第1刷発行、P166</ref>。
システム面についても、先にゲーム全体のクリア条件を決めてから、あとから各ステージの条件を決めていくことが多いようです<ref>川上大典ほか著『ゲームプランとデザインの教科書』、秀和システム、2018年11月1日第1版第1刷、P.253</ref>。
エンディングの仮の、おおざっぱなシナリオ、そしてキャラクターの性格付けを先に決めておくと、ゲームの方向性と主人公達が目指すもの、ゲームの全世界像が作者やスタッフに明快になっていきます<ref name="tiomg166" />。
基本的に商業ゲーム界では、全体→部分と細部、の構成を進めていきます。
ゲームは必ず最後にラスボスと戦う訳では無いでしょうが、その戦いはゲーム中で最も高負荷になるでしょうし、全てのシステムが集積する場面でもあるので、エンディングを先に作ると、ゲームの最大負荷の検証ができます<ref name="yth">[https://www.youtube.com/watch?v=kAUkSNhH410] 2020年8月30日</ref>。
3Dゲームでは、RPGなら戦闘シーン、アクションゲームならアクションシーンが、一般的に最も高負荷<ref>ntny著『ローポリスーパーテクニック』、ソフトバンククリエイティブ、2010年2月16日初版第5刷、P28</ref>。
負荷が高くて処理が落ちないかどうかも、この方法で確認できます。
常識的、教条的物語手法、そして金と権威を持っている人間の言を神のように崇めるとしたら、たいていの物語は最後の最後が一番の見せ場になると考えられるでしょう。ストーリーを削る必要があるとすれば、最後以外の部分、という事になります<ref name="yth" />。
つまりラスボス戦は削らない。後の部分は削る可能性あり。だから最後を先に作っておけば(作れる範囲で)、もし制作過程で不測の事態が起こっても、重要部分はできているので、早く、上手にリリースできる。
{{コラム|イラスト制作でも順番を考え直すと打開できる場合あり。|
イラスト雑誌『コミッカーズ』(1995年季刊夏号)(唯 登詩樹 表紙)での藤島康介のインタビュー
藤島(談):よく若い漫画家さんから相談で、「先生みたいに女性の長い髪を書くとき、毛先を書くのが難しいです。根元は書けるのに」との相談を受けるのですが、
僕(藤島)は髪を描くときは毛先から始めて根元に向かって描いてます。
つまりイラスト初心者は、根元から髪の毛を描きたくなるのですが、ここで長い髪の毛を描く場合はむしろ毛先を先に書いて位置決めして、長い毛を描くと割とうまく描ける。
きれいな女性の髪の毛は、毛先の奇麗さが大事ですからね。
ストーリーを作る時に全体を考えたうえで、必ずしも最初から書くことにこだわらない方がいいように、絵を描く時にも同じ発想が有効になる。例えば機械製図でも、正確に奇麗に書くためあるいは実際の製作のため?、位置決めの優先指示の記法がある。
}}
*目標
世の中では目的や目標を明確化せよ、と主張する人は結構多い。現編集者は懐疑的。むしろ他人を自分の都合いいように動かしたいから、その方向を明示したいのだろう。それより、我々の本当の目的と目標は何か、歩みを止めてちょっと考えてみろよ、と、言いたい。
しかし結局世の人たちは目標をはっきり、言語化したがる。ゲームでもそれをすると、プレイヤーがゲームに引き込まれる、と言うが、実際にはそれはゲーム業界のカモになっている、インチキゲーマーだけだろう。
とにかくカモたちは目的を欲しがる。目標や課題がゲーム中で明確になっていないと、疑問だらけになり、ゲームをやめて、業界にお金を落としてくれない。そこで設計の際、各ステージやエリアなどの冒頭で、そのステージの課題や目標などを明示する必要があるという<ref>『ゲームプランナー入門』、P39</ref>。
ファミコンなどの古いアクションゲームではゲーム本編では目標は語られていませんが、しかし説明書などではきちんとそれが語られており、実際にスーパーマリオブラザーズの第1作目の説明書では、目的はクッパを倒してピーチ姫を救出することだと語られています<ref>『ゲームプランナー入門』、P54</ref>。
=== チュートリアル・製作順序 ===
RGBやシミュレーションゲームでは、初めの方は、操作説明のためのチュートリアルイベントになることも多いのですが、ここにも製作順序のポイントは指摘できますね。
基本的にはチュートリアルの細部は後回しにしたい。と、いうのはゲーム本体の仕様変更が、製作過程で頻繁に起こるので、チュートリアルもそれに合わせて後回しにせざるを得ない。
最初の段階でチュートリアルを作りこんでも、仕様変更になれば、その記述自体が不適になる。
当初のチュートリアルイベントがそもそも必要かどうか。説明書、マニュアルに任せてもいいですよね。
基本的にゲーム本体の仕様がかなり変更を含み場当たり的なので、チュートリアルは後回し、早くともゲームα版の時期になるでしょう。
== 昔のコンピューターゲームと技術の発達・変遷 ==
ゲーム制作の時は、自分が昔プレイして楽しかったゲームを思い浮かべるし、参考にもしますよね。
ただ、コンピューターゲームは明らかに、周辺技術が時間とともに、かなりの速度で発達、変遷していきますし、過去のゲームを参考にすると言っても、精神面、思想面での参考で、技術面ではやはり、最新の情報技術を取り入れたいと、誰もが思うでしょう。
編集者Hの意見
<pre>
前編集者は得意げに、古典技芸の世界では、『師を見るな、 師が見ているものを見よ』と、いう言葉があると宣っていますが、そもそもこの国のゲーム業界では、基本的に金と目先の安易な欲望と私欲しか顧みられないし、そこを支配する知性と教養は、善意や誠意や真理とはかけ離れた、歪んだ論理と無駄に衒学的な詳細しか持たないし、権力をもって威張っている連中は、善性や美などとはかけ離れた安易な偏向した物理主義的な議論に明け暮れている連中なので、師などと呼べる人物に出会うことさえ、至難な事でしょう。
</pre>
別編集者 S の意見
(参考)松尾芭蕉が「古人の跡(あと)を求めず、古人の求めたるところを求めよ」と言ってるようです。『韻塞』(いんふたぎ)が出典らしいです<ref>田中拓也 著『部活でスキルアップ 文芸部 活躍のポイント』、メイツ出版、2023年5月30日 第1版 第1刷発行、P118</ref>。おそらく、古典芸能の格言の元ネタか、あるいはそれを受けての発言でしょう。どちらが先かは知りません。
=== スプライト ===
ファミコン時代の昔のゲーム機には、一画面に表示できるキャラチップ数(敵チップも含める)に上限がありました。
一画面中に表示できる限界は、だいたい、マリオが一画面中に数十人ぶんです。
このように、ビデオゲームで小さなキャラクタを、高速表示する仕組みを、「スプライト」と呼んでいました。マリオのキャラクター表示は小単位のスプライトを複数合成していたようです。
このキャラクター数の制限が、当時はゲームの設計にも大きな影響を及ぼしていたわけですね。
例えばシューティングゲームで、100体の敵機を表示することはできない。
しかしそれなりの工夫はあった。表示のタイミングを変えることで、なんとなく、多量のスプライトがあるように見せることはできた。
つまり、
:1タイミング目では0~10体目までのAグループを表示、
:2タイミング目では11~20体目までのBグループを表示、
して、切り替える、うまく、素早くとか?
上手にプログラムを作ればそこそこ上手くいったようですね。それでも、キャラクターが多いと、一瞬、消えたりしている。
ファミコン上における実際の技術限界の正確な数値は、別の資料を参照していただくとして、あまりあてにならない数字として例えば、横1列上には 8体目までしか表示できなかったようです。マリオは一人で2*2=チップ使っていた。だから横一列では 4体までしか表示できませんね。
例えばシューティングでは、敵機の他に、弾丸などもスプライトでしょう。
マリオが4チップなように、巨大ボスなんかチップ数をかなり使っているでしょうね。
そしてチップ数が多いから、速度が遅くなるのでしょうか、何か我々の昔のゲームをプレイした記憶では、巨大ボスの動きは緩慢でしたよね。
しかしやや脱線しますが、巨大なキャラクターは何となく動きが遅いという我々の固定観念がある一方で、レスラーやヘビー級ボクサーはかなり動きが速い。相手の体が大きい上動きが早ければ、もう勝てないね。座して死を待つしかないか^^;;;。
<!-- すじ肉先輩さー、「ウドの大木」みたいな言葉を得意げに書いてる時点で、あんたは性格悪いし、このサイトでの不適切編集者である証拠なんだよね。-->
=== 画面描き換えと背景 ===
ファミコンのマリオの横スクロールでは、例えば地上ステージの空は、青一色で描き換えを行わない。低地の地面の障害物周辺だけを動かしていたようですね。動かす部分はプログラムでの描き換えが必要だし、動かない部分は背景として、描き換える必要がない。
書き換える必要のない背景表示は当然プログラムの負荷も少ないですよね。
ですから昔のレトロゲームの雰囲気や映像、仕様は、当時の技術の制限、影響を受けた上でその形態になっていたという事で、今は技術が発達したので、様々な斬新な映像表現や、演出を駆使できる。
一方で最新の技術を駆使したうえで、過去のレトロな雰囲気を再現、表現するという道もあるでしょうね。
===アナログテレビのドットのにじみ===
昔のブラウン管テレビのドットは、にじみが大きい。これはテレビ画面の性質なので、ゲームでも映画でもバラエティでもドキュメンタリーでも、解像度画面としてのにじみは同じように大きい。今の液晶画面が完全ににじみがないかどうかは怪しいが、ブラウン管よりは少ない。
そのため、当時の画像データをそのまま現在のパソコンで表示しても、にじみによるアナログ感がなくなり、荒い画像に見える。当時のゲーム攻略本にあるような写真画像は、同じデータではあるのだが、現在では上手に再現できない。
解像度だけではなく色についても、にじみの色の重なりで、昔の映像の方が豊かな色に見え、現在では雰囲気の再現はうまくできない。
昔のゲームはアナログ技術だからこその、独特の雰囲気を表現していた。
ですから昔のゲームのレトロな雰囲気は、データとしての昔の仕様をそのまま使っても再現できず、むしろ昔の画像写真の資料を見ながら、現在の技術、現在の機材によってその雰囲気を再現することを目指すことになります。現在では様々な画像フィルターも作れますから、そういうものの利用も有効でしょう。あるいは過去のデータ、仕様をそのまま使うなら、それは新たな画像世界になるかもしれません。
過去の低解像度画像を使ったゲームは、レトロではなくむしろ新ジャンルだという指摘があります。
90年代のカラー携帯ゲーム機の画像データをそのまま使って現在の液晶画面に表示すると、当時のディスプレイは走査線が太いので、画面として縦横比が変わってしまう。縦横比を補正すると走査線部分の黒線や余白が入り、それをドットで埋めて補正すると、画面のギザギザが目立ってしまうようです。
つまりディスプレイの性質が90年代と2020年代とで違うので、レトロ画面の再現はかなり困難、最初から目指さない方がいいだろうという意見もあります。
パソコン市場では、1999年ごろからノートパソコンが普及し、液晶ディスプレイも安価で出回ってきた。そこでにじみの少ないくっきりした映像が主流になってきますね。
基本的にディスプレイはブラウン管→液晶と変わり、解像度は大きくなる一方です。
プレイステーション2あたりからは家庭用ディプレイの切り替えが起こり、もはやブラウン管でのプレイ自体がなくなる。
アナログ放送は2010年ぐらいまで続いたでしょうか。しかし家庭ではゲームをするにしても、普通に放送を見るにしても、DVDを見るにしても、ブラウン管から液晶や、プラズマというのもありました、画面の解像度自体も高くなっていく。
そして画像のドットはにじみの少ないくっきりしたものへ変わっていきます。最近はパソコン画面でも、TVでもドットの縦横は等しい正方形ですが、ブラウン管はそうではなかった。
だから、当時はドットで絵を描く時も、長方形ドットです。
しかも、ゲーム機やパソコンの種類、さらにはアーケードゲームの基盤といったハードウェアの種類ごとに、コンピュータ側でのドットの縦横比の管理は違っている(らしい)。このため、移植のたびに、ドットは書き直しになったようだ。
昔は、というか実はいまでも、CGや画像の縦横比が正確ではない映像を見る事はありますよね。
現在のパソコン用のドットエディタ(ドット絵用の画像制作ツール)は1ドットが正方形だが、ファミコン時代は1ドットが(ドット用紙の時点で)少しだけ長方形。(なお、画像制作ツールの作り方については、『[[ゲームプログラミング/画像ファイルの作成プログラム]]』というコンテンツがこのサイトにある。)
ファミコンの色数制限は52色から4色×4パレット(1パレットあたり4色)を使えると言われている<ref>[https://mynavi-creator.jp/blog/article/history-of-2dcg-designer] 2021年12月30日に確認.</ref>。しかし実際には、4色のうち1色は透明色として利用される色であり、全パレット共通の色になる(だから3×4=12色が使える)。
スプライトのパレットとは別に背景のパレットがあるので実際にはもっと多くの色数が一画面内で使えるが、しかしその他さまざまな制限があるので、合計で一画面内で25色が使えると言われる(12+13=25)。
論理的には25色だが、ブラウン管のドットの滲みやテレビのアナログな仕様から、結局はなかなか豊かな映像が当時も見れたと言っていいのではないだろうか。
しかしレトロなゲーム機では、さらにメモリ容量やストレージ容量などの制限もあり、仕様上の最大色数を気軽に利用できたわけではないかもしれない。こういう制限もあったからか、ネットではファミコンの色数が「4色」や「8色」、スーパーファミコンの色数が「16色」や「256色」、とも言われることがある。
{{コラム|ドット絵|
ファミコンのギザギザのキャラクターの絵は、よく、ドット絵と言われますよね。
ただ、プレイステーション以降、ゲーム機が進化しても、コンピュータの画像はドットのラスターグラフィックだから、ドット単位で絵を描くことは多い。
特に小さい絵、キャラクターやアイコンはドット単位でデザインすることがあります。
しかし言葉の使い方では、ドット絵と言えば昔の、ファミコンキャラクター風のギザギザの解像度の低い絵を指すことが多いでしょう。
現在のドットエディタで絵を描く場合でも、解像度の低い絵が多いですね。ラスターグラフィックも結局ドット単位で解像度が高く、色数が多いだけですが、点密度が高い、アンチエイリアスを駆使した絵は、もはや、ドットというよりはアナログの手描きの絵と言いたくなる。
前編集者はこのドット絵という言葉にこだわって、なんかグダグダ理屈書いていたけど、現編集者にとって何がしたいのか、何を言いたいのかただただ謎ですね。
とにかくドット絵にレトロな意味を持たせても全然問題ないと思うけど…。
子供時代の思い出は大事だぜ^^。
1990年代後半に、岡田斗司夫氏の対談でこういうものがあったそうです。出典はおそらく『マジメな話』。
「アニメの黄金期っていつだろう?」
「70年代かな~。」
「いや、80年代だろう。」
「そうかな~。」
「むしろ…」
「むしろ?」
「…12歳だね^^」
12歳万歳!(^^)/
}}
:↑ 他編集者Hが上コラムを上書きしちゃったんで別編集者には書き換えできないんで、別の予備知識を出します。
外食チェーン店のマクドナルドが、子供をターゲットにした商売をしており、子どもの頃に気に入った味は、大人になっても食べ続けるという販売戦略です<ref>[https://www.asahi.com/food/column/nommelier/TKY200711290230.html 『味覚のデータベースは子ども時代に作られる』2007年11月29日 ]</ref>。例えば日本マクドナルドの創業者、藤田田(ふじた・でん)によると「人間は12歳までに食べてきたものを一生食べ続ける」と言っています。だから子どもの好きそうな味の料理を作ったり、あるいは子ども向けの定職に、子どもの好きそうなオモチャのオマケをつけたりします。
12歳と言い出した経営者は誰が最初なのか調べても良く分かりませんでしたが、そういう意味の話です。
=== テレビとディスプレイの焼き付き ===
ゲームというのは色数も少ないし、静止画も多い。
ファミコン時代から、同じ色長時間の表示は、ディスプレイの焼き付きを起こすので、常にそれなりの工夫がされていたかもしれませんね。
静止画を避ける、時々背景を変える、背景色を光のエネルギーを持たない黒にするとか…
パソコンでは昔からその工夫がありましたね。スクリーンセイバーという機能もある。
とにかく一つのドットに同じ色が長時間表示されると…ちょっと危ない。
焼き付きの問題は昔も今もありますよ。昔のブラウン管は焼き付かないという主張が時々あるようですが、事実ではないでしょう。
現代のテレビ受像機には、焼きつき防止のために「ピクセルシフト」という機能がある。これは画面上の映像の表示位置をタイミングごとに微妙にずらす機能です。こういう機能がすでに搭載されているので、ゲームソフト側で焼き付き防止を必要以上に考慮しなくてもいいらしい。液晶モニターは、焼きつきが起きにくいという。ただし有機ELはどうか。知りませんね。現編集者も前編集者も知らない^^;;;。
== 脚注 ==
<references />
== 関連項目 ==
* [[ゲームプログラミング/コンピュータゲームの種類]]
* [[XNAを使用したシンプルな3Dゲームの作成]]
* [[プログラミング]]
* [[w:ゲームプログラミング]]
{{DEFAULTSORT:けえむふろくらみんく}}
[[Category:ゲーム]]
[[カテゴリ:プログラミング]]
{{NDC|007.64}} | 2006-09-23T07:41:24Z | 2024-01-18T10:22:20Z | [
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| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0 |
4,251 | Java/基礎/変数と代入演算 | プログラミングにおける変数は、値やデータを格納するための記号的な名前です。変数は、メモリ内の特定の場所を参照し、その場所に値を保持します。これにより、プログラム内でデータを操作したり処理したりすることができます。
変数は、プログラム内で使用されるデータの値を表現し、名前を介してそれらの値にアクセスする手段を提供します。また、変数は値を保持するだけでなく、値を変更することもできます。これにより、プログラムが動的に振る舞うことが可能になります。
例えば、プログラムがユーザーの名前や年齢などの情報を取得し、それを後で使用する必要がある場合、変数を使用してその情報を格納し、必要に応じて変更や処理を行うことができます。
Javaにおける変数とは、データを格納する箱のようなものです。変数は、プログラム内で使用されるデータを保持し、それに名前を付けることができます。これにより、プログラム内で値を簡単に参照したり変更したりできます。
Javaでは、変数を使用する前に、その変数の型(データの種類)を宣言する必要があります。例えば、整数を格納する変数の場合はint型、小数を格納する変数の場合はdouble型、文字列を格納する変数の場合はString型などがあります。
変数の宣言は次のように行います:
これにより、age、height、nameという名前の変数が宣言されます。ただし、この時点ではまだ値は割り当てられていません。
変数に値を代入するには、以下のようにします:
これにより、それぞれの変数に値が割り当てられます。
また、変数の宣言と初期化を同時に行うこともできます:
これにより、変数の宣言と初期化を一度に行うことができます。
Javaにおいて、再代入とは変数に新しい値を割り当てることを指します。Javaでは、再代入が可能な変数は、その型がプリミティブ型であるか、または参照型であるかによって挙動が異なります。
変数に再代入された値の型は、変数が宣言された際に指定された型と一致する必要があります。たとえば、int型の変数には整数値を、double型の変数には浮動小数点数を再代入する必要があります。再代入された値の型が異なる場合、コンパイルエラーが発生します。
Javaにおける文字列は、文字のシーケンスを表現するためのデータ型です。Javaでは、文字列はjava.lang.Stringクラスを使用して表現されます。文字列は、ダブルクォーテーション(”)で囲まれた文字のシーケンスとして表現されます。
文字列はイミュータブル(変更不能)であり、一度作成されると変更することができません。つまり、文字列を変更する操作は、新しい文字列を作成することになります。
以下は、Javaで文字列を宣言する例です:
この例では、greetingという名前の変数に文字列"Hello, world!"が代入されています。
Javaでは、final修飾子を使って宣言された変数は、イミュータブル(不変)です。final修飾子を使用すると、その変数に対する再代入ができなくなります。つまり、一度初期化された後はその値を変更することができません。
以下は、final修飾子を使って宣言されたイミュータブルな変数の例です:
これらの変数AGEとNAMEは、一度初期化された後に再代入することができません。このような変数は、プログラム内で定数として使用されることがあります。
Javaにおいて、final修飾された参照型変数は、変数の参照先(オブジェクトへの参照)が不変であることを示します。つまり、一度初期化された後は、その変数が参照するオブジェクトを変更することはできませんが、オブジェクト自体の内容は変更可能です。
以下は、final修飾子を使って宣言された参照型変数の例です:
この例では、final修飾子が付けられたbuilder変数は、一度StringBuilderオブジェクトに初期化された後、その参照先を変更することができません。ただし、StringBuilderオブジェクト自体の内容を変更することは可能です。
Javaにおけるキャスト(cast)は、データ型を変換する操作を指します。Javaでは、異なるデータ型の間で変換を行う際にキャストを使用します。キャストは、変換元のデータ型を指定し、変換後のデータ型に変換するための演算子です。
キャストは基本的に2つの形式があります:
キャストを行う際には、変換元のデータ型と変換後のデータ型が互換性があるかどうかを確認する必要があります。 たとえば、数値型同士のキャストや、参照型の継承関係に基づくキャストが可能ですが、互換性のない型同士のキャストはコンパイルエラーを引き起こします。
Java 10以降、Javaにはローカル変数の型推論機能が追加されました。これは、varキーワードを使用して変数を宣言する際に、コンパイラが変数の型を自動的に推論する機能です。この機能により、変数の型を明示的に指定する必要がなくなり、コードの冗長性を減らすことができます。
変数の宣言時に初期化子が提供される場合、その初期化子の型に基づいて変数の型が推論されます。推論された型は静的な型であり、実行時に変更されることはありません。
例えば、以下のようにvarを使用して変数を宣言することができます:
varを使用することで、変数の型が明確になる場合には冗長な型の記述を省略できます。ただし、可読性を損なわない範囲での使用が推奨されます。また、varを使用する場合でも、適切な変数名やコメントを追加することで、コードの理解を助けることが重要です。
Java 10以降、Javaにはループ変数の型推論機能が追加されました。 これにより、forループや拡張forループ(拡張for文、拡張forループ)で、ループ変数の型を自動的に推論することができます。 これにより、コードの冗長性を減らし、可読性を向上させることができます。
具体的には、forループの初期化部でループ変数を宣言し、その型をvarキーワードで指定することができます。 この際、初期化式によって型が明示的に指定される場合、その型を推論してループ変数の型を決定します。
拡張forループでは、コレクションや配列を反復処理する際に、ループ変数の型を指定せずに、varキーワードを使用してループ変数を宣言することができます。この場合、コレクションや配列の要素の型がループ変数の型として推論されます。
以下は、forループと拡張forループでのループ変数の型推論の例です:
varを使用することで、ループ変数の型を省略し、コードをよりシンプルにすることができます。ただし、適切な変数名やコメントを追加して、コードの可読性を確保することが重要です。
ラムダ式の型推論とは、Javaでラムダ式を使用する際に、コンパイラがラムダ式のパラメータの型や戻り値の型を自動的に推論する機能を指します。つまり、ラムダ式のパラメータや戻り値の型を明示的に指定せずに、コンパイラがコードの文脈から型を推測することができます。
例えば、次のコードでは、ラムダ式 (int i) -> i * i のパラメータ i の型が int として指定されています。しかし、Javaのコンパイラは、このコードの文脈から i の型が int 型であることを推論することができます。
var キーワードを使用することで、変数 x の型を明示的に指定せずに、コンパイラがラムダ式の型を推論することができます。そのため、コードをよりシンプルに記述することができます。
varキーワードを使わずに、ラムダ式の型を明示的に指定する場合は、次のようになります:
このコードでは、IntUnaryOperatorインターフェースを使用してラムダ式を宣言しています。IntUnaryOperatorは、int型の引数を受け取り、int型の値を返す関数型インターフェースです。ラムダ式の引数がint型であるため、このインターフェースを使ってラムダ式を宣言しています。
varによるラムダ式の型推論をつかうと、この調べごとをする必要がなくなります。
複雑な型を返すメソッドを受け取る場合にも、型推論は有用です。以下の例では、flatMap() メソッドを使用して、文字列のリストを1つの文字列に変換しています。
最後に、ループを用いた具体例を示します。以下の例では、リストを String[] に変換しています。 | [
{
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"text": "プログラミングにおける変数は、値やデータを格納するための記号的な名前です。変数は、メモリ内の特定の場所を参照し、その場所に値を保持します。これにより、プログラム内でデータを操作したり処理したりすることができます。",
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"text": "変数は、プログラム内で使用されるデータの値を表現し、名前を介してそれらの値にアクセスする手段を提供します。また、変数は値を保持するだけでなく、値を変更することもできます。これにより、プログラムが動的に振る舞うことが可能になります。",
"title": "変数"
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"text": "Javaにおける変数とは、データを格納する箱のようなものです。変数は、プログラム内で使用されるデータを保持し、それに名前を付けることができます。これにより、プログラム内で値を簡単に参照したり変更したりできます。",
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"text": "また、変数の宣言と初期化を同時に行うこともできます:",
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"text": "これにより、変数の宣言と初期化を一度に行うことができます。",
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"text": "Javaにおいて、再代入とは変数に新しい値を割り当てることを指します。Javaでは、再代入が可能な変数は、その型がプリミティブ型であるか、または参照型であるかによって挙動が異なります。",
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{
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"text": "Javaにおける文字列は、文字のシーケンスを表現するためのデータ型です。Javaでは、文字列はjava.lang.Stringクラスを使用して表現されます。文字列は、ダブルクォーテーション(”)で囲まれた文字のシーケンスとして表現されます。",
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"text": "文字列はイミュータブル(変更不能)であり、一度作成されると変更することができません。つまり、文字列を変更する操作は、新しい文字列を作成することになります。",
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"text": "この例では、greetingという名前の変数に文字列\"Hello, world!\"が代入されています。",
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"text": "これらの変数AGEとNAMEは、一度初期化された後に再代入することができません。このような変数は、プログラム内で定数として使用されることがあります。",
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"text": "以下は、final修飾子を使って宣言された参照型変数の例です:",
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"text": "この例では、final修飾子が付けられたbuilder変数は、一度StringBuilderオブジェクトに初期化された後、その参照先を変更することができません。ただし、StringBuilderオブジェクト自体の内容を変更することは可能です。",
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"text": "Javaにおけるキャスト(cast)は、データ型を変換する操作を指します。Javaでは、異なるデータ型の間で変換を行う際にキャストを使用します。キャストは、変換元のデータ型を指定し、変換後のデータ型に変換するための演算子です。",
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"text": "キャストは基本的に2つの形式があります:",
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},
{
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"text": "キャストを行う際には、変換元のデータ型と変換後のデータ型が互換性があるかどうかを確認する必要があります。 たとえば、数値型同士のキャストや、参照型の継承関係に基づくキャストが可能ですが、互換性のない型同士のキャストはコンパイルエラーを引き起こします。",
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"text": "Java 10以降、Javaにはローカル変数の型推論機能が追加されました。これは、varキーワードを使用して変数を宣言する際に、コンパイラが変数の型を自動的に推論する機能です。この機能により、変数の型を明示的に指定する必要がなくなり、コードの冗長性を減らすことができます。",
"title": "型推論 (var)"
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"text": "変数の宣言時に初期化子が提供される場合、その初期化子の型に基づいて変数の型が推論されます。推論された型は静的な型であり、実行時に変更されることはありません。",
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"text": "varを使用することで、変数の型が明確になる場合には冗長な型の記述を省略できます。ただし、可読性を損なわない範囲での使用が推奨されます。また、varを使用する場合でも、適切な変数名やコメントを追加することで、コードの理解を助けることが重要です。",
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"text": "Java 10以降、Javaにはループ変数の型推論機能が追加されました。 これにより、forループや拡張forループ(拡張for文、拡張forループ)で、ループ変数の型を自動的に推論することができます。 これにより、コードの冗長性を減らし、可読性を向上させることができます。",
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"text": "具体的には、forループの初期化部でループ変数を宣言し、その型をvarキーワードで指定することができます。 この際、初期化式によって型が明示的に指定される場合、その型を推論してループ変数の型を決定します。",
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"text": "拡張forループでは、コレクションや配列を反復処理する際に、ループ変数の型を指定せずに、varキーワードを使用してループ変数を宣言することができます。この場合、コレクションや配列の要素の型がループ変数の型として推論されます。",
"title": "型推論 (var)"
},
{
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"text": "以下は、forループと拡張forループでのループ変数の型推論の例です:",
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{
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"tag": "p",
"text": "varを使用することで、ループ変数の型を省略し、コードをよりシンプルにすることができます。ただし、適切な変数名やコメントを追加して、コードの可読性を確保することが重要です。",
"title": "型推論 (var)"
},
{
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"text": "ラムダ式の型推論とは、Javaでラムダ式を使用する際に、コンパイラがラムダ式のパラメータの型や戻り値の型を自動的に推論する機能を指します。つまり、ラムダ式のパラメータや戻り値の型を明示的に指定せずに、コンパイラがコードの文脈から型を推測することができます。",
"title": "型推論 (var)"
},
{
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"text": "例えば、次のコードでは、ラムダ式 (int i) -> i * i のパラメータ i の型が int として指定されています。しかし、Javaのコンパイラは、このコードの文脈から i の型が int 型であることを推論することができます。",
"title": "型推論 (var)"
},
{
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"text": "var キーワードを使用することで、変数 x の型を明示的に指定せずに、コンパイラがラムダ式の型を推論することができます。そのため、コードをよりシンプルに記述することができます。",
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"text": "このコードでは、IntUnaryOperatorインターフェースを使用してラムダ式を宣言しています。IntUnaryOperatorは、int型の引数を受け取り、int型の値を返す関数型インターフェースです。ラムダ式の引数がint型であるため、このインターフェースを使ってラムダ式を宣言しています。",
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= 変数と代入 =
== 変数 ==
プログラミングにおける変数は、値やデータを格納するための記号的な名前です。変数は、メモリ内の特定の場所を参照し、その場所に値を保持します。これにより、プログラム内でデータを操作したり処理したりすることができます。
変数は、プログラム内で使用されるデータの値を表現し、名前を介してそれらの値にアクセスする手段を提供します。また、変数は値を保持するだけでなく、値を変更することもできます。これにより、プログラムが動的に振る舞うことが可能になります。
例えば、プログラムがユーザーの名前や年齢などの情報を取得し、それを後で使用する必要がある場合、変数を使用してその情報を格納し、必要に応じて変更や処理を行うことができます。
== Javaにおける変数 ==
Javaにおける変数とは、データを格納する箱のようなものです。変数は、プログラム内で使用されるデータを保持し、それに名前を付けることができます。これにより、プログラム内で値を簡単に参照したり変更したりできます。
Javaでは、変数を使用する前に、その変数の型(データの種類)を宣言する必要があります。例えば、整数を格納する変数の場合は<code>int</code>型、小数を格納する変数の場合は<code>double</code>型、文字列を格納する変数の場合は<code>String</code>型などがあります。
=== 宣言 ===
変数の宣言は次のように行います:
:<syntaxhighlight lang=java>
// 整数を格納する変数の宣言
int age;
// 小数を格納する変数の宣言
double height;
// 文字列を格納する変数の宣言
String name;
</syntaxhighlight>
これにより、<code>age</code>、<code>height</code>、<code>name</code>という名前の変数が宣言されます。ただし、この時点ではまだ値は割り当てられていません。
=== 代入 ===
変数に値を代入するには、以下のようにします:
:<syntaxhighlight lang=java>
age = 25;
height = 1.75;
name = "Alice";
</syntaxhighlight>
これにより、それぞれの変数に値が割り当てられます。
=== 初期化 ===
また、変数の宣言と初期化を同時に行うこともできます:
:<syntaxhighlight lang=java>
int age = 25;
double height = 1.75;
String name = "Alice";
</syntaxhighlight>
これにより、変数の宣言と初期化を一度に行うことができます。
=== 再代入 ===
Javaにおいて、再代入とは変数に新しい値を割り当てることを指します。Javaでは、再代入が可能な変数は、その型がプリミティブ型であるか、または参照型であるかによって挙動が異なります。
# '''プリミティブ型の変数の再代入:''' プリミティブ型の変数は、その型に対応する値を直接保持します。再代入すると、変数が新しい値に更新されます。
#:<syntaxhighlight lang=java>
int x = 5; // int型の変数xに初期値5を代入
x = 10; // xに新しい値10を再代入
</syntaxhighlight>
# '''参照型の変数の再代入:''' 参照型の変数は、オブジェクトへの参照を保持します。再代入すると、変数が新しいオブジェクトへの参照に更新されますが、元のオブジェクトは影響を受けません。
#:<syntaxhighlight lang=java>
String str1 = "Hello"; // String型の変数str1に文字列"Hello"を代入
str1 = "World"; // str1に新しい文字列"World"を再代入
</syntaxhighlight>
変数に再代入された値の型は、変数が宣言された際に指定された型と一致する必要があります。たとえば、<code>int</code>型の変数には整数値を、<code>double</code>型の変数には浮動小数点数を再代入する必要があります。再代入された値の型が異なる場合、コンパイルエラーが発生します。
== 文字列 ==
Javaにおける文字列は、文字のシーケンスを表現するためのデータ型です。Javaでは、文字列は<code>java.lang.String</code>クラスを使用して表現されます。文字列は、ダブルクォーテーション(”)で囲まれた文字のシーケンスとして表現されます。
文字列はイミュータブル(変更不能)であり、一度作成されると変更することができません。つまり、文字列を変更する操作は、新しい文字列を作成することになります。
以下は、Javaで文字列を宣言する例です:
:<syntaxhighlight lang=java>
String greeting = "Hello, world!";
</syntaxhighlight>
この例では、<code>greeting</code>という名前の変数に文字列"Hello, world!"が代入されています。
{{Main|Java/基礎/文字列}}
== final 修飾された変数 ==
Javaでは、<code>final</code>修飾子を使って宣言された変数は、イミュータブル(不変)です。<code>final</code>修飾子を使用すると、その変数に対する再代入ができなくなります。つまり、一度初期化された後はその値を変更することができません。
以下は、<code>final</code>修飾子を使って宣言されたイミュータブルな変数の例です:
:<syntaxhighlight lang=java>
final int AGE = 30;
final String NAME = "John";
</syntaxhighlight>
これらの変数<code>AGE</code>と<code>NAME</code>は、一度初期化された後に再代入することができません。このような変数は、プログラム内で定数として使用されることがあります。
=== final 修飾された参照型変数 ===
Javaにおいて、<code>final</code>修飾された参照型変数は、変数の参照先(オブジェクトへの参照)が不変であることを示します。つまり、一度初期化された後は、その変数が参照するオブジェクトを変更することはできませんが、オブジェクト自体の内容は変更可能です。
以下は、<code>final</code>修飾子を使って宣言された参照型変数の例です:
:<syntaxhighlight lang=java>
final StringBuilder builder = new StringBuilder("Hello");
builder.append(", world!"); // オブジェクトの内容を変更する操作
System.out.println(builder.toString()); // 出力: Hello, world!
</syntaxhighlight>
この例では、<code>final</code>修飾子が付けられた<code>builder</code>変数は、一度<code>StringBuilder</code>オブジェクトに初期化された後、その参照先を変更することができません。ただし、<code>StringBuilder</code>オブジェクト自体の内容を変更することは可能です。
== キャスト ==
Javaにおけるキャスト(cast)は、データ型を変換する操作を指します。Javaでは、異なるデータ型の間で変換を行う際にキャストを使用します。キャストは、変換元のデータ型を指定し、変換後のデータ型に変換するための演算子です。
キャストは基本的に2つの形式があります:
# '''明示的なキャスト(Explicit cast):''' 明示的なキャストは、変換元のデータ型を指定して行われます。キャストの前に、変換先のデータ型を括弧で囲んで指定します。
#:<syntaxhighlight lang=java>
double d = 10.5;
int i = (int) d; // 明示的なキャスト
</syntaxhighlight>
#: この例では、<code>double</code>型の変数<code>d</code>を<code>int</code>型の変数<code>i</code>に明示的にキャストしています。このキャストにより、<code>d</code>の小数部分が切り捨てられて<code>i</code>には整数部分のみが格納されます。
# '''暗黙的なキャスト(Implicit cast):''' 暗黙的なキャストは、Javaの型変換ルールに従って、自動的に行われます。暗黙的なキャストは、より小さいデータ型からより大きいデータ型への変換に使用されます。
#:<syntaxhighlight lang=java>
int i = 10;
double d = i; // 暗黙的なキャスト
</syntaxhighlight>
#: この例では、<code>int</code>型の変数<code>i</code>が<code>double</code>型の変数<code>d</code>に代入される際に、暗黙的なキャストが行われます。Javaは<code>int</code>型から<code>double</code>型への変換を自動的に行い、<code>i</code>の値を<code>d</code>に代入します。
キャストを行う際には、変換元のデータ型と変換後のデータ型が互換性があるかどうかを確認する必要があります。
たとえば、数値型同士のキャストや、参照型の継承関係に基づくキャストが可能ですが、互換性のない型同士のキャストはコンパイルエラーを引き起こします。
== 型推論 (var) ==
Java 10以降、Javaにはローカル変数の型推論機能が追加されました。これは、<code>var</code>キーワードを使用して変数を宣言する際に、コンパイラが変数の型を自動的に推論する機能です。この機能により、変数の型を明示的に指定する必要がなくなり、コードの冗長性を減らすことができます。
変数の宣言時に初期化子が提供される場合、その初期化子の型に基づいて変数の型が推論されます。推論された型は静的な型であり、実行時に変更されることはありません。
例えば、以下のように<code>var</code>を使用して変数を宣言することができます:
:<syntaxhighlight lang=java>
var i = 1;
</syntaxhighlight>
<code>var</code>を使用することで、変数の型が明確になる場合には冗長な型の記述を省略できます。ただし、可読性を損なわない範囲での使用が推奨されます。また、<code>var</code>を使用する場合でも、適切な変数名やコメントを追加することで、コードの理解を助けることが重要です。
=== ループ変数 ===
Java 10以降、Javaにはループ変数の型推論機能が追加されました。
これにより、<code>for</code>ループや拡張<code>for</code>ループ(拡張for文、拡張forループ)で、ループ変数の型を自動的に推論することができます。
これにより、コードの冗長性を減らし、可読性を向上させることができます。
具体的には、<code>for</code>ループの初期化部でループ変数を宣言し、その型を<code>var</code>キーワードで指定することができます。
この際、初期化式によって型が明示的に指定される場合、その型を推論してループ変数の型を決定します。
拡張<code>for</code>ループでは、コレクションや配列を反復処理する際に、ループ変数の型を指定せずに、<code>var</code>キーワードを使用してループ変数を宣言することができます。この場合、コレクションや配列の要素の型がループ変数の型として推論されます。
以下は、<code>for</code>ループと拡張<code>for</code>ループでのループ変数の型推論の例です:
:<syntaxhighlight lang=java>
// forループでの型推論
for (var i = 0; i < 5; i++) {
System.out.println(i); // iの型はintと推論される
}
// 拡張forループでの型推論
List<String> strings = List.of("foo", "bar", "baz");
for (var str : strings) {
System.out.println(str); // strの型はStringと推論される
}
</syntaxhighlight>
<code>var</code>を使用することで、ループ変数の型を省略し、コードをよりシンプルにすることができます。ただし、適切な変数名やコメントを追加して、コードの可読性を確保することが重要です。
=== ラムダ式 ===
ラムダ式の型推論とは、Javaでラムダ式を使用する際に、コンパイラがラムダ式のパラメータの型や戻り値の型を自動的に推論する機能を指します。つまり、ラムダ式のパラメータや戻り値の型を明示的に指定せずに、コンパイラがコードの文脈から型を推測することができます。
:<syntaxhighlight lang=java>
var x = (int i) -> i * i;
</syntaxhighlight>
例えば、次のコードでは、ラムダ式 <code>(int i) -> i * i</code> のパラメータ <code>i</code> の型が <code>int</code> として指定されています。しかし、Javaのコンパイラは、このコードの文脈から <code>i</code> の型が <code>int</code> 型であることを推論することができます。
<code>var</code> キーワードを使用することで、変数 <code>x</code> の型を明示的に指定せずに、コンパイラがラムダ式の型を推論することができます。そのため、コードをよりシンプルに記述することができます。
<code>var</code>キーワードを使わずに、ラムダ式の型を明示的に指定する場合は、次のようになります:
:<syntaxhighlight lang=java>
IntUnaryOperator x = (int i) -> i * i;
</syntaxhighlight>
このコードでは、<code>IntUnaryOperator</code>インターフェースを使用してラムダ式を宣言しています。<code>IntUnaryOperator</code>は、<code>int</code>型の引数を受け取り、<code>int</code>型の値を返す関数型インターフェースです。ラムダ式の引数が<code>int</code>型であるため、このインターフェースを使ってラムダ式を宣言しています。
; IntUnaryOperatorインターフェース
:<code>IntUnaryOperator</code> インターフェースは、Javaの標準ライブラリである <code>java.util.function</code> パッケージに含まれています。このパッケージは、関数型プログラミングをサポートするためのインターフェースやクラスが定義されています。
: <code>IntUnaryOperator</code> インターフェースは、引数として整数型を受け取り、整数型の値を返す関数型インターフェースです。具体的には、<code>int applyAsInt(int operand)</code> メソッドを持ちます。これにより、整数型の引数を受け取り、整数型の結果を返す関数を表現することができます。
: Javaの関数型インターフェースは、<code>java.util.function</code> パッケージに含まれているため、<code>import java.util.function.IntUnaryOperator;</code> を使用してインポートすることで利用することができます。
<code>var</code>によるラムダ式の型推論をつかうと、この調べごとをする必要がなくなります。
=== 複雑な型推論 ===
複雑な型を返すメソッドを受け取る場合にも、型推論は有用です。以下の例では、<code>flatMap()</code> メソッドを使用して、文字列のリストを1つの文字列に変換しています。
:<syntaxhighlight lang=java>
List<String> list = Arrays.asList("hello", "world");
var result = list.stream()
.flatMap(s -> Arrays.stream(s.split("")))
.collect(Collectors.joining());
</syntaxhighlight>
最後に、ループを用いた具体例を示します。以下の例では、リストを <code>String[]</code> に変換しています。
:<syntaxhighlight lang=java>
List<String> list = Arrays.asList("hello", "world");
var array = new String[list.size()];
var index = 0;
for (var element : list) {
array[index++] = element;
}
</syntaxhighlight>
{{See|[[プログラミング/型推論]]}}
== 附録 ==
=== チートシート ===
:<syntaxhighlight lang=java>
public class Main {
public static void main(String[] args) {
// 変数の宣言と初期化
int num1 = 10;
int num2 = 20;
String name = "John";
boolean flag = true;
// 変数の使用と演算
System.out.println("num1 + num2 = " + (num1 + num2)); // 30
System.out.println("My name is " + name); // My name is John
System.out.println("flag is " + flag); // flag is true
// プリミティブ型と参照型
int[] array = {1, 2, 3}; // 参照型の例
char ch = 'a'; // プリミティブ型の例
// プリミティブ型と参照型の違い
int num3 = num1; // num1の値をコピーしてnum3に代入(値渡し)
int[] array2 = array; // arrayの参照をコピーしてarray2に代入(参照渡し)
array[0] = 100; // arrayの値を変更
System.out.println("num3 = " + num3); // num3 = 10
System.out.println("array[0] = " + array[0]); // array[0] = 100
System.out.println("array2[0] = " + array2[0]); // array2[0] = 100
// プリミティブ型と参照型の比較
boolean isEqual = num1 == num3; // プリミティブ型同士の比較
boolean isSameArray = array == array2; // 参照型同士の比較
System.out.println("num1 == num3 : " + isEqual); // num1 == num3 : true
System.out.println("array == array2 : " + isSameArray); // array == array2 : true
}
}
</syntaxhighlight>
=== 用語集 ===
# '''変数 (Variable):''' プログラミングにおける変数は、値やデータを格納するための記号的な名前です。プログラム内でデータを操作したり処理したりする際に使用されます。
# '''宣言 (Declaration):''' 変数の宣言とは、変数をプログラム内で使用する準備をすることです。変数の型と名前を指定して、コンピュータにその変数を識別するための領域を割り当てます。
# '''代入 (Assignment):''' 代入とは、変数に値を格納する操作です。変数に値を代入することで、その変数がその値を保持することができます。
# '''初期化 (Initialization):''' 初期化とは、変数に初期値を設定する操作です。変数を宣言と同時に初期値を設定することで、その変数が宣言された時点で値を持つことができます。
# '''再代入 (Reassignment):''' 再代入とは、変数に新しい値を割り当てる操作です。変数には、同じ型の新しい値を代入することができます。
# '''イミュータブル (Immutable):''' イミュータブルとは、変更不可能なことを指します。Javaでは、final修飾子を使用して宣言された変数や、文字列などの一部のオブジェクトはイミュータブルです。
# '''キャスト (Cast):''' キャストとは、データ型を変換する操作です。Javaでは、異なるデータ型の間で変換を行う際にキャストが使用されます。
# '''型推論 (Type Inference):''' 型推論とは、コンパイラがコードの文脈から変数の型を推測する機能です。Java 10以降では、varキーワードを使用して型推論を行うことができます。
# '''ラムダ式 (Lambda Expression):''' ラムダ式とは、無名関数を表現するための記法です。Javaでは、関数型インターフェースの実装として使用されます。
# '''ループ変数 (Loop Variable):''' ループ変数とは、forループや拡張forループで使用される反復変数のことを指します。Java 10以降では、ループ変数の型推論機能が追加されました。
# '''複雑な型推論 (Complex Type Inference):''' 複雑な型を返すメソッドを受け取る場合にも、型推論が有用です。Javaでは、flatMap()メソッドなどでの複雑な型推論が行われます。
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[[カテゴリ:Java|へんすう と らいにゆう]] | 2006-09-24T11:45:11Z | 2024-02-04T00:18:03Z | [
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4,256 | センター試験 国語対策 | 現代日本語の読解力および日本・中国の古典の読解力と文法能力を問う試験である。
大問4つから構成されており、現代文が評論と小説の二題、古典が古文と漢文の二題となっている。採点は現代文100点、古文50点、漢文50点と分けて行われる。国立大学入試では全問解答が前提となっているが、センター試験利用の私立大学では現代文のみまたは現代文・古文のみ評価するという大学が多いので、私立大学受験生は必要な箇所だけ解いても良い。
以前までは「国語I」と「国語I・II」があり、解く問題を間違えるということがたびたびあったが、「国語」に統一された。
問1では、漢字が問われる。
詳細はセンター試験 国語(現代文)対策を参照。
問1では、表現の意味が問われる。
詳細はセンター試験 国語(現代文)対策を参照。
詳細はセンター試験 国語(古文)対策を参照。 古文は2010年から過去問と同一文章からの出題が認められた。ただし、2012年現在、過去問と同一文章は出題されていない。
ごく希に漢詩がでることもある。
詳細はセンター試験 国語(漢文)対策を参照。 | [
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"text": "詳細はセンター試験 国語(現代文)対策を参照。",
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"text": "問1では、表現の意味が問われる。",
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"text": "詳細はセンター試験 国語(現代文)対策を参照。",
"title": "第二問(現代文 小説)"
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"text": "詳細はセンター試験 国語(古文)対策を参照。 古文は2010年から過去問と同一文章からの出題が認められた。ただし、2012年現在、過去問と同一文章は出題されていない。",
"title": "第三問(古典 古文)"
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"text": "詳細はセンター試験 国語(漢文)対策を参照。",
"title": "第四問(古典 漢文)"
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| 日本の大学受験ガイド > センター試験 > センター試験 国語対策 | *[[日本の大学受験ガイド]] > センター試験 > センター試験 国語対策
== 総説 ==
現代日本語の読解力および日本・中国の古典の読解力と文法能力を問う試験である。
大問4つから構成されており、現代文が評論と小説の二題、古典が古文と漢文の二題となっている。採点は現代文100点、古文50点、漢文50点と分けて行われる。国立大学入試では全問解答が前提となっているが、センター試験利用の私立大学では現代文のみまたは現代文・古文のみ評価するという大学が多いので、私立大学受験生は必要な箇所だけ解いても良い。
以前までは「国語I」と「国語I・II」があり、解く問題を間違えるということがたびたびあったが、「国語」に統一された。
== 第一問(現代文 評論) ==
問1では、漢字が問われる。
詳細は[[センター試験 国語(現代文)対策]]を参照。
== 第二問(現代文 小説)==
問1では、表現の意味が問われる。
詳細は[[センター試験 国語(現代文)対策]]を参照。
== 第三問(古典 古文) ==
詳細は[[センター試験 国語(古文)対策]]を参照。
'''古文は2010年から過去問と同一文章からの出題が認められた'''。ただし、2012年現在、過去問と同一文章は出題されていない。
== 第四問(古典 漢文) ==
ごく希に漢詩がでることもある。
詳細は[[センター試験 国語(漢文)対策]]を参照。
{{stub}}
[[Category:センター試験|こくこたいさく]] | null | 2016-03-15T13:58:24Z | [
"テンプレート:Stub"
]
| https://ja.wikibooks.org/wiki/%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E8%A9%A6%E9%A8%93_%E5%9B%BD%E8%AA%9E%E5%AF%BE%E7%AD%96 |
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